JP2004335150A - 電磁継電器 - Google Patents

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JP2004335150A
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Shunsuke Egashira
俊介 江頭
Atsushi Sato
佐藤  敦司
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Abstract

【課題】接極子が挿入される磁極片間のギャップの寸法管理を簡単な構成で実現した電磁継電器を提供する。
【解決手段】コイル22を巻装した筒状のボビン21に鉄芯23の主片23aが挿入される。主片23aの一端部は継鉄25に結合され、他端部には磁極片23bが設けられる。磁極片23bは継鉄25に設けた一対の磁極片25b,25cの間に配置される。磁極片23bと各磁極片25b,25cとの間に形成されるギャップ内に接極子27a,27bがそれぞれ挿入される。継鉄25の磁極片25b,25cの先端部間にはスペーサ26が圧入され、かつスペーサ26に設けた保持溝26aが磁極片23bに嵌合する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁継電器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から提供されている電磁継電器として、接点装置を駆動するアマチュアブロックに設けた接極子をコイルにより励磁する電磁石装置を用いるものと(たとえば、特許文献1参照)、コイルに一部が挿入された鉄芯を備えコイルへの通電状態に応じて接極子を鉄芯に離接させる電磁石装置を用いるものと(たとえば、特許文献2参照)が知られている。
【0003】
前者の電磁石装置では、可動である接極子がコイル内に挿入されるから、コイルが大型化したり、接極子の慣性が大きいことによって応答速度が低下したりする場合がある。これに対して、後者の電磁石装置ではコイル内に鉄芯が設けられているから、コイルや接極子を比較的小型化することが可能である。
【0004】
ところで、後者の電磁石装置では、鉄芯の一端部に継鉄の一端部が磁気結合され、鉄芯と継鉄との他端部にそれぞれ設けた磁極片間に永久磁石によって磁化した接極子を挿入する構成が広く採用されている。この種の電磁石装置では、コイルへの通電状態に応じて両磁極片間で接極子が移動するのであって、両磁極片間に形成されるギャップの寸法が異なれば、接極子を移動させる際にコイルに印加する電圧にばらつきが生じるから、ギャップの寸法管理は重要な課題である。
【0005】
そこで、特許文献2に記載された技術では、鉄芯において磁極片となる部位を圧入する溝を、コイルを巻装したボビンに形成して磁極片の位置を固定し、さらに継鉄に設けた磁極片をボビンに設けた凹段部に嵌めて位置決めすることが提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−234489号公報(第0024段落、図1)
【特許文献2】
特開平5−54778号公報(第0032−0034段落、図1−2)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した特許文献2の技術では、鉄芯および継鉄に設けた磁極片をボビンに対して位置決めすることによって、ギャップの寸法管理を行う構成を採用しており、ボビンが比較的複雑な形状になるという問題がある。
【0008】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、接極子が挿入される磁極片間のギャップの寸法管理を簡単な構成で実現することができる電磁継電器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、コイル内に一部が挿入されコイルに通電することにより励磁される鉄芯と、鉄芯の一端部に磁気結合され鉄芯の他端部に設けた第1の磁極片に対向する第2の磁極片を備える継鉄と、永久磁石により磁化され第1の磁極片と第2の磁極片との間のギャップ内に挿入される接極子を有しコイルへの通電状態に応じて接極子が第1の磁極片と第2の磁極片との一方に選択的に接触するように移動するアマチュアブロックと、アマチュアブロックの移動を受けて開閉する接点装置と、第1の磁極片と第2の磁極片との間であって接極子の移動に干渉しない部位に圧入される非磁性体のスペーサとを備えることを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、磁極片間に非磁性体のスペーサを圧入することによって、スペーサの寸法管理のみを行えば磁極片間の距離の寸法管理が可能になり、スペーサを追加するだけの簡単な構成ながらギャップの寸法精度を確保することが可能になる。