JP2004330085A - 基板材の薬液処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1に、基板材の湾曲,引掛かり,巻付き,落下,その他の搬送上のトラブルが解消され、第2に、もって基板材の薬液処理が均一化され、第3に、しかもこれらは簡単容易に実現され、第4に、スプレーノズルの配設位置を自由に設定可能となる、基板材の薬液処理装置を提案する.。
【解決手段】この薬液処理装置6は、基板材Aを水平姿勢で搬送するコンベヤ2と、基板材Aに薬液Cを上下方向Lから噴射するスプレーノズル3と、コンベヤ2の搬送面Mから上下に僅かに離れて配設された敷板7と、を有してなる。そして敷板7は、コンベヤ2のストレートローラー4間又はホイール間の前後間隔Fに介在配設されると共に、ストレートローラー4やホイールの外周頂面10より、少なくとも基板材Aの肉厚分程度は上や下に引っ込んだ高さレベルに、配設されており、基板材Aを保持しつつガイドする。
【選択図】 図1
【解決手段】この薬液処理装置6は、基板材Aを水平姿勢で搬送するコンベヤ2と、基板材Aに薬液Cを上下方向Lから噴射するスプレーノズル3と、コンベヤ2の搬送面Mから上下に僅かに離れて配設された敷板7と、を有してなる。そして敷板7は、コンベヤ2のストレートローラー4間又はホイール間の前後間隔Fに介在配設されると共に、ストレートローラー4やホイールの外周頂面10より、少なくとも基板材Aの肉厚分程度は上や下に引っ込んだ高さレベルに、配設されており、基板材Aを保持しつつガイドする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板材の薬液処理装置に関する。すなわち、回路用の基板の製造工程で使用され、搬送される基板材に薬液を噴射して薬液処理する、薬液処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
《技術的背景》
電子機器の高性能化,高機能化,小型軽量化に伴い、その回路用の基板も、高精度化,ファイン化,極薄化,多様化等が進み、形成される回路の高密度化,微細化が著しい。そして、この種の基板の製造工程では、各工程において、搬送される基板材に対し各々薬液が噴射され、もって基板材について各種の薬液処理,表面処理が行われている。
例えば、現像液→エッチング液→剥離液等の薬液が順次噴射され、もって現像→エッチング→剥膜等の薬液処理,表面処理が順次実施されて、回路が形成されていた。又例えば、無電解銅メッキ液への浸漬→現像液の噴射→電解銅メッキ液への浸漬→剥離液の噴射等が順次行われ、もって化学銅メッキ→現像→電気銅メッキ→剥膜等の薬液処理,表面処理が順次実施されて、回路が形成されていた。
そして、このような薬液処理,表面処理を行う各工程を辿る製造工程により、例えば、半導体部品がパッケージされたモジュール多層基板、その他各種の回路用の基板が製造されていた。
【0003】
《従来技術》
さて、このような基板の製造工程の各工程では、基板材が、それぞれの薬液処理装置に供給され、コンベヤにて搬送されつつ薬液が噴射されることにより、薬液処理,表面処理が行われていた。
図5は、この種従来例の薬液処理装置の説明に供し、(1)図は、ストレートローラー式のコンベヤを用いた例の側面説明図、(2)図は、ホイール式のコンベヤを用いた例の側面説明図である。
これらの図面にも示したように、例えば現像工程,エッチング工程,剥膜工程等では、それぞれの薬液処理装置1の処理室内において、基板材Aをコンベヤ2にて水平姿勢で搬送方向Bに搬送しつつ、その上面や下面の外表面(図示例では上面)に対し、前後左右に多数配設されたスプレーノズル3から、薬液Cが噴射されていた。そして、所定の薬液処理,表面処理が行われて、回路が形成され、基板が製造されていた。
なお、この種の薬液処理装置1において、コンベヤ2には、図5の(1)図に示したストレートローラー4や、図5の(2)図に示したホイール5が、代表的に使用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来例の薬液処理装置1にあっては、次の問題が指摘されていた。
《第1の問題点について》
まず第1に、基板材Aについて、湾曲,波状化D,折曲,腰折れ,垂れ下がりE,引掛かり,巻付き,落下,跳ね飛び等の搬送上のトラブルが発生する、という問題が指摘されていた。
すなわち、回路用の基板材Aは、前述したように極薄化,フレキシブル化が著しく、その絶縁層部分の肉厚が1.0mm〜60μm程度、最近は10μm程度のものも出現している。
そして、このように極薄化,フレキシブル化が進む基板材Aは、薬液処理装置1において、コンベヤ2にて搬送されつつスプレーノズル3から薬液Cが噴射されると、噴射された薬液Cの噴射圧や重みにて、各種の搬送上のトラブルが発生していた。
【0005】
例えば、ストレートローラー4間やホイール5間の前後間隔Fにおいて、a.水平姿勢で搬送されていた薄板材Aが、図示したように湾曲,波状化D,折曲,腰折れ等したり、b.基板材Aの前端部や後端部のストレートローラー4やホイール5への垂れ下がりEが発生していた。
もって、c.基板材Aが、ストレートローラー4やホイール5に引掛かったり,巻き付いたり、吸い付いて巻き込まれたり、d.基板材Aが、ストレートローラー4やホイール5から落下したり、跳ね飛んだりする等々の事故が多発していた。
従来のこの種の薬液処理装置1では、基板材Aについて、このように搬送上のトラブルが発生して、不良化する事故が多発しており、歩留まりが悪く問題となっていた。
【0006】
《第2の問題点について》
第2に、基板材Aについて、前述により湾曲,波状化D等して形成された窪みに、噴射された薬液Cが滞留して液溜まりGとなったり、前端部や後端部が前述したように垂れ下がりE、もって薬液処理,表面処理の均一性が阻害される、という問題が指摘されていた。
すなわち、回路用の基板材Aは、前述したように高精度化,ファイン化が進み、形成される回路の高密度化,微細化が著しいが、上述したように、液溜まりGや垂れ下がりEが発生すると、薬液Cスプレーの均一化が阻害され、外表面の場所によって、処理の遅速・過不足・バラツキが生じてしまい、薬液処理,表面処理の均一性が損なわれる。
もって、従来のこの種の薬液処理装置1では、上述した高精度化,ファイン化,高密度化,微細化の実現が困難な状況にあり、問題となっていた。
【0007】
《第3の問題点について》
第3に、このような問題解決のため、この種の薬液処理装置1にあっては、従来、先行板を採用することも行われていたが、手間がかかり能率が悪い、という難点があった。
すなわち、搬送に先立ち、各基板材Aにそれぞれ剛性に富み硬質の先行板を粘着テープで貼り付け、もって先行板にガイドされつつ、基板材Aを搬送することにより、基板材Aの湾曲,波状化D,折曲,腰折れ,垂れ下がりE,引掛かり,巻付き,落下,跳ね飛び,液溜まりG等を防止することも行われていた。
しかしながら、このような先行板の貼り付けは、手作業で各基板材Aに対して実施することを要し、面倒で煩わしく非能率である、という問題が指摘されていた。
【0008】
《第4の問題点について》
第4に、スプレーノズル3の配設位置が、コンベヤ2のストレートローラー4やホイール5の真上等に限定されてしまう、という問題も指摘されていた。
すなわち、極薄化,フレキシブル化が進む基板材Aに薬液Cを噴射するスプレーノズル3の配設位置は、図示したようにストレートローラー4やホイール5の真上(基板材Aの上面に噴射する場合)や、真下(基板材Aの下面に噴射する場合)に、制限されてしまっていた。
もしも、ストレートローラー4やホイール5の前後間隔Fの真上や真下において、そこを搬送・通過中の基板材Aに対して薬液Cを噴射すると、極薄でフレキシブルな基板材Aは、薬液Cの噴射圧や重みにより、100%その場で折曲,腰折れ,落下してしまうことになる。
このように、従来のこの種の薬液処理装置1にあっては、スプレーノズル3の配設位置が制限される、という難点があった。
【0009】
《本発明について》
本発明の基板材の薬液処理装置は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべく、発明者の鋭意研究努力の結果なされたものである。
そして、コンベヤの搬送面から上下に僅かに離れた高さレベルに、敷板を配設したこと、を特徴とする。つまり敷板を、ストレートローラーやホイール間の前後間隔に、それらの外周頂面より上下に僅かに引込んだ高さレベルで配設したこと、を特徴とする。
そこで本発明は、第1に、基板材の搬送上のトラブルが解消され、第2に、もって基板材の薬液処理が均一化され、第3に、しかもこれらが簡単容易に実現され、第4に、スプレーノズルの配設位置を自由に設定可能となる、基板材の薬液処理装置を提案すること、を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
《各請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1については次のとおり。すなわち、この請求項1の基板材の薬液処理装置は、基板の製造工程で使用され、基板材に薬液を噴射して薬液処理する。
そして、該基板材を搬送するコンベヤと、該基板材に薬液を噴射するスプレーノズルと、該基板材を保持すべく該コンベヤの搬送面から離れて配設された敷板と、を有してなること、を特徴とする。
請求項2については次のとおり。請求項2の基板材の薬液処理装置は、請求項1において、該コンベヤは、該基板材を水平姿勢で搬送し、該スプレーノズルは、搬送される該基板材に対向位置して、上下方向から該薬液を噴射し、該敷板は、該コンベヤの搬送面から上下に僅かに離れて配設されていること、を特徴とする。
【0011】
請求項3については次のとおり。請求項3の基板材の薬液処理装置は、請求項2において、該コンベヤは、軸を左右の幅方向に向けると共に前後の搬送方向に多数列設された、搬送用のストレートローラー又はホイールを用いてなり、該ストレートローラーやホイールは、該搬送面の上下に配設されており、該基板材を、上下から挟みつつ接触回転により搬送する。
該敷板は、該コンベヤの前後で隣接位置する該ストレートローラー間やホイール間に配設されると共に、該ストレートローラーやホイールの外周頂面より、少なくとも該基板材の肉厚分程度は上や下に引っ込んだ高さレベルに、配設されていること、を特徴とする。
請求項4については次のとおり。請求項4の基板材の薬液処理装置は、請求項3において、該スプレーノズルは、搬送される該基板材の少なくとも上側に配設され、配管を介しポンプや薬液槽に接続されている。
該敷板は、該コンベヤの少なくとも下側の該ストレートローラー間やホイール間の前後間隔に介在配設されると共に、その頂面が、下側の該ストレートローラーやホイールの外周頂面よりやや低い位置に配設されており、該基板材を少なくとも下から保持しつつガイドすること、を特徴とする。
【0012】
請求項5については次のとおり。請求項5の基板材の薬液処理装置は、請求項4において、該敷板は、該基板材の吸着防止用の溝や穴等の凹凸が、前後の搬送方向に沿って多数形成されていること、を特徴とする。
請求項6については次のとおり。請求項6の基板材の薬液処理装置は、請求項4において、該敷板は、該コンベヤの前後の該ストレートローラーやホイールに摺接すると共に、該ストレートローラーやホイールの軸に位置決め保持されていること、を特徴とする。
