JP2004335717A - レーザーリペア装置 - Google Patents

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Toshio Kameshima
登志男 亀島
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Abstract

【課題】可視光の照射により特性が変化するアモルファスシリコンデバイスを修正する際の、観察光によるアモルファスシリコンデバイスの特性変化を低減する。
【解決手段】欠陥部が可視光で特性が変化するアモルファスシリコンデバイスの画像部に位置する場合、落射照明光を赤外光とし、この赤外光でアモルファスシリコンデバイスの画像部の欠陥部を含む落射照明エリアを照明して落射照明エリアの画像を得、この画像から欠陥部の位置を特定し、欠陥部に緑色のレーザー光を照射して修正する。欠陥部が可視光で特性が変化しないアモルファスシリコンデバイスの配線部に位置する場合、白色光源から照射される落射照明光でアモルファスシリコンデバイスの配線部の欠陥部を含む落射照明エリアを照明して落射照明エリアの画像を得、この画像から欠陥部の位置を特定し、欠陥部に緑色のレーザー光を照射して修正する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体デバイスの欠陥部をレーザー光により修正するレーザーリペア装置に関し、特に液晶ディスプレーパネルまたは光電変換装置などの素子に用いられるアモルファスシリコンを主材料とした半導体デバイスの欠陥を修正するレーザーリペア装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来において、液晶ディスプレーパネルまたは光電変換装置などに用いられるアモルファスシリコンを主材料とした半導体デバイスの欠陥部がレーザー光により修正されている。
【0003】
図11は、従来のレーザーリペア装置の構成図である。
【0004】
図11に示すように、従来のレーザーリペア装置は、赤外光である基本波レーザー光を発振するレーザー基本波発振器111と、基本波レーザー光から緑色のレーザー光である第2高調波を発生する第2高調波発生器112と、緑色のレーザー光を所望のビームサイズに絞り込むスリット113と、落射照明光を照射する白色光源114と、落射照明光の一部を透過するミラー115と、ミラー115を透過した落射照明光の大部分を反射すると共にスリット113で絞り込まれた緑色のレーザー光の大部分を透過するミラー116と、ミラー116を透過した緑色のレーザー光およびミラー116で反射した落射照明光を集光する対物レンズ117と、対物レンズ117で集光した緑色のレーザー光および落射照明光を受光するガラス基板上のアモルファスシリコンデバイス118を載せるXYステージ119とを備える。
【0005】
アモルファスシリコンデバイス118に照射される落射照明光はアモルファスシリコンデバイス118上の落射照明エリアで反射し、対物レンズ117でコリメートされ、ミラー116およびミラー115で反射される。
【0006】
さらに従来のレーザーリペア装置は、ミラー116およびミラー115で反射される落射照明光を被写体反射光として受光するCCDカメラ120と、CCDカメラ120で得られるアモルファスシリコンデバイス118上の落射照明エリアの画像信号を受信して落射照明エリアの画像を表示するモニター121と、モニター121に映し出される画像に基づき緑色のレーザー光で照射されるアモルファスシリコンデバイス118上のレーザー照射エリアを所望の位置へ移動させるようにXYステージ119を制御する制御装置122とを備える。
【0007】
レーザー基本波発振器111はYAGレーザー又はYLFレーザーからなる。ガラス基板上のアモルファスシリコンデバイス118はアモルファスシリコンを材料に含む被加工物であり、液晶ディスプレーパネルまたは光電変換装置などの素子に用いられる。白色光源114は観察用光源として用いるハロゲンランプなどから成る。
【0008】
被加工物であるアモルファスシリコンデバイス118はXYステージ119上に固定される。白色光源114からの白色の落射照明光はミラー115を透過し、ミラー116で反射し、対物レンズ117に導かれ、被加工物であるアモルファスシリコンデバイス118上の落射照明エリアを照明する。さらにこの落射照明エリアで反射された白色光は対物レンズ117を通り、ミラー116およびミラー115で反射し、CCDカメラ120に導かれ、CCDカメラ120において落射照明エリアの画像を読み取り、落射照明エリアの画像はモニター121に表示される。
【0009】
一方、レーザー基本波発振器111で発振した基本波レーザー光は第2高調波発生器112で波長変換され、第2高調波である緑色のレーザー光となる。さらに緑色のレーザー光はスリット113で所望のビームサイズに絞られ、ミラー116を通過し、対物レンズ117で集光され、アモルファスシリコンデバイス118上のレーザー照射エリアに照射される。
【0010】
オペレータはモニター121上の画像を確認しながら、緑色のレーザー光が所望のレーザー照射エリアを照射するように制御装置122を用いてXYステージ119を移動させ、レーザー照射エリアに緑色のレーザー光の照準を合わせた後、レーザー照射を行う。レーザー照射エリアのパターンはレーザーにより取り除かれ、レーザー修正が行われる。
【0011】
被加工物であるアモルファスシリコンデバイス118を液晶ディスプレーパネルの素子として用いた場合において、液晶ディスプレーパネルの画像部の落射照明エリアとレーザー照射エリアとの位置関係を図12に示す。
【0012】
