JP2004332654A - 燃料噴射ポンプ - Google Patents

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薫 小田
Hiroshi Inoue
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Abstract

【課題】形成が容易な取付体を備える燃料噴射ポンプを提供する。
【解決手段】エンジン1の回転するカム2により駆動される燃料噴射ポンプ10は、(A)燃料を加圧して吐出するポンプ本体12と、(B)複数枚の平板状を呈する金属薄板50a,50b,50c,50d,50eを積層して形成されてポンプ本体12の挿入部24の外周に嵌合されており、エンジン1に取り付けられる取付体14とを備えるように構成される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関(以下、エンジンという)の回転するカムにより駆動される燃料噴射ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1に開示される従来の燃料噴射ポンプは、燃料を加圧して吐出するポンプ本体に固定された取付体をシリンダヘッドに螺子留めすることで、エンジンに取り付けられる。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−195128号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし特許文献1に開示の燃料噴射ポンプでは、一枚の金属厚板からなる取付体を用いているため、その取付体を形成するには、金属厚板をプレス加工して成形した後、段付螺子孔等のような段差部分を切削加工により形成する必要があり、手間が掛かる。さらに取付体には高い剛性が求められているため、その要請に応えるべく取付体の板厚を厚くするほどプレス加工が困難となる。
本発明の目的は、形成が容易な取付体を備える燃料噴射ポンプを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1〜10に記載の発明によると、平板状の金属薄板を複数枚積層して取付体が形成されている。そのため、各金属薄板の板厚を薄くしてプレス加工による成形を容易にしつつ、金属薄板の積層枚数を増やして取付体全体の剛性を確保することができる。また、プレス加工では、各金属薄板の成形と同時に各金属薄板に貫通孔を形成できる。そこで、異なるサイズの貫通孔を形成した少なくとも二枚の金属薄板同士を各金属薄板の貫通孔が繋がるように積層すれば、各金属薄板の貫通孔内壁により段付螺子孔等の段差部分を簡単に形成できる。このように請求項1に記載の発明によれば、取付体の形成が容易となる。
【0006】
請求項4に記載の発明によると、取付体において、積層方向一端の金属薄板に設けられたかしめ部が積層方向他端の金属薄板にかしめられている。このかしめにより複数の金属薄板を容易に一体化することができ、取付体をエンジンに取り付けるとき等に各金属薄板が散けることを防止できる。
【0007】
請求項5に記載の発明によると、取付体において少なくとも二枚の金属薄板の間に断熱部材が介装されている。この断熱部材により、エンジンからポンプ本体への熱伝達を抑制できる。
請求項6に記載の発明によると、取付体において少なくとも二枚の金属薄板の間に弾性部材が介装されている。この弾性部材により、エンジンからポンプ本体への振動伝達とポンプ本体からエンジンへの振動伝達とを共に抑制できる。
【0008】
請求項8に記載の発明によると、エンジンのヘッドカバーに取り付けられるときにヘッドカバーの通孔の開口近傍に拡がるフランジ状となる取付体において、少なくとも二枚の金属薄板の間にシール部材が介装されている。このシール部材により、ポンプ本体の挿入部と通孔との間に流れ込んだエンジンオイルが金属薄板の積層界面を通じて外部に漏出することを防止できる。
【0009】
請求項9に記載の発明によると、取付体は、複数の金属薄板を積層方向に貫く嵌合孔を形成している。さらに取付体は、ポンプ本体の挿入部が嵌合されている嵌合孔の周囲においてヘッドカバーに取り付けられるときにヘッドカバーに直近となる積層方向一端の金属薄板を、直近薄板として有している。かかる取付体において直近薄板と直近薄板に隣接する金属薄板との間に一部分が介装されているシール部材の他部分は、挿入部と嵌合孔との間に介装されている。これにより、直近薄板とそれに隣接する金属薄板との間にシール部材を設けておくだけで、挿入部とヘッドカバーの通孔との間に流れ込んだエンジンオイルが金属薄板の積層界面のいずれにも到達し難くなる。このように請求項9に記載の発明によれば、エンジンオイルのシールを簡素な構成で確実に実現できる。