請求項7については次のとおり。請求項7の基板材の薬液処理装置は、請求項4において、該敷板は、該コンベヤの前後の搬送方向に複数の該ストレートローラーやホイールを対象に配設され、複数連がブリッジ部を介し搬送方向に一体的に繋がれていること、を特徴とする。
請求項8については次のとおり。請求項8の基板材の薬液処理装置は、請求項5,6又は7において、該薬液処理装置は、モジュール基板,ガラス基板,その他の回路用の該基板の製造工程、特にその現像工程,エッチング工程,又は剥膜工程で使用される。
そして該基板材は、極薄でフレキシブル性に富んでおり、該スプレーノズルは、該基板材に対し現像液,エッチング液,又は剥離液等の該薬液を噴射すること、を特徴とする。
【0013】
《作用について》
本発明は、このようになっているので、次のようになる。
▲1▼この基板材の薬液処理装置は、回路用基板の製造工程で使用される。
▲2▼そして、この薬液処理装置は、例えば、その現像工程,エッチング工程,又は剥膜工程において、極薄でフレキシブルな基板材に薬液を噴射して、薬液処理する。そして、コンベヤ,スプレーノズル,敷板等を有している。
▲3▼コンベヤは、ストレートローラー又はホイールを用いてなり、基板材を、上下から挟みこんで水平姿勢で搬送する。スプレーノズルは、搬送される基板材の少なくとも上側に配設され、基板材に現像液,エッチング液,又は剥離液等の薬液を噴射する。
▲4▼そして敷板は、コンベヤの搬送面から上下に僅かに離れて、配設されている。すなわち敷板は、ストレートローラー間やホイール間の前後間隔に介在配設されると共に、ストレートローラーやホイールの外周頂面より、少なくとも基板材の肉厚分程度は上や下に引っ込んだ高さレベルに、配設されている。例えば、やや低い位置に配設されている。
【0014】
▲5▼そこで基板材は、ストレートローラー間やホイール間の前後間隔においては、介在配設された敷板にて保持されガイドされることにより、水平姿勢を維持して搬送される。
▲6▼従って、この薬液処理装置によると、ストレートローラー間やホイール間の前後間隔において、薬液の噴射圧や重みにて、基板材が湾曲,波状化,折曲,腰折れしたり、垂れ下がり,巻き付き,巻き込まれたり、落下したり跳ね飛んだりすることは、防止される。
なお、敷板の表面は平滑状であればよいが、溝や穴等の凹凸を形成しておくと、基板材が敷板に吸着することが、より確実に防止される。
▲7▼この薬液処理装置では、このように基板材は、湾曲,波状化等が防止され水平姿勢で搬送されるので、窪みに薬液が液溜まりとなることはなく、垂れ下がることもない。従って基板材は、全面にわたり遅速・過不足・バラツキなく、均一に薬液処理される。
【0015】
▲8▼そして、これらは敷板を配設したことにより、手作業を要することもなく、容易に実現される。
しかも敷板は、ストレートローラーやホイールに摺接されると共に、それらの軸を利用することにより、安定的に位置決め保持されるので、構成も簡単である。更に敷板を、搬送方向に複数のストレートローラーやホイールを対象に配設して、ブリッジ部にて一体的に繋げることも可能であり、構成の簡単化が可能である。
▲9▼ストレートローラー間やホイール間の前後間隔では、薬液の噴射圧に抗して、敷板が基板材を保持,ガイド,サポートするので、ストレートローラーやホイールとの位置関係を考慮することなく、スプレーノズルの配設位置を自由に設定可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
《図面について》
以下、本発明の基板材の薬液処理装置を、図面に示す発明の実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図1,図2,図3,図4等は、本発明の実施の形態の説明に供する。
そして図1は、ストレートローラー式のコンベヤに適用した例を示し、(1)図は、その1例の側面説明図、(2)図は、他の例の側面説明図である。図2は、同じくストレートローラー式のコンベヤに適用した例を示し、(1)図は、要部の平面説明図、(2)図は、(1)図の部分拡大図である。
図3は、ホイール式のコンベヤに適用した例を示し、(1)図は、その1例の側面説明図、(2)図は、同例の平面説明図である。図4は、同じくホイール式のコンベヤに適用した例を示し、(1)図は、他の例の要部の側面説明図、(2)図は、同例の要部の平面説明図である。
なお図6は、基板(基板材)の模式化した平面説明図である。
【0017】
《基板Hについて》
この薬液処理装置6は、回路J用の基板Hの製造工程で、使用される。そこでまず、図6を参照しつつ、基板Hの概略を説明しておく。
回路J用の基板Hは、各種電子機器用に広く用いられており、片面基板,両面基板,多層基板(含、最近のビルドアップ法のもの)等、各種のものがある。そして、このような基板Hの一環として、IC,LSI素子,受動部品,駆動部品,コンデンサー等々の半導体部品が、回路Jと一体的に組み込まれたモジュール基板(半導体一体型のパッケージ基板)や、ガラスベースに回路Jと共に半導体部品が埋め込まれたガラス基板、つまりプラズマディスプレイPDP用のガラス基板や、液晶LCD用のガラス基板や、CSP,PBGA等も出現している。勿論、本明細書において基板Hとは、従来よりのプリント配線基板の外、このようなものも包含する。
【0018】
そして、このような回路J用の基板Hは、電子機器の高性能化,高機能化,小型軽量化に伴い、高精度化,ファイン化,そして極薄化,フレキシブル化,更には多層化,多様化等が進み、外表面つまり上面・表面や下面・裏面の一方又は双方に形成される回路J、更には内部に形成される回路Jの高密度化,微細化が著しい。
基板H例えばプリント配線基板は、縦横が、例えば500mm×500mm程度よりなる。肉厚は、絶縁層部分が、従来の1.6mmから、1.0mm〜60μm程度、昨今では20μmから10μm前後まで、極薄化されており、回路J部分(銅箔部分)が、75μm〜35μm、昨今では16μm〜10μm前後まで、極薄化されている。多層基板の場合でも、全体の肉厚が1.0mm〜0.4mm程度まで、極薄化されつつある。回路J幅や回路J間スペースも、35μm〜25μm程度、昨今では10μm前後と、微細化傾向にある。
基板Hは、概略このようになっている。
【0019】
《基板Hの製造方法の例について》
次に、この薬液処理装置6が使用される基板Hの製造方法について、図1や図6を参照しつつ説明する。まず、第1例の製造方法について述べる。第1例の製造方法において、基板H例えばプリント配線基板は、次のステップを辿って製造される。
まず、ガラスクロス,セラミックス,又はフィルム状樹脂製の絶縁層(コア材)の外表面に、銅箔が熱プレス等により張り付けられた、銅張り積層板たる基板材Aが準備される。そして、スルホール用の孔あけ加工が、レーザ等を使用して実施される。
スルホールは、基板材A(基板H)の両外表面間の貫通孔よりなり、1枚について、極小径のものが数百個以上形成され、その径は、0.5mm〜0.2mm程度以下のものが多くなっている。そしてスルホールは、両外表面の回路J(銅箔)間や多層基板の回路J(銅箔)間の層間導通接続用や、回路Jに実装される部品の取り付け用として使用される。
なお最近は、孔あけ加工を要するスルホールに代えて、小突起状,略円錐台状の接点たるバンプを形成し、もって多層基板等について、このバンプにより、スルホールと同様の機能を実現する技術も開発されている。そしてバンプは、回路Jに準じ、現像工程,エッチング工程,剥離工程を辿って製造される。
【0020】
さてしかる後、基板材Aの銅箔の外表面(上面・表面,下面・裏面の一方又は双方)に、感光性レジストが膜状に塗布又は張り付けられる。それから、回路Jのネガフィルムである回路写真を当て、露光することにより、外表面の感光性レジストは、露光されて硬化した回路J形成部分を残し、その他の不要部分が、薬液Cたる現像液の噴射により溶解除去される。
しかる後、このような基板材Aの銅箔は、感光性レジストが硬化して被覆された回路J形成部分を残し、現像により感光性レジストが溶解除去されて露出した不要部分が、薬液Cたるエッチング液(塩化第二銅,塩化第二鉄,その他の腐食液)の噴射により、溶解除去・エッチングされる。
それから、残っていた回路J形成部分の感光性レジストが、薬液Cたる剥離液の噴射により剥膜除去され、残った回路J形成部分の銅箔にて、基板材Aの外表面(上面・表面,下面・裏面の一方又は双方)に、所定の回路Jが形成され、もって、基板Hつまりプリント配線基板が製造される。
なお、上述した現像工程,エッチング工程,剥膜工程には、それぞれの後処理用に、又は剥膜工程の後にまとめての後処理用に、水洗液,中和剤液,その他の薬液Cたる洗浄液を噴射する洗浄工程が付設されており、もって、基板材Aの外表面に付着していた現像液,エッチング液,剥離液等の薬液Cが、洗浄,除去される。又、銅箔については、感光性レジストの張付け前に表面粗化処理(ソフトエッチング)が行われるが、この表面粗化処理も、従来の機械研磨に代わって、薬液Cの噴射により行われることが多くなってきている。
第1例の製造方法は、このようなウェットプロセス法よりなる。第1例の製造方法は、このようになっている。
【0021】
次に、第2例の製造方法について述べる。基板H例えばプリント配線基板の製造方法としては、上述した第1例のウェットプロセス法が代表的であるが、第2例のセミアディティブ法も多用されつつある。
このセミアディティブ法では、まず、予めスルホールが形成された基板材Aの外表面(上面・表面,下面・裏面の一方又は双方)に、無電解銅メッキが施される。→それから、この無電解銅メッキに、感光性レジストを膜状に塗布又は張り付けた後、→回路Jフィルムである回路写真を当て、露光する。→そして感光性レジストは、露光されて硬化した部分を残し、他の部分つまり回路J形成部分が、薬液Cたる現像液の噴射により溶解除去される。
しかる後、→回路J形成部分、つまり現像により感光性レジストが溶解除去されたメッキパターン部分、つまり無電解銅メッキが露出した部分に対し、電解銅メッキが施されて、→回路Jが形成される。
なお、残っていた硬化した回路J形成部分以外の感光性レジストは、薬液Cたる剥離液の噴射により剥膜除去され、→露出した無電解銅メッキが、薬液Cたるエッチング液の噴射によりクイックエッチングされて、融解除去される。→なお、各工程の後処理用として、前述した所に準じ、洗浄工程が付設されている。
第2例のセミアディティブ法では、このようにして、電解銅メッキにて回路Jが形成され、もって、基板Hつまりプリント配線基板が製造される。第2例の製造方法は、このようになっている。
ところで、プリント配線基板の製造方法、その他の回路J用の基板Hの製造方法は、最近ますます多様化しつつあり、上述した第1例,第2例以外にも、各種方法が開発,使用されている。本発明は勿論、このような各種の基板Hの製造方法にも、適用される。
基板Hの製造方法は、このようになっている。
【0022】
《薬液処理装置6の概要について》
以下、本発明の薬液処理装置6について、図1,図2,図3,図4等を参照して、詳細に説明する。
この薬液処理装置6は、上述した基板Hの製造工程で使用され、搬送される基板材Aに対し薬液Cを噴射して、基板材Aを薬液処理する。すなわち、基板Hの製造方法の各工程、例えば現像工程,エッチング工程,又は剥膜工程等において用いられ、その基板材Aに対し、それぞれ現像液,エッチング液,又は剥離液等の薬液Cを、噴射して薬液処理,表面処理する。
そして、この薬液処理装置6は、いずれも共通に、その処理室内に、コンベヤ2,スプレーノズル3,敷板7等を有してなる。
