JP6230112B2 - ウェハの製造方法およびウェハの製造装置 - Google Patents

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本発明は、ウェハの製造方法およびウェハの製造装置に関し、特に、固定砥粒ワイヤにより単結晶インゴットを切断してウェハを得るウェハの製造方法およびウェハの製造装置に関する。
このような技術として、たとえば下記特許文献1に記載されるように、単結晶サファイヤインゴットを超砥粒ワイヤソーにより切断加工する場合において、ワイヤソーの切り込み方向を(0001)面(c面)に対して平行に設定し、ワイヤソーの走行方向を(11−20)面(a面)に対して平行に設定して切断を行う方法が知られている。
また、下記特許文献2に記載されるように、単結晶シリコンインゴットをワイヤソーにより切断する場合において、インゴットのオリエンテーションフラット面(以下、オリフラ面ともいう)またはオリフラ面から90°変位した位置とは異なる位置に当て板を接着して切断を行う方法が知られている。オリフラ面は劈開方向に一致して形成されているため、この方法では、ワイヤによるソーマークとインゴットの劈開方向とが一致しない。
特開2003−320521号公報 特開平9−262825号公報
従来のSiに代わる次世代の半導体材料として、炭化珪素(SiC)が研究されている。SiCウェハを製造する場合、ベース基板上に単結晶SiCを成長させてSiCインゴットを形成し、このSiCインゴットをスライス切断して基板を製造する。SiCは極性結晶であるため、単結晶SiCインゴットから、(0001)面(以下、c面という)がウェハ面となるようにウェハを切り出した場合、一方のウェハ面はシリコン原子で終端するシリコン面で構成され、他方の面はカーボン原子で終端するカーボン面で構成される。シリコン面およびカーボン面においては、各面の物理的性質および化学的性質が異なる。
SiCウェハは、たとえばパワーデバイスに用いられる。単結晶SiCインゴットでは、後工程のエピタキシャル成長を考慮して、たとえば4°または8°のオフ角が形成されている。すなわち、単結晶SiCインゴットのc軸(c面が直交する軸)は、インゴットの軸線に対して所定の角度傾斜している。
単結晶SiCインゴットの切断では、ウェハの反りを低減させることが課題である。しかし上述した従来の切断方法を適用した場合、ウェハに反りが発生してしまう。単結晶SiCインゴットは、上記したようにオフ角を有する点で、従来の切断方法で対象となっていた単結晶サファイヤインゴットや単結晶シリコンインゴットとは異なっている。オフ角を有する単結晶SiCインゴットを切断する場合において、ウェハの反りを低減する方法は明らかになっていない。
本発明は、オフ角を有する単結晶SiCインゴットを切断する場合において、SiCウェハの反りを低減することができるウェハの製造方法およびウェハの製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、オフ角を有する柱状の単結晶SiCインゴットを固定砥粒ワイヤにより切断してSiCウェハを得るウェハの製造方法であって、単結晶SiCインゴットのc軸である[0001]軸が[11−20]方向に角度θ(0°<θ≦10°)で傾斜した単結晶SiCインゴットにおいて、(11−20)面とは反対側の面である(−1−120)面を保持部材によって保持する工程と、保持部材によって単結晶SiCインゴットを保持しながら、[11−20]方向から固定砥粒ワイヤにより単結晶SiCインゴットを切断することにより、Si面である(0001)面側から切り込みを行う工程と、を含むことを特徴とする。
このウェハの製造方法によれば、オフ角を有する柱状の単結晶SiCインゴットにおいて、[0001]軸は[11−20]方向に角度θ(0°<θ≦10°)傾斜している。単結晶SiCインゴットにおける(11−20)面とは反対側の面である(−1−120)面を保持部材によって保持し、[11−20]方向から固定砥粒ワイヤにより単結晶SiCインゴットを切断することにより、Si面である(0001)面側から固定砥粒ワイヤによる切り込みが行われる。これにより、切断後のSiCウェハの反りを低減することができる。
