JP2004329979A - 排ガス処理装置および排ガス処理方法 - Google Patents

排ガス処理装置および排ガス処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】処理対象ガスに窒素が含まれていてもPFCの分解率が高く、NOの生成量が少なく、大気圧下で使用可能な排ガス処理装置を提供する。
【解決手段】PFCガスと窒素ガスとからなる排ガスを処理し、排ガス中のPFCを分解する排ガス処理装置であって、処理対象の排ガスに炭化水素や水素、アンモニアなど水素原子を有する添加ガスを供給する添加ガス供給装置、および添加ガスを含んだ排ガスをプラズマ処理するプラズマチャンバーを有する。添加ガス供給装置をプラズマチャンバーの下流に設け、プラズマ処理後の排ガスに添加ガスを供給するように構成してもよい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、窒素ガスを含んでいる排ガスを分解処理するための排ガス処理装置に関し、とくに半導体の製造工程などにおいて使用され排出されるパーフルオロコンパウンド(PFC)ガスと窒素ガスとからなる排ガスを処理するための排ガス処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
RIE装置やCVD装置などの半導体製造装置では、エッチングやチャンバークリーニングのためにPFCガスを使用している。導入したPFCガスの全てが使用されるわけではないため、半導体製造装置の下流に未使用分のPFCガスが排出される。PFCガスそのものに毒性などはないため、そのまま大気に排出される場合もあるが、PFCガスは地球温暖化係数が大きく、寿命も長いため、日米欧韓台各国による世界半導体会議において排出量削減が決まっている。
【0003】
排出量削減のための方策の一つとして、排ガス処理装置の導入がある。排ガス処理装置は、PFCガスに添加ガスを加えて熱酸化分解などの方法で分解する装置である。一例としてPFCがCFである場合には、たとえば添加ガスとしてHOやOを用い、
CF+2HO → 4HF+CO(HO添加の場合)
CF+O → CO+2F (O添加の場合)
なる反応式でPFCを分解する。
【0004】
排ガス処理装置としては、たとえば特許文献1に、燃焼式の排ガス処理装置が開示されている。この装置では、PFCガスを含んだ排ガスと都市ガス13Aなどの燃料ガスと酸素や大気などの支燃性ガスとを燃焼筒内に供給し、排ガス中のPFCを燃焼分解している。
【0005】
また、特許文献2には、プラズマを利用する排ガス処理装置が開示されている。特許文献2に開示の排ガス処理装置は、真空雰囲気とした電極間空間に排ガスおよび酸素、水素、水などの反応促進ガスを導入し、電極間に高周波電気エネルギを印加してプラズマを発生させ、排ガス中の有害・汚染物質をプラズマ反応生成物として電極上に堆積、固化させ除去するものである。
【0006】
さらに、特許文献3にもプラズマを利用する排ガス処理装置が開示されており、半導体製造装置から排出され真空ポンプを通過して大気圧となったPFCガスに対し、反応材料としてパラフィン炭化水素やアルコールを加え、プラズマ処理によりPFCをフッ素樹脂系の重合体として回収している。
【0007】
また、PFCガスを処理対象とするものではないが、特許文献4に別の排ガス処理装置が開示されている。この処理装置は、ガスタービンの排ガス中に含まれるNOを無触媒下で処理するためのものであり、排ガスにアンモニアを注入したのち、放電や電子線照射によって高エネルギー電子を導入することを特徴とする。このとき、排ガスの温度を450〜650℃とすると、高エネルギー電子の導入によって生じたOHラジカルによりアンモニアがNHに還元され、NHによりNOが窒素と水とに分解される。排ガス中の酸素濃度が低い場合には、アンモニアのかわりにメタンを用いることもでき、この場合、炭素ラジカルあるいは炭化水素ラジカルがNOと反応し、窒素、二酸化炭素および水となる。
【0008】
ところで、半導体の製造プロセスにおいては高真空が必要とされるため、RIE装置やCVD装置などの半導体製造装置には、ターボ分子ポンプなどの高真空ポンプとドライポンプなどの低真空ポンプが組み合わせて用いられており、PFCなどの排ガスもこれらポンプを経由して排出される。このとき、ドライポンプには、詰まりや腐食を防止するためパージガスとして窒素が流されており、排ガスはPFCガスと窒素ガスとを含んだ混合ガスとなる。
【0009】
