JP2004339210A - p38MAPキナーゼ阻害剤 - Google Patents
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- Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
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Abstract
【解決手段】 式[I]
〔式中、G1は、ハロゲン原子もしくはアルコキシで置換されてもよいアルキル、または式:
(式中、環Bは、置換されてもよいベンゼン環等を、Wは単結合、または1もしくは2個のアルキルで置換されてもよいC1〜C4アルキレンを表す。)で表される基を、Q1およびQ2は水素、ハロゲンまたはアルキルを、nは0〜4を、R1は水素、アルキル、シクロアルキル、フェニル等を、Z1、Z2、Z3およびZ4は、CH、Nを、G2は水素、−NR3R4、−OR5等を、R3〜R5は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル等を表す。〕で示される化合物またはその塩からなるp38MAPキナーゼ阻害剤。
【選択図】 なし
Description
p38MAPキナーゼは、腫瘍壊死因子α(TNF-α)、インターロイキン1(IL-1)等の炎症性サイトカインや、紫外線照射等のストレス刺激などによって活性化される。また、p38MAPキナーゼは、様々な転写因子群およびキナーゼ群を基質とするが、これらの転写因子群およびキナーゼ群は、p38MAPキナーゼによって活性化されることにより、炎症性サイトカイン等の炎症反応に関わる様々な蛋白質に関して、その転写促進・転写後調節(mRNAの安定化および蛋白翻訳促進)・蛋白安定化等に寄与することが明らかとなっている。これらのことから、p38MAPキナーゼは、炎症性サイトカインの産生や受容体シグナル伝達の制御などを通じて各種の炎症反応等に深く関与しており、p38MAPキナーゼの阻害剤は、炎症性疾患など様々な疾患の治療薬となる可能性が高いと考えられている。
p38MAPキナーゼの阻害剤としては、イミダゾール誘導体が(特許文献1)、1,3−チアゾール誘導体が(特許文献2)、1,3−チアゾール誘導体および1,3−オキサゾール誘導体が(特許文献3)、イミダゾール誘導体、ピロール誘導体、フラン誘導体、3−ピラゾリン−5−オン誘導体、ピラゾール誘導体およびチオフェン誘導体等が(非特許文献1)、それぞれ知られている。しかし、これらのいずれにも、4−イミダゾリン−2−オン化合物は一切記載されていない。
すなわち、本発明は、下記の通りである。
1. 式[I]:
〔式中、G1は、ハロゲン原子もしくはアルコキシで置換されたアルキル、または式:
(式中、環Bは、ベンゼン環、ナフタレン環、単環性もしくは二環性芳香族複素環またはシクロアルカンを表し、該ベンゼン環、該ナフタレン環、該単環性もしくは二環性芳香族複素環および該シクロアルカンは、ハロゲン原子、ニトロ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいカルバモイル、水酸基およびシアノより成る群から選ばれる同一または異なる1〜3個の基で置換されてもよい。Wは、単結合、または1もしくは2個のアルキルで置換されていてもよいC1〜C4アルキレンを表す。)
で表される基を表す。
Q1およびQ2は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子またはアルキルを表す。
nは、0、1、2、3または4を表す。
R1は、水素原子、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよい複素環式基を表す。
Z1、Z2、Z3およびZ4は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、CHまたはNを表し、ただし、Z1、Z2、Z3およびZ4のうち3つ以上がNになることはない。
G2は、水素原子、−NR3R4、−OR5、−SR5、−COR6、−CHR7R8または複素環式基を表す。
R3〜R8は、互いに独立して、水素原子、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、水酸基、アルコキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアルカノイル、置換されていてもよいカルバモイル、アルコキシオキサリル、アルキルスルホニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよいシクロアルキル置換カルボニル、置換されていてもよいフェニル置換カルボニルまたは置換されていてもよい複素環式基置換カルボニルを表す。〕
で示される化合物またはその薬理的に許容しうる塩からなる医薬。
(式中、環Aは、ベンゼン環または単環性芳香族複素環を表し、該ベンゼン環および該単環性芳香族複素環は、ハロゲン原子、ニトロ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいカルバモイル、水酸基およびシアノより成る群から選ばれる同一または異なる1〜3個の基で置換されてもよい。
Q1は、水素原子、ハロゲン原子またはアルキルを表す。
Wは、単結合、または1もしくは2個のアルキルで置換されていてもよいC1〜C4アルキレンを表す。
nは、0、1、2、3または4を表す。
R1は、水素原子、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよい複素環式基を表す。
Zは、CHまたはNを表す。
R2は、水素原子、−NR3R4、−OR5、−COR6または−CHR7R8を表す。
R3〜R8は、互いに独立して、水素原子、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、水酸基、アルコキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアルカノイル、置換されていてもよいカルバモイル、アルコキシオキサリル、アルキルスルホニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよいシクロアルキル置換カルボニル、置換されていてもよいフェニル置換カルボニルまたは置換されていてもよい複素環式基置換カルボニルを表す。)
で示される化合物またはその薬理的に許容しうる塩からなる医薬。
(式中、R11は、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4アルキルおよびC1〜C4アルコキシより成る群から選ばれる基を表す。
kは1または2を表し、kが2のとき、2つのR11は同一でも異なっていてもよい。
R12は、(1)水酸基、アルコキシ、シアノ、アルキル置換されていてもよいカルバモイルおよびアミノより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいC1〜C4アルキル、
(2)C3〜C4シクロアルキルメチル、
(3)カルバモイルメチル、
(4)シアノ、ハロゲン原子、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルキルおよびハロゲン置換C1〜C3アルキルより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいベンジル、
(5)テトラヒドロピラニル、または
(6)アルキル、アルカノイル、アルキルスルホニル、アルコキシカルボニルおよびアルキル置換されていてもよいカルバモイルアルキルより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいピペリジルを表す。
Z5はCHまたはNを表す。
R13は、(1)C1〜C6アルキル(該C1〜C6アルキルは、次の(i)〜(xii)より成る群から選ばれる基で置換されていてもよい):
(i)次のa)〜e)より成る群から選ばれる基で置換されていてもよいC5〜C7シクロアルキル、
a)水酸基、
b)C1〜C4アルキル置換されていてもよいアミノ、
c)C1〜C4アルカノイルアミノ、
d)水酸基、アミノおよびC1〜C4アルキル置換されていてもよいカルバモイルより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいC1〜C4アルキル、および
e)C1〜C4アルキル置換されていてもよいカルバモイル
(ii)水酸基、および
(iii)C1〜C4アルキル置換されていてもよいカルバモイル、
(iv)アルキル、アルカノイル、アルキルスルホニルおよびオキソより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいピペリジル、
(v)アルキル、アルカノイル、アルキルスルホニルおよびオキソより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいピロリジニル、
(vi)水酸基で置換されていてもよいテトラヒドロピラニル、
(vii)アルキルおよびオキソより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいイミダゾリニル、
(viii)アルキルおよびオキソより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいイミダゾリジニル、
(ix)アルキルおよびオキソより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいピペラジニル、
(x)アルキルおよびオキソより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいヘキサヒドロピリミジニル、
(xi)アルキル置換されていてもよいピリジル、および
(xii)フリル
(2)C5〜C7シクロアルキル(該C5〜C7シクロアルキルは、次の(i)〜(iii)より成る群から選ばれる基で置換されていてもよい)、
(i)水酸基、
(ii)水酸基、アミノおよびC1〜C4アルキル置換されていてもよいカルバモイルより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいC1〜C4アルキル、および
(iii)C1〜C4アルキル置換されていてもよいカルバモイル、または
(3)複素環式基(該複素環式基は、次の(i)〜(vi)より成る群から選ばれる基で置換されていてもよい)、
(i)ハロゲン、アミノ、水酸基、フェニルおよびオキソから選ばれる基で置換されていてもよいアルキル、
(ii)アルキル置換されていてもよいアミノスルホニル、
(iii)ハロゲンで置換されていてもよいアルキルスルホニル、
(iv)アルキル置換されていてもよいカルバモイル、
(v)水酸基、および
(vi)アルコキシカルボニルを表す。)
で示される化合物またはその薬理的に許容しうる塩からなる医薬。
5. p38MAPキナーゼが関与する疾患の予防または治療剤である前記1〜4のいずれかに記載の医薬。
6. 炎症性疾患の予防または治療剤である前記1〜4のいずれかに記載の医薬。
7. 関節炎の予防または治療剤である前記1〜4のいずれかに記載の医薬。
〔式中、G1は、ハロゲン原子もしくはアルコキシで置換されたアルキル、または式:
(式中、環Bは、ベンゼン環、ナフタレン環、単環性もしくは二環性芳香族複素環またはシクロアルカンを表し、該ベンゼン環、該ナフタレン環、該単環性もしくは二環性芳香族複素環および該シクロアルカンは、ハロゲン原子、ニトロ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいカルバモイル、水酸基およびシアノより成る群から選ばれる同一または異なる1〜3個の基で置換されてもよい。Wは、単結合、または1もしくは2個のアルキルで置換されていてもよいC1〜C4アルキレンを表す。)
で表される基を表す。
Q1およびQ2は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子またはアルキルを表す。
nは、0、1、2、3または4を表す。
R1は、水素原子、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよい複素環式基を表す。
Z1、Z2、Z3およびZ4は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、CHまたはNを表し、ただし、Z1、Z2、Z3およびZ4のうち3つ以上がNになることはない。
G2は、水素原子、−NR3R4、−OR5、−SR5、−COR6、−CHR7R8または複素環式基を表す。
R3〜R8は、互いに独立して、水素原子、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、水酸基、アルコキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアルカノイル、置換されていてもよいカルバモイル、アルコキシオキサリル、アルキルスルホニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよいシクロアルキル置換カルボニル、置換されていてもよいフェニル置換カルボニルまたは置換されていてもよい複素環式基置換カルボニルを表す。〕
で示される化合物またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理学的に許容される担体からなる医薬組成物。
(式中、環Aは、ベンゼン環または単環性芳香族複素環を表し、該ベンゼン環および該単環性芳香族複素環は、ハロゲン原子、ニトロ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいカルバモイル、水酸基およびシアノより成る群から選ばれる同一または異なる1〜3個の基で置換されてもよい。
Q1は、水素原子、ハロゲン原子またはアルキルを表す。
Wは、単結合、または1もしくは2個のアルキルで置換されていてもよいC1〜C4アルキレンを表す。
nは、0、1、2、3または4を表す。
R1は、水素原子、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよい複素環式基を表す。
Zは、CHまたはNを表す。
R2は、水素原子、−NR3R4、−OR5、−COR6または−CHR7R8を表す。
R3〜R8は、互いに独立して、水素原子、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、水酸基、アルコキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアルカノイル、置換されていてもよいカルバモイル、アルコキシオキサリル、アルキルスルホニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよいシクロアルキル置換カルボニル、置換されていてもよいフェニル置換カルボニルまたは置換されていてもよい複素環式基置換カルボニルを表す。)
で示される化合物またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理学的に許容される担体からなる医薬組成物。
(式中、R11は、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4アルキルおよびC1〜C4アルコキシより成る群から選ばれる基を表す。
kは1または2を表し、kが2のとき、2つのR11は同一でも異なっていてもよい。
R12は、(1)水酸基、アルコキシ、シアノ、アルキル置換されていてもよいカルバモイルおよびアミノより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいC1〜C4アルキル、
(2)C3〜C4シクロアルキルメチル、
(3)カルバモイルメチル、
(4)シアノ、ハロゲン原子、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルキルおよびハロゲン置換C1〜C3アルキルより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいベンジル、
(5)テトラヒドロピラニル、または
(6)アルキル、アルカノイル、アルキルスルホニル、アルコキシカルボニルおよびアルキル置換されていてもよいカルバモイルアルキルより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいピペリジルを表す。
Z5はCHまたはNを表す。
R13は、(1)C1〜C6アルキル(該C1〜C6アルキルは、次の(i)〜(xii)より成る群から選ばれる基で置換されていてもよい):
(i)次のa)〜e)より成る群から選ばれる基で置換されていてもよいC5〜C7シクロアルキル、
a)水酸基、
b)C1〜C4アルキル置換されていてもよいアミノ、
c)C1〜C4アルカノイルアミノ、
d)水酸基、アミノおよびC1〜C4アルキル置換されていてもよいカルバモイルより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいC1〜C4アルキル、および
e)C1〜C4アルキル置換されていてもよいカルバモイル
(ii)水酸基、および
(iii)C1〜C4アルキル置換されていてもよいカルバモイル、
(iv)アルキル、アルカノイル、アルキルスルホニルおよびオキソより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいピペリジル、
(v)アルキル、アルカノイル、アルキルスルホニルおよびオキソより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいピロリジニル、
(vi)水酸基で置換されていてもよいテトラヒドロピラニル、
(vii)アルキルおよびオキソより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいイミダゾリニル、
(viii)アルキルおよびオキソより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいイミダゾリジニル、
(ix)アルキルおよびオキソより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいピペラジニル、
(x)アルキルおよびオキソより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいヘキサヒドロピリミジニル、
(xi)アルキル置換されていてもよいピリジル、および
(xii)フリル
(2)C5〜C7シクロアルキル(該C5〜C7シクロアルキルは、次の(i)〜(iii)より成る群から選ばれる基で置換されていてもよい)、
(i)水酸基、
(ii)水酸基、アミノおよびC1〜C4アルキル置換されていてもよいカルバモイルより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいC1〜C4アルキル、および
(iii)C1〜C4アルキル置換されていてもよいカルバモイル、または
(3)複素環式基(該複素環式基は、次の(i)〜(vi)より成る群から選ばれる基で置換されていてもよい)、
(i)ハロゲン、アミノ、水酸基、フェニルおよびオキソから選ばれる基で置換されていてもよいアルキル、
(ii)アルキル置換されていてもよいアミノスルホニル、
(iii)ハロゲンで置換されていてもよいアルキルスルホニル、
(iv)アルキル置換されていてもよいカルバモイル、
(v)水酸基、および
(vi)アルコキシカルボニルを表す。)
で示される化合物またはその薬理的に許容しうる塩、および薬理学的に許容される担体からなる医薬組成物。
環B上の置換基または環A上の置換基が「置換されてもよいカルバモイル」である場合、該カルバモイル上の置換基としては、例えば、アルキル等が挙げられる。該カルバモイルは、上記置換基を1または2個有していてもよく、置換基数が2個の場合、各置換基は同一または異なっていてもよい。
R3〜R8が「置換されていてもよいシクロアルキル置換カルボニル」である場合、該シクロアルキル上の置換基としては、例えば、水酸基、アルコキシ、アミノ(該アミノは、アルキルおよびアルカノイルより成る群から選ばれる同一または異なる1または2個の基で置換されていてもよい)、アルコキシカルボニル等が挙げられる。該シクロアルキルは、例えば上記置換基を1〜3個有していてもよく、置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一または異なっていてもよい。
本発明の有効成分化合物[I]、[Ia]および[Ib]またはその塩は、その分子内塩、それらの水和物等の溶媒和物等を含む。
〔A法〕
(式中、Rはアルキルを表し、他の記号は前記と同一の意味を有する。)
本発明の化合物[Ia’]は、化合物[II]と化合物[III]を反応させた後、酸で処理することにより製造することができる。本反応は、溶媒中で実施することができる(Journal of Medicinal Chemistry, 9, 858(1966))。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、クロロホルム、塩化メチレン、ジオキサン、酢酸エチル、エーテル、トルエン等が挙げられる。本反応は、−20〜80℃、とりわけ0〜30℃で好適に進行する。また、酸処理における酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等が挙げられる。また、式[II]のRにおけるアルキルとしては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル等が挙げられるが、このうち、メチル、エチルがとりわけ好ましい。
(式中、Yはハロゲン原子、水酸基またはジヒドロキシボラニルを表す。n1は0、1、2、3または4を表し、R1aは、水素原子、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよい複素環式基を表す(ただし、n1が0であり、R1aが水素原子である場合を除く)。他の記号は前記と同一の意味を有する。)
化合物[Ia’]において、nが0であり、R1が水素原子である一般式[I−A]を、化合物[IV]を反応させてアルキル化することで、本発明化合物[Ia’]に含まれる化合物[I−B]を製造することができる。