薬液処理装置6は、概略このようになっている。
【0023】
《コンベヤ2について》
まず、薬液処理装置6のコンベヤ2について述べる。このコンベヤ2は、軸を左右の幅方向Kに向けると共に前後の搬送方向Bに多数列設された搬送用のストレートローラー4又はホイール5を用いてなり、このストレートローラー4やホイール5は、搬送面Mの上下に配設されており、基板材Aを、上下から挟みつつ接触回転により、水平姿勢で搬送方向Bに搬送する。
このようなコンベヤ2について、更に詳述する。まず、図1,図2の例では、ストレートローラー4を用いたコンベヤ2が示されている。
すなわち、この図示例のコンベヤ2では、上下1対で対向位置する長円柱状のストレートローラー4が、軸8を左右の幅方向Kに平行に向けると共に、搬送方向Bに沿って前後相互間にそれぞれ前後間隔Fを存しつつ、多数本が1列に水平に列設されている。そしてコンベヤ2は、前工程から、この薬液処理装置6、そして後工程へと、連続的に配設されている。
もってコンベヤ2は、下側の各ストレートローラー4が回転駆動され、もって前工程から供給された基板材Aを、上側の従動用のストレートローラー4との間で挟みつつ、上流側から下流側へと水平姿勢で搬送する。
【0024】
これに対して、図3,図4の例では、ホイール5を用いたコンベヤ2が示されている。
すなわち、この図示例のコンベヤ2では、左右の幅方向Kの軸8に、それぞれ、短柱状・車輪状のホイール5が、所定ピッチ間隔を存しつつ複数個列設されている。そして、このようなホイール5付の軸8が、多数本、幅方向Kにピッチをずらすと共に、各ホイール5が、前後に若干オーバーラップし少し噛み合う位置関係で、幅方向Kに平行に、搬送方向Bに多数配設されている。
つまり、隣接する各列の軸8のホイール5は、前後に重ならず左右にずれるよいうに設定されており、結局、前後で隣接位置するホイール5は、その前後間隔Fに間の隣接する軸8が介在位置する関係となっている。なお、この図3,図4のコンベヤ2について、その他の構成は、図1,図2のコンベヤ2について前述したところに準じる。
コンベヤ2は、このようになっている。
【0025】
《スプレーノズル3について》
次に、薬液処理装置6のスプレーノズル3について述べる。図1に示したように、スプレーノズル3は、搬送される基板材Aに対向位置して、上下方向Lから現像液,エッチング液,剥離液,その他の薬液Cを噴射する。
このようなスプレーノズル3について、更に詳述する。まず、スプレーノズル3としては、孔状のものが使用されるが、スリット状のものも使用可能である。
そしてスプレーノズル3は、コンベヤ2にて水平姿勢で搬送される基板材Aの真上や真下に、若干の上下間隔を存しつつ対向位置している。図1の(1)図の例では真上のみに配設され、図1の(2)図の例では真上と真下に配設されている。いずれにしても、搬送される基板材Aの少なくとも上側には、配設されている。
【0026】
そして、搬送される基板材Aの真上や真下において、それぞれ前後左右に多数配設されたスプレーノズル3は、それぞれ、スプレーパイプ等の配管9を介し、ポンプや薬液槽(図示せず)に接続されている。
そこで薬液Cは、薬液槽からポンプや配管9を介し、各スプレーノズル3に供給,圧送された後、基板材Aに噴射されるが、事後、再び薬液槽に回収されて循環使用される。
なお、このようなスプレーノズル3と基板材A間には、つまりスプレーノズル3が配設されたエリア上やエリア下には、コンベヤ2のストレートローラー4やホイール5は、配設されず介在位置していない。
スプレーノズル3は、このようになっている。
【0027】
《敷板7について》
次に、この薬液処理装置6の敷板7について述べる。まず敷板7は、前後で隣接位置するコンベヤ2のストレートローラー4間又はホイール5間に、脱着可能に配設されている。
そして敷板7は、前述により少なくともその上側にスプレーノズル3が配設されている関係上、コンベヤ2の少なくとも下側のストレートローラー4間又はホイール5間の各前後間隔Fには、必ず介在配設されている。つまり、上側のスプレーノズル3の薬液C噴射ゾーンに対向位置する下側の前後間隔Fには、敷板7が介在配設されている。
又、図1の(2)図に示したように、スプレーノズル3が下側にも配設された場合には、コンベヤ2の上側のストレートローラー4間又はホイール5間の前後間隔F、つまり下側のスプレーノズル3の薬液C噴射ゾーンに対向位置する上側の前後間隔Fにも、敷板7が介在配設される。(なおこの場合、敷板7は、基板材Aの下位ではなく上位に位置しているが、本明細書ではこれも敷板7と称している。)
【0028】
そして、図1の(1)図,(2)図,図3の(1)図,図4の(1)図等に示したように、このように配設された各敷板7は、コンベヤ2の搬送面Mから、上下方向Lに沿い上下に僅かに離れて配設されている。
すなわち敷板7は、ストレートローラー4やホイール5の外周頂面10より、少なくとも基板材Aの肉厚分程度は上や下に引っ込んだ高さレベルで、配設されている。
例えば、基板材Aの下側に配設された敷板7については、その頂面が、同じく下側に配設されたストレートローラー4やホイール5の外周頂面10(外周上面)より、やや低い位置に配設されており、もって基板材Aを、下から保持しつつガイドするようになっている。
勿論、基板材Aの上側に配設された敷板7については、その頂面が同じく上側に配設されたストレートローラー4やホイール5の外周頂面10(外周下面)より、やや高い位置に配設されており、もって基板材Aを、上から保持しつつガイドするようになっている。
【0029】
そして、図1や図2の例のように、コンベヤ2がストレートローラー4を用いてなる場合、敷板7は、左右の幅方向Kに沿った長板状に形成される。つまり敷板7は、(左右の幅方向Kに沿って配設された前後の)ストレートローラー4間に形成された前後間隔Fに介在すべく、平面や底面で見た場合、幅方向Kに沿った長板状をなしている。
これに対し、図3や図4の例のように、コンベヤ2がホイール5を用いてなる場合、敷板7は、前後左右(搬送方向Bや幅方向K)の各所に点在するホイール5間の前後間隔Fに、それぞれ介在位置すべく、平面や底面で見た場合、ほぼ正方形に近い形状をなして多数個が点在するように配設される。
なお、図1,図2や図3,図4の例共に、正面や背面で見た場合、敷板7は、前後のストレートローラー4やホイール5に摺接するための摺接部16が、一体的に付設,突設されている。
【0030】
ところで敷板7は、基板材Aに接触する側の表面が、基板材Aの吸着防止用に平滑面とされているが、更に、基板材Aの吸着防止用の溝や穴等の凹凸11を、前後の搬送方向Bに沿って多数形成しておくとよい。
すなわち、図2の(1)図,(2)図,図3の(2)図,図4の(1)図,(2)図等に示したように、溝状の筋目や上下貫通穴状の明目よりなる凹凸11を、基板材Aに形成しておくと、平滑面のみの場合に比し、薬液Cにより基板材Aが敷板7に吸着することが、より確実に防止されるようになる。
【0031】
又、敷板7は、コンベヤ2の前後のストレートローラー4やホイール5に摺接すると共に、ストレートローラー4やホイール5の軸8に位置決め保持されている。
すなわち敷板7は、まず、図1の(1)図,(2)図,図3の(1)図,図4の(1)図等に示したように、その摺接部16にて、前後間隔Fを形成する前後のストレートローラー4やホイール5、つまりその敷板7が介在位置する前後の両ストレートローラー4やホイール5のわん曲面に接触,摺接し、もって位置決め保持されている。
これと共に敷板7は、図1の(1)図,(2)図,図3の(1)図,図4の(1)図等に示したように、付設された装着部12が、ストレートローラー4やホイール5のボス等の軸8を挟持し、もって位置決め保持されている。
なお、基板材Aの上側に配設される敷板7については、図1の(2)図に示したように、装着部12は、軸8を挟持すると共に、更に軸8にて吊り下げ保持されている。
【0032】
又、図4に示した敷板7は、それぞれ単独使用されているが、図1,図2,図3等に示した敷板7は、2連,3連と複数連にて使用されている。
すなわち、図1,図2,図3等に示した敷板7は、コンベヤ2の前後の搬送方向Bに複数のストレートローラー4やホイール5を対象に配設され、複数連がブリッジ部13を介し、搬送方向Bに一体的に跨って繋がれている。
【0033】
そして、ストレートローラー4の場合は、図2の(1)図に示したように、ブリッジ部13は、搬送される基板材Aの側方に添って形成されている。
もって、一体的連結対象の前後の敷板7と両側方のブリッジ部13にて、囲まれた開口部14が形成され、この開口部14に、ストレートローラー4やホイール5の外周頂面10等の外周頂部が、臨んで露出する位置関係となっている。つまりこの場合、複数本の敷板7は、ブリッジ部13にて繋がれると共に、幅方向Kに横長の開口部14が2〜3本等複数本の形成され、そこからストレートローラー4が顔を覗かせた略テーブル状をなす。
これに対し、ホイール5の場合は、図3の(2)図に示したように、敷板7が各々コマ状に隣接して点在するので、ブリッジ部13は、このような多数個の敷板7間を、前後左右に連結するパーツとして形成される。
もって、各敷板7とブリッジ部13にて囲まれた開口部15が各所に形成され、この開口部15に、ホイール5の外周頂面10等の外周頂部が、臨んで露出する位置関係となっている。つまりこの場合、多連の敷板7は、ブリッジ部13にて一体的に集合せしめられると共に、多数個の小さな開口部15が千鳥格子状に点在形成されており、そこからホイール5がそれぞれ顔を覗かせた略テーブル状をなす。
敷板7は、このようになっている。
【0034】
《作用等》
本発明は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
▲1▼この基板材Aの薬液処理装置6は、基板Hの製造工程で使用される(図6を参照)。すなわち、モジュール基板,ガラス基板,その他の回路J用の基板Hの製造工程で使用される。
【0035】
▲2▼もって、この薬液処理装置6は、例えば、このような基板Hの製造工程の現像工程,エッチング工程,又は剥膜工程において、極薄で極めてフレキシブルな基板材Aに対し、薬液Cを噴射して薬液処理し、回路J形成用に表面処理する(図1の(1)図,(2)図を参照)。
そして、この薬液処理装置6は、基板材Aを搬送するコンベヤ2と、基板材Aに薬液Cを噴射する多数のスプレーノズル3と、基板材Aを保持,ガイドすべく、コンベヤ2の搬送面Mから離れて配設された敷板7と、を有している。
【0036】
▲3▼まず、この薬液処理装置6のコンベヤ2は、軸8を左右の幅方向Kに向けると共に前後の搬送方向Bに多数列設された、搬送用のストレートローラー4又はホイール5を用いてなる。
そして、このストレートローラー4やホイール5は、搬送面Mの上下に配設されており、基板材Aを、上下から挟みつつ接触回転することにより、水平姿勢で搬送する(図1の(1)図,(2)図を参照)(なお図3の(1)図,図4の(1)図において、上側のホイール5の図示は省略)。
又、この薬液処理装置6のスプレーノズル3は、搬送される基板材Aに対向位置して、上下方向Lから薬液Cを噴射する(図1を参照)。
すなわち各スプレーノズル3は、搬送される基板材Aの少なくとも上側に配設され、配管9を介しポンプや薬液槽に接続されており、基板材Aに対し、現像液,エッチング液,又は剥離液等の薬液Cを噴射する。
【0037】
▲4▼そして、この薬液処理装置6の敷板7は、コンベヤ2の搬送面Mから上下に僅かに離れて、配設されている。