このような窒素を含んだガスを、燃焼式の排ガス処理装置(たとえば、特許文献1の装置)で処理した場合、NOが発生するという問題がある。とくに、PFCガスは結合エネルギーが大きいため、分子間結合を切り分解するためにはガス温度を上げる必要があり、その結果NOの発生が顕著になるといった問題があった。また、燃焼式の排ガス処理装置では、高温に耐えうる燃焼筒や燃焼ノズルが必要であり、装置構成が複雑化し高価なものになるという欠点もある。
【0010】
また、特許文献2に記載の排ガス処理装置では、プラズマを点火するために電極間の空間を減圧する必要があり、真空手段を構成要素として含む必要がある。このため、特許文献2に記載の排ガス処理装置は、ターボ分子ポンプの上流側、あるいはターボ分子ポンプとドライポンプのあいだに配置される必要があり、圧力変動などを引き起こして半導体製造工程に悪影響を及ぼす可能性や、反応生成物によってドライポンプがダメージを受ける可能性があった。この問題を避けるため、排ガス処理装置をドライポンプの下流側に置くことも可能であるが、その場合、排ガス処理装置内を減圧するためのポンプ(真空手段)が別途必要になる。加えて、特許文献2に記載の排ガス処理装置には、減圧下で使用されるため保守点検が行ないにくいという問題があり、さらに、PFCガスをプラズマ反応生成物として電極上に堆積固化させるため、所定期間の運転ののち装置を停止させて電極の清掃を行なう必要があり、連続運転ができないという問題もある。
【0011】
一方、特許文献3に記載の排ガス処理装置は、大気圧下で処理を行なっているが、処理対象ガスに窒素ガスが含まれておらず、窒素を含むガスには適用できない。すなわち、構成要素として真空ポンプを必要とし、しかも真空ポンプの下流が窒素で希釈されていない必要がある。すでに述べたとおり、多くの半導体製造装置は真空を得るためにターボ分子ポンプおよびドライポンプを備えており、ドライポンプにパージガスとして窒素ガスを流しているため、ポンプ下流部には窒素を含まない部分がない。したがって、特許文献3に記載の排ガス処理装置は、このような半導体製造装置には適用できず、適用対象がきわめて限定されるという問題がある。
【0012】
また、特許文献4に記載の排ガス処理装置は、排ガス中のNOの処理を目的としたものであり、NOフリーのPFCガス処理を実現するために、PFCガスを処理する別の排ガス処理装置と組み合わせて用いる必要があった。また、排ガスを450〜650℃の高温にする必要があり、そのための加熱手段が必要になるという問題もあった。
【0013】
【特許文献1】
特開2001−280629号公報
【特許文献2】
特開平11−5013号公報
【特許文献3】
特開2001−252527号公報
【特許文献4】
特開2001−170445号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術における前記の問題点を解決するものであり、とくに半導体製造装置から排出される排ガスを処理対象とし、処理対象ガスに窒素が含まれていてもPFCの分解率が高く、NOの生成量が少なく、大気圧下で使用可能な排ガス処理装置を提供する。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、窒素ガスを含んだ排ガスを処理する排ガス処理装置であって、処理対象の排ガスに水素原子を有する添加ガスを供給する添加ガス供給装置、および添加ガスを含んだ排ガスをプラズマ処理するプラズマチャンバーを有する排ガス処理装置に関する。
【0016】
また本発明は、窒素ガスを含んだ排ガスを処理する排ガス処理装置であって、排ガスをプラズマ処理するプラズマチャンバー、およびプラズマ処理後の排ガスに水素原子を有する添加ガスを供給する添加ガス供給装置を有する排ガス処理装置に関する。
【0017】
さらに本発明は、窒素ガスを含んだ排ガスを、大気圧下でプラズマ処理する排ガス処理方法であって、プラズマ処理する排ガスまたはプラズマ処理後の排ガスに、水素原子を有する添加ガスを供給する排ガス処理方法に関する。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
図1は、本発明の実施の形態1による排ガス処理装置を示した図である。
【0019】
RIE装置やCVD装置などの半導体製造装置1から排出されたPFCガスは、ターボ分子ポンプ2とドライポンプ3を通過後、排ガス処理装置5で処理される。処理後の排ガスは酸排気設備9に導入されたのち大気中に放出される。
【0020】
ドライポンプ3には、詰まりおよび腐食を防止するためパージガス供給装置4が備えられており、パージガスとして窒素ガスが10SLM(L/min at 0℃ 1atm)程度流されている。このため、半導体製造装置1から排出されるPFCガスは窒素ガスで希釈されて排ガス処理装置5に導入されることになり、その濃度は数百ppm〜数千ppm程度である。
【0021】
