JP2004327329A - 蛍光ランプ及びそれを用いた照明器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】レストランや飲食店の雰囲気照明に最適な赤色の見え方と白色感を有する蛍光ランプを提供する。
【解決手段】ピーク発光波長がそれぞれ、435〜460nmの範囲、500〜535nmの範囲、540〜550nmの範囲、605〜650nmの範囲、650〜670nmの範囲の蛍光体を混合した混合蛍光体を用い、発光分光分布における611nmの波長の相対出力エネルギーを100%とした場合、500〜535nmの範囲の相対出力エネルギーのピーク値が7〜10%、540〜550nmの範囲の相対出力エネルギーのピーク値が65〜75%、650〜670nmの範囲の相対出力エネルギーのピーク値が10〜15%である蛍光ランプとする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はレストラン、飲食店等の室内照明に適した蛍光ランプ及びそれを用いた照明器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、青色域(発光波長が435〜460nmの範囲)、緑色域(発光波長が540〜550nmの範囲)、または赤色域(発光波長が605〜650nmの範囲)で発光する狭帯域発光蛍光体を3種類混合した高効率、高演色性の3波長域発光形蛍光ランプが広く一般照明用として知られている。その中でも一般電球に似た光色を有するものとして色温度が約2800〜3000K程度の範囲で、平均演色評価数Raが約84の電球色蛍光ランプが一般電球を用いる場所にも利用されるようになってきている。
【0003】
また、上記電球色等を有する3波長域発光形蛍光ランプによる物体色の見え方の改善策としては、赤色発光の長波長側発光成分を大きく増加させて赤色の見え方を改善する手段も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−312775号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の電球色蛍光ランプを和風・洋風を含むレストランや飲食店等の室内照明用の一般電球の代替品として利用する場合、高発光効率や良演色性、長寿命等のメリットはあっても、物体の赤色の見え方が極端に強い又は弱いのいずれかに偏ったり、白色感が不足して堅い雰囲気照明になりやすいという問題があった。
【0006】
本発明は、上記従来の問題を解決して、従来の電球色3波長域発光形蛍光ランプの物体色の見え方の鮮やかさを維持しながら、レストランや飲食店の雰囲気照明に最適な赤色の見え方と白色感を有する蛍光ランプを提供するものであり、和らぎのある癒しの空間づくりの面で大きな効果を得ることができるものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ピーク発光波長がそれぞれ、435〜460nmの範囲にある蛍光体と、500〜535nmの範囲にある蛍光体と、540〜550nmの範囲にある蛍光体と、605〜650nmの範囲にある蛍光体と、650〜670nmの範囲にある蛍光体とを混合した混合蛍光体をガラス管の内壁に被着し、かつ発光分光分布における611nmの波長の相対出力エネルギーを100%とした場合、500〜535nmの範囲にある波長の相対出力エネルギーのピーク値が7〜10%、540〜550nmの範囲にある波長の相対出力エネルギーのピーク値が65〜75%、650〜670nmの範囲にある波長の相対出力エネルギーのピーク値が10〜15%であることを特徴とする蛍光ランプを提供する。
【0008】
また、本発明は、上記蛍光ランプを含むことを特徴とする照明器具を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の蛍光ランプは、ピーク発光波長がそれぞれ、435〜460nmの範囲(以下、青色域ともいう。)にある蛍光体と、500〜535nmの範囲(以下、緑色A域ともいう。)にある蛍光体と、540〜550nmの範囲(以下、緑色B域ともいう。)にある蛍光体と、605〜650nmの範囲(以下、赤色A域ともいう。)にある蛍光体と、650〜670nmの範囲(以下、赤色B域ともいう。)にある蛍光体とを混合した混合蛍光体をガラス管の内壁に被着している。また、本発明の蛍光ランプは、発光分光分布における611nmの波長の相対出力エネルギーを100%とした場合、500〜535nmの範囲にある波長の相対出力エネルギーのピーク値が7〜10%、540〜550nmの範囲にある波長の相対出力エネルギーのピーク値が65〜75%、650〜670nmの範囲にある波長の相対出力エネルギーのピーク値が10〜15%である。
【0010】