図12に示すように、一般に液晶ディスプレーパネルの画素部は、表示部123と、アモルファスシリコンTFT124と、ソースライン125と、ゲートライン126とを備える。ソースライン125は各画素のアモルファスシリコンTFT124のソース電極127に接続され、ゲートライン126は各画素のアモルファスシリコンTFT124のゲート電極128に接続されている。またそれぞれの画素の表示部123の個別電極129はアモルファスシリコンTFT124のドレイン電極(図示省略)に接続されている。
【0013】
図12中の円で囲った領域が白色光源114により観察のために落射照明がされる落射照明エリアR1である。また矩形で囲った領域が緑色のレーザー光で照射され修正が行われるレーザー照射エリアR2である。
【0014】
オペレータは落射照明エリアR1の画像をモニター121で確認しながら、所望の領域(ここではアモルファスシリコンTFT部123)へレーザー照射エリアR2を移動させ、レーザー光をレーザー照射エリアR2に照射し、所望の領域でのレーザー修正を行う。
【0015】
次に、被加工物であるアモルファスシリコンデバイス118を光電変換装置の素子として用いた場合において、光電変換装置の画像部の落射照明エリアとレーザー照射エリアとの位置関係を図13に示す。
【0016】
光電変換装置の画像部は、アモルファスシリコン光電変換素子131と、アモルファスシリコンTFT132と、信号ライン133と、バイアスライン134と、ゲートライン135とを備える。アモルファスシリコン光電変換素子131はpin型フォトダイオードあるいはMIS型センサなどで構成される。図12に示す液晶ディスプレーパネルの場合と同様に、円で囲った部分が落射照明エリアR1であり、矩形で囲った部分がレーザー照射エリアR2である。オペレータは落射照明エリアR1の画像をモニター121で確認しながら、所望の領域(ここではアモルファスシリコンTFT部132)へレーザー照射エリアR2を移動させ、レーザー光をレーザー照射エリアR2に照射し、所望の領域での修正を行う。
【0017】
なお、本発明に関連した先行技術文献としては、以下のものがある。
【0018】
【特許文献1】
特開平9−281395号公報(段落[0011]、[0018]及び[0019]、図1)。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のレーザーリペア装置は以下に述べる課題を有している。
【0020】
図14は0.6μm厚みのアモルファスシリコンの光透過特性を示し、図15はアモルファスシリコンTFTの閾値電圧の可視光照射時間に対する依存特性を示し、図16はアモルファスシリコン光電変換素子のダーク電流密度の可視光照射時間に対する依存特性を示す。
【0021】
図14に示すように、アモルファスシリコンは可視領域(ほぼ380nmからほぼ770nmまでの波長範囲)の内で短波長側の光を良く吸収する。また、吸収される光によりアモルファスシリコンデバイスの特性劣化が誘起されることが知られている。たとえば、アモルファスシリコンTFTを可視光で照射する時間が長くなると、図15に示すように、アモルファスシリコンTFTの閾値電圧が高くなり(3Vから3.5Vへ変化)、電荷転送特性が低下することが知られている。
【0022】
また、図16に示すように、アモルファスシリコンから成るpin型フォトダイオードやMIS型センサのような光電変換素子を可視光で照射する時間が長くなると、ダーク電流が増加し、光に対する感度が低下することが知られている。
【0023】
図12および図13を用いて説明したように、一般に従来のレーザーリペア装置は位置合わせや外観の確認などのために、ハロゲン光などの白色光をレーザー照射エリアを含む広い領域に照射する必要性がある。この白色光にはアモルファスシリコンデバイスの劣化を誘起する波長の光が含まれる。このため、白色光の一部はアモルファスシリコンデバイスの劣化の原因となる。
【0024】
それで、従来のレーザーリペア装置では、観察用にレーザー照射エリア外に照射される白色光がアモルファスシリコンデバイスの特性劣化を引き起こすという問題がある。具体的には、照射される白色光がアモルファスシリコンTFTの閾値電圧を増加させ、光電変換素子の感度を低下させるという問題がある。
【0025】
また、特許文献1の発明では、レーザーリペアの作業効率を高めるレーザーリペア機能付顕微鏡が開示されている。しかしながら、落射照明用光源を試料に照射して得られる観察像を接眼レンズの中間位置に結像して肉眼で観察する構成であるので、落射照明用光源は白色光源であるとは明示されていないものの、落射照明用光源からの光は可視光であることは明白であり、同様にアモルファスシリコンデバイスの特性劣化を引き起こすという問題がある。
【0026】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、可視光の照射により特性が変化するアモルファスシリコンデバイスなどの半導体デバイスを修正する際の、観察光によるアモルファスシリコンデバイスの特性変化を低減するレーザーリペア装置を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るレーザーリペア装置は、非単結晶シリコンを含む被加工物の照明エリアを赤外領域の波長である観察光で照明する照明手段と、被加工物にレーザー光を照射するレーザー光照射手段と、レーザー光照射手段が被加工物のレーザー照射エリアにレーザー光を照射するように照明手段で照明された被加工物の照明エリアの画像に基づきレーザー光照射手段と被加工物との位置関係を制御する制御手段とを備えたものである。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0029】
[実施形態1]
