JP2004331717A - もみ殻を骨材としたポリスチレン複合体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】処理が困難なもみ殻と廃発泡ポリスチレンとを有効利用できる新規なもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体及びその製造方法の提供。
【解決手段】ポリスチレンを溶解した結合材と、適量のもみ殻、及びと充填材を混ぜ合わせ、ホットプレスにて形成する。これによって、曲げ強度や耐水性等に備えたポリスチレン複合体が得られるため、従来処分が困難であったポリスチレンともみ殻とを新しい建築資材等として有効利用することが可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】ポリスチレンを溶解した結合材と、適量のもみ殻、及びと充填材を混ぜ合わせ、ホットプレスにて形成する。これによって、曲げ強度や耐水性等に備えたポリスチレン複合体が得られるため、従来処分が困難であったポリスチレンともみ殻とを新しい建築資材等として有効利用することが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に、廃棄処分が困難なもみ殻と廃発泡スチロールとを用いた新規な複合体である、もみ殻を骨材としたポリスチレン複合体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
米穀を主食とする我が国においては、もみ殻はライスセンターやカントリーエレベータ等の共同乾燥調整施設から一度に大量に排出されている。このようなもみ殻は、従来、堆肥やマルチング材、暗渠排水用材料等として利用されているが、その他の利用方法として、例えば以下の非特許文献1等に示すように舗装材として利用が提案されている。
【0003】
一方、容器包装材や緩衝材、断熱材等として使用された後に大量に発生する廃発泡ポリスチレン、いわゆる廃発泡スチロールは、容器包装リサイクル法の施行に伴ってその処理が急務となっているが、現在、そのマテリアルリサイクル率は、以下の非特許文献2,3等に示すように、年間流通量(約17.1万t)の約37.8%となっている。
【0004】
【非特許文献1】
加藤文:ごみだったもみ殻を舗装材として利用、月刊廃棄物、Vol26, No12,pp.68−71,2000.12
【非特許文献2】
発泡スチロール再資源化協会:ジェスプラ・インフォメーション2002, 発泡スチロール再資源化協会、14p、2002.3
【非特許文献3】
小島瞬治:容器・包装のリサイクル、接着の技術、Vol26,No1,pp.45− 50,2000.6
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前者のもみ殻は、その表皮細胞にSiO2を多く含み、吸水し難い、砕き難い、腐り難い等の性質を持っていることから、前述したようなごく一部での利用しか検討されておらず、その殆どはそのまま廃棄処分されたり、焼却処分されて環境に大きな負荷を与えているのが現状である。
【0006】
一方、後者の廃発泡ポリスチレンは前述の如く容器包装リサイクル法の施行に伴って最近ではリサイクル率が増えてきているが、まだ、十分とは言い難い状況にある。
そこで、本発明はこのような課題を有効に解決するために案出されたものであり、その目的は、処理が困難なもみ殻と廃発泡ポリスチレンとを有効利用することが可能な、もみ殻を骨材としたポリスチレン複合体及びその製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
〔発明1〕
上記課題を解決するために発明1のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体は、請求項1に示すように、ポリスチレンを溶解した結合材と、適量のもみ殻、及び充填材とからなることを特徴とするものである。
そして、このような構成をした本発明のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体にあっては、後述するように高い曲げ強度等の優れた特性を発揮するため、建築資材等として多方面での活用が期待できる。
【0008】
〔発明2〕
また、発明2のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体は、請求項2に示すように発明1に記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体において、上記結合材と、充填材と、もみ殻との配合比がそれぞれ25〜35:12.5〜52.5:12.5〜62.5であることを特徴とするものである。
すなわち、本発明のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体を構成する各種材料の配合比をこれらの範囲に設定することで後述するように建築資材等として十分に利用可能な強度や耐水性等を発揮できる。
【0009】
〔発明3〕
また、発明3のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体は、請求項3に示すように、発明1又は2に記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体において、上記結合材と充填材の含有量がそれぞれ30%づつであることを特徴とするものであり、これによって、後述するように最も優れた曲げ強度及び耐水性を発揮することができる。
【0010】
〔発明4〕
また、発明4のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体は、請求項4に示すように、発明1又は2に記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体において、上記結合材と充填材の含有量がそれぞれ30%、45%であることを特徴とするものであり、これによって最も優れた曲げ弾性係数を発揮することができる。
【0011】
〔発明5〕
また、発明5のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体は、請求項5に示すように、発明1〜4のいずれかに記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体において、上記充填材が、重質炭酸カルシウムであることを特徴とするものである。
これによって、充填材としての結合材の増量効果に加え、もみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の成形性、強さ、耐熱性をより効果的に向上させることができる。
【0012】
〔発明6〕
また、発明6のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体は、請求項5に示すように、発明1〜4のいずれかに記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体において、上記ポリスチレンとして、発泡ポリスチレンを用いたことを特徴とするものである。
これによって、従来処分が困難であった発泡ポリスチレンを有効利用できると共に、その処分のための環境負荷を軽減できる上に新たな建築用資材等として有効利用することが可能となる。
【0013】
〔発明7〕
発明7のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法は、請求項7に示すように、ポリスチレンをスチレン溶液に溶かして液状のレジンを作成した後、その液状レジンを結合材としてその結合材中に充填剤ともみ殻とを順次練り混ぜながら混入し、しかる後、その混練物をホットプレス成形法により加熱・加圧して所定形状に成形するようにしたことを特徴とするものである。
これによって、発明1に示すような優れた特性を有する新規なもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体を容易に得ることができる。
【0014】
〔発明8〕
