JP2004333625A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】サービス操作を外部からの無線端末により操作することにより、端末と画像形成装置の関係を1対多で行え、複数の画像形成装置に対する制御プログラムの書換えを同時に行うことができ、複数の画像形成装置に対するメンテナンス操作の作業時間を大幅に短縮できる。
【解決手段】無線送受信装置を備えた画像形成装置と無線送受信装置を備えた携帯端末で、携帯端末上の操作により、複数の画像形成装置に対して、同時に情報読取、情報更新を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】無線送受信装置を備えた画像形成装置と無線送受信装置を備えた携帯端末で、携帯端末上の操作により、複数の画像形成装置に対して、同時に情報読取、情報更新を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
画像形成装置。
【0002】
【従来の技術】
一般に、画像形成装置のメンテナンスとして、情報読出し、情報書込みを行う。読出情報としては、トナー残量、コピー用紙残量、プリントアウトやコピーが行われた用紙枚数、ジャムなどの異常情報、機器のシリアル番号、機器名称などがある。書込み情報としては、制御プログラムの一部、または全体的な書き換えである。
【0003】
従来、かかるメンテナンス操作を画像形成装置の操作部上で行っていた。サービス設定入力は操作部と画像形成装置本体とで、常に1対1の関係であり、例えば画像形成装置のプログラムの書換え等、同オペレーションを複数の端末に対して行う必要があり、甚だ時間を要していた。
【0004】
また、従来、プログラムの書換えなどは、操作部上でのメンテナンスモード設定後、有線接続した専用端末により、プログラムの書換え作業を行っていたが、このように有線を使用する場合、画像形成装置を有線接続できる環境、例えば、回線接続やネットワーク環境の利用できる範囲に設置する必要があり、画像形成装置の配置場所が限定されるという問題があった。
【0005】
端末による画像形成装置のサービス情報の取得は、特開2002−123382号公報においてなされているが、これはあくまで端末と画像形成装置の対応が1対1であり、本発明の特徴である複数の画像形成装置に対する同時操作は解決されていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来、操作部上で行っていたサービス操作を外部からの端末により操作することにより、端末と画像形成装置の関係を1対多で行え、複数の画像形成装置に対する制御プログラムの書換えを同時に行うことができ、複数の画像形成装置に対するメンテナンス操作の作業時間を大幅に短縮できる。
【0007】
また、無線接続することにより、従来の有線接続した専用端末による書換えにおける画像形成装置の配置場所の制約を軽減することができる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1では、シート材を搬送し、前記シート材上に画像形成を行う画像形成装置であって、書換え可能な記憶手段、前記記憶手段を書き換える手段、無線送受信手段、を有する画像形成装置と、記憶手段、表示手段、無線送受信手段を有する端末とで、前記画像形成装置と前記端末間で通信を行い、前記双方の記憶手段における情報の授受を行うシステムで、画像形成装置の記憶手段における情報を端末で読み出し、該情報を前記端末の表示手段で表示する第一の処理と、前記端末の記憶手段内の情報を前記画像形成装置に送信し、前記画像形成装置の記憶手段内の情報を書換える第二の処理を行うことを特徴とする画像形成装置メンテナンスシステムを提案する。
【0009】
請求項2では、前記端末と前記画像形成装置間の無線通信の関係は1対多の関係であり、前記端末は複数の画像形成装置に対して、前記第一の読出し処理、及び前記第二の書換え処理を行うことを特徴とする請求項1の画像形成装置メンテナンスシステムを提案する。
【0010】
請求項3では、前記端末は通信確立時に複数の前記画像形成装置を一機ずつ認識し、前記第一の読出し処理時には、それぞれの前記画像形成装置の情報を識別することを特徴とする請求項1の画像形成装置メンテナンスシステムを提案する。
【0011】
請求項4では、前記画像形成装置は入力部と表示部をもつ操作部を有しており、また、前記画像形成装置は前記端末との無線通信によるメンテナンスを行う第一の制御手段と、前記操作部操作によるメンテナンスを行う第二の制御手段を有し、前記第一の制御手段と前記第二の制御手段は排他の関係であり、一方が動作中であれば、他方は無効とすることを特徴とし、前記第一の制御手段に対し、前記第二の制御手段は前記第一の制御手段が使用できない場合の補完的な手段であることを特徴とする請求項1の画像形成装置メンテナンスシステムを提案する。
【0012】
請求項5では、前記端末と前記画像形成装置との通信インタフェースは統一されており、前記端末は単一の画像形成装置に対してのみでなく、型の異なる画像形成装置であっても、前記端末との通信確立、前記端末による前記第一の読出し処理、及び前記第二の書換え処理を行えることを特徴とする請求項1の画像形成装置メンテナンスシステムを提案する。
【0013】
請求項6では、前記第一の制御手段である前記端末での前記画像形成装置の操作中、前記第一の読出し処理中は、前記画像形成装置の本来の機能である、画像形成機能は停止せず、前記第二の書換え処理中は前記画像形成機能を停止することを特徴とする請求項1の画像形成装置メンテナンスシステムを提案する。
【0014】
請求項7では、前記第二の制御手段である前記画像形成装置の操作部による前記画像形成装置のメンテナンス操作中、前記操作部操作により実行される前記画像形成機能については実行できない排他の関係を特徴とする請求項1の画像形成装置メンテナンスシステムを提案する。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明を実施した画像形成装置の断面図である。本実施例の画像形成装置は電子写真方式とする。
【0016】
1は画像形成装置であり、大別して、画像形成部(4つのステーションa、b、c、dが並設されており、その構成は同一である。)、給紙部、中間転写部、搬送部、定着ユニット、操作部、及び制御ユニット(不図示)から構成される。
【0017】