以下、本発明の第1の実施形態を図面を用いて説明する。
【0030】
図1は本発明における第1の実施形態のレーザーリペア装置の構成図であり、図2は図1に示すレーザーリペア装置において用いられる赤外線透過フィルタの光透過特性を示す図である。
【0031】
図1に示すように、レーザーリペア装置は、赤外光である基本波レーザー光を発振するレーザー基本波発振器11と、基本波レーザー光から緑色のレーザー光である第2高調波を発生する第2高調波発生器12と、緑色のレーザー光を所望のビームサイズに絞り込むスリット13と、落射照明光を放射する白色光源14と、落射照明光の一部を透過するミラー15と、ミラー15を透過した落射照明光に含まれる短波長領域の光の通過を遮断し赤外光(観察光)を透過する赤外線透過フィルタ16と、赤外線透過フィルタ16を落射照明光の光路内と光路外との間で移動させるフィルタ移動装置17と、赤外線透過フィルタ16からの赤外光の大部分を反射すると共にスリット13で絞り込まれた緑色のレーザー光の大部分を透過するミラー18と、ミラー18を透過した緑色のレーザー光およびミラー18で反射した赤外光を集光する対物レンズ19と、対物レンズ19で集光した緑色のレーザー光および赤外光を受光するガラス基板上のアモルファスシリコンデバイス118を載せるXYステージ20とを備える。
【0032】
アモルファスシリコンデバイス118に照射される赤外光はアモルファスシリコンデバイス118上の落射照明エリアで反射し、対物レンズ19でコリメートされ、ミラー18で反射され、赤外線透過フィルタ16を透過し、ミラー15で反射される。
【0033】
さらに、レーザーリペア装置は、ミラー15で反射される赤外光を被写体反射光として受光するCCDカメラ21と、CCDカメラ21で得られるアモルファスシリコンデバイス118上の落射照明エリアの画像信号を受信して落射照明エリアの画像を表示するモニター22と、モニター22から送られる画像信号に基づきアモルファスシリコンデバイス118上のレーザー照射エリアの位置を画像認識で特定しレーザー照射エリアを緑色のレーザー光が集光する位置へ移動させるようにXYステージ20を制御する制御装置23とを備える。
【0034】
レーザー基本波発振器11はYAGレーザー又はYLFレーザーからなる。ガラス基板上のアモルファスシリコンデバイス118はアモルファスシリコンを材料に含む被加工物であり、液晶ディスプレーパネルまたは光電変換装置などの素子に用いられる。白色光源14は観察用光源として用いるハロゲンランプなどから成り、白色光源14から照射される落射照明光は可視光のみならず赤外光を含む。
【0035】
図2に示すように、赤外線透過フィルタ16として、赤外線透過用黒色ガラスフィルタのタイプRG695又はRG715が好適である。いずれのタイプを用いても、700nm以上の中心波長(最も強度が強くなる波長領域)を有する赤外光を得ることができる。
【0036】
次に、レーザーリペア装置の基本動作を説明する。
【0037】
赤外線透過フィルタ16がフィルタ移動装置17によって落射照明光の光路内に配置されている場合、白色光源14からの白色の落射照明光はミラー15を透過し、赤外光通過フィルタ16で短波長領域の光がカットされ、赤外光となる。この場合、赤外光の中心波長は700nm以上である。その後、この赤外光はミラー18で反射し、対物レンズ19に導かれ、被加工物であるアモルファスシリコンデバイス118を照明する。さらにこのアモルファスシリコンデバイス118上の落射照明エリアで反射された赤外光は対物レンズ19を通り、ミラー18で反射し、赤外光通過フィルタ16を透過し、ミラー15で反射し、CCDカメラ21で被写体反射光として受光される。CCDカメラ21において、落射照明エリアの画像が被写体反射光から読み取られ、画像信号が生成される。画像信号はモニター22及び制御装置23へ送られ、落射照明エリアの画像がモニター22に表示される。そのため、オペレータはアモルファスシリコンデバイス118上の落射照明エリアを肉眼で観察することができる。制御装置23は画像信号に基づきXYステージ20を制御してアモルファスシリコンデバイス118の位置決めを行う。
【0038】
一方、レーザー基本波発振器11で発振した基本波レーザー光は第2高調波発生器12で第2高調波に波長変換され、緑色のレーザー光となる。さらに緑色のレーザー光はスリット13で所望のビームサイズに絞られ、ミラー18を通過し、対物レンズ19で集光され、アモルファスシリコンデバイス118上のレーザー照射エリアに照射される。
【0039】
ここで、ミラー18は、図11に示すミラー116と同様に、赤外光及び白色光の大部分を反射する。CCDカメラ21は赤外光から画像を読み取るのみならず、図11に示すCCDカメラ120と同様に、白色光から画像を読み取ることができる。
【0040】
図3は図1に示すレーザーリペア装置を用いたレーザーリペア方法の手順を示すフローチャートである。
【0041】
次に、レーザーリペア装置を用いたレーザーリペア方法を図3を参照して説明する。
【0042】
まず、被加工物であるアモルファスシリコンデバイス118をXYステージ20上に固定する。また、レーザー基本波発振器11で発振する基本波レーザー光の強度、スリット13のサイズ、対物レンズ19の倍率などを制御装置23によって設定する。
【0043】
次いで、アモルファスシリコンデバイス118の欠陥部の座標を制御装置23に入力する(ステップS1)。この場合、複数の欠陥部が存在する場合、それぞれの欠陥部の座標を入力する。また、欠陥部が画素部であるか配線部であるかの指定も行う。アモルファスシリコンデバイス118を液晶ディスプレーパネルの素子に用いる場合、図12に示す複数の画素が配置される部分は画素部であり、ソースライン125およびゲートライン126に代表される配線のみが配置される画素部以外の部分は配線部である。