【0010】
請求項10に記載の発明によると、取付体において金属薄板に一部分が係合しているシール部材の他部分は、取付体がヘッドカバーに取り付けられるとき、ヘッドカバーに直近となる金属薄板とヘッドカバーとの間に介装される。このシール部材により、ポンプ本体の挿入部とヘッドカバーの通孔との間に流れ込んだエンジンオイルが取付体とヘッドカバーとの間を通じて外部に漏出することを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態による燃料噴射ポンプを図1及び図2に示す。燃料噴射ポンプ10は、エンジン1の回転するカム2により駆動されるガソリン直噴用高圧ポンプである。燃料噴射ポンプ10は、ポンプ本体12と、取付体としての取付フランジ14とを備えている。取付フランジ14は、ポンプ本体12のタペットガイド24の外周に嵌合されていると共に、固定ボルト16によりポンプ本体12に螺子留めされている。この取付フランジ14がインシュレータ15を介して取付ボルト18によりエンジン1のヘッドカバー4に螺子留めされることで、燃料噴射ポンプ10がエンジン1に取り付けられている。
【0012】
ポンプ本体12は、燃料を吸入する吸入口20と、燃料を吐出する吐出口22とを形成している。ポンプ本体12において挿入部としてのタペットガイド24は円筒状に形成され、ヘッドカバー4を円筒孔状に貫く通孔6に挿入されている。タペットガイド24は、内周側に収容した有底円筒状のタペット26を往復移動可能にガイドする。ポンプ本体12においてタペットガイド24の反ヘッドカバー側端部に固定されているシリンダ28は、内周側に収容したプランジャ30を往復移動可能にガイドする。プランジャ30の一端部は、シリンダ28が形成する加圧室32に臨んでいる。プランジャ30の他端部は、スプリング34によりタペット26に押当てられているスプリング座36に係止されており、それによってプランジャ30とタペット26とが一体となって往復移動可能となっている。スプリング座36を介してスプリング34の付勢力を受けるタペット26の底壁26aは、ヘッドカバー4で覆われるカム2に押当てられている。エンジン1においてカムシャフト8と共にカム2が回転するとき、タペット26がカム2のカム面2aに沿って往復移動する。吸入口20から加圧室32に吸入された燃料は、ポンプ本体12に設けられた電磁弁38の閉弁後、タペット26と共に往復移動するプランジャ30によって加圧され、吐出口22から吐出される。
【0013】
インシュレータ15は平板状に形成され、取付フランジ14とヘッドカバー4との間に介装されている。インシュレータ15は、ヘッドカバー4からポンプ本体12への熱伝達を抑制する。それと共にインシュレータ15は、タペットガイド24が嵌合される孔15aの周囲において、インシュレータ15とヘッドカバー4の間並びに取付フランジ14とインシュレータ15の間をシールすることで、ヘッドカバー4内のエンジンオイルが外部に漏出することを防止する。
【0014】
次に、取付フランジ14について詳細に説明する。
図3に示すように取付フランジ14は、五枚の金属薄板50a,50b,50c,50d,50eがこの順で積層されることにより、一つの厚肉フランジ状に形成されている。図3及び図4に示すように各金属薄板50a〜50eは、互いに概ね同じ六角形の平板状を呈している。但し、金属薄板50a〜50eの積層方向(以下、単に積層方向という)において取付フランジ14の一端を構成する金属薄板50aには、四つのかしめ部51が設けられている。各かしめ部51は、六角形の輪郭をもつ金属薄板50aの本体の外周縁部から突出するように形成され、金属薄板50aの周方向において互いに間隔をあけて配置されている。各かしめ部51は金属薄板50aの本体に対してほぼ直角に屈曲され、取付フランジ14の積層方向他端を構成する金属薄板50eにかしめられている。このかしめにより、金属薄板50a,50eの間に残りの金属薄板50b,50c,50dが挟持され、それら五枚の金属薄板50a〜50eが一体化されている。
【0015】
図1及び図3に示すように取付フランジ14の中央部には、各金属薄板50a〜50eを積層方向に貫く嵌合孔52が形成されている。この嵌合孔52にタペットガイド24が嵌合し、取付フランジ14は通孔6の挿入入口側の開口6a近傍に拡がるようにヘッドカバー4の外壁上に取り付けられる。
