JP2004338973A - メタライズ層形成セラミックス焼結体、セラミックスと金属との接合体、メタライズ用ペースト、及びメタライズ層形成セラミックス焼結体の製造方法 - Google Patents
メタライズ層形成セラミックス焼結体、セラミックスと金属との接合体、メタライズ用ペースト、及びメタライズ層形成セラミックス焼結体の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】接合用アルミナ部材(1)と金属部材(3)とが、ロー材(5)によって接合されて接合体(7)が形成されている。接合用アルミナ部材(1)は、アルミナ焼結体であるアルミナ部材(9)の表面上にメタライズ層(11)が形成されたものであり、メタライズ層(11)上にメッキ層(13)が形成されている。特に、メタライズ層(11)は、Mo又はWを含む金属相と、Siの酸化物及びMg、Al、Ti、Mnから選ばれる1種以上の金属酸化物からなる金属酸化物相とから構成されており、しかも、メタライズ層(11)中に占める金属酸化物相の割合が、20〜50体積%である。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆる高融点メタライズに関するものであり、詳しくは、高融点メタライズにより形成されるメタライズ層形成セラミックス焼結体、そのセラミックス焼結体を用いたセラミックスと金属との接合体、メタライズ層の形成に用いるメタライズ用ペースト、及びメタライズ層形成セラミックス焼結体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、セラミックス焼結体の表面にメタライズを施す方法として、高融点金属法(モリブデン・マンガン法:Mo・Mn法)が知られている。
この方法は、MoやW等の高融点金属粉末を主成分とするメタライズペーストを、セラミックス焼結体上に塗布し、加湿した還元性ガス中で焼成して、メタライズ層を形成する方法である。
【0003】
しかしながら、この高融点金属法は、本質的に、焼結助剤としてアルミナなどのセラミックス焼結体中に含まれるSiO2等が、焼成時に液相を形成し、高融点金属粒子間に移動することで接着性を得る手法であるので、セラミックス焼結体が高純度である場合には、十分な接着強度が得られないという特性がある。
【0004】
この対策として、従来では、高純度セラミックスを用いる場合には、接着成分である液相を生成するために、下記の様な手法が提案されていた。
例えば、特許文献1では、ペースト組成中にMgOやCaO等の金属酸化物を添加する方法が提案され、特許文献2では、ペースト組成中にSiO2を添加する方法が提案されていた。また、特許文献3では、ペースト組成中にAl2O3・SiO2・MgO等のガラス成分を添加する方法が提案され、特許文献4では、セラミックス焼結体表面に液相を生成するガラス組成物を溶融付着させた後に、メタライズを行う方法が提案されていた。
【0005】
【特許文献1】
特開昭53−120710号公報 (第2頁)
【特許文献2】
特開平03−146486号公報 (第2頁)
【特許文献3】
特開平03−218993号公報 (第3頁)
【特許文献4】
特開平06−048873号公報 (第2頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術では、必ずしも十分ではない。
例えば特許文献1の技術の様に、ペースト組成中にMgOやCaO等の金属酸化物を添加した場合には、その吸水性のために、MoやWが酸化し易く、メタライズペーストの保存性や塗布後の取り扱い性に問題がある。
【0007】
特許文献2の技術の様に、ペースト組成中にSiO2を添加した場合には、実際に検討を行ってみると、セラミックの材質によっては接着しないものがある。
特許文献3の技術の様に、ペースト組成中にAl2O3・SiO2・MgO等のガラス成分を添加した場合には、比較的高い接着性が得られるものの、目的とするガラス組成物を製造する工程が必要であり、作業が非常に煩雑になる。
【0008】
特許文献4の技術の様に、セラミックス焼結体表面にガラス組成物を溶融付着させる場合には、更に工程が複雑になってしまう。
つまり、いずれの従来技術も一長一短があり、一層の改善が望まれていた。
