JP2004335531A - 硬脆性材料の切断方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シリコンインゴット1とスライス台18の混在する領域の切断長さを短くすることにより、切断抵抗変化が発生する領域を狭くし、且つ、急激な切断抵抗変化を抑制でき、結果として得られるウェーハの反り形状や、ナノトポグラフイー形状を向上させることができる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤーソーによるシリコンインゴット等の硬脆性材料の切断方法の改良に関し、特にウェーハ状に切断する際の、切り終わり部分のウェーハの反り形状の変化及びナノトポグラフィー形状変化を低減することができる硬脆性材料の切断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体基板材料であるウェーハを製造するのに、円柱状のシリコンインゴットより、走行するワイヤーで同時に多数枚のウェーハに切断するワイヤーソー切断装置が多用されている。
【0003】
シリコンインゴット用のワイヤーソー切断装置の基本的な構成例を説明すると、図1に示すごとく、1本のシリコンインゴット7より、多数枚のウェーハに同時に切断するため、水平配置された3本のメインローラー1,2,3の外周に、ワイヤー4を一定間隔で平行に巻回配置して、一方のワイヤーボビン5から送り出されたワイヤー4が、該ローラー1,2,3の外周を巻回走行後に他方のワイヤーボビン6へと巻き取られるように構成してある。
【0004】
ここで、切断領域にある上側2本のメインローラー2,3間の、軸方向に一定間隔でワイヤー4が配列して同一方向に走行しているところへ、スラリータンク10より配管12を経由しスラリー供給ノズル13,14からスラリーを供給しながら、シリコンインゴット7を治具8にエポキシ等の接着剤を用いて接着し、この治具8を介して、図示しない別途の保持機構を介し、機械的に保持した状態で下降させてワイヤー4へ押しつけて切断するものである。また、シリコンインゴット7は下降させるほか、上昇させながらワイヤーへ押しつけて切断する構成をしたものもある。
【0005】
シリコンインゴット7に接着している治具8について、図2を基に説明する。治具8は、直接シリコンインゴット7に接着しているスライス台18と、該スライス台18を接着保持するワークプレート19より構成されており、スライス台18の材質としては、被切断部材と同材質又はガラス、セラミック、カーボン及びレジンなどが挙げられるが、コスト面や成形の容易さを考慮し、カーボンやレジン等が多用されており、またワークプレート19には主にSUSが用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、従来用いられているスライス台のシリコンインゴットとの接触部におけるスライス切断方向の長さは、一般的にシリコンインゴットに対する保持力を考慮し、シリコンインゴット直径dの1/20程度に設定されている。従って、直径300mmのシリコンインゴットであれば、15mmであり、直径200mmのシリコンインゴットであれば、10mmにそれぞれ設定されていた。
【0007】
一方、スラリーの反転流が切断中のウェーハに直接かかることを防止し、切断中のウェーハの割れの発生を大幅に軽減する方法として、スライス台の横幅をワークプレートの横幅と同一、又はそれよりも大にすることが特許文献1により提案されている。
【0008】
【特許文献1】特開平11−235653号
【0009】
この様な構造の治具によって保持されたシリコンインゴットを、上記ワイヤーソー切断装置を用いて切断加工を行うと、スライス台の部分を切断する際に急激な切断抵抗変化が発生し、ワイヤーの挙動が不安定となり、結果その切断抵抗変化が発生した箇所において、ウェーハの反り形状やナノトポグラフィー形状が悪化してしまうという問題点が生じていた。尚、ウェーハの反り形状に関しては、コベルコ社製の簡易BOW−WARP測定器を、ナノトポグラフィー形状に関しては、ADE社製のナノマッパーを用いてそれぞれ評価した。
【0010】
本発明者らは、上記したウェーハ形状の変化について検討を進めたところ、スライス台のシリコンインゴットとの接触部におけるスライス切断方向の長さを調整することによって、ウェーハの反り形状や、ナノトポグラフィー形状の悪化が防止できることを見出し、本発明を完成したものである。
【0011】
本発明は、シリコンインゴットとスライス台の混在する領域の切断長さを短くすることにより、切断抵抗変化が発生する領域を狭くし、且つ、急激な切断抵抗変化を抑制でき、結果として得られるウェーハの反り形状や、ナノトポグラフイー形状を向上させることができる硬脆性材料の切断方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る硬脆性材料の切断方法では、所定間隔をおいて配置された複数本のメインローラーと、該メインローラー間に所定のピッチ幅で巻回されたワイヤー列と、インゴットの上面に固着されたスライス台及び該スライス台に固着されたワークプレートを介して、インゴットを支持するインゴット支持手段とを有し、該メインローラを回転させることによって該ワイヤー列を走行させて切断領域にある一対のメインローラー間に巻回させたワイヤーにスラリーを供給しながらインゴットを押し当てウェーハ状に切断する硬脆性材料の切断方法において、インゴットに固着されるスライス台のインゴットとの接触部における切断方向の長さを、インゴット直径の1/30以下にし切断することを特徴とするものである。
【0013】
すなわち、インゴットとスライス台の混在する領域の切断長さを短くすることにより、切断抵抗変化が発生する領域を狭くし、且つ、急激な切断抵抗変化を抑制し、切り終わり領域におけるウェーハの反り形状及びナノトポグラフイーの形状変化を低減することができる。
【0014】
インゴットに固着されるスライス台の、インゴットとの接触部における切断方向の長さの好ましい範囲としては、インゴット直径の1/30以下であれば、短い程良いが、極端に短くしすぎると、逆にインゴット保持力の低下を招くことになるため、1/40程度が好ましい。
【0015】
また、この発明は、上記構成を有する硬脆材料の切断方法において、スライス台の材質として、被切断材料と同材質、又はガラス、セラミック、カーボン及びレジンであることを併せて提案する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
