JP2005232494A - 基板材の表面処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1に、処理精度および処理能力が向上し、第2に、噴射された処理液が基板材を左右にスムーズに流れ、この面からも処理精度や処理能力が向上し、第3に、搬送トラブルが防止され、この面からも処理精度や処理能力が向上する、基板材の表面処理装置を提案する。
【解決手段】この表面処理装置7は、スプレーノズル10から噴射された処理液Bについて、途中で基板材AへのスプレーパターンLを、所定前後幅にエリア調整する調整手段11を、設けてなる。つまり、前後間隔Pを存して対向する前後一対の規制板22を、調整手段11として用いてなる。更に、前後左右に配列されるスプレーノズル10を、左右に向けると共に斜めに配設し、かつ前後に重ならないように配列し、又、コンベヤ9について、上位のストレートローラー12群と下位の歯形ローラー13群とを、採用した。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板材の表面処理装置に関する。すなわち、回路用の基板の製造工程で使用され、搬送される基板材に処理液を噴射して薬液処理する、基板材の表面処理装置に関するものである。
《技術的背景》
電子機器の高性能化,高機能化,小型軽量化に伴い、その回路用の基板も、高精度化,ファイン化,極薄化,多様化が進み、形成される回路のミクロ単位での高密度化,微細化が著しい。
そして、この種基板の製造工程では、各工程においてそれぞれ表面処理装置が用いられており、搬送される基板材に対し各々処理液が噴射され、もって基板材について各種の薬液処理が行われている。
例えば、基板材について現像液→エッチング液→剥離液等の処理液が順次噴射され、もって現像→エッチング→剥膜等の薬液処理が順次実施されて、回路が形成され基板が製造されていた。又例えば、基板材について、無電解銅メッキ液への浸漬→現像液の噴射→電解銅メッキ液への浸漬→剥離液の噴射等が順次行われ、もって化学銅メッキ→現像→電気銅メッキ→剥膜等の薬液処理が順次実施されて、回路が形成され基板が製造されていた。
《従来技術》
図7および図8は、この種従来例の基板材の表面処理装置の説明に供する。そして、図7の(1)図は、フルコーンノズルの例の要部の側面説明図、(2)図は、同要部の平面説明図である。(3)図は、スリットノズルの例の要部の側面説明図、(4)図は、同要部の平面説明図、(5)図は、同要部の正面説明図である。図8の(1)図は、側面説明図、(2)図は、平面説明図である。
現像装置,エッチング装置,剥離装置等のこの種の表面処理装置1では、コンベヤ2にて、基板材Aが水平姿勢で搬送され、このように搬送される基板材Aに対し、対向配設された各スプレーノズル3から処理液Bが噴射され、もって基板材Aが処理液Bにて薬液処理されていた。
コンベヤ2としては、直線状のストレートローラー4群や、シャフト5にホイール6が一定ピッチで設けられたホイール6群が、代表的に用いられていた。そして、このようなストレートローラー4群やホイール6群が、図示のように基板材Aの下側、又は上下両側に設けられていた。
又、スプレーノズル3としては、図7の(1)図,(2)図に示したように、円錐状に処理液Bを噴射するフルコーンノズルや、図7の(3)図,(4)図,(5)図に示したように、薄膜状に処理液Bを噴射するスリットノズルが、代表的に用いられていた。そして、このようなスプレーノズル3が、図示のように搬送される基板材Aの上側、又は上下両側に、前後左右にわたり多数個、配列されていた。
《先行技術文献情報》
このような従来例の基板材Aの表面処理装置1としては、例えば次の特許文献1(図7の従来例を参照),特許文献2(図5,図6,図7の従来例を参照),特許文献3(図5の従来例を参照)等、に示されたものが挙げられる。
特許第3010487号公報 特許第3479636号公報 特開2001−314789号公報
ところで、このような従来例の基板材Aの表面処理装置1については、次の問題が指摘されていた。
《第1の問題点》
第1に、この種従来例の表面処理装置1では、スプレーノズル3から噴射された処理液Bが、図7の各図に示したように、まず、噴射中心側ほど濃密・高圧で外側ほど粗い低圧となるスプレーパターンCで、つまり濃淡を伴ったスプレーパターンCで、基板材Aに噴射されていた。そこで、基板材Aの処理インパクトに、バラツキが生じていた。
これと共に、スプレーノズル3が図7の(1)図,(2)図に示したフルコーンノズルの場合は、処理液Bが円錐状や角錐状に噴射されるので、基板材Aに対し噴射されずにコンベヤ2のストレートローラー4やホイール6に対し噴射されるウェートが、高かった。そしてその分、基板材Aに対する処理インパクトが弱くなっていた。
つまり、処理液Bが前後の搬送方向Dに過剰に飛散し、処理液Bにて形成されるスプレーパターンC(例えば前後寸法150mm)が、コンベヤ2の間隔スペースEを大きく越えてしまっていた。ストレートローラー4やホイール6間に処理液B噴射用に形成される間隔スペースE(例えば前後寸法30mm)つまり有効ゾーンを、前後に大きく越え無駄に飛散してしまっていた。
他方、スプレーノズル3が図7の(3)図,(4)図,(5)図に示したスリットノズルの場合は、処理液Bが、薄い薄膜状・略扇状に噴射され、基板材Aの前後の搬送方向Dについて、極度に薄い前後幅寸法で噴射されていた。
つまり、処理液Bが基板材Aに対し、前後の搬送方向Dに幅狭の横薄膜状で、主に左右の幅方向Fに略直線状に噴射され、もって、形成されるスプレーパターンCが、間隔スペースEつまり有効ゾーンを、前後に極端に狭く部分的・局部的にしか利用していなかった。そこでその分、基板材Aに対する処理インパクトが限定的となっていた。
このように、この種従来例の表面処理装置1にあっては、基板材Aに噴射される処理液BのスプレーパターンCが、濃淡を伴うと共に、基板材Aに噴射されずに前後に過剰に無駄に飛散したり、幅狭の間欠的で弱いインパクトとなっていた。
そこで、基板材Aの薬液処理について、例えば現像処理,エッチング処理,剥膜処理について、処理精度および処理能力に問題が指摘されていた。
すなわち、前述したように形成される回路の高密度化,微細化が著しく、誤差が殆んど許されない基板材Aそして基板について、基板材Aの処理の遅速・不均一箇所が偏在的に発生し、もって形成された回路幅に細太のムラ・バラツキが生じてしまい、処理精度が悪いという問題が指摘されていた。なお、スプレーノズル3としてスリットノズルを用いた場合は、更に、左右の幅方向Fに形成される回路が、前後の搬送方向Dに形成される回路に比し、処理液Bの流れにより処理インパクトが強過ぎ、処理が速過ぎて細くなり過ぎ、この面からも回路にバラツキが生じ易かった。
又、処理液Bの無駄が多く、処理に時間がかかる等、処理スピードそして処理能力にも問題が指摘されていた。
《第2の問題点》
第2に、スプレーノズル3から基板材Aに噴射された処理液Bは、基板材Aの外表面を、左方向又は右方向の幅方向Fへと流れつつ薬液処理した後、左右両サイドから流下することが予定されている。