式[IV]におけるYがハロゲン原子である場合、本反応は、溶媒中、塩基の存在下で実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド、1−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。塩基としては、例えば、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、カリウム t−ブトキシド、ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド等が挙げられる。本反応は、−20〜100℃、とりわけ0〜30℃で好適に進行する。また、Yにおけるハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられるが、このうち、臭素、ヨウ素がとりわけ好ましい。
式[IV]におけるYが水酸基である場合、本反応は、溶媒中、添加剤および活性化剤の存在下で実施することができる(Synthesis, 1 (1981))。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、塩化メチレン、THF、ジオキサン、クロロホルム等が挙げられる。添加剤としては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリメチルホスフィン等が挙げられる。活性化剤としては、例えば、アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジメチル、1,1−アゾビス(N,N−ジメチルホルムアミド)、1,1−(アゾジカルボニル)ジピペリジン等が挙げられる。本反応は、−30〜100℃、とりわけ0〜50℃で好適に進行する。
式[IV]におけるYがジヒドロキシボラニルである場合、本反応は、溶媒中、触媒および塩基の存在下で実施することができる(Tetrahedron Letters, 39, 2933(1998))。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、DMF等が挙げられる。触媒としては、例えば、酢酸銅(II)等が挙げられる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−メチルモルホリン、ピリジン等が挙げられる。本反応は、−10〜100℃、とりわけ20〜60℃で好適に進行する。
(式中、R21は−NR3R4、−OR5または−COR6aを表し、R6aはアルコキシを表す。他の記号は前記と同一の意味を有する。)
化合物[V]を、化合物[VI]、化合物[VII]または化合物[VIII]と反応させることで、本発明化合物[Ia’]に含まれる化合物[I−C]を製造することができる。
化合物[V]と化合物[VI]との反応は、溶媒中、触媒、塩基、および添加剤の存在下で実施することができる(Journal of Organic Chemistry, 61, 7240(1996))。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、トルエン、キシレン、ジメトキシエタン、ジオキサン等が挙げられる。触媒としては、例えば、酢酸パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等が挙げられる。塩基としては、例えば、ナトリウム t−ブトキシド、カリウム t−ブトキシド、リチウム t−ブトキシド、トリエチルアミン等が挙げられる。添加剤としては、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル等が挙げられる。本反応は、30〜150℃、とりわけ60〜80℃で好適に進行する。
化合物[V]と化合物[VII]との反応は、溶媒中で実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、THF、ジオキサン、DMF、トルエン、メタノール、エタノール等が挙げられる。本反応は、20〜150℃、とりわけ70〜100℃で好適に進行する。
化合物[V]と化合物[VIII]との反応は、溶媒中、一酸化炭素の共存下、触媒および添加剤の存在下で実施することができる(Tetrahedron, 55, 393(1999))。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、トルエン、ジオキサン、DMF等が挙げられる。触媒としては、例えば、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等が挙げられる。添加剤としては、例えば、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、トリフェニルホスフィン等が挙げられる。本反応は、30〜250℃、とりわけ80〜120℃で好適に進行する。
(式中、mは1または2を表し、R22は−NR3R4または−OR5を表す。他の記号は前記と同一の意味を有する。)
化合物[IX]を、化合物[VI]または化合物[X]と反応させることで、本発明化合物[Ia’]に含まれる化合物[I−D]を製造することができる。
化合物[IX]と化合物[VI]との反応は、溶媒中で実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、ジオキサン、THF、DMF、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。本反応は、0〜150℃、とりわけ50〜100℃で好適に進行する。
化合物[IX]と化合物[X]との反応は、溶媒中、塩基の存在下で実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、THF、ジオキサン、DMF、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。塩基としては、例えば、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、カリウム t−ブトキシド、ブチルリチウム等が挙げられる。本反応は、−30〜100℃、とりわけ0〜30℃で好適に進行する。
(a法)
(式中、記号は前記と同一の意味を有する。)
化合物[I−2]とハロゲン化水素とを反応させることで、化合物[I−1]を製造することができる。ハロゲン化水素としては、フッ化水素、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素が挙げられるが、このうち、臭化水素がとりわけ好ましい。本反応は、0〜150℃、とりわけ60〜80℃で好適に進行する。
(式中、R41は置換されていてもよいアルカノイル、アルキルスルホニル、置換されていてもよいシクロアルキル置換カルボニル、置換されていてもよいフェニル置換カルボニル、または置換されていてもよい複素環式基置換カルボニルを表す。Aはハロゲン原子または水酸基を表す。他の記号は前記と同一の意味を有する。)
化合物[I−1]と化合物[XI]を反応させることで、化合物[I−3]および化合物[I−4]を製造することができる。
式[XI]におけるAがハロゲン原子である場合、本反応は、溶媒中、塩基の存在下で実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、THF、DMF等が挙げられる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−メチルモルホリン、ピリジン等が挙げられる。本反応は、−40〜100℃、とりわけ−10〜30℃で好適に進行する。また、Xにおけるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられるが、このうち、塩素、臭素がとりわけ好ましい。
式[XI]におけるAが水酸基である場合、本反応は、溶媒中、縮合剤の存在下で実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、THF、DMF等が挙げられる。縮合剤としては、例えば、1,1’−カルボニルジイミダゾール、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド・塩酸塩等が挙げられる。本反応は、−40〜100℃、とりわけ−10〜30℃で好適に進行する。
(式中、R9およびR10は互いに独立して水素原子またはアルキルを表す。R10aはアルキルを表す。Xはハロゲン原子を表す。他の記号は前記と同一の意味を有する。)
化合物[I−1]を、化合物[XII]、トリホスゲン/化合物[XIII]または化合物[XIV]と反応させることで、化合物[I−5]を製造することができる。
化合物[I−1]と化合物[XII]とを、溶媒中で反応させることにより、化合物[I−5]を製造することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、THF等が挙げられる。式[XII]のXにおけるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられるが、このうち、塩素がとりわけ好ましい。また、本反応は、−20〜100℃、とりわけ10〜60℃で好適に進行する。
また、化合物[I−1]とトリホスゲンとを、溶媒中、反応させた後、化合物[XIII]を反応させることによって、化合物[I−5]を製造することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、THF等が挙げられる。本反応は、−20〜100℃、とりわけ10〜60℃で好適に進行する。
また、化合物[I−1]と化合物[XIV]を溶媒中で反応させることにより、R9が水素原子であってR10がアルキルである化合物[I−5]を製造することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、THF、塩化メチレン、クロロホルム等が挙げられる。本反応は、−20〜100℃、とりわけ10〜60℃で好適に進行する。
(式中、R61は置換されていてもよいアミノを表し、他の記号は前記と同一の意味を有する。)
化合物[I−6]と化合物[XV]とを、溶媒中、縮合剤の存在下で反応させることにより、化合物[I−8]を製造することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、塩化メチレン、アセトニトリル、DMF、THF等が挙げられる。縮合剤としては、例えば、1,1’−カルボニルジイミダゾール、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド・塩酸塩等が挙げられる。本反応は、−30〜100℃、とりわけ0〜70℃で好適に進行する。
(式中、記号は前記と同一の意味を有する。)
化合物[I−6]または化合物[I−7]を、溶媒中、還元することにより、化合物[I−9]を製造することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、THF、ジエチルエーテル等が挙げられる。還元剤としては、例えば、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム等が挙げられる。本反応は、−20〜70℃、とりわけ0〜40℃で好適に進行する。
(式中、R81は置換されていてもよいアミノを表し、他の記号は前記と同一の意味を有する。)