【0016】
嵌合孔52は、ヘッドカバー4側に向かって段階的に縮径する段付円筒孔状を呈し、大径部52a、中径部52b、小径部52c、並びにそれら各部間を階段状に繋ぐ第一段差部52d及び第二段差部52eを形成している。取付フランジ14において、大径部52aは反ヘッドカバー側端の金属薄板50eの貫通孔により、中径部52bは金属薄板50eに隣接する金属薄板50dの貫通孔により、小径部52cは残りの金属薄板50c,50d,50eの各貫通孔によりそれぞれ構成されている。これにより、金属薄板50dの金属薄板50e側の面のうち大径部52aから露出した部分が第一段差部52dを構成し、タペットガイド24の鍔部24aに係合している。また、金属薄板50cの金属薄板50d側の面のうち中径部52bから露出した部分が第二段差部52eを構成し、鍔部24aとの間にOリング54を挟持している。尚、Oリング54は、嵌合孔52とタペットガイド24との間をシールしている。
【0017】
取付フランジ14において嵌合孔52を挟む二箇所には、各金属薄板50a〜50eを積層方向に貫く固定ボルト孔56が形成されている。各固定ボルト孔56は、ヘッドカバー4側に向かって段階的に拡径する段付円筒孔状を呈し、大径部56a、小径部56b、並びに大径部56aと小径部56bとを段差状に繋ぐ座部56cを形成している。取付フランジ14において、小径部56bは反ヘッドカバー側端面から数えて一枚目及び二枚目の金属薄板50e,50dの各貫通孔により、大径部56aは残りの金属薄板50a,50b,50cの各貫通孔によりそれぞれ構成されている。これにより、金属薄板50dの金属薄板50c側の面のうち大径部56aから露出した部分が座部56cを構成している。固定ボルト孔56に通されている固定ボルト16の頭部16aは座部56cに着座し、当該固定ボルト16の軸部16bはポンプ本体12に螺着している。
【0018】
取付フランジ14において嵌合孔52を挟む二箇所であって二つの固定ボルト孔56とは間隔をあけた二箇所に、各金属薄板50a〜50eを積層方向に貫く取付ボルト孔58が形成されている。各取付ボルト孔58は、各金属薄板50a〜50eが形成する貫通孔により構成され、ストレートな円筒孔状を呈している。取付ボルト孔58に通される取付ボルト18の頭部18aは取付フランジ14の反ヘッドカバー側端面に着座し、当該取付ボルト18の軸部18bはヘッドカバー4に螺着される。
【0019】
ここで、取付フランジ14の形成方法を説明する。
(1)各金属薄板50a〜50eの素材となる薄肉の鋼板をプレス加工により打ち抜いて、図4に示す如き各金属薄板50a〜50eの外形を成形する。このプレス加工の際には、目的とする取付フランジ14において嵌合孔52、固定ボルト孔56及び取付ボルト孔58を各々構成する貫通孔60,62,64を、各金属薄板50a〜50eの成形と同時に各金属薄板50a〜50eに形成する。
(2)図5に示すように、金属薄板50a,50b,50c,50d,50eをこの順で積層する。その際、各金属薄板50a〜50eの貫通孔60,62,64について、対応する孔52,56,58を構成するように位置合わせする。
(3)図3に示すように、金属薄板50aの各かしめ部51を金属薄板50eにかしめる。その結果、金属薄板50a〜50eが一体化され、取付フランジ14が完成する。
【0020】
以上説明した第一実施形態によれば、各金属薄板50a〜50eの板厚を薄くしてプレス加工による成形を容易にしつつ、五枚の金属薄板50a〜50eを重ね合わせることにより取付フランジ14の剛性を高めることができる。しかも、各金属薄板50a〜50eにその成形と同時に形成した貫通孔60,62を繋げることで段付円筒孔状の嵌合孔52及び固定ボルト孔56を形成できるので、それら孔52,56を形成するための切削加工が不要となる。
さらに取付フランジ14は、五枚の金属薄板50a〜50eをかしめにより一体化して形成されるので、そのように形成した取付フランジ14をポンプ本体12やヘッドカバー4に螺子留めする際に各金属薄板50a〜50eが散けない。
【0021】
(第二実施形態、第三実施形態)
本発明の第二実施形態及び第三実施形態による燃料噴射ポンプの取付フランジをそれぞれ図6及び図7に示す。第一実施形態と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。
【0022】