本発明は上記問題点を解決するものであり、その目的は、セラミックスの状態にかかわらず、簡易な工程で、メタライズの十分な接着強度が得られるメタライズ層形成セラミックス焼結体、セラミックスと金属との接合体、メタライズ用ペースト、及びメタライズ層形成セラミックス焼結体の製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
(1)請求項1の発明は、セラミックス焼結体の表面にメタライズ層を備えたメタライズ層形成セラミックス焼結体において、前記メタライズ層が、Mo及びWのうち1種以上を主成分とする金属相と、少なくともSiの酸化物を含む金属酸化物からなる金属酸化物相と、を有するとともに、前記メタライズ層中に占める前記金属酸化物相の体積割合が、20〜50体積%であることを特徴とするメタライズ層形成セラミックス焼結体を要旨とする。
【0010】
本発明では、メタライズ層中に占める金属酸化物相の体積割合が20体積%以上であるので、後述する実験例等からも明らかな様に、セラミックス焼結体に対する(メタライズ層の)十分な接着性が得られる。また、メタライズ層中に占める金属酸化物相の体積割合が50体積%以下であるので、金属酸化物相がメタライズ層表面に浮き出し難く、よって、ロー材の濡れ性が低下しないため、(メタライズ層に接合される)金属部材との接合強度を高く保つことができる。
【0011】
ここで、前記メタライズ層は、前記金属相及び金属酸化物相のみから構成されることが前記接着性及び接合強度の点から望ましく、また、体積割合としては、メタライズ層中に占める金属酸化物相の体積割合が30〜45体積%の場合には、前記ロー材の濡れ性及び接合強度の点から一層好適である。
【0012】
また、いわゆるMo−Mn法では、加湿水素中で焼成するため、Mnが酸化され液相の生成を促進するが、このMnが全て酸化されず前記金属相に残存してもよい。
尚、本発明のメタライズ層形成セラミックス焼結体を図6(写真)に例示し、前記体積割合が50%を上回る比較例品を図7(写真)に例示し、前記体積割合が20%を下回る比較例品を図8(写真)に例示する。
【0013】
(2)請求項2の発明は、前記金属酸化物相が、Mg、Al、Ti、及びMnから選ばれる1種以上の金属の金属酸化物と、Siの酸化物と、から構成されることを特徴とする請求項1に記載のメタライズ層形成セラミックス焼結体を要旨とする。
【0014】
本発明は、金属酸化物相を構成する成分を例示したものである。これらの成分が含まれる場合には、セラミックス焼結体の助剤成分等の状態にかかわらず、メタライズ層を焼成して形成する際に、液相が生じ易く、メタライズ層の接着性が向上するという利点がある。
【0015】
(3)請求項3の発明は、前記メタライズ層と前記セラミックス焼結体との界面部分に、MgO・Al2O3スピネル結晶及び/又はMnO・Al2O3スピネル結晶を含む中間層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のメタライズ層形成セラミックス焼結体を要旨とする。
【0016】
本発明では、メタライズ層とセラミックス焼結体との界面部分の中間層に、MgO・Al2O3スピネル結晶及びMnO・Al2O3スピネル結晶の両方又は一方を含んでいる。この中間層を形成する結晶の熱膨張係数は、セラミックス(特にアルミナ)の熱膨張係数と近いので、例えばコバールなどの金属部材との接合後に、アルミナにわずかに圧縮応力が加わっている状態となり、接合上好ましい。
【0017】
尚、この中間層は、メタライズ焼成の際に、セラミックス焼結体がメタライズ用ペーストの成分とが反応して、セラミックス焼結体の表面に形成される層(従ってセラミックス焼結体の一部)である。
(4)請求項4の発明は、前記請求項1〜3のいずれかに記載のメタライズ層形成セラミックス焼結体の表面に、前記メタライズ層を介して金属部材を接合したことを特徴とするセラミックスと金属との接合体を要旨とする。
【0018】
本発明では、上述したメタライズ層形成セラミックス焼結体の表面に、メタライズ層を介して金属部材を接合したので、セラミックス焼結体と金属部材とが強固に接合している。
(5)請求項5の発明は、前記メタライズ層と前記金属部材とを、メッキ層及びロー材層を介して接合したことを特徴とする請求項4に記載のセラミックスと金属との接合体を要旨とする。
【0019】
本発明では、上述したメタライズ層形成セラミックス焼結体の表面に、(焼結体の表面側より順次積層された)メタライズ層、メッキ層、及びロー材を介して金属部材を接合したので、セラミックス焼結体と金属部材とが強固に接合している。
