JP2004335882A - 増幅型固体撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】増幅型固体撮像素子のダイナミックレンジを効率的に向上させる。
【解決手段】増幅型固体撮像素子は、受光量に応じた量の電荷を生成する光電変換部と、電荷格納部と、増幅部と、電荷格納用電極部と、転送部とを備えた画素を複数有する。増幅部は、電荷検出部を有し、電荷検出部の蓄積電荷量に応じた画素信号を出力する。電荷格納用電極部は、光電変換部から電荷格納部に電荷を転送する。転送部は、電荷格納部から電荷検出部に電荷を転送する。本発明では、光電変換部の最大電荷蓄積量を電荷格納部の最大電荷蓄積量以下にする。従って、無駄な画素領域を低減できるので、同じ画素面積でのダイナミックレンジを向上できる。また、光電変換部、電荷格納部、電荷検出部の最大電荷蓄積量をほぼ等しくし、これら三者以外の画素の各部を最小面積で形成すれば、同じ画素面積でのダイナミックレンジを最大にできる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、増幅型固体撮像素子、特に、全画素同時の電子シャッタ動作が可能な増幅型固体撮像素子において、ダイナミックレンジを改善する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビデオカメラや電子カメラで使用されている固体撮像素子は、いくつかの種類に分類される。これらの中で、増幅型固体撮像素子は、低消費電力という点でCCD型のものより優れている。
増幅型固体撮像素子では、2次元マトリクス状に配置された各画素は、受光量に応じた量の信号電荷を生成する光電変換部と、画素アンプとを有している。光電変換部により生成された信号電荷は、画素アンプの電荷検出部に転送される。そして、画素アンプは、転送された信号電荷量に応じて増幅した信号電圧を、信号線を介して外部に出力する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ところで、固体撮像素子では、露光時間を制御する電子シャッタ機能が要望されている。これは、一定期間に入射して生成された電荷を予め排出し、次の期間に入射して生成された電荷を信号として読み出すことにより、露光時間を制御するものである。
そして、全画素同時に電子シャッタ動作を行うことが可能な増幅型固体撮像素子として、特許文献2及び特許文献3記載のものが知られている。これらの文献では、受光部と、画素アンプの電荷検出部との間に容量(電荷格納部)を設け、この容量に電荷排出用の経路を配置させる構成が提案されている。
【0004】
図10は、特許文献2に記載された増幅型固体撮像素子の画素の断面模式図である。図において、画素10は、垂直オーバーフロードレイン12と、P型表面層及びN型埋め込み層からなる受光部16と、転送ゲート18と、電荷格納用電極20と、電荷格納部22と、転送ゲート24と、電荷検出部28を有する画素アンプ30と、リセットゲート32と、リセットドレイン34と、開口部を有する光遮蔽38と、カラーフィルタ40と、マイクロレンズ42とを有している。
【0005】
電荷を排出する場合、転送ゲート18、電荷格納用電極20、転送ゲート24、リセットゲート32をオンして、受光部16に蓄積された電荷をリセットドレイン34から排出する。
光信号を出力する場合、全ての画素10の転送ゲート18、電荷格納用電極20をオンした後、転送ゲート18をオフすることにより、電荷格納部22に信号電荷を一旦蓄積させる。この後、一行ずつ転送ゲート24をオンすることで、画素アンプ30から信号電荷に応じた信号電圧を出力させる。このように動作させれば、全画素同時に電子シャッタ動作を行うことができる。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−293591号公報 (第9−18項、第1−14図)
【特許文献2】
特開平10−70261号公報 (第3−5項、第1−6図)
【特許文献3】
特開平11−177076号公報 (第4−5項、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
電荷格納部を有する増幅型固体撮像素子は、低消費電力、且つ、上述のように全画素同時に電子シャッタ動作が可能という優れた作用効果を有するものの、ダイナミックレンジをより向上することが望まれていた。
【0008】
本発明の目的は、増幅型固体撮像素子のダイナミックレンジを効率的に向上させる技術を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、従来の増幅型固体撮像素子においてダイナミックレンジを大きく向上できなかった原因を、以下のように考察した。
特許文献2の段落[0013]に記載されているように、従来は、受光部の開口率(フィルファクター)をいかに大きくするかが追求されていた。このため、受光部は、その面積ができるだけ大きくなるように形成されていた。従って、受光部の最大電荷蓄積量は、画素アンプの電荷検出部や電荷格納部の最大電荷蓄積量に比べて、必ずしも最適に設計されていなかった。
【0010】