その結果、電磁継電器のセット電圧(感動電圧)、リセット電圧(開放電圧)のばらつきが少なくなって品質が安定化し、また製造工程での特性調整が不要または容易になり、工数の削減につながるとともに調整不良の発生率を低減することができる。また、動作時の衝撃や外部からの衝撃による鉄芯の位置ずれが防止され、使用中の特性の変化が抑制されるとともに故障発生率が低減された高品質の電磁継電器を提供することができる。
【0011】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記継鉄は、前記第2の磁極片を2個備えるとともに、第2の磁極片同士が互いに対向しかつ両第2の磁極片の側縁間が橋絡片により一体に連結された部位を有し、前記第1の磁極片は2個の第2の磁極片の間に配置され、前記接極子は2個設けられかつ第1の磁極片と各第2の磁極片との間の各ギャップ内にそれぞれ挿入され、前記スペーサは、両第2の磁極片における橋絡片から離れた端部間において橋絡片に対向する形で配置される板状であって、第1の磁極片に嵌合する保持溝を有するとともに、第1の磁極片と各第2の磁極片との間にそれぞれ形成される各ギャップ内に圧入される一対の脚片を備えることを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、2個のギャップにそれぞれ接極子を挿入した形の電磁石装置を用いるから、アマチュアブロックが停止する2位置においてともに閉磁路を形成することができ、漏れ磁束が少なく効率のよい電磁石装置を構成することができる。しかも、スペーサが2個のギャップにそれぞれ挿入される2個の脚片と鉄芯が嵌合する保持溝とを備えるから、スペーサの取付強度が高くなり、スペーサの位置ずれや脱落を防止することができる。
【0013】
請求項3の発明は、コイルを巻装した筒状のボビンと、ボビン内に一部が挿入されコイルに通電することにより励磁される鉄芯と、鉄芯の一端部が固定され鉄芯の他端部に設けた第1の磁極片に対向する第2の磁極片を備える継鉄と、永久磁石により磁化され第1の磁極片と第2の磁極片との間のギャップ内に挿入される接極子を有しコイルへの通電状態に応じて接極子が第1の磁極片と第2の磁極片との一方に選択的に接触するように移動するアマチュアブロックと、アマチュアブロックの移動を受けて開閉する接点装置とを備え、鉄芯は接極子の移動方向に突設されるとともにボビンの内周面に密着する固定リブを前記他端部に一体に備えることを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、鉄芯に固定リブを形成するだけの簡単な構成で磁極片間の距離の寸法管理が可能になる。その結果、電磁継電器のセット電圧(感動電圧)、リセット電圧(開放電圧)のばらつきが少なくなって品質が安定化し、また製造工程での特性調整が不要または容易になり、工数の削減につながるとともに調整不良の発生率を低減することができる。また、動作時の衝撃や外部からの衝撃による鉄芯の位置ずれが防止され、使用中の特性の変化が抑制されるとともに故障発生率が低減された高品質の電磁継電器を提供することができる。
【0015】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記鉄芯が、前記ボビンに挿入される主片を有し前記第1の磁極片が主片よりも広幅に形成されたT字状であって、前記固定リブが、主片において前記固定リブを形成しようとする部位の両側面から突出する加工用突起を設けた中間品を用い加工用突起に叩き加工を施すことにより形成されていることを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、固定リブを形成する部位において鉄芯の厚みが小さくなることがなく、固定リブを設けることによって磁路の磁気抵抗が増加することがない。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、図1ないし図3に示すように、接点装置1および接点装置1を駆動する電磁石装置2が装着される合成樹脂成形品のベース3を備えるとともに、合成樹脂成形品または金属であってベース3を収納する形でベース3に装着される一面が開放された直方体状のケース4を備える。また、本実施形態では永久磁石27cを備える有極電磁石を用いた単安定型の電磁継電器を例示し、接点装置1は常開接点と常閉接点とを備えるc接点を構成するものとする。
