JP2004330955A - ジェット推進式水上牽引装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水に浮かべるとともに人を載せることのできない浮き部材としての艇体11と、この艇体11に収納することで艇体11を推進させるジェット推進機12と、艇体11から外部後方に延出することで艇体11の外から操縦できる操舵杆13と、から構成した。
【効果】浮き部材はジェット推進機を収納できる大きさ及びジェット推進機を浮かすだけの浮力を持たせたものにすればよく、浮き部材を小型にすることができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置の運搬性の向上を図ることができる。また、例えば、サーフボードなどに載った操縦者が操舵杆を握り、サーフボードに立ったままジェット推進式水上牽引装置を操縦することができる。この結果、多目的な楽しみ方をすることができ、マリンスポーツの楽しみ方を拡大することができる。
【選択図】 図1
【効果】浮き部材はジェット推進機を収納できる大きさ及びジェット推進機を浮かすだけの浮力を持たせたものにすればよく、浮き部材を小型にすることができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置の運搬性の向上を図ることができる。また、例えば、サーフボードなどに載った操縦者が操舵杆を握り、サーフボードに立ったままジェット推進式水上牽引装置を操縦することができる。この結果、多目的な楽しみ方をすることができ、マリンスポーツの楽しみ方を拡大することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジェット推進式水上牽引装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ジェット推進機で推進させるようにしたジェット推進式水上牽引装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭50−88791号公報(第3頁、第1図)
【0004】
同公報の第1図を再掲し上記技術を説明する。ただし、同公報に記載の符号を新しく振り直すとともに記載の名称も一部変更した。
図11は特開昭50−88791号公報の第1図の再掲図である。
ジェット推進式水上牽引装置100は、艇体101にジェット推進機(不図示)を収納し、艇体101後部左右にジェット水流を噴出する開口103,103を設け、艇体101後部中央に入水した操縦者(不図示)がつかむための把手104,104を設けたものであり、操縦者は常に入水した状態で操作する水上牽引装置であり、海や湖で泳ぎながら使用するレジャー用若しくはダイバなどが目的地近くで使用する移動用の水上牽引装置として好適である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のジェット推進式水上牽引装置100では、操縦者が常に入水した状態で操作する水上牽引装置なので、操縦者がつかまり、沈まない程度の浮力が艇体101に必要であるため艇体101が大きなものが必要であり、持ち運びが不便になることがある。また、上記のジェット推進式水上牽引装置100には、舵取りをするための工夫がないので、艇体101の方向を変えることが困難であり、水上牽引装置を使った楽しみ方が限られる。
すなわち、マリンスポーツの華やかな昨今においては、比較的持ち運びが容易で、多目的な楽しみ方をすることのできるジェット推進式水上牽引装置が望まれる。
【0006】
そこで、本発明の目的は、比較的持ち運びが容易で、多目的な楽しみ方をすることのできるジェット推進式水上牽引装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1のジェット推進式水上牽引装置は、水に浮かべるとともに人を載せることのできない浮き部材と、この浮き部材に収納することで浮き部材を推進させるジェット推進機と、浮き部材から外部後方に延出することで浮き部材の外から操縦できる操舵杆と、から構成したことを特徴とする。
【0008】
比較的持ち運びが容易で、多目的な使い方のできるジェット推進式水上牽引装置を提案することは、マリンスポーツの楽しみ方を拡大する上で好ましいことである。
そこで、浮き部材にジェット推進機を取付け、浮き部材から外部後方に操舵杆を延出し、浮き部材の外から操縦できるようにした。
【0009】
すなわち、浮き部材から外部後方に操舵杆を延出し、浮き部材の外から操縦できるようにすることで、浮き部材はジェット推進機を収納できる大きさ及びジェット推進機を浮かすだけの浮力を持たせたものにすればよく、浮き部材を小型にすることができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置の運搬性の向上を図ることができる。
【0010】
また、浮き部材から外部後方に操舵杆を延出し、浮き部材の外から操縦できるようにすることで、例えば、サーフボードなどに載った操縦者が操舵杆を握り、サーフボードに立ったままジェット推進式水上牽引装置を操縦することができる。この結果、多目的な楽しみ方をすることができ、マリンスポーツの楽しみ方を拡大することができる。
【0011】
請求項2は、浮き部材に、方向変換させるための操舵ノズルを設け、この操舵ノズルにリンク機構を介して操舵杆を連結したことを特徴とする。
浮き部材に、方向変換させるための操舵ノズルを設け、この操舵ノズルにリンク機構を介して操舵杆を連結することで、ジェット推進式水上牽引装置の操舵性の向上を図ることができる。
【0012】
請求項3は、浮き部材に、被牽引物を繋ぐための連結部を設けたことを特徴とする。
浮き部材に、被牽引物を繋ぐための連結部を設けることで、例えば、サーフボードなどの被牽引物を直接接続することができる。
【0013】
請求項4は、浮き部材の左右に、浮き部材の浮力を稼ぐための補助フロートを付設したことを特徴とする。
浮き部材の左右に、浮き部材の浮力を稼ぐための補助フロートを付設することで、浮き部材の左右方向の姿勢変化を少なくすることができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置を容易に扱うことができる。
【0014】
請求項5は、操舵杆を、浮き部材にスイング自在に取付けることで水面と操舵杆とのなす角度を任意に変えて扱うことのできるチルト構造にしたことを特徴とする。
