JP2004327489A - シリコン単結晶ウェーハ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】裏面に中間層とシリコン酸化膜が順次積層された構造を有するシリコン単結晶ウェーハであって、該中間層の重金属不純物の溶解度が、シリコンより大きくシリコン酸化膜より小さくするようにした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デバイス動作に悪影響を及ぼす重金属不純物を除去する技術であるゲッタリング方法の改良に関し、特に高いゲッタリング能力をもったデバイス製造用シリコン単結晶ウェーハ及びその製造方法に関する。
【0002】
【関連技術】
半導体集積回路等のデバイスの高密度化、高集積化に伴い、デバイス動作の安定化が頓に望まれてきている。特にリーク電流や酸化膜耐圧等の特性値改善は重要な課題である。
【0003】
しかるに半導体集積回路の製造工程において、望まれざる重金属、例えばCu、Fe、Niといった不純物に汚染される可能性が現在においても否定できていない。これらの重金属不純物はシリコン単結晶中に固溶した状態で、前述のリーク電流や酸化膜耐圧特性を著しく劣化させることが広く知られている。
【0004】
そのため、これら重金属不純物をデバイス動作領域外へ取り除く方法として、種々のゲッタリング技術が開発されてきている。例えば、CZ法で製造されたシリコン単結晶中に含まれる酸素原子を析出させ、その析出物周囲の歪みに重金属を捕獲するIG(Internal Gettering)法や、シリコンウェーハの裏面に多結晶シリコン膜を形成し、その多結晶粒界の歪みに不純物を捕獲する方法などである。後者はEG(External Gettering)法の代表例である。この2種は不純物捕獲機構が異なるため、用途によって使い分けている。簡単には、前者は大量汚染の場合に有効だが微量汚染では効果を発揮しないことがあり、対して後者は微量汚染の場合でも有効である(非特許文献1)。
【0005】
しかるに、デバイスの高集積化に従い、デバイス動作に影響する不純物の濃度は従来よりかなり下がってきている。従って、これ以上の不純物の低濃度化に対応するためには、微量汚染の場合でも有効な従来技術である裏面多結晶シリコン膜によっても不可能である可能性がある。
【0006】
微量汚染に対応するためには、その捕獲機構上、シリコン単結晶とは別層で、かつ不純物に対する溶解度の大きいものを用いればよい。その代表例が前述の多結晶シリコン膜である。また、最近は、ボロンを高濃度に含有する高濃度ホウ素添加シリコン単結晶基板(p+基板)の表面に、ボロン濃度が低いエピタキシャル層を形成したp/p+エピウェーハもその目的にて考えられている場合がある。これらの例ではともに、ゲッタリング層としての別層に、種々の工夫を凝らしたシリコンを用いている。これらの工夫はいずれも重金属不純物の溶解度を向上させる効果をもっている。しかし、これらの方法では不純物の溶解度を劇的に上昇させることはできない。
【0007】
その点、全くの別物質による別層を考えれば、不純物の溶解度の高い物質が存在する。例えば、アルミニウム膜を用いる方法が知られている(非特許文献2)。このアルミニウム膜は不純物に対する溶解度が極めて高く、ゲッタリング能力としては裏面多結晶シリコンとは比較にならないほど強い。具体的には裏面多結晶シリコンがppmオーダーなのに対し、アルミニウムでは数10%の溶解度がある。しかし、アルミニウム膜は融点が660℃と低く、デバイス製造プロセス熱処理中に溶解してしまうため、実用にはならない。
【0008】
【非特許文献1】
「シリコンの科学」UCS半導体基盤技術研究会編集、リアライズ社発行、p.585−621
【非特許文献2】
“Gettering of metallic impurities in photovoltaic silicon” A. McHugo, H. Hieslmair, E. R. Weber; Appl. Phys. A 64 (1997) 127−137
