JP2004331001A - 二輪車の車体フレーム - Google Patents

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Nobuhiko Kurokawa
信彦 黒川
Hiroshi Tomomori
博志 友森
Yoshihiro Masuda
善弘 増田
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Abstract

【課題】構成部品及び接続箇所を削減でき、所定の剛性を確保することができる二輪車の車体フレームの提供。
【解決手段】車体フレーム1は、2本のピボットフレーム6a,6bを有する。該ピボットフレーム6a,6bは、上端部の接合部20a,20bに、互いに嵌合する外嵌部23aと内嵌部23bとを有する。前記接合部20a,20bが互いに溶接されることによりブラケット接合部25が形成され、その先端部にはメインフレーム連結部26が形成されている。前記ブラケット接合部25上にはサスペンションブラケット19が溶接されている。前記メインフレーム連結部26はパイプ部材から成るメインフレーム4の後端部に内嵌し、該後端部の縁に沿って溶接することにより、メインフレーム4とピボットフレーム6a,6bとは直接的に連結されている。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二輪車の車体フレームに関する。特に、構成部品及び接続箇所を削減して所定の剛性を確保することができる二輪車の車体フレームに関する。
【0002】
【従来の技術】
二輪車の車体フレームは、主としてステアリングシャフトを軸支するヘッドパイプ、該ヘッドパイプから後方へ延設されるメインフレーム、及び前記ヘッドパイプから下方へ延設されるダウンチューブを備え、更に、前記メインフレームの後端部から延設されるピボットフレーム(スイングアームブラケット)、及び前記ダウンチューブの下端部から延設されるロアフレーム等を備えている。
【0003】
車体フレームには形態面から様々の種類が存在し、その中でもセミダブルクレードル式であって、1本のメインフレームの後方に互いに略平行配置された左右一対のピボットフレームが備えられ、且つ、1本のダウンチューブの後方に互いに略平行配置された左右一対のロアフレームが備えられた車体フレームが知られている(特許文献1参照)。
【0004】
セミダブルクレードル式の前記車体フレームの場合、特許文献1に示されているように、1本のメインフレームの後端部と、一対のピボットフレームの夫々の上端部とが、3つの連結箇所を有する逆Y字状の連結部材(アッパークロス部)を介して連結された形態が一般的である。そして、該連結部材には、スプリング及びショックアブソーバ等から成るサスペンションユニットを取り付けるブラケットが設けられる。このような連結部材は、1本のダウンチューブと左右一対のロアフレームの夫々の前端部との間にも介装されている。
【0005】
上述したような車体フレームの各構成部品は、押出し成型、鍛造成型、又は鋳造成型等によって形成されており、互いに溶接することにより車体フレームが造られる。また、近年では各構成部品の素材にアルミニウムを用いることが多くなってきている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−71974号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで車体フレームには、エンジン、ライダー等の荷重がかかる他、走行中には上下方向の衝撃及び捩れ方向の力などの様々の外力が加わるため、車体フレームには所定の剛性が要求される。車体フレームの剛性は、溶接などによる接続箇所を削減することにより向上させることができる。
【0008】
特に、近年用いられているアルミニウム製の部材を溶接する場合、溶接箇所に所定の剛性を確保するためには、技術的に比較的高度な作業が必要とされる。従って、アルミニウム製の車体フレームの場合は、構成部品を削減し、接続箇所を削減することがより強く要望されている。
【0009】
そこで本発明は、構成部品及び接続箇所を削減し、所定の剛性を確保することができる二輪車の車体フレームを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、本発明は二輪車の車体フレームであって、ステアリングシャフトを軸支するヘッドパイプと、該ヘッドパイプに接続されて該ヘッドパイプから車体後方へ延設されたメインフレームと、該メインフレームの後端部に連結された左右一対のピボットフレームとを備え、左右の該ピボットフレームは、前記メインフレームの後端部に連結すべく、夫々の一端部が互いに近接して接続されることによって形成された連結部を有している。
【0011】
