JP2004338121A - 粉粒体混合液の製造装置および製造システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液体Wが貯留されている水槽1内に粉粒体貯蔵庫14に貯留された粉粒体Pを投入して液体Wと粉粒体Pとを混合する混合手段と、粉粒体Pが混合された液体Wを循環させて液体Wと粉粒体Pとを攪拌する攪拌手段とからなる粉粒体混合液の製造装置において、攪拌手段は、粉粒体Pが混合された液体Wを水槽1内に設置された第1の吸込口2a、3aから取り入れて第1の吐出口2b、3bから送り出す第1のサンドポンプ2、3と、一端が第1の吐出口2b、3bに接続されて他端が水槽1内に配置されている循環経路管7、8とから構成され、混合手段は、循環経路管7、8に介装されているエゼクタ12と、一端がエゼクタ12の吸引口12aに接続されて他端が粉粒体貯蔵庫14内に配置されている粉粒体供給管13とから構成されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、再生骨材の回収に伴い発生する微粉末やセメント等からなる粉粒体を水等の液体に混合するとともに攪拌する粉粒体混合液の製造装置および製造システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、再生骨材の回収に伴い発生する微粉末とセメントと水とからスラリーを製造し、このスラリーを地盤改良材、地盤材、裏込め材、或いはコンクリートに混入する添加材等に再利用する方法が実施されている。従来、スラリーを製造する場合、水が貯留されているスラリータンクの上部に投入口を形成し、この投入口からスラリータンク内に微粉末やセメントを投入して微粉末とセメントと水とを混合し、スラリータンク内に配置されたミキサーによって攪拌する。スラリータンク内で製造されたスラリーは、スラリータンク内に設置されたサンドポンプなどによってホッパーやコンクリートプラントなどに供給される。(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−315220号公報 (第2−3頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の方法では、微粉末やセメントをスラリータンク内に投入する際に、多大な粉塵が発生し、周辺環境への影響が大きいという問題が存在する。このため、微粉末やセメントをスラリータンク内に投入する際には、作業者は防塵マスクとゴーグルを着用する必要があり、また近隣建物が近い場合などにはスラリータンクの周囲をシートで囲う必要がある。また、上記した従来の方法では、スラリーは粘性が非常に高いため、小型のミキサーでは攪拌することが困難であり、スラリー製造の機材は大型となる。このため、機材設備が嵩みコストが高くなるという問題が存在する。
【0005】
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、微粉末やセメント等の粉粒体を水等の液体の中に混合させる際の粉塵の飛散を抑止して、周辺環境への影響を軽減することができる粉粒体混合液の製造装置および製造システムを提供することを目的としている。また、粘性の高いスラリーを製造する場合に、簡易的な装置により均一に満遍無く攪拌させて、コストの低減を図ることができる粉粒体混合液の製造装置および製造システムを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、液体が貯留されている水槽内に該水槽外に配置された粉粒体貯蔵庫に貯留された粉粒体を投入して前記液体と前記粉粒体とを混合する混合手段と、前記粉粒体が混合された前記液体を循環させて前記液体と前記粉粒体とを攪拌する攪拌手段とから構成される粉粒体混合液の製造装置において、前記攪拌手段は、前記粉粒体が混合された前記液体を、前記水槽内に設置された第1の吸込口から取り入れて第1の吐出口から送り出す第1のサンドポンプと、一端が前記第1の吐出口に接続されて他端が前記水槽内に配置されている循環経路管とから構成され、前記混合手段は、前記循環経路管に介装されているエゼクタと、一端が該エゼクタの吸引口に接続されて他端が前記粉粒体貯蔵庫内に配置されている粉粒体供給管とから構成されていることを特徴としている。