操舵杆を、浮き部材にスイング自在に取付け、水面と操舵杆とのなす角度を任意に変えて扱うことのできるチルト構造にすることで、例えば、サーフボードなどに立ったまま操縦することもサーフボードなどに座って操縦することもできる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置の利便性の向上を図ることができる。
【0015】
請求項6は、操舵杆を、伸縮自在のテレスコピック(tele−scopic)構造に構成したことを特徴とする。
操舵杆を、伸縮自在のテレスコピック構造に構成することで、操舵杆を短くたたむことができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置の運搬性の向上を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の斜視図であり、ジェット推進式水上牽引装置10は、水に浮かべるとともに人を載せることのできない浮き部材としての艇体11と、この艇体11に収納することで艇体11を推進させるジェット推進機12と、艇体11から外部後方に延出することで艇体11の外から操縦できる操舵杆(操舵ハンドル)13と、から構成したものである。
【0017】
図中、15はジェット推進式水上牽引装置の外に位置する操縦者、16は操縦者15を載せた被牽引物としてのサーフボード、17はジェット推進式水上牽引装置10にサーフボード16を繋ぐ牽引ロープ、18は牽引ロープ17を掛けるサーフボード16側のフックを示す。
【0018】
図2は本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の側面断面図であり、艇体(浮き部材)11は、上部中央部に回転自在に設置した操舵杆連結部21と、ジェット推進機12のエンジン31及び駆動シャフト32の一端を収納するために内部に形成した収納室22と、この収納室22の通気のために上部前方に開口させた通気管23と、ジェット推進機12の駆動シャフト32の他端を突出させるとともにインペラ33を囲うために底部34に形成したウォータ流路24と、サーフボード(被牽引物)16などを連結するために後部に設けた連結部25と、操舵杆13を回転させることで艇体11の牽引方向を変える舵取り機構26と、からなる。
操舵杆連結部21は、操舵杆13をスイング自在に取付けることで水面と操舵杆13とのなす角度を任意に変えて扱うことのできるように、操舵杆13を連結ピン27を介して連結する部分である。
【0019】
ジェット推進式水上牽引装置10は、操舵杆13を、艇体(浮き部材)11にスイング自在に取付けることで水面と操舵杆13とのなす角度を任意に変えて扱うことのできるチルト構造にしたものであると言える。
操舵杆13を、艇体11にスイング自在に取付け、水面と操舵杆13とのなす角度を任意に変えて扱うことのできるチルト構造にすることで、例えば、サーフボード16(図1参照)などに立ったまま操縦することもサーフボード16などに座って操縦することもできる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置10の利便性の向上を図ることができる。
【0020】
ジェット推進機12は、収納室22に収納したエンジン31と、このエンジン31に一端を連結した駆動シャフト32と、この駆動シャフト32の他端に取付けたインペラ33と、からなり、インペラ33をウォータ流路24内で回転させてジェット水流を発生させることで、艇体11に推進力を与えるものである。なお、35はウォータ流路24に水を流入させる流入口、36はウォータ流路24からジェット水流をはき出す噴射口を示す。
【0021】
図3は本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の正面図であり、操舵杆13は、艇体(浮き部材)11の操舵杆連結部21(図2参照)に一端を連結する傾斜パイプ部38と、この傾斜パイプ部38の他端に水平に延ばした水平パイプ部39とからなる。
傾斜パイプ部38は、延ばした状態で第1パイプ38aに第2パイプ38bをロックでき、この第2パイプ38bに第3パイプ38cをロックでき、第3パイプ38cに第4パイプ38dをロックできるロック付き伸縮自在のテレスコピック(tele−scopic)構造に構成した部分である。
【0022】
水平パイプ部39は、操縦者15(図1参照)が握る左右のグリップ41,42と、エンジン31の出力を調整するために右のグリップ42側に設けたのスロットルレバー43と、を備える。
スロットルレバー43はグリップ42側に握るとエンジン出力が大きく設定でき、グリップ42側から離すとエンジン出力が小さく設定できるようにしたレバーであり、スロットルレバー43から操縦者15(図1参照)手を離すことで、艇体11を停止状態にすることができるレバーである。
【0023】
操舵杆13を、伸縮自在のテレスコピック構造に構成することで、操舵杆13を短くたたむことができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置10の運搬性の向上を図ることができる。
【0024】
図4は本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の平面図であり、舵取り機構26は、操舵杆連結部21のから軸直角方向に延ばした操舵ブラケット45と、この操舵ブラケット45に一端を回転自在に取付けた操舵リンク46と、この操舵リンク46の他端を回転自在に取付けた操舵レバー47と、この操舵レバー47の先端を取付けるとともにウォータ流路24の噴射口36(図2参照)側に回転自在に設置した操舵ノズル48と、からなる。
すなわち、操舵ブラケット45、操舵リンク46及び操舵レバー47でリンク機構44を構成する。また、操舵リンク46は、側面視で上下方向斜めに指向させるとともに平面視で左右に交差させて設定した部材である。
【0025】
例えば、比較的持ち運びが容易で、多目的な使い方のできるジェット推進式水上牽引装置を提案することは、マリンスポーツの楽しみ方を拡大する上で好ましいことである。
そこで、ジェット推進式水上牽引装置10は、艇体(浮き部材)11にジェット推進機12を取付け、艇体11から外部後方に操舵杆13を延出し、艇体11の外から操縦できるようにした。
【0026】
すなわち、艇体11から外部後方に操舵杆13を延出し、艇体11の外から操縦できるようにすることで、艇体11はジェット推進機12を収納できる大きさ及びジェット推進機12を浮かすだけの浮力を持たせたものにすればよく、艇体11を小型にすることができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置10の運搬性の向上を図ることができる。