図6に示す第二実施形態の取付フランジ70では、ヘッドカバー側端面から数えて二枚目及び三枚目の金属薄板50b,50cの間に断熱部材72が介装されている。断熱部材72は、例えばフェノール樹脂等の樹脂により薄肉の平板状に形成されている。断熱部材72は金属薄板50bから金属薄板50cへの熱伝達を抑制するため、エンジン1の燃焼熱がヘッドカバー4からポンプ本体12に伝わり難くなる。そのため、電磁弁38が高温となることによる性能低下と、ポンプ本体12を形成する樹脂等の熱劣化とを抑制できる。
【0023】
図7に示す第三実施形態の取付フランジ80では、第二実施形態の断熱部材72の代わりに弾性部材82が金属薄板50b,50cの間に介装されている。弾性部材82は、例えばゴムにより薄肉の平板状に形成されている。弾性部材82は金属薄板50b,50c間の振動伝達を抑制するため、エンジン振動がポンプ本体12に伝わり難くなると共に、ポンプ本体12の作動振動がエンジン1に伝わり難くなる。そのため、ポンプ本体12が外部振動を受けることで作動異常を起こすことを防止でき、またポンプ本体12の振動がエンジン1のヘッドカバー4に伝わってポンプ本体12の作動音が増幅されることを抑制できる。
【0024】
(第四実施形態、第五実施形態)
本発明の第四実施形態及び第五実施形態による燃料噴射ポンプの要部を図8及び図9にそれぞれに示す。第一実施形態と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。
【0025】
上述した第一実施形態では、ヘッドカバー4の通孔6とタペットガイド24との間に流れ込んだエンジンオイルが、インシュレータ15の孔15aとタペットガイド24との間から漏れ、取付フランジ14の嵌合孔52とタペットガイド24との間に流入することが想定され得る。この場合、嵌合孔52とタペットガイド24との間に流入したエンジンオイルが金属薄板50a〜50eの各積層界面を通じて外部に漏出する可能性がある。
【0026】
そこで、図8に示す第四実施形態の取付フランジ90においては、各金属薄板50a,50b,50c,50d,50eの間にシール部材としてのガスケット92が介装されている。各ガスケット92は、例えば各金属薄板50a〜50eよりも薄いゴム膜で円環状に形成され、両面を挟む金属薄板に密着している。また、取付フランジ90の反ヘッドカバー側端の金属薄板50eとそれに隣接する金属薄板50dとの間のガスケット92は、内周縁部において金属薄板50dとタペットガイド24の鍔部24aとの間に介装されて鍔部24aに密着している。各ガスケット92の中央部にはタペットガイド24が嵌入されており、各ガスケット92はタペットガイド24の外周を全域に亘って取り囲んでいる。そのため、嵌合孔52とタペットガイド24との間に入ったエンジンオイルは、金属薄板50a〜50eの各積層界面に向かう流れを各ガスケット92により止められる。また、嵌合孔52とタペットガイド24との間に入ったエンジンオイルは、嵌合孔52とタペットガイド24との間を抜けて取付フランジ90の反ヘッドカバー側端から流出することを、金属薄板50dと鍔部24aとの間のガスケット92により止められる。したがって、エンジンオイルの漏出が防がれると共に、第一実施形態で用いたOリング54が不要となる。
【0027】
また、図9に示す第五実施形態の取付フランジ100においては、ヘッドカバー4に直近の金属薄板50aとそれに隣接する金属薄板50bとの間のみにシール部材としてのガスケット102が介装されている。ガスケット102は、例えば各金属薄板50a〜50eよりも薄いゴム膜で円環状に形成され、外周縁部102aを金属薄板50a,50bに挟持されている。ガスケット102の内周縁部102bは、金属薄板50aが形成する嵌合孔52内においてヘッドカバー4側に向かって屈曲され、金属薄板50aが形成する嵌合孔52とタペットガイド24との間のほぼ全域に介装されている。以上の構成によりガスケット102は、両面を挟む金属薄板50a,50b並びに両面を挟む嵌合孔52とタペットガイド24に密着する。そのため、孔15aとタペットガイド24との間から洩れたエンジンオイルは、嵌合孔52とタペットガイド24との間を抜ける流れと、金属薄板50a〜50eの各積層界面に向かう流れとをガスケット102により止められる。したがって、エンジンオイルの漏出が防がれると共に、第一実施形態で用いたOリング54が不要となる。
【0028】
(第六実施形態)
本発明の第六実施形態による燃料噴射ポンプの取付フランジを図10に示す。第一及び第二実施形態と実質的に同一の構成部分には同一符号を付す。