【0044】
また、アモルファスシリコンデバイス118を光電変換装置の素子に用いる場合、図13に示す複数の画素が配置される部分は画素部であり、信号ライン133、バイアスライン134およびゲートライン135に代表される配線のみが配置される画素部以外の部分は配線部である。なお、アモルファスシリコンデバイス118の四隅にはアモルファスシリコンデバイス118のXYステージ20上での位置確認のためのアライメントマークが刻印されている。
【0045】
次いで、制御装置23は入力された欠陥部の座標に基づきレーザー照射エリアを欠陥部付近に位置するようにXYステージ20を制御する(ステップS2)。次いで、制御装置23は欠陥部の座標に基づき修正個所が画素部であるか配線部であるかを判断する(ステップS3)。
【0046】
修正個所が配線部である場合、配線部は白色光の照射により特性が変化することがないので、白色光で配線部を照明する。つまり、制御部23の制御の下でフィルタ移動装置17を用いて赤外光通過フィルタ16を落射照明光の光路外に配置し、配線部を照明する落射照明光を可視光に設定する(ステップS4)。次いで、白色光源14を点灯し、白色光である落射照明光でアモルファスシリコンデバイス118の配線部の欠陥部を含む落射照明エリアを照明し、モニター22に落射照明エリアの画像を表示する(ステップS5)。
【0047】
次いで、CCDカメラ120からモニター22を介して制御装置23へ落射照明エリアの画像信号を送信し、制御装置23は落射照明エリアの画像の認識を行い、レーザー照射エリアが配線部の欠陥部に位置するように位置決めの微調整を自動的に行う(ステップS6)。この場合、レーザー照射エリアが配線部の欠陥部に位置するように、オペレータがモニター22に表示される落射照明エリアの画像を見ながら位置決めの微調整を行うようにしてもよい。
【0048】
次いで、レーザー基本波発振器11で基本波レーザー光を発振し、アモルファスシリコンデバイス118の配線部のレーザー照射エリアを緑色のレーザー光で照射し、配線部の欠陥部を修正する(ステップS7)。
【0049】
一方、ステップS3において修正個所が画素部である場合、可視光の照射による画素部の性能劣化を防ぐために、赤外光で画素部を照明する。つまり、制御部23の制御の下でフィルタ移動装置17を用いて赤外光通過フィルタ16を落射照明光の光路内に配置し、画素部を照明する落射照明光を赤外光に設定する(ステップS8)。次いで、白色光源14を点灯し、赤外光である落射照明光でアモルファスシリコンデバイス118の画素部の欠陥部を含む落射照明エリアを照明し、モニター22に落射照明エリアの画像を表示する(ステップS9)。
【0050】
次いで、CCDカメラ120からモニター22を介して制御装置23へ落射照明エリアの画像信号を送信し、制御装置23は落射照明エリアの画像の認識を行い、レーザー照射エリアが画像部の欠陥部に位置するように位置決めの微調整を自動的に行う(ステップS10)。この場合、ステップS6と同様に、レーザー照射エリアが画素部の欠陥部に位置するように、オペレータがモニター22に表示される落射照明エリアの画像を見ながら位置決めの微調整を行うようにしてもよい。
【0051】
次いで、レーザー基本波発振器11で基本波レーザー光を発振し、アモルファスシリコンデバイス118の画素部のレーザー照射エリアを緑色のレーザー光で照射し、画素部の欠陥部を修正する(ステップS11)。ここで、レーザー照射エリアに照射される緑色のレーザー光は落射照明エリアに照射される赤外光よりも波長が短いので、修正用のレーザー光は観察用の赤外光よりもエネルギー密度が高く、欠陥部の修正に好適である。そのため、アモルファスシリコンデバイス118の画像表示の動作時、欠陥のある画素での望まれない表示を確実に避けることができる。
【0052】
次いで、全ての欠陥部の修正が終了したか否かを制御装置23は判断する(ステップS12)。まだ修正されていない欠陥部がある場合、ステップS2へ戻り、まだ修正されていない欠陥部の修正を同様に行う。一方、全ての欠陥部の修正が終了した場合、レーザーリペア装置を用いたアモルファスシリコンデバイス118の欠陥部の修正は終了する。
【0053】
なお、アモルファスシリコンデバイス118の欠陥部の修正を行う前に、XYステージ20上に固定されるアモルファスシリコンデバイス118とXYステージ20との位置関係を決めるためにアモルファスシリコンデバイス118に刻印されたアライメントマークの位置を制御装置23が認識する必要がある。この場合、アライメントマークを認識するために、赤外光通過フィルタ16はレーザーリペア装置から外され、アライメントマークを照明する落射照明光は可視光に設定される。
【0054】
したがって、第1の実施形態では、可視光の照射により性能劣化を誘起する画素部の修正の場合、白色の落射照明光の光路中に赤外線透過フィルタ16を配置し、被加工物であるアモルファスシリコンデバイス118の画素部を赤外光で照明するので、画素部の修正において画素部の性能劣化を防ぐことができる。
【0055】
また、CCDカメラ21は可視光のみならず赤外光を受光しても画像信号を生成することができるので、オペレータは赤外光で照明された落射照明エリアの画像をモニター22で見ることができる。
【0056】
また、修正個所が可視光を照射しても性能劣化を誘起しない配線部である場合、可視光で落射照明エリアを照明しながら配線部の修正を行うようにした。そのため、赤外光の照明により得られる落射照明エリアの画像に比べて、より鮮明な落射照明エリアの画像を白色の落射照明光から得ることができる。
【0057】