即ち、受光部の面積を大きくして受光部の最大電荷蓄積量をいくら大きくしても、他の領域の最大電荷蓄積量が受光部の最大電荷蓄積量より小さければ、最大電荷蓄積量が最も小さい領域によりダイナミックレンジは決まってしまう。従って、フィルファクターの増大を追求する従来の設計方法では、ダイナミックレンジの向上に限界があることを、本発明者は見出した。
以上の着眼点に基づいて、本発明は、以下のように構成される。
【0011】
請求項1の増幅型固体撮像素子は、光電変換部と、電荷格納部と、増幅部と、電荷格納用電極部と、転送部とを備えた画素を複数有する。光電変換部は、受光量に応じた量の電荷を生成する。電荷格納部は、光電変換部から転送される電荷を蓄積する。増幅部は、電荷格納部から転送される電荷を蓄積する電荷検出部を有し、電荷検出部の蓄積電荷量に応じた画素信号を出力する。電荷格納用電極部は、光電変換部から電荷格納部に電荷を転送する。転送部は、電荷格納部から電荷検出部に電荷を転送する。本請求項の発明は、光電変換部の最大電荷蓄積量が電荷格納部の最大電荷蓄積量以下であることを特徴とする。
【0012】
請求項2の増幅型固体撮像素子は、光電変換部と、電荷格納部と、増幅部と、電荷格納用電極部と、転送部とを備えた画素を複数有する。光電変換部は、生成電荷蓄積領域を有し、受光量に応じた量の電荷を生成して、生成電荷蓄積領域に蓄積する。電荷格納部は、転送電荷蓄積領域を有し、光電変換部から転送される電荷を転送電荷蓄積領域に蓄積する。増幅部は、電荷格納部から転送される電荷を蓄積する電荷検出部を有し、電荷検出部の蓄積電荷量に応じた画素信号を出力する。電荷格納用電極部は、光電変換部から電荷格納部に電荷を転送する。転送部は、電荷格納部から電荷検出部に電荷を転送する。本請求項の発明は、『生成電荷蓄積領域において多数キャリアを供給する不純物の平均濃度と、生成電荷蓄積領域の体積との積は、転送電荷蓄積領域において多数キャリアを供給する不純物の平均濃度と、転送電荷蓄積領域の体積との積以下である』ことを特徴とする。
【0013】
請求項3の増幅型固体撮像素子は、請求項1または請求項2記載の発明において、電荷格納部の最大電荷蓄積量が、電荷検出部の最大電荷蓄積量以下であることを特徴とする。
【0014】
請求項4の増幅型固体撮像素子は、請求項3記載の発明において、光電変換部の最大電荷蓄積量と、電荷格納部の最大電荷蓄積量と、電荷検出部の最大電荷蓄積量とを、実質的に等しくしたことを特徴とする。
【0015】
請求項5の増幅型固体撮像素子は、請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の発明において、電荷格納部と電荷格納用電極部とが互いに対向するように、電荷格納用電極部を延在させたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、各図において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0017】
<第1の実施形態の回路構成>
図1は、本発明の第1の実施形態における増幅型固体撮像素子の模式的回路図である。本実施形態は、請求項1〜請求項5に対応する。
図に示すように、増幅型固体撮像素子50は、m行n列からなる多数の画素52(以下、画素と略記)と、各画素を行毎に駆動する垂直走査回路56と、各画素に列毎に接続されている垂直信号線VL1〜VLnと、暗信号出力線64と、バッファアンプ66と、暗信号出力端子VDDと、光信号出力線68と、バッファアンプ70と、光信号出力端子VDSと、水平走査回路72と、光信号出力線リセットトランジスタTRSと、暗信号出力線リセットトランジスタTRDとを有している。なお、各要素の符号の最後の1、m、n等は、どの行または列に配置されているかを示すものであるので、適宜省略する。
【0018】
画素は、フォトダイオードPDと、電荷格納部80と、Nチャネル型の接合型電界効果トランジスタJFET(以下、JFETと略記)と、第1転送制御素子82と、第2転送制御素子84と、リセット素子86とを有している。
フォトダイオードPDは、受光量に応じた量の電荷を生成及び蓄積する。フォトダイオードPDのカソード側は、JFETのドレインと共に、全画素共通に電源電圧VDに接続されている。
【0019】
第1転送制御素子82は、ゲートとして電荷格納用電極STG(後述する図6参照)を有している。電荷格納用電極STGは、各行毎に垂直走査回路56に接続されている。この電荷格納用電極STGには、駆動パルス電圧φTGA1〜φTGAmが印加される。第1転送制御素子82は、この駆動パルス電圧φTGA1〜φTGAmに応じて、フォトダイオードPDで生成された電荷を電荷格納部80に転送する。
【0020】
第2転送制御素子84は、転送ゲートFWG(後述する図7参照)を有している。転送ゲートFWGは、各行毎に垂直走査回路56に接続されている。この転送ゲートFWGには、駆動パルス電圧φTGB1〜φTGBmが印加される。第2転送制御素子84は、この駆動パルス電圧φTGB1〜φTGBmに応じて、電荷格納部80に蓄積された電荷をJFETのゲートに転送する。
【0021】
JFETは、ゲートに転送された電荷量に応じた信号電圧を、ソースから垂直信号線VLに出力する。
