JP2004330336A - 平行2軸旋盤のワーク反転機 - Google Patents

平行2軸旋盤のワーク反転機 Download PDF

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Abstract

【課題】ワーク反転器に対してワークの受渡しを行うローダのチャック構成変更を考える煩わしさを無くすことができる平行2軸旋盤のワーク反転器をを提供する。
【解決手段】ワーク反転器3は、平行2軸旋盤における左右の主軸の上方にそれぞれ位置する第1および第2のチャック4A,4Bを有する。これらチャック4A,4Bは、それぞれ垂直軸心回りに旋回自在に支持されて互いに対向姿勢をとることが可能とされている。上記第1のチャック4Aは上下移動自在に設置され、第2のチャック4Bは上記第1のチャック4Aの上下移動範囲内の所定高さにおいて左右移動自在に設置されている。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、平行2軸旋盤における左右の主軸の上方に2つのチャックを配置してなるワーク反転機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来のワーク反転機では、2つのチャックが同じ高さ位置に設置されており、これらのチャックは垂直軸回りに旋回自在で、かつ一方のチャックは他方のチャックに対して接近・離間自在とされている(例えば特許文献1)。この構成により、一方のチャックで把持しているワークを他方のチャックに渡すことができ、この受渡し動作でワークを表裏反転させることができる。反転機のチャックと主軸のチャックとの間でのワークの受渡しは2つのチャックを有するガントリ式のローダで行われる。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−84601号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ワーク反転機の2つのチャックを同じ高さ位置に設置した構成では、ローダとして、その2つのチャックが上下に並べて設置される構成のものを採用する場合に、ローダのチャックとワーク反転機との間でのワークの受渡しにおいて、ローダの上下位置を頻繁に切り替え設定しなければならない。そのため、ローダの動作が煩雑なものになり、動作時間も長くかかる。またローダの昇降可能なストロークを長くすることが必要で、装置全体が大型化する。
このような課題を解消できるものとして、2つの反転機チャックの高さを互いに変えて、2つの反転機チャック間でのワークの受け渡しを、両チャックの斜め方向の接近離間動作で行うようにしたものも提案されている。しかしその場合、チャックが斜め方向に移動するために、チャックの旋回軸も垂直軸ではなく傾斜したものとなる。そのため、反転機チャックおよびローダチャックの周方向複数箇所に設けられるワーク把持用の爪が相互に干渉しないようにするために、ローダチャックの各爪の位置を考慮する必要があり、一般的なローダが使用できなくて、ローダチャックの構成変更の設計が難しくなる。
【0005】
この発明の目的は、上下に並ぶ2つのローダチャックを有するローダを用いる場合に、ローダと反転機チャックとの間のワーク受渡しのためのローダ動作が効率的に行え、ローダの昇降ストロークも短くて済み、かつローダチャックの構成変更を考える煩わしさのない平行2軸旋盤のワーク反転機を提供することである。
この発明の他の目的は、旋盤へのワーク搬入方向等の変更に応じたワーク反転機の仕様変更が容易に行えるようにすることである。
この発明のさらに他の目的は、旋盤へのワーク搬入方向等の変更に応じて、ワーク反転機の仕様変更を、各フレームの位置変更を含めて容易に行えるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の平行2軸旋盤のワーク反転機は、平行2軸旋盤における左右の主軸の上方にそれぞれ位置する第1および第2のチャックを有し、これらチャックは、それぞれ垂直軸心回りに旋回自在に支持されて互いに対向姿勢をとることが可能とされたワーク反転機であって、上記第1のチャックを上下移動自在に設置し、第2のチャックを上記第1のチャックの上下移動範囲内の所定高さにおいて左右移動自在に設置している。