化合物[I−9]と化合物[XVI]とを、溶媒中、塩基および活性化剤の存在下で反応させることにより、化合物[I−10]を製造することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、塩化メチレン、THF、クロロホルム、トルエン等が挙げられる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等が挙げられる。活性化剤としては、例えば、メタンスルホニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリド等が挙げられる。本反応は、−10〜60℃、とりわけ0〜30℃で好適に進行する。
原料化合物[II]は、例えば、以下のようにして製造することができる。
(式中、記号は前記と同一の意味を有する。)
化合物[1]とヒドロキシルアミンから化合物[2]を製造する反応は、溶媒中で実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、エタノール、メタノール等が挙げられる。本反応は、0〜150℃、とりわけ60〜80℃で好適に進行する。
化合物[2]とトシルクロリドから化合物[3]を製造する反応は、溶媒中、塩基の存在下で実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、THF、トルエン等が挙げられる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等が挙げられる。本反応は、−20〜80℃、とりわけ0〜30℃で好適に進行する。
化合物[3]から化合物[3a]を製造する反応は、溶媒中、化合物[3]とナトリウムアルコキシドとを反応させた後、酸で処理することにより実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、メタノール、エタノール、ジオキサン、THF、ジメトキシエタン等が挙げられる。酸としては、例えば、塩化水素等が挙げられる。本反応は、−20〜60℃、とりわけ0〜30℃で好適に進行する。
化合物[3a]から化合物[II]を製造する反応は、通常の還元的アルキル化反応を用いて、対応するアルデヒドを反応することで実施することができる(Journal of Organic Chemistry, 61, 3849(1996))。
(式中、記号は前記と同一の意味を有する。)
化合物[4]とメチルリチウムから化合物[5]を製造する反応は、溶媒中で実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、THF、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン等が挙げられる。本反応は、−90〜0℃、とりわけ−60〜−40℃で好適に進行する。
化合物[5]から化合物[6]および[7]を経て化合物[8]を製造する方法は、上述した、化合物[1]から化合物[2]および[3]を経て化合物[II]を製造する方法と同様にして実施することができる。
化合物[8]と化合物[III]から化合物[9]を製造する反応は、上記〔A法〕と同様にして実施することができる。
化合物[9]と化合物[IV]から化合物[V]を製造する反応は、上記〔B法〕と同様にして実施することができる。
(式中、mは1または2を示し、他の記号は前記と同一の意味を有する。)
化合物[10]と化合物[11]から化合物[12]を製造する反応は、溶媒中または無溶媒で実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、トルエン、キシレン、ジオキサン等が挙げられる。本反応は、50〜150℃、とりわけ80〜120℃で好適に進行する。
化合物[12]から化合物[13]を製造する反応は、溶媒中、化合物[12]とチオ尿素とを塩基存在下で反応させた後、アルキル化剤を反応させることにより実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、メタノール、THF、ジオキサン等が挙げられる。塩基としては、例えば、ナトリウムメトキシド、水酸化ナトリウム、カリウム t−ブトキシド等が挙げられる。アルキル化剤としては、例えば、ヨウ化メチル、硫酸ジメチル等が挙げられる。本反応は、0〜100℃、とりわけ30〜70℃で好適に進行する。
化合物[13]から化合物[14]を製造する反応は、溶媒中、酸の存在下で実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、水、アセトン、THF、ジオキサン等が挙げられる。酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。本反応は、−10〜80℃、とりわけ0〜30℃で好適に進行する。
化合物[14]は、化合物[15]から化合物[17]を経て製造することもできる。
化合物[15]と化合物[16]から化合物[17]を製造する反応は、溶媒中、触媒の存在下で実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、DMF、トルエン、キシレン等が挙げられる。触媒としては、例えば、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロライド、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等が挙げられる。本反応は、50〜150℃、とりわけ70〜90℃で好適に進行する。
化合物[17]から化合物[14]を製造する反応は、上述した、化合物[13]から化合物[14]を製造する反応と同様にして実施することができる。
化合物[14]から化合物[18]および[19]を経て化合物[20]を製造する方法は、上述した、化合物[1]から化合物[2]および[3]を経て化合物[II]を製造する方法と同様にして実施することができる。
化合物[20]と化合物[III]から化合物[21]を製造する反応は、上記〔A法〕と同様にして実施することができる。
化合物[21]から化合物[22]を製造する反応は、溶媒中、酸化剤を用いて実施することができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればよく、例えば、水、メタノール、THF、ジオキサン、クロロホルム、塩化メチレン等が挙げられる。酸化剤としては、オキソン(商品名、DuPont社製)、3−クロロ過安息香酸、過酸化水素等が挙げられる。本反応は、−20〜60℃、とりわけ−10〜30℃で好適に進行する。
化合物[22]と化合物[IV]から化合物[IX]を製造する反応は、上記〔B法〕と同様にして実施することができる。
化合物[IX]は、化合物[21]から化合物[23]を経て製造することもできる。
化合物[21]と化合物[IV]から化合物[23]を製造する反応は、上記〔B法〕と同様にして実施することができる。
化合物[23]から化合物[IX]を製造する反応は、化合物[21]から化合物[22]を製造する反応と同様にして実施することができる。
なお、上記の製造において、必要に応じて官能基の保護および脱保護をすることができる。その官能基の保護基としては通常の有機合成化学で使用されるものを使用することができ、その例としては例えば、“プロテクティブ グループ イン オーガニック シンセシス”(”Protective Groups in Organic Synthesis” T. W. Greene, P. M. G. Wuts, John Wiley and Sons 1991)等に記載のものが挙げられる。保護基の導入、脱保護の条件としては、例えば、同書記載の方法が挙げられる。
非ステロイド性抗炎症薬としては、アルコフェナク、アセクロフェナク、スリンダク、トルメチン、フェノプロフェン、チアプロフェン酸、テノキシカム、ロルノキシカム、アスピリン、メフェナム酸、フルフェナム酸、ジクロフェナック、ロキソプロフェン、フェニルブタゾン、インドメタシン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、フルルビプロフェン、プラノプロフェン、ピロキシカム、ザルトプロフェン、セレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ、またはそれらの塩などがあげられる。
抗リウマチ薬としては、金製剤(Auranofinなど)、ペニシラミン、ブシラミン、ロベンザリット、アクタリット、スルファサラジン、クロロキン、レフルノマイドなどがあげられる。
抗サイトカイン薬としては、エタナーセプト、インフリキシマブ、可溶性TNF−α受容体、抗TNF−α抗体、抗インターロイキン−6抗体、抗インターロイキン−12抗体などがあげられる。
免疫抑制薬としては、メトトレキサート、シクロフォスファミド、ブレキナールナトリウム、デオキシスパーガリン、ミゾリビン、ミコフェノール酸2−モルホリノエチルエステル、リメクソロン、シクロスポリン、ラパマイシン、タクロリムス、グスペリムス、アザチオプリンなどがあげられる。
ステロイド薬としては、デキサメサゾン、ベタメサゾン、トリアムシノロン、フルオシノニド、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、酢酸コルチゾン、ヒドロコルチゾンなどがあげられる。
本発明の有効成分化合物[I]またはその薬理的に許容しうる塩は、経口的または非経口的に投与することができ、適当な医薬製剤として用いることができる。経口的に投与する場合の適当な医薬製剤としては、例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、散剤などの固体製剤、あるいは溶液製剤、懸濁製剤または乳化製剤などが挙げられる。非経口的に投与する場合の適当な医薬製剤としては、坐剤、注射用蒸留水、生理食塩水またはブドウ糖水溶液などを用いた注射剤または点滴製剤、あるいは吸入剤等が挙げられる。
本発明の有効成分化合物[I]、[Ia]および[Ib]またはその薬理的に許容し得る塩の投与量は、投与方法、患者の年令、体重、状態によっても異なるが、通常、1日当り約0.003〜30mg/kg、とりわけ約0.01〜10mg/kg程度とするのが好ましい。
なお、本明細書において使用される下記略号は、それぞれ下記の通りの意味を表す。
Me :メチル
Et :エチル
THF:テトラヒドロフラン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
t− :tert−
実施例1
1−(4−フルオロフェニル)−5−(ピリジン−4−イル)−4−イミダゾリン−2−オン
2,2−ジエトキシ−2−ピリジン−4−イルエチルアミン(参考例2で得られる化合物)3.00gをTHF30mlに溶かした溶液を水冷し、4−フルオロフェニルイソシアナート1.97gを滴下した。滴下後、反応液を減圧濃縮し、得られた残留物に濃塩酸30mlを加えて室温にて終夜攪拌した。氷冷した2N NaOH水溶液180mlに反応液を加えて中和し、析出晶を濾取後、水およびエーテルで洗浄した。60℃にて通風乾燥し、標記化合物3.10gを無色結晶として得た。融点:261℃(分解)。
1−シクロペンチルメチル−3−(4−フルオロフェニル)−4−(ピリジン−4−イル)−4−イミダゾリン−2−オン・塩酸塩
1−(4−フルオロフェニル)−5−(ピリジン−4−イル)−4−イミダゾリン−2−オン(実施例1の化合物)128mg、シクロペンチルメタノール61μl、トリフェニルホスフィン197mg、アゾジカルボン酸ジエチル295μlを塩化メチレン2.5mlに溶かし、室温にて24時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=19:1)によって精製し、得られた化合物を塩酸で処理し、標記化合物75mgを粉末として得た。