また、発明8のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法は、請求項8に示すように、発明7に記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法において、上記結合材と、充填材と、もみ殻との配合比をそれぞれ25〜35:12.5〜52.5:12.5〜62.5としたことを特徴とするものである。
これによって、建築資材等として十分に利用可能な優れた特性を有するもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体を容易に得ることができる。
【0015】
〔発明9〕
また、発明9のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法は、請求項9に示すように、発明7に記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法において、上記結合材と充填材の含有量をそれぞれ30%づつとしたことを特徴とするものである。
これによって、優れた曲げ強度を発揮できる新規なもみ殻を骨材としたもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体を容易に得ることができる。
【0016】
〔発明10〕
また、発明10のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法は、請求項10に示すように、発明7に記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法において、上記結合材と充填材の含有量をそれぞれ30%、45%としたことを特徴とするものである。
これによって、優れた曲げ弾性係数を発揮できる新規なもみ殻を骨材としたもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体を容易に得ることができる。
【0017】
〔発明11〕
また、発明11のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法は、請求項11に示すように、発明7〜10のいずれかに記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法において、上記充填材として、重質炭酸カルシウムを用いたことを特徴とするものである。
これによって、さらに成形性、強さ、耐熱性に優れたもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体を容易に得ることができる。
【0018】
〔発明12〕
また、発明12のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法は、請求項12に示すように、発明7〜11のいずれかに記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法において、上記ポリスチレンとして、発泡ポリスチレンを用いたことを特徴とするもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法。
これによって、発明6と同様に、従来処分が困難であった発泡ポリスチレンを有効利用できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら詳述する。
本発明のもみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体(以下、適宜「複合体」と略す)は、発泡ポリスチレンを溶解した結合材と、適量のもみ殻と、充填材とを主成分とした、例えば板状、棒状あるいは任意の形状に成形された複合体である。
【0020】
そして、このような構成をした本発明のもみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体にあっては、後述するように特に優れた曲げ強度、曲げ弾性係数、耐水性等を発揮することができるため、例えば、鉄筋コンクリート用の型枠、汎用内壁材、木造住宅用床材や野地板等の各種建築用資材等として多方面での活用が期待できる。
【0021】
また、従来処分が困難であった発泡ポリスチレンともみ殻とをその主成分とするために、その処分のための環境負荷の軽減や処分のための設備、費用、コストの削減を達成できる。
そして、このような構成をした本発明の複合体は、例えば図1に示すような製造工程(方法)を経ることによって容易に製造することができる。
【0022】
すなわち、図示するように、先ず、廃発泡ポリスチレン(以下、適宜「EPS」と称す)を粉砕器によって細かく粉砕した後、粉砕されたEPSをスチレンモノマー等の溶媒中に溶解してその容積を大幅に減容してから、その溶液中に適量の架橋剤(Crosslinking Agent)を混入して液状のレジン(Liquid Resin)を作成し、さらに、そのレジンに適量の開始剤(Initiator)を混入し、攪拌して結合材(Binder)を作成する。
【0023】
次に、この結合材に対して適量の充填材(Filler)を混ぜ合わせてペースト状の混練物(Mixing of paste)を作成した後、この混練物中にさらに適量のもみ殻(Rice Husks)を混入して良く練り混ぜて、もみ殻と結合材と充填材とを主成分とする混合物(Mixing of Composite)を作成する。
そして、この混合物を図2に示すようなホットプレス用型内に鋳込み(Casting of Composite)、ホットプレス成形法にてホットプレス(Hot Press)して所定の形状に成形した後、脱型(Demolding)して適当の大きさに切断して得られることになる。
【0024】
ここで、本発明の複合体の主成分である結合材、充填材、もみ殻の配合比は、25〜35%(結合材):12.5〜52.5%(充填材):12.5〜62.5(もみ殻)の範囲に設定することが好ましく、さらには、結合材と充填材の含有比をそれぞれ30:30〜40とすれば、後述するように最も優れた曲げ強度及び耐水性等を発現することが可能となる。
【0025】
尚、本実施の形態及び以下の実施例では、ポリスチレンとして、発泡ポリスチレンを用いた例で説明しているが、発泡してないポリスチレン、例えばビーズ状をしたポリスチレンを用いることも可能であり、発泡ポリスチレンと同様な作用・効果を発揮することができることは勿論である。
【0026】
【実施例】
本発明のもみ殻を骨材とした発泡プラスチック複合材を作製するにあたり、先ず、以下に示すような結合材と充填材ともみ殻とをそれぞれ用意した。
(結合材)
廃発泡ポリスチレンとしては、その模造品としてJIS A 9511(発泡プラスチック保温材)に規定するビーズ法発泡ポリスチレンの「保温板4号」(密度:17Kg/m3)を使用した。減容剤兼結合材用モノマーとしては、JIS A 6727(スチレン)に規定する工業用スチレンを、また、架橋剤としては、トリメチロールプロパントリメタクリレート(以下、適宜「TMPTMA」と略す)を使用した。開始剤としては、過酸化ベンゾイルを50%含むフタル酸ジシクロヘキシル(以下、適宜「BPO」と略す)を使用した。尚、使用する減容剤兼結合材用モノマー及び架橋剤の性質を以下に示す。
【0027】
減容剤兼結合材用モノマー→分子量:104.1、密度(20℃、g/cm3):0.91、 純度:99.8%
架橋剤(TMPTMA) →分子量:338.4、密度(20℃、g/cm3):1.06、 純度:97.3%
(充填材)
充填材としては、粒径:2.5μm以下、密度(20℃、g/cm3):2.70の重質炭酸カルシウムを使用した。なお、重質炭酸カルシウムについては、105℃で48h乾燥し、その含水率を0.1%以下として使用した。
(もみ殻)
もみ殻としては、平成13年にカントリーエレベータから排出された福島県産もみ殻を使用した。なお、もみ殻については、105℃で48h乾燥し、その含水率を0.1%以下として使用した。また、このもみ殻のかさ密度は0.11g/cm3であった。
【0028】
尚、図3は、このもみ殻の外観を示したものであり、図4はそのもみ殻の表層部を、また、図5はそのもみ殻の断面を顕微鏡で観察したものである。
次に、このような材料を用いて、図6に示すような12種類の供試体(複合体)を作製した。