なお、第1の実施形態では、赤外線透過フィルタ16はミラー15とミラー18との間に設けられているが、白色光源14とミラー15との間に設けても良い。この場合、赤外光通過フィルタ16は白色光源14からの白色の落射照明光の短波長領域の光の通過を遮断し赤外光を透過し、この赤外光の一部がミラー15を通過すると共に、アモルファスシリコンデバイス118を反射した赤外光の一部がミラー15で反射してCCDカメラ21で受光される。
【0058】
また、第1の実施形態では、白色光源14と赤外線透過フィルタ16とを用いたが、白色光源14の代わりに赤外線ランプ(赤外光源)を用い、赤外線透過フィルタ16を用いないようにしても良い。この場合、アモルファスシリコンデバイス118の画像部の修正において赤外光でアモルファスシリコンデバイス118を照明するのみならず、アモルファスシリコンデバイス118の配線部の修正において赤外光でアモルファスシリコンデバイス118を照明する。そのため、アモルファスシリコンデバイス118を照明する光は常に赤外光であるので、アモルファスシリコンデバイス118の可視光照射に基づく性能劣化を確実に防ぐことができる。なお、赤外光に対して高い感度を有するCCDカメラ21が用いられる。
【0059】
また、第1の実施形態では、フィルタ移動装置17を用いて赤外光通過フィルタ16を移動したが、フィルタ移動装置17及び赤外光通過フィルタ16の代わりに、白色光源14、赤外線ランプ及び光源移動装置を備えるようにしても良い。この場合、可視光の照射により性能劣化を誘起する画素部の修正の場合には制御装置23の制御の下で赤外線ランプを落射照明光の光源とするように光源移動装置により赤外線ランプを光路内に移動する。一方、可視光の照射により性能劣化を誘起しない配線部の修正の場合には制御装置23の制御の下で白色光源14を落射照明光の光源とするように光源移動装置により白色光源14を光路内に移動する。
【0060】
また、第1の実施形態では、アモルファスシリコンデバイス118を被加工物として用いたが、アモルファスシリコンデバイス118に限定されない。つまり、可視光の照射により特性が変化する材料を含む半導体デバイスであるならば、第1の実施形態のレーザーリペア装置は有用である。例えば、ポリシリコンを材料に含む被加工物であってもよい。すなわち、本発明はアモルファスシリコン、ポリシリコン等の非単結晶シリコンを材料に含む被加工物に適用できる。
【0061】
ここで、アモルファスシリコンデバイス118に照射される赤外光は、赤外領域の波長成分のみならず、赤外領域に近い可視領域の波長成分を含んでも良い。図14に示すように、例えば波長650nm以上の領域の光はアモルファスシリコンを良く透過するので、赤外領域に近い可視領域の波長成分を含む赤外光をアモルファスシリコンデバイス118に照射しても、アモルファスシリコンデバイス118に性能劣化を誘起しないからである。
【0062】
[実施形態2]
図4は本発明の第2の実施形態のレーザーリペア装置の構成図である。
【0063】
図4に示すように、レーザーリペア装置は、レーザー基本波発振器11と、基本波レーザー光から発生する高調波を第2高調波、第3高調波及び第4高調波から選択する高調波選択部41と、高調波選択部41で選択された高調波のレーザー光を所望のビームサイズに絞り込むスリット13と、白色光源14と、ミラー15と、赤外線透過フィルタ16と、フィルタ移動装置17と、ミラー18と、対物レンズ19と、ガラス基板上のアモルファスシリコンデバイス118を載せるXYステージ20と、CCDカメラ21と、モニター22と、制御装置23とを備える。
【0064】
高調波選択部41は、緑色のレーザー光である第2高調波を発生する第2高調波発生器12と、紫外線のレーザー光である第3高調波を発生する第3高調波発生器42と、さらに短い波長の紫外線のレーザー光である第4高調波を発生する第4高調波発生器43と、レーザー基本波発振器11で発生した基本波レーザー光を制御装置23の制御の下で第2高調波発生器12、第3高調波発生器42又は第4高調波発生器43へ導く選択光学系44とを備える。
【0065】
図5は基本波レーザー光を第2高調波発生器12へ導く場合の選択光学系44でのミラーの向きを示す図であり、図6は基本波レーザー光を第3高調波発生器42へ導く場合の選択光学系44でのミラーの向きを示す図であり、図7は基本波レーザー光を第4高調波発生器43へ導く場合の選択光学系44でのミラーの向きを示す図である。
【0066】
図5、図6及び図7に示すように、選択光学系44は、レーザー基本波発振器11で発振されるレーザー光を全反射する回転自在のミラーM1と、レーザー光を第3高調波発生器42へ導くための回転自在の全反射型ミラーM2と、レーザー光を第2高調波発生器12へ導くための固定された全反射型ミラーM3と、レーザー光を第4高調波発生器43へ導くための固定された全反射型ミラーM4と、第2高調波発生器12で発生した第2高調波を全反射する固定型のミラーM5と、第3高調波発生器42で発生した第3高調波を全反射する回転自在のミラーM6と、第4高調波発生器43で発生した第4高調波を全反射する固定型のミラーM7と、ミラーM5、ミラーM6又はミラーM7で反射した高調波を全反射してスリット13へ導く回転自在のミラーM8とを備える。
【0067】
次に、レーザーリペア装置の動作を図8を参照して説明する。
【0068】
図8は図3に示す手順のステップS7またはS11で行われる欠陥部の修正の詳細な手順を示す図である。
【0069】
アモルファスシリコンデバイス118は多種の材料を組み合わせて構成され、構成部分を修正するために必要とするレーザー光のエネルギー密度は構成部分の材料に依存する。本実施形態では、アモルファスシリコンデバイス118の領域ごとの材料に基づき、高いエネルギー密度のレーザー光、やや高いエネルギー密度のレーザー光及び中程度のエネルギー密度のレーザー光のうちいずれが修正に最適であるかが、アモルファスシリコンデバイス118の領域ごとに制御装置23に予め登録されている。