しかしながら、この種従来例の表面処理装置1にあっては、特にスプレーノズル3がフルコーンノズルの場合にあっては、噴射された処理液Bが、基板材Aの外表面を左右の幅方向Fのみならず前後の搬送方向Dへも流れたり、図8の(1)図に示したように、液溜りGとなって基板材Aの外表面に滞留してしまうことが、多々あった。
又、このようなスプレーノズル3は、搬送される基板材Aに対し対向して、多数個が前後左右に配列されていたが、前後の搬送方向Dにおいて他のスプレーノズル3と対向位置し、噴射中心が重なり合って配列されていた。
このように、この種従来例の表面処理装置1にあっては、各スプレーノズル3から噴射される処理液Bの噴射中心が、搬送方向Dに沿ってオーバーラップして重なり合ったり、基板材Aの外表面を前後の搬送方向Dへと流れたり、液溜りGとなって滞留することが多々あった。そこで、基板材Aの薬液処理について、例えば現像処理,エッチング処理,剥膜処理について、この面からも、処理精度および処理能力に問題が指摘されていた。
すなわち、基板材Aそして基板について、噴射中心の重なり,前後への流れ,液溜りG等に起因して、処理の遅速・不均一が生じ、もって形成された回路幅に細太のムラ・バラツキが生じ、処理精度に問題が生じると共に、処理液Bの無駄が多く、処理スピードそして処理能力にも問題が生じていた。
《第3の問題点》
第3に、この種の基板材Aは、前述したように、極薄化,フレキシブル化が著しい。そこで表面処理装置1において、このような基板材Aを、コンベヤ2のストレートローラー4群やホイール6群にて搬送しつつ、スプレーノズル3から処理液Bが噴射すると、噴射された処理液Bの重量に起因して、搬送上のトラブルHが発生していた。
すなわち、基板材Aについて、図8の(1)図や(2)図に示したように、湾曲,波状化,しわ,折曲,腰折れ,垂れ下がり,引掛かり,巻き付き,落下,損傷等の搬送上のトラブルHが、発生し易かった。
このように、この種従来例の表面処理装置1にあっては、搬送上のトラブルHが発生し易く、もってこの面からも、基板材Aの処理精度および処理能力に問題が指摘されていた。すなわち、基板材Aそして基板について、搬送上のトラブルHに起因して、処理の不均一が生じ、もって回路幅にムラ・バラツキが生じると共に、無駄も多くなり、もって処理精度および処理能力に問題が生じていた。
《本発明について》
本発明の基板材の表面処理装置は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものである。
そして、スプレーノズルから噴射された処理液について、基板材へのスプレーパターンを調整する調整手段を設けたこと、を特徴とする。つまり、前後間隔を存して対向する一対の規制板を採用したこと、を特徴とする。
更にこれに加え、各スプレーノズルを、左右に向けると共に斜めに配設し、しかも前後に重ならないように配列したこと、を特徴とする。又、コンベヤについて、上位のストレートローラー群と下位の歯形ローラー群とを採用したこと、を特徴とする。
もって本発明は、第1に、処理精度および処理能力が向上し、第2に、噴射された処理液が基板材を左右に滞留なく流れ、この面からも処理精度や処理能力が向上し、第3に、搬送上のトラブルが防止され、この面からも処理精度や処理能力が向上する、基板材の表面処理装置を提案すること、を目的とする。
《各請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1については次のとおり。
請求項1の基板材の表面処理装置は、基板の製造工程で使用され、基板材を薬液処理する。そして、該基板材を水平搬送するコンベヤと、搬送される該基板材に処理液を噴射するスプレーノズルと、該スプレーノズルから噴射された処理液について、途中で該基板材へのスプレーパターンを調整する調整手段と、を有していること、を特徴とする。
請求項2については次のとおり。請求項2の基板材の表面処理装置は、請求項1において、該調整手段は、前後間隔を存して対向する前後一対の規制板を備えており、該スプレーノズルは、該規制板間の前後間隔に臨んで複数個配列されていること、を特徴とする。
請求項3については次のとおり。請求項3の基板材の表面処理装置は、請求項2において、該調整手段の規制板は、相互間の該前後間隔を、該スプレーノズルから噴射され該基板材へと向かう途中の処理液が、縦に通過する位置関係にあると共に、前後方向に向けられた処理液が当たって反射,屈折する位置関係と広さよりなる。
そこで処理液は、該調整手段の規制板にて、所定前後幅にエリア調整されると共に、濃淡差の少ない該スプレーパターンに集約されて、該基板材に噴射されるようになること、を特徴とする。
請求項4については次のとおり。請求項4の基板材の表面処理装置は、請求項3において、該基板材は、プリント配線基板材よりなる。処理液は、現像液,エッチング液,又は剥離液よりなる。該スプレーノズルは、フルコーンノズルが用いられる。
該調整手段は、該基板材の左右幅に見合った左右長さを備えた縦の該規制板と、前後の該規制板の左右端間をそれぞれ連結する連結材と、を備えていること、を特徴とする。
請求項5については次のとおり。請求項5の基板材の表面処理装置は、請求項4において、該スプレーノズルは、該基板材に対向しつつ前後左右にわたり多数個配列され、前後の搬送方向に対して直交する左右の幅方向に向けられると共に、斜めに傾斜した噴射角度で配設されている。
そして、左方向に向けられた該スプレーノズルの列と、右方向に向けられた該スプレーノズルの列とが、同数となっており、このような左方向や右方向の該スプレーノズルの各列毎に、該調整手段が設けられている。
処理液は、該スプレーノズルから左方向又は右方向に向け斜めに傾斜しつつ噴射されて、該調整手段を介し調整された該スプレーパターンで該基板材に噴射され、該基板材の外表面を左方向又は右方向に向け流れて薬液処理した後、左右両サイドから流下すること、を特徴とする。
請求項6については次のとおり。請求項6の基板材の表面処理装置は、請求項5において、該スプレーノズルは、前後の搬送方向について、他の該スプレーノズルとは対向位置せず、噴射中心が重なり合うことなく左右の幅方向にずれて配列されていること、を特徴とする。
請求項7については次のとおり。請求項7の基板材の表面処理装置は、請求項6において、該基板材は、極薄でフレキシブル性に富んでいる。該コンベヤは、該基板材を上下から挟んで送り、水平な上位のストレートローラー群と水平な下位の歯形ローラー群と、を有している。
そして、該ストレートローラー群と該歯形ローラー群とは、該スプレーノズルに対向位置した処理液噴射用の間隔スペースを除き、上下で対応配設されている。該間隔スペースは、少なくとも処理液の該スプレーパターンに見合ったエリアを備えていること、を特徴とする。
請求項8については次のとおり。請求項8の基板材の表面処理装置は、請求項7において、該ストレートローラー群は、該間隔スペースを挟んで対向位置する前後一対の規制ローラーを備えており、該規制ローラーは、噴射された処理液が該基板材の外表面を前後の搬送方向に流れることを、規制,阻止すること、を特徴とする。