【0027】
また、艇体11から外部後方に操舵杆13を延出し、艇体11の外から操縦できるようにすることで、例えば、サーフボード16(図1参照)などに載った操縦者が操舵杆13を握り、サーフボード16に立ったままジェット推進式水上牽引装置10を操縦することができる。この結果、多目的な楽しみ方をすることができ、マリンスポーツの楽しみ方を拡大することができる。
【0028】
ジェット推進式水上牽引装置10は、艇体(浮き部材)11に、方向変換させるための操舵ノズル48を設け、この操舵ノズル48にリンク機構44を介して操舵杆13を連結したものであるとも言える。
艇体11に、方向変換させるための操舵ノズル48を設け、この操舵ノズル48にリンク機構44を介して操舵杆を連結することで、ジェット推進式水上牽引装置10の操舵性の向上を図ることができる。
【0029】
ジェット推進式水上牽引装置10は、艇体(浮き部材)11に、サーフボード16(図1参照)などの被牽引物を繋ぐための連結部25を設けたものであるとも言える。
艇体11に、被牽引物を繋ぐための連結部25を設けることで、例えば、サーフボード16などの被牽引物を直接接続することができる。
【0030】
図5(a)〜(c)は本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の動作説明図である。
(a)において、操舵杆13を矢印a1の如く左に回すと、操舵リンク46は側面視で上下方向斜めに指向させるとともに平面視で左右に交差させて設定した部材であるので、操舵ブラケット45から操舵レバー47までの距離が平面視で長くなるように作用する。従って、操舵ノズル48を矢印a2の如く動かせ、艇体11を矢印a3の如く左に回転させる。
【0031】
(b)において、艇体11を矢印b1の如く直進させる場合を示し、平面視で操舵ノズル48を操舵杆13に平行に向ける。
【0032】
(c)において、操舵杆13を矢印c1の如く右に回すと、操舵リンク46は側面視で上下方向斜めに指向させるとともに平面視で左右に交差させて設定した部材であるので、操舵ブラケット45から操舵レバー47までの距離が平面視で短くなるように作用する。従って、操舵ノズルを矢印c2の如く動かせ、ジェット推進式水上牽引装置を矢印c3の如く右に回転させる。
【0033】
以上に述べたジェット推進式水上牽引装置10の作用を次に説明する。
図6(a)〜(c)は本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の作用説明図であり、ジェット推進式水上牽引装置10の使用例を示す。
(a)において、ジェット推進式水上牽引装置10にサーフボード16を連結することなく、操縦者15はサーフボード16に立った姿勢でジェット推進式水上牽引装置10を操縦する場合を示し、操縦者が高度の走行技術を習得した後に水上走行を楽しむことのできる難易度の高い使用例である。
【0034】
(b)において、ジェット推進式水上牽引装置10に牽引ロープ17でサーフボード16を連結し、操縦者15はサーフボード16に立った姿勢でジェット推進式水上牽引装置10を操縦する場合を示し、比較的安易に水上走行を楽しむことのできる一般的な使用例である。
【0035】
(c)において、ジェット推進式水上牽引装置10に牽引ロープ17でサーフボード16を連結するとともに、操縦者15はランヤード49を介してジェット推進式水上牽引装置10を繋ぎ止めた場合を示し、例えば、操縦者10がサーフボード16から落下した場合にも、操縦者10は、ジェット推進式水上牽引装置10及びサーフボード16を操縦者10の回りに繋ぎ止めておくことができる使用例である。
【0036】
図7は本発明に係る第2実施の形態のジェット推進式水上牽引装置の側面図であり、ジェット推進式水上牽引装置10(図1参照)に使用した部品と同一部品は同一符号を用い詳細な説明は省略する。
図中、12はジェット推進器、31はエンジン、32は駆動シャフトを示し、ジェット推進式水上牽引装置50は、浮き部材としての艇体51に操舵杆連結部61を設け、この操舵杆連結部61に連結ピン67で操舵杆53をスイング自在に取付けたものである。
【0037】
ジェット推進式水上牽引装置50は、操舵杆53をスイング自在に取付けることで水面と操舵杆53とのなす角度を任意に変えて扱うことのできるとともに、図4に示す舵取り機構26を省きつつも、後述するように、艇体51を傾けることで旋回をできるようにした水上牽引装置である。
【0038】
操舵杆53は、艇体(浮き部材)の操舵杆連結部51に一端を連結するために一本のパイプ材若しくは棒材で形成した傾斜パイプ部68と、この傾斜パイプ部68の他端に水平に延ばした水平パイプ部69とからなり、水平パイプ部69の右側に図3に示すスロットルレバー43を備える。
また、62はエンジン31を収納する収納室、63は収納室62に外気を取入れるための通気管、64は駆動シャフト32及びインペラ33を配置するウォータ流路、65はウォータ流路64に水を流入させる流入口、66はウォータ流路64からジェット水流をはき出す噴射口でを示す。
【0039】
図8(a),(b)は本発明に係る第2実施の形態のジェット推進式水上牽引装置の作用説明図であり、ジェット推進式水上牽引装置50の操舵方法を示す。(a)において、操縦者15は被牽引物としてのサーフボード56に立った姿勢で操舵杆53を握り、この操舵杆53を矢印▲1▼,▲1▼の如く左に回転させ、艇体51を左に傾斜させることで、艇体51及びサーフボード56を矢印▲2▼の如く左に旋回させることができる。
【0040】
(b)において、操縦者15はサーフボード56に立った姿勢で操舵杆53を握り、この操舵杆53を矢印▲3▼,▲3▼の如く右に回転させ、艇体51を右に傾斜させることで、艇体51及びサーフボード16を矢印▲4▼の如く右に旋回させることができる。
【0041】
(a),(b)に示すように、ジェット推進式水上牽引装置50を使用すれば、例えば、水上スキーのような高速走行及び高速ターンなどの楽しみ方もでき、マリンスポーツの醍醐味を満喫することができる。
【0042】
図9は本発明に係る第3実施の形態のジェット推進式水上牽引装置の斜視図であり、ジェット推進式水上牽引装置10(図1参照)に使用した部品と同一部品は同一符号を用い詳細な説明は省略する。
図中、11は艇体、13は操舵杆、21は操舵杆連結部、25は連結部、27は連結ピン、38は傾斜パイプ部、38a〜38dは第1〜第4パイプ、39は水平パイプ部、41,42は左右のグリップ、43はスロットルレバー、48は操舵ノズルであり、ジェット推進式水上牽引装置70は、ジェット推進式水上牽引装置10(図1参照)に補助フロート71,71を付設したものであり、詳しくは、艇体11の左右から支持ステー72,72を延出し、これらの支持ステー72,72に補助フロート71,71を取付けたものである。
