JP2004331793A - 凹凸を有するハニカム構造体フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】任意にデザインされた微細凹凸構造をハニカム構造体フィルムに付与する方法、および微細凹凸構造が付与されたハニカム構造体フィルムを用いた三次元組織培養法を開発すること。
【解決手段】両親媒性を有する単独のポリマー又はポリマーと両親媒性ポリマーとから成るポリマー混合物の疎水性有機溶媒溶液を凹凸を有する基板上にキャストし、該有機溶媒を蒸散させると同時に該キャスト液表面で結露させ、該結露により生じた微小水滴を蒸発させることにより得られる、微細凹凸構造を有するハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルム。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微細凹凸構造を有するハニカム構造体フィルム、並びにそれを用いた細胞の三次元組織培養法に関する。より詳細には、本発明は、ポリマーと両親媒性ポリマーを用いて調製される微細凹凸構造を有するハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルム、並びにそれを用いて細胞を培養することにより細胞の三次元集合体を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
細胞と材料との相互作用において、細胞は材料表面の化学的な性質のみならず微細な形状によっても影響を受けることが知られている。そこで組織工学などの観点から細胞の機能制御を目指すとき、細胞と接触する材料表面の化学的性質と微細な構造の双方の加工が重要となる。表面の微細加工法としては、表面加工技術として半導体産業等に利用されているマイクロパターン技術を利用した細胞接着面のサイズコントロール、培養基板への微小溝構造の導入、マイクロスフィアによる微細凹凸の作製などが挙げられ、表面微細構造が細胞の成長等に大きく影響を及ぼすことが知られている。
【0003】
細胞工学、組織工学等において細胞培養を行う時、細胞の足場となる基材が必要であり、上記の通り、細胞との相互作用において細胞は最良表面の化学的な性質のみならず微細な形状によっても影響を受けることが知られている。そこで、細胞の機能制御を目指すとき、細胞と接触する材料表面の化学的性質と細胞の微細な構造の双方の設計が重要となる。ハニカム構造を有する多孔性フィルムではハニカムパターンが細胞接着面を提供し、多孔質構造が細胞の支持基盤へのアクセス、栄養の供給ルートとなることが示されている。
【0004】
このハニカム構造フィルムをベースに細胞を組織化すれば、その1つの利用方法として人工臓器が考えられる。しかし人工臓器等にしたときには体内に埋め込むことが必須となる為、この基材は長期的には生体内へ吸収されることが望ましい。これまでのハニカム構造を与える材料で細胞培養に要する時間は安定に構造を維持し、それ以上では分解するような生分解性材料から作られたものはない。
言い換えれば、ハニカム構造体と細胞工学、細胞培養技術を組み合わせ人工臓器等の医療用途へ展開するに当たっては生分解性材料を使うことが必須である。
【0005】
このような事情に鑑み、本発明者らは、生分解性ポリマーが50〜99w/w%および両親媒性ポリマーが50〜1w/w%からなるポリマーの疎水性有機溶媒溶液を、相対湿度50〜95%の大気下で基板上にキャストし、該有機溶媒を徐々に蒸散させると同時に該キャスト液表面で結露させ、該結露により生じた微小水滴を蒸発させることで得られるハニカム構造体、並びに該ハニカム構造体からなるフィルムを提案している(特開2001−157574号公報)。しかしながら、この方法で作製したハニカム構造を有するフィルムを用いて、生体組織に類似した秩序だった細胞の三次元集合体の形成することができるかどうかは不明であった。
【0006】
さらに、特開2002−347107号公報には、延伸フィルムおよびそれを用いた細胞培養基材が報告されており、特開2002−335949号公報には、ハニカム構造体フィルムを用いた細胞の三次元組織培養法が報告されている。