排ガス処理装置5では、窒素ガスとPFCガスを含む混合ガスを水スクラバー6に通すことにより、粒子および腐食性ガスの除去ならびに水の添加を行ない、その後プラズマで、
CF+2HO → CO+4HF
なる反応式でPFCを分解する(PFCがCFである場合)。
【0022】
ところで、PFCガスは結合エネルギーが大きいため、分子間結合を切り分解するためには温度を上げる必要があり、窒素ガスに起因するNと水スクラバー中の水もしくは半導体製造工程中に使用される酸素や一酸化炭素に起因するOとが高温場に存在することからNOの発生が問題となる。従来の大気圧プラズマ式の排ガス処理装置に窒素ガスを10SLM(より正確にはN:9.9SLM、CF:66.7sccm(cc/min at 0℃ 1atm)、HO露点20℃の混合ガス)、20SLM(N:19.9SLM、CF:133.3sccm、HO露点20℃の混合ガス)および30SLM(N:29.8SLM、CF:200sccm、HO露点20℃の混合ガス)の流量で導入した場合について、NO発生のグラフを図2に示す。図2において、横軸はプラズマチャンバーへの入力電力であり、縦軸はNOの発生量であるが、従来の排ガス処理装置では、窒素ガスの流量が10SLM、20SLM、30SLMのいずれの場合でも、無視できない量のNOが発生することがわかる。
【0023】
そこで本実施の形態では、プラズマチャンバー7の上流側にメタン供給装置8を設け、プラズマ処理前の排ガスにメタンを導入するようにした。メタンを導入することにより、メタン中のHがNO生成前のOラジカルと反応し、OラジカルをHOとして回収する。これにより、OラジカルがNと反応してNOとなることを防止でき、NOの発生を抑制することができる。
【0024】
PFCガス(CF)の流量が66.7sccm、窒素ガスの流量が9.9SLMである混合ガスを、大気圧下、1kWのプラズマで処理する場合について、メタン(CH)の添加量を変えてCFの分解率、NOの発生量、HOおよびCOの発生量、ならびに反応せずに残存したメタンの量を調べた。結果を図3および表1に示す。
【0025】
【表1】
Figure 2004329979
【0026】
図3および表1から、メタンを添加することによりCFの分解率を向上させることができ、かつNOの発生量を低減できることがわかる。たとえば、メタンを150sccm添加することにより、メタン無添加時には70%未満であったCFの分解率が95%以上へと大きく向上し、NOの発生量は1/5以下に減少した。また、NOの発生は観測されなかった。さらにメタンの添加量を300sccmにすると、NOの発生も観測できなくなった。
【0027】
CFの分解率の向上は、メタンの添加によってHが増え、CFの分解によって生じたFと反応してHFを生成するためであると考えられる。すなわち、CFの分解において、いったん切断されたC−F結合が再結合してしまい、エネルギーを投入しても分解率が上がらない場合があるが、メタンの添加によってHが増えたため、FがC−Fに再結合する前にHFを生成し、その結果分解率が向上したものと考えられる。
【0028】
また、表1から明らかなように、NOの発生量が減少すると同時にHOの発生量が増大していることから、添加したメタン中のHが有効に作用し、Oラジカルと反応することにより、NOの発生が抑制されるものと考えられる。したがって、添加ガスとしてプロパンなどの炭化水素、水素、アンモニアなど、Hを含むほかのガスを用いることができ、同様の効果を得ることができる。これらのガスは単独で用いることもできるし、ほかのガスと混合して用いることもできる。これらのガスの中では、コストや入手の容易さから、メタン(都市ガス)が好ましい。なお、HOを添加するとOがNO生成に使われるために逆効果になる。
【0029】
添加ガスとして一般の都市ガスを用いることもできる。都市ガスには硫黄分が含まれているため、被毒や硫酸の発生などが問題になる場合もあるが、本発明の排ガス処理装置では、触媒などを用いていないため被毒の問題はなく、またプラズマチャンバーで発生するフッ酸に耐えられるよう耐蝕性の材料を使用しているため、硫酸による腐食についても問題ではない。
【0030】
PFCおよび窒素からなる排ガスにメタンやプロパン、水素やアンモニアなどの添加ガスを添加する本実施の形態によれば、NOの発生量を低減させることができ、PFCの分解率も向上する。
【0031】
なお以上の説明では、CFガスとポンプのパージガスである窒素ガスとが混ざった混合ガスを処理対象としたが、C、CなどのほかのPFCガスと窒素ガスとの混合ガス、R11(CClF)やR12(CCl)などのCFCガスと窒素ガスとの混合ガス、R22(CHClF)やR123(CHCl−CF)などのHCFCと窒素ガスとの混合ガス、R32(CH)やR134a(CHF−CF)などのHFCガスと窒素ガスとの混合ガス、あるいはSF、NF、CHFなどのガスと窒素ガスとが混ざった混合ガスを処理する場合でも、本発明の排ガス処理装置および排ガス処理方法により、NOの発生量を低減させることができる。