このような構成とすることにより、メインフレームとピボットフレームとの間に介在する連結部材が不要になり、左右のピボットフレーム同士が接続されて形成された連結部を直接メインフレームの後端部に接続することができる。従って、車体フレームの構成部品点数を削減することができる。また、部品点数の削減に伴って接続箇所数も削減されるため、車体フレームの剛性を確保することができる。
【0012】
また、夫々のピボットフレームの前記一端部に、該一端部同士が接続される際に互いを係止する係止部を設けてもよい。該係止部として例えば、一方の外嵌部に対して他方の内嵌部を嵌合させるような嵌合部を設けてもよい。この場合には、スイングアーム同士の接続がより強固になる。また、この係止部はピボットフレームを接続する際の位置決め治具として利用することができる。即ち、該係止部は、左右のピボットフレーム同士が接続される夫々の一端部に設けられているため、接続箇所の位置決めを容易に行える。
【0013】
また、夫々のピボットフレームの前記一端部が互いに接続された接続部に、サスペンションユニットを取り付けるためのブラケットを設けてもよい。この場合には、上述したようなピボットフレームであっても、従来と同様にサスペンションユニットを取り付けることができる。
【0014】
また本発明は、二輪車の車体フレームであって、ステアリングシャフトを軸支するヘッドパイプと、該ヘッドパイプに接続されて該ヘッドパイプから車体下方へ延設されたダウンチューブと、該ダウンチューブの下端部に連結された左右一対のロアフレームとを備え、左右の該ロアフレームは、前記ダウンチューブの下端部に連結すべく、夫々の一端部が互いに近接して接続されることによって形成された連結部を有している。
【0015】
このような構成とすることにより、ダウンチューブとロアフレームとの間に介在させていた連結部材が不要になり、左右のロアフレーム同士を接続することによって形成された連結部を直接ダウンチューブの下端部に連結することができる。従って、車体フレームの構成部品点数を削減することができる。また、部品点数の削減に伴って接続箇所数も削減されるため、車体フレームの剛性を確保することができる。
【0016】
また、前記ロアフレームを鍛造品又は鋳造品とし、夫々の該ロアフレームに、エンジンを支持するためのブラケットを取り付けるボス部を一体成型してもよい。
【0017】
この場合には、ロアフレームに別途ボス部を取り付ける必要がなく、部品点数及び製造工数を削減することができる。また、別途ボス部を取り付けた場合に比べ、ロアフレームとボス部との接続を強固にすることができるため、比較的重いエンジンであっても確実に支持することができる。
【0018】
また、前記ボス部は中心孔を有し、該中心孔は前記一端部が互いに接続された接続部を略左右方向へ貫通していてもよい。この場合には、例えば棒状の治具を前記中心孔に差し込むことにより、ロアフレームを接続する際に、夫々のロアフレームを支持できるとともに夫々の一端部の位置決めを容易に行える。
【0019】
また、前記ピボットフレームをアルミニウム製とし、前記一端部同士を溶接してもよく、同様に、前記ダウンチューブをアルミニウム製として該ダウンチューブの一端部同士を溶接してもよい。上述したような構成を成す車体フレームの場合、部品点数の削減に伴って溶接箇所も削減することができるため、ピボットフレーム又はダウンチューブが、技術的に比較的高度な溶接作業を要するアルミニウム製であっても、溶接して形成した車体フレームに所定の剛性を確保することができる。また、溶接することにより、ボルト等の取り付け用治具も不要となる。
【0020】
前記ピボットフレーム及びダウンチューブは、鉄製であってもよく、この場合にも上述したのと同様に、部品点数の削減、溶接箇所の削減、及び溶接後の車体フレームの剛性の確保を実現することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態にかかる車体フレームについて、図面を参照しながら具体的に説明する。図1は、前記車体フレーム1を備える自動二輪車2の側面図であり、図2は、前記車体フレーム1を示す側面図である。本実施の形態において前記自動二輪車2はモトクロッサーである。なお、以下の説明では、説明の便宜上から、車体フレーム1に関する方向は、自動二輪車2に関する方向(「前後」、「左右」、「上下」)に合わせて用いる。
【0022】
図1及び図2に示す車体フレーム1はセミダブルクレードル式であり、前端部のヘッドパイプ3と、該ヘッドパイプ3から後方へ延設されたメインフレーム4と、前記ヘッドパイプ3から下方(後側下方)へ延設されたダウンチューブ5とを備えている。
【0023】
図2に示すように、前記メインフレーム4の後端部には左右一対のピボットフレーム6a,6bが連結され、該ピボットフレーム6a,6bは下方へ延設されている。前記ダウンチューブ5の下端部には左右一対のロアフレーム7a,7bが連結され、該ロアフレーム7a,7bは夫々途中で湾曲して下方から後方へ延設されている。
【0024】