これらの特許文献においては、ハニカム構造体フィルムは空孔が一様に二次元的に配列した薄膜が用いられている。このハニカム構造体フィルムは、強度調整用ポリマーと両親媒性ポリマーの疎水性溶媒溶液を基板上にキャストし、これに高湿度空気を吹き付けることで、有機溶媒を蒸散させると同時にキャスト溶液表面で結露させ、結露で生じた微小水滴をさらに蒸散させることで得られるものである。このハニカム構造体フィルムを様々な用途に用いるためにはそれ以上の加工成型が必要になる場合があるが、これらの上記特許文献に記載の方法では、延伸による空孔形状の異方化が唯一の加工法であった。また、このようにして作製されたハニカム構造体フィルムおよび延伸フィルムは細胞の三次元組織培養に用いることができ、生体組織に特異的な機能を発現した細胞集合体の形成、細胞の配列構造を有する組織の再生が可能であった。しかし、この三次元培養法は単層の細胞レイヤーを重ねるだけであり、生体組織に特有の毛細血管網の導入は実現されていない。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−157574号公報
【特許文献2】
特開2002−347107号公報
【特許文献3】
特開2002−335949号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、任意にデザインされた微細凹凸構造をハニカム構造体フィルムに付与する方法、および微細凹凸構造が付与されたハニカム構造体フィルムを用いた三次元組織培養法を開発することを解決すべき課題とした。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、ポリ乳酸の疎水性溶媒溶液を予め凹凸加工を施した基板にキャストし、これに高湿度空気を吹き付けることで、有機溶媒を蒸散させると同時にキャスト溶液表面で結露させ、結露で生じた微小水滴をさらに蒸散させることによってデザインした凹凸を有するハニカム構造体を作製した。そして、得られたハニカム構造体を用いて血管内皮細胞を培養した結果、立体的な三次元細胞組織構造を形成できることを見出した。これは、凹凸を有さないハニカム構造体を用いた場合には達成できない効果であった。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。
【0010】
即ち、本発明によれば、両親媒性を有する単独のポリマー又はポリマーと両親媒性ポリマーとから成るポリマー混合物の疎水性有機溶媒溶液を凹凸を有する基板上にキャストし、該有機溶媒を蒸散させると同時に該キャスト液表面で結露させ、該結露により生じた微小水滴を蒸発させることにより得られる、微細凹凸構造を有するハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルムが提供される。
【0011】
好ましくは、ポリマーとして脂肪族ポリエステルを使用する。
好ましくは、ポリマーと両親媒性ポリマーとから成るポリマー混合物として、50〜99w/w%のポリマーおよび50〜1w/w%の両親媒性ポリマーからなるポリマー混合物を使用する。
【0012】
好ましくは、疎水性有機溶媒溶液を基板上にキャストし、高湿度空気を吹き付けることで該有機溶媒を蒸散させると同時に該キャスト液表面で結露させ、該結露により生じた微小水滴を蒸発させることにより得られるハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルムを用いる。
好ましくは、疎水性有機溶媒溶液を、相対湿度50〜95%の大気下で基板上にキャストし、該有機溶媒を蒸散させると同時に該キャスト液表面で結露させ、該結露により生じた微小水滴を蒸発させることにより得られるハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルムを用いる。
好ましくは、ハニカム構造体の直径は0.1〜100μmである。
【0013】
本発明の別の側面によれば、上記した本発明のハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルムからなる細胞培養用基材が提供される。
【0014】
本発明のさらに別の側面によれば、両親媒性を有する単独のポリマー又はポリマーと両親媒性ポリマーとから成るポリマー混合物の疎水性有機溶媒溶液を凹凸を有する基板上にキャストし、該有機溶媒を蒸散させると同時に該キャスト液表面で結露させ、該結露により生じた微小水滴を蒸発させることを含む、ハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルムの製造方法が提供される。
【0015】
好ましくは、凹凸を有する基板は、フォトリソグラフィーで加工したレジストを鋳型として用いてポリジメチルシロキサンエラストマー(PDMS)を成型することによって作製したものである。
好ましくは、凹凸を有する基板は、表面に水溶性高分子を塗布した基板である。
【0016】
本発明のさらに別の側面によれば、本発明のハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルム、あるいは本発明の細胞培養用基材を用いて、細胞を培養する方法が提供される。好ましくは、上記の細胞培養方法においては、細胞の三次元集合体を形成する。