【0032】
実施の形態2
前記実施の形態1では、プラズマチャンバー7の上流からメタンを添加したが、この場合PFCや窒素以外にメタンもプラズマで処理することになり、処理ガス量が多くなる。
【0033】
PFCの量が一定の条件で処理ガス量を変化させ(添加窒素ガス量を変化させた)、プラズマでPFCの分解を行なった結果を図4に示す。ここでは、50sccmのCFガスを10SLMの窒素ガスで希釈し、さらに水スクラバーで処理したHOの露点が20℃である約10SLMの混合ガス、50sccmのCFガスを15SLMの窒素ガスで希釈し、さらに水スクラバーで処理したHOの露点が20℃である約15SLMの混合ガス、および50sccmのCFガスを20SLMの窒素ガスで希釈し、さらに水スクラバーで処理したHOの露点が20℃である約20SLMの混合ガスに対しプラズマによる処理を行なったが、1kWの電力を投入した場合のCF分解率は、それぞれ95.5%、74.3%、56.7%であった。
【0034】
このように、プラズマチャンバーでの処理ガス量が増えると、同一プラズマ投入電力に対してPFC分解率が下がってしまい好ましいことではない。逆にいえば、処理量が増えるとPFCを分解するために必要な投入電力が増大することになり好ましいことではない。
【0035】
そこで、図5に示した本実施の形態の排ガス処理装置では、プラズマチャンバー7の下流側に添加ガス供給装置(この例ではメタン供給装置8)を設け、添加ガス(この例ではメタン)を添加する。あるいは、プラズマチャンバー7内のプラズマのすぐ下流から添加ガスを添加する。
【0036】
プラズマのすぐ下流はガス温度がまだ充分高くOラジカルが存在するため、この位置から添加ガスを添加しても、NOの発生量を低減させることが可能である。したがって、本実施の形態によれば、プラズマ部での処理流量を増やすことなく、NOの発生量を低減させることが可能である。
【0037】
実施の形態3
表1に示したように、メタンを添加した場合、プラズマチャンバー7の下流にもメタンが残存する。メタンは可燃性ガスなので、排ガス処理装置5から排出されないことが好ましい。
【0038】
そのため、図6に示した本実施の形態の排ガス処理装置では、プラズマチャンバー7の下流にメタン分解装置10を設置し、排ガス処理装置5からメタンが排出されないようにする。
【0039】
メタン分解装置10としては、炭化モリブデンや金属担持酸化ダイヤモンドなどのような分解触媒を用いることができる。また、酸素雰囲気下で温度を上げてメタンを二酸化炭素と水に酸化する装置を用いることができる。さらには、プラズマの下流の温度が高い領域に酸素を添加すれば、それだけでメタンを分解することができる。また、酸素のかわりに空気でも同様にメタンを分解することができる。
【0040】
本実施の形態によれば、添加ガスを分解処理する添加ガス分解装置を設けたため、残余の添加ガスが外部に排出されることがない。
【0041】
実施の形態4
本発明において、必要なメタン添加量はOラジカルの量で決まる。Oの量は、主に半導体製造工程に含まれる酸素と一酸化炭素のうち未使用分のものと、添加する水もしくは酸素から決まる。このうちの一部がPFCの熱酸化分解に使用され、残ったものがNO発生の原因になる。この残りのOラジカルを回収できる必要十分な量のメタンを添加することにより、排ガス処理装置からメタンが排出されないようにすることができる。
【0042】
そこで本実施の形態では、必要メタン量を決定するために、図7に示すようにプラズマチャンバーの上流部にPFCおよびO原子の量を計測するセンサー11を設置し、センサーの測定値から必要なメタン量を演算装置12で演算し、演算結果にもとづきメタン供給量調整装置13によってメタン供給量を調整する(フィードフォワード方式)。PFCおよびO原子の量は、ガスの流量とPFCおよびO原子の濃度とをセンサーで測定することにより求めることができる。O原子の濃度は、HOを測定するためのセンサー、O濃度を測定するためのセンサーおよびCO濃度を測定するためのセンサーによって測定することができる。
【0043】
また、図8に示すようにプラズマチャンバーの下流部にNOの量を計測するセンサー14を設置して、その測定値から必要なメタン量を演算装置12で演算し、演算結果からメタン供給量調整装置13によりメタン供給量を調整しても構わない(フィードバック方式)。NOの量は、ガスの流量およびNO濃度を測定することにより求めることができる。また、PFCの量やCOの量、HOの量、O2の量を手動で入力することにより、メタンの必要量を自動で計算し、必要量を注入するようにしてもよい。