【0020】
(6)請求項6の発明は、メタライズ用ペースト中に、無機物(いわゆるメタライズ組成物)として、Mo及びWのうち1種以上を合計で61〜84重量%と、Mnを5〜7重量%と、TiO2を1〜2重量%と、SiO2、Al2O3、及びMgOのうち2種以上を合計で10〜30重量%と、を含むことを特徴とするメタライズ用ペーストを要旨とする。
【0021】
本発明では、上述した組成のメタライズ用ペーストを用いてメタライズ層を形成する。よって、メタライズ用ペーストを焼成してメタライズ層を形成する場合には、セラミックス焼結体の純度や粒径、露点などの焼成雰囲気に影響を受けにくく、しかも、例えば1300℃以下の低温の焼成でも、流動性のある液相を適量生成する。そのため、従来より簡易な工程で、セラミックス焼結体と強固に接着したメタライズ層が得られる。
【0022】
このうち、SiO2、Al2O3、及びMgOのうち2種以上の合計量に関しては、10重量%を下回ると、生成する液相量が不足するため、セラミックスとメタライズ層が十分に接着しない傾向がある。そのため、前記図8の様な現象が生じ易い。一方、その合計量が30重量%を上回ると、生成する液相量が多すぎるため、メタライズ層表面へのガラス浮きが生じ易く、接合強度が低下する傾向がある。そのため、前記図7の様な現象が生じ易い。
【0023】
また、前記Mnは結合助剤として用いられ、メタライズの焼成雰囲気中の水分により酸化され、ガラスの濡れ性や流動性を向上させる働きがある。また、TiO2は、液相生成温度を下げる効果がある。
尚、Mnは一部酸化物として添加してもよい。また、TiO2はTiH2として添加してもよく、この場合の重量%はTiO2に換算した値である。
【0024】
(7)請求項7の発明は、前記SiO2、Al2O3、及びMgOのうち2種以上からなる成分が、SiO2、Al2O3、及びMgOのうち2種以上からなる複酸化物とSiO2との混合物からなることを特徴とする請求項6に記載のメタライズ用ペーストを要旨とする。
【0025】
本発明では、メタライズ用ペーストを構成する材料を例示したものである。
(8)請求項8の発明は、前記SiO2、Al2O3、及びMgOのうち2種以上からなる複酸化物とSiO2との混合物は、Al2O3が0〜33重量%、SiO2が40〜70重量%、及びMgOが15〜45重量%の範囲であることを特徴とする請求項7に記載のメタライズ用ペーストを要旨とする。
【0026】
本発明のメタライズ用ペーストを構成するSiO2、Al2O3、MgOの組成は、図5のMgO−SiO2−Al2O3系相図の斜線部分で示される範囲(ガラス化領域)である。本発明は、この範囲内の組成を採用することにより、焼成によりメタライズ層を形成する際に、低い焼成温度でも流動性のある液相が適量生成するので、高い密着性が得られる。
【0027】
つまり、本発明では、メタライズ用ペーストに、ガラス化領域のMgO−SiO2−Al2O3組成物を添加することで、メタライズ性が向上し、高い密着性が得られる。
(9)請求項9の発明は、 前記MgO成分が、MgOとSiO2及び/又はAl2O3との複酸化物として含有されていることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のメタライズ用ペーストを要旨とする。
【0028】
MgOを単体で添加した場合には、その吸湿性のために、ペーストが早期に劣化したり、ペースト塗布後に空気中の湿気による吸湿の可能性があり、取り扱いが難しいが、本発明では、MgO成分を複酸化物(MgOとSiO2及びAl2O3との複酸化物、MgOとSiO2との複酸化物、又はMgOとAl2O3との複酸化物)として添加するので、そのような問題は生じない。
【0029】
(10)請求項10の発明は、前記複酸化物が、フォルステライト(2MgO・SiO2)及び/又はコージェライト(2MgO・2Al2O3・5SiO2)であることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のメタライズ用ペーストを要旨とする。
【0030】
本発明では、メタライズ用ペースト中の複酸化物として、フォルステライト(2MgO・SiO2)及びコージェライト(2MgO・2Al2O3・5SiO2)の両方又は一方を用いる。