一般的な図1のワイヤーソー切断装置を用いて、例えば、シリコン単結晶インゴットに接着する治具8の詳細を説明する。図3に示す如く治具8は、図示しない保持機構に支持されるワークプレート21に、スライス台20とシリコン単結晶インゴット22との接触部における切断方向の長さを、1/30としたスライス台20を、接着剤を用いてシリコン単結晶インゴット22に接着した構成としている。
【0018】
尚、本発明の実施の形態においては、直径300mmのシリコン単結晶インゴット22を用いているため、用いられるスライス台20のシリコン単結晶インゴット22との接触部における切断方向の長さを10mmとしている。また、用いられているワイヤーソー切断装置は、従来例と同様の装置構成、同じ符号であり、各部材の符号説明を省略する。
【0019】
また、ワイヤーソー切断装置の図示しない保持機構に取り付ける前には、シリコン単結晶インゴットの端面を、ワークプレートを基準として、別途図示しないX線結晶方位測定装置を用いて、結晶面の傾き角度の測定し、取り付けた後には、前記X線結晶方位測定装置での測定結果に、シリコン単結晶インゴットの傾き角度の補正を行っている。
【0020】
図示しない保持機構に取り付けられた後、切断領域にある上側2本のメインローラー2,3間の、軸方向に一定間隔でワイヤー4が配列して同一方向に走行しているところへ、スラリータンク10より配管12を経由しスラリー供給ノズル13,14からスラリーを供給しながら、シリコン単結晶インゴット7を治具8に接着して、この治具8を介して、図示しない別途の保持機構を介して機械的に保持した状態で、下降させてワイヤー4へ押しつけて切断加工を行う。尚、従来の技術においても説明したが、シリコン単結晶インゴット7は下降させるほか、上昇させながらワイヤー4へ押しつけて切断する構成をのものを採用しても良い。
【0021】
次に、切断加工し、得られたシリコンウェーハに対して、切断加工において付着するスラリーを除去するための洗浄を施した後、従来技術と同様の方法により、シリコンウェーハの反り形状及びナノトポグラフィーの形状を測定したところ、問題であった切り終わりの領域において、反り形状及びナノトポグラフイー形状の変化が小さくなっており、良好な形状となっていた。
【0022】
【本発明の効果】
以上説明したように、本発明の硬脆性材料の切断方法によれば、実施の形態から明らかなごとく、シリコン単結晶インゴットとスライス台の混在する領域の切断長さを短くし、急激な切断抵抗変化が発生する領域を狭めることにより、得られるウェーハの反り形状や、ナノトポグラフイーの形状を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明及び従来の製造方法に用いられるワイヤーソー切断装置を示す概略斜視説明図である。
【図2】従来の切断方法におけるシリコン単結晶インゴットとスライス台との関係を示す説明図である。
【図3】本発明の切断方法におけるシリコン単結晶インゴットとスライス台との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1,2,3 メインローラー
4 ワイヤー
5,6 ワイヤーボビン
7,22 シリコン単結晶インゴット
8 治具
10 スラリータンク
12 配管
13,14 スラリー供給ノズル
15 スラリー受け皿
17 スラリー攪拌機
18,20 スライス台
19,21 ワークプレート
Claims (2)
- 所定間隔をおいて配置された複数本のメインローラーと、該メインローラー間に所定のピッチ幅で巻回されたワイヤー列と、インゴットの上面に固着されたスライス台及び該スライス台に固着されたワークプレートを介して、インゴットを支持するインゴット支持手段とを有し、該メインローラを回転させることによって該ワイヤー列を走行させて切断領域にある一対のメインローラー間に巻回させたワイヤーにスラリーを供給しながらインゴットを押し当てウェーハ状に切断する硬脆性材料の切断方法において、インゴットに固着されるスライス台のインゴットとの接触部における切断方向の長さを、インゴット直径の1/30以下にし切断することを特徴とする硬脆性材料の切断方法。
- スライス台の材質として、被切断材料と同材質、又はガラス、セラミック、カーボン及びレジンであることを特徴とする請求項1記載の硬脆性材料の切断方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003125290A JP2004335531A (ja) | 2003-04-30 | 2003-04-30 | 硬脆性材料の切断方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003125290A JP2004335531A (ja) | 2003-04-30 | 2003-04-30 | 硬脆性材料の切断方法 |
Publications (1)
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JP2004335531A true JP2004335531A (ja) | 2004-11-25 |
Family
ID=33502602
Family Applications (1)
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JP2003125290A Pending JP2004335531A (ja) | 2003-04-30 | 2003-04-30 | 硬脆性材料の切断方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004335531A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101217132B1 (ko) * | 2012-07-19 | 2012-12-31 | 이화다이아몬드공업 주식회사 | 실리콘 잉곳 절단 장치 및 방법 |
-
2003
- 2003-04-30 JP JP2003125290A patent/JP2004335531A/ja active Pending
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KR101217132B1 (ko) * | 2012-07-19 | 2012-12-31 | 이화다이아몬드공업 주식회사 | 실리콘 잉곳 절단 장치 및 방법 |
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