【0043】
ジェット推進式水上牽引装置70は、艇体(浮き部材)11の左右に、艇体11の浮力を稼ぐための補助フロートを付設したものであると言える。
艇体11の左右に、艇体11の浮力を稼ぐ補助フロート71,71を付設することで、艇体11の左右方向の姿勢変化を少なくすることができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置70を容易に扱うことができる。
【0044】
図10(a),(b)は本発明に係る第3実施の形態のジェット推進式水上牽引装置の作用説明図である。
(a)において、操縦者15はサーフボード56に立った姿勢でジェット推進式水上牽引装置70を操縦する使用例を示し、ジェット推進式水上牽引装置70は、艇体11の両サイドに補助フロート71,71を付設したものなので、艇体(浮き部材)11の左右方向の姿勢変化を少なくすることができ、容易に水上走行を楽しむことができる。
【0045】
(b)において、ジェット推進式水上牽引装置70に牽引ロープ17で被牽引物としての鞍乗り型ボード73を連結し、操縦者15は鞍乗り型ボード73の鞍乗り部74に着座してジェット推進式水上牽引装置70を操舵する使用例を示し、ジェット推進式水上牽引装置70は、楽な走行姿勢で長時間の走行を楽しむことができ、操縦者15の後ろに同乗者75も載せることもできる。
図中、76はボード本体、77は浮き具、78は浮き具77の支持部材、79はボード本体76に設けることで牽引ロープ17を掛けるフックを示す。
【0046】
尚、実施の形態では図2に示すように、ジェット推進機12の動力にエンジン31を用いたが、これに限るものではなく、エンジンはモータであってもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1では、ジェット推進式水上牽引装置を、水に浮かべるとともに人を載せることのできない浮き部材と、この浮き部材に収納することで浮き部材を推進させるジェット推進機と、浮き部材から外部後方に延出することで浮き部材の外から操縦できる操舵杆と、から構成したので、浮き部材はジェット推進機を収納できる大きさ及びジェット推進機を浮かすだけの浮力を持たせたものにすればよく、浮き部材を小型にすることができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置の運搬性の向上を図ることができる。
【0048】
また、浮き部材から外部後方に延出することで浮き部材の外から操縦できる操舵杆を備えたので、例えば、サーフボードなどに載った操縦者が操舵杆を握り、サーフボードに立ったままジェット推進式水上牽引装置を操縦することができる。この結果、多目的な楽しみ方をすることができ、マリンスポーツの楽しみ方を拡大することができる。
【0049】
請求項2では、浮き部材に、方向変換させるための操舵ノズルを設け、この操舵ノズルにリンク機構を介して操舵杆を連結したので、ジェット推進式水上牽引装置の操舵性の向上を図ることができる。
【0050】
請求項3では、浮き部材に、被牽引物を繋ぐための連結部を設けたので、例えば、サーフボードなどの被牽引物を直接接続することができる。
【0051】
請求項4では、浮き部材の左右に、浮き部材の浮力を稼ぐための補助フロートを付設したので、浮き部材の左右方向の姿勢変化を少なくすることができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置を容易に扱うことができる。
【0052】
請求項5では、操舵杆を、浮き部材にスイング自在に取付け、水面と操舵杆とのなす角度を任意に変えて扱うことのできるチルト構造にしたので、例えば、サーフボードなどに立ったまま操縦することもサーフボードなどに座って操縦することもできる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置の利便性の向上を図ることができる。
【0053】
請求項6では、操舵杆を、伸縮自在のテレスコピック構造に構成したので、操舵杆を短くたたむことができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置の運搬性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の斜視図
【図2】本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の側面断面図
【図3】本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の正面図
【図4】本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の平面図
【図5】本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の動作説明図
【図6】本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の作用説明図
【図7】本発明に係る第2実施の形態のジェット推進式水上牽引装置の側面図
【図8】本発明に係る第2実施の形態のジェット推進式水上牽引装置の作用説明図
【図9】本発明に係る第3実施の形態のジェット推進式水上牽引装置の斜視図
【図10】本発明に係る第3実施の形態のジェット推進式水上牽引装置の作用説明図
【図11】特開昭50−88791号公報の第1図の再掲図
【符号の説明】
10,50,70…ジェット推進式水上牽引装置、11,51…浮き部材(艇体)、12…ジェット推進機、13,53…操舵杆、16,56…被牽引物(サーフボード)、44…リンク機構、48…操舵ノズル、71…補助フロート、73…被牽引物(鞍乗り型ボード)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジェット推進式水上牽引装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ジェット推進機で推進させるようにしたジェット推進式水上牽引装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭50−88791号公報(第3頁、第1図)
【0004】