単結晶SiCインゴットには、(1−100)面に第1の欠損部が形成され、(11−20)面に第1の欠損部とは大きさの異なる第2の欠損部が形成されていてもよい。第1の欠損部および第2の欠損部が形成されることにより、Si面およびC面を容易に判別することができる。
第1の欠損部および第2の欠損部は、オリエンテーションフラット面またはノッチであってもよい。
本発明は、オフ角を有する柱状の単結晶SiCインゴットを固定砥粒ワイヤにより切断してSiCウェハを得るウェハの製造装置であって、単結晶SiCインゴットのc軸である[0001]軸が[11−20]方向に角度θ(0°<θ≦10°)で傾斜した単結晶SiCインゴットにおいて、(11−20)面とは反対側の面である(−1−120)面を保持する保持部材と、保持部材によって保持された単結晶SiCインゴットと固定砥粒ワイヤとの少なくとも一方を移動方向に移動させることで、[11−20]方向から固定砥粒ワイヤにより単結晶SiCインゴットを切断させ、Si面である(0001)面側から切り込みを行わせる移動手段と、を備えることを特徴とする。
このウェハの製造装置によれば、オフ角を有する柱状の単結晶SiCインゴットにおいて、[0001]軸は[11−20]方向に角度θ(0°<θ≦10°)傾斜している。保持部材によって、単結晶SiCインゴットにおける(11−20)面とは反対側の面である(−1−120)面が保持される。移動手段によって、[11−20]方向から固定砥粒ワイヤにより単結晶SiCインゴットが切断されることとなり、Si面である(0001)面側から固定砥粒ワイヤによる切り込みが行われる。これにより、切断後のSiCウェハの反りを低減することができる。
本発明によれば、オフ角を有する単結晶SiCインゴットを切断する場合において、SiCウェハの反りを低減することができる。
本発明の第一実施形態に係る切断方法を実施するワイヤソーの構成を概略的に示す斜視図である。 図1中の単結晶SiCインゴットを示す斜視図である。 図2の単結晶SiCインゴットのオフ角に関する説明図である。 (a)は切断方向を示す正面図、(b)は(a)の側面図である。 切断加工に伴うソーマークを示す図である。 実施例および比較例における切断条件を示す表である。 (a)は第1比較例における切断方向を示す正面図、(b)は第2比較例における切断方向を示す正面図である。 実施例および比較例におけるウェハの反りを示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照して、第一実施形態に係る切断方法を適用したワイヤソーの概略構成について説明する。図1に示されるように、ウェハの製造装置としてのワイヤソー1は、被加工部材である単結晶SiCインゴットWを保持するための保持部材10と、3個のガイドローラ12a,12b,12cと、研削液を供給するためのノズル13と、固定砥粒ワイヤ31と、を備えている。
保持部材10は、支持台11と、支持台11に固定された支持材14とを有する。支持台11は、昇降可能に設置される。支持台11は、支持材14を介して、たとえば水平方向に延びる円柱状の単結晶SiCインゴットWを保持する。言い換えれば、ワイヤソー1には、支持台11を昇降させることにより、保持部材10によって保持された単結晶SiCインゴットWを所定の移動方向に移動させる移動手段が設けられている。支持台11は、たとえば、ガイドローラ12a,12b,12cの上方に配置される。単結晶SiCインゴットWの切断加工時において、移動手段は、支持台11を移動させることにより、単結晶SiCインゴットWを移動方向Z(たとえば鉛直方向下方)に移動させる。移動手段は、たとえば、モータを備える装置であってもよいし、油圧シリンダを備える装置であってもよい。移動方向Zは単結晶SiCインゴットWの切断方向に相当し、単結晶SiCインゴットWの軸線Xに垂直である。
支持材14は、単結晶SiCインゴットWと支持台11との間に介在する支持部材である。この支持材14は、たとえば、カーボン、レジン、ガラスなどによって構成される。支持材14の一方の面は支持台11に固定され、支持材14の他方の面は単結晶SiCインゴットWに接着剤などにより固定される。単結晶SiCインゴットWの切断加工に伴って、支持材14は、固定砥粒ワイヤ31により切断される。