すなわち敷板7は、コンベヤ2の前後で隣接位置するストレートローラー4間やホイール5間の前後間隔Fに、配設される(図1の(1)図,(2)図,図2の(1)図,図3の(1)図,(2)図,図4の(1)図等を参照)。これと共に敷板7は、ストレートローラー4やホイール5の外周頂面10より、少なくとも基板材Aの肉厚分程度は上や下に引っ込んだ高さレベルで、介在配設されている(図1の(1)図,(2)図,図3の(1)図,図4の(1)図等を参照)。
なお、スプレーノズル3が基板材Aの少なくとも上側に配設されているので、敷板7は少なくとも、下側のストレートローラー4やホイール5間の前後間隔Fに、その頂面が、それらの外周頂面10よりやや低い位置にて配設されている。
【0038】
▲5▼さてそこで、この薬液処理装置6において、基板材Aは、敷板7に保持されガイドされることにより、水平姿勢を維持しつつ搬送される(図1の(1)図,(2)図,図3の(1)図,図4の(1)図等を参照)。
すなわち基板材Aは、まず、コンベヤ2のストレートローラー4やホイール5にて、水平姿勢で搬送される。そして基板材Aは、ストレートローラー4間やホイール5間の前後間隔Fにおいては、介在配設された敷板7にて、少なくとも下から保持されつつガイドされ、更には上からも保持されつつガイドされることにより(図1の(2)図を参照)、噴射される薬液Cの悪影響を受けないで、水平姿勢を維持しつつ搬送される。
【0039】
▲6▼そこで、この薬液処理装置6によると、スプレーノズル3から噴射された薬液Cの噴射圧や重みにて、ストレートローラー4間やホイール5間の前後間隔Fにおいて、a.基板材Aが、湾曲,波状化D,折曲,腰折れ等すること(図5のこの種従来例を参照)は防止され、b.基板材Aの前端部や後端部の、対応するストレートローラー4やホイール5への垂れ下がりEの発生も防止され、c.もって基板材Aが、ストレートローラー4やホイール5に巻き付いたり、吸い付いて巻き込まれることはなくなり、d.基板材Aが、ストレートローラー4やホイール5から落下したり、跳ね飛んだりすることもない。
なお、敷板7の表面は、平滑状に形成しておけばよいが、筋目の溝や明目の穴等の凹凸11を前後の搬送方向Bに沿って多数形成しておくと、薬液Cにより基板材Aが敷板7に吸い付いて吸着することが、より確実に防止される(図2の(1)図,(2)図,図3の(2)図,図4の(1)図,(2)図等を参照)。
【0040】
▲7▼この薬液処理装置6では、このように基板材Aは、敷板7にて保持されガイドされることにより、水平姿勢を維持してスムーズに搬送される。
基板材Aの湾曲,波状化D等の発生は防止され、湾曲,波状化D等により形成される窪みに、噴射された薬液Cが液溜まりGとなって滞留すること(図5のこの種従来例を参照)はなく、又、基板材Aの前端部や後端部の、対応するストレートローラー4やホイール5の垂れ下がりEも防止される。
従って基板材Aは、スプレーノズル3から噴射された薬液Cが、均一にスプレーされるようになり、全面にわたり遅速・過不足・バラツキなく、均一に薬液処理され、回路J形成用に表面処理される。
例えば、エッチング工程において、形成される回路Jのエッチング偏差値をテストした所、次のような結果が得られた。すなわち、縦横が500mm×500mmの基板材Aについて、形成された幅やスペースが15μmの回路Jを、全面的に121ポイントにわたってチェックした所、この薬液処理装置6では0.9の優れた偏差値が得られたのに対し、前述した図5の薬液処理装置1では、1.6の偏差値となっていた。
【0041】
▲8▼そして、この薬液処理装置6では、コンベヤ2のストレートローラー4間やホイール5間に、敷板7を配設したことにより、上述した点が容易に実現される。つまり、何らの手作業を要することもなく、上述した点が実現される。
しかも敷板7は、自身の重みにより摺接部16にて、コンベヤ2の前後のストレートローラー4やホイール5に摺接されると共に、ストレートローラー4やホイール5の軸8を利用して、安定的に位置決め保持される(図1の(1)図,(2)図,図3の(1)図,図4の(1)図等を参照)ので、その構成も簡単かつ安定的である。
更に敷板7を、コンベヤの前後の搬送方向Bに複数のストレートローラー4やホイール5を対象に配設し、もって2連や3連等と複数連となった敷板7を、ブリッジ部13を活用することにより、搬送方向Bに一体的に繋げることも可能であり(図2の(1)図,図3の(2)図を参照)、この面からも構成の簡単化が可能である。
【0042】
▲9▼又、この薬液処理装置6では、コンベヤ2のストレートローラー4間やホイール5間の前後間隔Fに、敷板7が介在配設されているので、スプレーノズル3の配設位置を、自由に設定可能となる。
すなわち、スプレーノズル3の配設位置が、ストレートローラー4やホイール5の真上(上側のスプレーノズル3から、基板材Aの上面に薬液Cを噴射する場合)(図1の(1)図,(2)図を参照)や、真下(下側のスプレーノズル3から、基板材Aの下面に薬液Cを噴射する場合)(図1の(2)図を参照)に制限されることなく、ストレートローラー4間やホイール5間の前後間隔Fの上や下に、スプレーノズル3を配設することも可能である(図示せず)。
つまり、ストレートローラー4間やホイール5間の前後間隔Fでは、スプレーノズル3から噴射される薬液Cの噴射圧に抗して、敷板7が基板材Aを保持,ガイド,サポートするので、噴射圧による悪影響を何ら考慮することなく、つまりストレートローラー4やホイール5との位置関係を何ら考慮することなく、スプレーノズル3の配設位置を、自由に設定可能となる。
【0043】
【発明の効果】
本発明に係る基板材の薬液処理装置は、以上説明したように、コンベヤの搬送面から僅かに離れた高さレベルに、敷板を配設したこと、を特徴とする。つまり敷板を、搬送用のストレートローラーやホイール間の前後間隔に、それらの外周頂面より上下に僅かに引込んだ高さレベルで配設したこと、を特徴とする。
そこで、本発明の基板材の薬液処理装置は、次の効果を発揮する。
【0044】
《第1の効果》
第1に、基板材の搬送上のトラブルが解消される。すなわち、本発明の薬液処理装置は、コンベヤのストレートローラーやホイール間の前後間隔に、搬送面から上下に僅かに離れて敷板を配設したので、基板材は、水平姿勢を維持して搬送されるようになる。
さてそこで、前述したこの種従来例の薬液処理装置のように、搬送される基板材が、途中で湾曲,波状化,折曲,腰折れ,垂れ下がり,引掛かり,巻付き,落下,跳ね飛び等する搬送上のトラブル発生は、確実に防止される。もって、基板材の不良化事故が激減し、歩留まりが大幅に向上するようになる。なお、敷板に筋目や明目等の凹凸を形成しておくと、基板材の敷板への吸い付きが、より確実に防止される。
そして、このような搬送上のトラブル防止は、極薄化,フレキシブル化の進展が著しい回路用の基板にとって、特にその意義が大である。
【0045】
《第2の効果》
第2に、もって基板材の薬液処理の均一化が実現される。すなわち、本発明の薬液処理装置では、上述したように、基板材が水平姿勢を維持してスムーズに搬送される。そこで、前述したこの種従来例の薬液処理装置のように、搬送される基板材が湾曲,波状化等することはなく、窪みに薬液が液溜まりとなって滞留したり、前端部や後端部が垂れ下がることもない。
もって、基板材が全面にわたり、遅速・過不足・バラツキなく処理されるようになり、薬液処理,表面処理が均一に実施される。
この点は高精度化,ファイン化が進み、回路の高密度化,微細化が著しい回路用の基板にとって、特にその意義が大であり、これらの実現つまり量産体制の実現への道が開けたと言える。
【0046】
《第3の効果》
第3に、しかもこれらは、簡単容易に実現される。すなわち、本発明の薬液処理装置では、コンベヤのストレートローラーやホイール間に敷板を配設したことにより、上述した第1,第2の点が容易に実現される。
しかも敷板は、ストレートローラーやホイールに摺接されると共に、軸を利用して安定的に位置決め保持され、又、ブリッジ部により2連,3連と繋げることも可能である等、構成も簡単であり安定的でもある。
そして、前述したこの種従来例の薬液処理装置のように、先行板を各基板材に貼り付ける面倒で煩わしい手作業を要することもなく、手間が省け能率的でもある。
【0047】
《第4の効果》
第4に、スプレーノズルの配設位置を、自由に設定可能となる。すなわち、本発明の薬液処理装置では、コンベヤのストレートローラーやホイール間に敷板が配設されている。
そこで、前述したこの種従来例の薬液処理装置のように、スプレーノズルの配設位置が、ストレートローラーやホイールの真上や真下に制限されなくなる。真上や真下以外の前後間隔では、敷板が、薬液の噴射圧に抗して基板材を保持,サポートしているので、スプレーノズルの配設位置を自由に設定可能となる。
この点は、極薄化,フレキシブル化の進展が著しい回路用の基板にとって、特にその意義が大である。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板材の薬液処理装置について、発明の実施の形態の説明に供し、ストレートローラー式のコンベヤに適用した例を示し、(1)図は、その1例の側面説明図、(2)図は、他の例の側面説明図である。
【図2】同発明の実施の形態の説明に供し、ストレートローラー式のコンベヤに適用した例を示し、(1)図は、要部の平面説明図、(2)図は、(1)図の部分拡大図である。
【図3】同発明の実施の形態の説明に供し、ホイール式のコンベヤに適用した例を示し、(1)図は、その1例の側面説明図、(2)図は、同例の平面説明図である。
【図4】同発明の実施の形態の説明に供し、ホイール式のコンベヤに適用した例を示し、(1)図は、他の例の要部の側面説明図、(2)図は、同例の要部の平面説明図である。
【図5】この種従来例の基板材の薬液処理装置の説明に供し、(1)図は、ストレートローラー式のコンベヤを用いた例の側面説明図、(2)図は、ホイール式のコンベヤを用いた例の側面説明図である。
【図6】基板(基板材)の模式化した平面説明図である。
【符号の説明】
1 薬液処理装置(この種従来例のもの)
2 コンベヤ
3 スプレーノズル
4 ストレートローラー
5 ホイール
6 薬液処理装置(本発明のもの)
7 敷板
8 軸
9 配管
10 外周頂面
11 凹凸
12 装着部
13 ブリッジ部
14 開口部
15 開口部
16 摺接部
A 基板材
B 搬送方向
C 薬液
D 波状化
E 垂れ下がり
F 前後間隔
G 液溜まり
H 基板
J 回路
K 幅方向
L 上下方向
M 搬送面
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板材の薬液処理装置に関する。すなわち、回路用の基板の製造工程で使用され、搬送される基板材に薬液を噴射して薬液処理する、薬液処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
《技術的背景》
電子機器の高性能化,高機能化,小型軽量化に伴い、その回路用の基板も、高精度化,ファイン化,極薄化,多様化等が進み、形成される回路の高密度化,微細化が著しい。そして、この種の基板の製造工程では、各工程において、搬送される基板材に対し各々薬液が噴射され、もって基板材について各種の薬液処理,表面処理が行われている。