このように、蛍光ランプの発光分光分布における各ピーク波長の相互関係を適切な範囲に限定することにより赤色の見え方と白色感の改善が得られる。即ち、緑色A域の相対出力エネルギーのピーク値を増加させて、緑色B域での発光を補うことにより白色感を増加せしめ、更に赤色B域の相対出力エネルギーのピーク値を大きくなり過ぎない範囲で増加させ、赤色A域での発光を補うことにより、赤色の見え方が強大すぎるのを抑制することができる。
【0011】
これにより、発光特性として、平均演色評価数Raが86〜89の範囲にあり、赤の色標の特殊演色評価数Rが30〜50の範囲にあり、色温度が2650〜2950Kの範囲にある発光色を含む蛍光ランプを提供でき、発光色のバランスのとれたレストランや飲食店等に適する発光特性を得られる。
【0012】
また、発光色の色度点が、xy色度座標系において、(x=0.462、y=0.414)、(x=0.458、y=0.398)、(x=0.434、y=0.391)、(x=0.438、y=0.408)の各点を頂点とする四角形に囲まれる範囲内にある蛍光ランプを提供でき、和らぎ感と癒し作用を有する電球色蛍光ランプが得られる。
【0013】
また、上記ピーク発光波長が435〜460nmの範囲にある蛍光体としては、ユーロピウム・マンガン付活アルミン酸バリウム・マグネシウム(BaMgAl1017:Eu・Mn)が好ましい。また、上記ピーク発光波長が500〜535nmの範囲にある蛍光体としては、マンガン付活アルミン酸セリウム・マグネシウム・亜鉛(Ce・(Mg・Zn)Al1119:Mn)が好ましい。また、上記ピーク発光波長が540〜550nmの範囲にある蛍光体としては、セリウム・テルビウム付活リン酸ランタン(LaPO:Ce・Tb)が好ましい。また、上記ピーク発光波長が605〜650nmの範囲にある蛍光体としては、ユーロピウム付活イットリア(Y:Eu)が好ましい。また、上記ピーク発光波長が650〜670nmの範囲にある蛍光体としては、マンガン付活フッ化ゲルマン酸マグネシウム(3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn)が好ましい。
【0014】
緑色の出力エネルギーの大きい、セリウム・テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体にマンガン付活アルミン酸セリウム・マグネシウム・亜鉛蛍光体を付加し、緑色短波長側の出力エネルギーを高めることにより、緑色の出力エネルギーを補足し、他の発光色との色バランスを良くして白色感を増すことができる。また、被照射物の赤色の見え方を極端に強調することなくユーロピウム付活イットリアよりなる赤色蛍光体にマンガン付活フッ化ゲルマン酸マグネシウム蛍光体を付加することにより、赤色の長波長側を補足することができる。
【0015】
また、本発明の蛍光ランプは、上記ガラス管としては非直線状に形成されたものを用いることが好ましく、さらに点灯回路を備えていることが好ましい。これにより、従来の一般電球との代替性が向上するからである。即ち、上記混合蛍光体を被着したガラス管を略U字状に形成した発光管を1個もしくは複数個連結して用いたり、環状やスパイラル状の発光管を形成して、点灯回路内蔵の口金付きケースと組合せることにより、一般電球代替用の電球色かつ小形で高発光効率の電球形蛍光ランプやコンパクト蛍光ランプが得られる。
【0016】
また、本発明の照明器具は、上記蛍光ランプを備えたものである。これにより、デザインフリーの多種多様の照明器具に適用でき、飲食店等において電球色3波長域発光形蛍光ランプの白色感と赤色の見え方等をバランス良く向上せしめた雰囲気、空間作りに有効である。
【0017】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0018】
図2は、本実施形態の蛍光ランプと従来の蛍光ランプの分光分布の一例を示す図であり、実線が本実施形態の電球色3波長域発光形蛍光ランプを示し、点線が従来の電球色3波長域発光形蛍光ランプを示している。本実施形態の蛍光ランプにおいては、ピーク発光波長がそれぞれ、435〜460nmの青色域、540〜550nmの緑色B域、605〜650nmの赤色A域の各範囲にある蛍光体を用い、更に上記緑色B域の短波長側の裾野における500〜535nmの出力エネルギーの補填及び上記赤色A域の長波長側の裾野における650〜670nmの出力エネルギーの補填を行う各種蛍光体を用い、かつ発光分光分布における611nmの波長の相対出力エネルギーを100%とした場合、500〜535nmの範囲にある波長の相対出力エネルギーのピーク値が7〜10%、540〜550nmの範囲にある波長の相対出力エネルギーのピーク値が65〜75%、650〜670nmの範囲にある波長の相対出力エネルギーのピーク値が10〜15%である。
【0019】