次に、個々のユニットについて詳しく説明する。画像形成部は次に述べるような構成になっている。像担持体としての感光ドラム11a、11b、11c、11dがその中心で軸支され、矢印方向に不図示の駆動モータによって回転駆動される。感光ドラム11a〜11dの外周面に対向してその回転方向にローラ帯電器12a、12b、12c、12d、スキャナー13a、13b、13c、13d、現像装置14a、14b、14c、14dが配置されている。ローラ帯電器12a〜12dにおいて感光ドラム11a〜11dの表面に均一な帯電量の電荷を与える。次いでスキャナー13a〜13dにより、記録画像信号に応じて変調した、例えばレーザービームなどの光線を感光ドラム11a〜11d上に露光させることによって、そこに静電潜像を形成する。さらに、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックといった4色の現像剤(トナー)をそれぞれ収納した現像装置14a〜14dによって上記静電潜像を顕像化する。顕像化された可視画像を中間転写体30に転写する。以上に示したプロセスにより、各トナーによる画像形成が順次行われる。
【0018】
次に、給紙部は、記録材Pを収納する部分と、記録材Pを搬送するためのローラ、記録材Pの通過を検知するためのセンサ、記録材Pの有無を検知するためのセンサ、記録材Pを搬送路に沿って搬送させるためのガイド(不図示)から構成される。21a、21b、21c、21dはカセット、27は手差しトレイ、28はデッキであり、記録材Pを収納する。22a、22b、22c、22dは、カセット21a〜21dから記録材Pを一枚ずつ送り出すためのピックアップローラである。ピックアップローラ22a〜22dでは、複数枚の記録材Pが送り出されることがあるが、BCローラ23a、23b、23c、23dによって確実に一枚だけ分離される。BCローラ23a〜23dによって一枚だけ分離された記録材Pは、さらに引き抜きローラ24a〜24d、レジ前ローラ26によって搬送され、レジストローラ25まで搬送される。また、手差しトレイ27に収納された記録材Pは、BCローラ29によって一枚分離され、レジ前ローラ26によってレジストローラ25まで搬送される。また、デッキ28に収納された記録材Pは、ピックアップローラ60によって給紙ローラ61まで複数枚搬送され、給紙ローラ61によって一枚だけ確実に分離され、引き抜きローラ62まで搬送される。さらに記録材Pはレジ前ローラ26によってレジストローラ25まで搬送される。
【0019】
中間転写ユニットについて詳細に説明する。30は中間転写ベルトであり、その材料として例えば、PET[ポリエチレンテレフタレート]やPVdF[ポリフッ化ビニリデン]などが用いられる。32は中間転写ベルト30に駆動を伝達する駆動ローラであり、ばね(不図示)の付勢によって中間転写ベルト30に適度な張力を与えるテンションローラ33、中間転写ベルトを挟んで二次転写領域を形成する従動ローラ34によって支持されている。駆動ローラ32は金属ローラの表面に数mm厚のゴム(ウレタンまたはクロロプレン)をコーティングしてベルトとのスリップを防いでいる。駆動ローラ32はステッピングモータ(不図示)によって回転駆動される。各感光ドラム11a〜11dと中間転写ベルト30が対向する位置の、中間転写ベルト30の裏には、トナー像を中間転写ベルト30に転写するための高圧が印可されている一次転写ローラ35a〜35dが配置されている。従動ローラ34に対向して二次転写ローラ36が配置され、中間転写ベルト30とのニップによって二次転写領域を形成する。二次転写ローラ36は中間転写体に対して適度な圧力で加圧されている。また、中間転写ベルト30上、二次転写領域の下流には中間転写ベルト30の画像形成面をクリーニングするためのクリーニング装置50が配され、前記クリーニング装置50は、クリーナーブレード51(材質としては、ポリウレタンゴムなどが用いられる)および廃トナーを収納する廃トナーボックス52から成る。
【0020】
定着ユニット40は、内部にハロゲンヒーターなどの熱源を備えた定着ローラ41aとそのローラに加圧される41b(このローラにも熱源を備える場合もある)、上記ローラ対から排出されてきた記録材Pを搬送する内排紙ローラ44から成る。
【0021】
一方、レジストローラまで搬送された記録材Pは、レジストローラよりも上流のローラの回転駆動を止めて一旦停止させ、画像形成部の画像形成タイミングに合わせてレジストローラ25を含む上流のローラの回転駆動が再開される。記録材Pは後述の二次転写領域へ送り出される。二次転写領域において画像が転写され、定着ユニット40において画像が定着された記録材Pは、内排紙ローラ44を通過した後、切り替えフラッパー73によって、搬送先が切り替えられる。切り替えフラッパー73がフェイスアップ排紙側にある場合は、記録材Pは外排紙ローラ45によってフェイスアップ排紙トレイ2に排出される。一方、切り替えフラッパー73がフェイスダウン排紙側にある場合は、記録材Pは反転ローラ72a、72b、72cの方向へ搬送され、フェイスダウン排紙トレイ3へ排出される。また、シートの両面に画像を形成する場合は、フェイスダウン排紙トレイ3方向へシートを搬送し、シート材Pの後端が反転位置Rに到達したら停止し、両面ローラ74a〜74dの方向へ反転ローラの回転方向を逆転して搬送する。その後、カセット21a〜21dからシートを搬送する場合と同様に、シート材Pを画像形成部へ搬送する。なお、記録材Pの搬送路には、記録材Pの通過を検知するために複数のセンサが配置されており、給紙リトライセンサ64a、64b、64c、64d、デッキ給紙センサ65、デッキ引き抜きセンサ66、レジストセンサ67、内排紙センサ68、フェイスダウン排紙センサ69、両面プレレジセンサ70、両面再給紙センサ71、等がある。また、記録材Pを収納するカセット21a〜21dには、記録材Pの有無を検知するカセット紙ありなしセンサ63a、63b、63c、63dが配置され、手差しトレイ27には手差しトレイ27上の記録材Pの有無を検知する手差しトレイ紙ありなしセンサ76が配置され、デッキ28にはデッキ28内の記録材Pの有無を検知するデッキ紙ありなしセンサ75が配置されている。
【0022】
制御ユニットは、上記各ユニット内の機構の動作を制御するための制御基板(不図示)や、モータドライブ基板(不図示)などから成る。
【0023】
操作部4は、画像形成装置1の上面に配置されており、記録材Pの収納された給紙部(給紙カセット21a〜21d、手差しトレイ27、デッキ28)の選択、排紙トレイ(フェイスアップトレイ2、フェイスダウントレイ3)の選択、タブ紙束の指定等が可能である。
【0024】
次に装置の動作に即して説明を加える。一例として、カセット21aから記録材Pを搬送する場合を説明する。
【0025】