例えば、現像液→エッチング液→剥離液等の薬液が順次噴射され、もって現像→エッチング→剥膜等の薬液処理,表面処理が順次実施されて、回路が形成されていた。又例えば、無電解銅メッキ液への浸漬→現像液の噴射→電解銅メッキ液への浸漬→剥離液の噴射等が順次行われ、もって化学銅メッキ→現像→電気銅メッキ→剥膜等の薬液処理,表面処理が順次実施されて、回路が形成されていた。
そして、このような薬液処理,表面処理を行う各工程を辿る製造工程により、例えば、半導体部品がパッケージされたモジュール多層基板、その他各種の回路用の基板が製造されていた。
【0003】
《従来技術》
さて、このような基板の製造工程の各工程では、基板材が、それぞれの薬液処理装置に供給され、コンベヤにて搬送されつつ薬液が噴射されることにより、薬液処理,表面処理が行われていた。
図5は、この種従来例の薬液処理装置の説明に供し、(1)図は、ストレートローラー式のコンベヤを用いた例の側面説明図、(2)図は、ホイール式のコンベヤを用いた例の側面説明図である。
これらの図面にも示したように、例えば現像工程,エッチング工程,剥膜工程等では、それぞれの薬液処理装置1の処理室内において、基板材Aをコンベヤ2にて水平姿勢で搬送方向Bに搬送しつつ、その上面や下面の外表面(図示例では上面)に対し、前後左右に多数配設されたスプレーノズル3から、薬液Cが噴射されていた。そして、所定の薬液処理,表面処理が行われて、回路が形成され、基板が製造されていた。
なお、この種の薬液処理装置1において、コンベヤ2には、図5の(1)図に示したストレートローラー4や、図5の(2)図に示したホイール5が、代表的に使用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来例の薬液処理装置1にあっては、次の問題が指摘されていた。
《第1の問題点について》
まず第1に、基板材Aについて、湾曲,波状化D,折曲,腰折れ,垂れ下がりE,引掛かり,巻付き,落下,跳ね飛び等の搬送上のトラブルが発生する、という問題が指摘されていた。
すなわち、回路用の基板材Aは、前述したように極薄化,フレキシブル化が著しく、その絶縁層部分の肉厚が1.0mm〜60μm程度、最近は10μm程度のものも出現している。
そして、このように極薄化,フレキシブル化が進む基板材Aは、薬液処理装置1において、コンベヤ2にて搬送されつつスプレーノズル3から薬液Cが噴射されると、噴射された薬液Cの噴射圧や重みにて、各種の搬送上のトラブルが発生していた。
【0005】
例えば、ストレートローラー4間やホイール5間の前後間隔Fにおいて、a.水平姿勢で搬送されていた薄板材Aが、図示したように湾曲,波状化D,折曲,腰折れ等したり、b.基板材Aの前端部や後端部のストレートローラー4やホイール5への垂れ下がりEが発生していた。
もって、c.基板材Aが、ストレートローラー4やホイール5に引掛かったり,巻き付いたり、吸い付いて巻き込まれたり、d.基板材Aが、ストレートローラー4やホイール5から落下したり、跳ね飛んだりする等々の事故が多発していた。
従来のこの種の薬液処理装置1では、基板材Aについて、このように搬送上のトラブルが発生して、不良化する事故が多発しており、歩留まりが悪く問題となっていた。
【0006】
《第2の問題点について》
第2に、基板材Aについて、前述により湾曲,波状化D等して形成された窪みに、噴射された薬液Cが滞留して液溜まりGとなったり、前端部や後端部が前述したように垂れ下がりE、もって薬液処理,表面処理の均一性が阻害される、という問題が指摘されていた。
すなわち、回路用の基板材Aは、前述したように高精度化,ファイン化が進み、形成される回路の高密度化,微細化が著しいが、上述したように、液溜まりGや垂れ下がりEが発生すると、薬液Cスプレーの均一化が阻害され、外表面の場所によって、処理の遅速・過不足・バラツキが生じてしまい、薬液処理,表面処理の均一性が損なわれる。
もって、従来のこの種の薬液処理装置1では、上述した高精度化,ファイン化,高密度化,微細化の実現が困難な状況にあり、問題となっていた。
【0007】
《第3の問題点について》
第3に、このような問題解決のため、この種の薬液処理装置1にあっては、従来、先行板を採用することも行われていたが、手間がかかり能率が悪い、という難点があった。
すなわち、搬送に先立ち、各基板材Aにそれぞれ剛性に富み硬質の先行板を粘着テープで貼り付け、もって先行板にガイドされつつ、基板材Aを搬送することにより、基板材Aの湾曲,波状化D,折曲,腰折れ,垂れ下がりE,引掛かり,巻付き,落下,跳ね飛び,液溜まりG等を防止することも行われていた。
しかしながら、このような先行板の貼り付けは、手作業で各基板材Aに対して実施することを要し、面倒で煩わしく非能率である、という問題が指摘されていた。
【0008】
《第4の問題点について》
第4に、スプレーノズル3の配設位置が、コンベヤ2のストレートローラー4やホイール5の真上等に限定されてしまう、という問題も指摘されていた。
すなわち、極薄化,フレキシブル化が進む基板材Aに薬液Cを噴射するスプレーノズル3の配設位置は、図示したようにストレートローラー4やホイール5の真上(基板材Aの上面に噴射する場合)や、真下(基板材Aの下面に噴射する場合)に、制限されてしまっていた。
もしも、ストレートローラー4やホイール5の前後間隔Fの真上や真下において、そこを搬送・通過中の基板材Aに対して薬液Cを噴射すると、極薄でフレキシブルな基板材Aは、薬液Cの噴射圧や重みにより、100%その場で折曲,腰折れ,落下してしまうことになる。
このように、従来のこの種の薬液処理装置1にあっては、スプレーノズル3の配設位置が制限される、という難点があった。
【0009】
《本発明について》
本発明の基板材の薬液処理装置は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべく、発明者の鋭意研究努力の結果なされたものである。
そして、コンベヤの搬送面から上下に僅かに離れた高さレベルに、敷板を配設したこと、を特徴とする。つまり敷板を、ストレートローラーやホイール間の前後間隔に、それらの外周頂面より上下に僅かに引込んだ高さレベルで配設したこと、を特徴とする。
そこで本発明は、第1に、基板材の搬送上のトラブルが解消され、第2に、もって基板材の薬液処理が均一化され、第3に、しかもこれらが簡単容易に実現され、第4に、スプレーノズルの配設位置を自由に設定可能となる、基板材の薬液処理装置を提案すること、を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
《各請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1については次のとおり。すなわち、この請求項1の基板材の薬液処理装置は、基板の製造工程で使用され、基板材に薬液を噴射して薬液処理する。
そして、該基板材を搬送するコンベヤと、該基板材に薬液を噴射するスプレーノズルと、該基板材を保持すべく該コンベヤの搬送面から離れて配設された敷板と、を有してなること、を特徴とする。
請求項2については次のとおり。請求項2の基板材の薬液処理装置は、請求項1において、該コンベヤは、該基板材を水平姿勢で搬送し、該スプレーノズルは、搬送される該基板材に対向位置して、上下方向から該薬液を噴射し、該敷板は、該コンベヤの搬送面から上下に僅かに離れて配設されていること、を特徴とする。
【0011】
請求項3については次のとおり。請求項3の基板材の薬液処理装置は、請求項2において、該コンベヤは、軸を左右の幅方向に向けると共に前後の搬送方向に多数列設された、搬送用のストレートローラー又はホイールを用いてなり、該ストレートローラーやホイールは、該搬送面の上下に配設されており、該基板材を、上下から挟みつつ接触回転により搬送する。
該敷板は、該コンベヤの前後で隣接位置する該ストレートローラー間やホイール間に配設されると共に、該ストレートローラーやホイールの外周頂面より、少なくとも該基板材の肉厚分程度は上や下に引っ込んだ高さレベルに、配設されていること、を特徴とする。
請求項4については次のとおり。請求項4の基板材の薬液処理装置は、請求項3において、該スプレーノズルは、搬送される該基板材の少なくとも上側に配設され、配管を介しポンプや薬液槽に接続されている。
該敷板は、該コンベヤの少なくとも下側の該ストレートローラー間やホイール間の前後間隔に介在配設されると共に、その頂面が、下側の該ストレートローラーやホイールの外周頂面よりやや低い位置に配設されており、該基板材を少なくとも下から保持しつつガイドすること、を特徴とする。
【0012】
請求項5については次のとおり。請求項5の基板材の薬液処理装置は、請求項4において、該敷板は、該基板材の吸着防止用の溝や穴等の凹凸が、前後の搬送方向に沿って多数形成されていること、を特徴とする。
請求項6については次のとおり。請求項6の基板材の薬液処理装置は、請求項4において、該敷板は、該コンベヤの前後の該ストレートローラーやホイールに摺接すると共に、該ストレートローラーやホイールの軸に位置決め保持されていること、を特徴とする。
請求項7については次のとおり。請求項7の基板材の薬液処理装置は、請求項4において、該敷板は、該コンベヤの前後の搬送方向に複数の該ストレートローラーやホイールを対象に配設され、複数連がブリッジ部を介し搬送方向に一体的に繋がれていること、を特徴とする。
請求項8については次のとおり。請求項8の基板材の薬液処理装置は、請求項5,6又は7において、該薬液処理装置は、モジュール基板,ガラス基板,その他の回路用の該基板の製造工程、特にその現像工程,エッチング工程,又は剥膜工程で使用される。
そして該基板材は、極薄でフレキシブル性に富んでおり、該スプレーノズルは、該基板材に対し現像液,エッチング液,又は剥離液等の該薬液を噴射すること、を特徴とする。
【0013】
《作用について》
本発明は、このようになっているので、次のようになる。
▲1▼この基板材の薬液処理装置は、回路用基板の製造工程で使用される。
▲2▼そして、この薬液処理装置は、例えば、その現像工程,エッチング工程,又は剥膜工程において、極薄でフレキシブルな基板材に薬液を噴射して、薬液処理する。そして、コンベヤ,スプレーノズル,敷板等を有している。
▲3▼コンベヤは、ストレートローラー又はホイールを用いてなり、基板材を、上下から挟みこんで水平姿勢で搬送する。スプレーノズルは、搬送される基板材の少なくとも上側に配設され、基板材に現像液,エッチング液,又は剥離液等の薬液を噴射する。
▲4▼そして敷板は、コンベヤの搬送面から上下に僅かに離れて、配設されている。すなわち敷板は、ストレートローラー間やホイール間の前後間隔に介在配設されると共に、ストレートローラーやホイールの外周頂面より、少なくとも基板材の肉厚分程度は上や下に引っ込んだ高さレベルに、配設されている。例えば、やや低い位置に配設されている。
【0014】
▲5▼そこで基板材は、ストレートローラー間やホイール間の前後間隔においては、介在配設された敷板にて保持されガイドされることにより、水平姿勢を維持して搬送される。
▲6▼従って、この薬液処理装置によると、ストレートローラー間やホイール間の前後間隔において、薬液の噴射圧や重みにて、基板材が湾曲,波状化,折曲,腰折れしたり、垂れ下がり,巻き付き,巻き込まれたり、落下したり跳ね飛んだりすることは、防止される。
なお、敷板の表面は平滑状であればよいが、溝や穴等の凹凸を形成しておくと、基板材が敷板に吸着することが、より確実に防止される。
▲7▼この薬液処理装置では、このように基板材は、湾曲,波状化等が防止され水平姿勢で搬送されるので、窪みに薬液が液溜まりとなることはなく、垂れ下がることもない。従って基板材は、全面にわたり遅速・過不足・バラツキなく、均一に薬液処理される。