本発明のさらに別の側面によれば、上記方法により調製される細胞の三次元集合体が提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施態様及び実施方法について詳細に説明する。
本発明の微細凹凸構造を有するハニカム構造体フィルムは、両親媒性を有する単独のポリマー又はポリマーと両親媒性ポリマーとから成るポリマー混合物の疎水性有機溶媒溶液を予めデザインされた凹凸を有する基板上にキャストし、該有機溶媒を蒸散させると同時に該キャスト液表面で結露させ、該結露により生じた微小水滴を蒸発させることにより得られるものである。
【0018】
本発明では、両親媒性を有する単独のポリマーを使用してもよいし、あるいは、ポリマーと両親媒性を有するポリマーから成る複数のポリマーの混合物を使用してもよい。
【0019】
本発明で用いることができる、両親媒性ポリマーでない方のポリマーとしては、ポリ乳酸、ポリヒドロキシ酪酸、ポリカプロラクトン、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペートなどの(生分解性)脂肪族ポリエステル、並びにポリブチレンカーボネート、ポリエチレンカーボネート等の脂肪族ポリカーボネート等が、有機溶媒への溶解性の観点から好ましい。中でも、ポリ乳酸、ポリカプロラクトンが入手の容易さ、価格等の観点から望ましい。
【0020】
本発明で用いることができる両親媒性ポリマーとしては、細胞培養基材として利用することを考慮すると毒性のないことが好ましく、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールブロック共重合体、アクリルアミドポリマーを主鎖骨格とし、疎水性側鎖としてドデシル基と親水性側鎖としてラクトース基或いはカルボキシル基を併せ持つ両親媒性ポリマー、或いはヘパリンやデキストラン硫酸、核酸(DNAやRNA)などのアニオン性高分子と長鎖アルキルアンモニウム塩とのイオンコンプレックス、ゼラチン、コラーゲン、アルブミン等の水溶性タンパク質を親水性基とした両親媒性ポリマー等を利用することが望ましい。
【0021】
また、両親媒性を有する単独のポリマーとしては、例えば、ポリ乳酸−ポリエチレングリコールブロック共重合体、ポリε−カプロラクトン−ポリエチレングリコールブロック共重合体、ポリリンゴ酸−ポリリンゴ酸アルキルエステルブロック共重合体などが挙げられる。
【0022】
本発明で用いるハニカム構造体を作成するに当たってはポリマー溶液上に微小な水滴粒子を形成させることが必要であることから、使用する有機溶媒としては非水溶性(疎水性)であることが必要である。疎水性有機溶媒の例としてはクロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン系有機溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メチルイソブチルケトンなどの非水溶性ケトン類、二硫化炭素などが挙げられる。これらの有機溶媒は単独で使用しても、又、これらの溶媒を組み合わせた混合溶媒として使用してもよい。疎水性有機溶媒に溶解するポリマーと両親媒性ポリマーの両者の合計のポリマー濃度は、好ましくは0.01から10重量%であり、より好ましくは0.05から5重量%である。ポリマー濃度が0.01重量%より低いと得られるフィルムの力学強度が不足し望ましくない。また、ポリマー濃度が10重量%以上ではポリマー濃度が高くなりすぎ、十分なハニカム構造が得られない。
【0023】
また、ポリマーと両親媒性ポリマーを使用する場合、その組成比は特に限定されないが、好ましくは99:1〜50:50(wt/wt)の範囲内である。両親媒性ポリマー比が1以下の場合には、均一なハニカム構造が得るのが困難となる場合があり、又、両親媒性ポリマー比が50以上では得られるハニカム構造体の安定性、特に力学的な安定性が低下する場合がある。
【0024】
本発明においては該ポリマー有機溶媒溶液を基板上にキャストしハニカム構造体を調製する。基板としてはガラス、金属、シリコンウェハー等の無機材料、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエーテルケトン等の耐有機溶剤性に優れた高分子などを使用できる。
【0025】
本発明で用いる基板は凹凸を有することを特徴とする。凹凸は好ましくは予めデザインされていることが好ましい。本発明で用いる凹凸基板の製造方法は特に限定されない。例えば、フォトリソグラフィーで加工したレジストを鋳型として用い、ポリジメチルシロキサンエラストマー(PDMS)を成型することによって作成することができる。あるいは、電子線リソグラフィー、機械的に金属板などに微細な打ち出し加工をするエンボス加工、等の方法による凹凸基板の作製も可能である。また、それらを鋳型としてPDMSなどの成型可能物質に転写することでも凹凸基板の作製は可能である。