このように、ワイヤソー1は、保持部材10によって単結晶SiCインゴットWを保持し降下させて単結晶SiCインゴットWを切断するダウンタイプの装置であるが、単結晶SiCインゴットWを保持部材に載置し、その保持部材を上昇させる、いわゆるアップタイプのワイヤソーであってもよい。また、単結晶SiCインゴットWを移動させる場合に限られず、固定砥粒ワイヤ31を移動させるタイプであってもよい。すなわち、ワイヤソー1には、固定砥粒ワイヤ31を所定の移動方向に移動させる移動手段が設けられてもよい。あるいは、保持部材10によって保持された単結晶SiCインゴットWと固定砥粒ワイヤ31との両方を所定の移動方向に移動させる移動手段が設けられてもよい。さらに、ワイヤソー1は、固定砥粒ワイヤ31又は単結晶SiCインゴットWを揺動させるタイプであってもよい。
ガイドローラ12a,12b,12cは、固定砥粒ワイヤ31を巻架する。このガイドローラ12a,12b,12cの外周面には、たとえば、複数列の平行なワイヤ案内溝が一定ピッチで形成されている。単結晶SiCインゴットWの切断加工時において、ガイドローラ12a,12b,12cは、正回転および逆回転を同期しつつ繰り返すことにより、固定砥粒ワイヤ31を延伸方向Yに往復運動(すなわち往復走行)させる。延伸方向Yは、単結晶SiCインゴットWが移動させられる移動方向Zおよび単結晶SiCインゴットWの軸線Xに垂直である。
ノズル13は、固定砥粒ワイヤ31に研削液を供給する。このノズル13は、たとえば、支持材14の延伸方向Yの側方に配置される。単結晶SiCインゴットWの切断加工時において、ノズル13は、固定砥粒ワイヤ31と単結晶SiCインゴットWとの接触箇所に向けて研削液を噴射する。
固定砥粒ワイヤ31は、ピアノ線等からなるワイヤの外周面に砥粒が電着、レジン、ろう付け等で固着された固定砥粒ワイヤ31を用いることができる。その中でも、ワイヤの外周面に砥粒が電着された電着ワイヤを用いることが好適である。
図2および図3に示されるように、単結晶SiCインゴットWは、軸線X方向に延びる円柱状をなしている。単結晶SiCインゴットWは、六方晶構造を有する極性結晶であり、シリコン原子で終端するシリコン面(以下、Si面という)16と、カーボン原子で終端するカーボン面(以下、C面という)17とを有する。Si面16は(0001)面であり、C面17は(000−1)面である。
単結晶SiCインゴットWには、Si面16とC面17とを区別可能とするため、(1−100)面に第1オリエンテーションフラット面(第1の欠損部。以下、第1オリフラ面という)21が形成され、(11−20)面に第2オリエンテーションフラット面(第2の欠損部。以下、第2オリフラ面という)22が形成されている。第1オリフラ面21は、劈開面である(1−100)面に一致するように形成されている。第1オリフラ面21の幅は、第2オリフラ面22の幅よりも大きい。
単結晶SiCインゴットWのSi面16は、単結晶SiCインゴットWの軸線Xに対して[11−20]方向に角度θ(0°<θ≦10°)だけ傾斜している(図2および図3に示される傾斜方向D参照)。言い換えれば、単結晶SiCインゴットWのc軸Lである[0001]軸は、[11−20]方向に角度θで傾斜している。Si面16のc軸Lは、単結晶SiCインゴットWの軸線Xに対して角度θをなしている。角度θは、後工程であるエピタキシャル成長を考慮して、たとえば1°以上10°以下になっている。角度θは、たとえば4°以上8°以下であってもよい。角度θは、1°未満であってもよい。
なお、図3では、単結晶SiCインゴットWにおけるSi面16の傾斜方向(オフ角方向)と第1オリフラ面21および第2オリフラ面22の位置関係とを容易に把握するため、単結晶SiCインゴットWを軸線X方向から見た図に、単結晶SiCインゴットWを側面すなわち周方向から見た図(展開図)を併記している。図4(a)においても、同様にして単結晶SiCインゴットWが図示されている。
続いて、本実施形態に係るSiCウェハの製造方法について説明する。まず、ベース基板上にSiC単結晶を成長させて単結晶SiCインゴットを形成する。次に、単結晶SiCインゴットの周方向における2箇所の側面に第1オリフラ面21および第2オリフラ面22を形成する。