【0007】
このような特徴により、粉粒体貯蔵庫内に貯留された粉粒体はエゼクタを介して循環経路管内に供給され、この循環経路管内で液体と混合されて液体とともに水槽内に送り出される。また、粉粒体が混合された水槽内の液体は第1の吸込口から第1のサンドポンプ内に取り入れられ、第1の吐出口から循環経路管内へ送り出され、循環経路管の他端から水槽内に再び流入する。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の粉粒体混合液の製造装置において、前記循環経路管には、切換バルブを介して打設配管が接続されていることを特徴としている。
【0009】
このような特徴により、第1のサンドポンプの作用によって送り出されて循環経路管内を流通する液体の流路方向は、切換バルブを経由して循環経路管内に流入し、循環経路管内から水槽内に流入する方向と、切換バルブを経由して打設配管内に流入し、打設配管から外部に放出される方向とに切換わる。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の粉粒体混合液の製造装置を使用して粉粒体混合液を製造する粉粒体混合液の製造システムにおいて、前記水槽内には請求項1または2記載の粉粒体混合液の製造装置が二台備えられ、前記水槽内の一方の対角隅には前記第1の吸込口がそれぞれ配置され、前記循環経路管の他端は前記水槽内の他方の対角隅方向にそれぞれ向けられていることを特徴としている。
【0011】
このような特徴により、流速が落ちて粉粒体の沈殿が生じ易い水槽内の隅部に、循環経路管の他端から送り出される液体が流れ込み、水槽内の隅部における流速は速くなる。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の粉粒体混合液の製造システムにおいて、前記粉粒体が混合された前記液体を前記水槽内に設置された第2の吸込口から取り入れて第2の吐出口から送り出す第2のサンドポンプが二台備えられ、前記水槽内の他方の対角隅には前記第2の吸込口がそれぞれ配置され、前記第2の吐出口は前記水槽内の一方の対角隅方向にそれぞれ向けられていることを特徴としている。
【0013】
このような特徴により、流速が落ちて粉粒体の沈殿が生じ易い第1のサンドポンプの周辺に第2の吐出口から送り出される液体が流れ込み、第1のサンドポンプの周辺における流速は速くなる。また、流速が落ちて粉粒体の沈殿が生じ易い第2のサンドポンプの周辺に循環経路管の他端から送り出される液体が流れ込み、第2のサンドポンプの周辺における流速は速くなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る粉粒体混合液の製造装置および製造システムの実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0015】
図1、図2に示すように、水槽1は長方形の箱型のタンクであり、水槽1内には水等からなる液体Wに再生骨材の回収に伴い発生する微粉末やセメント等からなる粉粒体Pが混入した混合液Mが貯留されており、この混合液Mを攪拌することで泥状の粉粒体混合液(以下、スラリーSと記す。)が製造される。
【0016】
水槽1には4箇所の隅部1a、1b、1c、1dが形成されており、一方の対角隅部1a、1dには第1のサンドポンプ2、3がそれぞれ配置されており、他方の対角隅部1b、1cには第2のサンドポンプ4、5がそれぞれ配置されている。第1のサンドポンプ2、3および第2のサンドポンプ4、5は、かたつむり状の渦巻室内に分厚い羽根車が備えられ、羽根車の遠心力によって渦巻室内の液体を送り出す電動式のポンプであり、第1のサンドポンプ2、3および第2のサンドポンプ4、5は水槽1の底部にそれぞれ沈められている。
【0017】