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、微量汚染においてもゲッタリング能力を持たせ、デバイス製造プロセスに適用可能なシリコン単結晶ウェーハ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のシリコン単結晶ウェーハは、裏面(デバイスを作製する鏡面とは反対側の主表面)に中間層とシリコン酸化膜が順次積層された構造を有するシリコン単結晶ウェーハであって、該中間層の重金属不純物の溶解度が、シリコンより大きくシリコン酸化膜より小さいことを特徴とする。
【0011】
前記中間層は、ボロン濃度が1×1018/cm−3以上の高濃度ボロン添加シリコン層またはアモルファスシリコン層であることが好ましい。また、前記重金属の代表的なものとしては、Feを挙げることができる。
【0012】
また、本発明のシリコン単結晶ウェーハの製造方法は、シリコン単結晶基板の裏面(デバイスを作製する鏡面とは反対側の主表面)に、重金属不純物の溶解度がシリコンより大きくシリコン酸化膜より小さい中間層を形成し、該中間層の表面に熱酸化またはCVD法によりシリコン酸化膜を形成することを特徴とする。
【0013】
前記中間層として、ボロン濃度が1×1018/cm−3以上の高濃度ボロン添加シリコン層またはアモルファスシリコン層をCVD法により形成することが好ましい。ボロン濃度が1×1018/cm−3未満の場合、重金属不純物の溶解度はシリコンとほとんど変わらなくなるため、シリコン酸化膜中へ重金属不純物のゲッタリング効果が十分に得られなくなる場合がある。そして、前記重金属の代表的なものとしては、Feを挙げることができる。
【0014】
尚、本明細書においては、シリコン酸化膜や中間層を形成するための材料基板を『シリコン単結晶基板』と記載し、そのシリコン単結晶基板にシリコン酸化膜や中間層を形成したものを『シリコン単結晶ウェーハ』と記載する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明するが、図示例は例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。
【0016】
前記のように、微量汚染に対応するためには、その捕獲機構上、シリコン単結晶とは別層で、かつ不純物に対する溶解度の大きいものを用いればよい。しかしながら、アルミニウム膜のように融点が1000℃に満たない膜の場合は、デバイスプロセスに適用できない場合が多く有効ではない。
【0017】
そこで、本発明者は、融点が1000℃を大きく上回るシリコン酸化膜を用いることができれば、デバイス製造プロセス中に溶解するようなことはなく、デバイス製造のいかなる段階においても、そのゲッタリング能力が保たれることを発想し、本発明を完成させた。
【0018】
すなわち、シリコン酸化膜は通常の半導体デバイス作製用シリコン単結晶ウェーハの構成元素であることから、シリコン単結晶ウェーハ内で害とはならない。また、シリコン酸化膜中の重金属の拡散係数はシリコン単結晶中におけるそれよりも数桁低い場合が多く、いったん酸化膜中にゲッタリングされた重金属は再放出しにくい。このようにシリコン酸化膜は裏面ゲッター層としての性質として、好ましい性質を数多く持っている。
【0019】
また、その酸化膜形成法で最も一般的な熱酸化法では、シリコン単結晶との界面での反応がその酸化膜成長の駆動力であるため、酸化膜はシリコン単結晶基板の元の表面の外部に成長すると同時に、シリコン単結晶基板の内部にも成長する特徴がある。そのため、シリコン単結晶基板中に既に重金属不純物が固溶している場合、その重金属を酸化膜中に取り込むように、酸化膜が内側に成長することになり、有利である。言い換えれば、酸化膜成長と重金属不純物のゲッタリング反応が同時に進行していることになる。この現象を利用して重金属不純物を除去する技術が、いわゆる犠牲酸化処理(熱酸化膜形成後にその熱酸化膜を除去する処理)として一般的に知られている。犠牲酸化によれば、半ば恒久的にシリコン単結晶基板の系外に重金属不純物を除去できることになる。
【0020】