第六実施形態の燃料噴射ポンプでは、インシュレータ15が設けられず、その代わりにガスケット112と、第二実施形態と同じ断熱部材72とが取付フランジ110に一体化されている。
【0029】
ガスケット112について詳細に説明する。シール部材としてのガスケット112は、例えば各金属薄板50a〜50eよりも薄い金属板で形成され、金属薄板50aと同様な形状を有している。すなわちガスケット112は、六角形の輪郭をもつ本体114と、本体114の外周縁部の周方向に間隔をあけた四箇所から突出するかしめ部116とを有している。本体114はヘッドカバー4に直近の金属薄板50aとヘッドカバー4との間に介装され、タペットガイド24が嵌合される当該本体114のシール孔115の周囲で通孔6の開口6aとタペットガイド24との間を塞いでいる。そのため、通孔6とタペットガイド24との間に流れ込んだエンジンオイルが取付フランジ110とヘッドカバー4との間から外部に漏出することを防止できる。各かしめ部116は本体114に対してほぼ直角に屈曲され、ヘッドカバー4から最も離れた金属薄板50eにかしめられて係合している。
【0030】
以上説明した第六実施形態によれば、インシュレータ15と同等の機能を共同して果たすガスケット112及び断熱部材72が取付フランジ110に組み込まれている。そのため、互いに別体の取付フランジ110とインシュレータ15とを重ね合わせてヘッドカバー4に取り付ける場合に比べ、取付作業が容易となる。
【0031】
ところで、上述した第一〜第六実施形態では金属薄板を五枚積層して取付フランジを形成しているが、金属薄板の積層枚数については、取付体に求められる剛性や各金属薄板の板厚等に応じて適宜設定できる。
さらに、第一〜第六実施形態ではかしめにより各金属薄板を一体化しているが、金属薄板の各積層界面に接着剤を塗布して一体化するようにしてもよい。
【0032】
さらに、第一〜第六実施形態では取付フランジが螺子留めによりエンジンに取り付けられるが、例えばクランプを用いて取付体をエンジンに取り付けるようにしてもよい。
さらに、第一〜第六実施形態では取付フランジを螺子留めによりポンプ本体に固定しているが、その他の機械的結合や接着剤により取付体をポンプ本体に固定してもよい。
【0033】
さらに、第二実施形態の取付フランジ70では断熱部材72を金属薄板の一積層界面のみに介装しているが、断熱部材については、求められる熱伝導率等に応じて金属薄板の二以上の積層界面に介装させてもよい。また、第二実施形態の断熱部材72を第三、第四及び第五実施形態の取付フランジ80,90,100に組み込んでもよい。
【0034】
さらに、第三実施形態の取付フランジ80では弾性部材82を金属薄板の一積層界面のみに介装しているが、弾性部材については、求められる弾性係数等に応じて金属薄板の二以上の積層界面に介装させてもよい。また、第三実施形態の弾性部材82を第四、第五及び第六実施形態の取付フランジ90,100,110に組み込んでもよいし、第四及び第五実施形態のガスケット92,102により第三実施形態の弾性部材82と同等の機能を果たすようにしてもよい。
【0035】
さらに、第四実施形態の取付フランジ90では金属薄板の各積層界面にガスケット92を介装しているが、ガスケット92の代わりにシール剤を金属薄板の各積層界面に塗布してガスケット92と同等の機能を果たすようにしてもよい。
さらに、第四実施形態の一つのガスケット92又は第五実施形態のガスケット102と第六実施形態のガスケット112の本体114とを同一素材で一体に形成してなるシール部材を採用してもよい。かかるシール部材においては、二枚の金属薄板に挟まれるガスケット92又は102となる部分が金属薄板に係合する部分に相当する。
【0036】
さらに、第一〜第六実施形態ではガソリン直噴用の燃料噴射ポンプ(高圧ポンプ)に本発明を適用した例について説明したが、例えばディーゼル用の燃料噴射ポンプに本発明を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態による燃料噴射ポンプを示す図であって、図2のI−I線断面図である。
【図2】本発明の第一実施形態による燃料噴射ポンプを示す平面図である。
【図3】本発明の第一実施形態による取付フランジを示す図であって、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図である。
【図4】図3の取付フランジを構成する複数枚の金属薄板を示す斜視図である。