リセット素子86は、リセットゲートRG及びリセットドレインRD(後述する図5参照)を備えたMOSFETである。リセットゲートRGは、全画素共通に不図示の駆動パルス発生回路に接続され、駆動パルス電圧φRGを受ける。リセットドレインRDは、配線RDL1〜RDLmにより各行毎に垂直走査回路56に接続され、駆動パルス電圧φRD1〜φRDmを各行毎に受ける。そして、リセット素子86は、駆動パルス電圧φRGに応じて、JFETのゲート電圧を、リセットドレインRDの電位に初期化する。
【0022】
垂直信号線VLの一端側は、MOS型のリセットトランジスタTRV1〜TRVn、及び定電流源PS1〜PSnに各列毎に接続されている。
リセットトランジスタTRVは、ゲートに受ける駆動パルス発生回路からのリセットパルス電圧φRVに応じて、垂直信号線VLを接地線GNDに接続する。
定電流源PSの一方の端子には、電源電圧VCSが供給される。
【0023】
垂直信号線VLの他端側は、MOS型の光信号転送トランジスタTS1〜TSn、及びMOS型の光信号読み出しトランジスタTSR1〜TSRnを介して、各列毎に光信号出力線68に接続されている。さらに、垂直信号線VLの他端側は、暗信号転送トランジスタTD1〜TDn、及び暗信号読み出しトランジスタTDR1〜TDRnを介して、暗信号出力線64に各列毎に接続されている。
【0024】
光信号転送トランジスタTSと光信号読み出しトランジスタTSRとの接続ノードは、光信号蓄積コンデンサCS1〜CSnを介して、接地線GNDに接続されている。また、暗信号転送トランジスタTDと暗信号読み出しトランジスタTDRとの接続ノードは、暗信号蓄積コンデンサCD1〜CDnを介して、接地線GNDに接続されている。
【0025】
光信号転送トランジスタTSは、駆動パルス発生回路からの駆動パルス電圧φTSをゲートに受けて、これに応じて導通状態となり、各画素からの光信号(信号成分と、ノイズ成分との和)を光信号蓄積コンデンサCSに蓄積させる。
暗信号転送トランジスタTDは、駆動パルス発生回路からの駆動パルス電圧φTDをゲートに受けて、これに応じて導通状態となり、各画素からの暗信号(ノイズ成分)を暗信号蓄積コンデンサCDに蓄積させる。
【0026】
光信号読み出しトランジスタTSRのゲート、及び暗信号読み出しトランジスタTDRのゲートには、水平走査回路72からの駆動パルス電圧φH1〜φHnが各列毎に印加される。この駆動パルス電圧φH1〜φHnにより、前述した光信号は光信号出力線68に読み出され、暗信号は暗信号出力線64に読み出される。
光信号出力線リセットトランジスタTRSのゲート、及び暗信号出力線リセットトランジスタTRDのゲートには、駆動パルス発生回路からの駆動パルス電圧φRHが印加される。光信号出力線リセットトランジスタTRS及び暗信号リセットトランジスタTRDは、この駆動パルス電圧φRHにより導通状態となり、光信号出力線68及び暗信号出力線64を接地線GNDに接続する。
なお、光信号出力線68及び暗信号出力線64は、一般的に寄生容量CHS、CHDをそれぞれ有している。また、増幅型固体撮像素子50の回路動作は、特許文献3の第4図記載のものと同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0027】
<第1の実施形態の画素構造>
図2〜図4は、増幅型固体撮像素子50の単位画素の平面模式図である。多層配線構造であり煩雑となるので、図2では、配線RDL等を省き、垂直信号線VLの形状を主に示した。また、図3では、フォトダイオードPD、電荷格納部80、JFETのゲートの形状及び位置関係を主に示し、図4では、配線RDL及び電荷格納用電極STGの形状を主に示した。
また、図5は、図2〜図4のX1−X2方向における断面模式図である。図6は、図2〜図4のX3−X4方向における断面模式図である。図7は、図2〜図4のY1−Y2方向における断面模式図である。以下、図2〜図7を用いて、画素の構造を詳細に説明する。
【0028】
図5に示すように、各画素は、P型シリコン基板100上のN型エピタキシャル層104中に各部に対応する不純物拡散領域を形成し、N型エピタキシャル層104上の絶縁層(二酸化ケイ素)108中に各配線を形成することで構成されている。
そして、リセットゲートRGをゲート、リセットドレインRDをドレイン、JFETのゲートの一部をソースとするPチャネル型MOSFETが形成されている(リセット素子86に対応)。リセットドレインRDは、アルミニウムからなる接続部106を介して配線RDLに接続されている。
【0029】
図6に示すように、フォトダイオードPDは、N型表面層112及びP型埋め込み層116からなる埋め込み型フォトダイオードとして形成されている。N型表面層112は、高濃度N型層として、JFETのドレインに隣接して形成されおり、反転を防止する。
【0030】
電荷格納用電極STGの一部は、絶縁層108を介してP型の電荷格納部80とフォトダイオードPDとの間の領域に対向している。即ち、P型埋め込み層116の一部、及び電荷格納部80の一部をそれぞれソースまたはドレインとし、電荷格納用電極STGをゲートとするPチャネル型MOSFETが形成されている(第1転送制御素子82に対応)。
さらに、電荷格納用電極STGは、絶縁層108を介して電荷格納部80の全面も覆うように、電荷格納部80側に延在している。なお、このように延在させずに、電荷格納部80とフォトダイオードPDとの間の領域に対向する範囲のみに、電荷格納用電極STGを形成してもよい。また、電荷格納用電極STGは、ポリシリコン電極である。