【0070】
欠陥部が画素部である場合、第1の実施形態と同様にステップS1、S2、S3、S8、S9及びS10を行った後、ステップS11を行う。
【0071】
ステップS11では、制御装置23は欠陥部を修正するために高いエネルギー密度のレーザー光、やや高いエネルギー密度のレーザー光及び中程度のエネルギー密度のレーザー光のいずれが最適であるかを欠陥部の座標に基づき判断する(ステップS21)。
【0072】
中程度のエネルギー密度のレーザー光が最適であると判断した場合、高調波選択部41は第2高調波発生器12へ基本波レーザー光を導き、第2高調波である緑色のレーザー光を出力する。詳細には、図5に示すように、高調波選択部41の選択光学系44は基本波レーザー光をミラーM1、M3で反射し、緑色のレーザー光をミラーM5、M8で反射してスリット13へ導く。次いで、スリット13で絞り込まれた緑色のレーザー光で画素部のレーザー照射エリアを照射し、画素部の欠陥部を修正する(ステップS22)。
【0073】
制御装置23がやや高いエネルギー密度のレーザー光が最適であると判断した場合、高調波選択部41の選択光学系44は第3高調波発生器42へ基本波レーザー光を導き、第3高調波である紫外線のレーザー光を出力する。詳細には、図6に示すように、高調波選択部41の選択光学系44は基本波レーザー光をミラーM1、M2で反射し、紫外線のレーザー光をミラーM6、M8で反射してスリット13へ導く。次いで、スリット13で絞り込まれた紫外線のレーザー光で画素部のレーザー照射エリアを照射し、画素部の欠陥部を修正する(ステップS23)。
【0074】
制御装置23が高いエネルギー密度のレーザー光が最適であると判断した場合、高調波選択部41の選択光学系44は第4高調波発生器42へ基本波レーザー光を導き、第3高調波であるさらに短い波長の紫外線のレーザー光を出力する。詳細には、図7に示すように、高調波選択部41の選択光学系44は基本波レーザー光をミラーM1、M4で反射し、紫外線のレーザー光をミラーM7、M8で反射してスリット13へ導く。次いで、スリット13で絞り込まれた紫外線のレーザー光で画素部のレーザー照射エリアを照射し、画素部の欠陥部を修正する(ステップS24)。
【0075】
また、欠陥部が配線部である場合、第1の実施形態と同様にステップS1、S2、S3、S4、S5及びS6を行った後、ステップS7を行う。ステップS7では、ステップS11と同様に、ステップS21、ステップS22、ステップS23及びステップS24を行う。
【0076】
したがって、第2の実施形態では、被加工物であるアモルファスシリコンデバイス118の欠陥部の材料に応じて欠陥部に照射するレーザー光の波長を切り換えるので、最適のエネルギー密度で欠陥部を適切に修正できる。
【0077】
[実施形態3]
図9は本発明の第3の実施形態のレーザーリペアシステムを示す図であり、図10は熱アニール処理によるアモルファスシリコンTFTの閾値電圧変化の回復を示す図である。
【0078】
図9に示すように、レーザーリペアシステムは、図11に示す従来のレーザーリペア装置91と、被加工物であるアモルファスシリコンデバイス118を保管する基板保管庫92と、熱アニール装置93と、基板保管庫92から取り出したアモルファスシリコンデバイス118をレーザーリペア装置91へ搬送し、レーザーリペア装置91で欠陥部を修正されたアモルファスシリコンデバイス118を熱アニール装置93へ搬送する基板搬送装置94とを備える。
【0079】
次に、レーザーリペアシステムの動作を説明する。
【0080】
基板保管庫92から取り出されたアモルファスシリコンデバイス118は基板搬送装置94によってレーザーリペア装置91へ搬送される。レーザーリペア装置91では白色光を観察光として用いてアモルファスシリコンデバイス118の欠陥部が修正される。このとき、図10に示すように、アモルファスシリコンデバイス118の画像部の閾値電圧は3Vから3.5Vへ特性劣化する。
【0081】
次いで、アモルファスシリコンデバイス118の閾値電圧の特性劣化を回復するために、レーザーリペア装置91で欠陥部を修正されたアモルファスシリコンデバイス118は基板搬送装置94によって熱アニール装置93へ搬送される。熱アニール装置93では、アモルファスシリコンデバイス118は170℃に加熱され、アモルファスシリコンデバイス118に対して熱アニール処理が施される。
【0082】
この熱アニール処理により、図10に示すように、アモルファスシリコンデバイス118の閾値電圧は3.5Vからほぼ3Vへ回復する。
【0083】
以上のように、この実施形態3によれば、たとえ白色光を観察光として用いてアモルファスシリコンデバイス118の画像部の欠陥部を修正することにより閾値電圧の特性劣化を誘起しても、欠陥部を修正されたアモルファスシリコンデバイス118に対して熱アニール処理が施されるので、アモルファスシリコンデバイス118の画像部の閾値電圧の特性を回復することができる。したがって、従来のレーザーリペア装置を用いてアモルファスシリコンデバイス118の欠陥部の修正を行っても、アモルファスシリコンデバイス118を液晶ディスプレーパネルとして用いることができる。
【0084】
なお、第3の実施形態では従来のレーザーリペア装置が用いられたが、図1に示す第1の実施形態又は図4に示す第2の実施形態のレーザーリペア装置を用いても良い。この場合、レーザーリペア装置での欠陥部の修正においてアモルファスシリコンデバイス118の閾値電圧の特性劣化は小さいものの、熱アニール装置93での熱アニール処理によりアモルファスシリコンデバイス118の閾値電圧の若干の特性劣化をほぼ完全に解消することができる。