第1のサンドポンプ2、3の下部には、水槽1内の混合液Mを取り入れる第1の吸込口2a、3aがそれぞれ形成されており、側面には取り入れた混合液Mを送り出す第1の吐出口2b、3bがそれぞれ形成されている。第1の吐出口2b、3bには、上方に屈曲した第1のエルボ管6を介して循環経路管7、8の一端が接続されている。循環経路管7、8は、一端から上方に立ち上げられ、水槽1の上方で第2のエルボ管9を介して90度に屈曲され、水槽1の短辺方向に水平に延在され、隅部1b、1cの位置で第3のエルボ管10を介して下方向に屈曲され、水槽1内に配置され、全体としてU字形に屈曲されている。循環経路管7、8の他端は、90度に屈曲した第4のエルボ管11により対角隅部1c、1bの方向にそれぞれ向けられている。
【0018】
第2のエルボ管9と第3のエルボ管10との間の循環経路管7、8の中間部には、吸引口12aを有するエゼクタ12が介装されている。吸引口12aには、粉粒体Pを供給するための粉粒体供給管13の一端が接続されている。粉粒体供給管13は水槽1の上方から水槽1の側方まで配管されており、他端は粉粒体Pを貯留する粉粒体貯蔵庫14内に配置されている。粉粒体貯蔵庫14は水槽1の側方に配置されており、箱状或いは袋状に形成されている。
【0019】
第1のエルボ管6と第2のエルボ管9との間の循環経路管7、8の上部には、流路の切り換えを行う切換バルブ15が介装されている。循環経路管7、8は、切換バルブ15を介して水槽1の外に張り出されている打設配管16が接続されている。打設配管16の先端には、打設箇所まで配管された図示せぬフレキシブルホースが接続されている。
【0020】
第2のサンドポンプ4、5の水槽1の短辺側壁面に対向する側面には、水槽1内の混合液Mを取り入れる第2の吸込口4a、5aがそれぞれ形成されており、上面には取り入れた混合液Mを送り出す第2の吐出口4b、5bがそれぞれ形成されている。第2の吐出口4b、5bは水槽1の長辺方向と平行にそれぞれ配置されており、対向する第1のサンドポンプ3、2にそれぞれ向けられている。
【0021】
液体Wが貯留されている水槽1内に粉粒体Pを投入して液体Wと粉粒体Pとを混合する混合手段は、エゼクタ12と粉粒体供給管13とから構成されており、混合液Mを循環させて攪拌する攪拌手段は、第1のサンドポンプ2、3と循環経路管7、8とから構成されている。また、スラリーSを製造する製造装置は、前記した混合手段と攪拌手段とから構成されている。
【0022】
次に、上記した構成からなる粉粒体混合液の製造装置および製造システムの使用した粉粒体混合液の製造方法について説明する。
【0023】
まず、図1、図2に示すように、水槽1内に第1のサンドポンプ2、3および第2のサンドポンプ4、5をそれぞれ配置する。一方の第1のサンドポンプ2は水槽1の隅部1aに配置し、他方の第1のサンドポンプ3は一方の第1のサンドポンプ2が配置された隅部1aの対角に位置する隅部1dに配置する。また、一方の第2のサンドポンプ4は他方のサンドポンプ3が配置された隅部1aの短辺方向の隣りに位置する隅部1cに配置し、他方の第2のサンドポンプ5は一方の第2のサンドポンプ4が配置された隅部1bの対角に位置する隅部1bに配置する。
【0024】
第1のサンドポンプ2、3の第1の吐出口2b、3bに第1のエルボ管6を介して循環経路管7、8をそれぞれ接続するとともに、循環経路管7、8に介装されたエゼクタ12の吸引口12aに粉粒体供給管13の一端を接続し、粉粒体供給管13の他端は粉粒体貯蔵庫14内に配置する。また、循環経路管7、8に介装された切換バルブ15を介して循環経路管7、8に打設配管16を接続し、打設配管16の先端に図示せぬフレキシブルホースを接続する。
【0025】
次に、水槽1内に8分目程度まで液体Wを入れ、水槽1内に液体Wを貯留させる。そして、第1のサンドポンプ2、3をそれぞれ作動させて、水槽1内の液体Wに粉粒体貯蔵庫14内に貯留された粉粒体Pを混合する。水槽1内の液体Wは、第1のサンドポンプ2、3を作動させることで第1の吸込口2a、3aから第1のサンドポンプ2、3内に入り、第1の吐出口2b、3bから循環経路管7、8内に流入する。また、粉粒体貯蔵庫14内に貯留された粉粒体Pは、エゼクタ12を介して粉粒体供給管13内を流通して吸引口12aから循環経路管7、8内に流入し、循環経路管7、8内を流入する液体Wと混合する。液体Wに粉粒体Pが混入されてなる混合液Mは、循環経路管7、8内を流通して循環経路管7、8の他端から水槽1内に流入し、粉粒体Pを水槽1内に供給する。上記した方法により、水槽1内の混合液Mが所定の配合になるまで粉粒体Pを供給する。
