JP3678524B2 - 蛍光ランプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は蛍光ランプに関し、特にマンガン付活弗化ゲルマン酸マグネシウム蛍光体を含む複数の蛍光体を使用した白熱電球と同等以上の照明効果の得られる蛍光ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、人間の目は、周囲の光環境の影響を受けるために光の種類を正しく識別することは困難であるが、光によって照らされた物体色から、わずかな色感の違いを感じることができる。又、光のエネルギ−分布は、物体色の見え方を様々に変化させるために、人間の心理に大きな影響を与える。従って、照明設計を考える際には、それぞれの空間に相応しい光源を選択することが大きなポイントとなる。
【0003】
例えばゆったりとくつろぎたい時、暖かい雰囲気空間が望まれる時などには、室内照明には主として白熱電球が使用される。この白熱電球は、図5に示すような分光エネルギ−分布特性を有しており、しかも、赤色,橙色が強調されることから、室内照明に使用した場合には照明空間に暖か味のある雰囲気を醸し出すことができる上、物体色の見え方も比較的に好ましいものである。
【0004】
しかしながら、この白熱電球は効率(消費電力に対する明るさ:Lm/W)が低いために、所望の照度を得るためには多数の白熱電球を使用しなければならない。このために、電力消費量が増加し、電力料金が高騰する。その上、夏場には白熱電球からの発熱量が多いことから、冷房効果が阻害されるようになるし、一定水準の冷房効果を維持するには冷房機器の冷房能力を必要以上に高めなければならず、設備費と共に、電力料金が一層に高騰することになる。
【0005】
このような点に鑑み、白熱蛍光ランプが提案され、実用化されている。この白熱蛍光ランプは、例えば直管のガラスバルブの内面に複数の蛍光体を混合してなる発光層を形成して構成されており、図6に示すような分光エネルギ−分布特性を有している。この白熱蛍光ランプによれば、同じ消費電力でほぼ5倍の明るさが得られる上、色温度が2800Kに設定されていることから、白熱電球と同様に照明空間に暖か味のある雰囲気を醸し出すことができる。しかも、効率が白熱電球に比べて高い上、発熱量が少ないことから、夏場における冷房機器の冷房能力への影響を最小限に止めることができ、設備費は勿論のこと、電力料金をも低減できるものである。
【0006】
しかしながら、白熱電球に比べれば、明るさはほぼ5倍程度に改善できるものの、食材などの照明効果がかなり劣るという欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、従来においては、三波長形蛍光ランプが提案され、実用化されている。この三波長形蛍光ランプは、例えばガラスバルブの内面に青色領域,緑色領域,赤色領域に発光ピ−クを有する複数の希土類蛍光体を混合した混合蛍光体にて発光層を形成すると共に、ガラスバルブのそれぞれの端部に電極を配置して構成されており、図7に示すような分光エネルギ−分布特性を有している。
【0008】
この蛍光ランプによれば、効率が例えば白熱蛍光ランプの55(Lm/W)に比較して95(Lm/W)と高く、明るさも白熱蛍光ランプの1.5倍程度に改善されている上、色温度が3000Kに設定されていることから、照明空間に暖か味のある雰囲気を醸し出すことができる上、高効率により照明設備費を一層に低減でき、夏場における冷房機器の冷房能力への影響を最小限に止めることができ、電力料金を低減できるなどの効果が期待できるものの、食材(肉,マグロなどの赤色の物体色)が鮮やかに見えにくく、十分な照明効果を発揮することができないという問題がある。
【0009】
それ故に、本発明の目的は、落ち着いた雰囲気の照明効果を損なうことなく、各種の物体色を有する食材をより鮮やかにきれいに照明でき、白熱電球と同等以上の照明効果の得られる蛍光ランプを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、第1の発明の蛍光ランプは、直管のガラスバルブの内面に複数の蛍光体を含む発光層を形成してなり、前記発光層は、青色領域,緑色領域,赤色領域,深赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体にて、CIE色度図における色度座標がx=0.403〜0.423,y=0.365〜0.385の範囲に存在し、かつ540nmの発光ピ−クに対する660nmの発光ピ−クのエネルギ−比(660/540nm)が34〜52%、540nmの発光ピ−クに対する450nmの発光ピ−クのエネルギ−比(450/540nm)が4〜10%となるように構成され、前記青色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がユ−ロピウム付活クロロリン酸ストロンチウム・カルシウム・バリウム蛍光体、前記緑色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がセリウム,テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体、前記赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がユ−ロピウム付活酸化イットリウム蛍光体、前記深赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がマンガン付活弗化ゲルマン酸マグネシウム蛍光体であることを特徴とする。
【0011】