上述した様に、MgOを単体で添加した場合には、その吸湿性のために取り扱いが難しいが、本発明では、上述した複酸化物として添加するので、そのような問題は生じない。また、目的とする組成のガラスを別途作製する必要が無いので、簡便である。特に、この複酸化物を用いることにより、融点が低く、取り扱いが容易で、コストを低減できるという利点がある。
【0031】
尚、前記複酸化物以外に、例えばプロトエンスタタイト(MgO・SiO2)、スピネル(MgO・Al2O3)、Sapphirire(4MgO・5SiO2・2Al2O3)等を用いることもできる。
(12)請求項12の発明は、 前記請求項6〜10のいずれかに記載のメタライズ用ペーストを、セラミックス焼結体上に塗布し、加湿水素雰囲気中で、1200〜1400℃にて焼成することを特徴とするメタライズ層形成セラミックス焼結体の製造方法を要旨とする。
【0032】
本発明は、上述したメタライズ用ペーストを用いてメタライズ層を形成する場合の方法を例示したものである。
この製造方法により、従来より低い焼成温度にて、セラミックス焼結体上に強固に接合したメタライズ層を容易に製造することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のメタライズ層形成セラミックス焼結体、セラミックスと金属との接合体、メタライズ用ペースト、及びメタライズ層形成セラミックス焼結体の製造方法の実施の形態の例(実施例)について説明する。
【0034】
(実施例1)
ここでは、メタライズ層形成セラミックス焼結体として、接合用アルミナ部材を例に挙げ、セラミックスと金属との接合体として、接合用アルミナ部材と金属部材との接合体を例に挙げる。
【0035】
a)まず、本実施例の接合用アルミナ部材と金属部材との接合体(以下単に接合体とも記す)の構成について説明する。
図1に模式的に接合断面を示す様に、本実施例では、接合用アルミナ部材1と金属部材3とが、ロー材5によって接合されて接合体7が形成されている。
【0036】
前記接合用アルミナ部材1は、アルミナ焼結体であるアルミナ部材9の表面上に、メタライズ層11が形成されたものであり、このメタライズ層11上にメッキ層13が形成されている。そして、このメッキ層13と金属部材3とがロー材5により接合されることにより、接合用アルミナ部材1と金属部材3とが一体化した接合体7が形成されている。
【0037】
このうち、前記アルミナ部材1は、アルミナ純度が99重量%の高純度アルミナの焼結体であり、金属部材3は、コバールである。また、ロー材5は、銀ロー(BAg−8)からなり、メッキ層13はNiにより形成されている。
特に本実施例では、図2に接合体7の接合断面のSEM写真を示す様に、前記メタライズ層11は、Mo又はWを含む(更にMnを含んでもよい)金属相(同図では白色)と、Siの酸化物及びMg、Al、Ti、Mnから選ばれる1種以上の金属酸化物からなる金属酸化物相(同図では黒色)とから構成されており、しかも、メタライズ層11中に占める金属酸化物相の割合が、20〜50体積%である。
【0038】
具体的には、メタライズ層11は、MoおよびMnからなる金属相と、SiO2、Al2O3、MgO、及びTiO2からなる金属酸化物相とから構成されており、メタライズ層11中に占める金属酸化物相の割合が、30〜45体積%である。
【0039】
更に、本実施例では、メタライズ層11とアルミナ部材9との界面部分に、MgO・Al2O3スピネル結晶及び/又はMnO・Al2O3スピネル結晶(例えば両スピネル結晶)を含む中間層15を有している。
尚、中間層15は、アルミナ部材9の表面を構成する層とみなすことができる。
【0040】
b)次に、本実施例の接合体7の製造方法を、図3に模式的に示すテストピースを例に挙げて説明する。
(1)まず、下記表1及び表2に示すメタライズ用ペーストの成分の粉末を粉砕混合し、その混合粉末にエトセルと有機バインダとを混合してペーストを製造した。
【0041】
尚、表2は、表1の原料粉末中のMgO、Al2O3、SiO2の成分割合を示し、このうち、成分合計は、原料粉末全体における3成分の合計割合を示し、3成分の成分比は、前記成分合計を100重量%とした場合における3成分の割合を示している。
【0042】
(2)次に、このペーストを、アルミナ部材9(例えば外径φ30mm×内径φ8.5mm×厚さ5mmの円筒形のテストピース)の表面に、厚み10〜20μm程度塗布した。
尚、このアルミナ部材9は、アルミナ純度99重量%のアルミナ粉末材料を用い、定法により焼成した(平均結晶粒径3μmの)アルミナ焼結体である。