1−(オキソラン−3−イル)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(ピリジン−4−イル)−4−イミダゾリン−2−オン
対応原料化合物を、実施例2と同様に処理することにより、標記化合物を得た。融点:132−134℃。
1−(2−シアノベンジル)−3−(4−フルオロフェニル)−4−[(2−(1−(S)−フェニルエチルアミノ)ピリジン−4−イル)]−4−イミダゾリン−2−オン
4−(2−クロロピリジン−4−イル)−3−(4−フルオロフェニル)−1−(2−シアノベンジル)−4−イミダゾリン−2−オン〔参考例1(6)の化合物〕50mg、(S)−(−)−α−メチルベンジルアミン79μl、酢酸パラジウム5.5mg、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル15mg、ナトリウム t−ブトキシド17mgをトルエン1mlに懸濁し、窒素気流下、70℃にて18時間加熱攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、不溶物をセライトろ過で除去した。ろ液に6N塩酸水を加え、分液後、水層を重曹水でアルカリとした。クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、標記化合物38mgを無色粉末として得た。
対応原料化合物を、実施例4と同様に処理することにより、表1の化合物を得た。
4−(2−アミノピリジン−4−イル)−1−(2−シアノベンジル)−3−(4−フルオロフェニル)−4−イミダゾリン−2−オン
1−(2−シアノベンジル)−3−(4−フルオロフェニル)−4−[2−(4−メトキシベンジルアミノ)ピリジン−4−イル]−4−イミダゾリン−2−オン(実施例5の化合物)1.5gに25%臭化水素−酢酸溶液3mlを加え、70℃にて1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残留物を重曹水でアルカリとした。酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1)で精製し、標記化合物572mgを無色結晶として得た。融点:182−183℃。
4−(2−N,N−ジイソブチロイルアミノピリジン−4−イル)−1−(2−シアノベンジル)−3−(4−フルオロフェニル)−4−イミダゾリン−2−オン
4−(2−アミノピリジン−4−イル)−1−(2−シアノベンジル)−3−(4−フルオロフェニル)−4−イミダゾリン−2−オン(実施例13の化合物)50mgとイソブチロイルクロリド20μlの塩化メチレンの懸濁液を氷冷し、トリエチルアミン54μlを滴下後、室温にて3時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=20:1)により精製し、標記化合物(実施例14)22mgを無色結晶として、標記化合物(実施例15)10mgを無色結晶として、それぞれ得た。融点:196℃(実施例14)、185−187℃(実施例15)。
4−(2−エトキシカルボニルピリジン−4−イル)−1−(2−シアノベンジル)−3−(4−フルオロフェニル)−4−イミダゾリン−2−オン
4−(2−クロロピリジン−4−イル)−3−(4−フルオロフェニル)−1−(2−シアノベンジル)4−イミダゾリン−2−オン〔参考例1(6)の化合物〕1g、酢酸パラジウム55mg、1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン137mg、酢酸ナトリウム608mgをエタノール20mlに懸濁し、一酸化炭素雰囲気下、80℃にて12時間攪拌した。反応液を減圧濃縮して酢酸エチルに懸濁し、活性炭処理後、ろ過した。減圧濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)にて精製し、標記化合物887mgを無色結晶として得た。融点:164℃。
1−(2−シアノベンジル)−3−(4−フルオロフェニル)−4−[2−(3−ヒドロキプロピルアミノ)ピリミジン−4−イル]−4−イミダゾリン−2−オン
1−(2−シアノベンジル)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(2−メチルスルフィニルピリミジン−4−イル)−4−イミダゾリン−2−オン(参考例6(2)または参考例7(2)の化合物)70mg、3−アミノプロパノール60.6mg、ジオキサン2mlの混合物を80℃で5時間攪拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノ−ル=19:1)により精製後、エーテルより結晶化して、標記化合物44.6mgを得た。融点:166−167℃。
対応原料化合物を、実施例17と同様に処理することにより、表2の化合物を得た。
1−(2−シアノベンジル)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(2−イソプロポキシピリミジン−4−イル)−4−イミダゾリン−2−オン
1−(2−シアノベンジル)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(2−メチルスルフィニルピリミジン−4−イル)−4−イミダゾリン−2−オン(参考例6(2)または参考例7(2)の化合物)100mgをイソプロパノール5mlに懸濁し、水素化ナトリウム26.3mgを加えて室温で5時間攪拌した。反応液にクエン酸水溶液、重曹水を順次加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を洗浄、乾燥、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノ−ル=30:1)により精製して、標記化合物68mgを粉末として得た。
参考例1(5)の化合物と対応原料化合物を、実施例2または参考例1(6)と同様の方法でN−アルキル化し、続いて実施例4と同様の方法でアミノ化することによって、表3〜6に記載の化合物を得た。
実施例63の化合物146mgに酢酸エチル0.2ml、4N塩化水素−酢酸エチル溶液1.7mlを加え、室温にて3時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、酢酸エチルを加え粉末を濾取して、標題化合物128mgを得た。
MS 462([M+H]+)
実施例61の化合物148mgをメタノール2mlに溶解し濃塩酸1mlを加え、室温にて終夜攪拌した。反応液を減圧濃縮後、4N NaOH水溶液で中和し、クロロホルムで抽出した。乾燥、濃縮後、ジエチルエーテルおよびジイソプロピルエーテルを加えて粉末を濾取して、標記化合物58mgを得た。
MS 425([M+H]+)
上記実施例26〜79の化合物またはそれと同様の方法で得られた対応原料化合物を、実施例80または実施例81と同様に処理することにより、表7〜9の化合物を得た。
参考例8の化合物と対応イソシアナートを実施例1と同様に反応させて環化し、さらに対応アミンを実施例4と同様に反応させることにより、表10および表11の化合物を得た。
参考例8または参考例10の化合物と対応原料化合物とを実施例4と同様にしてアミノ化し、次いで実施例1と同様にして対応イソシアナートと処理して環化することにより、表12および表13の化合物を得た。
参考例11の化合物と対応原料化合物を参考例8と同様にしてN−アルキル化し、次いで実施例1と同様にして対応イソシアナートと処理して環化することにより、表14および表15の化合物を得た。
実施例147の化合物を用いて、実施例14と同様に対応原料化合物と反応してアシル化することで、表16の実施例157および158の化合物を得た。また、実施例147の化合物を用いて、参考例10と同様に対応原料化合物と反応してN−アルキル化することで、表16の他の化合物を得た。なお、実施例160の化合物の合成では、対応原料化合物としてブロモ酢酸t−ブチルを用い、反応後、実施例80と同様の条件でエステルを加水分解した。
参考例11の化合物を用いて、参考例10と同様に対応原料化合物と反応してN−アルキル化し、続いて実施例1と同様にして環化することで、表17の化合物を得た。
(1) 実施例169の化合物100mg、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール48mg、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩60mg、塩化メチレン1mlの混合物を室温で1時間攪拌した。反応液に2Nエチルアミン−THF溶液1mlを加え室温で終夜攪拌した。反応液を水、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮して得られる残渣にジエチルエーテルを加えて無色結晶を濾取した。
(2) (1)で得られた化合物をクロロホルム−メタノールの混合溶媒2mlに溶かし、4N塩酸−酢酸エチル0.2mlを加えた後、減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルを加えて濾取することにより、標題化合物75mgを得た。
MS 412([M+H]+)
実施例169の化合物を実施例170と同様にして対応アミンと反応させることで、表18の化合物を得た。
参考例11の化合物を実施例1と同様に対応イソシアナートと反応させることによって、表19の化合物を得た。
実施例57の化合物490mgを25%HBr−酢酸溶液5mlに加え、70℃にて15時間加熱攪拌した。反応液を冷却後、重曹水を加えて中和し、酢酸エチルで抽出、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、無色粉末として標題化合物237mgを得た。MS 482([M+H]+)
実施例179の化合物 200mgに25%HBr−酢酸溶液2mlを加え、80℃にて3日間加熱攪拌した。反応液を冷却後、重曹水を加えてアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、無色粉末として標題化合物71mgを得た。MS 376([M+H]+)
実施例55の化合物を用いて、実施例179および実施例180と同様にして反応することで、表20の実施例181および実施例182の化合物を得た。また、実施例55と同様にして、イソブチルアミノ基を有する対応化合物を合成し、続いて実施例180と同様にして反応することで、実施例183の化合物を得た。
実施例70の化合物または実施例105の化合物を用いて、実施例179と同様の条件(HBr−酢酸の代わりに濃塩酸を使用した)で反応することで、表21の化合物を得た。
参考例13の化合物を実施例4と同様にしてアミノ化し、次いで実施例1と同様に対応イソシアナートと反応させ、必要に応じて常法に従ってアセチル化することによって、表22の化合物を得た。
参考例13の化合物6.30gを実施例4と同様にして2,4−ジメトキシベンジルアミンと反応させることで、化合物(1)を得た。次いで、化合物(1)を実施例1と同様に処理することにより、化合物(2)744mgを得た。
MS 271([M+H]+)