請求項9については次のとおり。請求項9の基板材の表面処理装置は、請求項7において、該歯形ローラー群の歯形ローラーは、凹部と凸部が左右方向に等ピッチで交互に多数形成された凹凸部材が、シャフトに外嵌固定されている。そして、前後の該歯形ローラーは、該間隔スペースを除き、該凹部と該凸部が対応位置して極僅かな隙間の非接触状態で遊挿され、ラップして噛み合っていること、を特徴とする。
《作用について》
本発明は、このようになっているので、次のようになる。
(1)この表面処理装置は、基板の製造工程で使用され、基板材を薬液処理する。そして、搬送用のコンベヤと、処理液のスプレーノズルと、スプレーパターンの調整手段と、を有している。
(2)コンベヤは、ストレートローラー群と歯形ローラー群が、間隔スペースを除き上下で対応配設されている。間隔スペースは、スプレーノズルに対向し、処理液のスプレーパターンに見合ったエリアを少なくとも備えている。
歯形ローラー群は、間隔スペースを除き、凹部と凸部が僅かな隙間で噛み合っている。ストレートローラー群は、間隔スペースを挟んだ規制ローラーが、処理液が基板材を前後に流れることを阻止する。
(3)スプレーノズルは、搬送される基板材に対向し前後左右に多数個配列され、左右方向に向けられると共に、斜めに傾斜して配設されており、左方向に向けられた列と右方向に向けられた列とが同数で、各列毎に調整手段が設けられている。更に、前後方向に噴射中心が重ならず、ずれて配列されている。
(4)調整手段は、前後間隔を存して対向する規制板を備えており、スプレーノズルは、前後間隔に臨んで複数個配列されている。規制板は、基板材の左右幅に見合った左右長さを備えている。そして、前後間隔を処理液が縦に通過し、前後方向に向けられた処理液が反射,屈折される。なお調整手段は、後付けで取付けることも容易である。
(5)そこで処理液は、スプレーノズルから左方向又は右方向に、斜めに噴射された後、→調整手段にてエリア調整,スプレーパターン調整されてから、基板材に噴射され、→基板材を、左方向又は右方向に流れて薬液処理した後、→両サイドから流下する。
(6)そこで、この表面処理装置によると、第1に、処理液は、フルコーンノズルのスプレーノズルから噴射されるが、→調整手段により、所定前後幅にエリア調整され、→濃淡差のないスプレーパターンとなって、基板材に噴射される。→従って、処理液が基板材に対し、a.濃淡差なく噴射され、b.コンベヤの間隔スペースに見合った前後幅にて噴射され、ストレートローラーや歯形ローラーに噴射されることはなく、c.狭い前後幅で噴射されることもない。
これらにより、この表面処理装置によると、基板材の薬液処理が遅速なく均一化されて、形成される回路幅のバラツキが解消され、例えば左右方向の回路も、前後方向の回路と同じ回路幅で形成される。又、処理液の無駄もなく、処理スピードが向上する。
(7)第2に、スプレーノズルを、左右に向けると共に斜めに配設し、しかも前後にずれて配列してなる。更に、コンベヤのストレートローラー群が、規制ローラーを備えている。
そこで処理液は、基板材を前後方向に流れたり液溜りとなったり、噴射中心のオーバーラップもない。この表面処理装置は、これらの面からも、薬液処理が均一化されバラツキが解消され、処理液の無駄もなく処理スピードが向上する。
(8)第3に、コンベヤとして、ストレートローラー群と歯形ローラー群を、上下で組み合わせて採用してなる。そこで基板材は、極薄化,フレキシブル化が著しいものの、処理液の重量や噴射圧に対して、歯形ローラー群を中心に保持,サポートされ、トラブルなく搬送される。
この表面処理装置は、この面からも、薬液処理が均一化されバラツキが解消され、処理液の無駄もなく処理スピードが向上する。
《本発明の特徴》
本発明に係る基板材の表面処理装置は、このように、スプレーノズルから噴射された処理液について、基板材へのスプレーパターンを調整する調整手段を設けたこと、を特徴とする。つまり、前後間隔を存して対向する一対の規制板を採用したこと、を特徴とする。
更にこれに加え、各スプレーノズルを、左右に向けると共に斜めに配設し、しかも前後に重ならないように配列したこと、を特徴とする。又、コンベヤについて、上位のストレートローラー群と下位の歯形ローラー群とを採用したこと、を特徴とする。
そこで、本発明の基板材の表面処理装置は、次の効果を発揮する。
《第1の効果》
第1に、処理精度および処理能力が向上する。すなわち、本発明の表面処理装置において、スプレーノズルから噴射された処理液は、調整手段により所定前後幅にエリア調整され、濃淡差の少ないスプレーパターンに集約されて、基板材に噴射される。そして、コンベヤの間隔スペースに見合った前後幅で、適確に分布して噴射される。
そこで、前述したこの種従来例のように、噴射中心側ほど濃密・高圧となることは解消され、又、コンベヤのストレートローラーや歯形ローラーに噴射されてしまうことも防止され、更に、前後幅狭の略薄膜状に噴射されてしまうこともない。
従って、本発明の表面処理装置によると、基板材そして基板の薬液処理が、遅速なく均一化され、回路幅のムラ・バラツキが解消されるようになり、処理精度が向上する。又、処理液の無駄もなくなり、処理スピードそして処理能力が向上する。これらの点は、回路の高密度化,微細化が著しく、誤差が殆んど許されなくなっている基板にとって、特にその意義が大である。
なお、この調整手段は、後付けでも容易に取付け可能である。
《第2の効果》
第2に、噴射された処理液が、基板材を左右に滞留なく流れるようになり、この面からも、処理精度および処理能力が向上する。
すなわち、本発明の表面処理装置では、スプレーノズルを、左右に向けると共に傾斜して配設し、しかも前後の搬送方向に重ならないように配列してなる。又、コンベヤのストレートローラー群は、規制ローラーを備えている。そこで、前述したこの種従来例のように、噴射された処理液が基板材を前後にも流れることは規制され、液溜りも解消され、搬送方向に噴射中心がオーバーラップすることもない。
従って、本発明の表面処理装置によると、この面からも、基板材そして基板の薬液処理が、遅速箇所なく均一化され、回路幅のムラ・バラツキが解消され、もって処理精度が向上する。又、処理液の無駄もなくなり、処理スピードそして処理能力が向上する。
《第3の効果》
第3に、搬送上のトラブルが防止され、この面からも、処理精度や処理能力が向上する。すなわち、本発明の表面処理装置では、コンベヤとして、上位のストレートローラー群と、下位の歯形ローラー群とを、採用してなる。そこで基板材は、上方のスプレーノズルから噴射された処理液の重量に対しては、下位の歯形ローラーで十分にサポートされるようになる。
従って、極薄化,フレキシブル化が著しい基板材ではあるが、本発明の表面処理装置によると、前述したこの種従来例のように、湾曲,波状化,しわ,折曲,腰折れ,垂れ下がり,引掛かり,巻き付き,落下,損傷、等の搬送中のトラブルが防止される。
そこでこの面からも、基板材そして基板の薬液処理が均一化されて、回路幅のムラ・バラツキも解消され、もって処理精度が向上する。又、処理液の無駄もなくなり、処理スピードそして処理能力が向上する。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
《図面について》