【0018】
ベース3は、矩形状に形成された底壁31を有し、底壁31の幅方向の両側縁にそれぞれ側壁32が立設され、さらに底壁31の長手方向の一端縁に後壁33が立設された直方体状に形成されている。つまり、上面および前面が開放されており、さらに両側壁32の間にはベース3の内部空間を上下に仕切る仕切壁34が形成される。ベース3の内部空間において底壁31と仕切壁34との間、つまりベース3の内部空間において仕切壁34の下方には接点装置1が収納され、仕切壁34の上方には電磁石装置2が収納される。
【0019】
電磁石装置2は、合成樹脂成形品のボビン21にコイル22を巻装したコイルブロック20と、ベース3に枢着される合成樹脂成形品のカード5に保持されたアマチュアブロック27とにより構成される。ボビン21は筒状に形成された胴部21aの両端にそれぞれ外鍔片21b,21cを連続一体に設けた形状に形成され、胴部21aの外周面であって両外鍔片21b,21cの間の部位にコイル22が巻装される。一方の外鍔片21bの下部は他の部位よりも厚み寸法の大きい端子台21dを形成しており、端子台21dにはコイル22の末端がそれぞれ電気的に接続される一対のコイル端子24の上部が保持される。コイル端子24はベース3に挿通される形でベース3に保持され、コイル端子24の下部はベース3の下面から突出する。他方の外鍔片21cの両側部にはそれぞれ位置決め突片21eが外向きに(胴部21aの軸方向において他方の外鍔片21bから離れる向きに)突設される。
【0020】
ボビン21の胴部21aの中には鉄芯23が挿入される。鉄芯23はボビン21の胴部21aに挿入される主片23aと、主片23aよりも広幅であって主片23aの長手方向の一端部に連続一体に設けられる磁極片23bとを備えるT字状に形成されており、主片23aが外鍔片21cからボビン21に挿入され、磁極片23bがボビン21における位置決め突片21eの間に配置される。また、外鍔片21cの外側面であって位置決め突片21eの間の部位には位置決め溝21fが形成され、鉄芯23の磁極片23bの一部は位置決め溝21fに挿入される。つまり、鉄芯23の磁極片23bは、位置決め突片21eに挟持されるとともに、位置決め溝21fに挿入されることによって、ボビン21に対して固定される。ここに、鉄芯23の磁極片23bの厚み寸法(上下寸法)は、位置決め突片21eの上下寸法よりも小さく、位置決め突片21eの上下方向の略中央部に鉄芯23の磁極片23bが位置するように位置関係が設定される。
【0021】
ところで、鉄芯23における主片23aの先端部はボビン21における外鍔片21bから突出し、鉄芯23の先端部には継鉄25の一端部が磁気結合される。継鉄25は、外鍔片21bに当接する形で端子台21dの上に配置される固定片25aと、外鍔片21cに設けた位置決め突片21eを挟む形で配置される一対の磁極片25b,25cと、固定片25aと両磁極片25b,25cとの間を一体に連結して磁路を形成する橋絡片25dとからなる。両磁極片25b,25cは互いに対向するように配置され(互いに離間して平行に配置され)、両磁極片25b,25cの一側縁間が橋絡片25dにより一体に連結されることによって、継鉄25における橋絡片25dの長手方向の一端部にはコ字状の部位が形成される。固定片25aの中央部には鉄芯23の先端部が挿入される角孔25eが形成され、鉄芯23の先端部が固定片25aにかしめ固定される。また、橋絡片25dの長手方向の一端部であって固定片25aとの連結部位には、ボビン21の端子台21dに係止されることによってボビン21に対する位置決めを行う位置決め切欠25fが形成される。
【0022】
ところで、上述のように、継鉄25の両磁極片25b,25cは位置決め突片21eを挟んでいるから、両磁極片25b,25cの間の距離は位置決め突片21eの上下方向の寸法によって規制される。また、位置決め突片21eの上下方向の中央部に鉄芯23の磁極片23bが配置されるから、各磁極片25b,25cと鉄芯23の磁極片23bとの間にはそれぞれギャップG1,G2(図4参照)が形成される。ギャップG1,G2の寸法精度は感動電圧などの電磁継電器の特性を決める1つの要素であるから、ギャップG1,G2の寸法を管理する必要がある。そこで、本実施形態では、図4に示すように、鉄芯23に対して位置決めされるとともに、ギャップG1,G2内に挿入されるスペーサ26を設けることによって、ギャップG1,G2の寸法精度を確保している。