【0044】
水スクラバーによる水添加の場合のメタン添加量を一例として示す。
【0045】
半導体製造装置から排出される排ガスが、酸素や一酸化炭素を含んでいない場合(酸素量0)を考える。スクラバー水の水温が17℃であるとすると、飽和水蒸気量は14.5g/mであり、水スクラバー通過後の排ガスにおけるO原子の量は18,000ppmとなる。このうち、PFCの分解に使用されるO原子の量を10,000ppmとすると、残りのO原子の量は8,000ppmになる。CHの必要量はO原子の量の1/4であるから、この場合には2,000ppmのメタンを添加すればよいという結果が得られる。すなわち、総流量が30SLMの場合、メタン添加量を60sccmとすればよい。
【0046】
本実施の形態によれば、必要十分な量の添加ガスを供給することができるため、確実にNOの発生を防止することができる。また、余分な添加ガスを供給することがなく、添加ガスが処理後の排ガス中に残存することがないため、添加ガス分解装置も不要である。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、排ガスにメタンなどの添加ガスを供給する添加ガス供給装置を設けたため、添加ガス中のHが排ガス中のOラジカルをHOとして回収し、結果としてNO生成量の低減をはかることができる。
【0048】
また、添加ガスをプラズマの下流に添加することにより、プラズマチャンバーでの処理ガス量を増やさずにすみ、その結果、PFCの処理効率に影響を与えることなく、NO生成量の低減をはかることができる。
【0049】
また、添加ガス分解装置を設けて残余の添加ガスを分解することにより、プラズマチャンバー内で消費されずに排出される余剰の添加ガスが、外部に排出されることがない。
【0050】
また、ガス流量および各ガス成分の濃度から添加ガスの添加量を算出することにより、必要十分な量の添加ガスを供給することができ、NOの生成を確実に抑制しつつ、過剰の添加ガスが外部に排出されることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による排ガス処理装置を示した図である。
【図2】従来の大気圧プラズマ式の排ガス処理装置について、処理ガス中の窒素ガス量とNO発生量との関係を示した図である。
【図3】メタンの添加量とNO発生量との関係を示した図である。
【図4】処理ガス量とCF分解率との関係を示した図である。
【図5】本発明の実施の形態2による排ガス処理装置を示した図である。
【図6】本発明の実施の形態3による排ガス処理装置を示した図である。
【図7】本発明の実施の形態4による排ガス処理装置を示した図である。
【図8】本発明の実施の形態4による排ガス処理装置を示した図である。
【符号の説明】
1 半導体製造装置、2 ターボ分子ポンプ、3 ドライポンプ、 4 パージガス供給装置、5 排ガス処理装置、6 水スクラバー、 7 プラズマチャンバー、8 メタン供給装置、9 酸排気設備、 10 メタン分解装置、11センサー、12 演算装置、 13 メタン供給量調整装置、14 センサー。

Claims (6)

  1. 窒素ガスを含んだ排ガスを処理する排ガス処理装置であって、
    処理対象の排ガスに水素原子を有する添加ガスを供給する添加ガス供給装置、および添加ガスを含んだ排ガスをプラズマ処理するプラズマチャンバーを有する排ガス処理装置。
  2. 窒素ガスを含んだ排ガスを処理する排ガス処理装置であって、
    排ガスをプラズマ処理するプラズマチャンバー、およびプラズマ処理後の排ガスに水素原子を有する添加ガスを供給する添加ガス供給装置を有する排ガス処理装置。
  3. 余剰の添加ガスを分解する添加ガス分解装置を有する請求項1または2記載の排ガス処理装置。
  4. 前記排ガスがパーフルオロコンパウンドガスおよび窒素ガスからなり、プラズマチャンバーの上流にガス流量を測定するためのセンサー、パーフルオロコンパウンド濃度を測定するためのセンサーおよびO原子の量を測定するためのセンサーを有する請求項1または2記載の排ガス処理装置。
  5. プラズマチャンバーの下流に、ガス流量を測定するためのセンサーおよびNO濃度を測定するためのセンサーを有する請求項1または2記載の排ガス処理装置。
  6. 窒素ガスを含んだ排ガスを、大気圧下でプラズマ処理する排ガス処理方法であって、
    プラズマ処理する排ガスまたはプラズマ処理後の排ガスに、水素原子を有する添加ガスを供給する排ガス処理方法。
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