前記ピボットフレーム6a,6bの下端部と前記ロアフレーム7a,7bの後端部とは、左右一対のロアパイプ8a,8bによって夫々連結されている。また、前記メインフレーム4と前記ダウンチューブ5との間には、車体フレーム1の形態を補強すべく、ガセットプレート9が設けられている。
【0025】
本実施の形態において、前記車体フレーム1を構成する前記ヘッドパイプ3、メインフレーム4、ダウンチューブ5、ピボットフレーム6a,6b、ロアフレーム7a,7b、ロアパイプ8a,8b、及びガセットプレート9は、全てアルミニウム合金製である。また、前記メインフレーム4及びダウンチューブ5はパイプ部材から成り、前記ピボットフレーム6a,6b、及び前記ロアフレーム7a,7bは鍛造又は鋳造により夫々一体成型されている。
【0026】
図1に示すように、前記車体フレーム1の枠内にはエンジンEが搭載され、メインフレーム4の上方にはシートSが設けられている。本実施の形態において前記エンジンEは、4ストロークエンジンである。
【0027】
図1及び図2に示すように、前記ヘッドパイプ3には、車体の略上下方向に沿い所定のキャスター角を有してステアリングシャフト10が軸支されている。図1に示すように、該ステアリングシャフト10からは該ステアリングシャフト10に沿って下方へフロントフォーク11が延設されており、該フロントフォーク11の下端部には前車輪12が軸支されている。ステアリングシャフト10の上端部にはバーハンドル13が設けられている。
【0028】
図1に示すように、車体フレーム1後部のピボットフレーム6a,6bには、ピボット軸14を介してスイングアーム15の前端部が軸支されており、該スイングアーム15は前記ピボット軸14を中心にして揺動自在になっている。また、前記スイングアーム15の後端部には後車輪16が軸支されている。
【0029】
該スイングアーム15の前端部近傍には、スプリング及びショックアブソーバ等から成るサスペンションユニット17の下端部が、リンク機構18を介して接続され、該サスペンションユニット17の上端部は、ピボットフレーム6a,6bの上端部にてサスペンションブラケット19を介して接続されている。
【0030】
図3は、ピボットフレーム6a,6bを示す図面である。図3に示すように、左側に配置されるピボットフレーム6aと右側に配置されるピボットフレーム6bとは、夫々長寸の棒状部材が上端部近傍を湾曲されて成り、互いが略左右対称の形状を成している。
【0031】
より詳述すると、左側のピボットフレーム6aは、上端部に形成された接合部20aと、該接合部20aから左側下方へ延設されて途中で湾曲して更に下方へ延設されたフレーム部21aとを有し、該フレーム部21aの下端部近傍にはピボット孔22aが形成されている。
【0032】
他方、右側のピボットフレーム6bは、上端部に形成された接合部20bと、該接合部20bから右側下方へ延設されて途中で湾曲して更に下方へ延設されたフレーム部21bとを有し、該フレーム部21bの下端部近傍にはピボット孔22bが形成されている。
【0033】
図4は、前記接合部20a,20bを示す拡大図である。図4に示すように接合部20aは、右側面が開口したボックス形状を成し、その左内側面には、円筒形状を成す外嵌部23aが軸芯を左右方向と一致させて右側へ突設されている。これに対して接合部20bは、左側面が開口したボックス形状を成し、その右内側面には、円筒形状を成す内嵌部23bが軸芯を左右方向と一致させて左側へ突設されている。
【0034】
また、前記外嵌部23aの内径は前記内嵌部23bの外径と略同一になっており(図3も参照)、更に、前記接合部20aと前記接合部20bとを互いの開口を対向させて合わせた場合、前記外嵌部23a及び内嵌部23bの軸芯は一致するようになっている。従って、前記接合部20a及び接合部20bを接合した場合、前記外嵌部23aと内嵌部23bとは嵌合する。
【0035】
図5は、互いに接合されたピボットフレーム6a,6bを示す図面である。図5に示すように、左右に略平行配置されたピボットフレーム6a,6bは、上端部に設けられた接合部20a,20bが互いに近接され、接続されている。
【0036】
このように前記接合部20a,20bが合わさることにより、ピボットフレーム6a,6bは一体になって二股形状を成す。また、互いに合わさった前記接合部20a及び接合部20bはブラケット接合部25を成し、該ブラケット接合部25の先端部には、メインフレーム4と連結するためのメインフレーム連結部26が形成されるようになっている。該メインフレーム連結部26は、パイプ部材から成るメインフレーム4に内嵌できる形状を成している。
【0037】
図6は、メインフレーム4、ピボットフレーム6a,6b、及びサスペンションブラケット19の接続状況を示す側面図である。図6に示すように、パイプ部材から成るメインフレーム4に前記メインフレーム連結部25が内嵌することによって、前記メインフレーム4とピボットフレーム6a,6bとは直接的に連結されている。
【0038】