画像形成動作開始信号が発せられてから所定時間経過後、まずピックアップローラ22aにより、カセット21aから転写材Pが一枚ずつ送り出される。そして給紙ローラ23によって転写材Pが引き抜きローラ24a、レジ前ローラ26を経由して、レジストローラ25まで搬送される。その時レジストローラ25は停止されており、紙先端はニップ部に突き当たる。その後、画像形成部が画像の形成を開始するタイミングに合わせてレジストローラは回転を始める。この回転時期は、転写材Pと画像形成部より中間転写ベルト上に一次転写されたトナー画像とが二次転写領域においてちょうど一致するようにそのタイミングが設定されている。
【0026】
一方、画像形成部では、画像形成動作開始信号が発せられると、前述したプロセスにより中間転写ベルト30の回転方向において一番上流にある感光ドラム11d上に形成されたトナー画像が、高電圧が印加された転写ローラ35dによって一次転写領域において中間転写ベルト30に一次転写される。一次転写されたトナー像は次の一次転写領域まで搬送される。そこでは各画像形成部間をトナー像が搬送される時間だけ遅延して画像形成が行われており、前画像の上に画像先端を合わせて次のトナー像が転写される事になる。以下も同様の工程が繰り返され、結局4色のトナー像が中間転写ベルト30上において一次転写される。
【0027】
その後記録材Pが二次転写領域に進入、中間転写ベルト30に接触すると、記録材Pの通過タイミングに合わせて二次転写ローラ36に、高電圧が印加される。そして前述したプロセスにより中間転写ベルト上に形成された4色のトナー画像が記録材Pの表面に転写される。その後記録材Pは定着ローラニップ部まで案内される。そしてローラ対41a、41bの熱及びニップの圧力によってトナー画像が紙表面に定着される。その後、切り替えフラッパーの切り替え方向に応じて、フェイスアップ排紙トレイ2またはフェイスダウントレイ3に排出される。
【0028】
101は無線通信機能を備えた携帯情報端末PDA(Personal Data Assistant)であり、一般にメンテナンスを行うサービスマンが携行する外部端末である。以下、携帯情報端末を「PDA」と呼ぶ。このPDA(101)を操作して、サービスマンは所望の機器との通信を行うことが可能となる。操作に必要な制御ソフトウェアはすべてPDA(101)内に内蔵される。
【0029】
最低限必要な機能は、画像形成装置の記憶装置を読み出す機能であり、読出し情報としては、トナー残量、コピー用紙残量、プリントアウトやコピーが行われた用紙枚数、ジャムなどの異常情報、機器のシリアル番号、機器名称などがある。
【0030】
また、必要な機能は、画像形成装置の制御プログラムの一部、または全体を書き換える機能である。
【0031】
図2は前記操作部4の構成図である。表示部701は動作状態・メッセージを表示する。表示部701の表面はタッチパネルになっていて、表面を触ることにより選択キーとして働く。テンキー702は、コピー部数を入力するキーである。スタートキー703を押すことにより動作を開始する。これらのキーの組み合わせにより、メンテナンスを行うモード(以下、メンテナンスモード)に遷移する。
【0032】
不図示のメンテナンスモードでは、画像形成装置の使用状況の読出し、制御プログラムの書換えが可能である。メンテナンスモードにおいて、書換え処理中は、画像形成動作は停止し、情報読出し処理中であれば、操作部4の操作を要する画像形成機能については操作部4の利用がメンテナンスモードと競合している為、利用できない。
【0033】
また、操作部4によるメンテナンスとPDA(101)によるメンテナンスは排他的な関係であり、一方でメンテナンスを行っている場合は、もう一方は制限される。操作部によるメンテナンス時には、PDA(101)による操作は通信確立拒否などによって制限される。逆にPDA(101)によるメンテナンス時には、操作部4によるメンテナンスはキー組み合わせによるメンテナンスモード遷移ができない等の手段により、制限される。
【0034】
図3は画像構成装置の内部構成を示すブロック図である。201は全体の動作を制御するCPUである。302はRAMであり、作業用の記憶情報、CPU(201)の動作を制御するプログラム、及び画像データを一時的に格納する。203はROMであり、起動時の所定動作などの決まった処理を制御する為のプログラムが格納されている。また、ROM(203)は書き換え可能はROM(フラッシュROM等)も含み、コピーボリューム(プリントアウトやコピーが行われた用紙の枚数)等の課金に関連する情報はこの書き換え可能なROMに書き込まれる。204は大量の画像データを蓄積する為のHDD(ハードディスク)であり、画像データ毎の順番を入れ替える電子ソート処理や、一回のスキャンで複数回のプリントアウトを行うなどの処理に使用される。207は画像処理部であり、色身の調整、画像濃度の調整、鏡像・ネガポジ反転などのデジタル画像処理を行う。206はスキャナーI/F部であり、スキャナー(13)で読み込まれた画像データをRAM(202)に格納する為にカラーリーダ部との接続を制御する。208は操作部I/Fであり、RAM(202)に格納された画像データをプリンタエンジンへ転送する際に使用される。205はネットワークに接続する為のネットワークI/F部である。210は無線通信部であり、PDA(101)との通信を制御する。全てのブロックは共有バス(211)で接続されている。
【0035】
図4はPDA(101)の制御ソフトウェア操作図である。PDA(101)操作はタッチペン、又は簡易なボタン操作によって視覚的に簡単な操作を実現する。PDA(101)は、最初に画像形成装置との接続を行う。この時、PDA(101)は複数の画像形成装置との接続をブロードキャスト(301)によって行う。図5はその接続の様子を示したものである。図5に示すように、PDA(101)は通信インタフェースを統一することで、単一の型の画像形成装置のみでなく、複数の異なる型の画像形成装置との通信確立を可能とする。
【0036】
この通信確立時、PDA(101)は複数の画像形成装置の、例えばシリアル番号等の各画像形成装置に一意の情報を得ることにより、それぞれの識別を行う。
【0037】
接続確立後、PDA(101)では、画面(310)によって、接続している画像形成装置のそれぞれの情報を選択することができ(311)(320)(321)、画像形成装置を選択することにより、画像形成装置が保持している稼動状況などの情報を読み出し、PDA(101)に表示することができる(330)。また、メンテナンスモードを実行(312)を選択することで、画像形成装置の記憶手段に対する書込み操作の実行を行う。
【0038】