具体的には、減容剤兼結合材用モノマーとしてのスチレン(Styrene)にESPを溶解させた供試ESP溶液に、架橋剤としてTMPTMAを添加して混合し、供試液状レジンを調整した。
【0029】
次に、この供試液状レジンに開始剤としてBPOを添加し、良く攪拌して供試用結合材を調整した。尚、ここで調整した供試液状レジンの性質及び供試結合材の配合比は以下の通りである。
供試液状レジン→密度(20℃、g/cm3):0.99、粘度(20℃、mPa・s):8860、 TMPTMA含有量:20%
供試結合材→ESP:32%、スチレン:48%、TMPTMA:20%、BPO:2.0%
【0030】
その後、このようにして得られた供試用結合材と充填材とをホバートミキサーを用いて2分間練り混ぜ、次にもみ殻を混入して3分間練り混ぜた後、図2に示すような寸法の鋼製型枠に詰めた。しかる後、その型枠を油圧シリンダ方式のホットプレスにセットし、120℃、25MPaで15分間ホットプレス成形を行い、脱型した後、24時間乾燥(20℃、60%)、養生を行って図6に示すようなそれぞれの配合比の異なる12種類のもみ殻−廃発泡ポリスチレン複合体を作製し、その作製した複合体をチップソーを用いて、寸法40×160×(9±1)mmとなるように切断したものを供試体とした。
【0031】
そして、このようにして得られた12種類の各供試体について、それぞれ以下に示すような▲1▼見掛け密度試験、▲2▼曲げ強さ試験、▲3▼吸水率及び吸水厚さ膨張率試験を実施した。
▲1▼見掛け密度試験
JIS A 5908(パーティクルボード)に準じて、厚さを0.05mm、長さ及び幅を0.1mm、質量を0.1gまで測定し、各供試体の見掛け密度(0.001g/cm3)まで算出した。
【0032】
▲2▼曲げ強さ試験
JIS A 5908に準じて、インストロン万能試験機を用い、クロスヘッド速度0.5mm/minで中央集中載荷法による供試体の曲げ強さ試験を行うと同時に、その供試体を撓みを測定し、供試体の曲げ弾性係数を算出した。
▲3▼吸水率及び吸水厚さ膨張率試験
JIS A 5908に準じて、供試体の吸水率及び吸水厚さ膨張率試験を行った。供試体の吸水率及び吸水厚さ膨張率は水中浸漬前と、2時間及び24時間水中(20℃)浸漬後の供試体の質量及び厚さを測定して算出した。
【0033】
先ず、図7は、この各供試体の見掛け密度と結合材量との関係を示したグラフ図であり、同図に示すように、いずれも供試体もその見掛け密度は結合材量の増加に伴って増加している。また、図8は、この各供試体の見掛け密度と充填材−結合材比の関係を示したグラフ図であり、同図に示すように、いずれの供試体もその見掛け密度は充填材−結合材比の増加に伴って増加している。
【0034】
この複合体は結合材量の増加に伴ってホットプレス成型時における複合体の流動性が改善され、また、充填材−結合材の増加に伴って、使用材料中で最高密度を持った充填材が、複合体の内部組織において高い割合を占めるため、その見掛け密度が増加するものと考えられる。尚、各図中縦軸は見掛け密度(Apparent Density(g/cm3))、横軸はそれぞれ結合材量(Binder Content(%))、充填材−結合材比(Filler Binder ratio(by mass))である。また、各図中菱形ポイントグラフは、結合材1に対して充填材1.5を配合した供試体を、四角ポイントグラフは、同じく結合材1に対して充填材1.0を配合した供試体を、三角ポイントグラフは、同じく結合材1に対して充填材0.5を配合した供試体を、丸ポイントグラフは、充填材を全く配合しない供試体をそれぞれ示したものである(以下の図において同じ)。
【0035】
次に、図9は、この各供試体の曲げ強さ(Flexural Strength(MPa))と結合材量との関係を示したグラフ図である。
図示するように、充填材−結合材比0.0及び0.5の供試体の曲げ強さは、結合材量の増加に伴って増大し、充填材−結合材比1.0の供試体の曲げ強さは、結合材量30.0%において最大値に達する。充填材−結合材比1.5の複合体の曲げ強さは結合材量の増加に伴って減少する。
【0036】
図10はこの各供試体の曲げ強さと充填材−結合材比の関係を示したものである。
図示するように、結合材量25%の供試体の曲げ強さは、充填材−結合材比の増加に伴って増加する。一方、結合材量30.0%及び35.0%の供試体の曲げ強さは、充填材−結合材比が1.0及び0.5において最大値に達する。
【0037】
この複合体の曲げ強さは、充填材を含む結合材によって複合体内部のもみ殻同士の間隔が緻密に充填されるような配合において、高い曲げ強さを発現するものと考えられる。
しかし、過剰な結合材量及び充填材量の配合では、もみ殻による重合熱の吸収が不十分となり、重合反応が激しく進行し、低分子量のポリマーが形成されるため、その曲げ強さが減少するものと推察される。
【0038】
次に、図11〜図13は、結合材量25.0、30.0及び35.0%の供試体の曲げ荷重−撓み曲線を示したものである。
図示するように、各供試体は、結合材量及び充填材−結合材比の増加に伴って脆性が高まり、その曲げ荷重が撓みの増加に伴ってほぼ直線的に増加して最大曲げ荷重に達した後に急激に低下する曲げ荷重−撓み挙動を示す。
【0039】
また、各供試体の最大曲げ荷重時における撓みは、結合材量及び充填材−結合材比の増加に伴って減少する傾向にある。このような複合体の曲げ挙動は、TMPTMAによって架橋された結合材の脆性に起因するものであると考えられる。
次に、図14は、各供試体の曲げ弾性係数(Flexural Modulus(GPa))と結合材量との関係を示したものである。
【0040】
図示するように、充填材−結合材比0.0の供試体の曲げ弾性係数は結合材量の増加に伴ってほぼ一定となるが、充填材−結合材比0.5及び1.0の複合体の曲げ弾性係数は結合材量の増加に伴って増加する。
また、充填材−結合材比1.5の複合体の曲げ弾性係数は、結合材量30.0%において最大値に達する。
【0041】
一方、図15は、各供試体の曲げ弾性係数と充填材−結合材比との関係を示したものであり、結合材量比にかかわらず、複合体の曲げ弾性係数は、充填材−結合材比の増加に伴って増大する傾向にある。
この複合体の曲げ弾性係数は、配合要因にかかわらず、JIS A 5908の素地パーティクルボード(18タイプ)の品質基準(3.1GPa)を満たしており、また、一分を除き、JAS(コンクリート型枠用合板)の品質基準(6.0GPa)を満たしている。この複合体の曲げ弾性係数はイソシアネート系樹脂を用いたもみ殻ボードの曲げ弾性係数(1.2〜1.8GPa)の約4〜12倍であり、優れた曲げ剛性を持つと云える。
【0042】
図16は、この複合体の曲げ強さと見掛け密度(Apparent Density)の関係を示したものである。
図示するように、複合体の曲げ強さは、見掛け密度の増加に伴って増加する傾向にあり、見掛け密度約0.8〜1.6g/cm3の範囲で約19.0〜37.0MPaの曲げ強さを発揮する。また、その複合体の曲げ強さは、見掛け密度1.3〜1.4g/cm3の範囲において最大値に達する傾向にある。そして、この複合体の曲げ強さと見掛け密度との間には、高い相関性が認められ、次のような実験式(1)で表すことができる。
【0043】
σf=−70.0ρ2+181ρ−87.5(γ=0.95)…(1)
ここで、σf:複合体の曲げ強さ(MPa)
ρ:複合体の見掛け密度(g/cm3)
γ:相関係数
【0044】
次に、図17〜図23は、吸水率及び吸水厚さ膨張率試験に関する各種試験結果を示したものである。
先ず、図17は、各供試体の24時間の吸水率(Water Absorption(%))と結合材量との関係を、また、図18は各供試体の24時間の吸水率と充填材−結合材比との関係をそれぞれ示したものである。
図示するように、各供試体中における結合材の比率が増えるに従って、また、結合材量が増えるに従って吸水率が低下している。
【0045】
また、図19は、各供試体の吸水厚さ膨張率(Expansion in thickness)と結合材量との関係を、また、図20は、各供試体の吸水厚さ膨張率と充填材−結合材比との関係を示したものである。
図示するように、各供試体の吸水厚さ膨張率も吸水率と同様な関係が見られ、各供試体中における結合材の比率が増えるに従って、また、結合材量が増えるに従って吸水率が低下している。