【0026】
基板に付与される凹凸の大きさは特に限定されないが、例えば、深さ(高低差)は1μmから100μm程度であり、好ましくは2μmから50μm程度である。また、凹凸領域の形状(凹凸のパターン)も特に限定されず、例えば、正方形、長方形、円形、線状(縦横比が大きな長方形の場合)など任意の形状を採用することができる。凹凸領域の大きさも特に限定されないが、正方形又は長方形の場合には一辺の長さ(又は、円形の場合には直径)を、それぞれ数μmから数cm程度とすることができ、例えば数μmから数mmとすることができ、好ましくは1μmから100μm程度、さらに好ましくは2μmから100μm程度にすることができる。
【0027】
また、上記の方法により作成した凹凸基板は、凹凸を有するハニカム構造体の作製に先立って、その表面に水溶性高分子を塗布(例えば、0.5μm程度の厚さ)することによって作製後の水中での剥離を促進させることができる。
【0028】
本発明で、ハニカム構造が形成される機構は次のように考えられる。疎水性有機溶媒が蒸発するとき、潜熱を奪う為に、ポリマー溶液表面の温度が下がり、微小な水の液滴がポリマー溶液表面に凝集、付着する。両親媒性ポリマーの親水性部分の働きによって水と疎水性有機溶媒の間の表面張力が減少し、このため、水微粒子が凝集して1つの塊になろうとするのを妨げ、安定化される。溶媒が蒸発していくに伴い、液滴がヘキサゴナル状に最密充填して並んでいき、最後に、水が飛び、ポリマーが規則正しくハニカム状に並んだ形として残る。
【0029】
従って、該フィルムを調製する環境としては、
(1)疎水性有機溶媒溶液を基板上にキャストし、高湿度空気を吹き付けることで該有機溶媒を徐々に蒸散させると同時に該キャスト液表面で結露させ、該結露により生じた微小水滴を蒸発させる方法;並びに
(2)疎水性有機溶媒溶液を、相対湿度50〜95%の大気下で基板上にキャストし、該有機溶媒を蒸散させると同時に該キャスト液表面で結露させ、該結露により生じた微小水滴を蒸発させる方法;などが好ましい。
【0030】
このようにしてできるハニカム構造体のひとつひとつ(個々)の大きさは、特には限定されないが、好ましくは0.1μmから100μmであり、より好ましくは0.1μmから10μmであり、この範囲の大きさであれば、細胞培養用の基材として好適に用いることができる。
【0031】
本発明においては、上記のようにして作製したハニカム構造体フィルムをそのまま用いてもよいし、あるいは、該ハニカム構造体フィルムを延伸することにより伸長した細孔の配列構造を有するフィルムを用いることもできる。このような延伸フィルム上で細胞を培養した場合、細胞が細孔の直線的な配列に沿って配向する。
【0032】
フィルムの延伸の方法は、特に限定されず、例えば、ハニカム構造体フィルムの2以上の端をピンセット又は手でつまみ、伸長方向に引っ張ることにより行うことができる。あるいは、マイクロマニュピレーターを用いて延伸を行うこともできる。
【0033】
本発明において、延伸は、一軸延伸、二軸延伸又は三軸延伸の何れでもよい。本発明において、延伸方向の伸長率は特に限定されないが、好ましくは1.1から10倍の範囲内である。伸長率が1.1倍以下では延伸による本発明の効果が小さく、また伸長率が10倍以上ではフィルムが破壊され易くなる。
【0034】
本発明においては、上記のようにして作製したハニカム構造体フィルムを細胞培養用基材として用いて細胞を培養することにより、細胞の三次元集合体を形成することができる。本発明の方法で培養できる細胞の種類は特に限定されず、任意の培養細胞、並びに組織から採取した細胞などを培養することができ、より具体的には、肝細胞、血管内皮細胞、軟骨細胞、皮膚細胞、神経細胞、心筋細胞、幹細胞などを挙げることができる。以下の実施例で示される通り、本発明の微細凹凸構造を有するハニカム構造体フィルムを用いて牛大動脈由来血管内皮細胞を培養した結果、微細凹凸形状のパターンに沿って細胞は接着、配列しており、微細凹凸から成る格子状パターンに沿って毛細血管様の組織を形成していることが示された。
【0035】
本発明の好ましい態様においては、まず、ハニカム構造体フィルムの片側に細胞を播種し、フィルムへの細胞の接着を確認した後に、その反対側の面に細胞を播種し、培養を行う。培養は通常の細胞培養の条件に準じて行うことができる。
即ち、本発明では、ハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルムの両面上において細胞を培養することができる。この場合、ハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルムの両面上で培養される細胞は互いに同一でも異なっていてもよい。