【0031】
図7に示すように、JFETのゲートと電荷格納部80との間の領域に対向する位置に、ポリシリコンからなる転送ゲートFWGが形成されている。即ち、JFETのゲート、及び電荷格納部80をそれぞれソースまたはドレインとし、転送ゲートFWGをゲートとするPチャネル型MOSFETが形成されている(第2転送制御素子84に対応)。
【0032】
図2及び図3を比較すれば分かるように、垂直信号線VLは、電荷格納部80及び電荷格納用電極STGに対する遮光膜としても機能する。同様に、図3及び図4を比較すれば分かるように、配線RDLは、JFET及びリセットドレインRDに対する遮光膜としても機能する。
【0033】
<第1の実施形態の最大電荷蓄積量の算出>
本実施形態における各部のバイアスは、基板電圧が0V、N型エピタキシャル層104の電圧が2V、電荷格納用電極STGのオン電圧が−5V、電荷格納用電極STGのオフ電圧が4Vである。残像を防ぐためには、フォトダイオードPDのP型埋め込み層116は、信号電荷が読み出された後に完全に空乏化する必要がある。本発明者らの研究によれば、このためには、1.5Vの逆バイアスを印加したときにP型埋め込み層116が完全に空乏化する必要がある。以上の条件を満たす各層の不純物濃度及び拡散深さは、例えば、以下の通りである。
【0034】
N型表面層112:ドナー型不純物濃度 3×1017[cm−3]、拡散深さ0.24μm、
P型埋め込み層116:アクセプタ型不純物濃度 5×1016[cm−3]、拡散深さ0.56μm、
N型エピタキシャル層104:ドナー型不純物濃度4×1015[cm−3
ここで、300ケルビンでの、フォトダイオードPDの単位面積当たりの最大電荷蓄積量を求める。本発明では、最大電荷蓄積量は、P型埋め込み層116の非空乏化領域の全アクセプタ型不純物数と、電子電荷値との積にほぼ等しいと考える。なお、非空乏化領域におけるドナー型不純物数は、アクセプタ型不純物に対して十分小さいとする。
【0035】
より詳細には、P型埋め込み層116から信号電荷である正孔が完全に読み出されると、P型埋め込み層116は完全に空乏化する。そして、光を照射されてシリコン基板内で発生する電子−正孔対の内、正孔は、N型表面層112及びN型エピタキシャル層104に対して負の電位を有するP型埋め込み層116に流れ込んで蓄積される。さらに光を照射すると、蓄積される正孔数は増加し、P型埋め込み層116の電位は次第に上昇する。そして、P型埋め込み層116内の正孔数が熱平衡状態のときより多くなると、正孔はP型埋め込み層116から流れ出す。従って、正孔の最大蓄積量は、熱平衡状態でのP型埋め込み層116の正孔数、即ち、熱平衡状態でのP型埋め込み層116の非空乏化領域の全アクセプタ型不純物数とほぼ等しい。
【0036】
そこで、まず、P型埋め込み層116とN型表面層112との間の拡散電位φを求める。PN接合の拡散電位φは、一般に次式で表される。
φ=(KB×T÷q)×{ln(Na×Nd÷ni)}・・・(1)
【0037】
なお、上式における各パラメータは、以下の通りである。
KB:ボルツマン定数 1.38×10−23[J/K]
T:絶対温度 単位はケルビン
q:電子の電荷 1.60×10−19[C]
Na:PN接合における、P型層側のアクセプタ型不純物濃度[cm−3
Nd:PN接合における、N型層側のドナー型不純物濃度[cm−3
ni:300ケルビンでの、シリコンの真性キャリア密度 1.45×1010[cm−3
【0038】
(1)式より、P型埋め込み層116とN型表面層112との間の拡散電位φは、0.825Vとなる。また、一般に、PN接合の空乏層幅Wは、次式で表される。
Figure 2004335882
なお、上式における各パラメータは、以下の通りである。
Ks:シリコンの比誘電率 11.7
εo:真空誘電率 8.86×10−14[F/cm]
xn:空乏層幅Wにおける、N型層側の幅 [cm]または[μm]
xp:空乏層幅Wにおける、P型層側の幅 [cm]または[μm]
【0039】
ここで、電気的中性の条件から、次式が成り立つ。
Nd×xn=Na×xp ・・・(3)
上式に基づいて(2)式のxnを消去すれば、次式が成り立つ。
xp=[(2×Ks×εo÷q)×{Nd÷Na÷(Na+Nd)}×φ]1/2・・・(4)
上式より、P型埋め込み層116におけるN型表面層112側の空乏層幅(xpaとする)は、0.135μmと求まる。
【0040】
同様の手順により、P型埋め込み層116におけるN型エピタキシャル層104側の空乏層幅(xpbとする)は、0.037μmと求まる。
P型埋め込み層116の厚さは、P型埋め込み層116の拡散深さからN型表面層112の拡散深さを引いた値(0.32μm)である。従って、300ケルビンでの熱平衡状態におけるP型埋め込み層116の非空乏化領域の厚さGは、次式で求まる。
【0041】
G=0.32μm−xpa−xpb=0.148μm ・・・(5)
この結果、フォトダイオードPDの単位面積当たりの蓄積可能電荷数Hは、次式で求まる。
H=5×1016[cm−3]×0.148[μm]=7400[μm−2]・・・(6)