【0046】
そして、図21は、各供試体の吸水厚さ膨張率と吸水率との関係を示したものである。
図示するように、複合体の吸水厚さ膨張率は、吸水率の増加に伴って比例的に増加する傾向にあり、この複合体の吸水厚さ膨張率と吸水率との間には、高い相関性が認められ、次のような実験式(2)で表すことができる。
【0047】
Lex=0.68+0.20Wa(γ*=0.99)…(2)
ここで、Lex:吸水厚さ膨張率(%)
Wa:吸水率(%)
γ*:相関係数
【0048】
次に、図22は、各供試体の吸水前及び吸水後(24時間(20℃)、2時間(100℃)+1時間(20℃))のそれぞれの曲げ強さと結合材量との関係を、また、図23は、同じくその各供試体の吸水前及び吸水後(24時間(20℃)、2時間(100℃)+1時間(20℃))のそれぞれの曲げ強さと充填材−結合材比との関係を示したものである。
【0049】
図示するように、各供試体の曲げ強度は、原則として水を吸い込むことで低下し、また、長時間浸漬したときよりも複合的な条件(2時間(100℃)+1時間(20℃))で浸漬したケースの方が低くなっている。
また、充填材−結合材比が0.0及び0.5の供試体ではいずれも結合材比が増えるに従って曲げ強度が向上しているが、充填材−結合材比が1.0の供試体では結合材比が30%のときに最大値を示し、さらに充填材−結合材比が1.5の供試体では反対に結合材比が増えるに従って低下しているのが分かる。
【0050】
【発明の効果】
以上要するに本発明のもみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体は、優れた曲げ強度や耐水性等を発揮することができるため、新たな建築用資材等として多方面での活用が期待できる。
また、従来処分が困難であった発泡ポリスチレンともみ殻とをその主成分とするために、その処分のための環境負荷の軽減及び処分に要する労力や設備、費用の軽減に大いに貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るもみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の製造方法の実施の一形態を示す工程図である。
【図2】ホットプレス成形時に用いた型枠の形態を示す分解斜視図である。
【図3】本実施の形態で用いたもみ殻の外観を示す外観図である。
【図4】本実施の形態で用いたもみ殻の表層部を示す顕微鏡写真図である。
【図5】本実施の形態で用いたもみ殻の断面を示す顕微鏡写真図である。
【図6】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体を構成する結合材と充填材ともみ殻との配合比を示す表図である。
【図7】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の見掛け密度と充填材−結合材比の関係を示すグラフ図である。
【図8】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の見掛け密度と結合材量の関係を示すグラフ図である。
【図9】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の曲げ強さと結合材量の関係を示すグラフ図である。
【図10】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の曲げ強さと充填材−結合材比の関係を示すグラフ図である。
【図11】結合材の配合比が25.0%のもみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の曲げ荷重−撓み量との関係を示すグラフ図である。
【図12】結合材の配合比が30.0%のもみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の曲げ荷重−撓み量との関係を示すグラフ図である。
【図13】結合材の配合比が35.0%のもみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の曲げ荷重−撓み量との関係を示すグラフ図である。
【図14】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の曲げ弾性係数と結合材量の関係を示すグラフ図である。
【図15】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の曲げ弾性係数と充填材−結合材比の関係を示すグラフ図である。
【図16】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の曲げ強さと見掛け密度との関係を示すグラフ図である。
【図17】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の吸水率と結合材量との関係を示すグラフ図である。
【図18】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の吸水率と充填材−結合材比との関係を示すグラフ図である。
【図19】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の吸水厚さ膨張率と結合材量との関係を示すグラフ図である。
【図20】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の吸水厚さ膨張率と充填材−結合材比との関係を示すグラフ図である。
【図21】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の吸水厚さ膨張率と吸水率との関係を示すグラフ図である。
【図22】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の吸水前及び吸水後のそれぞれの曲げ強さと結合材量との関係を示すグラフ図である。
【図23】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の吸水前及び吸水後のそれぞれの曲げ強さと充填材−結合材比との関係を示すグラフ図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に、廃棄処分が困難なもみ殻と廃発泡スチロールとを用いた新規な複合体である、もみ殻を骨材としたポリスチレン複合体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
米穀を主食とする我が国においては、もみ殻はライスセンターやカントリーエレベータ等の共同乾燥調整施設から一度に大量に排出されている。このようなもみ殻は、従来、堆肥やマルチング材、暗渠排水用材料等として利用されているが、その他の利用方法として、例えば以下の非特許文献1等に示すように舗装材として利用が提案されている。
【0003】
一方、容器包装材や緩衝材、断熱材等として使用された後に大量に発生する廃発泡ポリスチレン、いわゆる廃発泡スチロールは、容器包装リサイクル法の施行に伴ってその処理が急務となっているが、現在、そのマテリアルリサイクル率は、以下の非特許文献2,3等に示すように、年間流通量(約17.1万t)の約37.8%となっている。
【0004】
【非特許文献1】
加藤文:ごみだったもみ殻を舗装材として利用、月刊廃棄物、Vol26, No12,pp.68−71,2000.12
【非特許文献2】
発泡スチロール再資源化協会:ジェスプラ・インフォメーション2002, 発泡スチロール再資源化協会、14p、2002.3
【非特許文献3】
小島瞬治:容器・包装のリサイクル、接着の技術、Vol26,No1,pp.45− 50,2000.6
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前者のもみ殻は、その表皮細胞にSiO2を多く含み、吸水し難い、砕き難い、腐り難い等の性質を持っていることから、前述したようなごく一部での利用しか検討されておらず、その殆どはそのまま廃棄処分されたり、焼却処分されて環境に大きな負荷を与えているのが現状である。
【0006】