次に、図4(a)および(b)に示されるように、保持部材10の支持材14に第2オリフラ面22の反対面(すなわち(−1−120)面)23を接着剤等により固定し、保持する。保持部材10によって保持される反対面23は、第2オリフラ面22の周方向における180°の位置に対して、一方および他方にそれぞれ10°ずれていてもよい。なお、反対面23を保持する際、保持部材10の支持材14は円弧状に切り欠かれて、反対面23に当接する。
次に、保持部材10によって単結晶SiCインゴットWを保持しながら、固定砥粒ワイヤ31を延伸方向Yに往復運動させる。ここで、固定砥粒ワイヤ31は、単結晶SiCインゴットWの(11−20)面すなわち第2オリフラ面22に対面している。次に、保持部材10によって単結晶SiCインゴットWを移動方向Zに移動させ、第2オリフラ面22から、固定砥粒ワイヤ31により単結晶SiCインゴットWをスライス切断する。
このとき、固定砥粒ワイヤ31の延伸方向Yは、第2オリフラ面22に平行であり、劈開面である(11−20)面に平行である。また、固定砥粒ワイヤ31の延伸方向Yは、劈開面である(1−100)面に垂直である。また、単結晶SiCインゴットWの移動方向Zは、Si面16に対して角度θをなしている。言い換えれば、本実施形態の切断方法では、Si面16側から、Si面16に対して角度θをなす方向に単結晶SiCインゴットWを切断する。
このようにして、単結晶SiCインゴットWの切断加工においては、固定砥粒ワイヤ31を第2オリフラ面22に対面させることにより、Si面16が、固定砥粒ワイヤ31に対向することになる。そして、第2オリフラ面22から切断を行うことにより、固定砥粒ワイヤ31は、Si面16側から進入する。すなわち、Si面16である(0001)面側から切り込みが行われる。
このような切断工程により、オフ角を有するウェハが得られる。切断工程の後、ウェハの研削工程、ラップ工程、化学機械研磨(CMP)工程等、必要な工程を行い、SiCウェハを得る。
図5は、切断加工に伴うソーマークを示す図である。図5に示されるように、ワイヤソー1により単結晶SiCインゴットWが切断されて得られるウェハの表面には、切断加工に伴うソーマークが見られる。[11−20]方向から切断することにより、[1−100]方向に延びる線状のソーマークが形成される。また、線状のソーマークは、固定砥粒ワイヤ31のたわみ及び揺動切断することによって、湾曲したソーマークとなる。
以上説明したワイヤソー1およびこれを用いたウェハの製造方法によれば、単結晶SiCインゴットWの[0001]軸は[11−20]方向に角度θ(0°<θ≦10°)傾斜している。(11−20)面である第2オリフラ面22とは反対側の面(すなわち(−1−120)面)23を保持部材10によって保持し、第2オリフラ面22から固定砥粒ワイヤ31により単結晶SiCインゴットWを切断することにより、Si面16である(0001)面側から固定砥粒ワイヤ31による切り込みが行われる。これにより、切断後のSiCウェハの反りを低減することができ、加工精度の向上が図られる。ウェハの反りが低減されることにより、後工程の取り代の低減にもつながり、SiCウェハの製造工程全体におけるコストダウンが可能となる。また、固定砥粒ワイヤの細線化、細粒化が可能となり、カーフロスの低減につながる。
従来は、オフ角を有する単結晶SiCインゴットWに対して、ウェハの反りを低減するための切断方法は明らかにされていなかったが、本実施形態の切断方法によれば、オフ角が形成される方向すなわち軸線Xに対するSi面16の傾斜方向を考慮することにより、SiCウェハの反りを低減することができる。
本発明は上記実施形態に限られるものではない。たとえば、単結晶SiCインゴットWにおける結晶方位が判明している場合には、第1オリフラ面21および第2オリフラ面22を省略することができる。すなわち、第1オリフラ面21および第2オリフラ面22の形成工程を省略してもよい。また、第1オリフラ面21および第2オリフラ面22に限られず、第1および第2の欠損部として、ノッチを形成してもよい。
(実施例)
本発明の実施形態に係る製造方法がウェハの反りに与える効果を検証するため、図6に示される条件にて試験を行った。単結晶SiCインゴットWは、上記したものと同じ構成を有するインゴットであり、直径は3インチである。実施例において、保持部材10によって単結晶SiCインゴットWを保持する位置および切断を開始する位置は、上記実施形態の通りである。