【0043】
(3)次に、前記メタライズ用ペーストを塗布したアルミナ部材9を、炉中に入れ、モル比がH2:N2=1:1のフォーミングガス雰囲気で、下記表2に示す各焼成温度及び露点で焼成を行った。これにより、表面にメタライズ層11を備えたアルミナ部材9である接合用アルミナ部材1を得た。
【0044】
(4)次に、前記接合用アルミナ部材1のメタライズ層11の表面に、電解メッキによりNiメッキを施して、メッキ層13を形成した。その後、H2雰囲気中で、830℃にてメッキ層13を焼成した。
(5)次に、接合用アルミナ部材1とコバール製(Fe−Ni−Co)の金属部材3をロー付けした。
【0045】
具体的には、メッキ層13と金属部材3との間に、銀ロー材(例えば直径φ16mm×厚さ1mmのコバール円板)の箔を配置して、所定のロー付け温度で加熱することにより、接合用セラミック部材1と金属部材3とをロー付け接合して接合体7を完成した。
【0046】
つまり、上述した(1)〜(5)の製造工程により、下記表1及び表2に示す原料試料No.6、12、14、18のペーストを調製し、下記表3に示す本発明の範囲の実施例の製品試料No.1〜15の円筒形のテストピースを作成するとともに、表1及び表2に示す原料試料No.15〜17のペーストを調製し、表3に示す(本発明の範囲外の)比較例の製品試料No.1〜5の円筒形のテストピースを作成した。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
尚、表2の組成No.の▲1▼〜▲6▼は、図5に示すMgO−SiO2−Al2O3系相図における組成比の点▲1▼〜▲6▼を示しており、この相図の斜線の範囲内が、メタライズ焼成時に、アルミナ焼結体の状態にかかわらす、液相を生じ易い範囲である。従って、組成No.の▲1▼〜▲3▼がメタライズ用ペーストとして好ましいものである。
【0050】
c)次に、前記テストピースを用いて行った実験例について説明する。
上述した製造方法によって製造された各テストピースに対して、下記(i)〜(iv)の評価方法にて評価を行った。その評価結果を下記表3に記す。
(i)金属酸化物の割合の検出
製造した接合用アルミナ部材1を、メタライズ層11に垂直となる様に切断し、その切断面を鏡面研磨し、メタライズ層11の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影した。次に、その撮影したSEM画像(SEM写真)において、メタライズ層11中に占める金属酸化物相の面積の割合(%)を求めた。そして、この面積の割合を、メタライズ層11に占める金属酸化物の体積割合(体積%)とした。
【0051】
(ii)中間層の成分の分析
製造した接合用アルミナ部材1を、メタライズ層11に垂直となる様に切断し、その切断面を鏡面研磨し、メタライズ層11とアルミナ部材9との界面(中間層15)を、エネルギー分散型X線分析(EDS)し、中間層15の構成元素の定性分析を行った。
【0052】
(iii)真空封止性の確認
製造した接合体7の真空封止性を調べた。具体的には、Heリークディテクターに接合体7を配置し、このHeリークディテクターによる漏れ量の検知によって、真空封止性を評価した。つまり、Heリークで、1×109Pa・m2/sec未満を合格(表3中OK)とし、それ以上を不合格(表3中NG)とした。
【0053】
(iv)接合強度の確認
製造した接合体7の接合強度を調べた。具体的には、図4に示す様に、金属部材3を下向きにして接合体7を配置するとともに、この接合体7のアルミナ部材9の外周の下端を、円筒形の受け台(鉄製)で支える。この状態で、アルミナ部材9の中央の貫通孔に、上方より円柱形の打ち抜き棒(鉄製:直径7mm)を配置し、打ち抜き棒を荷重速度0.5mm/minで同図の下方に移動させる。
【0054】
そして、この際に、金属部材3が剥がれるときの強度(破壊強度)を、打ち抜き棒の上方に設置した荷重計(図示せず)によって測定し、これをロー付け強度とした。ここでは、14MPa以上を合格とした。
【0055】
【表3】
【0056】
尚、表3の実施例の試料No.2のSEM写真を図6に示し、比較例(金属酸化物量過大)の試料No.1のSEM写真を図7に示し、比較例(金属酸化物量過少)の試料No.2のSEM写真を図8に示す。