ピボットフレーム6a,6bの上端部に位置するブラケット接合部25上にはサスペンションブラケット19が取り付けられている。該サスペンションブラケット19は、ブラケット基礎部30とサスペンション支持部31とを有する。前記ブラケット基礎部30の底面は、前記ブラケット接合部25の上面に整合する形状を成してあり、該ブラケット基礎部30上には前記サスペンション支持部31が立設されている。
【0039】
該サスペンション支持部31には、サスペンションユニット17(図1参照)の上端部を軸支するための支持孔32が空けられている。このようなサスペンションブラケット19は、ブラケット接合部25上にて接合部20a,20bの接合ライン33(図5参照)を覆うようにして設けられている。
【0040】
図5及び図6に示すように、上述したメインフレーム4、ピボットフレーム6a,6b、及びサスペンションブラケット19は溶接されている。即ち、ピボットフレーム6a,6bは、接合ライン33に沿って、ブラケット接合部25の周囲の溶接ライン40が溶接されている。ピボットフレーム6a,6bとメインフレーム4とは、該メインフレーム4の後端部の縁に沿った溶接ライン41が溶接されている。また、ピボットフレーム6a,6bとサスペンションブラケット19とは、該サスペンションブラケット19のブラケット基礎部30の周囲に沿った溶接ライン42が溶接されている。
【0041】
前記ピボットフレーム6a,6bの接合ライン33のうち、サスペンションブラケット19が取り付けられる部分は必ずしも溶接する必要はない。また、ピボットフレーム6a,6bを溶接する際、外嵌部23aと内嵌部23b(図4参照)とが嵌合するため、接合部20a及び接合部20bの固定及び位置合わせが容易であり、また、溶接後の剛性も確保することができる。
【0042】
なお、本実施の形態では、ピボットフレーム6a,6bの位置決め及び固定のために、ピボットフレーム6a,6bに外嵌部23a及び内嵌部23bを設けているが、該外嵌部23a及び内嵌部23b以外であっても、ピボットフレーム6a,6bの位置決め及び/又は固定が可能な係止部を設けてもよい。
【0043】
図7は、車体フレーム1の下部に配置されるロアフレーム7a,7bを示す平面図である。図7に示すように、左側に配置されるロアフレーム7aと右側に配置されるロアフレーム7bとは、夫々長寸の棒状部材から成る互いが略左右対称の形状を成し、夫々の前端部には接合部50a,50bが形成されている。該接合部50a,50bが接合されることにより、ロアフレーム7a,7bは一体になって二股形状を成す。また、互いに接合された接合部50a及び接合部50bの先端部には、ダウンチューブ5と連結するためのダウンチューブ連結部51が形成されるようになっている。該ダウンチューブ連結部51は、パイプ部材から成るダウンチューブ5に内嵌できる形状になっている。
【0044】
ロアフレーム7aにはボス部52a,53aが設けられている。前記ボス部52a,53aは、夫々中心孔54a,55aを有する筒状を成し、軸芯が左右方向に沿うように接合部50aを貫通して設けられている。該ボス部52a,53aの左端部は接合部50aの左側へ突出し、右端部はロアフレーム7aとロアフレーム7bとの接合面まで延設されている。
【0045】
また、ロアフレーム7bには、前記ボス部52a,53aの夫々と対称を成す位置に、中心孔54bを有するボス部52bと、中心孔55bを有する53bとが設けられており、該ボス部52b,53bは、前記ボス部52a,53aと対称的な構成を成している。
【0046】
左右のボス部52a,52bは、ロアフレーム7a,7bが接合された場合、夫々の中心孔54a,54bが連通される。同様に、左右のボス部53a,53bは、ロアフレーム7a,7bが接合された場合、夫々の中心孔55a,55bが連通される。また、前記ボス部52a,53aは、ロアフレーム7aを鍛造又は鋳造成型する際に、該ロアフレーム7aと一体的に成型されている。前記ボス部52b,53bは、ロアフレーム7bを鍛造又は鋳造成型する際に、該ロアフレーム7bと一体的に成型されている。
【0047】
上述したようなロアフレーム7a,7bは、接合部50a,50bの接合ライン56に沿った溶接ライン60が溶接されている。溶接されたロアフレーム7a,7bは、パイプ部材から成るダウンチューブ5に前記ダウンチューブ連結部51が内嵌することによって該ダウンチューブ5と連結されている。ロアフレーム7a,7bとダウンチューブ5とは、該ダウンチューブ5の下端部の縁に沿った溶接ライン61にて溶接されている。
【0048】
ロアフレーム7a,7bを溶接する際、左右のボス部52a,52bの間で連通する中心孔54a,54bに、棒状の治具を差し込んで固定することにより、接合部50a及び接合部50bの位置合わせが容易にでき、溶接し易くなる。また、左右の他のボス部53a,53bの間で連通する中心孔55a,55bにも棒状の治具を差し込み、ロアフレーム7a,7bを固定してよい。
【0049】