【0026】
次に、第1のサンドポンプ2、3および第2のサンドポンプ4、5をそれぞれ作動させ、水槽1内に貯留された混合液Mを攪拌してスラリーSを製造する。水槽1内の隅部1a周りの混合液Mは、一方の第1のサンドポンプ2を作動させることで、第1の吸込口2aから第1のサンドポンプ2内に入り、第1の吐出口2bから循環経路管7内に流入する。循環経路管7内を流入する混合液Mは、切換バルブ15およびエゼクタ12を経由して循環経路管7の他端に至り、循環経路管7の他端から水槽1内に再び流入する。循環経路管7の他端から流れ出た混合液Mは、一方の第2のサンドポンプ4の方向への流れを発生させ、この流れは水槽1の短辺側の壁面に当たり、水槽1の壁面と第2のサンドポンプ4との間を通り、水槽1の長辺側の壁面に沿って一方の第1のサンドポンプ2の方向に抜ける。
【0027】
また、水槽1内の隅部1c周りの混合液Mは、一方の第2のサンドポンプ4を作動させることで、第2の吸込口4aから第2のサンドポンプ4内に入り、第2の吐出口4bから水槽1内に再び流入する。第2の吐出口4bから流れ出た混合液Mは、一方の第1のサンドポンプ2の方向への流れを発生させ、この流れは水槽1の長辺側壁面に沿って流れ、水槽1の壁面と第1のサンドポンプ2との間を通り、水槽1の短辺側の壁面に当たり、他方の第2のサンドポンプ5の方向に抜ける。
【0028】
また、水槽1内の隅部1d周りの混合液Mは、他方の第1のサンドポンプ3を作動させることで、第1の吸込口3aから第1のサンドポンプ3内に入り、第1の吐出口3bから循環経路管8内に流入する。循環経路管8内を流入する混合液Mは、切換バルブ15およびエゼクタ12を経由して循環経路管8の他端に至り、循環経路管8の他端から水槽1内に再び流入する。循環経路管8の他端から流れ出た混合液Mは、他方の第2のサンドポンプ5の方向への流れを発生させ、この流れは水槽1の短辺側の壁面に当たり、水槽1の壁面と第2のサンドポンプ5との間を通り、水槽1の長辺側の壁面に沿って他方の第1のサンドポンプ3の方向に抜ける。
【0029】
また、水槽1内の隅部1b周りの混合液Mは、他方の第2のサンドポンプ5を作動させることで、第2の吸込口5aから第2のサンドポンプ5内に入り、第2の吐出口5bから水槽1内に再び流入する。第2の吐出口5bから流れ出た混合液Mは、他方の第1のサンドポンプ3の方向への流れを発生させ、この流れは水槽1の長辺側壁面に沿って流れ、水槽1の壁面と第1のサンドポンプ3との間を通り、水槽1の短辺側の壁面に当たり、一方の第2のサンドポンプ4の方向に抜ける。
【0030】
次に、上記したように水槽1内の混合液Mを攪拌して製造されたスラリーSを所定の箇所に打設する。循環経路管7、8から打設配管16へ流れる流路を形成するため、循環経路管7、8にそれぞれ介装された切換バルブ15を切り換え、そして、第1のサンドポンプ2、3を作動させる。水槽1内のスラリーSは、第1のサンドポンプ2、3を作動させることで、第1の吸込口2a、3aから第1のサンドポンプ2、3内に入り、第1の吐出口2b、3bから循環経路管7、8内に流入する。循環経路管7、8内を流入するスラリーSは、切換バルブ15を経由して打設配管16内に至り、打設配管16から図示せぬフレキシブルホース内に流入する。フレキシブルホースの先端を任意の打設箇所に配置することで、スラリーSを任意の箇所に打設する。
【0031】
上記した構成からなる粉粒体混合液の製造装置および製造システムによれば、粉粒体貯蔵庫14内に貯留された粉粒体Pはエゼクタ12を介して循環経路管7、8内に供給され、この循環経路管7、8内で液体Wと混合されて液体Wとともに水槽1内に送り出される。これによって、液体Wに粉粒体Pを混合する際に粉塵は発生せず、周辺環境に与える影響を低減することができる。また、混合液Mは第1の吸込口2a、3aから第1のサンドポンプ2、3内に取り入れられ、第1の吐出口2b、3bから循環経路管7、8内へ送り出され、循環経路管7、8の他端から水槽1内に再び流入する。これによって、粘性の高いスラリーSを製造する場合に、簡易的な装置によって水槽1内の混合液Mを攪拌することができ、コストの低減を図ることができる。