メンテナンスモード実行画面(340)では、更に、接続中の全ての機種についてメンテナンスモードを実行するのか(341)、それともいくつかの機種を選択するのか(342)の選択を行う。この操作により、例えば、制御プログラムの書換え(343)、あるいは定着温調変更(344)、搬送速度変更(345)等のプログラム設定値の更新など、複数の複写機に対するメンテナンスモード操作を選択的に同時実行することが可能であり、メンテナンス操作の時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0039】
PDA(101)の制御プログラムの使用については、正規にメンテナンスを行う者以外の第三者による使用を防止する為に、何らかの認証手段を設けるべきであるが、特に詳しくは言及しない。
【0040】
図6はPDA(101)と画像形成装置との通信シーケンス概要である。PDA(101)から最初にブロードキャスト(301)を行う。PDA(101)は通信確立のリクエスト(400)に対し、画像形成装置から応答(402)があるまでリクエストを一定期間継続する(401)。一定期間内に応答がなければ、画像形成装置がPDA(101)との無線通信に対応していないか、無線通信状況に不具合があると考えられる。その場合には、前記操作部(701)によるメンテナンス操作を行うことになる。一定期間内に応答があった場合、通信確立(403)となる。この通信確立時に画像形成装置のシリアル番号などの識別情報を得ることは前記した通りである。
【0041】
PDA(101)側でPDA(101)操作により、稼動状況の読出し操作(321)が発生すると、PDA(101)は読出しリクエスト(404)を画像形成装置に対して行う。画像形成装置から受信した情報(405)はPDA上に表示される(330)。この間、画像形成装置は通常の画像形成動作を停止することなく、動作している。
【0042】
PDA(101)操作により、画像形成装置のプログラムの書換え(343)、プログラムの設定値変更(344)(345)が発生すると、書換え要求がPDA(101)から画像形成装置に送信される(406)。ここで、プログラムが更新されるため、画像形成装置は、通常の画像形成動作を停止する。メンテナンスモード遷移が完了後、応答が返される(407)。応答後、PDA(101)は書換え(408)を開始する。書換え終了通知後(409)、画像形成装置は応答を返し(410)、メンテナンスモードを解除する(414)。
【0043】
接続中の通信はPDA(101)からの切断要求(411)に対する応答(412)で切断する。
【0044】
前記PDA(101)から複数の画像形成装置に対するブロードキャスト(301)において、無差別に画像形成装置とPDA(101)が接続することは避けるべきである為、画像形成装置側で、正規のメンテナンスによる通信要求であるかを認証するようにする。
【0045】
図7はPDA(101)と画像形成装置との認証シーケンス図の例を示している。通信確立の要求(500)に対し、画像形成装置から、認証情報の要求を行う(501)。PDA(101)側からは認証情報を送信し(502)、画像形成装置側では、その認証情報が、予め登録されている認証と一致するかを判定し、正規のメンテナンスにおける通信であると認証した場合は、通信を確立し(503)、そうでない場合は通信拒否を行う(503)。この処理により、端末に対して無差別な複写機情報の流出や、端末による無差別な複写機のプログラム更新が行われないようにする。
【0046】
図8はPDA(101)と画像形成装置における処理を示している。通信確立の要求(510)に対し、画像形成装置では、操作部でのメンテナンスモードであるかをチェックする(511)。操作部でのメンテナンスモードの場合、通信拒否(513)を行う。
【0047】
そうでない場合、画像形成装置から、認証情報の要求を行う(512)。PDA(101)側送信された認証情報を判定し、(512)、正規のメンテナンスにおける通信であると認証した場合は、通信を確立し(514)、そうでない場合は通信拒否(513)を行う(503)。
【0048】
通信確立後(514)、PDA(101)からの要求を判定し、情報読出しであれば(515)、メンテナンスモードには遷移せず、画像形成処理と平行して情報送信処理を行う。情報読出し処理のように、画像形成装置の本来の機能である画像形成処理に影響がない機能では、画像形成処理を停止するべきではない為である。情報読出しでなく、プログラム設定値の書き換えや、プログラムの更新では、メンテナンスモード遷移を行う。但し、画像形成中であれば、バッファ中の画像形成が終了した次点まで待機し(517)、メンテナンスモード遷移を行う(517)。プログラムを更新後、リセット動作を行う(518)(519)。バッファ中の画像形成処理が非常に多く、一定時間以上に待機した(517)場合には、PDA(101)側では、更に待機するかどうかを選択できるようにし、メンテナンス当事者の判断に委ねてもよい。 PDA(101)側からのメンテナンスモード遷移要求を解除があれば(521)、メンテナンスモード遷移待機を解除する。
【0049】
【発明の効果】
以上の発明により、操作部上で行っていたサービス操作を外部からの端末により操作することで端末と画像形成装置の関係を1対多で行え、複数の画像形成装置に対する制御プログラムの書換えを同時に行うことができ、複数の画像形成装置に対するメンテナンス操作の作業時間を大幅に短縮できる。
【0050】
また、無線接続することにより、従来の有線接続した専用端末による書換えにおける画像形成装置の配置場所の制約を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の構成図。
【図2】画像形成装置の操作部図。
【図3】画像形成装置内部ブロック構成図。
【図4】PDAアプリケーション操作画面図。
【図5】PDA対画像形成装置の接続イメージ図。
【図6】PDA対画像形成装置の通信シーケンス図。
【図7】PDA対画像形成装置の認証シーケンス図。
【図8】画像形成装置におけるメンテナンスモード遷移図。
【発明の属する技術分野】
画像形成装置。
【0002】
【従来の技術】
一般に、画像形成装置のメンテナンスとして、情報読出し、情報書込みを行う。読出情報としては、トナー残量、コピー用紙残量、プリントアウトやコピーが行われた用紙枚数、ジャムなどの異常情報、機器のシリアル番号、機器名称などがある。書込み情報としては、制御プログラムの一部、または全体的な書き換えである。
【0003】
従来、かかるメンテナンス操作を画像形成装置の操作部上で行っていた。サービス設定入力は操作部と画像形成装置本体とで、常に1対1の関係であり、例えば画像形成装置のプログラムの書換え等、同オペレーションを複数の端末に対して行う必要があり、甚だ時間を要していた。
【0004】