また、図7(a)に示されるように、比較例1においては、保持部材10によって第1オリフラ面21を保持し、保持部材10を移動方向Z1に移動させ、第1オリフラ面21の反対側の面24から切断を行った。図7(b)に示されるように、比較例2においては、保持部材10によって第2オリフラ面22を保持し、保持部材10を移動方向Z2に移動させ、第2オリフラ面22の反対側の面23から切断を行った。なお、比較例2においては、Si面16の傾斜方向Dの反対側から切断が行われるため、C面17側から固定砥粒ワイヤ31が進入する。
図8は、実施例および比較例におけるウェハの反りを示すグラフである。図8では、ウェハのSi面側およびC面において、最も低い位置と最も高い位置の差を「うねり」として表している。なお、これらの「うねり」は、複数回実施した試験において得られた切断ウェハ全体の平均値である。
図8に示されるように、実施例においては、Si面で16μm、C面で12μmであった。一方、第1オリフラ面21の反対側の面24から切断を行った比較例1においては、Si面で37μm、C面で36μmであった。第2オリフラ面22の反対側の面23から切断を行った比較例2においては、Si面で67μm、C面で67μmであった。この結果からわかるように、実施例の切断方法によれば、比較例1,2の切断方法よりも格段にウェハの反りの値を小さくできる。
なお、フラット面が反りに与える影響を調べるため、第2オリフラ面22の反対側の面23にフラット面を形成し、図7(b)に示されるのと同様、第2オリフラ面22を保持し、反対側の面23に形成したフラット面から切断を行ったところ、反りの値は大きくなった。この結果から、フラット面から切断することよりも、Si面16が傾斜している方向の側面(たとえば第2オリフラ面22)から切断することが重要であることがわかる。
1…ワイヤソー(ウェハの製造装置)、10…保持部材、16…Si面、17…C面、21…第1オリフラ面(第1の欠損部)、22…第2オリフラ面(第2の欠損部)、23…反対面(反対側の面)31…固定砥粒ワイヤ、W…単結晶SiCインゴット、X…軸線、θ…角度。

Claims (4)

  1. オフ角を有する柱状の単結晶SiCインゴットを固定砥粒ワイヤにより切断してSiCウェハを得るウェハの製造方法であって、
    前記単結晶SiCインゴットのc軸である[0001]軸が[11−20]方向に角度θ(0°<θ≦10°)で傾斜した前記単結晶SiCインゴットにおいて、(11−20)面とは反対側の面である(−1−120)面を保持部材によって保持する工程と、
    前記保持部材によって前記単結晶SiCインゴットを保持しながら、前記[11−20]方向から前記固定砥粒ワイヤにより前記単結晶SiCインゴットを切断することにより、Si面である(0001)面側から切り込みを行う工程と、を含む
    ことを特徴とするウェハの製造方法。
  2. 前記単結晶SiCインゴットには、(1−100)面に第1の欠損部が形成され、前記(11−20)面に前記第1の欠損部とは大きさの異なる第2の欠損部が形成されている、請求項1に記載のウェハの製造方法。
  3. 前記第1の欠損部および前記第2の欠損部は、オリエンテーションフラット面またはノッチである、請求項2記載のウェハの製造方法。
  4. オフ角を有する柱状の単結晶SiCインゴットを固定砥粒ワイヤにより切断してSiCウェハを得るウェハの製造装置であって、
    前記単結晶SiCインゴットのc軸である[0001]軸が[11−20]方向に角度θ(0°<θ≦10°)で傾斜した前記単結晶SiCインゴットにおいて、(11−20)面とは反対側の面である(−1−120)面を保持する保持部材と、
    前記保持部材によって保持された前記単結晶SiCインゴットと前記固定砥粒ワイヤとの少なくとも一方を移動方向に移動させることで、前記[11−20]方向から前記固定砥粒ワイヤにより前記単結晶SiCインゴットを切断させ、Si面である(0001)面側から切り込みを行わせる移動手段と、を備える
    ことを特徴とするウェハの製造装置。
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