以下、本発明の基板材の表面処理装置を、図面に示した発明を実施するための最良の形態に基づいて、詳細に説明する。図1,図2,図3,図4,図5,図6等は、本発明を実施するための最良の形態の説明に供する。
そして図1は、要部の側断面説明図、図2は、正断面説明図、図3は、(調整手段の図示を省略した)スプレーノズルの全体平面図である。図4は、要部の平面図であり、(1)図は、左方向へ流れる処理液を示し、(2)図は、右方向へ流れる処理液を示す。
図5の(1)図は、調整手段の1例の側断面図、(2)図は、調整手段の他の例の側断面図である。(3)図は、左方向に向けられたスプレーノズル列等の平断面図、(4)図は、右方向に向けられたスプレーノズル列等の平断面図である。図6は、歯形ローラー群の平断面図である。なお図9は、基板(基板材)の模式化した平面説明図である。
《基板Jについて》
この基板材Aの表面処理装置7は、回路K用の基板Jの製造工程で、使用される。そこでまず、図9を参照しつつ、基板Jの概略を説明しておく。
回路K用の基板Jは、各種の電子機器用に広く用いられており、片面基板,両面基板,多層基板(含、最近のビルドアップ法のもの)等、各種のものがある。そして、このような基板Jの一環として、IC,LSI素子,受動部品,駆動部品,コンデンサー等々の半導体部品が、回路Kと一体的に組み込まれたモジュール基板(半導体一体型のパッケージ基板)や、ガラスベースに回路Kと共に半導体部品が埋め込まれたガラス基板、つまりプラズマディスプレイPDP用のガラス基板や、液晶LCD用のガラス基板や、CSP,PBGA等も出現している。
勿論、本明細書において基板Jとは、従来よりのプリント配線基板の外、このようなものも広く包含する。
そして、このような回路K用の基板Jは、例えば携帯電話,カメラ等の電子機器の高性能化,高機能化,小型軽量化に伴い、高精度化,ファイン化,そして極薄化,フレキシブル化,更には多層化,多様化等が進み、外表面つまり上面・表面や下面・裏面の一方又は双方に形成される回路K、更には内部に形成される回路Kの高密度化,微細化が著しい。
基板J例えばプリント配線基板は、縦横が、例えば500mm×500mm程度よりなる。肉厚は、絶縁層(コア材)部分が、従来の1.6mmから、1.0mm〜60μm程度、昨今では50μmから10μm前後まで、極薄化されている。
回路K部分(銅箔部分)の肉厚も、75μm〜35μm、昨今では16μm〜10μm前後まで、極薄化されている。多層基板の場合でも、全体の肉厚が1.0mm〜0.4mm程度まで、極薄化されつつある。回路K幅や回路K間スペースも、30μm〜15μm程度、昨今では10μm前後と、微細化傾向にある。
基板Jは、概略このようになっている。
《基板Jの製造方法の例について》
次に、この基板材Aの表面処理装置7が使用される基板Jの製造方法について、図1や図9を参照しつつ説明する。まず、第1例の製造方法について述べる。この第1例の製造方法において、基板J例えばプリント配線基板は、次のステップを辿って製造される。
まず最初に、ガラスクロス製,セラミックス製,又はフィルム状樹脂製の絶縁層(コア材)の外表面に、銅箔が熱プレス等により張り付けられた、銅張り積層板たる基板材Aが準備される。
そして、このように準備された基板材Aについて、張り付けられた銅箔表面を粗化する表面粗化処理(ソフトエッチング)が行われた後、短尺のワークサイズに切断される。表面粗化処理は、従来は機械研磨によって行われていたが、最近は処理液Bの噴射によって行われることが多くなっている。
そして多くの場合、スルホール用の孔あけ加工が、レーザ等を使用して実施される。スルホールは、基板材A(基板J)の両外表面間の微細な貫通孔よりなり、1枚について、極小径のものが数百個以上形成され、その径は、0.5mm〜0.2mm程度以下のものが多くなっている。そしてスルホールは、両外表面の回路K(銅箔)間や多層基板の回路K(銅箔)間の層間導通接続用や、回路Kに実装される部品の取り付け用として使用される。
なお最近は、孔あけ加工を要するスルホールに代えて、小突起状,略円錐台状の接点たるバンプを形成し、もって多層基板等について、このバンプにより、スルホールと同様の機能を実現する技術も開発されている。なおバンプは、回路Kに準じ、現像工程,エッチング工程,剥膜工程を辿って製造される。
さてしかる後、基板材Aの銅箔の外表面(上面・表面つまり下面・裏面の一方又は双方)に、感光性レジストが膜状に塗布又は張り付けられる。それから、回路Kのネガフィルムである回路写真を当て、露光することにより、外表面の感光性レジストは、露光されて硬化した回路K形成部分を残し、その他の不要部分が、処理液Bたる現像液の噴射により溶解除去される。
しかる後、このような基板材Aの銅箔は、感光性レジストが硬化して被覆された回路K形成部分を残し、現像により感光性レジストが溶解除去されて露出した不要部分が、処理液Bたるエッチング液(塩化第二銅,塩化第二鉄,その他の腐食液)の噴射により、溶解除去・エッチングされる。
それから、残っていた回路K形成部分の感光性レジストが、処理液Bたる剥離液の噴射により剥膜除去され、残った回路K形成部分の銅箔にて、基板材Aの外表面(上面・表面つまり下面・裏面の一方又は双方)に、所定の回路Kが形成され、もって基板Jが製造される。
なお、上述した現像工程,エッチング工程,剥膜工程には、それぞれの後処理用に、又は剥膜工程の後にまとめての後処理用に、水洗液,中和剤液,その他の洗浄液を噴射する洗浄工程が付設されており、もって、基板材Aの外表面に付着していた現像液,エッチング液,剥離液等の処理液Bが、洗浄,除去される。
第1例の製造方法は、このようなウェットプロセス法よりなる。第1例の製造方法は、このようになっている。
次に、第2例の製造方法について述べる。基板J例えばプリント配線基板の製造方法としては、上述した第1例のウェットプロセス法が代表的であるが、第2例のセミアディティブ法も多用されつつある。
このセミアディティブ法では、まず、予めスルホールが形成された基板材Aの外表面(上面・表面つまり下面・裏面の一方又は双方)に、無電解銅メッキが施される。→それから、この無電解銅メッキに、感光性レジストを膜状に塗布又は張り付けた後、→回路Kフィルムである回路K写真を当て、露光する。→そして感光性レジストは、露光されて硬化した部分を残し、他の部分つまり回路K形成部分が、処理液Bたる現像液の噴射により溶解除去される。
しかる後、→回路K形成部分、つまり現像により感光性レジストが溶解除去されたメッキパターン部分、つまり無電解銅メッキが露出した部分に対し、電解銅メッキが施されて、→回路Kが形成される。→なお、残っていた硬化した回路K形成部分以外の感光性レジストは、処理液Bたる剥離液の噴射により剥膜除去され、→露出した無電解銅メッキが、処理液Bたるエッチング液の噴射によりクイックエッチングされて、融解除去される。→なお、各工程の後処理用として、前述した所に準じ洗浄工程が付設されている。
第2例のセミアディティブ法では、このようにして、電解銅メッキにて回路Kが形成され、もって基板Jが製造される。第2例の製造方法は、このようになっている。