実施例182、実施例192、実施例189、実施例187または実施例188の化合物を、参考例1(6)と同様にして対応ハライドと反応させてアルキル化することで、表23および表24の化合物を得た。なお、実施例211の化合物はアミノ基をt−ブトキシカルボニルで保護して反応し、実施例80と同様にして脱保護することで合成した。また、実施例214の化合物は、実施例213の化合物を実施例81と同様にしてメトキシメチル基を脱離させることで合成した。
実施例192と同様にして得られる対応原料化合物を、参考例1(6)と同様にして対応ハライドと反応させてアルキル化することで、表25の化合物を得た。
実施例182の化合物を、参考例1(6)と同様にして対応ハライドと反応させてアルキル化することで化合物(1)を合成した。化合物(1)226mg、1N NaOH水溶液1.1ml、エタノール1.1mlの混合物を室温にて3時間攪拌した。1N塩酸で中和し、析出した結晶を濾取することにより、対応するカルボン酸184mgを得た。このうちの148mgを実施例170と同様にしてメチルアミンと反応させることにより、化合物(2)96mgを得た。MS 384([M+H]+)
参考例1(5)の化合物を参考例1(6)と同様にして対応化合物と反応させ、続いて実施例5および実施例13と同様に処理することにより、表26の化合物を得た。なお、実施例229の化合物は、4−メトキシベンジルの代わりに2,4−ジメトキシベンジルを用い、濃塩酸/THF(70℃)で脱保護することで合成した。
参考例9の化合物1.5gを、実施例229と同様に2,4−ジメトキシベンジルアミンと反応し、脱保護することで、化合物(1)707mgを得た。この化合物(1)707mgをTHF7mlに溶かし、Boc2O410mgを加えて室温で30分間攪拌した。減圧濃縮後、ジエチルエーテルを加えて濾取することにより、化合物(2)770mgを無色結晶として得た。
MS 454([M+H]+)
実施例13、実施例228〜230の化合物を用い、実施例14と同様に酸ハライドと反応させ、必要に応じて実施例80と同様にt−ブトキシカルボニルを脱離させることで、表27の化合物を得た。
Cis−4−(メトキシメトキシ)シクロヘキサンカルボン酸4.5gをアセトニトリル45mlに溶かし、1,1’−カルボニルジイミダゾール3.73gを加え、室温にて1時間攪拌した。実施例229の化合物4.07gおよびアセトニトリル45mlを加え、4日間加熱還流した。反応液に水および重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留物にメタノール50mlを加えて30分間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製しアミド体を得た。本化合物を実施例81と同様に処理することにより、標記化合物5.26gを得た。MS 439([M+H]+)
実施例228〜230の化合物を用い、実施例243と同様に対応カルボン酸と反応させ、必要に応じて実施例80と同様にt−ブトキシカルボニルを脱離させることで、表28および表29の化合物を得た。
参考例14および参考例15の化合物を用い、実施例1と同様にして対応イソシアナートと反応させ、続いて、実施例243と同様にして対応カルボン酸と反応させることで、表30の化合物を得た。
Cis-4-(t-ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸540mgおよび1,1’−カルボニルジイミダゾール396mgをアセトニトリル5mlに溶かし、室温にて1時間攪拌した。ついでこの反応液に実施例198の化合物200mgおよびアセトニトリル5mlを加え、2日間加熱還流した。反応液に重曹水を加え、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留物をメタノール5mlに溶かし、炭酸カリウム102mgを加えた。クロロホルムで希釈し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、無色粉末として化合物(1)255mgを得た。MS 496([M+H]+)
化合物(1)50mgをメタノールとクロロホルムの混合溶媒に溶かし、4N塩酸−酢酸エチル溶液0.5mlを加え室温にて終夜攪拌した。反応液を減圧濃縮し、黄色粉末として化合物(2)46mgを得た。MS 396([M+H]+)
実施例268の化合物(1)100mgを塩化メチレン5mlに溶かし、これにジエチルアゾジカルボキシレート(40%トルエン溶液)132mg、トリフェニルホスフィン79mgおよび(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)カルバミン酸t−ブチル55mgを加え、室温にて21時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した後、メタノール1mlに溶かし、4N塩酸−ジオキサン1mlを加え、室温にて1時間攪拌した。反応液を濃縮し、黄色粉末として標記化合物118mgを得た。MS 507([M+H]+)
参考例5(4)の化合物を、実施例2または参考例1(6)と同様に反応し、参考例6(2)と同様にして3-クロロ過安息香酸で酸化し、続いて実施例17と同様にして対応アミンと反応させ、さらに必要に応じて実施例80または実施例81と同様にt−ブトキシカルボニルまたはメトキシメチルを脱離させることで、表31〜表35の化合物を得た。
参考例16の化合物を、実施例1と同様にして対応イソシアナートと反応させ、参考例6(2)と同様にして3-クロロ過安息香酸で酸化し、続いて実施例17と同様にして対応アミンと反応させることで、表36の化合物を得た。
参考例17(3)の化合物を、実施例1と同様にして対応イソシアナートと反応させることで、表37の化合物を得た。
(1) 参考例5(3)の化合物52.0gのジエチルエーテル300ml溶液に4−フルオロフェニルイソシアネート30.2gのジエチルエーテル100ml溶液を氷冷下滴下し、室温にて30分間攪拌した。減圧濃縮後、ジイソプロピルエーテルを加えて濾取し、化合物(1)75.0gを無色結晶として得た。
(2) 化合物(1)30.0gをクロロホルムに溶解し、氷冷下、3−クロロ過安息香酸46.4gを加え室温にて2時間攪拌した。減圧濃縮後、ジエチルエーテルを加えて濾取し、化合物(2)30.8gを無色結晶として得た。
(3) 化合物(2)20.0gと対応原料化合物を実施例17と同様に処理することにより得られた化合物に濃塩酸100mlを加え、室温にて終夜攪拌した。2N水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和し、酢酸エチルを加えて攪拌した後、析出晶を濾取し、標記化合物12.4gを無色結晶として得た。
MS 314([M+H]+)
参考例5(3)の化合物と対応原料化合物を、実施例350と同様にして処理することで、表38の化合物を得た。
実施例350、実施例353もしくは実施例354の化合物または実施例350と同様にして製造された化合物を用いて、参考例1(6)と同様にして処理することで、表39の化合物を得た。
参考例5(4)の化合物を、実施例2または参考例1(6)と同様に反応し、参考例6(2)と同様にして3-クロロ過安息香酸で酸化し、続いて実施例17と同様にして対応アミンと反応させ、さらに必要に応じて実施例80と同様にt−ブトキシカルボニルを脱離させることで、表40および表41の化合物を得た。
実施例303あるいは304の化合物を、常法によりメタンスルホニル化およびメトキシカルボニル化することにより、表42に記載の化合物を得た。
実施例1の化合物100mg、4−アセチルフェニルボロン酸129mg、酢酸銅(II)72mg、トリエチルアミン220μlを塩化メチレン10mlに懸濁し、室温にて24時間攪拌した。反応液に28%アンモニア水を加え、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮し、残渣にエーテルを加え析出する結晶を濾取することにより標記化合物92mgを得た。融点206℃(分解)
実施例1の化合物と対応原料化合物を、実施例387と同様に反応することにより、表43の化合物を得た。
実施例13の化合物50mgのTHF溶液にイソシアン酸エチル12μlを加え、室温にて6時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、標記化合物19mgを無色結晶として得た。
融点209−210℃
実施例16および実施例16と同様に製造された化合物を、常法により加水分解し、次いでアミド化するか、あるいは常法により還元し、次いでメシル化した後、ジメチルアミノ化することにより表44の化合物を得た。
対応原料化合物を、実施例368と同様に反応させることにより、表45の化合物を得た。
参考例5(4)の化合物と対応原料化合物を、参考例1(6)と同様に反応し、参考例6(2)と同様にして3−クロロ過安息香酸で酸化し、続いて実施例17と同様にして対応アミンと反応させ、さらに必要に応じて実施例80と同様にt−ブトキシカルボニルを脱離させることで、表46、47の化合物を得た。
参考例5(4)の化合物を、実施例2または参考例1(6)と同様に反応し、必要に応じてメチルマグネシウムブロミドと反応、続いて参考例6(2)と同様にして3-クロロ過安息香酸で酸化し、さらに実施例17と同様にして対応アミンと反応させることにより、表48、49の化合物を得た。
参考例5(3)の化合物と対応原料化合物を参考例9と同様に反応し、参考例6(2)と同様に3-クロロ過安息香酸で酸化し、続いて実施例17と同様にして対応アミンと反応さることにより、表50〜52に記載の化合物を得た。
実施例378あるいは実施例416の化合物を、常法によりアルキルスルホニル化およびアシル化する、あるいはイソシアネートと反応させることにより、表53、54に記載の化合物を得た。
実施例147の化合物を、常法によりアルキルスルホニル化することにより、表55に記載の化合物を得た。
(1) 2−クロロイソニコチン酸22gをTHF440mlに懸濁し、窒素気流下、−70℃以下に冷却し、1.14Mメチルリチウム−エーテル溶液245mlを滴下した。同温にて1時間攪拌後、1時間かけて0℃まで昇温し、さらに同温にて1時間攪拌した。反応液に水500mlを加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。活性炭を加え、ろ過後、減圧濃縮し、4−アセチル−2−クロロピリジン19.5gを無色結晶として得た。融点:36℃。
(2) (1)で得られた化合物55.1g、ヒドロキシルアミン塩酸塩49.2g、酢酸ナトリウム58.1gをエタノール550mlに懸濁し、1時間加熱還流した。室温まで放冷後、エタノールを減圧留去し、析出晶を濾取して水で洗浄した。60℃にて一晩通風乾燥し、1−(2−クロロピリジン−4−イル)エタノン オキシム55gを無色結晶として得た。融点:143℃。
(3) (2)で得られた化合物105gとトシルクロリド123gを塩化メチレンに懸濁し、氷冷下にてトリエチルアミン94mlを滴下後、室温に昇温して4時間攪拌した。反応液に水500mlを加え、塩化メチレンで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、減圧濃縮し、得られた結晶を濾取してイソプロピルエーテルで洗浄し、1−(2−クロロピリジン−4−イル)エタノン オキシム トシレート192gを無色結晶として得た。融点:153℃。