しかし、犠牲酸化処理の酸化工程中に不純物ゲッタリングを同時に行なうということは、予めシリコン単結晶基板中に不純物が存在していることが前提であり、酸化工程後の酸化膜付きシリコン単結晶ウェーハへの重金属汚染に対してのゲッタリング能力を必ずしも保証するものではない。それは、ゲッター層として酸化膜が高い能力を持っていることとも矛盾せず、シリコン単結晶ウェーハ中の重金属不純物が酸化膜中に移動できるか否かにかかっているからである。一般に、隣り合った別層へ不純物が移動する際には、両層におけるおのおのの拡散挙動に加えて、何らかの界面反応を経る必要がある。その界面反応を促進させれば、不純物は固溶状態で安定な層(すなわち、溶解度(固溶度)が高い層)へ容易に移ることになる。
【0021】
本発明のシリコン単結晶ウェーハ10はその点を考慮してなされたもので、図1に示すように、シリコン酸化膜16とシリコン単結晶基板12との界面に、重金属不純物の溶解度がシリコンより大きくシリコン酸化膜より小さい別層(中間層)14を挿入することにより、シリコン単結晶ウェーハ10の表面や裏面を汚染した不純物が酸化膜層16中へ容易に移動することができるようにした所に特徴がある。上記重金属としてはFeを例示することができる。
【0022】
これにより、酸化工程中の不純物ゲッタリング効果だけでなく、酸化膜16が形成された後の非酸化性雰囲気中での熱処理においても、形成された酸化膜16中への不純物ゲッタリング効果を得ることが可能となる。
【0023】
その中間層14としては、例えば、高濃度ボロン添加シリコン層(ボロン濃度1×1018/cm3以上)やアモルファスシリコン層、あるいは、多孔質シリコン層などを挙げることができる。高濃度ボロン添加シリコン層のボロン濃度の上限は特に限定されないが、1×1021/cm3以下とすることが好ましい。
【0024】
下記の表1は、各温度におけるp−シリコン単結晶(ボロン濃度1×1015/cm3)、p+シリコン単結晶(ボロン濃度1×1019/cm3)、SiO2(シリコン酸化膜)に対するFeの溶解度を示すものである。
【0025】
【表1】
【0026】
本発明方法は、上記した本発明のシリコン単結晶ウェーハを製造する方法であって、図2に示すように、シリコン単結晶基板を準備する工程(ステップ100)、このシリコン単結晶基板の裏面に重金属不純物の溶解度がシリコンより大きくシリコン酸化膜より小さい中間層を形成する工程(ステップ102)、この中間層の表面に熱酸化またはCVD法によりシリコン酸化膜を形成する工程(ステップ104)から構成されている。上記した重金属としてはFeを例示することが出来る。
【0027】
前記中間層として、ボロン濃度が1×1018/cm−3以上の高濃度ボロン添加シリコン層またはアモルファスシリコン層をCVD法により形成するのが好適である。
【0028】
【実施例】
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもので限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
【0029】
(実施例1)
CZ法により、直径6インチ、初期酸素濃度14ppma(JEIDAスケール)、方位<100>の結晶棒を、通常の引き上げ速度(1.2mm/min)で引き上げた。この結晶棒をスライス、ラップ、エッチング、鏡面研磨等の加工を行い、一方の面(表面)が鏡面のシリコン単結晶基板を作製し、その裏面(化学エッチング面)に高濃度ボロン添加シリコン層で抵抗率が0.01Ωcm(ボロン濃度約1×1019/cm3)の層を10μmエピタキシャル成長させて高濃度ボロン添加シリコン層を形成し、その後、ウェーハ全体を熱酸化し、0.1μmのシリコン酸化膜を形成した。そして、裏面側のシリコン酸化膜をフォトレジストにより保護してフッ酸処理を行い、表面(鏡面)側のシリコン酸化膜を除去した。なお、JEIDAは日本電子工業振興協会(現在は、JEITA:日本電子情報技術産業協会に改称された。)の略称である。
【0030】