なお、最大電荷蓄積量は、蓄積可能電荷数Hと電子電荷qとの積になる。
【0042】
次に、電荷格納部80の単位面積当たりの蓄積可能電荷数を求める。本発明では、この蓄積可能電荷数は、300ケルビンでのP型層の非空乏化領域の全多数キャリア数にほぼ等しいとする。
電荷格納部80が信号電荷を蓄積しているとき、即ち、電荷格納用電極STGがオフの電圧4Vを印加されているとき、電荷格納部80のP型層の表面は、導電型が反転している必要がある。また、信号電荷がJFETのゲートに転送された後、電荷格納用電極STGがオフの電圧4Vを印加されているとき、電荷格納部80のP型層は、完全に空乏化している必要がある。
【0043】
本発明者らの研究によれば、以上の条件を満たすP型層のアクセプタ型不純物濃度及び拡散深さは、例えば、2×1016[cm−3]、0.45μmである。
ここで、まず、P型層の表面がN型に反転した状態での表面空乏層幅xdmaxを求める。表面空乏層幅xdmaxは、電荷格納用電極STGに印加する正電圧を大きくすると、次第に大きくなる。表面に電子が誘起されてN型反転層が形成されると、印加する正電圧をさらに大きくしても表面空乏層幅xdmaxは広がらない。即ち、表面空乏層幅xdmaxは、N型反転層が形成された時点で最大となり、N型反転層が形成されている間は、電荷格納用電極STGの電圧に拘わらず一定である。
【0044】
表面ポテンシャルをφinvとすれば、表面空乏層幅xdmaxは、次式で求まる。
xdmax=[2×Ks×εo×φinv÷(q×Na)]1/2
[4×Ks×εo×KB×T÷q÷Na×{ln(Na÷ni)}]1/2=0.217μm ・・・(7)
また、電荷格納部80のP型層におけるN型エピタキシャル層104側の空乏層幅(xpdとする)は、(4)式より0.0863μmと求まる。
【0045】
従って、300ケルビンでのP型層の非空乏化領域の厚さJは、次式で求まる。
J=0.45μm−xdmax−xpd=0.147μm ・・・(8)
この結果、電荷格納部80の単位面積当たりの蓄積可能電荷数Lは、次式で求まる。
Figure 2004335882
また、本発明者らが開発した素子では、JFETのゲート容量は、約6.50fFであった。ダーク信号出力時と、飽和時のゲート電位の差は、約1.00Vであった。従って、JFETのゲートの蓄積可能電荷数Mは、次式で求まる。
M×q=6.5×10−15×1.00 ・・・(10)
即ち、M=40600個である。JFETのゲート容量は、ゲート面積を変えることによって調整できるが、本実施形態では6.50fFに固定されているとする。
【0046】
この場合、フォトダイオードPDの面積は、40600÷7400=5.49μmあればよく、電荷格納部80の面積は、40600÷2960=13.7μmあればよい。本実施形態では、フォトダイオードPD及び電荷格納部80は、上記した面積で形成されている。また、画素面積は、フォトダイオードPD、電荷格納部80、及びJFETのゲートの三者以外の各部を最小面積で形成したものとなっている。
なお、フォトダイオードPDや電荷格納部80の面積を上記した値より大きくしても、ダイナミックレンジは大きくならない。なぜなら、蓄積可能電荷数(最大電荷蓄積量)は、JFETのゲート容量で制限されるからである。
【0047】
<第1の実施形態の効果>
本実施形態では、フォトダイオードPD、電荷格納部80、及びJFETのゲート(以下、これらを三者という)の最大電荷蓄積量が等しくなるように、フォトダイオードPD及び電荷格納部80に画素面積を割り当てた。さらに、三者以外の部分を最小面積で形成した。このため、無駄な画素領域をなくすことができる。即ち、同じ画素面積では最大のダイナミックレンジを得ることができる。
【0048】
なお、本実施形態のようにJFETのゲートの最大電荷蓄積量が固定されている場合に限らず、他の場合にも本発明を適用できる。例えば、画素面積が固定されている場合、三者以外を最小の面積で作り、三者の最大電荷蓄積量が等しくなるように残りの面積を三者に割り当てればよい。この場合も、同じ画素面積でのダイナミックレンジを最大にできる。
【0049】
或いは、フォトダイオードPD及び電荷格納部80のいずれかの最大電荷蓄積量が固定されており、残りの二者の最大電荷蓄積量が可変である場合も、三者の最大電荷蓄積量を等しくして、他の各部を最小面積で形成すればよい。この場合も、同じ画素面積でのダイナミックレンジを最大にできる。
換言すれば、三者の内1つの最大電荷蓄積量が固定されている場合、これによりダイナミックレンジの上限値が決まる。本実施形態では、三者の最大電荷蓄積量を等しくすると共に他の部分を最小面積で形成するため、ダイナミックレンジを固定した場合の画素面積を最小にできる。従って、解像度を最大にできる。
【0050】
さらに、本実施形態では、電荷格納用電極STGを、電荷格納部80上の全面を覆う位置まで延在させる。従って、電荷格納部80に信号電荷を転送するために電荷格納用電極STGに負の電圧が印加されたとき、電荷格納用電極STGと電荷格納部80の容量結合が大きいので、電荷格納部80の電位の下がり方は大きくなる。つまり、電荷格納用電極STGが電荷格納部80の全面を覆う位置まで延在していない場合に比べると、電荷格納部80の電位は小さくなる。即ち、信号電荷を完全転送しやすくできる。