同公報の第1図を再掲し上記技術を説明する。ただし、同公報に記載の符号を新しく振り直すとともに記載の名称も一部変更した。
図11は特開昭50−88791号公報の第1図の再掲図である。
ジェット推進式水上牽引装置100は、艇体101にジェット推進機(不図示)を収納し、艇体101後部左右にジェット水流を噴出する開口103,103を設け、艇体101後部中央に入水した操縦者(不図示)がつかむための把手104,104を設けたものであり、操縦者は常に入水した状態で操作する水上牽引装置であり、海や湖で泳ぎながら使用するレジャー用若しくはダイバなどが目的地近くで使用する移動用の水上牽引装置として好適である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のジェット推進式水上牽引装置100では、操縦者が常に入水した状態で操作する水上牽引装置なので、操縦者がつかまり、沈まない程度の浮力が艇体101に必要であるため艇体101が大きなものが必要であり、持ち運びが不便になることがある。また、上記のジェット推進式水上牽引装置100には、舵取りをするための工夫がないので、艇体101の方向を変えることが困難であり、水上牽引装置を使った楽しみ方が限られる。
すなわち、マリンスポーツの華やかな昨今においては、比較的持ち運びが容易で、多目的な楽しみ方をすることのできるジェット推進式水上牽引装置が望まれる。
【0006】
そこで、本発明の目的は、比較的持ち運びが容易で、多目的な楽しみ方をすることのできるジェット推進式水上牽引装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1のジェット推進式水上牽引装置は、水に浮かべるとともに人を載せることのできない浮き部材と、この浮き部材に収納することで浮き部材を推進させるジェット推進機と、浮き部材から外部後方に延出することで浮き部材の外から操縦できる操舵杆と、から構成したことを特徴とする。
【0008】
比較的持ち運びが容易で、多目的な使い方のできるジェット推進式水上牽引装置を提案することは、マリンスポーツの楽しみ方を拡大する上で好ましいことである。
そこで、浮き部材にジェット推進機を取付け、浮き部材から外部後方に操舵杆を延出し、浮き部材の外から操縦できるようにした。
【0009】
すなわち、浮き部材から外部後方に操舵杆を延出し、浮き部材の外から操縦できるようにすることで、浮き部材はジェット推進機を収納できる大きさ及びジェット推進機を浮かすだけの浮力を持たせたものにすればよく、浮き部材を小型にすることができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置の運搬性の向上を図ることができる。
【0010】
また、浮き部材から外部後方に操舵杆を延出し、浮き部材の外から操縦できるようにすることで、例えば、サーフボードなどに載った操縦者が操舵杆を握り、サーフボードに立ったままジェット推進式水上牽引装置を操縦することができる。この結果、多目的な楽しみ方をすることができ、マリンスポーツの楽しみ方を拡大することができる。
【0011】
請求項2は、浮き部材に、方向変換させるための操舵ノズルを設け、この操舵ノズルにリンク機構を介して操舵杆を連結したことを特徴とする。
浮き部材に、方向変換させるための操舵ノズルを設け、この操舵ノズルにリンク機構を介して操舵杆を連結することで、ジェット推進式水上牽引装置の操舵性の向上を図ることができる。
【0012】
請求項3は、浮き部材に、被牽引物を繋ぐための連結部を設けたことを特徴とする。
浮き部材に、被牽引物を繋ぐための連結部を設けることで、例えば、サーフボードなどの被牽引物を直接接続することができる。
【0013】
請求項4は、浮き部材の左右に、浮き部材の浮力を稼ぐための補助フロートを付設したことを特徴とする。
浮き部材の左右に、浮き部材の浮力を稼ぐための補助フロートを付設することで、浮き部材の左右方向の姿勢変化を少なくすることができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置を容易に扱うことができる。
【0014】
請求項5は、操舵杆を、浮き部材にスイング自在に取付けることで水面と操舵杆とのなす角度を任意に変えて扱うことのできるチルト構造にしたことを特徴とする。
操舵杆を、浮き部材にスイング自在に取付け、水面と操舵杆とのなす角度を任意に変えて扱うことのできるチルト構造にすることで、例えば、サーフボードなどに立ったまま操縦することもサーフボードなどに座って操縦することもできる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置の利便性の向上を図ることができる。
【0015】
請求項6は、操舵杆を、伸縮自在のテレスコピック(tele−scopic)構造に構成したことを特徴とする。
操舵杆を、伸縮自在のテレスコピック構造に構成することで、操舵杆を短くたたむことができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置の運搬性の向上を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の斜視図であり、ジェット推進式水上牽引装置10は、水に浮かべるとともに人を載せることのできない浮き部材としての艇体11と、この艇体11に収納することで艇体11を推進させるジェット推進機12と、艇体11から外部後方に延出することで艇体11の外から操縦できる操舵杆(操舵ハンドル)13と、から構成したものである。
【0017】
図中、15はジェット推進式水上牽引装置の外に位置する操縦者、16は操縦者15を載せた被牽引物としてのサーフボード、17はジェット推進式水上牽引装置10にサーフボード16を繋ぐ牽引ロープ、18は牽引ロープ17を掛けるサーフボード16側のフックを示す。
【0018】
図2は本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の側面断面図であり、艇体(浮き部材)11は、上部中央部に回転自在に設置した操舵杆連結部21と、ジェット推進機12のエンジン31及び駆動シャフト32の一端を収納するために内部に形成した収納室22と、この収納室22の通気のために上部前方に開口させた通気管23と、ジェット推進機12の駆動シャフト32の他端を突出させるとともにインペラ33を囲うために底部34に形成したウォータ流路24と、サーフボード(被牽引物)16などを連結するために後部に設けた連結部25と、操舵杆13を回転させることで艇体11の牽引方向を変える舵取り機構26と、からなる。