本実施形態の蛍光ランプの分光分布では上記相対出力エネルギーのピーク値が、500〜535nmの範囲内のピーク値において従来の1〜5%に対して2〜9%増加し、650〜670nmの範囲内のピーク値において従来の1〜4%に対し6〜14%増加している。
【0020】
上記出力エネルギーの補填により、本実施形態の蛍光ランプは、色温度が2650〜2950Kの範囲で、かつ平均演色評価数Raが86〜89の範囲となり、従来の電球色3波長域発光形蛍光ランプのRa84程度に比べ、Raが向上して色彩の見え方が一層よくなる。更に、赤色の色標の特殊演色評価数Rが従来の蛍光ランプの2程度に比べ、30〜50の範囲に増加し、電球色3波長域発光形蛍光ランプの高演色性と被照射物の鮮やかさ感を向上させると共に、過剰な赤色感、不足した赤色感を改善し、更には白色感を増して白色の見え方、白色と共存する黒色の識別性を増し、鮮やかさ感を向上せしめて色バランスの優れた照明空間を実現できる。
【0021】
図3は、本実施形態の蛍光ランプと従来の蛍光ランプの色度座標の一例を示す図である。本実施形態の蛍光ランプは、従来の電球色3波長域発光形蛍光ランプ(色温度2800〜3000K程度の範囲)に比べて、色温度は2650〜2950K程度の範囲でほとんど同じレベルにありながら、xy色度座標においては、(x=0.462、y=0.414)、(x=0.458、y=0.398)、(x=0.434、y=0.391)、(x=0.438、y=0.408)の各点を頂点とする四角形で囲まれる本実施形態の範囲Aは、従来の(x=0.465、y=0.429)、(x=0.461、y=0.417)、(x=0.438、y=0.411)、(x=0.441、y=0.423)の各点を頂点とする四角形で囲まれる範囲Bに比べてy座標の値が小さくなっており、本実施形態の蛍光ランプは、赤色感が極端に増加することなく適切に補足され、白色感も増えて光色バランスのとれた雰囲気照明をかもし出すことが出来る。
【0022】
本実施形態の蛍光ランプに用いることができる蛍光体は、例えば、青色域にピーク発光波長を有する青色蛍光体としては、ユーロピウム付活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光体(BaMgAl1627:Eu)、ユーロピウム・マンガン付活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光体(BaMgAl1627:Eu・Mn)等、緑色B域にピーク発光波長を有する緑色蛍光体としては、セリウム・テルビウム付活リン酸ランタン(LaPO:Ce・Tb)、セリウム・テルビウム付活アルミン酸マグネシウム(MgAl1119:Ce・Tb)等、赤色A域にピーク発光波長を有する赤色蛍光体としては、ユーロピウム付活イットリア蛍光体(Y:Eu)等を各々用いて主成分とするとともに、緑色B域の短波長側域である緑色A域の500〜535nmの範囲の出力エネルギーを補足するために、マンガン付活アルミン酸セリウム・マグネシウム・亜鉛蛍光体(Ce・(Mg・Zn)Al1119:Mn)、および赤色A域の長波長側域である赤色B域の650〜670nmの範囲の出力エネルギーを適切に補足して赤色の鮮やかな見え方の不足を補い、かつ過剰な赤の見え方を抑制するために、マンガン付活フッ化ゲルマン酸マグネシウム蛍光体(3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn)等の蛍光体を補填した混合蛍光体を用いることができる。なお、ここで主成分とは、蛍光体全体の重量に対して80.0 重量%以上含まれることをいう。
【0023】
上記蛍光体を用いることにより、色温度が2650〜2950K、平均演色評価数Raが86〜89、特殊演色評価数Rが30〜50の範囲となり、白色感が増し、赤色感が不足もしくは過剰でもない色バランスの良い発光色を得ることが出来る。
【0024】
上記混合蛍光体を被着したガラス管は、直管状、環状、屈曲状、その他種々の形状のものを用いることが出来るが、特にレストラン、飲食店等の照明用も含めて、白熱電球と代替できる点灯回路内蔵ケースや口金と組合せた一体化ランプ、例えば、電球形蛍光ランプ、コンパクト形蛍光ランプ、片口金形蛍光ランプ等として用いることにより利用効果も大きくなる。更に、上記一体化ランプも含めた蛍光ランプを照明器具のソケットに装着して用いれば更に多用途の電球色蛍光ランプの利用増が得られる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。
【0026】
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1で作製した蛍光ランプの要部断面図である。図1において、蛍光ランプ1は、最大径55mm、全長110mmの定格100V、12W形の電球色電球形蛍光ランプであり、グローブ2と、樹脂ケース3と、口金4とを備えている。グローブ2の内部には、ガラス管からなる蛍光管5が配置されている。また、樹脂ケース3の内部には、点灯回路(図示せず。)を備えている。