【0015】
▲8▼そして、これらは敷板を配設したことにより、手作業を要することもなく、容易に実現される。
しかも敷板は、ストレートローラーやホイールに摺接されると共に、それらの軸を利用することにより、安定的に位置決め保持されるので、構成も簡単である。更に敷板を、搬送方向に複数のストレートローラーやホイールを対象に配設して、ブリッジ部にて一体的に繋げることも可能であり、構成の簡単化が可能である。
▲9▼ストレートローラー間やホイール間の前後間隔では、薬液の噴射圧に抗して、敷板が基板材を保持,ガイド,サポートするので、ストレートローラーやホイールとの位置関係を考慮することなく、スプレーノズルの配設位置を自由に設定可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
《図面について》
以下、本発明の基板材の薬液処理装置を、図面に示す発明の実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図1,図2,図3,図4等は、本発明の実施の形態の説明に供する。
そして図1は、ストレートローラー式のコンベヤに適用した例を示し、(1)図は、その1例の側面説明図、(2)図は、他の例の側面説明図である。図2は、同じくストレートローラー式のコンベヤに適用した例を示し、(1)図は、要部の平面説明図、(2)図は、(1)図の部分拡大図である。
図3は、ホイール式のコンベヤに適用した例を示し、(1)図は、その1例の側面説明図、(2)図は、同例の平面説明図である。図4は、同じくホイール式のコンベヤに適用した例を示し、(1)図は、他の例の要部の側面説明図、(2)図は、同例の要部の平面説明図である。
なお図6は、基板(基板材)の模式化した平面説明図である。
【0017】
《基板Hについて》
この薬液処理装置6は、回路J用の基板Hの製造工程で、使用される。そこでまず、図6を参照しつつ、基板Hの概略を説明しておく。
回路J用の基板Hは、各種電子機器用に広く用いられており、片面基板,両面基板,多層基板(含、最近のビルドアップ法のもの)等、各種のものがある。そして、このような基板Hの一環として、IC,LSI素子,受動部品,駆動部品,コンデンサー等々の半導体部品が、回路Jと一体的に組み込まれたモジュール基板(半導体一体型のパッケージ基板)や、ガラスベースに回路Jと共に半導体部品が埋め込まれたガラス基板、つまりプラズマディスプレイPDP用のガラス基板や、液晶LCD用のガラス基板や、CSP,PBGA等も出現している。勿論、本明細書において基板Hとは、従来よりのプリント配線基板の外、このようなものも包含する。
【0018】
そして、このような回路J用の基板Hは、電子機器の高性能化,高機能化,小型軽量化に伴い、高精度化,ファイン化,そして極薄化,フレキシブル化,更には多層化,多様化等が進み、外表面つまり上面・表面や下面・裏面の一方又は双方に形成される回路J、更には内部に形成される回路Jの高密度化,微細化が著しい。
基板H例えばプリント配線基板は、縦横が、例えば500mm×500mm程度よりなる。肉厚は、絶縁層部分が、従来の1.6mmから、1.0mm〜60μm程度、昨今では20μmから10μm前後まで、極薄化されており、回路J部分(銅箔部分)が、75μm〜35μm、昨今では16μm〜10μm前後まで、極薄化されている。多層基板の場合でも、全体の肉厚が1.0mm〜0.4mm程度まで、極薄化されつつある。回路J幅や回路J間スペースも、35μm〜25μm程度、昨今では10μm前後と、微細化傾向にある。
基板Hは、概略このようになっている。
【0019】
《基板Hの製造方法の例について》
次に、この薬液処理装置6が使用される基板Hの製造方法について、図1や図6を参照しつつ説明する。まず、第1例の製造方法について述べる。第1例の製造方法において、基板H例えばプリント配線基板は、次のステップを辿って製造される。
まず、ガラスクロス,セラミックス,又はフィルム状樹脂製の絶縁層(コア材)の外表面に、銅箔が熱プレス等により張り付けられた、銅張り積層板たる基板材Aが準備される。そして、スルホール用の孔あけ加工が、レーザ等を使用して実施される。
スルホールは、基板材A(基板H)の両外表面間の貫通孔よりなり、1枚について、極小径のものが数百個以上形成され、その径は、0.5mm〜0.2mm程度以下のものが多くなっている。そしてスルホールは、両外表面の回路J(銅箔)間や多層基板の回路J(銅箔)間の層間導通接続用や、回路Jに実装される部品の取り付け用として使用される。
なお最近は、孔あけ加工を要するスルホールに代えて、小突起状,略円錐台状の接点たるバンプを形成し、もって多層基板等について、このバンプにより、スルホールと同様の機能を実現する技術も開発されている。そしてバンプは、回路Jに準じ、現像工程,エッチング工程,剥離工程を辿って製造される。
【0020】
さてしかる後、基板材Aの銅箔の外表面(上面・表面,下面・裏面の一方又は双方)に、感光性レジストが膜状に塗布又は張り付けられる。それから、回路Jのネガフィルムである回路写真を当て、露光することにより、外表面の感光性レジストは、露光されて硬化した回路J形成部分を残し、その他の不要部分が、薬液Cたる現像液の噴射により溶解除去される。
しかる後、このような基板材Aの銅箔は、感光性レジストが硬化して被覆された回路J形成部分を残し、現像により感光性レジストが溶解除去されて露出した不要部分が、薬液Cたるエッチング液(塩化第二銅,塩化第二鉄,その他の腐食液)の噴射により、溶解除去・エッチングされる。
それから、残っていた回路J形成部分の感光性レジストが、薬液Cたる剥離液の噴射により剥膜除去され、残った回路J形成部分の銅箔にて、基板材Aの外表面(上面・表面,下面・裏面の一方又は双方)に、所定の回路Jが形成され、もって、基板Hつまりプリント配線基板が製造される。
なお、上述した現像工程,エッチング工程,剥膜工程には、それぞれの後処理用に、又は剥膜工程の後にまとめての後処理用に、水洗液,中和剤液,その他の薬液Cたる洗浄液を噴射する洗浄工程が付設されており、もって、基板材Aの外表面に付着していた現像液,エッチング液,剥離液等の薬液Cが、洗浄,除去される。又、銅箔については、感光性レジストの張付け前に表面粗化処理(ソフトエッチング)が行われるが、この表面粗化処理も、従来の機械研磨に代わって、薬液Cの噴射により行われることが多くなってきている。
第1例の製造方法は、このようなウェットプロセス法よりなる。第1例の製造方法は、このようになっている。
【0021】
次に、第2例の製造方法について述べる。基板H例えばプリント配線基板の製造方法としては、上述した第1例のウェットプロセス法が代表的であるが、第2例のセミアディティブ法も多用されつつある。
このセミアディティブ法では、まず、予めスルホールが形成された基板材Aの外表面(上面・表面,下面・裏面の一方又は双方)に、無電解銅メッキが施される。→それから、この無電解銅メッキに、感光性レジストを膜状に塗布又は張り付けた後、→回路Jフィルムである回路写真を当て、露光する。→そして感光性レジストは、露光されて硬化した部分を残し、他の部分つまり回路J形成部分が、薬液Cたる現像液の噴射により溶解除去される。
しかる後、→回路J形成部分、つまり現像により感光性レジストが溶解除去されたメッキパターン部分、つまり無電解銅メッキが露出した部分に対し、電解銅メッキが施されて、→回路Jが形成される。
なお、残っていた硬化した回路J形成部分以外の感光性レジストは、薬液Cたる剥離液の噴射により剥膜除去され、→露出した無電解銅メッキが、薬液Cたるエッチング液の噴射によりクイックエッチングされて、融解除去される。→なお、各工程の後処理用として、前述した所に準じ、洗浄工程が付設されている。
第2例のセミアディティブ法では、このようにして、電解銅メッキにて回路Jが形成され、もって、基板Hつまりプリント配線基板が製造される。第2例の製造方法は、このようになっている。
ところで、プリント配線基板の製造方法、その他の回路J用の基板Hの製造方法は、最近ますます多様化しつつあり、上述した第1例,第2例以外にも、各種方法が開発,使用されている。本発明は勿論、このような各種の基板Hの製造方法にも、適用される。
基板Hの製造方法は、このようになっている。
【0022】
《薬液処理装置6の概要について》
以下、本発明の薬液処理装置6について、図1,図2,図3,図4等を参照して、詳細に説明する。
この薬液処理装置6は、上述した基板Hの製造工程で使用され、搬送される基板材Aに対し薬液Cを噴射して、基板材Aを薬液処理する。すなわち、基板Hの製造方法の各工程、例えば現像工程,エッチング工程,又は剥膜工程等において用いられ、その基板材Aに対し、それぞれ現像液,エッチング液,又は剥離液等の薬液Cを、噴射して薬液処理,表面処理する。
そして、この薬液処理装置6は、いずれも共通に、その処理室内に、コンベヤ2,スプレーノズル3,敷板7等を有してなる。
薬液処理装置6は、概略このようになっている。
【0023】
《コンベヤ2について》
まず、薬液処理装置6のコンベヤ2について述べる。このコンベヤ2は、軸を左右の幅方向Kに向けると共に前後の搬送方向Bに多数列設された搬送用のストレートローラー4又はホイール5を用いてなり、このストレートローラー4やホイール5は、搬送面Mの上下に配設されており、基板材Aを、上下から挟みつつ接触回転により、水平姿勢で搬送方向Bに搬送する。
このようなコンベヤ2について、更に詳述する。まず、図1,図2の例では、ストレートローラー4を用いたコンベヤ2が示されている。
すなわち、この図示例のコンベヤ2では、上下1対で対向位置する長円柱状のストレートローラー4が、軸8を左右の幅方向Kに平行に向けると共に、搬送方向Bに沿って前後相互間にそれぞれ前後間隔Fを存しつつ、多数本が1列に水平に列設されている。そしてコンベヤ2は、前工程から、この薬液処理装置6、そして後工程へと、連続的に配設されている。
もってコンベヤ2は、下側の各ストレートローラー4が回転駆動され、もって前工程から供給された基板材Aを、上側の従動用のストレートローラー4との間で挟みつつ、上流側から下流側へと水平姿勢で搬送する。
【0024】
これに対して、図3,図4の例では、ホイール5を用いたコンベヤ2が示されている。
すなわち、この図示例のコンベヤ2では、左右の幅方向Kの軸8に、それぞれ、短柱状・車輪状のホイール5が、所定ピッチ間隔を存しつつ複数個列設されている。そして、このようなホイール5付の軸8が、多数本、幅方向Kにピッチをずらすと共に、各ホイール5が、前後に若干オーバーラップし少し噛み合う位置関係で、幅方向Kに平行に、搬送方向Bに多数配設されている。
つまり、隣接する各列の軸8のホイール5は、前後に重ならず左右にずれるよいうに設定されており、結局、前後で隣接位置するホイール5は、その前後間隔Fに間の隣接する軸8が介在位置する関係となっている。なお、この図3,図4のコンベヤ2について、その他の構成は、図1,図2のコンベヤ2について前述したところに準じる。
コンベヤ2は、このようになっている。
【0025】
《スプレーノズル3について》
次に、薬液処理装置6のスプレーノズル3について述べる。図1に示したように、スプレーノズル3は、搬送される基板材Aに対向位置して、上下方向Lから現像液,エッチング液,剥離液,その他の薬液Cを噴射する。
このようなスプレーノズル3について、更に詳述する。まず、スプレーノズル3としては、孔状のものが使用されるが、スリット状のものも使用可能である。