また、信号電荷が電荷格納部80に転送された後、電荷格納用電極STGに正の電圧が印加され、表面にN型反転層が形成される。従って、界面準位が電子で満たされるため、ここから生じる電荷の湧き出し(暗電流)が小さくなる。
【0051】
<第1の実施形態の補足事項>
[1] 本実施形態では、フォトダイオードPDのP型埋め込み層116と、電荷格納部80と、JFETのゲートの三者の最大電荷蓄積量を等しくする最も理想的な例を述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。JFETのゲートの最大電荷蓄積量を基準(100%)とすれば、P型埋め込み層116の最大電荷蓄積量、及び電荷格納部80の最大電荷蓄積量は、どちらも50%以上100%以下であることが望ましい。
この割合は、より好ましくは、75%以上100%以下であることが望ましい。さらに好ましくは、90%以上100%以下であることが望ましい。請求項記載の『実質的に等しい』は、例えば、上述した50%以上100%以下、75%以上100%以下、或いは、90%以上100%以下という割合に対応する。
【0052】
[2] 画素内の各N型層及びP型層の不純物濃度がほぼ均一で、これらの形状が直方体状であると仮定して最大電荷蓄積量を求める例を述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。各N型層及びP型層の不純物濃度が均一でなく、これらの形状が直方体状でなくても、最大電荷蓄積量は算出可能である。
【0053】
具体的には、不純物濃度の深さ方向分布、不純物拡散領域の形状、及び固体撮像素子のバイアス条件を求め、これらの値に基づいて算出すればよい。不純物濃度の深さ方向分布は、例えば、二次イオン質量分析法(secondary ion mass spectroscopy)により測定できる。また、不純物拡散領域の形状は、例えば、基板上の配線と酸化膜を除去してから、セコエッチング(secco etching)等の結晶欠陥顕在化エッチングを行った後、光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡によりエッチング形状を観察すれば分かる。バイアス条件は、固体撮像素子の仕様書から分かる。
【0054】
[3] 本実施形態で開示した拡散深さ、面積、不純物濃度等に関する全ての数値は、参考のための一例であり、本発明を限定するものではない。後述する第2の実施形態に関しても同様である。
【0055】
[4] 最後に、請求項と本実施形態との対応関係を説明する。なお、以下に示す対応関係は、参考のための一解釈であり、本発明を限定するものではない。
請求項記載の光電変換部は、フォトダイオードPDに対応する。
請求項記載の電荷検出部は、JFETのゲートに対応する。
請求項記載の増幅部は、JFETに対応する。
請求項記載の電荷格納用電極部は、電荷格納用電極STGに対応する。
請求項記載の転送部は、第2転送制御素子84に対応する。
【0056】
請求項記載の生成電荷蓄積領域は、P型埋め込み層116に対応する。
請求項記載の転送電荷蓄積領域は、電荷格納部80においてN型反転層及び空乏層領域を除いたP型領域に対応する。
請求項2で言及している生成電荷蓄積領域の多数キャリアは、P型埋め込み層116内の正孔に対応する。
【0057】
請求項2で言及している転送電荷蓄積領域の多数キャリアは、電荷格納部80の正孔に対応する。
請求項2で言及している生成電荷蓄積領域の体積は、『P型埋め込み層116の厚さと、フォトダイオードPDの面積との積』に対応する。
請求項2で言及している転送電荷蓄積領域の体積は、『(8)式で求めたP型層の非空乏化領域の厚さと、電荷格納部80の面積との積』に対応する。
【0058】
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態は、請求項1〜請求項5に対応する。本実施形態は、電荷格納部の構造、電荷格納部の電荷蓄積動作を除いて、第1の実施形態と同様である。
図8は、本実施形態の増幅型固体撮像素子の画素における、図6に相当する断面模式図であり、図2のX3−X4方向の画素断面に対応する。図9は、本実施形態の増幅型固体撮像素子の画素における、図7に相当する断面模式図であり、図2のY1−Y2方向の画素断面に対応する。
【0059】
図8、9に示されるように、本実施形態では、第1の実施形態の電荷格納部80及び電荷格納用電極STGの代わりに、電荷格納部120、電荷転送電極124、及びポリシリコンからなる電荷格納部電極128が形成されている。
【0060】
フォトダイオードPDから電荷格納部120へ電荷を転送するときは、MOSゲートである電荷転送電極124にオン電圧−2Vを印加する。転送時以外は、電荷転送電極124にオフ電圧3Vを印加する。
電荷格納部120に電荷を蓄積させるときは、電荷格納部電極128にオン電圧−2Vを印加することによりN型エピタキシャル層104の表面にP型反転層を形成して、正孔を蓄積させる(このとき、蓄積電荷が漏れないように、転送ゲートFWGには正の電圧を印加する)。電荷格納部120からJFETのゲートに電荷を転送するときは、転送ゲートFWGに負の電圧を印加してP型のチャネルを形成し、さらに電荷格納部電極128にオフ電圧3Vを印加する。