一方、後者の廃発泡ポリスチレンは前述の如く容器包装リサイクル法の施行に伴って最近ではリサイクル率が増えてきているが、まだ、十分とは言い難い状況にある。
そこで、本発明はこのような課題を有効に解決するために案出されたものであり、その目的は、処理が困難なもみ殻と廃発泡ポリスチレンとを有効利用することが可能な、もみ殻を骨材としたポリスチレン複合体及びその製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
〔発明1〕
上記課題を解決するために発明1のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体は、請求項1に示すように、ポリスチレンを溶解した結合材と、適量のもみ殻、及び充填材とからなることを特徴とするものである。
そして、このような構成をした本発明のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体にあっては、後述するように高い曲げ強度等の優れた特性を発揮するため、建築資材等として多方面での活用が期待できる。
【0008】
〔発明2〕
また、発明2のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体は、請求項2に示すように発明1に記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体において、上記結合材と、充填材と、もみ殻との配合比がそれぞれ25〜35:12.5〜52.5:12.5〜62.5であることを特徴とするものである。
すなわち、本発明のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体を構成する各種材料の配合比をこれらの範囲に設定することで後述するように建築資材等として十分に利用可能な強度や耐水性等を発揮できる。
【0009】
〔発明3〕
また、発明3のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体は、請求項3に示すように、発明1又は2に記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体において、上記結合材と充填材の含有量がそれぞれ30%づつであることを特徴とするものであり、これによって、後述するように最も優れた曲げ強度及び耐水性を発揮することができる。
【0010】
〔発明4〕
また、発明4のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体は、請求項4に示すように、発明1又は2に記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体において、上記結合材と充填材の含有量がそれぞれ30%、45%であることを特徴とするものであり、これによって最も優れた曲げ弾性係数を発揮することができる。
【0011】
〔発明5〕
また、発明5のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体は、請求項5に示すように、発明1〜4のいずれかに記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体において、上記充填材が、重質炭酸カルシウムであることを特徴とするものである。
これによって、充填材としての結合材の増量効果に加え、もみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の成形性、強さ、耐熱性をより効果的に向上させることができる。
【0012】
〔発明6〕
また、発明6のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体は、請求項5に示すように、発明1〜4のいずれかに記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体において、上記ポリスチレンとして、発泡ポリスチレンを用いたことを特徴とするものである。
これによって、従来処分が困難であった発泡ポリスチレンを有効利用できると共に、その処分のための環境負荷を軽減できる上に新たな建築用資材等として有効利用することが可能となる。
【0013】
〔発明7〕
発明7のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法は、請求項7に示すように、ポリスチレンをスチレン溶液に溶かして液状のレジンを作成した後、その液状レジンを結合材としてその結合材中に充填剤ともみ殻とを順次練り混ぜながら混入し、しかる後、その混練物をホットプレス成形法により加熱・加圧して所定形状に成形するようにしたことを特徴とするものである。
これによって、発明1に示すような優れた特性を有する新規なもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体を容易に得ることができる。
【0014】
〔発明8〕
また、発明8のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法は、請求項8に示すように、発明7に記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法において、上記結合材と、充填材と、もみ殻との配合比をそれぞれ25〜35:12.5〜52.5:12.5〜62.5としたことを特徴とするものである。
これによって、建築資材等として十分に利用可能な優れた特性を有するもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体を容易に得ることができる。
【0015】
〔発明9〕
また、発明9のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法は、請求項9に示すように、発明7に記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法において、上記結合材と充填材の含有量をそれぞれ30%づつとしたことを特徴とするものである。
これによって、優れた曲げ強度を発揮できる新規なもみ殻を骨材としたもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体を容易に得ることができる。
【0016】
〔発明10〕
また、発明10のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法は、請求項10に示すように、発明7に記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法において、上記結合材と充填材の含有量をそれぞれ30%、45%としたことを特徴とするものである。
これによって、優れた曲げ弾性係数を発揮できる新規なもみ殻を骨材としたもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体を容易に得ることができる。
【0017】
〔発明11〕
また、発明11のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法は、請求項11に示すように、発明7〜10のいずれかに記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法において、上記充填材として、重質炭酸カルシウムを用いたことを特徴とするものである。
これによって、さらに成形性、強さ、耐熱性に優れたもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体を容易に得ることができる。
【0018】
〔発明12〕
また、発明12のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法は、請求項12に示すように、発明7〜11のいずれかに記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法において、上記ポリスチレンとして、発泡ポリスチレンを用いたことを特徴とするもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法。