また、従来、プログラムの書換えなどは、操作部上でのメンテナンスモード設定後、有線接続した専用端末により、プログラムの書換え作業を行っていたが、このように有線を使用する場合、画像形成装置を有線接続できる環境、例えば、回線接続やネットワーク環境の利用できる範囲に設置する必要があり、画像形成装置の配置場所が限定されるという問題があった。
【0005】
端末による画像形成装置のサービス情報の取得は、特開2002−123382号公報においてなされているが、これはあくまで端末と画像形成装置の対応が1対1であり、本発明の特徴である複数の画像形成装置に対する同時操作は解決されていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来、操作部上で行っていたサービス操作を外部からの端末により操作することにより、端末と画像形成装置の関係を1対多で行え、複数の画像形成装置に対する制御プログラムの書換えを同時に行うことができ、複数の画像形成装置に対するメンテナンス操作の作業時間を大幅に短縮できる。
【0007】
また、無線接続することにより、従来の有線接続した専用端末による書換えにおける画像形成装置の配置場所の制約を軽減することができる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1では、シート材を搬送し、前記シート材上に画像形成を行う画像形成装置であって、書換え可能な記憶手段、前記記憶手段を書き換える手段、無線送受信手段、を有する画像形成装置と、記憶手段、表示手段、無線送受信手段を有する端末とで、前記画像形成装置と前記端末間で通信を行い、前記双方の記憶手段における情報の授受を行うシステムで、画像形成装置の記憶手段における情報を端末で読み出し、該情報を前記端末の表示手段で表示する第一の処理と、前記端末の記憶手段内の情報を前記画像形成装置に送信し、前記画像形成装置の記憶手段内の情報を書換える第二の処理を行うことを特徴とする画像形成装置メンテナンスシステムを提案する。
【0009】
請求項2では、前記端末と前記画像形成装置間の無線通信の関係は1対多の関係であり、前記端末は複数の画像形成装置に対して、前記第一の読出し処理、及び前記第二の書換え処理を行うことを特徴とする請求項1の画像形成装置メンテナンスシステムを提案する。
【0010】
請求項3では、前記端末は通信確立時に複数の前記画像形成装置を一機ずつ認識し、前記第一の読出し処理時には、それぞれの前記画像形成装置の情報を識別することを特徴とする請求項1の画像形成装置メンテナンスシステムを提案する。
【0011】
請求項4では、前記画像形成装置は入力部と表示部をもつ操作部を有しており、また、前記画像形成装置は前記端末との無線通信によるメンテナンスを行う第一の制御手段と、前記操作部操作によるメンテナンスを行う第二の制御手段を有し、前記第一の制御手段と前記第二の制御手段は排他の関係であり、一方が動作中であれば、他方は無効とすることを特徴とし、前記第一の制御手段に対し、前記第二の制御手段は前記第一の制御手段が使用できない場合の補完的な手段であることを特徴とする請求項1の画像形成装置メンテナンスシステムを提案する。
【0012】
請求項5では、前記端末と前記画像形成装置との通信インタフェースは統一されており、前記端末は単一の画像形成装置に対してのみでなく、型の異なる画像形成装置であっても、前記端末との通信確立、前記端末による前記第一の読出し処理、及び前記第二の書換え処理を行えることを特徴とする請求項1の画像形成装置メンテナンスシステムを提案する。
【0013】
請求項6では、前記第一の制御手段である前記端末での前記画像形成装置の操作中、前記第一の読出し処理中は、前記画像形成装置の本来の機能である、画像形成機能は停止せず、前記第二の書換え処理中は前記画像形成機能を停止することを特徴とする請求項1の画像形成装置メンテナンスシステムを提案する。
【0014】
請求項7では、前記第二の制御手段である前記画像形成装置の操作部による前記画像形成装置のメンテナンス操作中、前記操作部操作により実行される前記画像形成機能については実行できない排他の関係を特徴とする請求項1の画像形成装置メンテナンスシステムを提案する。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明を実施した画像形成装置の断面図である。本実施例の画像形成装置は電子写真方式とする。
【0016】
1は画像形成装置であり、大別して、画像形成部(4つのステーションa、b、c、dが並設されており、その構成は同一である。)、給紙部、中間転写部、搬送部、定着ユニット、操作部、及び制御ユニット(不図示)から構成される。
【0017】
次に、個々のユニットについて詳しく説明する。画像形成部は次に述べるような構成になっている。像担持体としての感光ドラム11a、11b、11c、11dがその中心で軸支され、矢印方向に不図示の駆動モータによって回転駆動される。感光ドラム11a〜11dの外周面に対向してその回転方向にローラ帯電器12a、12b、12c、12d、スキャナー13a、13b、13c、13d、現像装置14a、14b、14c、14dが配置されている。ローラ帯電器12a〜12dにおいて感光ドラム11a〜11dの表面に均一な帯電量の電荷を与える。次いでスキャナー13a〜13dにより、記録画像信号に応じて変調した、例えばレーザービームなどの光線を感光ドラム11a〜11d上に露光させることによって、そこに静電潜像を形成する。さらに、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックといった4色の現像剤(トナー)をそれぞれ収納した現像装置14a〜14dによって上記静電潜像を顕像化する。顕像化された可視画像を中間転写体30に転写する。以上に示したプロセスにより、各トナーによる画像形成が順次行われる。
【0018】
次に、給紙部は、記録材Pを収納する部分と、記録材Pを搬送するためのローラ、記録材Pの通過を検知するためのセンサ、記録材Pの有無を検知するためのセンサ、記録材Pを搬送路に沿って搬送させるためのガイド(不図示)から構成される。21a、21b、21c、21dはカセット、27は手差しトレイ、28はデッキであり、記録材Pを収納する。22a、22b、22c、22dは、カセット21a〜21dから記録材Pを一枚ずつ送り出すためのピックアップローラである。ピックアップローラ22a〜22dでは、複数枚の記録材Pが送り出されることがあるが、BCローラ23a、23b、23c、23dによって確実に一枚だけ分離される。BCローラ23a〜23dによって一枚だけ分離された記録材Pは、さらに引き抜きローラ24a〜24d、レジ前ローラ26によって搬送され、レジストローラ25まで搬送される。また、手差しトレイ27に収納された記録材Pは、BCローラ29によって一枚分離され、レジ前ローラ26によってレジストローラ25まで搬送される。また、デッキ28に収納された記録材Pは、ピックアップローラ60によって給紙ローラ61まで複数枚搬送され、給紙ローラ61によって一枚だけ確実に分離され、引き抜きローラ62まで搬送される。さらに記録材Pはレジ前ローラ26によってレジストローラ25まで搬送される。