上述したような構成を成す車体フレーム1は、左右一対のピボットフレーム6a,6bを接合してメインフレーム4に直接的に連結し、左右一対のロアフレーム7a,7bを接合してダウンチューブ5に直接的に連結してあるため、従来に比べて部品点数を削減することができる。また、部品点数の削減に伴い、溶接箇所を削減することができるため、車体フレーム1の剛性を確保し易い。
【0050】
本発明は、モトクロッサーのみでなく、アメリカンタイプ、ロードレーサータイプの二輪車においても適用可能である。また、セミダブルクレードル式以外にであっても、左右一対のピボットフレームとメインフレームとを1箇所で連結するタイプ、又は、左右一対のロアフレームとダウンチューブとを1箇所で連結するタイプの二輪車の車体フレームに対しても適用可能である。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、構成部品及び接続箇所を削減し、所定の剛性を確保することができる二輪車の車体フレームを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る車体フレームを備える自動二輪車の側面図である。
【図2】図1に示す車体フレームの側面図である。
【図3】図2に示すピボットフレームを示す図面である。
【図4】図3に示すピボットフレームの接合部を示す拡大図である。
【図5】互いに接合された図3に示すピボットフレームを示す図面である。
【図6】メインフレーム、ピボットフレーム、及びサスペンションブラケットの接続状況を示す側面図である。
【図7】図1に示すロアフレームを示す平面図である。
【符号の説明】
1 車体フレーム
2 自動二輪車
3 ヘッドパイプ
4 メインフレーム
5 ダウンチューブ
6a,6b ピボットフレーム(スイングアームブラケット)
7a,7b ロアフレーム
8a,8b ロアパイプ
17 サスペンションユニット
19 サスペンションブラケット
20a,20b 接合部
21a,21b フレーム部
23a 外嵌部
23b 内嵌部
25 ブラケット接合部
26 メインフレーム連結部
30 ブラケット基礎部
31 サスペンション支持部
33 接合ライン
40〜42 溶接ライン
50a,50b 接合部
51 ダウンチューブ連結部
52a,52b,53a,54a ボス部
54a,54b,55a,55b 中心孔
56 接合ライン
60,61 溶接ライン

Claims (8)

  1. 二輪車の車体フレームであって、
    ステアリングシャフトを軸支するヘッドパイプと、
    該ヘッドパイプに接続されて該ヘッドパイプから車体後方へ延設されたメインフレームと、
    該メインフレームの後端部に連結された左右一対のピボットフレームとを備え、
    左右の該ピボットフレームは、前記メインフレームの後端部に連結すべく、夫々の一端部が互いに近接して接続されることによって形成された連結部を有していることを特徴とする二輪車の車体フレーム。
  2. 夫々のピボットフレームの前記一端部には、該一端部同士が接続される際に互いを係止する係止部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の二輪車の車体フレーム。
  3. 夫々のピボットフレームの前記一端部が互いに接続された接続部には、サスペンションユニットを取り付けるためのブラケットが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の二輪車の車体フレーム。
  4. 前記ピボットフレームはアルミニウム製であり、前記一端部同士は溶接されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の二輪車の車体フレーム。
  5. 二輪車の車体フレームであって、
    ステアリングシャフトを軸支するヘッドパイプと、
    該ヘッドパイプに接続されて該ヘッドパイプから車体下方へ延設されたダウンチューブと、
    該ダウンチューブの下端部に連結された左右一対のロアフレームとを備え、
    左右の該ロアフレームは、前記ダウンチューブの下端部に連結すべく、夫々の一端部が互いに近接して接続されることによって形成された連結部を有していることを特徴とする二輪車の車体フレーム。
  6. 前記ロアフレームは鍛造品又は鋳造品であり、夫々の該ロアフレームには、エンジンを支持するためのブラケットを取り付けるボス部が一体成型されていることを特徴とする請求項5に記載の二輪車の車体フレーム。
  7. 前記ボス部は中心孔を有し、該中心孔は前記一端部が互いに接続された接続部を略左右方向へ貫通していることを特徴とする請求項5又は6に記載の二輪車の車体フレーム。
  8. 前記ダウンチューブはアルミニウム製であり、前記一端部同士は溶接されていることを特徴とする請求項5乃至7の何れかに記載の二輪車の車体フレーム。
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