【0032】
また、第1のサンドポンプ2、3によって循環経路管7、8内を流通する混合液MやスラリーSの流路方向は、切換バルブ15を経由して循環経路管7、8内に流入して再び水槽1内に流入する方向と、切換バルブ15を経由して打設配管16内に流入して外部に放出される方向とに切換わる。このため、第1のサンドポンプ2、3によってスラリーを打設することができ、別個に打設装置を設ける必要はなく、コストダウンを図ることができる。
【0033】
また、水槽1内の一方の対角隅部1a、1dには第1の吸込口2a、3aが形成された第1のサンドポンプ2、3がそれぞれ配置され、循環経路管7、8の他端は水槽1内の他方の対角隅部1c、1bの方向にそれぞれ向けられているため、水槽1内の隅部1c、1bに、循環経路管7、8の他端から送り出される流れが流れ込み、水槽1内の隅部1c、1bにおける流速は速くなる。これによって、流速が落ちて粉粒体Pの沈殿が生じ易い水槽1内の隅部1c、1bを攪拌することができ、澱みがなくなるため均一に攪拌することができる。
【0034】
また、水槽1内の他方の対角隅部1b、1cには第2の吸込口4a、5aが形成された第2のサンドポンプ4、5がそれぞれ配置され、第2のサンドポンプ4、5には一方の対角隅部1a、1dの方向にそれぞれ向けられている第2の吐出口4b、5bがそれぞれ形成されているため、第1のサンドポンプ2、3の周辺に第2の吐出口4b、5bから送り出される流れが流れ込み、第1のサンドポンプ2、3の周辺における流速は速くなる。また、第2のサンドポンプ4、5の周辺に循環経路管7、8の他端から送り出される流れが流れ込み、第2のサンドポンプ7、8の周辺における流速は速くなる。これによって、流速が落ちて粉粒体Pの沈殿が生じ易い第1のサンドポンプ2、3および第2のサンドポンプ4、5の周りを攪拌することができ、澱みがなくなるため均一に攪拌することができる。
【0035】
以上、本発明に係る粉粒体混合液の製造装置および製造システムの実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記した実施の形態では、第1のサンドポンプ2、3および第2のサンドポンプ4、5は水槽1の中に配置されているが、本発明は、第1のサンドポンプ2、3および第2のサンドポンプ4、5を水槽1の外に配置し、水槽1内に配置する第1の吸込口2a、3aおよび第2の吸込口4a、5aを接続管を介して接続させてもよい。第1のサンドポンプ2、3および第2のサンドポンプ4、5を水槽1の外に配置することで、水槽1内に液体Wや混合液M、スラリーSが貯留されている場合にも第1のサンドポンプ2、3および第2のサンドポンプ4、5のメンテナンスを行うことができる。
【0036】
また、上記した実施の形態では、第2のサンドポンプ4、5に側面に吸込口4a、5aが形成されている横型のサンドポンプを使用しているが、本発明は、第2のサンドポンプ4、5を第1のサンドポンプ2、3と同じポンプを使用してもよい。また、第1のサンドポンプ2、3に第2のサンドポンプ4、5と同じ横型のサンドポンプを使用してもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上、説明したように請求項1記載の発明に係る粉粒体混合液の製造装置によれば、粉粒体貯蔵庫内に貯留された粉粒体はエゼクタを介して循環経路管内に供給され、この循環経路管内で液体と混合されて液体とともに水槽内に送り出されるため、液体に粉粒体を混入する際に粉塵が発生せず、周辺環境に与える影響を低減することができる。また、粉粒体が混合された水槽内の液体は第1の吸込口から第1のサンドポンプ内に取り入れられ、第1の吐出口から循環経路管内へ送り出され、循環経路管の他端から水槽内に再び流入するため、粘性の高い粉粒体混合液を製造する場合に、簡易的な装置によって粉粒体が混合された水槽内の液体を攪拌することができ、コストの低減を図ることができる。
【0038】