【0019】
中間転写ユニットについて詳細に説明する。30は中間転写ベルトであり、その材料として例えば、PET[ポリエチレンテレフタレート]やPVdF[ポリフッ化ビニリデン]などが用いられる。32は中間転写ベルト30に駆動を伝達する駆動ローラであり、ばね(不図示)の付勢によって中間転写ベルト30に適度な張力を与えるテンションローラ33、中間転写ベルトを挟んで二次転写領域を形成する従動ローラ34によって支持されている。駆動ローラ32は金属ローラの表面に数mm厚のゴム(ウレタンまたはクロロプレン)をコーティングしてベルトとのスリップを防いでいる。駆動ローラ32はステッピングモータ(不図示)によって回転駆動される。各感光ドラム11a〜11dと中間転写ベルト30が対向する位置の、中間転写ベルト30の裏には、トナー像を中間転写ベルト30に転写するための高圧が印可されている一次転写ローラ35a〜35dが配置されている。従動ローラ34に対向して二次転写ローラ36が配置され、中間転写ベルト30とのニップによって二次転写領域を形成する。二次転写ローラ36は中間転写体に対して適度な圧力で加圧されている。また、中間転写ベルト30上、二次転写領域の下流には中間転写ベルト30の画像形成面をクリーニングするためのクリーニング装置50が配され、前記クリーニング装置50は、クリーナーブレード51(材質としては、ポリウレタンゴムなどが用いられる)および廃トナーを収納する廃トナーボックス52から成る。
【0020】
定着ユニット40は、内部にハロゲンヒーターなどの熱源を備えた定着ローラ41aとそのローラに加圧される41b(このローラにも熱源を備える場合もある)、上記ローラ対から排出されてきた記録材Pを搬送する内排紙ローラ44から成る。
【0021】
一方、レジストローラまで搬送された記録材Pは、レジストローラよりも上流のローラの回転駆動を止めて一旦停止させ、画像形成部の画像形成タイミングに合わせてレジストローラ25を含む上流のローラの回転駆動が再開される。記録材Pは後述の二次転写領域へ送り出される。二次転写領域において画像が転写され、定着ユニット40において画像が定着された記録材Pは、内排紙ローラ44を通過した後、切り替えフラッパー73によって、搬送先が切り替えられる。切り替えフラッパー73がフェイスアップ排紙側にある場合は、記録材Pは外排紙ローラ45によってフェイスアップ排紙トレイ2に排出される。一方、切り替えフラッパー73がフェイスダウン排紙側にある場合は、記録材Pは反転ローラ72a、72b、72cの方向へ搬送され、フェイスダウン排紙トレイ3へ排出される。また、シートの両面に画像を形成する場合は、フェイスダウン排紙トレイ3方向へシートを搬送し、シート材Pの後端が反転位置Rに到達したら停止し、両面ローラ74a〜74dの方向へ反転ローラの回転方向を逆転して搬送する。その後、カセット21a〜21dからシートを搬送する場合と同様に、シート材Pを画像形成部へ搬送する。なお、記録材Pの搬送路には、記録材Pの通過を検知するために複数のセンサが配置されており、給紙リトライセンサ64a、64b、64c、64d、デッキ給紙センサ65、デッキ引き抜きセンサ66、レジストセンサ67、内排紙センサ68、フェイスダウン排紙センサ69、両面プレレジセンサ70、両面再給紙センサ71、等がある。また、記録材Pを収納するカセット21a〜21dには、記録材Pの有無を検知するカセット紙ありなしセンサ63a、63b、63c、63dが配置され、手差しトレイ27には手差しトレイ27上の記録材Pの有無を検知する手差しトレイ紙ありなしセンサ76が配置され、デッキ28にはデッキ28内の記録材Pの有無を検知するデッキ紙ありなしセンサ75が配置されている。
【0022】
制御ユニットは、上記各ユニット内の機構の動作を制御するための制御基板(不図示)や、モータドライブ基板(不図示)などから成る。
【0023】
操作部4は、画像形成装置1の上面に配置されており、記録材Pの収納された給紙部(給紙カセット21a〜21d、手差しトレイ27、デッキ28)の選択、排紙トレイ(フェイスアップトレイ2、フェイスダウントレイ3)の選択、タブ紙束の指定等が可能である。
【0024】
次に装置の動作に即して説明を加える。一例として、カセット21aから記録材Pを搬送する場合を説明する。
【0025】
画像形成動作開始信号が発せられてから所定時間経過後、まずピックアップローラ22aにより、カセット21aから転写材Pが一枚ずつ送り出される。そして給紙ローラ23によって転写材Pが引き抜きローラ24a、レジ前ローラ26を経由して、レジストローラ25まで搬送される。その時レジストローラ25は停止されており、紙先端はニップ部に突き当たる。その後、画像形成部が画像の形成を開始するタイミングに合わせてレジストローラは回転を始める。この回転時期は、転写材Pと画像形成部より中間転写ベルト上に一次転写されたトナー画像とが二次転写領域においてちょうど一致するようにそのタイミングが設定されている。
【0026】
一方、画像形成部では、画像形成動作開始信号が発せられると、前述したプロセスにより中間転写ベルト30の回転方向において一番上流にある感光ドラム11d上に形成されたトナー画像が、高電圧が印加された転写ローラ35dによって一次転写領域において中間転写ベルト30に一次転写される。一次転写されたトナー像は次の一次転写領域まで搬送される。そこでは各画像形成部間をトナー像が搬送される時間だけ遅延して画像形成が行われており、前画像の上に画像先端を合わせて次のトナー像が転写される事になる。以下も同様の工程が繰り返され、結局4色のトナー像が中間転写ベルト30上において一次転写される。
【0027】
その後記録材Pが二次転写領域に進入、中間転写ベルト30に接触すると、記録材Pの通過タイミングに合わせて二次転写ローラ36に、高電圧が印加される。そして前述したプロセスにより中間転写ベルト上に形成された4色のトナー画像が記録材Pの表面に転写される。その後記録材Pは定着ローラニップ部まで案内される。そしてローラ対41a、41bの熱及びニップの圧力によってトナー画像が紙表面に定着される。その後、切り替えフラッパーの切り替え方向に応じて、フェイスアップ排紙トレイ2またはフェイスダウントレイ3に排出される。
【0028】