操舵杆連結部21は、操舵杆13をスイング自在に取付けることで水面と操舵杆13とのなす角度を任意に変えて扱うことのできるように、操舵杆13を連結ピン27を介して連結する部分である。
【0019】
ジェット推進式水上牽引装置10は、操舵杆13を、艇体(浮き部材)11にスイング自在に取付けることで水面と操舵杆13とのなす角度を任意に変えて扱うことのできるチルト構造にしたものであると言える。
操舵杆13を、艇体11にスイング自在に取付け、水面と操舵杆13とのなす角度を任意に変えて扱うことのできるチルト構造にすることで、例えば、サーフボード16(図1参照)などに立ったまま操縦することもサーフボード16などに座って操縦することもできる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置10の利便性の向上を図ることができる。
【0020】
ジェット推進機12は、収納室22に収納したエンジン31と、このエンジン31に一端を連結した駆動シャフト32と、この駆動シャフト32の他端に取付けたインペラ33と、からなり、インペラ33をウォータ流路24内で回転させてジェット水流を発生させることで、艇体11に推進力を与えるものである。なお、35はウォータ流路24に水を流入させる流入口、36はウォータ流路24からジェット水流をはき出す噴射口を示す。
【0021】
図3は本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の正面図であり、操舵杆13は、艇体(浮き部材)11の操舵杆連結部21(図2参照)に一端を連結する傾斜パイプ部38と、この傾斜パイプ部38の他端に水平に延ばした水平パイプ部39とからなる。
傾斜パイプ部38は、延ばした状態で第1パイプ38aに第2パイプ38bをロックでき、この第2パイプ38bに第3パイプ38cをロックでき、第3パイプ38cに第4パイプ38dをロックできるロック付き伸縮自在のテレスコピック(tele−scopic)構造に構成した部分である。
【0022】
水平パイプ部39は、操縦者15(図1参照)が握る左右のグリップ41,42と、エンジン31の出力を調整するために右のグリップ42側に設けたのスロットルレバー43と、を備える。
スロットルレバー43はグリップ42側に握るとエンジン出力が大きく設定でき、グリップ42側から離すとエンジン出力が小さく設定できるようにしたレバーであり、スロットルレバー43から操縦者15(図1参照)手を離すことで、艇体11を停止状態にすることができるレバーである。
【0023】
操舵杆13を、伸縮自在のテレスコピック構造に構成することで、操舵杆13を短くたたむことができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置10の運搬性の向上を図ることができる。
【0024】
図4は本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の平面図であり、舵取り機構26は、操舵杆連結部21のから軸直角方向に延ばした操舵ブラケット45と、この操舵ブラケット45に一端を回転自在に取付けた操舵リンク46と、この操舵リンク46の他端を回転自在に取付けた操舵レバー47と、この操舵レバー47の先端を取付けるとともにウォータ流路24の噴射口36(図2参照)側に回転自在に設置した操舵ノズル48と、からなる。
すなわち、操舵ブラケット45、操舵リンク46及び操舵レバー47でリンク機構44を構成する。また、操舵リンク46は、側面視で上下方向斜めに指向させるとともに平面視で左右に交差させて設定した部材である。
【0025】
例えば、比較的持ち運びが容易で、多目的な使い方のできるジェット推進式水上牽引装置を提案することは、マリンスポーツの楽しみ方を拡大する上で好ましいことである。
そこで、ジェット推進式水上牽引装置10は、艇体(浮き部材)11にジェット推進機12を取付け、艇体11から外部後方に操舵杆13を延出し、艇体11の外から操縦できるようにした。
【0026】
すなわち、艇体11から外部後方に操舵杆13を延出し、艇体11の外から操縦できるようにすることで、艇体11はジェット推進機12を収納できる大きさ及びジェット推進機12を浮かすだけの浮力を持たせたものにすればよく、艇体11を小型にすることができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置10の運搬性の向上を図ることができる。
【0027】
また、艇体11から外部後方に操舵杆13を延出し、艇体11の外から操縦できるようにすることで、例えば、サーフボード16(図1参照)などに載った操縦者が操舵杆13を握り、サーフボード16に立ったままジェット推進式水上牽引装置10を操縦することができる。この結果、多目的な楽しみ方をすることができ、マリンスポーツの楽しみ方を拡大することができる。
【0028】
ジェット推進式水上牽引装置10は、艇体(浮き部材)11に、方向変換させるための操舵ノズル48を設け、この操舵ノズル48にリンク機構44を介して操舵杆13を連結したものであるとも言える。
艇体11に、方向変換させるための操舵ノズル48を設け、この操舵ノズル48にリンク機構44を介して操舵杆を連結することで、ジェット推進式水上牽引装置10の操舵性の向上を図ることができる。
【0029】
ジェット推進式水上牽引装置10は、艇体(浮き部材)11に、サーフボード16(図1参照)などの被牽引物を繋ぐための連結部25を設けたものであるとも言える。
艇体11に、被牽引物を繋ぐための連結部25を設けることで、例えば、サーフボード16などの被牽引物を直接接続することができる。
【0030】
図5(a)〜(c)は本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の動作説明図である。
(a)において、操舵杆13を矢印a1の如く左に回すと、操舵リンク46は側面視で上下方向斜めに指向させるとともに平面視で左右に交差させて設定した部材であるので、操舵ブラケット45から操舵レバー47までの距離が平面視で長くなるように作用する。従って、操舵ノズル48を矢印a2の如く動かせ、艇体11を矢印a3の如く左に回転させる。
【0031】
(b)において、艇体11を矢印b1の如く直進させる場合を示し、平面視で操舵ノズル48を操舵杆13に平行に向ける。
【0032】
(c)において、操舵杆13を矢印c1の如く右に回すと、操舵リンク46は側面視で上下方向斜めに指向させるとともに平面視で左右に交差させて設定した部材であるので、操舵ブラケット45から操舵レバー47までの距離が平面視で短くなるように作用する。従って、操舵ノズルを矢印c2の如く動かせ、ジェット推進式水上牽引装置を矢印c3の如く右に回転させる。