そしてスプレーノズル3は、コンベヤ2にて水平姿勢で搬送される基板材Aの真上や真下に、若干の上下間隔を存しつつ対向位置している。図1の(1)図の例では真上のみに配設され、図1の(2)図の例では真上と真下に配設されている。いずれにしても、搬送される基板材Aの少なくとも上側には、配設されている。
【0026】
そして、搬送される基板材Aの真上や真下において、それぞれ前後左右に多数配設されたスプレーノズル3は、それぞれ、スプレーパイプ等の配管9を介し、ポンプや薬液槽(図示せず)に接続されている。
そこで薬液Cは、薬液槽からポンプや配管9を介し、各スプレーノズル3に供給,圧送された後、基板材Aに噴射されるが、事後、再び薬液槽に回収されて循環使用される。
なお、このようなスプレーノズル3と基板材A間には、つまりスプレーノズル3が配設されたエリア上やエリア下には、コンベヤ2のストレートローラー4やホイール5は、配設されず介在位置していない。
スプレーノズル3は、このようになっている。
【0027】
《敷板7について》
次に、この薬液処理装置6の敷板7について述べる。まず敷板7は、前後で隣接位置するコンベヤ2のストレートローラー4間又はホイール5間に、脱着可能に配設されている。
そして敷板7は、前述により少なくともその上側にスプレーノズル3が配設されている関係上、コンベヤ2の少なくとも下側のストレートローラー4間又はホイール5間の各前後間隔Fには、必ず介在配設されている。つまり、上側のスプレーノズル3の薬液C噴射ゾーンに対向位置する下側の前後間隔Fには、敷板7が介在配設されている。
又、図1の(2)図に示したように、スプレーノズル3が下側にも配設された場合には、コンベヤ2の上側のストレートローラー4間又はホイール5間の前後間隔F、つまり下側のスプレーノズル3の薬液C噴射ゾーンに対向位置する上側の前後間隔Fにも、敷板7が介在配設される。(なおこの場合、敷板7は、基板材Aの下位ではなく上位に位置しているが、本明細書ではこれも敷板7と称している。)
【0028】
そして、図1の(1)図,(2)図,図3の(1)図,図4の(1)図等に示したように、このように配設された各敷板7は、コンベヤ2の搬送面Mから、上下方向Lに沿い上下に僅かに離れて配設されている。
すなわち敷板7は、ストレートローラー4やホイール5の外周頂面10より、少なくとも基板材Aの肉厚分程度は上や下に引っ込んだ高さレベルで、配設されている。
例えば、基板材Aの下側に配設された敷板7については、その頂面が、同じく下側に配設されたストレートローラー4やホイール5の外周頂面10(外周上面)より、やや低い位置に配設されており、もって基板材Aを、下から保持しつつガイドするようになっている。
勿論、基板材Aの上側に配設された敷板7については、その頂面が同じく上側に配設されたストレートローラー4やホイール5の外周頂面10(外周下面)より、やや高い位置に配設されており、もって基板材Aを、上から保持しつつガイドするようになっている。
【0029】
そして、図1や図2の例のように、コンベヤ2がストレートローラー4を用いてなる場合、敷板7は、左右の幅方向Kに沿った長板状に形成される。つまり敷板7は、(左右の幅方向Kに沿って配設された前後の)ストレートローラー4間に形成された前後間隔Fに介在すべく、平面や底面で見た場合、幅方向Kに沿った長板状をなしている。
これに対し、図3や図4の例のように、コンベヤ2がホイール5を用いてなる場合、敷板7は、前後左右(搬送方向Bや幅方向K)の各所に点在するホイール5間の前後間隔Fに、それぞれ介在位置すべく、平面や底面で見た場合、ほぼ正方形に近い形状をなして多数個が点在するように配設される。
なお、図1,図2や図3,図4の例共に、正面や背面で見た場合、敷板7は、前後のストレートローラー4やホイール5に摺接するための摺接部16が、一体的に付設,突設されている。
【0030】
ところで敷板7は、基板材Aに接触する側の表面が、基板材Aの吸着防止用に平滑面とされているが、更に、基板材Aの吸着防止用の溝や穴等の凹凸11を、前後の搬送方向Bに沿って多数形成しておくとよい。
すなわち、図2の(1)図,(2)図,図3の(2)図,図4の(1)図,(2)図等に示したように、溝状の筋目や上下貫通穴状の明目よりなる凹凸11を、基板材Aに形成しておくと、平滑面のみの場合に比し、薬液Cにより基板材Aが敷板7に吸着することが、より確実に防止されるようになる。
【0031】
又、敷板7は、コンベヤ2の前後のストレートローラー4やホイール5に摺接すると共に、ストレートローラー4やホイール5の軸8に位置決め保持されている。
すなわち敷板7は、まず、図1の(1)図,(2)図,図3の(1)図,図4の(1)図等に示したように、その摺接部16にて、前後間隔Fを形成する前後のストレートローラー4やホイール5、つまりその敷板7が介在位置する前後の両ストレートローラー4やホイール5のわん曲面に接触,摺接し、もって位置決め保持されている。
これと共に敷板7は、図1の(1)図,(2)図,図3の(1)図,図4の(1)図等に示したように、付設された装着部12が、ストレートローラー4やホイール5のボス等の軸8を挟持し、もって位置決め保持されている。
なお、基板材Aの上側に配設される敷板7については、図1の(2)図に示したように、装着部12は、軸8を挟持すると共に、更に軸8にて吊り下げ保持されている。
【0032】
又、図4に示した敷板7は、それぞれ単独使用されているが、図1,図2,図3等に示した敷板7は、2連,3連と複数連にて使用されている。
すなわち、図1,図2,図3等に示した敷板7は、コンベヤ2の前後の搬送方向Bに複数のストレートローラー4やホイール5を対象に配設され、複数連がブリッジ部13を介し、搬送方向Bに一体的に跨って繋がれている。
【0033】
そして、ストレートローラー4の場合は、図2の(1)図に示したように、ブリッジ部13は、搬送される基板材Aの側方に添って形成されている。
もって、一体的連結対象の前後の敷板7と両側方のブリッジ部13にて、囲まれた開口部14が形成され、この開口部14に、ストレートローラー4やホイール5の外周頂面10等の外周頂部が、臨んで露出する位置関係となっている。つまりこの場合、複数本の敷板7は、ブリッジ部13にて繋がれると共に、幅方向Kに横長の開口部14が2〜3本等複数本の形成され、そこからストレートローラー4が顔を覗かせた略テーブル状をなす。
これに対し、ホイール5の場合は、図3の(2)図に示したように、敷板7が各々コマ状に隣接して点在するので、ブリッジ部13は、このような多数個の敷板7間を、前後左右に連結するパーツとして形成される。
もって、各敷板7とブリッジ部13にて囲まれた開口部15が各所に形成され、この開口部15に、ホイール5の外周頂面10等の外周頂部が、臨んで露出する位置関係となっている。つまりこの場合、多連の敷板7は、ブリッジ部13にて一体的に集合せしめられると共に、多数個の小さな開口部15が千鳥格子状に点在形成されており、そこからホイール5がそれぞれ顔を覗かせた略テーブル状をなす。
敷板7は、このようになっている。
【0034】
《作用等》
本発明は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
▲1▼この基板材Aの薬液処理装置6は、基板Hの製造工程で使用される(図6を参照)。すなわち、モジュール基板,ガラス基板,その他の回路J用の基板Hの製造工程で使用される。
【0035】
▲2▼もって、この薬液処理装置6は、例えば、このような基板Hの製造工程の現像工程,エッチング工程,又は剥膜工程において、極薄で極めてフレキシブルな基板材Aに対し、薬液Cを噴射して薬液処理し、回路J形成用に表面処理する(図1の(1)図,(2)図を参照)。
そして、この薬液処理装置6は、基板材Aを搬送するコンベヤ2と、基板材Aに薬液Cを噴射する多数のスプレーノズル3と、基板材Aを保持,ガイドすべく、コンベヤ2の搬送面Mから離れて配設された敷板7と、を有している。
【0036】
▲3▼まず、この薬液処理装置6のコンベヤ2は、軸8を左右の幅方向Kに向けると共に前後の搬送方向Bに多数列設された、搬送用のストレートローラー4又はホイール5を用いてなる。
そして、このストレートローラー4やホイール5は、搬送面Mの上下に配設されており、基板材Aを、上下から挟みつつ接触回転することにより、水平姿勢で搬送する(図1の(1)図,(2)図を参照)(なお図3の(1)図,図4の(1)図において、上側のホイール5の図示は省略)。
又、この薬液処理装置6のスプレーノズル3は、搬送される基板材Aに対向位置して、上下方向Lから薬液Cを噴射する(図1を参照)。
すなわち各スプレーノズル3は、搬送される基板材Aの少なくとも上側に配設され、配管9を介しポンプや薬液槽に接続されており、基板材Aに対し、現像液,エッチング液,又は剥離液等の薬液Cを噴射する。
【0037】
▲4▼そして、この薬液処理装置6の敷板7は、コンベヤ2の搬送面Mから上下に僅かに離れて、配設されている。
すなわち敷板7は、コンベヤ2の前後で隣接位置するストレートローラー4間やホイール5間の前後間隔Fに、配設される(図1の(1)図,(2)図,図2の(1)図,図3の(1)図,(2)図,図4の(1)図等を参照)。これと共に敷板7は、ストレートローラー4やホイール5の外周頂面10より、少なくとも基板材Aの肉厚分程度は上や下に引っ込んだ高さレベルで、介在配設されている(図1の(1)図,(2)図,図3の(1)図,図4の(1)図等を参照)。
なお、スプレーノズル3が基板材Aの少なくとも上側に配設されているので、敷板7は少なくとも、下側のストレートローラー4やホイール5間の前後間隔Fに、その頂面が、それらの外周頂面10よりやや低い位置にて配設されている。
【0038】
▲5▼さてそこで、この薬液処理装置6において、基板材Aは、敷板7に保持されガイドされることにより、水平姿勢を維持しつつ搬送される(図1の(1)図,(2)図,図3の(1)図,図4の(1)図等を参照)。
すなわち基板材Aは、まず、コンベヤ2のストレートローラー4やホイール5にて、水平姿勢で搬送される。そして基板材Aは、ストレートローラー4間やホイール5間の前後間隔Fにおいては、介在配設された敷板7にて、少なくとも下から保持されつつガイドされ、更には上からも保持されつつガイドされることにより(図1の(2)図を参照)、噴射される薬液Cの悪影響を受けないで、水平姿勢を維持しつつ搬送される。
【0039】
▲6▼そこで、この薬液処理装置6によると、スプレーノズル3から噴射された薬液Cの噴射圧や重みにて、ストレートローラー4間やホイール5間の前後間隔Fにおいて、a.基板材Aが、湾曲,波状化D,折曲,腰折れ等すること(図5のこの種従来例を参照)は防止され、b.基板材Aの前端部や後端部の、対応するストレートローラー4やホイール5への垂れ下がりEの発生も防止され、c.もって基板材Aが、ストレートローラー4やホイール5に巻き付いたり、吸い付いて巻き込まれることはなくなり、d.基板材Aが、ストレートローラー4やホイール5から落下したり、跳ね飛んだりすることもない。
なお、敷板7の表面は、平滑状に形成しておけばよいが、筋目の溝や明目の穴等の凹凸11を前後の搬送方向Bに沿って多数形成しておくと、薬液Cにより基板材Aが敷板7に吸い付いて吸着することが、より確実に防止される(図2の(1)図,(2)図,図3の(2)図,図4の(1)図,(2)図等を参照)。
【0040】
▲7▼この薬液処理装置6では、このように基板材Aは、敷板7にて保持されガイドされることにより、水平姿勢を維持してスムーズに搬送される。