【0061】
P型シリコン基板100、N型表面層112、P型埋め込み層116、N型エピタキシャル層104、JFETのゲートの不純物濃度、及びJFETのゲートの最大電荷蓄積量は、第1の実施形態と同様である。また、P型シリコン基板に印加する電圧は0V、N型エピタキシャル層104に印加する電圧は2Vである。
【0062】
ここで、電荷格納部120の単位面積当たりの蓄積可能電荷数Rを求めるために、まず、電荷格納部電極128のターンオン電圧Vthを求める。Vthは次式で表される。
Vth=(−Qn÷Cox)+φin+VFB ・・・(11)
上式において、Qnは、P型反転層が形成された時点でのP型反転層の電荷量である。従って、Qnは、元々はN型エピタキシャル層104として形成されていたP型反転層内のドナー型不純物数と、電子電荷との積にほぼ等しい。また、Coxは電荷格納部電極128とシリコン基板表面との間の絶縁膜の容量、φinは表面ポテンシャル、VFBはフラットバンド電圧である。
【0063】
表面ポテンシャルφinは、次式により求まる。
Figure 2004335882
なお、上式でNd=4×1015cm−3である。また、Qnは次式で表される。
Qn=q×Nd×xdmax’ [C/cm]・・・(13)
【0064】
上式において、xdmax’は、P型反転層の幅である。xdmax’は、(7)式においてNaをNdに置き換えれば、0.458μmと求まる。このxdmax’を(13)式に代入すれば、Qnは、2.93×10−8[C/cm]と求まる。また、絶縁膜の厚さは5×10−6cmであるので、Coxは6.91×10−8[C/cm]である。さらに、フラットバンド電圧VFBは、次式で表される。
VFB=φms−(Qss÷Cox) ・・・(14)
【0065】
上式において、Qssは絶縁膜との間に生じる界面電荷密度(界面準位密度と電子電荷との積)である。本実施形態では、シリコン基板の表面の面方位は<100>であるので、界面電荷密度Qssを、1.50×1011×q[C/cm]とする。
また、φmsは、ポリシリコンの電荷格納部電極128と、シリコン基板表面との仕事関数の差であり、次式で表される。
φms=φpoly−φns ・・・(15)
【0066】
上式において、φpolyはポリシリコンの仕事関数であり、4.17Vである。また、φnsはN型シリコンの仕事関数であり、真性半導体であるシリコンの仕事関数をφisとすれば、次式で表される。
φns=φis−(φin÷2)=5.15−0.324=4.826V・・・(16)
このφnsを(15)式に代入すれば、φms=−0.656Vと求まる。このφmsを(14)式に代入すれば、VFB=−1.00Vと求まる。以上の結果を(11)式に代入すれば、電荷格納部電極128のターンオン電圧Vthは、−2.08Vとなる。
【0067】
電荷格納部120の単位面積当たりの最大電荷蓄積量Qsumは、P型反転層が形成された後にシリコン基板表面に誘起する電荷量Qpと、Qn(P型反転層が形成されるまでにシリコン基板表面に誘起される電荷量)との和で表される。Qpは、ターンオン電圧Vthより、さらにどれだけの電圧を印加したかにより決まる。即ち、Qpは、電荷蓄積時の電荷格納部電極128の電圧−2Vと、基板電圧2Vとの差Vgap(−4V)から、ターンオン電圧Vthを引いた値と、絶縁膜の容量との積で与えられる。従って、次式によりQsumは求まる。
【0068】
Figure 2004335882
【0069】
Qsumを電子電荷qで割れば、電荷格納部120の単位面積当たりの蓄積可能電荷数Rは、10100個/μmと求まる。JFETのゲートの蓄積可能電荷数が40600個であるから、電荷格納部120の面積は、40600÷10100=4.02[μm]あればよい。また、フォトダイオードPDの面積は、第1の実施形態と同様に、9.23[μm]あればよい。
【0070】
本実施形態でも、フォトダイオードPD及び電荷格納部120は、上記した面積で形成されている。また、画素面積は、フォトダイオードPD、電荷格納部120、及びJFETのゲートの三者以外の各部を最小面積で形成したものとなっている。
以上、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0071】
最後に、請求項と本実施形態との対応関係を説明する。なお、以下に示す対応関係は、参考のための一解釈であり、本発明を限定するものではない。
請求項記載の転送電荷蓄積領域は、負電圧の印加により電荷格納部120に形成されるP型反転層に対応する。
請求項記載の電荷格納用電極部は、電荷転送電極124、及び電荷格納部電極128に対応する。
請求項記載の転送部は、電荷格納部電極128、及び転送ゲートFWGに対応する。
他の要素の対応関係については、第1の実施形態と同様である。
【0072】
【発明の効果】
本発明では、光電変換部の最大電荷蓄積量を、電荷格納部の最大電荷蓄積量以下にする。このため、無駄な画素領域をなくすことができる。即ち、同じ画素面積でのダイナミックレンジを向上できる。
【0073】