ところで、プリント配線基板その他の回路K用の基板Jの製造方法は、最近ますます多様化しつつあり、上述した第1例,第2例以外にも、各種方法が開発,使用されている。本発明は勿論、このような各種の基板Jの製造方法にも、適用される。
基板Jの製造方法は、このようになっている。
《表面処理装置7の概要について》
以下、本発明の基板材Aの表面処理装置7について、図1,図2,図3,図4,図5,図6等を参照して、詳細に説明する。
この表面処理装置7は、上述した基板Jの製造工程で使用され、搬送される基板材Aに対し処理液Bを噴射して、基板材Aを薬液処理する。すなわち、基板Jの製造方法の各工程、例えば現像工程,エッチング工程,又は剥膜工程等において、現像装置,エッチング装置,又は剥離装置として用いられ、搬送される基板材Aに対し、それぞれ現像液,エッチング液,又は剥離液等の処理液Bを、噴射して薬液処理,表面処理する。
そして、この各表面処理装置7は、いずれも共通に、処理室8内にコンベヤ9,スプレーノズル10,調整手段11等を有している。すなわち、基板材Aを水平搬送するコンベヤ9と、搬送される基板材Aに処理液Bを噴射するスプレーノズル10と、スプレーノズル10から噴射された処理液Bについて、途中で基板材Aへのスプレーパターンを調整する調整手段11と、を有している。
表面処理装置7は、概略このようになっている。
《コンベヤ9について》
まず、この表面処理装置7のコンベヤ9について、図1,図2,図4,図6を参照して、説明する。
このコンベヤ9は、基板材Aを上下から挟んで送り、水平な上位のストレートローラー12群と、水平な下位の歯形ローラー13群と、を有している。そして、ストレートローラー12群と歯形ローラー13群とは、スプレーノズル10に対向位置した処理液B噴射用の間隔スペースEを除き、搬送する基板材Aを挟むように上下で対応配設されている。
この間隔スペースEは、少なくとも処理液BのスプレーパターンLに見合ったエリアを、備えている。つまり間隔スペースEは、上位のストレートローラー12群や下位の歯形ローラー13群の途中に、それぞれ間欠的に形成されており、搬送方向Dに上下で形成位置がずれると共に、それぞれスプレーノズル10に対向位置している。
そして間隔スペースEは、スプレーノズル10から噴射された処理液Bの基板材AへのスプレーパターンLと、ほぼ同一エリア(ほぼ同一の搬送方向Dの前後寸法と、ほぼ同一の幅方向Fの左右寸法)よりなるか、又は、スプレーパターンLより広いエリア(より長い搬送方向Dの前後寸法と、ほぼ同一の幅方向Fの左右寸法)よりなる。
そして、上位のストレートローラー12群は、各間隔スペースE毎に、間隔スペースEを挟んで対向位置する前後一対の規制ローラーMを備えている。この規制ローラーMは、噴射された処理液Bが基板材Aの外表面を前後の搬送方向Dに流れることを、規制,阻止する。
まずストレートローラー12は、長円柱状をなし、回転駆動され、シャフト14の軸を左右の幅方向Fに向けると共に、前後の搬送方向Dに沿い多数本が1列に水平に列設されており、上位から基板材Aに圧接される。
規制ローラーMは、図示例ではこのような搬送用のストレートローラー12が兼用されているが、ストレートローラー12とは別に、専用のフリーローラーを設けるようにしてもよい。なお図示例では、規制ローラーMとして兼用されるストレートローラー12は、兼用されないものより小径となっている。
いずれにしても規制ローラーMは、基板材A上方から噴射された処理液Bが、基板材Aの外表面を前後の搬送方向Dに流れることを、規制,阻止し、もって強制的にすべて左右の幅方向Fに流れるように、ガイド機能を発揮する。
これに対し、下位の歯形ローラー13群の歯形ローラー13は、図6に示したように、凹部15と凸部16が左右の幅方向Fに等ピッチで交互に多数形成された凹凸部材17が、軸を左右の幅方向Fに向けた回転駆動されるシャフト18に、外嵌固定されている。そして、このような歯形ローラー13が、前後の搬送方向Dに沿い多数本が1列に水平に列設され、基板材Aに下位から圧接される。
そして、前後の歯形ローラー13は、各間隔スペースEを除き、凹部15と凸部16が対応位置して、極僅かな隙間の非接触状態で遊挿され、ラップして噛み合っている。
すなわち歯形ローラー13は、左右幅を備えた輪状の凹部15や凸部16を備えた凹凸部材17が、シャフト18に外嵌固定されており、もって外周面が凹凸状・略歯型状をなしている。そして、前後の歯形ローラー13は、一方の凹部15が他方の凸部16に対し、又、一方の凸部16が他方の凹部15に対し、それぞれ順次噛み合うように遊挿されている。遊挿された凹部15と凸部16との間は、極く僅かな前後間隔と左右間隔になっている。
つまり、前後の歯形ローラー13は密にラップされており、もって上位の基板材Aを、略点接触から略面接触に近い状態となって、下から搬送保持する。
コンベヤ9は、このようになっている。
《スプレーノズル10について》
次に、この表面処理装置7のスプレーノズル10について、図1,図2,図3,図5等を参照して、説明する。
このスプレーノズル10は、搬送される基板材Aに対向しつつ、前後左右にわたり多数個配列され、前後の搬送方向Dに対して直交する左右の幅方向Fに向けられると共に、斜めに傾斜した噴射角度Nで配設されている。
そして、左方向に向けられたスプレーノズル10の列と、右方向に向けられたスプレーノズル10の列とが、同数となっており、このような左方向や右方向のスプレーノズル10の各列毎に、調整手段11が設けられている。
そこで、現像液,エッチング液,剥離液,その他の処理液Bは、→スプレーノズル10から左方向又は右方向に向け斜めに傾斜しつつ噴射されて、→調整手段11を介し調整されたスプレーパターンLで、基板材Aに噴射され、→基板材Aの外表面を左方向又は右方向に向け流れて薬液処理した後、→左右両サイドから流下する。
このようなスプレーノズル10について、更に詳述する。まず処理液Bは、→液槽19から、ポンプや配管20を介し、→各スプレー管21そしてスプレーノズル10に圧送,供給された後、基板材Aに対して噴射される。→そして事後、再び液槽19に回収されて、→循環使用される。
スプレー管21は、搬送される基板材Aに対し上下に位置して対向すると共に、前後の搬送方向D又は左右の幅方向Fに沿って若干傾斜して、複数本が平行に配設されている。
スプレーノズル10は、このような各スプレー管21に一定のピッチ間隔で列設されたフルコーンノズルよりなる。そして、その径大口から導入された処理液Bを、拡散傾斜板やスクリュー板を通過させることにより付勢して、小径孔から広く噴霧状に拡散させる。
そこで、このように噴射される処理液Bは、噴射中心側ほど密で圧が高く処理インパクトが強く、外周側ほど疎で圧が低い処理インパクトが弱い、円錐状や角錐状となって噴射される。
このようなスプレーノズル10が、搬送される基板材Aに対し上下間隔を存しつつ、前後の搬送方向Dと左右の幅方向Fにわたって、所定ピッチ間隔を置きつつ、多数個配列されている。
そしてスプレーノズル10は、図2,図3,図5の(3)図,(4)図に示したように、列毎に幅方向Fに沿い左方向又は右方向に向けらており、左方向に向けられた列と右方向に向けられた列とが、同数列となっており、更に図3の図示例では、搬送方向Dに向け、左方向のものと右方向のものとが順次交互に配設されている。