スペーサ26は、合成樹脂成形品や真鍮のような非磁性体により図5に示すような薄板状に形成されたものであって、鉄芯23の磁極片23bに嵌合する保持溝26aを備える。スペーサ26において保持溝26aの両側の部位である各脚片26b,26cがそれぞれギャップG1,G2に挿入されるのである。鉄芯23に対してスペーサ26を装着する位置は、継鉄25における磁極片25b、25cの先端付近であって、スペーサ26を一方の位置決め片21eの内側面に当接させる形でギャップG1,G2に対してスペーサ26を圧入することによりスペーサ26を電磁石装置2に対して定位置に固定する。つまり、スペーサ26は、両磁極片25b,25cにおける橋絡片25dから離れた端部間において橋絡片25dに対向する形で配置される。
【0023】
電磁石装置2を構成するアマチュアブロック27は、磁性体板により形成され上下に離間して平行になるように配置された一対の接極子27a,27bと、両接極子27a,27bの一端部間に挟持された永久磁石27cとにより構成される。永久磁石27cは各接極子27a,27bを互いに異なる極性に磁化するように配置される。接極子27a,27bと永久磁石27cとからなるアマチュアブロック27はカード5に保持される。カード5は、直方体状に形成されたカード本体50の一面に、アマチュアブロック27において両接極子27a,27bの間に永久磁石27cを挟持している部位が挿入される保持凹所51が開口し、カード本体50の両側面には、ベース3の両側壁31の前端部に設けた軸受溝35に支承される軸突起52がそれぞれ突設される。アマチュアブロック27における各接極子27a,27bのうち永久磁石27cを挟持していない部位は、コイルブロック20において継鉄25の各磁極片25b,25cと鉄芯23の磁極片23bとの間に形成されるギャップG1,G2にそれぞれ挿入される。
【0024】
すなわち、カード5は、上側の接極子27aが継鉄27の上側の磁極片25bに接触するとともに市側の接極子27bが鉄芯23の磁極片23bに接触する位置と、上側の接極子27aが鉄芯23の磁極片23bに接触するとともに下側の接極子27bが継鉄27の下側の磁極片25cに接触する位置との間で、揺動可能になっている。カード本体50において保持凹所51の開口面と同じ面であって、保持凹所51の下方にはベース3における底壁31と仕切壁34との間に挿入される接点駆動片53が延長される。接点駆動片53の先端部には可動接触子11の一部が挿入される接点連結溝54が形成される。
【0025】
接点装置1は、ベース3の一方の両側壁32の内側面であって軸受溝35の下方に形成された端子板保持溝36に両側部が保持される共通接点板12を備え、共通接点板12の一方の側縁には、ベース3の底壁31に形成した接点板挿入溝37を通してベース3の下面に突出する共通端子片12aが一体に連続する。さらに、共通接点板12には可動接触子11の一端部(前端部)がかしめ固定される。可動接触子11の他端部(後端部)の表裏には可動接点13が固着され、可動接触子11の中間部には、カード5に設けた接点駆動片53が挿入されるカード連結孔11aが形成される。この状態において接点駆動片53に設けた接点連結溝54には可動接触子11に設けたカード連結孔11aの後周部が挿入される。つまり、カード連結孔11aの周部であって可動接点13に近い部位が接点連結溝54に挿入される。さらに、可動接触子11の長手方向においてカード連結孔11aを形成している部位には、可動接触子11の前端側(共通接点板12側)を後端側(可動接点13側)よりも段下げする段差部11bが形成され、接点駆動片53をカード連結孔11aに挿入したときに、接点連結溝54の部位を除いては接点駆動片53が可動接触子11に干渉するのを防止してある。したがって、上述のようにカード5が揺動すれば、可動接触子11は、共通端子板12に結合された前端部を固定端とし、可動接点13を設けた後端部を上下に移動させることになる。
【0026】
ベース3において底壁31と仕切壁34との間には、常閉固定接点14を保持する接点保持板16と、常開固定接点15を保持する接点保持板17との一部が挿入される。両接点保持板16,17において常閉固定接点14、常開固定接点15を保持する部位の近傍は、はいずれもベース3の側壁32に設けた差込孔37を通してベース3の側壁の外側からベース3内に挿入される。また、各接点保持板16,17には下端部がベース3の下面よりも下方に突出する常閉端子片16aと常開端子片17aとがそれぞれ一体に連続し、常閉端子片16aおよび常開端子片17aの上部は、ベース3における各側壁32の外側面に形成した取付溝38にそれぞれ嵌入されるようになっている。
【0027】