【0085】
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明の好適な実施の態様は以下に説明する態様である。
(実施態様1) 非単結晶シリコンを含む被加工物の照明エリアを赤外領域の波長である観察光で照明する照明手段と、前記被加工物にレーザー光を照射するレーザー光照射手段と、該レーザー光照射手段が前記被加工物のレーザー照射エリアに前記レーザー光を照射するように前記照明手段で照明された前記被加工物の照明エリアの画像に基づき前記レーザー光照射手段と前記被加工物との位置関係を制御する制御手段と、を備えたレーザーリペア装置。
【0086】
(実施態様2) 前記照明手段は白色光の光源と、該光源から照射される白色光を赤外領域の波長である光に変換する赤外線通過フィルタとを備えることを特徴とする実施態様1記載のレーザーリペア装置。
【0087】
(実施態様3) 前記照明手段は、
白色光の光源と、
白色光を赤外領域の波長である光に変える赤外線通過フィルタと、
前記被加工物の照明エリアに前記非単結晶シリコンたるアモルファスシリコン又はポリシリコンからなる部材が配置されている場合に前記赤外線通過フィルタで変えられた赤外領域の波長である光で前記被加工物の照明エリアを照明するように前記赤外線通過フィルタを前記白色光の光路内に配置し、前記被加工物の照明エリアに前記アモルファスシリコン又は前記ポリシリコンからなる部材が配置されていない場合に前記白色光の光源からの白色光で前記被加工物の照明エリアを照明するように前記赤外線通過フィルタを前記白色光の光路外に配置するフィルタ移動装置と、
を備えることを特徴とする実施態様1記載のレーザーリペア装置。
【0088】
(実施態様4) 前記照明手段は赤外光の光源を備えることを特徴とする実施態様1記載のレーザーリペア装置。
【0089】
(実施態様5) 前記照明手段は、
白色光の光源と、
赤外光の光源と、
前記被加工物の照明エリアに前記非単結晶シリコンたるアモルファスシリコン又はポリシリコンからなる部材が配置されている場合に前記赤外光の光源を前記観察光の光源位置に配置し、前記被加工物の照明エリアに前記アモルファスシリコン又は前記ポリシリコンからなる部材が配置されていない場合に前記白色光の光源を前記観察光の光源位置に配置する光源移動装置を備えることを特徴とする実施態様1記載のレーザーリペア装置。
【0090】
(実施態様6) 前記照明手段からの赤外領域の波長である観察光の中心波長は700nm以上であることを特徴とする実施態様1から5のいずれかに記載のレーザーリペア装置。
【0091】
(実施態様7) 前記被加工物はガラス上にアモルファスシリコンを成膜した液晶ディスプレーパネル又は光電変換装置であることを特徴とする実施態様1から6のいずれかに記載のレーザーリペア装置。
【0092】
(実施態様8) 前記レーザー光照射手段が照射するレーザー光の波長は、前記照明手段からの赤外領域の波長である観察光の波長よりも短いことを特徴とする実施態様1から7のいずれかに記載のレーザーリペア装置。
【0093】
(実施態様9) 前記レーザー光照射手段が照射するレーザー光は、YAGレーザー又はYLFレーザーから照射されるレーザー光の第2高調波、第3高調波あるいは第4高調波を含むことを特徴とする実施態様1から8のいずれかに記載のレーザーリペア装置。
【0094】
(実施態様10) 前記レーザー光照射手段は、
照射するレーザー光の第2高調波を発生する第2高調波発生器と、
照射するレーザー光の第3高調波を発生する第3高調波発生器と、
照射するレーザー光の第4高調波を発生する第4高調波発生器と、
レーザー光から前記第2高調波、前記第3高調波又は前記第4高調波のレーザー光を得てレーザー照射エリアに照射するように、照射するレーザー光を前記制御手段の制御の下で前記第2高調波発生器、前記第3高調波発生器又は前記第4高調波発生器へ導く選択光学系と、
を備えることを特徴とする実施態様1から9のいずれかに記載のレーザーリペア装置。
【0095】
(実施態様11) 非単結晶シリコンを含む被加工物の欠陥部の位置を特定するステップと、
前記被加工物の欠陥部は前記非単結晶シリコンの領域内にあるか否かを判断するステップと、
前記被加工物の欠陥部は前記非単結晶シリコンの領域内にある場合、前記被加工物の照明エリアを赤外領域の波長である観察光で照明するステップと、
前記赤外領域の波長である観察光で照明される前記被加工物の照明エリアの画像に基づき、前記被加工物の前記欠陥部が位置するレーザー照射エリアを特定するステップと、
前記被加工物のレーザー照射エリアにレーザー光を照射するステップと、
を備えたレーザーリペア方法。
【0096】
(実施態様12) 前記欠陥部は前記非単結晶シリコンの領域外にある場合、前記被加工物の照明エリアを可視領域の波長である観察光で照明するステップと、
前記可視領域の波長である観察光で照明される前記被加工物の照明エリアの画像に基づき、前記被加工物の前記欠陥部が位置するレーザー照射エリアを特定するステップと、
前記被加工物のレーザー照射エリアにレーザー光を照射するステップと、
を備えた実施態様11記載のレーザーリペア方法。
【0097】
(実施態様13) 前記被加工物のレーザー照射エリアにレーザー光を照射するステップは、
前記欠陥部の材料に応じて、レーザー光の第2高調波、第3高調波又は第4高調波を発生するステップと、
発生した高調波のレーザー光を前記被加工物のレーザー照射エリアに照射するステップと、
から構成されることを特徴とする実施態様11に記載のレーザーリペア方法。
【0098】