これと共にスプレーノズル10は、図2に示したように、斜めに傾斜した噴射角度Nで配設されている。すなわちスプレーノズル10は、前述により左方向に向けられたものも右方向に向けられたものも、水平から30度,45度,60度等、傾斜した噴射角度Nで、スプレー管21に取付けられている。
更にスプレーノズル10は、図3に示したように、前後の搬送方向Dについて、他のスプレーノズル10とは対向位置せず、噴射中心が重なり合うことなく、左右の幅方向Fに少しずつずれて配列されている。
すなわち、前後の各スプレーノズル10は、搬送方向Dに沿った平行で直線的な各軌跡上に位置することなく、少しずつ左右の幅方向Fにずれて、配列されている。つまりこの表面処理装置7で使用される数多くのスプレーノズル10は、すべて、噴射中心が搬送方向Dに重なることなく、ずれている。
そこで、各スプレーノズル10から噴射される処理液Bは、密で圧が高く処理インパクトが強い噴射中心が、重ならず分散され、もって、基板材Aに噴射された際に、部分的に強いインパクトで過剰に処理されてしまう箇所が、前後方向に生じることが回避される。
なお図示例において、スプレーノズル10は、搬送される基板材Aの上下両側に配設されていたが、いずれか片側のみに配設される例も可能である。この場合は、前述したスプレー管21や、コンベヤ9の間隔スペースEや、後述する規制手段11等も、片側のみに設けられる。
スプレーノズル10は、このようになっている。
《調整手段11について》
次に、この表面処理装置7の調整手段11について、図1,図2,図4,特に図5を参照して説明する。
調整手段11は、基板材Aの左右幅に見合った左右長さを備えた、縦姿勢の前後の規制板22と、前後の規制板22の左右端間をそれぞれ連結する前後方向の連結材23と、を備えており、図示例では、略ケース状・囲い板状をなす。そして、規制板22は、前後間隔Pを存して対向する前後一対をなし、スプレーノズル10は、この規制板22間の前後間隔Pに臨んで複数個配列されている。
この規制板22は、相互間の前後間隔Pを、スプレーノズル10から噴射され基板材Aへと向かう途中の処理液Bが、縦に通過する位置関係にあると共に、前後方向に向けられた(前後方向に傾斜して噴射された)処理液Bが、当たって反射,屈折する位置関係と広さよりなる。
そこで処理液Bは、このような調整手段11の規制板22にて、所定前後幅にエリア調整されると共に濃淡差の少ないスプレーパターンLに集約されて、基板材Aに噴射されるようになる。
このような調整手段11について、更に詳述する。規制板22は、上側に配設されるスプレーノズル10列に対しては、その直下に前後間隔Pを位置させ、その前後に縦に設けられる。下側に配設されるスプレーノズル10列に対しては、その直上に前後間隔を位置させ、その前後に縦に設けられる。
そして規制板22は、基板材Aの左右幅に見合った左右長さと、スプレーノズル10とコンベヤ9との間に介在する上下高さとを備えた、平板状・横長板状をなす。
調整手段11は、このような規制板22が前後一対となって用いられており、図5の(1)図その他に示した図示例において、この前後の規制板22は、相互間の前後間隔Pがスプレーノズル10側ほど広く、基板材A側ほど狭くなるように、若干傾斜している。つまり、図示例の調整手段11の両規制板22は、スプレーノズル10側ほど離反し基板材A側ほど接近する位置関係で、側断面が略逆ハ字状に傾斜して配設されている。このように傾斜配設されることにより、特にその傾斜角の調整により、通過して基板材Aと向かう処理液Bが、容易に適量反射,屈折され、もって全体的に均一で濃淡差の少ない状態に調整され、理想的なスプレーパターンLに集約される。
又、図5の(2)図に示したように、前後一対の規制板22が傾斜せず、垂直に平行配設される例も可能である。つまり、側断面が平行に配設する例も可能である。この場合は主に、両規制板22間の前後間隔Pの調整により、上述した図示例と同様の理想的なスプレーパターンLが得られるようになる。
更に、図示しないが、前後一対の規制板22が、図5の(1)図等に示した図示例とは上下逆に、すなわち相互間の前後間隔Pがスプレーノズル10側ほど狭く、基板材A側ほど広くなるように、若干傾斜して配設される例も可能である。つまり、側断面が略ハ字状に配設する例も可能である。この場合も、このような傾斜配設により、特にその傾斜角の調整により、理想的なスプレーパターンLが得られる。
このように、前後一対の規制板22は、側断面が、例えば略逆ハ字状,平行,略ハ字状等、各種相互位置関係のうちから適宜選択して、使用可能である。
そして調整手段11は、このように傾斜した規制板22や垂直な規制板22共に、その前後間隔Pが可変調整可能となっており、もって、コンベヤ9間に形成された間隔スペースEに対応可能となっている。なお、前述により傾斜した規制板22の場合は、スプレーノズル10側ではなく基板材A側の前後間隔Pが、間隔スペースEとの関係上、調整の目安となる。
そこで例えば、コンベヤ9側の間隔スペースEの前後寸法が30mmの場合は、規制板22間の前後間隔Pも30mmに調整され、もってスプレーパターンLの前後幅寸法も30mmとなって、基板材Aへの噴射が実施される。更に例えば、間隔スペースEが、10mm,20mm,又は40mmの場合も同様に、前後間隔PそしてスプレーパターンLも、10mm,20mm,又は40mmに調整される。
しかしながら、このように間隔スペースEに対し、前後間隔PやスプレーパターンLを一致させることは、必ずしも必要ではない。すなわち、コンベヤ9側の間隔スペースEの前後寸法に対し、規制板22間の前後間隔PやスプレーパターンLの前後幅寸法が、それ以下の必要寸法に調整されればよい。勿論この場合でも、分布に必要な前後間隔Pや前後幅寸法は、確保されるように設定される。
調整手段11は、このようになっている。
《作用等》
本発明に係る基板材Aの表面処理装置7は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
(1)この表面処理装置7は、回路K用の基板Jの製造工程で使用される。例えば、その現像工程,エッチング工程,又は剥膜工程において、搬送される極薄でフレキシブルなプリント配線基板材等の基板材Aに、現像液,エッチング液,又は剥離液等の処理液Bを噴射して、薬液処理する。
そして、この表面処理装置7は、コンベヤ9,スプレーノズル10,調整手段11を、有している。コンベヤ9は、基板材Aを水平搬送し、スプレーノズル10は、搬送される基板材Aに処理液Bを噴射し、調整手段11は、スプレーノズル10から噴射された処理液Bについて、途中で基板材AへのスプレーパターンLを調整する。
(2)まず、この表面処理装置7のコンベヤ9は(図1,図2,図6を参照)、上位のストレートローラー12群と下位の歯形ローラー13群とが、処理液B噴射用の間隔スペースEを除き、上下で対応配設されており、基板材Aを上下から挟んで送る。この間隔スペースEは、スプレーノズル10に対向位置し、処理液BのスプレーパターンLに見合ったエリアを、少なくとも備えている。