これによって、発明6と同様に、従来処分が困難であった発泡ポリスチレンを有効利用できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら詳述する。
本発明のもみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体(以下、適宜「複合体」と略す)は、発泡ポリスチレンを溶解した結合材と、適量のもみ殻と、充填材とを主成分とした、例えば板状、棒状あるいは任意の形状に成形された複合体である。
【0020】
そして、このような構成をした本発明のもみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体にあっては、後述するように特に優れた曲げ強度、曲げ弾性係数、耐水性等を発揮することができるため、例えば、鉄筋コンクリート用の型枠、汎用内壁材、木造住宅用床材や野地板等の各種建築用資材等として多方面での活用が期待できる。
【0021】
また、従来処分が困難であった発泡ポリスチレンともみ殻とをその主成分とするために、その処分のための環境負荷の軽減や処分のための設備、費用、コストの削減を達成できる。
そして、このような構成をした本発明の複合体は、例えば図1に示すような製造工程(方法)を経ることによって容易に製造することができる。
【0022】
すなわち、図示するように、先ず、廃発泡ポリスチレン(以下、適宜「EPS」と称す)を粉砕器によって細かく粉砕した後、粉砕されたEPSをスチレンモノマー等の溶媒中に溶解してその容積を大幅に減容してから、その溶液中に適量の架橋剤(Crosslinking Agent)を混入して液状のレジン(Liquid Resin)を作成し、さらに、そのレジンに適量の開始剤(Initiator)を混入し、攪拌して結合材(Binder)を作成する。
【0023】
次に、この結合材に対して適量の充填材(Filler)を混ぜ合わせてペースト状の混練物(Mixing of paste)を作成した後、この混練物中にさらに適量のもみ殻(Rice Husks)を混入して良く練り混ぜて、もみ殻と結合材と充填材とを主成分とする混合物(Mixing of Composite)を作成する。
そして、この混合物を図2に示すようなホットプレス用型内に鋳込み(Casting of Composite)、ホットプレス成形法にてホットプレス(Hot Press)して所定の形状に成形した後、脱型(Demolding)して適当の大きさに切断して得られることになる。
【0024】
ここで、本発明の複合体の主成分である結合材、充填材、もみ殻の配合比は、25〜35%(結合材):12.5〜52.5%(充填材):12.5〜62.5(もみ殻)の範囲に設定することが好ましく、さらには、結合材と充填材の含有比をそれぞれ30:30〜40とすれば、後述するように最も優れた曲げ強度及び耐水性等を発現することが可能となる。
【0025】
尚、本実施の形態及び以下の実施例では、ポリスチレンとして、発泡ポリスチレンを用いた例で説明しているが、発泡してないポリスチレン、例えばビーズ状をしたポリスチレンを用いることも可能であり、発泡ポリスチレンと同様な作用・効果を発揮することができることは勿論である。
【0026】
【実施例】
本発明のもみ殻を骨材とした発泡プラスチック複合材を作製するにあたり、先ず、以下に示すような結合材と充填材ともみ殻とをそれぞれ用意した。
(結合材)
廃発泡ポリスチレンとしては、その模造品としてJIS A 9511(発泡プラスチック保温材)に規定するビーズ法発泡ポリスチレンの「保温板4号」(密度:17Kg/m3)を使用した。減容剤兼結合材用モノマーとしては、JIS A 6727(スチレン)に規定する工業用スチレンを、また、架橋剤としては、トリメチロールプロパントリメタクリレート(以下、適宜「TMPTMA」と略す)を使用した。開始剤としては、過酸化ベンゾイルを50%含むフタル酸ジシクロヘキシル(以下、適宜「BPO」と略す)を使用した。尚、使用する減容剤兼結合材用モノマー及び架橋剤の性質を以下に示す。
【0027】
減容剤兼結合材用モノマー→分子量:104.1、密度(20℃、g/cm3):0.91、 純度:99.8%
架橋剤(TMPTMA) →分子量:338.4、密度(20℃、g/cm3):1.06、 純度:97.3%
(充填材)
充填材としては、粒径:2.5μm以下、密度(20℃、g/cm3):2.70の重質炭酸カルシウムを使用した。なお、重質炭酸カルシウムについては、105℃で48h乾燥し、その含水率を0.1%以下として使用した。
(もみ殻)
もみ殻としては、平成13年にカントリーエレベータから排出された福島県産もみ殻を使用した。なお、もみ殻については、105℃で48h乾燥し、その含水率を0.1%以下として使用した。また、このもみ殻のかさ密度は0.11g/cm3であった。
【0028】
尚、図3は、このもみ殻の外観を示したものであり、図4はそのもみ殻の表層部を、また、図5はそのもみ殻の断面を顕微鏡で観察したものである。
次に、このような材料を用いて、図6に示すような12種類の供試体(複合体)を作製した。
具体的には、減容剤兼結合材用モノマーとしてのスチレン(Styrene)にESPを溶解させた供試ESP溶液に、架橋剤としてTMPTMAを添加して混合し、供試液状レジンを調整した。
【0029】
次に、この供試液状レジンに開始剤としてBPOを添加し、良く攪拌して供試用結合材を調整した。尚、ここで調整した供試液状レジンの性質及び供試結合材の配合比は以下の通りである。
供試液状レジン→密度(20℃、g/cm3):0.99、粘度(20℃、mPa・s):8860、 TMPTMA含有量:20%
供試結合材→ESP:32%、スチレン:48%、TMPTMA:20%、BPO:2.0%
【0030】
その後、このようにして得られた供試用結合材と充填材とをホバートミキサーを用いて2分間練り混ぜ、次にもみ殻を混入して3分間練り混ぜた後、図2に示すような寸法の鋼製型枠に詰めた。しかる後、その型枠を油圧シリンダ方式のホットプレスにセットし、120℃、25MPaで15分間ホットプレス成形を行い、脱型した後、24時間乾燥(20℃、60%)、養生を行って図6に示すようなそれぞれの配合比の異なる12種類のもみ殻−廃発泡ポリスチレン複合体を作製し、その作製した複合体をチップソーを用いて、寸法40×160×(9±1)mmとなるように切断したものを供試体とした。
【0031】
そして、このようにして得られた12種類の各供試体について、それぞれ以下に示すような▲1▼見掛け密度試験、▲2▼曲げ強さ試験、▲3▼吸水率及び吸水厚さ膨張率試験を実施した。
▲1▼見掛け密度試験
JIS A 5908(パーティクルボード)に準じて、厚さを0.05mm、長さ及び幅を0.1mm、質量を0.1gまで測定し、各供試体の見掛け密度(0.001g/cm3)まで算出した。
【0032】
▲2▼曲げ強さ試験
JIS A 5908に準じて、インストロン万能試験機を用い、クロスヘッド速度0.5mm/minで中央集中載荷法による供試体の曲げ強さ試験を行うと同時に、その供試体を撓みを測定し、供試体の曲げ弾性係数を算出した。
▲3▼吸水率及び吸水厚さ膨張率試験
JIS A 5908に準じて、供試体の吸水率及び吸水厚さ膨張率試験を行った。供試体の吸水率及び吸水厚さ膨張率は水中浸漬前と、2時間及び24時間水中(20℃)浸漬後の供試体の質量及び厚さを測定して算出した。
【0033】
先ず、図7は、この各供試体の見掛け密度と結合材量との関係を示したグラフ図であり、同図に示すように、いずれも供試体もその見掛け密度は結合材量の増加に伴って増加している。また、図8は、この各供試体の見掛け密度と充填材−結合材比の関係を示したグラフ図であり、同図に示すように、いずれの供試体もその見掛け密度は充填材−結合材比の増加に伴って増加している。
【0034】
この複合体は結合材量の増加に伴ってホットプレス成型時における複合体の流動性が改善され、また、充填材−結合材の増加に伴って、使用材料中で最高密度を持った充填材が、複合体の内部組織において高い割合を占めるため、その見掛け密度が増加するものと考えられる。尚、各図中縦軸は見掛け密度(Apparent Density(g/cm3))、横軸はそれぞれ結合材量(Binder Content(%))、充填材−結合材比(Filler Binder ratio(by mass))である。また、各図中菱形ポイントグラフは、結合材1に対して充填材1.5を配合した供試体を、四角ポイントグラフは、同じく結合材1に対して充填材1.0を配合した供試体を、三角ポイントグラフは、同じく結合材1に対して充填材0.5を配合した供試体を、丸ポイントグラフは、充填材を全く配合しない供試体をそれぞれ示したものである(以下の図において同じ)。