このようにして作製したシリコン単結晶ウェーハの裏面の酸化膜上にFeを4×1013cm−2の濃度で塗布したものと、鏡面側表面から同一濃度で汚染したウェーハとを作製し、それぞれ1000℃の温度で、2時間、4時間、8時間と熱処理時間を変えてFe原子をウェーハ深さ方向に拡散させた。その後、シリコン単結晶基板、高濃度ボロン添加シリコン層、シリコン酸化膜中のFe濃度の深さ分布を測定した結果を図3、図4に示した。
【0031】
図3(シリコン酸化膜側からの汚染)によれば、2時間熱処理のウェーハでは、まだFe濃度が深さ方向に勾配をもっており、均一な濃度分布とはならなかった。一方、4時間以上の熱処理を施したものでは、シリコン単結晶基板中のFe濃度は深さ方向に均一な分布をとった。またその濃度と均一分布の形態は熱処理時間が8時間に延長されても変わらず、2.2×1013cm−3の濃度で均一であった(図3(b)参照)。これは全汚染量がウェーハに均一に拡散した際の濃度である6×1014cm−3から見て1桁以上小さな値であり、汚染したFeの大半は酸化膜中に安定に存在している、つまりゲッタリングされていることがわかる。
【0032】
他方、図4(鏡面側からの汚染)においても、4時間以上の熱処理を施せば、シリコン単結晶基板中のFe濃度は深さ方向に均一な分布をとり、3×1013cm−3の濃度で均一であった。全汚染量との比較において、1桁以上小さな濃度でシリコン単結晶側の濃度が飽和していることがわかり、汚染したFeの大半は酸化膜中に速やかに移動し、安定に存在している、つまりゲッタリングされていることがわかる。
【0033】
(実施例2)
実施例1と同一条件により一方の面(表面)が鏡面のシリコン単結晶基板を作製し、その裏面(化学エッチング面)に、プラズマCVD法によりアモルファスシリコン層を0.3μm堆積し、その後、ウェーハ全体を熱酸化し、0.1μmのシリコン酸化膜を形成した。そして、裏面側のシリコン酸化膜をフォトレジストにより保護してフッ酸処理を行い、表面(鏡面)側のシリコン酸化膜を除去した。
【0034】
このようにして作製したシリコン単結晶ウェーハの裏面の酸化膜上にFeを4×1013cm−2の濃度で塗布したものと、鏡面側表面から同一濃度で汚染したウェーハとを作製し、それぞれ1000℃の温度で、2時間、4時間、8時間と熱処理時間を変えてFe原子をウェーハ深さ方向に拡散させた。
【0035】
その後、実施例1と同様にFe濃度の深さ分布を測定したところ、酸化膜側からの汚染で、2時間熱処理のウェーハでは、まだFe濃度が深さ方向に勾配を持っており、均一な濃度分布とはならなかった。一方、4時間以上の熱処理を施したものでは、シリコン単結晶基板中のFe濃度は深さ方向に均一な分布をとった。またその濃度と均一分布の形態は熱処理時間が8時間に延長されても変わらず、1.5×1013cm−3の濃度で均一であった。これは全汚染量がウェーハに均一に拡散した際の濃度である6×1014cm−3から見て1桁以上小さな値であり、汚染したFeの大半は酸化膜中に安定に存在している、つまりゲッタリングされていることがわかる。
【0036】
他方、鏡面側から汚染したウェーハでも、4時間以上の熱処理を施せば、シリコン単結晶基板中のFe濃度は深さ方向に均一な分布をとり、3×1013cm−3の濃度で均一であった。全汚染量との比較において、1桁以上小さな濃度でシリコン単結晶側の濃度が飽和していることがわかり、汚染したFeの大半は酸化膜中に速やかに移動し、安定に存在している、つまりゲッタリングされていることがわかる。
【0037】
(比較例1)
実施例1と同一条件により一方の面が鏡面のシリコン単結晶基板を作製した後、その基板を熱酸化し、0.1μmのシリコン酸化膜を形成した。そして、裏面(化学エッチング面)側のシリコン酸化膜をフォトレジストにより保護してフッ酸処理を行い、表面(鏡面)側のシリコン酸化膜を除去して、裏面のみにシリコン酸化膜が形成されたシリコン単結晶ウェーハを作製した。
【0038】