【0027】
ガラス管の長さは850mm、ガラス管の外径は9.0mmであり、このガラス管を外径が略36.5mmのスパイラル巻きに形成して蛍光管5とした。
【0028】
上記ガラス管の内壁には、表1に示すように、ピーク発光波長が435〜460nmの青色域にある蛍光体としてユーロピウム・マンガン付活アルミン酸バリウム・マグネシウム(BaMgAl1017:Eu・Mn)を4重量%、ピーク発光波長が500〜535nmの緑色A域にある蛍光体としてマンガン付活アルミン酸セリウム・マグネシウム・亜鉛(Ce・(Mg・Zn)Al1119:Mn)を6重量%、ピーク発光波長が540〜550nmの緑色B域にある蛍光体としてセリウム・テルビウム付活リン酸ランタン(LaPO:Ce・Tb)を20重量%、ピーク発光波長が605〜650nmの赤色A域にある蛍光体としてユーロピウム付活イットリア(Y:Eu)を60重量%、ピーク発光波長が650〜670nmの赤色B域にある蛍光体としてマンガン付活フッ化ゲルマン酸マグネシウム(3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn)を10重量%、それぞれ混合した混合蛍光体を用い、この混合蛍光体を通常の塗布方法により上記ガラス管に塗布した。
【0029】
(実施例2)
各蛍光体の混合割合を表1のように変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例2の蛍光ランプを作製した。
【0030】
(実施例3)
各蛍光体の混合割合を表1のように変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例3の蛍光ランプを作製した。
【0031】
(比較例)
各蛍光体の混合割合を表1のように変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例の蛍光ランプを作製した。
【0032】
【表1】
Figure 2004327329
【0033】
次に、実施例1〜3および比較例の蛍光ランプを用いて、それぞれの分光分布を測定し、分光分布における611nmの波長の相対出力エネルギーを100%とした場合における各発光域にある波長の相対出力エネルギーのピーク値を測定した。なお、分光分布の測定装置としては、Nikon社製の回折格子形モノクロメータ“P−250”(商品名)を用いた。
【0034】
その結果を表2に示す。また、図2に実施例1および比較例の蛍光ランプの分光分布を示す。
【0035】
【表2】
Figure 2004327329
【0036】
また、実施例1〜3および比較例の蛍光ランプの色温度、演色評価数、色度座標を測定した。ここで、各測定は、JIS−Z8724−1997(色の測定方法−光源色)、JIS−Z8725(光源の分布温度および色温度−相関色温度の測定方法)、JIS−Z8726(光源の演色評価方法)に基づき行った。その結果を表3に示す。また、図3に実施例1〜3および比較例の蛍光ランプのxy色度座標を示す。
【0037】
【表3】
Figure 2004327329
【0038】
表2から明らかなように、実施例1〜3は、緑色B域である540〜550nmの短波長側の裾野を占める緑色A域である500〜535nmの範囲の出力エネルギーを比較例に比べて更に補填したものである。即ち、分光分布における611nmの波長の相対出力エネルギーを100%とした場合、実施例1〜3の相対出力エネルギーのピーク値は、比較例の2.0%を補填することにより5.0〜8.0%増加して、7.0〜10.0%となっている。
【0039】
一方、赤色B域である650〜670nmの範囲における実施例1〜3の相対出力エネルギーのピーク値は、赤色A域の長波長側の裾野において、比較例の6.0%を補填することにより4.0〜9.0%増加して、11.0〜15.0%となっている。
【0040】
更に、表3から明らかなように、実施例1〜3は、色温度と日本人の肌色の見え方の指標となる特殊演色評価数R15を比較例と同等に維持しながら、平均演色評価数Raを比較例の84から88以上に高め、色の見え方や被照射物を鮮やかに見せる度合が向上している。また、実施例1〜3は、赤色の見え方の指標である特殊演色評価数Rが比較例の2から30〜50へと大きく増加して赤色域を適切に増大せしめている。特に、実施例1〜3は、適度のR値の向上を得ながらも緑色A域の相対出力エネルギーの増加と相まって、強い赤色感を抑制して白色感を向上せしめ、色バランスのよい電球色蛍光ランプを実現している。
【0041】
次に、上記測定結果を踏まえ、従来の電球色3波長域発光形蛍光ランプの赤色域と緑色域の出力エネルギーの補填によって赤色感と白色感とを向上させ、レストラン、飲食店等の雰囲気照明に適した蛍光ランプを種々試作し実験に供した。