【0035】
次に、図9は、この各供試体の曲げ強さ(Flexural Strength(MPa))と結合材量との関係を示したグラフ図である。
図示するように、充填材−結合材比0.0及び0.5の供試体の曲げ強さは、結合材量の増加に伴って増大し、充填材−結合材比1.0の供試体の曲げ強さは、結合材量30.0%において最大値に達する。充填材−結合材比1.5の複合体の曲げ強さは結合材量の増加に伴って減少する。
【0036】
図10はこの各供試体の曲げ強さと充填材−結合材比の関係を示したものである。
図示するように、結合材量25%の供試体の曲げ強さは、充填材−結合材比の増加に伴って増加する。一方、結合材量30.0%及び35.0%の供試体の曲げ強さは、充填材−結合材比が1.0及び0.5において最大値に達する。
【0037】
この複合体の曲げ強さは、充填材を含む結合材によって複合体内部のもみ殻同士の間隔が緻密に充填されるような配合において、高い曲げ強さを発現するものと考えられる。
しかし、過剰な結合材量及び充填材量の配合では、もみ殻による重合熱の吸収が不十分となり、重合反応が激しく進行し、低分子量のポリマーが形成されるため、その曲げ強さが減少するものと推察される。
【0038】
次に、図11〜図13は、結合材量25.0、30.0及び35.0%の供試体の曲げ荷重−撓み曲線を示したものである。
図示するように、各供試体は、結合材量及び充填材−結合材比の増加に伴って脆性が高まり、その曲げ荷重が撓みの増加に伴ってほぼ直線的に増加して最大曲げ荷重に達した後に急激に低下する曲げ荷重−撓み挙動を示す。
【0039】
また、各供試体の最大曲げ荷重時における撓みは、結合材量及び充填材−結合材比の増加に伴って減少する傾向にある。このような複合体の曲げ挙動は、TMPTMAによって架橋された結合材の脆性に起因するものであると考えられる。
次に、図14は、各供試体の曲げ弾性係数(Flexural Modulus(GPa))と結合材量との関係を示したものである。
【0040】
図示するように、充填材−結合材比0.0の供試体の曲げ弾性係数は結合材量の増加に伴ってほぼ一定となるが、充填材−結合材比0.5及び1.0の複合体の曲げ弾性係数は結合材量の増加に伴って増加する。
また、充填材−結合材比1.5の複合体の曲げ弾性係数は、結合材量30.0%において最大値に達する。
【0041】
一方、図15は、各供試体の曲げ弾性係数と充填材−結合材比との関係を示したものであり、結合材量比にかかわらず、複合体の曲げ弾性係数は、充填材−結合材比の増加に伴って増大する傾向にある。
この複合体の曲げ弾性係数は、配合要因にかかわらず、JIS A 5908の素地パーティクルボード(18タイプ)の品質基準(3.1GPa)を満たしており、また、一分を除き、JAS(コンクリート型枠用合板)の品質基準(6.0GPa)を満たしている。この複合体の曲げ弾性係数はイソシアネート系樹脂を用いたもみ殻ボードの曲げ弾性係数(1.2〜1.8GPa)の約4〜12倍であり、優れた曲げ剛性を持つと云える。
【0042】
図16は、この複合体の曲げ強さと見掛け密度(Apparent Density)の関係を示したものである。
図示するように、複合体の曲げ強さは、見掛け密度の増加に伴って増加する傾向にあり、見掛け密度約0.8〜1.6g/cm3の範囲で約19.0〜37.0MPaの曲げ強さを発揮する。また、その複合体の曲げ強さは、見掛け密度1.3〜1.4g/cm3の範囲において最大値に達する傾向にある。そして、この複合体の曲げ強さと見掛け密度との間には、高い相関性が認められ、次のような実験式(1)で表すことができる。
【0043】
σf=−70.0ρ2+181ρ−87.5(γ=0.95)…(1)
ここで、σf:複合体の曲げ強さ(MPa)
ρ:複合体の見掛け密度(g/cm3)
γ:相関係数
【0044】
次に、図17〜図23は、吸水率及び吸水厚さ膨張率試験に関する各種試験結果を示したものである。
先ず、図17は、各供試体の24時間の吸水率(Water Absorption(%))と結合材量との関係を、また、図18は各供試体の24時間の吸水率と充填材−結合材比との関係をそれぞれ示したものである。
図示するように、各供試体中における結合材の比率が増えるに従って、また、結合材量が増えるに従って吸水率が低下している。
【0045】
また、図19は、各供試体の吸水厚さ膨張率(Expansion in thickness)と結合材量との関係を、また、図20は、各供試体の吸水厚さ膨張率と充填材−結合材比との関係を示したものである。
図示するように、各供試体の吸水厚さ膨張率も吸水率と同様な関係が見られ、各供試体中における結合材の比率が増えるに従って、また、結合材量が増えるに従って吸水率が低下している。
【0046】
そして、図21は、各供試体の吸水厚さ膨張率と吸水率との関係を示したものである。
図示するように、複合体の吸水厚さ膨張率は、吸水率の増加に伴って比例的に増加する傾向にあり、この複合体の吸水厚さ膨張率と吸水率との間には、高い相関性が認められ、次のような実験式(2)で表すことができる。
【0047】
Lex=0.68+0.20Wa(γ*=0.99)…(2)
ここで、Lex:吸水厚さ膨張率(%)
Wa:吸水率(%)
γ*:相関係数
【0048】
次に、図22は、各供試体の吸水前及び吸水後(24時間(20℃)、2時間(100℃)+1時間(20℃))のそれぞれの曲げ強さと結合材量との関係を、また、図23は、同じくその各供試体の吸水前及び吸水後(24時間(20℃)、2時間(100℃)+1時間(20℃))のそれぞれの曲げ強さと充填材−結合材比との関係を示したものである。
【0049】
図示するように、各供試体の曲げ強度は、原則として水を吸い込むことで低下し、また、長時間浸漬したときよりも複合的な条件(2時間(100℃)+1時間(20℃))で浸漬したケースの方が低くなっている。
また、充填材−結合材比が0.0及び0.5の供試体ではいずれも結合材比が増えるに従って曲げ強度が向上しているが、充填材−結合材比が1.0の供試体では結合材比が30%のときに最大値を示し、さらに充填材−結合材比が1.5の供試体では反対に結合材比が増えるに従って低下しているのが分かる。
【0050】
【発明の効果】
以上要するに本発明のもみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体は、優れた曲げ強度や耐水性等を発揮することができるため、新たな建築用資材等として多方面での活用が期待できる。
また、従来処分が困難であった発泡ポリスチレンともみ殻とをその主成分とするために、その処分のための環境負荷の軽減及び処分に要する労力や設備、費用の軽減に大いに貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るもみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の製造方法の実施の一形態を示す工程図である。
【図2】ホットプレス成形時に用いた型枠の形態を示す分解斜視図である。
【図3】本実施の形態で用いたもみ殻の外観を示す外観図である。
【図4】本実施の形態で用いたもみ殻の表層部を示す顕微鏡写真図である。
【図5】本実施の形態で用いたもみ殻の断面を示す顕微鏡写真図である。
【図6】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体を構成する結合材と充填材ともみ殻との配合比を示す表図である。
【図7】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の見掛け密度と充填材−結合材比の関係を示すグラフ図である。
【図8】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の見掛け密度と結合材量の関係を示すグラフ図である。