なお歯形ローラー13は、凹部15と凸部16が左右方向に等ピッチで交互に多数形成されており、前後の歯形ローラー13が、間隔スペースEを除き凹部15と凸部16を対応位置させ、極僅かな隙間の非接触状態でラップして噛み合っている。
又、ストレートローラー12群は、間隔スペースEを挟んで対向位置する一対の規制ローラーMが、噴射された処理液Bが基板材Aの外表面を前後の搬送方向Dに流れることを、規制,阻止する(図1,図4を参照)。
(3)次に、この表面処理装置7のスプレーノズル10は、フルコーンノズルが用いられ、搬送される基板材Aに対向しつつ、前後左右に多数個配列されている(図1,図2,図3,図5を参照)。
そして、前後の搬送方向Dに対して直交する左右の幅方向Fに向けられると共に、斜めに傾斜した噴射角度Nで配設されている。又、左方向に向けられたスプレーノズル10の列と、右方向に向けられたスプレーノズル10の列とが、同数となっている。このようなスプレーノズル10の各列毎に、調整手段11が設けられている。
更にスプレーノズル10は、前後の搬送方向Dについて、他のスプレーノズル10とは対向位置せず、噴射中心が重なり合うことなく、左右の幅方向Fにずれて配列されている(図3を参照)。
(4)そして、この表面処理装置7の調整手段11は、前後間隔Pを存して対向する一対の規制板22と、規制板22間を連結する連結材23と、を備えている。スプレーノズ10は、この規制板22間の前後間隔Pに臨んで、複数個配列されている(図1,図5を参照)。又、この前後一対の規制板22は、基板材Aの左右幅に見合った左右長さを備えている。
そして、調整手段11の規制板22は、相互間の前後間隔Pを、スプレーノズル10から噴射され基板材Aへと向かう途中の処理液Bが、縦に通過すると共に、前後方向に向けられた処理液Bが、当たって反射,屈折する。
なお、このような規制板22を備えた調整手段11は、既存の表面処理装置7そしてスプレーノズル10に対し、後付けでも簡単容易に取付け可能である。つまり、スプレーノズル10とコンベヤ9間のスペースに、後付けで容易に取付け可能である。
(5)そこで処理液Bは、スプレーノズル10から左方向又は右方向に向け、斜めに傾斜しつつ噴射された後(図2を参照)、→調整手段11の規制板22にて、所定前後幅にエリア調整され、→濃淡差の少ない略フラット状のスプレーパターンLに集約される(図1,図5を参照)。
→そして処理液Bは、このように調整手段11を介して調整されたスプレーパターンLで、基板材Aに噴射され(図1を参照)、→基板材Aの外表面を、左方向又は右方向に向け流れて薬液処理した後(図4を参照)、→基板材Aの左右両サイドから流下する。
(6)さてそこで、この基板材Aの表面処理装置7によると、まず第1に、次のようになる。この表面処理装置7において、現像液,エッチング液,又は剥離液等の処理液Bは、→フルコーンノズルのスプレーノズル10から、円錐状や角錐状に噴射される。→そして途中で、調整手段11の規制板22の前後間隔Pを通過することにより、→前後方向に向けられたものが、前後の規制板22にて反射,屈曲され、→もって、所定前後幅の略矩形状にエリア調整され、→濃淡差の少ない略フラット状のスプレーパターンLに集約されて、→基板材Aに噴射される。
そこで、a.処理液Bが基板材Aに対し、濃淡差の少ないスプレーパターンLで噴射され、→噴射中心側ほど濃密・高圧で外側ほど粗く・低圧となることは、解消される。→もって、基板材Aの処理インパクトが均一化される。
b.処理液Bが基板材Aに対し、コンベヤ9の間隔スペースEに見合った前後幅で、有効ゾーンを広過ぎることなく適確に分布したスプレーパターンLで噴射され、→もって、コンベヤ9のストレートローラー12や歯形ローラー13に対しても噴射されてしまうことは、防止される。→もってその分、基板材Aへの処理インパクトが強化される。例えば、間隔スペースEの前後寸法が30mmの場合、スプレーパターンLの前後幅寸法も30mm程度か、又はそれ以下、例えば25mm,20mm,15mm程度に設定される。
c.処理液Bが基板材Aに対し、コンベヤ9の間隔スペースEに見合った前後幅で、狭過ぎることなく適確に分布したスプレーパターンLで噴射され、→もって、狭い前後幅の略横薄膜状・直線状に噴射されてしまうこともない。→このように、基板材Aへの処理インパクトの前後への広がりが、確保される。
これらa,b,cにより、この表面処理装置7によると、基板材Aの現像処理,エッチング処理,又は剥膜処理等の薬液処理が、遅速箇所なく均一化されるようになり、形成される回路K幅に細太がなくムラ・バラツキが解消される。
左右の幅方向Fに形成される回路Kも(図9を参照)、前後の搬送方向Dに形成される回路Kと同じ回路K幅で、バランス良く形成されるようになる。
更に、処理液Bの無駄使いもなくなり、処理スピードが向上する。
(7)この基板材Aの表面処理装置7によると、第2に、次のようになる。この表面処理装置7では、多数個配列される各スプレーノズル10を、左右の幅方向Fに向けると共に、斜めに傾斜した噴射角度Nで配設し、しかも、前後の搬送方向Dに重ならないようにずれて配列してなる。更に、コンベヤ9の上位のストレートローラー12群は、噴射用の間隔スペースEを挟んで、前後一対の規制ローラーMを備えている。
そこで、コンベヤ9の間隔スペースEに見合った前後幅のスプレーパターンLで噴射された処理液Bは、基板材Aの外表面を、所期のとおり左方向又は右方向に流れて、薬液処理するようになる。上方のスプレーノズル10から噴射された処理液Bが、基板材Aの外表面を前後の搬送方向Dにも流れることは防止され、液溜りG(図8の(1)図を参照)となって滞留することもない。なお、下方のスプレーノズル10から噴射された処理液Bは、基板材Aの外表面を左右方向に流れた後、直ちに自重にて落下し、前後方向への流れや滞留は発生しない。
しかも搬送方向Dに、処理液Bの噴射中心がオーバーラップすることもない。
この表面処理装置7は、これらの面からも、基板材Aの薬液処理が遅速箇所なく均一化され、形成される回路K幅に細太がなくムラ・バラツキが解消される。更に、処理液Bの無駄使いもなくなり、処理スピードが向上する。
(8)この基板材Aの表面処理装置7によると、第3に、次のようになる。この表面処理装置7では、コンベヤ9として、上位のストレートローラー12群と下位の歯形ローラー13群とを、組合して採用してなる。そして基板材Aは、このストレートローラー12群と歯形ローラー13群間に挟まれて、搬送される。
そこで基板材Aは、極薄化,フレキシブル化が著しいものの、上方のスプレーノズル10から噴射された処理液Bの重量や噴射圧に対しては、下位にて僅かな隙間で噛み合う歯形ローラー13群を中心に、十分にサポートされるようになる。
基板材Aは、下位に密に設けられた歯形ローラー13群にて、密に保持されると共にガイドされ、更に上位のストレートローラー12群との間で挟まれることにより、トラブルHなく搬送方向Dに順調に搬送される。
基板材Aは、このようにコンベヤ9にて搬送されるので、噴射された処理液Bの重量や噴射圧にて、湾曲,波状化,しわ,折曲,腰折れ,垂れ下がり,引っ掛かり,巻付き,落下,損傷等すること、つまりトラブルHの発生(図8を参照)は、確実に防止される。