その後、このウェーハ全体をこのウェーハを実施例1、2と同様に、両面のどちらかを汚染したウェーハをそれぞれ熱処理し、Fe原子をウェーハ深さ方向に拡散させた。そして、Fe濃度の深さ分布を測定したところ、4時間以上の熱処理を施したものでは、汚染面にかかわらずシリコン単結晶基板中のFe濃度は深さ方向に均一な分布で飽和した。しかしその飽和した平均濃度は、酸化膜側から汚染した場合が2×1013cm−3の濃度で均一だったのに対し、鏡面側から汚染したウェーハでは、表面濃度は1×1014cm−3以上と高く、酸化膜が必ずしもゲッタリング層として有効に作用していなかった。従って酸化膜がゲッター層として有効に機能するのは、酸化膜側からの汚染に限定されてしまった。
【0039】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、かつ同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0040】
例えば本発明において、熱酸化膜に限定するものではなく、酸化膜形成の手法を問われていない。従って熱酸化法のみならず、CVD法やスパッタ法などによって酸化膜を形成しても、本発明の範囲に含まれる。また実施例ではシリコン単結晶基板とシリコン酸化膜との間の中間層に高濃度ボロン添加シリコン層、または、アモルファスシリコン層を用いているが、それに限定されるものではなく、ポーラスシリコンなどであっても、その層の重金属不純物の溶解度がシリコンより大きくシリコン酸化膜より小さければ、本発明と同様の効果が得られ、本発明の範囲に含まれる。加えて、中間層に用いた高濃度ボロン添加シリコン層の形成法として、エピタキシャル成長法のみならず、イオン打ち込み後の熱処理にて得たい高濃度ボロン添加シリコン層厚だけ拡散させる方法などを用いても、同様の効果が得られれば本発明の範囲に含まれる。
【0041】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明のシリコン単結晶ウェーハは、微量汚染においてもゲッタリング能力を有し、デバイス製造プロセスに適用可能であるという大きな効果を奏する。本発明方法によれば、本発明のシリコン単結晶ウェーハを効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシリコン単結晶ウェーハの拡大部分断面図である。
【図2】本発明方法の工程順を示すフローチャートである。
【図3】実施例1においてシリコン単結晶ウェーハの裏面の酸化膜をFeで汚染した場合のFe濃度分布を示すグラフで、(a)は基板全体の分布状態を示し、(b)は(a)の縦軸部分のみを拡大して示す。
【図4】実施例1においてシリコン単結晶ウェーハの表面(鏡面)をFeで汚染した場合のFe濃度分布を示すグラフで、(a)は基板全体の分布状態を示し、(b)は(a)の縦軸部分のみを拡大して示す。
【符号の説明】
10:シリコン単結晶ウェーハ、12:シリコン単結晶基板、14:中間層、16:シリコン酸化膜。
Claims (6)
- 裏面に中間層とシリコン酸化膜が順次積層された構造を有するシリコン単結晶ウェーハであって、該中間層の重金属不純物の溶解度が、シリコンより大きくシリコン酸化膜より小さいことを特徴とするシリコン単結晶ウェーハ。
- 前記中間層が、ボロン濃度が1×1018/cm−3以上の高濃度ボロン添加シリコン層またはアモルファスシリコン層であることを特徴とする請求項1に記載されたシリコン単結晶ウェーハ。
- 前記重金属がFeであることを特徴とする請求項1または2に記載されたシリコン単結晶ウェーハ。
- シリコン単結晶基板の裏面に、重金属不純物の溶解度がシリコンより大きくシリコン酸化膜より小さい中間層を形成し、該中間層の表面に熱酸化またはCVD法によりシリコン酸化膜を形成することを特徴とするシリコン単結晶ウェーハの製造方法。
- 前記中間層として、ボロン濃度が1×1018/cm−3以上の高濃度ボロン添加シリコン層またはアモルファスシリコン層をCVD法により形成することを特徴とする請求項4に記載されたシリコン単結晶ウェーハの製造方法。
- 前記重金属がFeであることを特徴とする請求項4または5に記載されたシリコン単結晶ウェーハの製造方法。
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