この構成によると、第1のチャックが高さ調整自在であるため、ローダヘッドの上下に並ぶ2つのローダチャックの間隔に応じて第1のチャックの停止高さ位置を定めることで、第1および第2のチャックに対して、略同じローダヘッド高さ位置で2つのローダチャックによるワークの受け渡しが行える。また、第1のチャックを昇降させて第2のチャックの高さ位置に合わせると、第2のチャックの左右移動と両チャックの旋回動作とで、第1,第2のチャック間でワークを受渡し、ワークを反転させることができる。このように、略同じローダヘッド高さ位置でワーク反転機の両チャックに対するワークの受渡しが行えるため、ローダヘッドの高さを頻繁に変更する必要がなく、ローダと反転機チャックとの間のワーク受渡しのためのローダ動作が簡単であり、作業を効率化できる。また、ローダヘッドの昇降に必要なストロークも短くて済み、ローダのコンパクト化が図れる。また、ワーク反転機の両チャックが垂直軸心回りに旋回自在なものとでき、そのためワーク反転機のチャック爪との干渉回避のためのローダチャックの設計変更が不要であり、ローダチャックの構成変更を考える煩わしさを無くすことができる。
【0007】
この発明において、上記第2のチャックを、第1のチャックの上下移動範囲内における上側位置と下側位置とに位置変更可能に固定しても良い。
ローダおよびワーク反転機のチャックは、把持の確実のために、ワークの未加工部分の把持用と加工済み部分の把持用とに専用化されたチャック形状とされることが多い。このため、ワーク反転機の左右2つのチャックは、ローダの上下いずれのチャックが加工済み部分用か、また旋盤の左右いずれ側から素材を搬入するかに応じて、左右いずれを高くする方がワーク搬送に効率的であるかが定まる。一方、工場のレイアウト変更等により、旋盤の左右いずれ側から搬入するかを変更することが必要な場合がある。このような搬入方向の変更に対して、高さ位置固定で使用される第2のチャックを、上側位置と下側位置とに位置変更可能とすることで、ワーク搬入方向等の変更に応じたワーク反転機の仕様変更が容易に行える。
【0008】
この発明において、上記第1のチャックの上下移動領域に対して、第2のチャック側に隣合う領域に、第2のチャックを支持した第2チャック支持フレームと、別フレームとを上下に並べて設け、これら第2チャック支持フレームと別フレームとを、互いに上下に組み替え可能としても良い。
この構成の場合、ワーク反転機の上記仕様変更、およびそれに伴う各フレームの位置変更も簡単に行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態を図1ないし図8と共に説明する。図1および図2はそれぞれ、この実施形態のワーク反転機を備えた平行2軸旋盤の正面図および側面断面図を示す。この平行2軸旋盤は、左右2本の主軸1,1と、両主軸1に対応する左右2つのタレット式の刃物台2,2とを備え、ワーク反転機3は、上記左右の主軸1,1の上方にそれぞれ位置する第1および第2のチャック4A,4Bを有する。主軸1および刃物台2の配置部の上方にはガントリ式のローダ5が設置されている。
【0010】
2本の主軸1,1は、ベッド6上の左右方向の中央で、横並びに設置された各主軸台41に支持されている。2つのタレット式の刃物台2,2は、その旋回中心が主軸1の軸心と平行でかつ同じ高さとされ、ベッド6上の上記両主軸1の左右外側に、送り台42を介してそれぞれ設置されている。刃物台2は、その各周面部分を工具用のステーションとした正面形状多角形のドラム状とされており、送り台42の移動により、前後(Z軸方向)および左右(X軸方向)移動可能で、かつ送り台42に対して割出回転可能に設けられている。
【0011】
ローダ5は、旋盤の左右に設置された素材供給部および製品搬出部(図示せず)と、上記2本主軸1と、ワーク反転機3との間でワークWの受渡しを行う手段である。ローダ5は、架設レール7に沿って走行するガントリ式のものであり、架設レール7は、旋盤左右の素材供給部から製品搬出部にわたり、主軸1および刃物台2の設置部の上方に跨がって設置されている。ローダ5は、架設レール7上を走行する走行体8上に前後移動台9を搭載し、前後移動台9に昇降ロッド10を昇降自在に設け、昇降ロッド10の下端に設けられたローダヘッド11に、2つのチャック12A,12Bを上下に並べて設けたものである。架設レール7はレール支持フレーム45に設けられている。各チャック12A,12Bは、主軸1と対面する方向に設けられている。上記走行体8、前後移動台9、および昇降ロッド10の動作により、各チャック12A,12Bは、ローダヘッド11と共に、左右(X軸方向)、前後(Z軸方向)への移動、および上下(Y軸方向)への昇降が可能である。
【0012】