101は無線通信機能を備えた携帯情報端末PDA(Personal Data Assistant)であり、一般にメンテナンスを行うサービスマンが携行する外部端末である。以下、携帯情報端末を「PDA」と呼ぶ。このPDA(101)を操作して、サービスマンは所望の機器との通信を行うことが可能となる。操作に必要な制御ソフトウェアはすべてPDA(101)内に内蔵される。
【0029】
最低限必要な機能は、画像形成装置の記憶装置を読み出す機能であり、読出し情報としては、トナー残量、コピー用紙残量、プリントアウトやコピーが行われた用紙枚数、ジャムなどの異常情報、機器のシリアル番号、機器名称などがある。
【0030】
また、必要な機能は、画像形成装置の制御プログラムの一部、または全体を書き換える機能である。
【0031】
図2は前記操作部4の構成図である。表示部701は動作状態・メッセージを表示する。表示部701の表面はタッチパネルになっていて、表面を触ることにより選択キーとして働く。テンキー702は、コピー部数を入力するキーである。スタートキー703を押すことにより動作を開始する。これらのキーの組み合わせにより、メンテナンスを行うモード(以下、メンテナンスモード)に遷移する。
【0032】
不図示のメンテナンスモードでは、画像形成装置の使用状況の読出し、制御プログラムの書換えが可能である。メンテナンスモードにおいて、書換え処理中は、画像形成動作は停止し、情報読出し処理中であれば、操作部4の操作を要する画像形成機能については操作部4の利用がメンテナンスモードと競合している為、利用できない。
【0033】
また、操作部4によるメンテナンスとPDA(101)によるメンテナンスは排他的な関係であり、一方でメンテナンスを行っている場合は、もう一方は制限される。操作部によるメンテナンス時には、PDA(101)による操作は通信確立拒否などによって制限される。逆にPDA(101)によるメンテナンス時には、操作部4によるメンテナンスはキー組み合わせによるメンテナンスモード遷移ができない等の手段により、制限される。
【0034】
図3は画像構成装置の内部構成を示すブロック図である。201は全体の動作を制御するCPUである。302はRAMであり、作業用の記憶情報、CPU(201)の動作を制御するプログラム、及び画像データを一時的に格納する。203はROMであり、起動時の所定動作などの決まった処理を制御する為のプログラムが格納されている。また、ROM(203)は書き換え可能はROM(フラッシュROM等)も含み、コピーボリューム(プリントアウトやコピーが行われた用紙の枚数)等の課金に関連する情報はこの書き換え可能なROMに書き込まれる。204は大量の画像データを蓄積する為のHDD(ハードディスク)であり、画像データ毎の順番を入れ替える電子ソート処理や、一回のスキャンで複数回のプリントアウトを行うなどの処理に使用される。207は画像処理部であり、色身の調整、画像濃度の調整、鏡像・ネガポジ反転などのデジタル画像処理を行う。206はスキャナーI/F部であり、スキャナー(13)で読み込まれた画像データをRAM(202)に格納する為にカラーリーダ部との接続を制御する。208は操作部I/Fであり、RAM(202)に格納された画像データをプリンタエンジンへ転送する際に使用される。205はネットワークに接続する為のネットワークI/F部である。210は無線通信部であり、PDA(101)との通信を制御する。全てのブロックは共有バス(211)で接続されている。
【0035】
図4はPDA(101)の制御ソフトウェア操作図である。PDA(101)操作はタッチペン、又は簡易なボタン操作によって視覚的に簡単な操作を実現する。PDA(101)は、最初に画像形成装置との接続を行う。この時、PDA(101)は複数の画像形成装置との接続をブロードキャスト(301)によって行う。図5はその接続の様子を示したものである。図5に示すように、PDA(101)は通信インタフェースを統一することで、単一の型の画像形成装置のみでなく、複数の異なる型の画像形成装置との通信確立を可能とする。
【0036】
この通信確立時、PDA(101)は複数の画像形成装置の、例えばシリアル番号等の各画像形成装置に一意の情報を得ることにより、それぞれの識別を行う。
【0037】
接続確立後、PDA(101)では、画面(310)によって、接続している画像形成装置のそれぞれの情報を選択することができ(311)(320)(321)、画像形成装置を選択することにより、画像形成装置が保持している稼動状況などの情報を読み出し、PDA(101)に表示することができる(330)。また、メンテナンスモードを実行(312)を選択することで、画像形成装置の記憶手段に対する書込み操作の実行を行う。
【0038】
メンテナンスモード実行画面(340)では、更に、接続中の全ての機種についてメンテナンスモードを実行するのか(341)、それともいくつかの機種を選択するのか(342)の選択を行う。この操作により、例えば、制御プログラムの書換え(343)、あるいは定着温調変更(344)、搬送速度変更(345)等のプログラム設定値の更新など、複数の複写機に対するメンテナンスモード操作を選択的に同時実行することが可能であり、メンテナンス操作の時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0039】
PDA(101)の制御プログラムの使用については、正規にメンテナンスを行う者以外の第三者による使用を防止する為に、何らかの認証手段を設けるべきであるが、特に詳しくは言及しない。
【0040】
図6はPDA(101)と画像形成装置との通信シーケンス概要である。PDA(101)から最初にブロードキャスト(301)を行う。PDA(101)は通信確立のリクエスト(400)に対し、画像形成装置から応答(402)があるまでリクエストを一定期間継続する(401)。一定期間内に応答がなければ、画像形成装置がPDA(101)との無線通信に対応していないか、無線通信状況に不具合があると考えられる。その場合には、前記操作部(701)によるメンテナンス操作を行うことになる。一定期間内に応答があった場合、通信確立(403)となる。この通信確立時に画像形成装置のシリアル番号などの識別情報を得ることは前記した通りである。
【0041】
PDA(101)側でPDA(101)操作により、稼動状況の読出し操作(321)が発生すると、PDA(101)は読出しリクエスト(404)を画像形成装置に対して行う。画像形成装置から受信した情報(405)はPDA上に表示される(330)。この間、画像形成装置は通常の画像形成動作を停止することなく、動作している。
【0042】