【0036】
例えば、凹凸構造を有するハニカム構造体フィルムの凸部を有する面に存在する凹部(即ち、複数の凸部の間に存在するへこんでいる領域)に血管内皮細胞を播種し、当該フィルムの反対側の面の凹部(即ち、上記した凸部の反対側)に肝細胞を播種することにより、臓器全体に血管網が張り巡らされた複雑な組織を再構築することが可能である。
【0037】
細胞培養に用いる培地の種類は特に限定されず、細胞の種類に応じて適当な培地(例えば、Williams’E培地、F−10培地、RPM11640培地、EagleのMEM培地、DMEM培地、またはこれらの培地に牛胎児血清等を添加した培地等)を選択することができる。培養条件は細胞の種類に応じて適宜選択することができ、一般的にはpH6〜8、温度30〜40℃、5%CO存在下等の条件下で培養を行うことができる。
上記したような本発明による方法により調製される細胞の三次元集合体も本発明の範囲内である。
以下の実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は実施例によって何ら限定されるものではない。
【0038】
【実施例】
実施例1:微細凹凸構造を有するハニカム構造体フィルムの作成
両親媒性ポリマー(図1;Nishikawa, T他、Langmuir 18, (2002), 5734−5740)(0.2g/L)と分子量10万程度のポリ乳酸(強度調整用ポリマー)(Sigma社より入手)(2.0g/L)のベンゼン混合溶液30μLをあらかじめ凹凸加工を施した基板にキャストした(図2)。ここで用いた凹凸基板は、ポリジメチルシロキサンエラストマー(PDMS)を、フォトリソグラフィーで加工したレジストを鋳型として用い、成型し作製したものである。また、凹凸を有するハニカム構造体作製の前に、その凹凸基板表面に水溶性高分子を塗布(1μm以下)し、作製後の水中での剥離を促進させてある。ここで用いた高低差10μmの格子状の凹凸基板の電子顕微鏡像を図3に示す。
【0039】
溶液を基板にキャストした後すぐに、20℃、湿度約80%の湿気をガラスチューブから流速100〜300mL/分で噴き当て、溶液表面を結露させ溶媒を蒸散させた。
その後、結露した水分の蒸発後、水中に浸漬し、構造体の基板からの剥離を行い、空気中で乾燥させることで凹凸を有する自己支持性ハニカム構造体薄膜が得られた。図3に示す高低差10μmの格子状の凹凸基板を用いて作製した、凹凸を有するハニカム構造体の電子顕微鏡像を図4に示す。なお、基板凹凸パターンは10mm×10mmの領域におよび、作製されたハニカム構造体も同等な面積において作製可能である。
【0040】
実施例2:微細凹凸構造を有するハニカム構造体フィルムを用いた三次元組織培養法
実施例1で作製した図4に示す微細凹凸構造が付与されたハニカム構造体フィルムを基板にして牛大動脈由来血管内皮細胞の培養を行なった。まず、微細凹凸構造が付与されたハニカム構造体フィルムの片側に内皮細胞を播種し、培養を行った。培養はMCDB−131培地を用い、COインキュベーター内(CO濃度=5%、温度=37℃、相対湿度=80%)で行った。比較のために、微細凹凸構造を有さないハニカム構造体を用いた血管内皮細胞の培養も行った。
【0041】
培養開始から10日目に細胞をパラホルムアルデヒドにより固定化し、蛍光ラベル化ファロイジンによりアクチンフィラメントの染色を行い、各基板に形成した内皮細胞組織の可視化を行った。微細凹凸を有さないハニカム構造体フィルムを使用した場合、フィルムの各面において内皮細胞のモノレイヤーが形成されているのみであった。これは従来技術により得られる結果に一致する。結果を図5(a)に示す。一方、微細凹凸構造が付与されたハニカム構造体フィルムを使用した場合、フィルムの上面および下面が内皮細胞のモノレイヤーで被覆された構造が見られるだけでなく、このモノレイヤーをブリッジするがごとく細胞の接着した構造が見られた。結果を図5(b)に示す。内皮細胞は微細凹凸形状のパターンに沿って接着、配列していた。これらの観察結果より、内皮細胞が本ハニカム構造体フィルム上で形成している組織体構造は、格子状パターンに沿った毛細血管様の組織であることが示された。
【0042】
【発明の効果】