ワーク反転機3は、ローダ5から渡されたワークWを表裏反転させる装置であり、その2つのチャック4A,4Bは、それぞれ垂直軸心回りに旋回自在に支持されて互いに対向姿勢をとることが可能とされている。また、図の左側に位置する第1のチャック4Aは上下移動自在に設置され、右側に位置する第2のチャック4Bは第1のチャック4Aの上下移動範囲内の所定高さ位置において左右移動自在に設置されている。
【0013】
すなわち、図3に正面図で示すように、第1のチャック4Aは、架設レール7の下方の位置において垂直姿勢に設置された略矩形の第1チャック支持フレーム13に上下移動台14および一対のガイドロッド15,15を介して上下移動自在に設置されている。一対のガイドロッド15,15は、第1チャック支持フレーム13の前面に上下方向に向けて平行に設置され、これら両ガイドロッド15に上下移動台14が上下移動自在に係合している。この上下移動台14の上下縁に有する支持片14a,14a間に、第1のチャック4Aを固定したチャック基台16が垂直軸17を介して旋回自在に支持されている。第1のチャック4Aの支持部を図3の矢印Pの方向から見た断面を図4に示す。同図のように、第1チャック支持フレーム13に縦向きに設けられた昇降シリンダからなる昇降駆動源18の進退ロッド18aが上記上下移動台14に連結されており、この昇降駆動源18の駆動で上下移動台14が上下に移動する。また、図3の矢印Sの方向から見た断面図および下面図を示す図6および図7のように、上下移動台14の上に左右方向に向けて設置された進退シリンダからなる旋回駆動源19の進退ロッド19aが上記チャック基台16の一部に回動自在に支持されており、この進退駆動源19でチャック基台16が垂直軸17回りに旋回駆動される。
【0014】
図3のように、第1のチャック4Aの上下移動領域Aに対して、第2のチャック4B側に隣合う領域Bには、第2のチャック4Bを支持した略矩形の第2チャック支持フレーム23と、同じく略矩形の別フレーム33とが上下に並べて配置されている。これら第2チャック支持フレーム23と別フレーム33とは、互いに上下に組み替え可能であり、任意の組み替え状態で互いに上下に隣合う辺がボルト(図示せず)により結合される。これらこれら第2チャック支持フレーム23と別フレーム33とは、一側部が第1チャック支持フレーム13に結合され、他側部が縦フレーム35に結合され、これら第1チャック支持フレーム13、第2チャック支持フレーム23、別フレーム33、および縦フレーム35により、相互に組立られた反転機フレーム34が構成される。反転機フレーム34は、例えばレール支持フレーム45、または主軸台41等に設置される。第1チャック支持フレーム13および縦フレーム35への第2チャック支持フレーム23および別フレーム33の設置は、ボルト36での締結により行われる。これら第1チャック支持フレーム13および縦フレーム35における第2チャック支持フレーム23および別フレーム33のボルト結合のためのボルト挿通孔37,38(図5)は、上記組み替えが可能なように所定の配列ピッチで設定されている。上記ボルト36、およびボルト挿通孔37,38は、第2のチャック4Bを、第1のチャック4Aの上下移動範囲内における上側位置と下側位置とに位置変更可能に固定する設置高さ可変固定手段を構成する。
【0015】
第2チャック支持フレーム23には、第2のチャック4Bが左右移動台24および一対のガイドロッド25,25を介して左右移動自在に設置されている。一対のガイドロッド25,25は、第2チャック支持フレーム23の前面に左右方向に向けて平行に設置され、これら両ガイドロッド25に左右移動台24が左右に移動自在に係合している。第2のチャック4Bの支持部を図3の矢印Qの方向から見た断面図を示す図5のように、上記左右移動台24の上下縁に形成された支持片24a,24a間に、第2のチャック4Bを固定したチャック基台26が垂直軸27を介して旋回自在に支持されている。図3に示すように、フレーム35に左右方向に向けて設けられた進退シリンダからなる進退駆動源28の進退ロッド28aが上記左右移動台24に連結されており、この進退駆動源28で左右移動台24が左右に進退駆動される。また、図6に示すように、左右移動台24上に左右方向に向けて設置された進退シリンダからなる旋回用駆動源29の進退ロッド29aが上記チャック基台26の一部に回動可能に支持されており、この旋回用駆動源29でチャック基台26が垂直軸27回りに旋回駆動される。上記別フレーム33の前面には、圧力流体供給源から供給される圧力流体を上記各シリンダ18,19,28,29に分配供給する分配器(図示せず)と、この分配器を被覆するカバー38が設けられている。