【図9】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の曲げ強さと結合材量の関係を示すグラフ図である。
【図10】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の曲げ強さと充填材−結合材比の関係を示すグラフ図である。
【図11】結合材の配合比が25.0%のもみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の曲げ荷重−撓み量との関係を示すグラフ図である。
【図12】結合材の配合比が30.0%のもみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の曲げ荷重−撓み量との関係を示すグラフ図である。
【図13】結合材の配合比が35.0%のもみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の曲げ荷重−撓み量との関係を示すグラフ図である。
【図14】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の曲げ弾性係数と結合材量の関係を示すグラフ図である。
【図15】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の曲げ弾性係数と充填材−結合材比の関係を示すグラフ図である。
【図16】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の曲げ強さと見掛け密度との関係を示すグラフ図である。
【図17】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の吸水率と結合材量との関係を示すグラフ図である。
【図18】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の吸水率と充填材−結合材比との関係を示すグラフ図である。
【図19】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の吸水厚さ膨張率と結合材量との関係を示すグラフ図である。
【図20】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の吸水厚さ膨張率と充填材−結合材比との関係を示すグラフ図である。
【図21】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の吸水厚さ膨張率と吸水率との関係を示すグラフ図である。
【図22】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の吸水前及び吸水後のそれぞれの曲げ強さと結合材量との関係を示すグラフ図である。
【図23】もみ殻を骨材とした発泡ポリスチレン複合体の吸水前及び吸水後のそれぞれの曲げ強さと充填材−結合材比との関係を示すグラフ図である。
Claims (12)
- ポリスチレンを溶解した結合材と、適量のもみ殻、及び充填材とを主成分とすることを特徴とするもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体。
- 請求項1に記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体において、
上記結合材と、充填材と、もみ殻との配合比がそれぞれ25〜35:12.5〜52.5:12.5〜62.5であることを特徴とするもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体。 - 請求項1又は2に記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体において、
上記結合材と充填材の含有量がそれぞれ30%づつであることを特徴とするもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体。 - 請求項1又は2に記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体において、
上記結合材と充填材の含有量がそれぞれ30%、45%であることを特徴とするもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体。 - 請求項1〜4のいずれかに記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体において、
上記充填材が、重質炭酸カルシウムであることを特徴とするもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体。 - 請求項1〜5のいずれかに記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体において、
上記ポリスチレンが、発泡ポリスチレンであることを特徴とするもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体。 - ポリスチレンをスチレン溶液に溶かして液状のレジンを作成した後、その液状レジンを結合材としてその結合材中に充填剤ともみ殻とを順次練り混ぜながら混入し、しかる後、その混練物をホットプレス成形法により加熱・加圧して所定形状に成形するようにしたことを特徴とするもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法。
- 請求項7に記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法において、
上記結合材と、充填材と、もみ殻との配合比をそれぞれ25〜35:12.5〜52.5:12.5〜62.5としたことを特徴とするもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法。 - 請求項7に記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法において、
上記結合材と充填材の含有量をそれぞれ30%づつとしたことを特徴とするもみ殻を骨材としたもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法。 - 請求項7に記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法において、
上記結合材と充填材の含有量をそれぞれ30%及び45%としたことを特徴とするもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法。 - 請求項7〜10のいずれかに記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法において、
上記充填材として、重質炭酸カルシウムを用いたことを特徴とするもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法。 - 請求項7〜11のいずれかに記載のもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法において、
上記ポリスチレンとして、発泡ポリスチレンを用いたことを特徴とするもみ殻を骨材としたポリスチレン複合体の製造方法。
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CN103725026A (zh) * | 2013-12-24 | 2014-04-16 | 窦广新 | 一种重聚法生产的三位一体木塑材料及其制备方法 |
CN115159909A (zh) * | 2022-08-05 | 2022-10-11 | 南通宏宇建材科技有限公司 | 一种稻壳基环保保温砂浆及其制备方法 |
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2003
- 2003-04-30 JP JP2003125723A patent/JP2004331717A/ja active Pending
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