【0042】
その結果、分光分布における611nmの波長の相対出力エネルギーを100%とした場合、500〜535nmの範囲にある波長の相対出力エネルギーのピーク値が7〜10%、540〜550nmの範囲にある波長の相対出力エネルギーのピーク値が65〜75%、650〜670nmの範囲にある波長の相対出力エネルギーのピーク値が10〜15%である蛍光ランプは、発光特性として、平均演色評価数Raが86〜89の範囲にあり、赤の色標の特殊演色評価数Rが30〜50の範囲にあり、色温度が2650〜2950Kの範囲にある発光色を含み、かつこの発光色の色度点が、xy色度座標系において、(x=0.462、y=0.414)、(x=0.458、y=0.398)、(x=0.434、y=0.391)、(x=0.438、y=0.408)の各点を頂点とする四角形に囲まれる範囲内にあることが分かった。これにより、本発明の蛍光ランプは、赤色感が少な過ぎることもなく、または多過ぎることもなく、また白色の見え方も鮮やかで電球代替用の電球色蛍光ランプを提供でき、新しい雰囲気照明を創出することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の蛍光ランプは、電球色3波長域発光形蛍光ランプをレストランや飲食店、その他の用途として利用するに際し、平均演色評価数Raの向上により鮮やか感が増し、赤色域と緑色域による出力エネルギーの補填による白色感の強調と赤色の極端な強い見え方を抑制した赤色感の存在を創出し、色バランスを向上した和らぎのある癒しの照明空間作りを可能とする。
【0044】
なお、本発明の蛍光ランプ及び照明器具は、発明の実施の形態や実施例で説明した材料形状、寸法、重量、定格、組成に限定されることなく、任意に選択して適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で作製した蛍光ランプの要部断面図である。
【図2】本発明の蛍光ランプと従来の蛍光ランプの分光分布の一例を示す図である。
【図3】本発明の蛍光ランプと従来の蛍光ランプのxy色度座標を示す図である。
【符号の説明】
1 蛍光ランプ
2 グローブ
3 樹脂ケース
4 口金
5 蛍光管

Claims (6)

  1. ピーク発光波長がそれぞれ、435〜460nmの範囲にある蛍光体と、500〜535nmの範囲にある蛍光体と、540〜550nmの範囲にある蛍光体と、605〜650nmの範囲にある蛍光体と、650〜670nmの範囲にある蛍光体とを混合した混合蛍光体をガラス管の内壁に被着し、かつ
    発光分光分布における611nmの波長の相対出力エネルギーを100%とした場合、500〜535nmの範囲にある波長の相対出力エネルギーのピーク値が7〜10%、540〜550nmの範囲にある波長の相対出力エネルギーのピーク値が65〜75%、650〜670nmの範囲にある波長の相対出力エネルギーのピーク値が10〜15%であることを特徴とする蛍光ランプ。
  2. 発光特性として、平均演色評価数Raが86〜89の範囲にあり、赤の色標の特殊演色評価数Rが30〜50の範囲にあり、色温度が2650〜2950Kの範囲にある発光色を含む請求項1に記載の蛍光ランプ。
  3. 発光色の色度点が、xy色度座標系において、(x=0.462、y=0.414)、(x=0.458、y=0.398)、(x=0.434、y=0.391)、(x=0.438、y=0.408)の各点を頂点とする四角形に囲まれる範囲内にある請求項1または2に記載の蛍光ランプ。
  4. 前記ピーク発光波長が435〜460nmの範囲にある蛍光体がユーロピウム・マンガン付活アルミン酸バリウム・マグネシウム(BaMgAl1017:Eu・Mn)であり、前記ピーク発光波長が500〜535nmの範囲にある蛍光体がマンガン付活アルミン酸セリウム・マグネシウム・亜鉛(Ce・(Mg・Zn)Al1119:Mn)であり、前記ピーク発光波長が540〜550nmの範囲にある蛍光体がセリウム・テルビウム付活リン酸ランタン(LaPO:Ce・Tb)であり、前記ピーク発光波長が605〜650nmの範囲にある蛍光体がユーロピウム付活イットリア(Y:Eu)であり、前記ピーク発光波長が650〜670nmの範囲にある蛍光体がマンガン付活フッ化ゲルマン酸マグネシウム(3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn)である請求項1〜3のいずれかに記載の蛍光ランプ。
  5. 前記ガラス管が非直線状に形成され、さらに点灯回路を含む請求項1〜4のいずれかに記載の蛍光ランプ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の蛍光ランプを含むことを特徴とする照明器具。
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