この表3から明らかな様に、本発明の範囲の製品試料No.1〜15は、前記図5の斜線範囲内の好ましいメタライズ用ペースト(組成No.▲1▼〜▲3▼)を用いており、メタライズ層11の金属酸化物の体積割合は20〜50体積%の範囲である。
【0057】
よって、高純度アルミナからなるアルミナ部材9に対しても、幅広い温度でメタライズ層11の焼き付けが可能であり、特に、製品試料No.1〜3、5〜7、9〜11、13、14は、1300℃以下の低温焼成でも、高い真空封止性と接合強度(ロー付け強度)が得られ、好適であった。
【0058】
また、本発明の範囲の製品試料No.1、5、9に関しては、同様な好ましいメタライズ用ペーストを用い、同様な体積割合を有しているので、露点が低いにもかかわらず、十分な真空封止性と接合強度を備えている。
それに対して、本発明の範囲外の比較例の製品試料No.1〜5では、前記図5の斜線範囲外の好ましくないメタライズ用ペースト(組成No.▲4▼〜▲6▼)を用い、メタライズ層11の金属酸化物の体積割合は20〜50体積%の範囲外である。よって、十分な真空封止性及び接合強度が得られず、特に比較例の製品試料No.2では、露点温度が低いため特性(接合強度)が低く、好ましくない。
【0059】
(実施例2)
次に、実施例2について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
本実施例は、メタライズ層11の成分を種々に変更したものである。
【0060】
本実施例では、前記実施例1の(1)〜(4)の製造工程によって、前記表1及び表2に示す様に、メタライズ組成物の成分を変えた原料試料No.2〜12のペーストを調製し、下記表4に示す本発明の範囲の実施例の製品試料No.16〜24の円筒形のテストピースを作成するとともに、原料試料No.1、8、9、13のペーストを調製し、表4に示す本発明の範囲外の比較例の製品試料No.6〜9のテストピースとを作成した。
【0061】
これらのテストピースは、各組成のペーストを表面に塗布したアルミナ部材9を、露点45℃、H2/H2OガスとN2ガスのモル比がH2:N2=1:1の混合ガス雰囲気中で、1310℃にて焼成を行ったものである。
そして、これらのテストピースに対して、前記実施例1と同様に、前記(i)、(iii)、(iv)の実験を行った。その結果を下記表4に記す。
【0062】
【表4】
【0063】
この表4から明らかな様に、本発明例の製品試料No.16〜24は、メタライズ層11の金属酸化物の体積割合は20〜50体積%の範囲であるので、比較例の製品試料No.6〜9と比べて、いずれも接合強度及び真空封止性に優れており、好適であった。
【0064】
(実施例3)
次に、実施例3について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
本実施例は、アルミナ部材9を構成するアルミナ焼結体の純度や平均結晶粒径を種々に変更したものである。尚、アルミナ焼結体の純度や平均結晶粒径は、原料粉末の純度、平均粒径、焼成条件などを調節することにより変更し、アルミナ焼結体の平均結晶粒径は、インターセプト法により測定した。
【0065】
本実施例では、前記実施例1の(1)〜(4)の製造工程によって、前記表1及び表2に示す様に、メタライズ組成物の成分を代え、本発明の範囲の実施例の原料試料No.6と、本発明の範囲外の比較例の原料試料No.17のメタライズペーストを調製し、下記表5に示すアルミナ純度及びアルミナの平均結晶粒径を有するアルミナ焼結体からなるアルミナ部材を製造し、本発明の範囲の実施例の製品試料No.25〜27のテストピースと、比較例の製品試料No.10〜12のテストピースと作成した。
【0066】
これらのテストピースは、各組成のペーストを表面に塗布したアルミナ部材を、露点45℃、モル比がH2:N2=1:1のフォーミング雰囲気中で、1310℃にて焼成を行ったものである。
そして、これらのテストピースに対して、前記実施例1、2と同様に、前記(i)、(iii)、(iv)の実験を行った。その結果を下記表5に記す。
【0067】
【表5】
【0068】
この表5から明らかな様に、本発明例の製品試料No.25〜27は、前記図5の斜線範囲内の好ましいメタライズ用ペーストを用い、メタライズ層11の金属酸化物の体積割合は20〜50体積%の範囲内であるので、比較例の製品試料No.10〜12と比べて、高純度アルミナであっても、その粒径に影響されることなく、いずれも接合強度及び真空封止性に優れており、好適であった。