【0016】
上記構成の動作を説明する。この実施形態では、平行2軸旋盤は、素材ワークWを左側の主軸1に装着して片面加工を行い、片面加工したワークWをワーク反転機3で表裏反転させてから右側の主軸1に装着して、さらにワークWの残り片面を加工し、完成品とする。この場合、例えば次の動作となる。
(1)旋盤の左側に設置されるワーク供給部(図示せず)に供給されてきた素材のワークWは、ローダ5のローダヘッド11における上側チャック12Aに渡される。この素材ワークWを把持したローダ5は、ローダヘッド11の空状態の下側チャック12Bが左側の主軸1に対向する位置まで移動する。ここで、左側の主軸1に装着されて片面加工されたワークWがローダヘッド11の下側チャック12Bに渡される。
(2)次にローダヘッド11は、上側チャック12Aが左側の主軸1に対向する高さまでさらに下降し、素材ワークWを左側の主軸1に渡す。
(3)この後、ローダヘッド11は、その下側チャック12Bがワーク反転機3の第1のチャック4Aと対向する高さまで上昇する。このとき、第1のチャック4Aは下方の所定位置まで下降して、前面に向いた姿勢で待機している。ローダヘッド11は、その下側チャック12Bが把持している片面加工済みのワークWをワーク反転機3の第1のチャック4Aに渡す。
(4)片面加工ワークWを受け取った第1のチャック4Aは、第2のチャック4Bと同じ高さ位置まで上昇し、第2のチャック4Bと対向する横向きに旋回する。
(5)第2のチャック4Bは、第1チャック4Aと対向する横向きに旋回し、左側に横移動して第1のチャック4Aに接近し、第1のチャック4Aから片面加工ワークWを受け取る。
(6)片面加工ワークWを受け取った第2チャック4Bは、元の右位置まで横移動し、前向きに旋回する。これにより片面加工ワークWは表裏反転する。
(7)ローダ5は、そのローダヘッド11の上側チャック12Aがワーク反転機3の第2のチャック4Bと対向する位置まで左右移動し、その上側チャック12Aがワーク反転機3の第2チャック4Bから表裏反転した片面加工ワークWを受け取る。
(8)ローダヘッド11は、その空側となる下側チャック12Bが右側の主軸1と対向する高さまで下降し、右側の主軸1に装着されて完成品に加工されたワークWを下側チャック12Bに受け取る。
(9)完成品ワークWを下側ャック12Bに受け取ったローダヘッド11は、上側チャック12Aが右側の主軸1と対向する高さまで下降し、上側チャック12Aから表裏反転された片面加工ワークWを右側の主軸1に渡す。
(10)この後、ローダ5は、旋盤の右側にある完成品ワーク搬出部(図示せず)まで移動し、下側チャック12Bが把持する完成品ワークWをワーク搬出部に搬出する。
【0017】
このように、この平行2軸旋盤のワーク反転機3では、第1のチャック4Aを上下移動自在に設置し、第2のチャック4Bを第1のチャック4Aの上下移動範囲内の所定高さ位置において左右移動自在に設置しているので、この実施形態のように2つのチャック12A,12Bをローダヘッド11に上下に並べて配置したローダ5を用いた場合でも、ローダ5とワーク反転機3との間でワークWを受け渡すときに、ローダヘッド11の各チャック12A,12Bをワーク反転機3の各チャック4A,4Bに対向させるために、ローダヘッド11の高さを頻繁に変更する必要がなく、ローダ5の動作を簡略化でき、その作業を効率化できる。また、ワーク反転機3は、両側のチャック4A,4Bが垂直軸回りに旋回するものであるため、傾斜軸回りに旋回させる場合のようなチャック爪干渉を避けるためのローダチャック12,12Bの構成変更を考える煩わしさが無い。
【0018】
また、このワーク反転機3は、第2のチャック4Bを、第1のチャック4Aの上下移動範囲内における上側位置と下側位置とに位置変更可能としているので、旋盤のワーク搬入出の方向に変更に対するワーク反転機3の仕様変更を、図8のように簡単に行うことができる。すなわち、図8では第2チャック支持フレーム23を下側位置に、別フレーム33を上側位置に変更している。このように、ワーク反転機3の上記の仕様変更が、それに伴う第2チャック支持フレーム23や別フレーム33の位置変更を含めて簡単に行うことができる。この場合には、以下の手順でワークWの受渡しが行われる。
【0019】
(1)ローダヘッド11の上側チャック12Aで素材ワークWを把持し、右側の主軸1の片面加工ワークWを下側チャック12Bで受け取る。
(2)下側チャック12Bが受け取った片面加工ワークWをワーク反転機3の第2のチャック4Bに渡す。