又、第2の発明の蛍光ランプは、直管のガラスバルブの内面に保護層を形成すると共に、この保護層上に複数の蛍光体を含む発光層を形成してなり、前記発光層は、青色領域,緑色領域,赤色領域,深赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体にて、CIE色度図における色度座標がx=0.403〜0.423,y=0.365〜0.385の範囲に存在し、かつ540nmの発光ピ−クに対する660nmの発光ピ−クのエネルギ−比(660/540nm)が34〜52%、540nmの発光ピ−クに対する450nmの発光ピ−クのエネルギ−比(450/540nm)が4〜10%となるように構成され、前記青色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がユ−ロピウム付活クロロリン酸ストロンチウム・カルシウム・バリウム蛍光体、前記緑色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がセリウム,テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体、前記赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がユ−ロピウム付活酸化イットリウム蛍光体、前記深赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がマンガン付活弗化ゲルマン酸マグネシウム蛍光体であることを特徴とする。
【0012】
さらに、第3の発明の蛍光ランプは、曲管のガラスバルブの内面に複数の蛍光体を含む発光層を形成してなり、前記発光層は、青色領域,緑色領域,赤色領域,深赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体にて、CIE色度図における色度座標がx=0.403〜0.423,y=0.365〜0.385の範囲に存在し、かつ540nmの発光ピ−クに対する660nmの発光ピ−クのエネルギ−比(660/540nm)が34〜52%、540nmの発光ピ−クに対する450nmの発光ピ−クのエネルギ−比(450/540nm)が4〜10%となるように構成され、前記青色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がユ−ロピウム,マンガン付活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光体、前記緑色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がセリウム,テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体、前記赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がユ−ロピウム付活酸化イットリウム蛍光体、前記深赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がマンガン付活弗化ゲルマン酸マグネシウム蛍光体であることを特徴とする。
さらに、第4の発明の蛍光ランプは、曲管のガラスバルブの内面に保護層を形成すると共に、この保護層上に複数の蛍光体を含む発光層を形成してなり、前記発光層は、青色領域,緑色領域,赤色領域,深赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体にて、CIE色度図における色度座標がx=0.403〜0.423,y=0.365〜0.385の範囲に存在し、かつ540nmの発光ピ−クに対する660nmの発光ピ−クのエネルギ−比(660/540nm)が34〜52%、540nmの発光ピ−クに対する450nmの発光ピ−クのエネルギ−比(450/540nm)が4〜10%となるように構成され、前記青色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がユ−ロピウム,マンガン付活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光体、前記緑色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がセリウム,テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体、前記赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がユ−ロピウム付活酸化イットリウム蛍光体、前記深赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がマンガン付活弗化ゲルマン酸マグネシウム蛍光体であることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の1実施例について説明する。ソ−ダライムガラス,鉛ガラス,低鉛ガラスなどからなる直管ないし曲管のガラスバルブの内面には、蛍光体より粒径が小さい絶縁部材にて保護層が形成されており、この保護層上に複数の蛍光体を混合してなる混合蛍光体にて発光層が形成されている。
【0014】
保護層には、蛍光体の粒径より小さな粒径、例えば50mμ程度の粒径のアルミナ(Al2 O3 )などの絶縁部材が用いられ、ガラスバルブの内面全体に形成される。特に、アルミナを用いる場合には、紫外線反射性が得られるために、水銀の共鳴線(253.7nm)による発光層の励起がより効率的に行われ、明るさを効果的に改善できる上、水銀とガラスバルブとの接触による変色をも抑制できる。尚、絶縁部材としては、アルミナの他、マグネシア(MgO),チタニア(TiO2 )なども使用できる。
【0015】
又、発光層は、青色領域(430〜470nm),緑色領域(520〜560nm),赤色領域(590〜630nm),深赤色領域(640〜680nm)に発光ピ−クを有する蛍光体にて、CIE色度図における色度座標がx=0.403〜0.423,y=0.365〜0.385の範囲に存在し、かつ540nmの発光ピ−クに対する660nmの発光ピ−クのエネルギ−比(660/540nm)が34〜52%、540nmの発光ピ−クに対する450nmの発光ピ−クのエネルギ−比(450/540nm)が4〜10%となるように構成されている。
【0016】
この発光層は、直管のガラスバルブの場合、具体的には例えば453nmに発光ピ−クを有するユ−ロピウム付活クロロリン酸ストロンチウム・カルシウム・バリウム蛍光体((SrCaBa)5 (PO4 )3 Cl:Eu)と、544nmに発光ピ−クを有するセリウム,テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体(LaPO4 :Ce,Tb)と、611nmに発光ピ−クを有するユ−ロピウム付活酸化イットリウム蛍光体(Y2 O3 :Eu)と、658nmに発光ピ−クを有するマンガン付活弗化ゲルマン酸マグネシウム蛍光体(3.5MgO・0.5MgF2 ・GeO2 :Mn)との混合蛍光体にて形成されている。この発光層における混合蛍光体の付着量は、例えば0.8〜3.5mg/cm2 に設定されている。尚、ガラスバルブの端部には一対の電極が配置されており、ガラスバルブの内部空間にはアルゴンなどの不活性ガス,水銀などが封入されている。