本発明においては、水滴の自己組織化とキャピラリー力による凹凸の構造体への転写が単一の作業過程(溶媒の蒸散)で達成されおり、従来法では作製が難しい階層的な構造体が凹凸を有する基板上にキャストするだけで容易に作製できる。また、このようにして作製した本発明の凹凸を有するハニカム構造体フィルムを細胞培養基板に用いることで、ハニカム状多孔性表面との接触による細胞挙動の制御が可能となるだけでなく、転写された凹凸パターンに沿った細胞組織の構築が可能となる。この培養法により生体組織に特有の毛細血管網に類似した構造を構築でき、例えば肝臓組織のように臓器全体に血管網が張り巡らされた複雑な組織を再構築することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、両親媒性ポリマーの構造を示す。
【図2】図2は、微細凹凸構造を有するハニカム構造体フィルムの作製方法の概略を示す。
【図3】図3は、凹凸を有するPDMS基板の電子顕微鏡像を示す。
【図4】図4は、凹凸を有するハニカム構造体の電子顕微鏡像を示す。
【図5】図5の(a)は、ハニカム構造体フィルム上に形成した血管内皮細胞の重層化組織を示し、図5の(b)は、凹凸を有するハニカム構造体フィルム上に形成した血管内皮細胞の立体的な三次元細胞組織構造を示す。

Claims (13)

  1. 両親媒性を有する単独のポリマー又はポリマーと両親媒性ポリマーとから成るポリマー混合物の疎水性有機溶媒溶液を凹凸を有する基板上にキャストし、該有機溶媒を蒸散させると同時に該キャスト液表面で結露させ、該結露により生じた微小水滴を蒸発させることにより得られる、微細凹凸構造を有するハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルム。
  2. ポリマーとして脂肪族ポリエステルを使用する、請求項1に記載のハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルム。
  3. ポリマーと両親媒性ポリマーとから成るポリマー混合物として、50〜99w/w%のポリマーおよび50〜1w/w%の両親媒性ポリマーからなるポリマー混合物を使用する、請求項1又は2に記載のハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルム。
  4. 疎水性有機溶媒溶液を基板上にキャストし、高湿度空気を吹き付けることで該有機溶媒を蒸散させると同時に該キャスト液表面で結露させ、該結露により生じた微小水滴を蒸発させることにより得られるハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルムを用いる、請求項1から3の何れかに記載のハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルム。
  5. 疎水性有機溶媒溶液を、相対湿度50〜95%の大気下で基板上にキャストし、該有機溶媒を蒸散させると同時に該キャスト液表面で結露させ、該結露により生じた微小水滴を蒸発させることにより得られるハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルムを用いる、請求項1から3の何れかに記載のハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルム。
  6. ハニカム構造体の直径が0.1〜100μmである、請求項1から5の何れかに記載のハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルム。
  7. 請求項1から6の何れかに記載のハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルムからなる細胞培養用基材。
  8. 両親媒性を有する単独のポリマー又はポリマーと両親媒性ポリマーとから成るポリマー混合物の疎水性有機溶媒溶液を凹凸を有する基板上にキャストし、該有機溶媒を蒸散させると同時に該キャスト液表面で結露させ、該結露により生じた微小水滴を蒸発させることを含む、請求項1から6の何れかに記載のハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルムの製造方法。
  9. 凹凸を有する基板が、フォトリソグラフィーで加工したレジストを鋳型として用いてポリジメチルシロキサンエラストマー(PDMS)を成型することによって作製したものである、請求項8に記載の方法。
  10. 凹凸を有する基板が、表面に水溶性高分子を塗布した基板である、請求項8又は9に記載の方法。
  11. 請求項1から6の何れかに記載のハニカム構造体フィルム又はその延伸フィルム、あるいは請求項7に記載の細胞培養用基材を用いて、細胞を培養する方法。
  12. 細胞の三次元集合体を形成する、請求項11に記載の細胞を培養する方法。
  13. 請求項12に記載の方法により調製される細胞の三次元集合体。
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