また、請求項2記載の発明に係る粉粒体混合液の製造装置によれば、第1のサンドポンプによって送り出されて循環経路管内を流通する液体の流路方向は、循環経路管内から水槽内に流入する方向と、打設配管から外部に放出される方向とに切換わるため、水槽内で製造された粉粒体混合液を打設配管から放出することができる。
【0039】
また、請求項3記載の発明に係る粉粒体混合液の製造装置によれば、水槽内の一方の対角隅には第1の吸込口がそれぞれ配置され、循環経路管の他端は水槽内の他方の対角隅方向にそれぞれ向けられているため、流速が落ちて粉粒体の沈殿が生じ易い水槽内の隅部に、循環経路管の他端から送り出される液体が流れ込み、水槽内の隅部における流速は速くなり、澱みが生じることを防止することができる。
【0040】
また、請求項3記載の発明に係る粉粒体混合液の製造装置によれば、水槽内の他方の対角隅には第2の吸込口がそれぞれ配置され、第2の吐出口は水槽内の一方の対角隅方向にそれぞれ向けられているため、流速が落ちて粉粒体の沈殿が生じ易い第1のサンドポンプの周辺に第2の吐出口から送り出される液体が流れ込み、第1のサンドポンプの周辺における流速は速くなり、澱みが生じることを防止することができる。また、流速が落ちて粉粒体の沈殿が生じ易い第2のサンドポンプの周辺に循環経路管の他端から送り出される液体が流れ込み、第2のサンドポンプの周辺における流速は速くなり、澱みが生じることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明するための断面図である。
【図2】本発明の実施の形態を説明するための平面図である。
【符号の説明】
1 水槽
2、3 第1のサンドポンプ
2a、3a 第1の吸込口
2b、3b 第1の吐出口
4、5 第2のサンドポンプ
4a、5a 第2の吸込口
4b、5b 第2の吐出口
7、8 循環経路管
12 エゼクタ
12a 吸引口
13 粉粒体供給管
14 粉粒体貯蔵庫
15 切換バルブ
16 打設配管
W 液体
P 粉粒体
S スラリー(粉粒体混合液)
Claims (4)
- 液体が貯留されている水槽内に該水槽外に配置された粉粒体貯蔵庫に貯留された粉粒体を投入して前記液体と前記粉粒体とを混合する混合手段と、前記粉粒体が混合された前記液体を循環させて前記液体と前記粉粒体とを攪拌する攪拌手段とから構成される粉粒体混合液の製造装置において、
前記攪拌手段は、前記粉粒体が混合された前記液体を、前記水槽内に設置された第1の吸込口から取り入れて第1の吐出口から送り出す第1のサンドポンプと、一端が前記第1の吐出口に接続されて他端が前記水槽内に配置されている循環経路管とから構成され、
前記混合手段は、前記循環経路管に介装されているエゼクタと、一端が該エゼクタの吸引口に接続されて他端が前記粉粒体貯蔵庫内に配置されている粉粒体供給管とから構成されていることを特徴とする粉粒体混合液の製造装置。 - 請求項1記載の粉粒体混合液の製造装置において、
前記循環経路管には、切換バルブを介して打設配管が接続されていることを特徴とする粉粒体混合液の製造装置。 - 請求項1または2記載の粉粒体混合液の製造装置を使用して粉粒体混合液を製造する粉粒体混合液の製造システムにおいて、
前記水槽内には請求項1または2記載の粉粒体混合液の製造装置が二台備えられ、前記水槽内の一方の対角隅には前記第1の吸込口がそれぞれ配置され、前記循環経路管の他端は前記水槽内の他方の対角隅方向にそれぞれ向けられていることを特徴とする粉粒体混合液の製造システム。 - 請求項3記載の粉粒体混合液の製造システムにおいて、
前記粉粒体が混合された前記液体を前記水槽内に設置された第2の吸込口から取り入れて第2の吐出口から送り出す第2のサンドポンプが二台備えられ、前記水槽内の他方の対角隅には前記第2の吸込口がそれぞれ配置され、前記第2の吐出口は前記水槽内の一方の対角隅方向にそれぞれ向けられていることを特徴とする粉粒体混合液の製造システム。
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Cited By (4)
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