【0033】
以上に述べたジェット推進式水上牽引装置10の作用を次に説明する。
図6(a)〜(c)は本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の作用説明図であり、ジェット推進式水上牽引装置10の使用例を示す。
(a)において、ジェット推進式水上牽引装置10にサーフボード16を連結することなく、操縦者15はサーフボード16に立った姿勢でジェット推進式水上牽引装置10を操縦する場合を示し、操縦者が高度の走行技術を習得した後に水上走行を楽しむことのできる難易度の高い使用例である。
【0034】
(b)において、ジェット推進式水上牽引装置10に牽引ロープ17でサーフボード16を連結し、操縦者15はサーフボード16に立った姿勢でジェット推進式水上牽引装置10を操縦する場合を示し、比較的安易に水上走行を楽しむことのできる一般的な使用例である。
【0035】
(c)において、ジェット推進式水上牽引装置10に牽引ロープ17でサーフボード16を連結するとともに、操縦者15はランヤード49を介してジェット推進式水上牽引装置10を繋ぎ止めた場合を示し、例えば、操縦者10がサーフボード16から落下した場合にも、操縦者10は、ジェット推進式水上牽引装置10及びサーフボード16を操縦者10の回りに繋ぎ止めておくことができる使用例である。
【0036】
図7は本発明に係る第2実施の形態のジェット推進式水上牽引装置の側面図であり、ジェット推進式水上牽引装置10(図1参照)に使用した部品と同一部品は同一符号を用い詳細な説明は省略する。
図中、12はジェット推進器、31はエンジン、32は駆動シャフトを示し、ジェット推進式水上牽引装置50は、浮き部材としての艇体51に操舵杆連結部61を設け、この操舵杆連結部61に連結ピン67で操舵杆53をスイング自在に取付けたものである。
【0037】
ジェット推進式水上牽引装置50は、操舵杆53をスイング自在に取付けることで水面と操舵杆53とのなす角度を任意に変えて扱うことのできるとともに、図4に示す舵取り機構26を省きつつも、後述するように、艇体51を傾けることで旋回をできるようにした水上牽引装置である。
【0038】
操舵杆53は、艇体(浮き部材)の操舵杆連結部51に一端を連結するために一本のパイプ材若しくは棒材で形成した傾斜パイプ部68と、この傾斜パイプ部68の他端に水平に延ばした水平パイプ部69とからなり、水平パイプ部69の右側に図3に示すスロットルレバー43を備える。
また、62はエンジン31を収納する収納室、63は収納室62に外気を取入れるための通気管、64は駆動シャフト32及びインペラ33を配置するウォータ流路、65はウォータ流路64に水を流入させる流入口、66はウォータ流路64からジェット水流をはき出す噴射口でを示す。
【0039】
図8(a),(b)は本発明に係る第2実施の形態のジェット推進式水上牽引装置の作用説明図であり、ジェット推進式水上牽引装置50の操舵方法を示す。(a)において、操縦者15は被牽引物としてのサーフボード56に立った姿勢で操舵杆53を握り、この操舵杆53を矢印▲1▼,▲1▼の如く左に回転させ、艇体51を左に傾斜させることで、艇体51及びサーフボード56を矢印▲2▼の如く左に旋回させることができる。
【0040】
(b)において、操縦者15はサーフボード56に立った姿勢で操舵杆53を握り、この操舵杆53を矢印▲3▼,▲3▼の如く右に回転させ、艇体51を右に傾斜させることで、艇体51及びサーフボード16を矢印▲4▼の如く右に旋回させることができる。
【0041】
(a),(b)に示すように、ジェット推進式水上牽引装置50を使用すれば、例えば、水上スキーのような高速走行及び高速ターンなどの楽しみ方もでき、マリンスポーツの醍醐味を満喫することができる。
【0042】
図9は本発明に係る第3実施の形態のジェット推進式水上牽引装置の斜視図であり、ジェット推進式水上牽引装置10(図1参照)に使用した部品と同一部品は同一符号を用い詳細な説明は省略する。
図中、11は艇体、13は操舵杆、21は操舵杆連結部、25は連結部、27は連結ピン、38は傾斜パイプ部、38a〜38dは第1〜第4パイプ、39は水平パイプ部、41,42は左右のグリップ、43はスロットルレバー、48は操舵ノズルであり、ジェット推進式水上牽引装置70は、ジェット推進式水上牽引装置10(図1参照)に補助フロート71,71を付設したものであり、詳しくは、艇体11の左右から支持ステー72,72を延出し、これらの支持ステー72,72に補助フロート71,71を取付けたものである。
【0043】
ジェット推進式水上牽引装置70は、艇体(浮き部材)11の左右に、艇体11の浮力を稼ぐための補助フロートを付設したものであると言える。
艇体11の左右に、艇体11の浮力を稼ぐ補助フロート71,71を付設することで、艇体11の左右方向の姿勢変化を少なくすることができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置70を容易に扱うことができる。
【0044】
図10(a),(b)は本発明に係る第3実施の形態のジェット推進式水上牽引装置の作用説明図である。
(a)において、操縦者15はサーフボード56に立った姿勢でジェット推進式水上牽引装置70を操縦する使用例を示し、ジェット推進式水上牽引装置70は、艇体11の両サイドに補助フロート71,71を付設したものなので、艇体(浮き部材)11の左右方向の姿勢変化を少なくすることができ、容易に水上走行を楽しむことができる。
【0045】
(b)において、ジェット推進式水上牽引装置70に牽引ロープ17で被牽引物としての鞍乗り型ボード73を連結し、操縦者15は鞍乗り型ボード73の鞍乗り部74に着座してジェット推進式水上牽引装置70を操舵する使用例を示し、ジェット推進式水上牽引装置70は、楽な走行姿勢で長時間の走行を楽しむことができ、操縦者15の後ろに同乗者75も載せることもできる。
図中、76はボード本体、77は浮き具、78は浮き具77の支持部材、79はボード本体76に設けることで牽引ロープ17を掛けるフックを示す。
【0046】