(4) 窒素気流下、室温にて無水エタノール220mlに金属ナトリウム3.11gを加え、攪拌溶解した。これを氷冷し、(3)で得られた化合物40gを加え、室温で1時間攪拌した。反応液に無水エーテル220mlを加え、不溶物を除去した。ろ液に水冷下にて4N塩酸/ジオキサン溶液62mlを加えて15分間攪拌した。反応液を減圧濃縮後、残留物を水に溶かし、炭酸カリウムを加えアルカリとした。これを酢酸エチルで数回抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留物にヘキサン100mlを加え、赤色不溶物をろ過で除去した。ろ液を減圧濃縮し、再びヘキサンを加え、不溶物をセライトろ過で除去した。減圧濃縮し、真空ポンプで乾燥後、2−(2−クロロピリジン−4−イル)−2,2−ジエトキシエチルアミン26.9gを赤色油状物として得た。
(5) (4)で得られた化合物20gをTHF50mlに溶かした溶液を水冷し、4−フルオロフェニルイソシアナート11.2gを滴下した。滴下後、反応液を減圧濃縮し、得られる残留物に濃塩酸30mlを加えて室温にて終夜攪拌した。氷冷した2N NaOH水溶液180mlに反応液を加えて中和し、析出晶を濾取後、水およびエーテルで洗浄した。60℃にて通風乾燥し、5−(2−クロロピリジン−4−イル)−1−(4−フルオロフェニル)−4−イミダゾリン−2−オン22.3gを無色結晶として得た。融点:270℃。
(6) (5)で得られた化合物10gをDMF50mlに懸濁し、氷冷下、63%水素化ナトリウム1.46gを加えた後、室温にて30分間攪拌した。反応液を再び氷冷し、2−シアノベンジルブロミド7.44gを加えた後、室温にて3時間攪拌した。反応液を氷冷水250mlに注ぎ、酢酸エチルで抽出し、抽出液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、4−(2−クロロピリジン−4−イル)−3−(4−フルオロフェニル)−1−(2−シアノベンジル)−4−イミダゾリン−2−オン11.4gを無色結晶として得た。融点:109℃。
(1) 3,3−ジメトキシ−2−ブタノン100g、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール99.2gの混合物を、100℃で、42時間撹拌した。反応液を冷却後、減圧濃縮して1−ジメチルアミノ−4,4−ジメトキシ−1−ペンテン−3−オン141gを得た。
(2) (1)で得られた化合物141gをメタノール800mlに溶解し、チオ尿素114g、28%ナトリウムメトキシド−メタノール292gを加えた後、70℃で3時間撹拌した。反応液を氷冷し、よう化メチル215gを滴下した後、室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を洗浄、乾燥、濃縮して4−(1,1−ジメトキシエチル)−2−メチルスルファニルピリミジン142gを得た。
(3) (2)で得られた化合物142gをアセトン570mlに溶解し、 氷冷下、6M塩酸114mlを加え、室温で3時間攪拌した。水450mlを加えた後、溶媒を留去し、酢酸エチルで抽出した。有機層を洗浄、乾燥、濃縮して1−(2−メチルスルファニルピリミジン−4−イル)エタノン107gを得た。
(1) 4−クロロ−2−メチルスルファニルピリミジン16.4g、トリブチル(1−エトキシビニル)スズ38g、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド1.43g、DMF100mlの混合物を80℃で3時間攪拌した。反応液を冷却後、酢酸エチル300ml、フッ化カリウム17.8gを加え、室温で終夜攪拌した。セライトろ過した後、洗浄、乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)により精製して、4−(1−エトキシビニル)−2−メチルスルファニルピリミジン18.9gを得た。
(2) (1)で得られた化合物18.9gをアセトン200mlに溶解し、4M塩酸60mlを加え、室温で1時間攪拌した。反応液を飽和重曹水に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を洗浄、乾燥、濃縮して、1−(2−メチルスルファニルピリミジン−4−イル)エタノン15.9gを得た。
(1) 参考例3(3)または参考例4(2)で得られた化合物17.6gをメタノール180mlに溶解し、ヒドロキシルアミン塩酸塩14.5g、酢酸ナトリウム17.2gを加え、30分間加熱還流した。反応液を冷却後、溶媒を留去し、水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を洗浄、乾燥、濃縮後、残渣にヘキサンを加え、析出する結晶をろ取し、1−(2−メチルスルファニルピリミジン−4−イル)エタノン オキシム18.3gを得た。
融点:150−152℃。
(2) (1)で得られた化合物89gを塩化メチレン1200mlに懸濁し、トリエチルアミン81.2ml、トシルクロリド102gを加えて室温で終夜撹拌した。反応液を洗浄、乾燥、濃縮し、残渣にジエチルエーテルを加え、析出する結晶をろ取して1−(2−メチルスルファニルピリミジン−4−イル)エタノン オキシム トシレート159gを得た。融点:141−142℃。
(3) 28%ナトリウムメトキシド−メタノール12.9gのメタノール30ml溶液に、氷冷下、(2)で得られた化合物15gのTHF120ml溶液を滴下し、室温で終夜攪拌した。氷冷下、4M塩酸―ジオキサン溶液100mlを加えて、室温で4時間攪拌した後、反応液を濃縮し、残渣を炭酸カリウム水溶液に加えてクロロホルムで抽出した。有機層を乾燥、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノ−ル=15:1)により精製して2,2−ジメトキシ−2−(2−メチルスルファニルピリミジン−4−イル)エチルアミン8.14gを得た。
(4) (3)で得られた化合物8gのTHF120ml溶液に、氷冷下、4−フルオロフェニルイソシアネート4.78gのTHF30ml溶液を滴下し、室温で30分間攪拌した。氷冷下、濃塩酸120mlを加えた後、室温で終夜攪拌した。析出する結晶をろ取し、水、エーテルで洗浄後、乾燥して、1−(4−フルオロフェニル)−5−(2−メチルスルファニルピリミジン−4−イル)−4−イミダゾリン−2−オン7.35gを得た。融点:260−261℃。
(1) 参考例5(4)で得られた化合物2.6gのDMF40ml溶液に、室温で、水素化ナトリウム327mgを加え、室温で30分間攪拌した。2−シアノベンジルブロミド1.77gを加え、室温で30分間攪拌した後、水素化ナトリウム33mg、2−シアノベンジルブロミド85mgを加え、室温で1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を洗浄、乾燥、濃縮し、ジエチルエーテルより結晶化して1−(2−シアノベンジル)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(2−メチルスルファニルピリミジン−4−イル)−4−イミダゾリン−2−オン3.28gを得た。
融点:141−142℃。
(2) (1)で得られた化合物3.27gのクロロホルム溶液に、室温でメタクロロ過安息香酸2.03gを加え、室温で1時間攪拌した。反応液に水酸化カルシウム1.16gを加えて室温で2時間攪拌した後、セライトろ過し、濾液を濃縮した。残渣を酢酸エチルより結晶化して、1−(2−シアノベンジル)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(2−メチルスルフィニルピリミジン−4−イル)−4−イミダゾリン−2−オン2.39gを得た。
融点:133−136℃。
(1) 参考例5(4)で得られた化合物1.47gのメタノール150ml溶液に、室温下、オキソン1.79gの水10ml溶液を滴下した。30分後及び2時間後にオキソン299mgの水2ml溶液を滴下し、室温で2時間攪拌した。不溶物をろ過した後、濃縮し、重曹水を加えクロロホルムで抽出した。有機層を洗浄、乾燥、濃縮し、析出する結晶を酢酸エチル−エーテル(1:1)の混合溶媒でろ取して、1−(4−フルオロフェニル)−5−(2−メチルスルフィニルピリミジン−4−イル)−4−イミダゾリン−2−オン1.03gを得た。融点:208−211℃(分解)。
(2) (1)で得られた化合物930mgを、前記参考例6(1)と同様に処理することにより、1−(2−シアノベンジル)−3−(4−フルオロフェニル)−4−(2−メチルスルフィニルピリミジン−4−イル)−4−イミダゾリン−2−オン541mgを得た。
参考例1(4)で得られた化合物1.0gをメタノール10mlに溶かし、2−フルオロベンズアルデヒド0.51gを加え、室温にて30分間攪拌した。水素化ホウ素ナトリウム155mgを加え、さらに室温にて1時間攪拌した。減圧濃縮後、残留物に水を加えて酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)により精製し、標記化合物1.45gを油状物として得た。
参考例1(4)で得られた化合物5gと対応原料化合物を参考例8と同様に処理することにより、化合物(1)8.47gを得た。化合物(1)3gを実施例1と同様に処理して環化し、続いてTHF20mlに溶解し、Boc2O 1.1gを加えて室温にて30分間攪拌した後、減圧濃縮し、ジイソプロピルエーテルを加えて濾取することにより、化合物(2)2.53gを得た。
参考例1(4)で得られた化合物3.8g、ヨウ化エチル1.7ml、トリエチルアミン3.0mlの混合物を50℃にて終夜攪拌した。2N NaOH水溶液で中和した後クロロホルムで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。NHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)により精製し、標記化合物1.9gを油状物として得た。
参考例1(4)で得られた化合物5.0g、イソプロピルアミン35ml、酢酸パラジウム458mg、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル1.28g、ナトリウム t−ブトキシド3.0gをトルエン75mlに懸濁し、窒素気流下、70℃にて8時間加熱攪拌した。減圧濃縮後、残留物に水を加え、クロロホルムで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1)により精製し、標記化合物4.3gを油状物として得た。
参考例1(4)で得られた化合物2.0g、アクリル酸t−ブチル0.82ml、THF10mlの混合物を加熱還流下、4日間攪拌した。反応液を減圧濃縮することにより化合物(1)3.1gを油状物として得た。次いで化合物(1)と対応原料化合物を実施例4と同様に処理することにより化合物(2)2.12gを油状物として得た。
参考例1(4)の化合物10.0gを参考例8と同様にして対応原料化合物と反応させ、次いで参考例11と同様にして2,4−ジメトキシベンジルアミンと反応させることで、標記化合物9.75gを得た。
(1) 参考例5(3)の化合物3.0gを塩化メチレン30mlに溶解し、トリエチルアミン3.65mlを加え、氷冷下、ベンジルオキシカルボニルクロリド3.35gを滴下し、室温にて終夜攪拌した。反応液を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、化合物(1)2.23gを無色結晶として得た。MS 364([M+H]+)