基板材Aの湾曲,波状化D等の発生は防止され、湾曲,波状化D等により形成される窪みに、噴射された薬液Cが液溜まりGとなって滞留すること(図5のこの種従来例を参照)はなく、又、基板材Aの前端部や後端部の、対応するストレートローラー4やホイール5の垂れ下がりEも防止される。
従って基板材Aは、スプレーノズル3から噴射された薬液Cが、均一にスプレーされるようになり、全面にわたり遅速・過不足・バラツキなく、均一に薬液処理され、回路J形成用に表面処理される。
例えば、エッチング工程において、形成される回路Jのエッチング偏差値をテストした所、次のような結果が得られた。すなわち、縦横が500mm×500mmの基板材Aについて、形成された幅やスペースが15μmの回路Jを、全面的に121ポイントにわたってチェックした所、この薬液処理装置6では0.9の優れた偏差値が得られたのに対し、前述した図5の薬液処理装置1では、1.6の偏差値となっていた。
【0041】
▲8▼そして、この薬液処理装置6では、コンベヤ2のストレートローラー4間やホイール5間に、敷板7を配設したことにより、上述した点が容易に実現される。つまり、何らの手作業を要することもなく、上述した点が実現される。
しかも敷板7は、自身の重みにより摺接部16にて、コンベヤ2の前後のストレートローラー4やホイール5に摺接されると共に、ストレートローラー4やホイール5の軸8を利用して、安定的に位置決め保持される(図1の(1)図,(2)図,図3の(1)図,図4の(1)図等を参照)ので、その構成も簡単かつ安定的である。
更に敷板7を、コンベヤの前後の搬送方向Bに複数のストレートローラー4やホイール5を対象に配設し、もって2連や3連等と複数連となった敷板7を、ブリッジ部13を活用することにより、搬送方向Bに一体的に繋げることも可能であり(図2の(1)図,図3の(2)図を参照)、この面からも構成の簡単化が可能である。
【0042】
▲9▼又、この薬液処理装置6では、コンベヤ2のストレートローラー4間やホイール5間の前後間隔Fに、敷板7が介在配設されているので、スプレーノズル3の配設位置を、自由に設定可能となる。
すなわち、スプレーノズル3の配設位置が、ストレートローラー4やホイール5の真上(上側のスプレーノズル3から、基板材Aの上面に薬液Cを噴射する場合)(図1の(1)図,(2)図を参照)や、真下(下側のスプレーノズル3から、基板材Aの下面に薬液Cを噴射する場合)(図1の(2)図を参照)に制限されることなく、ストレートローラー4間やホイール5間の前後間隔Fの上や下に、スプレーノズル3を配設することも可能である(図示せず)。
つまり、ストレートローラー4間やホイール5間の前後間隔Fでは、スプレーノズル3から噴射される薬液Cの噴射圧に抗して、敷板7が基板材Aを保持,ガイド,サポートするので、噴射圧による悪影響を何ら考慮することなく、つまりストレートローラー4やホイール5との位置関係を何ら考慮することなく、スプレーノズル3の配設位置を、自由に設定可能となる。
【0043】
【発明の効果】
本発明に係る基板材の薬液処理装置は、以上説明したように、コンベヤの搬送面から僅かに離れた高さレベルに、敷板を配設したこと、を特徴とする。つまり敷板を、搬送用のストレートローラーやホイール間の前後間隔に、それらの外周頂面より上下に僅かに引込んだ高さレベルで配設したこと、を特徴とする。
そこで、本発明の基板材の薬液処理装置は、次の効果を発揮する。
【0044】
《第1の効果》
第1に、基板材の搬送上のトラブルが解消される。すなわち、本発明の薬液処理装置は、コンベヤのストレートローラーやホイール間の前後間隔に、搬送面から上下に僅かに離れて敷板を配設したので、基板材は、水平姿勢を維持して搬送されるようになる。
さてそこで、前述したこの種従来例の薬液処理装置のように、搬送される基板材が、途中で湾曲,波状化,折曲,腰折れ,垂れ下がり,引掛かり,巻付き,落下,跳ね飛び等する搬送上のトラブル発生は、確実に防止される。もって、基板材の不良化事故が激減し、歩留まりが大幅に向上するようになる。なお、敷板に筋目や明目等の凹凸を形成しておくと、基板材の敷板への吸い付きが、より確実に防止される。
そして、このような搬送上のトラブル防止は、極薄化,フレキシブル化の進展が著しい回路用の基板にとって、特にその意義が大である。
【0045】
《第2の効果》
第2に、もって基板材の薬液処理の均一化が実現される。すなわち、本発明の薬液処理装置では、上述したように、基板材が水平姿勢を維持してスムーズに搬送される。そこで、前述したこの種従来例の薬液処理装置のように、搬送される基板材が湾曲,波状化等することはなく、窪みに薬液が液溜まりとなって滞留したり、前端部や後端部が垂れ下がることもない。
もって、基板材が全面にわたり、遅速・過不足・バラツキなく処理されるようになり、薬液処理,表面処理が均一に実施される。
この点は高精度化,ファイン化が進み、回路の高密度化,微細化が著しい回路用の基板にとって、特にその意義が大であり、これらの実現つまり量産体制の実現への道が開けたと言える。
【0046】
《第3の効果》
第3に、しかもこれらは、簡単容易に実現される。すなわち、本発明の薬液処理装置では、コンベヤのストレートローラーやホイール間に敷板を配設したことにより、上述した第1,第2の点が容易に実現される。
しかも敷板は、ストレートローラーやホイールに摺接されると共に、軸を利用して安定的に位置決め保持され、又、ブリッジ部により2連,3連と繋げることも可能である等、構成も簡単であり安定的でもある。
そして、前述したこの種従来例の薬液処理装置のように、先行板を各基板材に貼り付ける面倒で煩わしい手作業を要することもなく、手間が省け能率的でもある。
【0047】
《第4の効果》
第4に、スプレーノズルの配設位置を、自由に設定可能となる。すなわち、本発明の薬液処理装置では、コンベヤのストレートローラーやホイール間に敷板が配設されている。
そこで、前述したこの種従来例の薬液処理装置のように、スプレーノズルの配設位置が、ストレートローラーやホイールの真上や真下に制限されなくなる。真上や真下以外の前後間隔では、敷板が、薬液の噴射圧に抗して基板材を保持,サポートしているので、スプレーノズルの配設位置を自由に設定可能となる。
この点は、極薄化,フレキシブル化の進展が著しい回路用の基板にとって、特にその意義が大である。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板材の薬液処理装置について、発明の実施の形態の説明に供し、ストレートローラー式のコンベヤに適用した例を示し、(1)図は、その1例の側面説明図、(2)図は、他の例の側面説明図である。
【図2】同発明の実施の形態の説明に供し、ストレートローラー式のコンベヤに適用した例を示し、(1)図は、要部の平面説明図、(2)図は、(1)図の部分拡大図である。
【図3】同発明の実施の形態の説明に供し、ホイール式のコンベヤに適用した例を示し、(1)図は、その1例の側面説明図、(2)図は、同例の平面説明図である。
【図4】同発明の実施の形態の説明に供し、ホイール式のコンベヤに適用した例を示し、(1)図は、他の例の要部の側面説明図、(2)図は、同例の要部の平面説明図である。
【図5】この種従来例の基板材の薬液処理装置の説明に供し、(1)図は、ストレートローラー式のコンベヤを用いた例の側面説明図、(2)図は、ホイール式のコンベヤを用いた例の側面説明図である。
【図6】基板(基板材)の模式化した平面説明図である。
【符号の説明】
1 薬液処理装置(この種従来例のもの)
2 コンベヤ
3 スプレーノズル
4 ストレートローラー
5 ホイール
6 薬液処理装置(本発明のもの)
7 敷板
8 軸
9 配管
10 外周頂面
11 凹凸
12 装着部
13 ブリッジ部
14 開口部
15 開口部
16 摺接部
A 基板材
B 搬送方向
C 薬液
D 波状化
E 垂れ下がり
F 前後間隔
G 液溜まり
H 基板
J 回路
K 幅方向
L 上下方向
M 搬送面
Claims (8)
- 基板の製造工程で使用され、基板材に薬液を噴射して薬液処理する薬液処理装置であって、
該基板材を搬送するコンベヤと、該基板材に薬液を噴射するスプレーノズルと、該基板材を保持すべく該コンベヤの搬送面から離れて配設された敷板と、を有してなること、を特徴とする基板材の薬液処理装置。 - 請求項1に記載した基板材の薬液処理装置において、該コンベヤは、該基板材を水平姿勢で搬送し、該スプレーノズルは、搬送される該基板材に対向位置して上下方向から該薬液を噴射し、該敷板は、該コンベヤの搬送面から上下に僅かに離れて配設されていること、を特徴とする基板材の薬液処理装置。
- 請求項2に記載した基板材の薬液処理装置において、該コンベヤは、軸を左右の幅方向に向けると共に前後の搬送方向に多数列設された搬送用のストレートローラー又はホイールを用いてなり、該ストレートローラーやホイールは、該搬送面の上下に配設されており、該基板材を上下から挟みつつ接触回転により搬送し、
該敷板は、前後で隣接位置する該ストレートローラー間やホイール間に配設されると共に、該ストレートローラーやホイールの外周頂面より、少なくとも該基板材の肉厚分程度は上や下に引っ込んだ高さレベルに、配設されていること、を特徴とする基板材の薬液処理装置。 - 請求項3に記載した基板材の薬液処理装置において、該スプレーノズルは、搬送される該基板材の少なくとも上側に配設され、配管を介しポンプや薬液槽に接続されており、
該敷板は、該コンベヤの少なくとも下側の該ストレートローラー間やホイール間の前後間隔に介在配設されると共に、その頂面が、下側の該ストレートローラーやホイールの外周頂面よりやや低い位置に配設されており、該基板材を少なくとも下から保持しつつガイドすること、を特徴とする基板材の薬液処理装置。 - 請求項4に記載した基板材の薬液処理装置において、該敷板は、該基板材の吸着防止用の溝や穴等の凹凸が、前後の搬送方向に沿って多数形成されていること、を特徴とする基板材の薬液処理装置。
- 請求項4に記載した基板材の薬液処理装置において、該敷板は、該コンベヤの前後の該ストレートローラーやホイールに摺接すると共に、該ストレートローラーやホイールの軸に位置決め保持されていること、を特徴とする基板材の薬液処理装置。
- 請求項4に記載した基板材の薬液処理装置において、該敷板は、該コンベヤの前後の搬送方向に複数の該ストレートローラーやホイールを対象に配設され、複数連がブリッジ部を介し搬送方向に一体的に繋がれていること、を特徴とする基板材の薬液処理装置。
- 請求項5,6又は7に記載した基板材の薬液処理装置において、該薬液処理装置は、モジュール基板,ガラス基板,その他の回路用の該基板の製造工程、特にその現像工程,エッチング工程,又は剥膜工程で使用され、
該基板材は、極薄でフレキシブル性に富んでおり、該スプレーノズルは、該基板材に対し現像液,エッチング液,又は剥離液等の該薬液を噴射すること、を特徴とする基板材の薬液処理装置。
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-
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- 2003-05-08 JP JP2003129651A patent/JP2004330085A/ja active Pending
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