(実施態様14) 非単結晶シリコンを含む被加工物の欠陥部を修正するレーザーリペア装置と、該レーザーリペア装置で前記欠陥部を修正された被加工物に熱アニール処理を施す熱アニール装置とを備え、前記レーザーリペア装置は、非単結晶シリコンを含む被加工物の照明エリアを観察光で照明する照明手段と、前記被加工物にレーザー光を照射するレーザー光照射手段と、
該レーザー光照射手段が前記被加工物のレーザー照射エリアに前記レーザー光を照射するように前記照明手段で照明された前記被加工物の照明エリアの画像に基づき前記レーザー光照射手段と前記被加工物との位置関係を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とするレーザーリペアシステム。
【0099】
(実施態様15) 前記レーザーリペア装置の照明手段の観察光は白色光であることを特徴とする実施態様14に記載のレーザーリペアシステム。
【0100】
(実施態様16) 前記レーザーリペア装置の照明手段の観察光は赤外領域の波長である光であることを特徴とする実施態様14に記載のレーザーリペアシステム。
【0101】
(実施態様17) 前記レーザーリペア装置の照明手段は白色光の光源と、該光源から照射される白色光を赤外領域の波長である光に変換する赤外線通過フィルタとを備えることを特徴とする実施態様16記載のレーザーリペアシステム。
【0102】
(実施態様18) 前記レーザーリペア装置のレーザー光照射手段は、
前記レーザー光の第2高調波を発生する第2高調波発生器と、
前記レーザー光の第3高調波を発生する第3高調波発生器と、
前記レーザー光の第4高調波を発生する第4高調波発生器と、
前記第2高調波発生器、前記第3高調波発生器又は前記第4高調波発生器の第2高調波、第3高調波又は第4高調波を前記レーザー照射エリアに照射するために、前記レーザー光を前記レーザーリペア装置の制御手段の制御の下で前記第2高調波発生器、前記第3高調波発生器又は前記第4高調波発生器へ導く選択光学系と、
を備えることを特徴とする実施態様14から17のいずれかに記載のレーザーリペアシステム。
【0103】
【発明の効果】
以上のように、このレーザーリペア装置によれば、アモルファスシリコン又はポリシリコン等の非単結晶シリコンを含む被加工物の照明エリアを赤外領域の波長である観察光で照明する照明手段と、被加工物にレーザー光を照射するレーザー光照射手段と、レーザー光照射手段が被加工物のレーザー照射エリアにレーザー光を照射するように照明手段で照明された被加工物の照明エリアの画像に基づきレーザー光照射手段と被加工物との位置関係を制御する制御手段とを備えるように構成したので、可視光の照射により特性が変化するアモルファスシリコンデバイスなどの半導体デバイスを修正する際の観察光によるアモルファスシリコンデバイスなどの特性変化を低減する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1の実施形態のレーザーリペア装置の構成図である。
【図2】赤外線透過フィルタの光透過特性を示す図である。
【図3】図1に示すレーザーリペア装置を用いたレーザーリペア方法の手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明における第2の実施形態のレーザーリペア装置の構成図である。
【図5】基本波レーザー光を第2高調波発生器へ導く場合の選択光学系でのミラーを示す図である。
【図6】基本波レーザー光を第3高調波発生器へ導く場合の選択光学系でのミラーを示す図である。
【図7】基本波レーザー光を第4高調波発生器へ導く場合の選択光学系でのミラーを示す図である。
【図8】図3に示す手順のステップS7またはS11で行われる欠陥部の修正の詳細な手順を示す図である。
【図9】本発明における第3の実施形態のレーザーリペアシステムの構成図である。
【図10】熱アニール処理によるアモルファスシリコンTFTの閾値電圧変化の回復を示す図である。
【図11】従来のレーザーリペア装置の構成図である。
【図12】液晶ディスプレーパネルの画像部の落射照明エリアとレーザー照射エリアとの位置関係を示す図である。
【図13】光電変換装置の画像部の落射照明エリアとレーザー照射エリアとの位置関係を示す図である。
【図14】アモルファスシリコンの光透過特性を示す図である。
【図15】アモルファスシリコンTFTの閾値電圧の可視光照射時間に対する依存特性を示す図である。
【図16】アモルファスシリコン光電変換素子のダーク電流密度の可視光照射時間に対する依存特性を示す図である。
【符号の説明】
11 レーザー基本波発振器
12 第2高調波発生器
13 スリット
14 白色光源
15 ミラー
16 赤外線透過フィルタ
17 フィルタ移動装置
18 ミラー
19 対物レンズ
20 XYステージ
21 CCDカメラ
22 モニター
23 制御装置
41 高調波選択部
42 第3高調波発生器
43 第4高調波発生器
44 選択光学系
68 アモルファスシリコンデバイス
91 レーザーリペア装置
92 基板保管庫
93 熱アニール装置
94 基板搬送装置
M1,M2,M3,M4,M5,M6,M7,M8 ミラー

Claims (1)

  1. 非単結晶シリコンを含む被加工物の照明エリアを赤外領域の波長である観察光で照明する照明手段と、
    前記被加工物にレーザー光を照射するレーザー光照射手段と、
    該レーザー光照射手段が前記被加工物のレーザー照射エリアに前記レーザー光を照射するように、前記照明手段で照明された前記被加工物の照明エリアの画像に基づき前記レーザー光照射手段と前記被加工物との位置関係を制御する制御手段と、
    を備えたレーザーリペア装置。
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