また、本発明の一形態では、光電変換部の最大電荷蓄積量と、電荷格納部の最大電荷蓄積量と、電荷検出部の最大電荷蓄積量とを実質的に等しくする。この場合、これら三者以外の画素の各部を最小面積で形成すれば、同じ画素面積では最大のダイナミックレンジを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における増幅型固体撮像素子の模式的回路図である。
【図2】図1の増幅型固体撮像素子における単位画素の第1の平面模式図である。
【図3】図1の増幅型固体撮像素子における単位画素の第2の平面模式図である。
【図4】図1の増幅型固体撮像素子における単位画素の第3の平面模式図である。
【図5】図2〜図4のX1−X2方向における断面模式図である。
【図6】図2〜図4のX3−X4方向における断面模式図である。
【図7】図2〜図4のY1−Y2方向における断面模式図である。
【図8】本発明の第2の実施形態における増幅型固体撮像素子の、図6に相当する断面模式図である。
【図9】本発明の第2の実施形態における増幅型固体撮像素子の、図7に相当する断面模式図である。
【図10】特許文献2に記載された増幅型固体撮像素子の画素の断面模式図である。
【符号の説明】
10 画素
12 垂直オーバーフロードレイン
16 受光部
18 転送ゲート
20 電荷格納用電極
22 電荷格納部
24 転送ゲート
28 電荷検出部
30 画素アンプ
32 リセットゲート
34 リセットドレイン
38 光遮蔽
40 カラーフィルタ
42 マイクロレンズ
50 増幅型固体撮像素子
52 画素
56 垂直走査回路56
64 暗信号出力線
66 バッファアンプ
68 光信号出力線
70 バッファアンプ70
72 水平走査回路
80 電荷格納部
82 第1転送制御素子
84 第2転送制御素子
86 リセット素子
100 P型シリコン基板
104 N型エピタキシャル層
106 接続部
108 絶縁層
112 N型表面層
116 P型埋め込み層
120 電荷格納部
124 電荷転送電極
128 電荷格納部電極
CD1〜CDn 暗信号蓄積コンデンサ
CS1〜CSn 光信号蓄積コンデンサ
CHS、CHD 寄生容量
FWG 転送ゲート
JFET 接合型電界効果トランジスタ
PD フォトダイオード
PS1〜PSn 定電流源
RD リセットドレイン
RDL1〜RDLm 配線
RG リセットゲート
STG 電荷格納用電極
TD1〜TDn 暗信号転送トランジスタ
TDR1〜TDRn 暗信号読み出しトランジスタ
TRD 暗信号出力線リセットトランジスタ
TRS 光信号出力線リセットトランジスタ
TRV1〜TRVn リセットトランジスタ
TS1〜TSn 光信号転送トランジスタ
TSR1〜TSRn 光信号読み出しトランジスタ
VDD 暗信号出力端子
VDS 光信号出力端子
VL1〜VLn 垂直信号線

Claims (5)

  1. 受光量に応じた量の電荷を生成する光電変換部と、
    前記光電変換部から転送される電荷を蓄積する電荷格納部と、
    前記電荷格納部から転送される電荷を蓄積する電荷検出部を有し、前記電荷検出部の蓄積電荷量に応じた画素信号を出力する増幅部と、
    前記光電変換部から前記電荷格納部に電荷を転送する電荷格納用電極部と、
    前記電荷格納部から前記電荷検出部に電荷を転送する転送部と
    を備えた画素を複数有する増幅型固体撮像素子であって、
    前記光電変換部の最大電荷蓄積量は、前記電荷格納部の最大電荷蓄積量以下である
    ことを特徴とする増幅型固体撮像素子。
  2. 生成電荷蓄積領域を有し、受光量に応じた量の電荷を生成して、前記生成電荷蓄積領域に蓄積する光電変換部と、
    転送電荷蓄積領域を有し、前記光電変換部から転送される電荷を前記転送電荷蓄積領域に蓄積する電荷格納部と、
    前記電荷格納部から転送される電荷を蓄積する電荷検出部を有し、前記電荷検出部の蓄積電荷量に応じた画素信号を出力する増幅部と、
    前記光電変換部から前記電荷格納部に電荷を転送する電荷格納用電極部と、
    前記電荷格納部から前記電荷検出部に電荷を転送する転送部と
    を備えた画素を複数有する増幅型固体撮像素子であって、
    前記生成電荷蓄積領域において多数キャリアを供給する不純物の平均濃度と、前記生成電荷蓄積領域の体積との積は、前記転送電荷蓄積領域において多数キャリアを供給する不純物の平均濃度と、前記転送電荷蓄積領域の体積との積以下である
    ことを特徴とする増幅型固体撮像素子。
  3. 請求項1または請求項2記載の増幅型固体撮像素子において、
    前記電荷格納部の最大電荷蓄積量は、前記電荷検出部の最大電荷蓄積量以下である
    ことを特徴とする増幅型固体撮像素子。
  4. 請求項3記載の増幅型固体撮像素子において、
    前記光電変換部の最大電荷蓄積量と、前記電荷格納部の最大電荷蓄積量と、前記電荷検出部の最大電荷蓄積量とを、実質的に等しくした
    ことを特徴とする増幅型固体撮像素子。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の増幅型固体撮像素子において、
    前記電荷格納部と前記電荷格納用電極部とが互いに対向するように、前記電荷格納用電極部を延在させた
    ことを特徴とする増幅型固体撮像素子。
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