なお、下方のスプレーノズル10から噴射された処理液Bは、基板材Aの外表面を左右方向に流れた後、直ちに自重にて落下し、基板材Aがその重量等の悪影響を受ける虞はない。
この表面処理装置7は、このように搬送上の各種トラブルH発生が防止されるので、この面からも、基板材Aの薬液処理が均一化され、形成される回路K幅のムラ・バラツキも解消される。更に、処理液Bの無駄もなく、処理スピードが向上する。
本発明に係る基板材の表面処理装置について、発明を実施するための最良の形態の説明に供し、要部の側断面説明図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、正断面説明図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、スプレーノズルの全体平面図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、要部の平面図であり、(1)図は、左方向へ流れる処理液を示し、(2)図は、右方向へ流れる処理液を示す。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、(1)図は、調整手段の1例の側断面図、(2)図は、調整手段の他の例の側断面図である。(3)図は、左方向に向けられたスプレーノズル列等の平断面図、(4)図は、右方向に向けられたスプレーノズル列等の平断面図である。 同発明を実施するための最良の形態の説明に供し、歯形ローラー群の平断面図である。 この種従来例の基板材の表面処理装置の説明に供し、噴射される処理液等を示し、(1)図は、フルコーンノズルの例の要部の側面説明図、(2)図は、同要部の平面説明図である。(3)図は、スリットノズルの例の要部の側面説明図、(4)図は、同要部の平面説明図、(5)図は、同要部の正面説明図である。 この種従来例の基板材の表面処理装置の説明に供し、(1)図は、側面説明図、(2)図は、平面説明図である。 基板(基板材)の模式化した平面説明図である。
符号の説明
1 表面処理装置(この種従来例のもの)
2 コンベヤ(この種従来例のもの)
3 スプレーノズル(この種従来例のもの)
4 ストレートローラー(この種従来例のもの)
5 シャフト
6 ホイール
7 表面処理装置(本発明のもの)
8 処理室
9 コンベヤ(本発明のもの)
10 スプレーノズル(本発明のもの)
11 調整手段
12 ストレートローラー(本発明のもの)
13 歯形ローラー
14 シャフト
15 凹部
16 凸部
17 凹凸部材
18 シャフト
19 液槽
20 配管
21 スプレー管
22 規制板
23 連結材
A 基板材
B 処理液
C スプレーパターン(この種従来例のもの)
D 搬送方向
E 間隔スペース
F 幅方向
G 液溜り
H トラブル
J 基板
K 回路
L スプレーパターン(本発明のもの)
M 規制ローラー
N 噴射角度
P 前後間隔

Claims (9)

  1. 基板の製造工程で使用され、基板材を薬液処理する表面処理装置であって、該基板材を水平搬送するコンベヤと、搬送される該基板材に処理液を噴射するスプレーノズルと、該スプレーノズルから噴射された処理液について、途中で該基板材へのスプレーパターンを調整する調整手段と、を有していること、を特徴とする基板材の表面処理装置。
  2. 請求項1に記載した基板材の表面処理装置において、該調整手段は、前後間隔を存して対向する前後一対の規制板を備えており、該スプレーノズルは、該規制板間の前後間隔に臨んで複数個配列されていること、を特徴とする基板材の表面処理装置。
  3. 請求項2に記載した基板材の表面処理装置において、該調整手段の規制板は、相互間の該前後間隔を、該スプレーノズルから噴射され該基板材へと向かう途中の処理液が、縦に通過する位置関係にあると共に、前後方向に向けられた処理液が当たって反射,屈折する位置関係と広さよりなり、
    処理液は、該調整手段の規制板にて、所定前後幅にエリア調整されると共に濃淡差の少ない該スプレーパターンに集約されて、該基板材に噴射されること、を特徴とする基板材の表面処理装置。
  4. 請求項3に記載した基板材の表面処理装置において、該基板材は、プリント配線基板材よりなり、処理液は、現像液,エッチング液,又は剥離液よりなり、該スプレーノズルは、フルコーンノズルが用いられ、
    該調整手段は、該基板材の左右幅に見合った左右長さを備えた縦の該規制板と、前後の該規制板の左右端間をそれぞれ連結する連結材と、を備えていること、を特徴とする基板材の表面処理装置。
  5. 請求項4に記載した基板材の表面処理装置において、該スプレーノズルは、該基板材に対向しつつ前後左右にわたり多数個配列され、前後の搬送方向に対して直交する左右の幅方向に向けられると共に、斜めに傾斜した噴射角度で配設されており、
    左方向に向けられた該スプレーノズルの列と、右方向に向けられた該スプレーノズルの列とが、同数となっており、このような左方向や右方向の該スプレーノズルの各列毎に、該調整手段が設けられており、
    処理液は、該スプレーノズルから左方向又は右方向に向け斜めに傾斜しつつ噴射されて、該調整手段を介し調整された該スプレーパターンで該基板材に噴射され、該基板材の外表面を左方向又は右方向に向け流れて薬液処理した後、左右両サイドから流下すること、を特徴とする基板材の表面処理装置。
  6. 請求項5に記載した基板材の表面処理装置において、該スプレーノズルは、前後の搬送方向について、他の該スプレーノズルとは対向位置せず、噴射中心が重なり合うことなく左右の幅方向にずれて配列されていること、を特徴とする基板材の表面処理装置。
  7. 請求項6に記載した基板材の表面処理装置において、該基板材は、極薄でフレキシブル性に富んでおり、該コンベヤは、該基板材を上下から挟んで送り、水平な上位のストレートローラー群と水平な下位の歯形ローラー群と、を有しており、
    該ストレートローラー群と該歯形ローラー群とは、該スプレーノズルに対向位置した処理液噴射用の間隔スペースを除き、上下で対応配設されており、該間隔スペースは、少なくとも処理液の該スプレーパターンに見合ったエリアを備えていること、を特徴とする基板材の表面処理装置。
  8. 請求項7に記載した基板材の表面処理装置において、該ストレートローラー群は、該間隔スペースを挟んで対向位置する前後一対の規制ローラーを備えており、
    該規制ローラーは、噴射された処理液が該基板材の外表面を前後の搬送方向に流れることを、規制,阻止すること、を特徴とする基板材の表面処理装置。
  9. 請求項7に記載した基板材の表面処理装置において、該歯形ローラー群の歯形ローラーは、凹部と凸部が左右方向に等ピッチで交互に多数形成された凹凸部材が、シャフトに外嵌固定されており、
    前後の該歯形ローラーは、該間隔スペースを除き、該凹部と該凸部が、対応位置して極僅かな隙間の非接触状態で遊挿され、ラップして噛み合っていること、を特徴とする基板材の表面処理装置。
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