尚、実施の形態では図2に示すように、ジェット推進機12の動力にエンジン31を用いたが、これに限るものではなく、エンジンはモータであってもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1では、ジェット推進式水上牽引装置を、水に浮かべるとともに人を載せることのできない浮き部材と、この浮き部材に収納することで浮き部材を推進させるジェット推進機と、浮き部材から外部後方に延出することで浮き部材の外から操縦できる操舵杆と、から構成したので、浮き部材はジェット推進機を収納できる大きさ及びジェット推進機を浮かすだけの浮力を持たせたものにすればよく、浮き部材を小型にすることができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置の運搬性の向上を図ることができる。
【0048】
また、浮き部材から外部後方に延出することで浮き部材の外から操縦できる操舵杆を備えたので、例えば、サーフボードなどに載った操縦者が操舵杆を握り、サーフボードに立ったままジェット推進式水上牽引装置を操縦することができる。この結果、多目的な楽しみ方をすることができ、マリンスポーツの楽しみ方を拡大することができる。
【0049】
請求項2では、浮き部材に、方向変換させるための操舵ノズルを設け、この操舵ノズルにリンク機構を介して操舵杆を連結したので、ジェット推進式水上牽引装置の操舵性の向上を図ることができる。
【0050】
請求項3では、浮き部材に、被牽引物を繋ぐための連結部を設けたので、例えば、サーフボードなどの被牽引物を直接接続することができる。
【0051】
請求項4では、浮き部材の左右に、浮き部材の浮力を稼ぐための補助フロートを付設したので、浮き部材の左右方向の姿勢変化を少なくすることができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置を容易に扱うことができる。
【0052】
請求項5では、操舵杆を、浮き部材にスイング自在に取付け、水面と操舵杆とのなす角度を任意に変えて扱うことのできるチルト構造にしたので、例えば、サーフボードなどに立ったまま操縦することもサーフボードなどに座って操縦することもできる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置の利便性の向上を図ることができる。
【0053】
請求項6では、操舵杆を、伸縮自在のテレスコピック構造に構成したので、操舵杆を短くたたむことができる。この結果、ジェット推進式水上牽引装置の運搬性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の斜視図
【図2】本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の側面断面図
【図3】本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の正面図
【図4】本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の平面図
【図5】本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の動作説明図
【図6】本発明に係るジェット推進式水上牽引装置の作用説明図
【図7】本発明に係る第2実施の形態のジェット推進式水上牽引装置の側面図
【図8】本発明に係る第2実施の形態のジェット推進式水上牽引装置の作用説明図
【図9】本発明に係る第3実施の形態のジェット推進式水上牽引装置の斜視図
【図10】本発明に係る第3実施の形態のジェット推進式水上牽引装置の作用説明図
【図11】特開昭50−88791号公報の第1図の再掲図
【符号の説明】
10,50,70…ジェット推進式水上牽引装置、11,51…浮き部材(艇体)、12…ジェット推進機、13,53…操舵杆、16,56…被牽引物(サーフボード)、44…リンク機構、48…操舵ノズル、71…補助フロート、73…被牽引物(鞍乗り型ボード)。
Claims (6)
- 水に浮かべるとともに人を載せることのできない浮き部材と、この浮き部材に収納することで浮き部材を推進させるジェット推進機と、前記浮き部材から外部後方に延出することで浮き部材の外から操縦できる操舵杆と、からなるジェット推進式水上牽引装置。
- 前記浮き部材に、方向変換させるための操舵ノズルを設け、この操舵ノズルにリンク機構を介して前記操舵杆を連結したことを特徴とする請求項1記載のジェット推進式水上牽引装置。
- 浮き部材に、被牽引物を繋ぐための連結部を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のジェット推進式水上牽引装置。
- 前記浮き部材の左右に、浮き部材の浮力を稼ぐための補助フロートを付設したことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載のジェット推進式水上牽引装置。
- 前記操舵杆を、前記浮き部材にスイング自在に取付けることで水面と操舵杆とのなす角度を任意に変えて扱うことのできるチルト構造にしたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項記載のジェット推進式水上牽引装置。
- 前記操舵杆を、伸縮自在のテレスコピック構造に構成したことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項記載のジェット推進式水上牽引装置。
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Cited By (2)
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JP2008174209A (ja) * | 2007-01-16 | 2008-07-31 | Joy Ride Technology Co Ltd | 電動サーフボード |
CN103661833A (zh) * | 2012-09-10 | 2014-03-26 | 六逸科技股份有限公司 | 冲浪板转向装置 |
-
2003
- 2003-05-09 JP JP2003131632A patent/JP2004330955A/ja active Pending
Cited By (2)
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JP2008174209A (ja) * | 2007-01-16 | 2008-07-31 | Joy Ride Technology Co Ltd | 電動サーフボード |
CN103661833A (zh) * | 2012-09-10 | 2014-03-26 | 六逸科技股份有限公司 | 冲浪板转向装置 |
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