(2) 化合物(1)4.2gをDMF17mlに溶解し、氷冷下、水素化ナトリウム528mgを加えた後、室温にて1時間攪拌した。再び反応液を氷冷し、ヨウ化エチル1.39mlを加え、室温にて30分間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留物をクロロホルム50mlに溶かし、室温にてm−クロロ過安息香酸6.26gを加え、同温にて30分間攪拌した。反応液に水酸化カルシウム2.58gを加えて攪拌後、不溶物をろ過で除去した。ろ液を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、化合物(2)4.55gを無色油状物として得た。MS 423([M+H]+)
(3) 化合物(2)2.19gをジオキサン30mlに溶かし、トランス−4−(メトキシメトキシ)シクロヘキシルアミン1.65gとN,N'−ジイソプロピルエチルアミン1.08mlを加え、100℃にて14時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、褐色油状物2.0gを得た。これをメタノール40mlに溶かし、10%パラジウム−炭素1gを加え、水素気圧下(2.7気圧)、2時間接触還元を行った。パラジウムをろ過で除去し、減圧濃縮後、残留物をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化合物(3)1.04gを褐色油状物として得た。MS 369([M+H]+)
この試験は、実験的にマウスにおけるLPS刺激後のTNF-α産生に対する本発明化合物の抑制効果を測定する方法である。
Balb/cAnNCrjマウス(6-8週齢、メス、日本チャールズリバーより入手)に、0.5%メチルセルロースおよび0.2%PEG−60水添ヒマシ油(HCO60、日光ケミカルズ社より購入)にて溶解した試験化合物(10 mg/kg, p.o.)を投与し、30分間後にLPS(E. coli 0111:B4, Difco より入手、リン酸緩衝生理食塩液にて最終濃度1 mg/kgに合わせ, 0.4 ml/head, i.p.)を投与した。90分後にマウスをジエチルエーテル麻酔下にて腹部静脈から採血した。採取した血液は3000gで遠心後、血清を回収した。血清中のTNF-αはDuoSet mouse TNF-α ELISA kit (genzymeTECHNE) にて測定を行った。
以上の結果、表80の通り、本発明の下記実施例化合物は、TNF-αの産生を有意に抑制した。
Claims (7)
- 式[I]:
〔式中、G1は、ハロゲン原子もしくはアルコキシで置換されたアルキル、または式:
(式中、環Bは、ベンゼン環、ナフタレン環、単環性もしくは二環性芳香族複素環またはシクロアルカンを表し、該ベンゼン環、該ナフタレン環、該単環性もしくは二環性芳香族複素環および該シクロアルカンは、ハロゲン原子、ニトロ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいカルバモイル、水酸基およびシアノより成る群から選ばれる同一または異なる1〜3個の基で置換されてもよい。Wは、単結合、または1もしくは2個のアルキルで置換されていてもよいC1〜C4アルキレンを表す。)
で表される基を表す。
Q1およびQ2は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子またはアルキルを表す。
nは、0、1、2、3または4を表す。
R1は、水素原子、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよい複素環式基を表す。
Z1、Z2、Z3およびZ4は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、CHまたはNを表し、ただし、Z1、Z2、Z3およびZ4のうち3つ以上がNになることはない。
G2は、水素原子、−NR3R4、−OR5、−SR5、−COR6、−CHR7R8または複素環式基を表す。
R3〜R8は、互いに独立して、水素原子、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、水酸基、アルコキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアルカノイル、置換されていてもよいカルバモイル、アルコキシオキサリル、アルキルスルホニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよいシクロアルキル置換カルボニル、置換されていてもよいフェニル置換カルボニルまたは置換されていてもよい複素環式基置換カルボニルを表す。〕
で示される化合物またはその薬理的に許容しうる塩からなる医薬。 - 式[Ia]:
(式中、環Aは、ベンゼン環または単環性芳香族複素環を表し、該ベンゼン環および該単環性芳香族複素環は、ハロゲン原子、ニトロ、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいカルバモイル、水酸基およびシアノより成る群から選ばれる同一または異なる1〜3個の基で置換されてもよい。
Q1は、水素原子、ハロゲン原子またはアルキルを表す。
Wは、単結合、または1もしくは2個のアルキルで置換されていてもよいC1〜C4アルキレンを表す。
nは、0、1、2、3または4を表す。
R1は、水素原子、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよい複素環式基を表す。
Zは、CHまたはNを表す。
R2は、水素原子、−NR3R4、−OR5、−COR6または−CHR7R8を表す。
R3〜R8は、互いに独立して、水素原子、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、水酸基、アルコキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアルカノイル、置換されていてもよいカルバモイル、アルコキシオキサリル、アルキルスルホニル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい複素環式基、置換されていてもよいシクロアルキル置換カルボニル、置換されていてもよいフェニル置換カルボニルまたは置換されていてもよい複素環式基置換カルボニルを表す。)
で示される化合物またはその薬理的に許容しうる塩からなる医薬。 - 式[Ib]
(式中、R11は、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4アルキルおよびC1〜C4アルコキシより成る群から選ばれる基を表す。
kは1または2を表し、kが2のとき、2つのR11は同一でも異なっていてもよい。
R12は、(1)水酸基、アルコキシ、シアノ、アルキル置換されていてもよいカルバモイルおよびアミノより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいC1〜C4アルキル、
(2)C3〜C4シクロアルキルメチル、
(3)カルバモイルメチル、
(4)シアノ、ハロゲン原子、C1〜C3アルコキシ、C1〜C3アルキルおよびハロゲン置換C1〜C3アルキルより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいベンジル、
(5)テトラヒドロピラニル、または
(6)アルキル、アルカノイル、アルキルスルホニル、アルコキシカルボニルおよびアルキル置換されていてもよいカルバモイルアルキルより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいピペリジルを表す。
Z5はCHまたはNを表す。
R13は、(1)C1〜C6アルキル(該C1〜C6アルキルは、次の(i)〜(xii)より成る群から選ばれる基で置換されていてもよい):
(i)次のa)〜e)より成る群から選ばれる基で置換されていてもよいC5〜C7シクロアルキル、
a)水酸基、
b)C1〜C4アルキル置換されていてもよいアミノ、
c)C1〜C4アルカノイルアミノ、
d)水酸基、アミノおよびC1〜C4アルキル置換されていてもよいカルバモイルより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいC1〜C4アルキル、および
e)C1〜C4アルキル置換されていてもよいカルバモイル
(ii)水酸基、および
(iii)C1〜C4アルキル置換されていてもよいカルバモイル、
(iv)アルキル、アルカノイル、アルキルスルホニルおよびオキソより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいピペリジル、
(v)アルキル、アルカノイル、アルキルスルホニルおよびオキソより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいピロリジニル、
(vi)水酸基で置換されていてもよいテトラヒドロピラニル、
(vii)アルキルおよびオキソより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいイミダゾリニル、
(viii)アルキルおよびオキソより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいイミダゾリジニル、
(ix)アルキルおよびオキソより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいピペラジニル、
(x)アルキルおよびオキソより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいヘキサヒドロピリミジニル、
(xi)アルキル置換されていてもよいピリジル、および
(xii)フリル
(2)C5〜C7シクロアルキル(該C5〜C7シクロアルキルは、次の(i)〜(iii)より成る群から選ばれる基で置換されていてもよい)、
(i)水酸基、
(ii)水酸基、アミノおよびC1〜C4アルキル置換されていてもよいカルバモイルより成る群から選ばれる基で置換されていてもよいC1〜C4アルキル、および
(iii)C1〜C4アルキル置換されていてもよいカルバモイル、または
(3)複素環式基(該複素環式基は、次の(i)〜(vi)より成る群から選ばれる基で置換されていてもよい)、
(i)ハロゲン、アミノ、水酸基、フェニルおよびオキソから選ばれる基で置換されていてもよいアルキル、
(ii)アルキル置換されていてもよいアミノスルホニル、
(iii)ハロゲンで置換されていてもよいアルキルスルホニル、
(iv)アルキル置換されていてもよいカルバモイル、
(v)水酸基、および
(vi)アルコキシカルボニルを表す。)
で示される化合物またはその薬理的に許容しうる塩からなる医薬。 - p38MAPキナーゼ阻害剤である請求項1〜3のいずれかに記載の医薬。
- p38MAPキナーゼが関与する疾患の予防または治療剤である請求項1〜4のいずれかに記載の医薬。
- 炎症性疾患の予防または治療剤である請求項1〜4のいずれかに記載の医薬。
- 関節炎の予防または治療剤である請求項1〜4のいずれかに記載の医薬。
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