(3)ワーク反転機3の第1チャック4Aが下側位置に移動して、第1チャク4Aから片面加工ワークWを受け取ることで、片面加工ワークWを表裏反転させる。次に、第1チャック4Aが上側位置に移動する。
(4)ローダヘッド11の上側チャック12Aで、ワーク反転機3の第1チャック4Aから表裏反転された片面加工ワークWを受け取る。
(5)ローダヘッド11の下側チャック12Bで、左側の主軸1から完成品ワークWを受け取り、ローダヘッド11の上側チャック12Aが把持する表裏反転された片面加工ワークWを左側の主軸1に受け渡す。
(6)ローダヘッド11の下側チャック12Bで把持された完成品ワークWを完成品ワーク搬出部に搬出する。
【0020】
【発明の効果】
この発明の平行2軸旋盤のワーク反転機は、平行2軸旋盤における左右の主軸の上方にそれぞれ位置する第1および第2のチャックを有し、これらチャックは、それぞれ垂直軸心回りに旋回自在に支持されて互いに対向姿勢をとることが可能とされたワーク反転機であって、上記第1のチャックを上下移動自在に設置し、第2のチャックを上記第1のチャックの上下移動範囲内の所定高さにおいて左右移動自在に設置したため、上下に並ぶ2つのローダチャックを有するローダを用いる場合に、ローダと反転機チャックとの間のワーク受渡しのためのローダ動作が効率的に行え、ローダの昇降ストロークも短くて済む。また、ローダチャックの構成変更を考える煩わしさがない。
上記第2のチャックを、第1のチャックの上下移動範囲内における上側位置と下側位置とに位置変更可能に固定設置した場合は、旋盤のワーク搬入出の方向変更等の使用形態変更に対して、その旋盤使用形態の変更に応じたワーク反転機の仕様変更が容易に行える。
上記第1のチャックの上下移動領域に対して、第2のチャック側に隣合う領域に、第2のチャックを支持した第2チャック支持フレームと、別フレームとを設け、これら第2チャック支持フレームと別フレームとを、上下に組み替え可能とした場合は、旋盤のワーク搬入出の方向変更等の使用形態変更に対して、その旋盤使用形態の変更に応じたワーク反転機の仕様変更、およびそれに伴う各フレーム位置変更が簡単に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかるワーク反転機を備えた平行2軸旋盤の正面図である。
【図2】同平行2軸旋盤の左側面断面図である。
【図3】同平行2軸旋盤におけるワーク反転機の設置部を拡大して示す正面図である。
【図4】図3におけるP方向から見たワーク反転機の側面断面図である。
【図5】図3におけるQ方向から見たワーク反転機の側面断面図である。
【図6】図3におけるS方向から見たワーク反転機の断面図である。
【図7】ワーク反転機の下面図である。
【図8】ワーク反転機の仕様変更状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1…主軸
3…ワーク反転機
4A…ワーク反転機の第1のチャック
4B…ワーク反転機の第2のチャック
13…第1チャック支持フレーム
14…上下移動台
15…ガイドロッド
16…チャック基台
17…垂直軸
18…昇降シリンダ
19…進退シリンダ
23…第2チャック支持フレーム
24…左右移動台
25…ガイドロッド
26…チャック基台
27…垂直軸
28…進退シリンダ
29…進退シリンダ
34…結合用フレーム
A…第1のチャックの上下移動領域
B…第2のチャック側に隣合う領域

Claims (3)

  1. 平行2軸旋盤における左右の主軸の上方にそれぞれ位置する第1および第2のチャックを有し、これらチャックが、それぞれ垂直軸心回りに旋回自在に支持されて互いに対向姿勢をとることが可能とされたワーク反転機であって、上記第1のチャックを上下移動自在に設置し、第2のチャックを上記第1のチャックの上下移動範囲内の所定高さにおいて左右移動自在に設置した平行2軸旋盤のワーク反転機。
  2. 上記第2のチャックを、第1のチャックの上下移動範囲内における上側位置と下側位置とに位置変更可能に固定設置した請求項1記載の平行2軸旋盤のワーク反転機。
  3. 上記第1のチャックの上下移動領域に対して、第2のチャック側に隣合う領域に、第2のチャックを支持した第2チャック支持フレームと、別フレームとを上下に並べて設け、これら第2チャック支持フレームと別フレームとを、互いに上下に組み替え可能とした請求項1または請求項2記載の平行2軸旋盤のワーク反転機。
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