【0069】
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
例えば前記実施例では、金属相としてMo又はWを用いたが、Mo及びWを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の接合用アルミナ部材と金属部材との接合体を破断して模式的に示す説明図である。
【図2】接合用アルミナ部材と金属部材との接合体の接合断面のSEM写真である。
【図3】実験に用いる接合用アルミナ部材と金属部材との接合体のテストピースを示す斜視図である。
【図4】テストピースを用いた実験方法を破断して示す説明図である。
【図5】メタライス用ペーストにおける3成分の組成をMgO−SiO2−Al2O3系相図で示す説明図である。
ある。
【図6】本発明の範囲のテストピースの接合断面を示すSEM写真である。
【図7】金属酸化物量が過大の比較例のテストピースの接合断面を示すSEM写真である。
【図8】金属酸化物量が過少の比較例のテストピースの接合断面を示すSEM写真である。
【符号の説明】
1…接合アルミナ部材
3…メッキ層
5…ロー材
7…接合用アルミナ部材と金属部材との接合体
9…アルミナ焼結体(アルミナ部材)
11…メタライズ層
15…中間層
Claims (11)
- セラミックス焼結体の表面にメタライズ層を備えたメタライズ層形成セラミックス焼結体において、
前記メタライズ層が、Mo及びWのうち1種以上を主成分とする金属相と、少なくともSiの酸化物を含む金属酸化物からなる金属酸化物相と、を有するとともに、
前記メタライズ層中に占める前記金属酸化物相の体積割合が、20〜50体積%であることを特徴とするメタライズ層形成セラミックス焼結体。 - 前記金属酸化物相が、Mg、Al、Ti、及びMnから選ばれる1種以上の金属の金属酸化物と、Siの酸化物と、から構成されることを特徴とする請求項1に記載のメタライズ層形成セラミックス焼結体。
- 前記メタライズ層と前記セラミックス焼結体との界面部分に、MgO・Al2O3スピネル結晶及び/又はMnO・Al2O3スピネル結晶を含む中間層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のメタライズ層形成セラミックス焼結体。
- 前記請求項1〜3のいずれかに記載のメタライズ層形成セラミックス焼結体の表面に、前記メタライズ層を介して金属部材を接合したことを特徴とするセラミックスと金属との接合体。
- 前記メタライズ層と前記金属部材とを、メッキ層及びロー材層を介して接合したことを特徴とする請求項4に記載のセラミックスと金属との接合体。
- メタライズ用ペースト中に、無機物として、Mo及びWのうち1種以上を合計で61〜84重量%と、Mnを5〜7重量%と、TiO2を1〜2重量%と、SiO2、Al2O3、及びMgOのうち2種以上を合計で10〜30重量%と、を含むことを特徴とするメタライズ用ペースト。
- 前記SiO2、Al2O3、及びMgOのうち2種以上からなる成分が、SiO2、Al2O3、及びMgOのうち2種以上からなる複酸化物とSiO2との混合物からなることを特徴とする請求項6に記載のメタライズ用ペーストを要旨とする。
- 前記SiO2、Al2O3、及びMgOのうち2種以上からなる複酸化物とSiO2との混合物は、Al2O3が0〜33重量%、SiO2が40〜70重量%、及びMgOが15〜45重量%の範囲であることを特徴とする請求項7に記載のメタライズ用ペースト。
- 前記MgO成分が、MgOとSiO2及び/又はAl2O3との複酸化物として含有されていることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のメタライズ用ペースト。
- 前記複酸化物が、フォルステライト(2MgO・SiO2)及び/又はコージェライト(2MgO・2Al2O3・5SiO2)であることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のメタライズ用ペースト。
- 前記請求項6〜10のいずれかに記載のメタライズ用ペーストを、セラミックス焼結体上に塗布し、加湿水素雰囲気中で、1200〜1400℃にて焼成することを特徴とするメタライズ層形成セラミックス焼結体の製造方法。
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