常閉固定接点14は常開固定接点15と上下に離間して対向するように配置され、常閉固定接点14は常開固定接点15との間に可動接点13が挿入されるように位置関係が設定される。したがって、上述のようにカード5が揺動することによって可動接点13が上下に移動すると、可動接点13が常閉固定接点14は常開固定接点15とに対して選択的に接触し、共通端子片12aと常開端子片16aとの間または共通端子片12aと常閉端子片17aとの間が択一的に導通することになる。
【0028】
ここに、本実施形態では単安定型とするために、コイル22に励磁電流を通電していない状態では、可動接点13が常閉固定接点14に接触するように可動接触子11のばね力を調節してある。可動接点13が常閉固定接点14に接触している状態(上側の接極子27aが鉄芯23の磁極片23bに接触している状態)において、所定の向きの電流をコイル22に通電すると、上側の接極子27aと鉄芯23bの磁極片23bとの間に反発力が作用して、下側の接極子27bが鉄芯23bの磁極片23bに接触する状態になる。また、このとき、可動接点13は上方に移動して常開接点15に接触する。その後、コイル22への通電を停止すれば、可動接触子11のばね力によって可動接点13が常閉接点14に接触する状態に復帰するのである。
【0029】
(第2実施形態)
第1実施形態において示した鉄芯23は図9に示す形状であって、主片23aは凹凸のない板状に形成されている。また、主片23aの先端部は継鉄25の固定片25aにかしめ固定されているが、主片23aにおいて磁極片23b側の端部はボビン21に挿入されているだけであって、鉄芯23は、いわば片持ちで保持されていることになる。したがって、強調して表現すれば、図10に示すように、鉄芯23の主片23aの先端部は継鉄25に対して定位置に固定されるものの、主片23aにおける磁極片23b側の端部とボビン21の内周面との間には隙間Dが生じており、鉄芯23の磁極片23bは厚み方向(上下方向)に移動することになる。つまり、第1実施形態において説明したように、継鉄25の磁極片25b,25cと鉄芯23の磁極片23bとの間にそれぞれ形成されるギャップG1,G2の寸法が変化することになる。
【0030】
第1実施形態では、この種の問題をスペーサ26により解決しているが、本実施形態では、図6に示すように、鉄芯23の主片23aにおいて磁極片23bの近傍部位に、主片23aの厚み方向の両面に突出する固定リブ23cを形成している。固定リブ23cは主片23aの幅方向の両端部にそれぞれ突設され、かつ主片23aの厚み方向の両面に突設してあるから、合計4個の固定リブ23cが突設される。また、固定リブ23cは主片23aの長手方向の寸法が幅方向の寸法よりも大きくなるように細長形状に形成してある。このような固定リブ23cを形成することによって、図7に示すように、ボビン21の胴部21aに鉄芯23の主片23aが圧入され、鉄芯23が固定リブ23cによって上下方向に位置決めされることによって、鉄芯23の磁極片23bは上下方向に移動することがなく、結果的にギャップG1,G2を精度よく管理することが可能になる。
【0031】
ここにおいて、固定リブ23cを鉄芯23に形成するにあたっては、図8に示すように、固定リブ23cを形成しようとする部位に主片23aの両側面から突出する加工用突起23dを設けた中間品23′を形成し、中間品23′における加工用突起23dに対応する部位において主片23aの幅方向から叩き加工を施すことによって、加工用突起23dを潰し厚み方向に突出する固定リブ23cを形成すればよい。いま、固定リブ23cを形成するにあたって、鉄芯23の厚み方向に打ち出し加工を行うと、磁路の磁気抵抗が増加する可能性があるが、上述のように加工用突起23dの叩き加工によって固定リブ23cを形成することによって、固定リブ23cを形成することによる磁気抵抗の増加を防止することができる。
【0032】
他の構成および機能は第1実施形態と同様であるから説明を省略する。また、本実施形態の構成は第1実施形態におけるスペーサ26と併用することも可能である。また、上述した構成では単安定型を例示したが、可動接触子11のばね力を調節すれば双安定型として動作させることも可能である。
【0033】
【発明の効果】
本発明は、磁極片間に非磁性体のスペーサを圧入するから、スペーサの寸法管理のみを行えば磁極片間の距離の寸法管理が可能になり、スペーサを追加するだけの簡単な構成ながらギャップの寸法精度を確保することが可能になる。
【0034】
また、鉄芯においてボビンに挿入する部位に固定リブを形成する構成を採用した場合も、簡単な構成で磁極片間の距離の寸法管理が可能になる。