PDA(101)操作により、画像形成装置のプログラムの書換え(343)、プログラムの設定値変更(344)(345)が発生すると、書換え要求がPDA(101)から画像形成装置に送信される(406)。ここで、プログラムが更新されるため、画像形成装置は、通常の画像形成動作を停止する。メンテナンスモード遷移が完了後、応答が返される(407)。応答後、PDA(101)は書換え(408)を開始する。書換え終了通知後(409)、画像形成装置は応答を返し(410)、メンテナンスモードを解除する(414)。
【0043】
接続中の通信はPDA(101)からの切断要求(411)に対する応答(412)で切断する。
【0044】
前記PDA(101)から複数の画像形成装置に対するブロードキャスト(301)において、無差別に画像形成装置とPDA(101)が接続することは避けるべきである為、画像形成装置側で、正規のメンテナンスによる通信要求であるかを認証するようにする。
【0045】
図7はPDA(101)と画像形成装置との認証シーケンス図の例を示している。通信確立の要求(500)に対し、画像形成装置から、認証情報の要求を行う(501)。PDA(101)側からは認証情報を送信し(502)、画像形成装置側では、その認証情報が、予め登録されている認証と一致するかを判定し、正規のメンテナンスにおける通信であると認証した場合は、通信を確立し(503)、そうでない場合は通信拒否を行う(503)。この処理により、端末に対して無差別な複写機情報の流出や、端末による無差別な複写機のプログラム更新が行われないようにする。
【0046】
図8はPDA(101)と画像形成装置における処理を示している。通信確立の要求(510)に対し、画像形成装置では、操作部でのメンテナンスモードであるかをチェックする(511)。操作部でのメンテナンスモードの場合、通信拒否(513)を行う。
【0047】
そうでない場合、画像形成装置から、認証情報の要求を行う(512)。PDA(101)側送信された認証情報を判定し、(512)、正規のメンテナンスにおける通信であると認証した場合は、通信を確立し(514)、そうでない場合は通信拒否(513)を行う(503)。
【0048】
通信確立後(514)、PDA(101)からの要求を判定し、情報読出しであれば(515)、メンテナンスモードには遷移せず、画像形成処理と平行して情報送信処理を行う。情報読出し処理のように、画像形成装置の本来の機能である画像形成処理に影響がない機能では、画像形成処理を停止するべきではない為である。情報読出しでなく、プログラム設定値の書き換えや、プログラムの更新では、メンテナンスモード遷移を行う。但し、画像形成中であれば、バッファ中の画像形成が終了した次点まで待機し(517)、メンテナンスモード遷移を行う(517)。プログラムを更新後、リセット動作を行う(518)(519)。バッファ中の画像形成処理が非常に多く、一定時間以上に待機した(517)場合には、PDA(101)側では、更に待機するかどうかを選択できるようにし、メンテナンス当事者の判断に委ねてもよい。 PDA(101)側からのメンテナンスモード遷移要求を解除があれば(521)、メンテナンスモード遷移待機を解除する。
【0049】
【発明の効果】
以上の発明により、操作部上で行っていたサービス操作を外部からの端末により操作することで端末と画像形成装置の関係を1対多で行え、複数の画像形成装置に対する制御プログラムの書換えを同時に行うことができ、複数の画像形成装置に対するメンテナンス操作の作業時間を大幅に短縮できる。
【0050】
また、無線接続することにより、従来の有線接続した専用端末による書換えにおける画像形成装置の配置場所の制約を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の構成図。
【図2】画像形成装置の操作部図。
【図3】画像形成装置内部ブロック構成図。
【図4】PDAアプリケーション操作画面図。
【図5】PDA対画像形成装置の接続イメージ図。
【図6】PDA対画像形成装置の通信シーケンス図。
【図7】PDA対画像形成装置の認証シーケンス図。
【図8】画像形成装置におけるメンテナンスモード遷移図。
Claims (7)
- シート材を搬送し、前記シート材上に画像形成を行う画像形成装置であって、書換え可能な記憶手段、前記記憶手段を書き換える手段、無線送受信手段、を有する画像形成装置と、
記憶手段、表示手段、無線送受信手段を有する端末とで、
前記画像形成装置と前記端末間で通信を行い、前記双方の記憶手段における情報の授受を行うシステムで、
画像形成装置の記憶手段における情報を端末で読み出し、該情報を前記端末の表示手段で表示する第一の読出し処理と、
前記端末の記憶手段内の情報を前記画像形成装置に送信し、前記画像形成装置の記憶手段内の情報を書換える第二の書換え処理を行うことを特徴とする画像形成装置メンテナンスシステム。 - 前記端末と前記画像形成装置間の無線通信の関係は1対多の関係であり、前記端末は複数の前記画像形成装置に対して、前記第一の読出し処理、及び前記第二の書換え処理を行うことを特徴とする請求項1の画像形成装置メンテナンスシステム。
- 前記端末は通信確立時に複数の前記画像形成装置を一機ずつ認識し、前記第一の読出し処理時には、それぞれの前記画像形成装置の情報を識別することを特徴とする請求項1の画像形成装置メンテナンスシステム。
- 前記画像形成装置は入力部と表示部をもつ操作部を有しており、また、前記画像形成装置は前記端末との無線通信によるメンテナンスを行う第一の制御手段と、前記操作部操作によるメンテナンスを行う第二の制御手段を有し、前記第一の制御手段と前記第二の制御手段は排他の関係であり、一方が動作中であれば、他方は無効とすることを特徴とし、
前記第一の制御手段に対し、前記第二の制御手段は前記第一の制御手段が使用できない場合の補完的な手段であることを特徴とする請求項1の画像形成装置メンテナンスシステム。 - 前記端末と前記画像形成装置との通信インタフェースは統一されており、前記端末は単一の画像形成装置に対してのみでなく、型の異なる画像形成装置であっても、前記端末との通信確立、前記端末による前記第一の読出し処理、及び前記第二の書換え処理を行えることを特徴とする請求項1の画像形成装置メンテナンスシステム。
- 前記第一の制御手段である前記端末での前記画像形成装置の操作中、前記第一の読出し処理中は、前記画像形成装置の本来の機能である、画像形成機能は停止せず、前記第二の書換え処理中は前記画像形成機能を停止することを特徴とする請求項1の画像形成装置メンテナンスシステム。
- 前記第二の制御手段である前記画像形成装置の操作部による前記画像形成装置のメンテナンス操作中、前記操作部操作により実行される前記画像形成機能については実行できない排他の関係を特徴とする請求項1の画像形成装置メンテナンスシステム。
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