【図5】図3の取付フランジの形成方法を説明するための図であって、(A)は図3(B)に対応する断面図、(B)は図3(C)に対応する断面図である。
【図6】本発明の第二実施形態による取付フランジを示す図であって、図3(B)に相当する断面図である。
【図7】本発明の第三実施形態による取付フランジを示す図であって、図3(B)に相当する断面図である。
【図8】本発明の第四実施形態による燃料噴射ポンプの要部を示す図であって、(A)は図1に相当する断面図、(B)は(A)のB部の拡大図である。
【図9】本発明の第五実施形態による燃料噴射ポンプの要部を示す図であって、(A)は図1に相当する断面図、(B)は(A)のB部の拡大図である。
【図10】本発明の第六実施形態による取付フランジを示す図であって、(A)は一部切り欠き平面図、(B)は(A)のB−B線断面図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 カム
4 ヘッドカバー
6 通孔
6a 開口
8 カムシャフト
10 燃料噴射ポンプ
12 ポンプ本体
14,70,80,90,100,110 取付フランジ(取付体)
15 インシュレータ
16 固定ボルト
18 取付ボルト
24 タペットガイド(挿入部)
50a,50b,50c,50d,50e 金属薄板
51 かしめ部
52 嵌合孔
56 固定ボルト孔
58 取付ボルト孔
60,62,64 貫通孔
72 断熱部材
82 弾性部材
92,102,112 ガスケット(シール部材)

Claims (10)

  1. 内燃機関の回転するカムにより駆動される燃料噴射ポンプであって、
    燃料を加圧して吐出するポンプ本体と、
    平板状の金属薄板を複数枚積層して形成されており、前記内燃機関に取り付けられる取付体と、
    を備えることを特徴とする燃料噴射ポンプ。
  2. 前記取付体は前記内燃機関に螺子留めされることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射ポンプ。
  3. 前記ポンプ本体と前記取付体とは互いに螺子留めされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料噴射ポンプ。
  4. 前記取付体において、積層方向一端の前記金属薄板に設けられたかしめ部が積層方向他端の前記金属薄板にかしめられていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の燃料噴射ポンプ。
  5. 前記取付体において少なくとも二枚の前記金属薄板の間に断熱部材が介装されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料噴射ポンプ。
  6. 前記取付体において少なくとも二枚の前記金属薄板の間に弾性部材が介装されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の燃料噴射ポンプ。
  7. 前記内燃機関は、ヘッドカバーを貫く通孔を形成し、
    前記ポンプ本体は、前記通孔に挿入される挿入部を有し、
    前記取付体は、前記挿入部の外周に嵌合されてフランジ状を呈しており、前記ヘッドカバーに取り付けられるとき、前記通孔の開口近傍に拡がるフランジ状となることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の燃料噴射ポンプ。
  8. 前記取付体において少なくとも二枚の前記金属薄板の間にシール部材が介装されていることを特徴とする請求項7に記載の燃料噴射ポンプ。
  9. 前記取付体は、複数の前記金属薄板を積層方向に貫く嵌合孔を形成していると共に、前記挿入部が嵌合されている前記嵌合孔の周囲において前記ヘッドカバーに取り付けられるときに前記ヘッドカバーに直近となる積層方向一端の前記金属薄板を、直近薄板として有しており、
    前記取付体において前記直近薄板と前記直近薄板に隣接する前記金属薄板との間に一部分が介装されている前記シール部材の他部分は、前記挿入部と前記嵌合孔との間に介装されていることを特徴とする請求項8に記載の燃料噴射ポンプ。
  10. 前記取付体において前記金属薄板に一部分が係合しているシール部材の他部分は、前記取付体が前記ヘッドカバーに取り付けられるとき、前記ヘッドカバーに直近となる前記金属薄板と前記ヘッドカバーとの間に介装されることを特徴とする請求項7、8又は9に記載の燃料噴射ポンプ。
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