【0035】
いずれの構成を採用した場合も、電磁継電器の動作特性のばらつきが少なくなって品質が安定化し、また製造工程での特性調整が不要または容易になり、工数の削減につながるとともに調整不良の発生率を低減することができる。また、動作時の衝撃や外部からの衝撃による鉄芯の位置ずれが防止され、使用中の特性の変化が抑制されるとともに故障発生率が低減された高品質の電磁継電器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】同上の断面図である。
【図3】同上においてカバーを外した状態の分解斜視図である。
【図4】同上においてスペーサを装着する手順を示す斜視図である。
【図5】同上に用いるスペーサを示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は下面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に用いる鉄芯を示し、(a)は平面図、(b)は同図(a)のX−X線断面図、(c)は側面図である。
【図7】同上の要部断面図である。
【図8】同上に用いる鉄芯の加工前の中間品を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図9】同上の比較例としての鉄芯を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図10】図9に示した鉄芯の問題点を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 接点装置
2 電磁石装置
3 ベース
4 ケース
21 ボビン
22 コイル
23 鉄芯
23′ 中間品
23b 磁極片
23c 固定リブ
23d 加工用突起
25 継鉄
25b,25c 磁極片
25d 橋絡片
26 スペーサ
26a 保持溝
26b,26c 脚片
27 アマチュアブロック
27a,27b 接極子
27c 永久磁石
G1,G2 ギャップ

Claims (4)

  1. コイル内に一部が挿入されコイルに通電することにより励磁される鉄芯と、鉄芯の一端部に磁気結合され鉄芯の他端部に設けた第1の磁極片に対向する第2の磁極片を備える継鉄と、永久磁石により磁化され第1の磁極片と第2の磁極片との間のギャップ内に挿入される接極子を有しコイルへの通電状態に応じて接極子が第1の磁極片と第2の磁極片との一方に選択的に接触するように移動するアマチュアブロックと、アマチュアブロックの移動を受けて開閉する接点装置と、第1の磁極片と第2の磁極片との間であって接極子の移動に干渉しない部位に圧入される非磁性体のスペーサとを備えることを特徴とする電磁継電器。
  2. 前記継鉄は、前記第2の磁極片を2個備えるとともに、第2の磁極片同士が互いに対向しかつ両第2の磁極片の側縁間が橋絡片により一体に連結された部位を有し、前記第1の磁極片は2個の第2の磁極片の間に配置され、前記接極子は2個設けられかつ第1の磁極片と各第2の磁極片との間の各ギャップ内にそれぞれ挿入され、前記スペーサは、両第2の磁極片における橋絡片から離れた端部間において橋絡片に対向する形で配置される板状であって、第1の磁極片に嵌合する保持溝を有するとともに、第1の磁極片と各第2の磁極片との間にそれぞれ形成される各ギャップ内に圧入される一対の脚片を備えることを特徴とする請求項1記載の電磁継電器。
  3. コイルを巻装した筒状のボビンと、ボビン内に一部が挿入されコイルに通電することにより励磁される鉄芯と、鉄芯の一端部が固定され鉄芯の他端部に設けた第1の磁極片に対向する第2の磁極片を備える継鉄と、永久磁石により磁化され第1の磁極片と第2の磁極片との間のギャップ内に挿入される接極子を有しコイルへの通電状態に応じて接極子が第1の磁極片と第2の磁極片との一方に選択的に接触するように移動するアマチュアブロックと、アマチュアブロックの移動を受けて開閉する接点装置とを備え、鉄芯は接極子の移動方向に突設されるとともにボビンの内周面に密着する固定リブを前記他端部に一体に備えることを特徴とする電磁継電器。
  4. 前記鉄芯は、前記ボビンに挿入される主片を有し前記第1の磁極片が主片よりも広幅に形成されたT字状であって、前記固定リブは、主片において前記固定リブを形成しようとする部位の両側面から突出する加工用突起を設けた中間品を用い加工用突起に叩き加工を施すことにより形成されていることを特徴とする請求項3記載の電磁継電器。
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