【0017】
一方、この発光層は、曲管のガラスバルブの場合、具体的には例えば450,515nmに発光ピ−クを有するユ−ロピウム,マンガン付活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光体(BaMg2 Al16O27:Eu,Mn)と、544nmに発光ピ−クを有するセリウム,テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体(LaPO4 :Ce,Tb)と、611nmに発光ピ−クを有するユ−ロピウム付活酸化イットリウム蛍光体(Y2 O3 :Eu)と、658nmに発光ピ−クを有するマンガン付活弗化ゲルマン酸マグネシウム蛍光体(3.5MgO・0.5MgF2 ・GeO2 :Mn)との混合蛍光体にて形成されている。尚、ユ−ロピウム,マンガン付活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光体はブル−グリ−ンのボディカラ−を有している。
【0018】
この蛍光ランプでは、CIE色度図における色度座標がx=0.403〜0.423,y=0.365〜0.385の範囲に存在し、かつ540nmの発光ピ−クに対する660nmの発光ピ−クのエネルギ−比(660/540nm)が34〜52%、540nmの発光ピ−クに対する450nmの発光ピ−クのエネルギ−比(450/540nm)が4〜10%となるように設定されており、図1に示す分光エネルギ−分布特性が得られる。そして、上述の条件を満たす限り落ち着いた雰囲気の照明効果を損なうことなく、各種の物体色を有する食材、特に食肉をより鮮やかにきれいに照明でき、白熱電球と同等以上の照明効果を発揮することができるものである。
【0019】
この点、本発明者は、色度座標において、x値を0.413に設定し、y値を0.360〜0.390の間で変化させて食肉(牛肉,豚肉),ピ−マン,茄子の見え方を観察したところ、図2に示す結果が得られた。尚、同図において、○印は食材の見え方が極めて優れていることを、△印は実用範囲であることを、×印は劣っていることをそれぞれ示している。同図から明らかなように、食肉の見え方はy値が0.373〜0.385で、ピ−マン及び茄子の見え方はy値がそれぞれ0.370〜0.385で極めて優れているが、食肉ではy値が0.366〜0.370で、ピ−マン及び茄子ではy値が0.360〜0.366,0.390でも実用に供し得るものの、それ以外の範囲では劣っており、望ましい照明は実現できない。従って、y値は0.365〜0.385の範囲内に設定しなければならない。尚、x値も同様な理由で、0.403〜0.423の範囲に設定することが望ましい。
【0020】
又、本発明者は、食材の見え方は上述の色度座標の他に、540nmの発光ピ−クに対する660nmの発光ピ−クのエネルギ−比(660/540nm)及び540nmの発光ピ−クに対する450nmの発光ピ−クのエネルギ−比(450/540nm)が深く関わっていることを見出し、この点、エネルギ−比(660/540nm及び450/540nm)をそれぞれ32〜53%及び2〜12%の範囲で変化させて食肉(豚肉),ピ−マン,茄子の見え方を観察したところ、図3及び図4に示す結果が得られた。尚、同図において、○印は食肉の見え方が極めて優れていることを、△印は実用範囲であることを、×印は劣っていることをそれぞれ示している。
【0021】
図3から明らかなように、食肉及び茄子の見え方はエネルギ−比660/540が39〜48%で、ピ−マンの見え方はエネルギ−比660/540が39〜51%で極めて優れているが、食肉ではエネルギ−比660/540が35%,51%で、ピ−マンでは32〜35%,53%で、茄子では32〜35%,51%でも実用に供し得るものの、それ以外の範囲では劣っている。又、図4から明らかなように、食肉の見え方はエネルギ−比450/540が4〜10%で、ピ−マンの見え方はエネルギ−比450/540が2〜10%で、茄子の見え方はエネルギ−比450/540が4〜12%で極めて優れているが、ピ−マンでは12%で、茄子では2%でも実用に供し得るものの、それ以外の範囲では劣っており、望ましい照明は実現できない。従って、エネルギ−比660/540及び450/540は上述の色度座標値と相俟ってそれぞれ34〜52%,4〜10%の範囲に設定しなければならない。
【0022】
さらに、ガラスバルブが曲管の場合において、発光層の一部を構成する青色領域に発光ピ−クを有する蛍光体としてユ−ロピウム,マンガン付活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光体が適用されているが、この蛍光体はブル−グリ−ンのボディカラ−を有しているために、水銀の共鳴線の放出が多い曲管蛍光ランプにおいて抑制効果が顕著であり、各種食材の見え方の改善に貢献している。
【0023】
尚、本発明は、何ら上記実施例にのみ制約されることなく、例えば各蛍光体は特定の発光領域に発光ピ−クを有すれば、上述以外の蛍光体を適宜に組み合わせて使用することもできる。又、保護層は場合によっては省略できる。さらには、曲管蛍光ランプは環状の他、U字状,二重U字状などの形態に構成することもできる。
【0024】
【実施例】
次に、第1の実験例について説明する。直管のガラスバルブの内面にアルミナよりなる保護層を形成すると共に、この保護層の上に、ユ−ロピウム付活クロロリン酸ストロンチウム・カルシウム・バリウム蛍光体と、セリウム,テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体と、ユ−ロピウム付活酸化イットリウム蛍光体と、マンガン付活弗化ゲルマン酸マグネシウム蛍光体とを重量比でそれぞれ10%、20%、45%、25%の割合で混合してなる混合蛍光体で発光層を形成した本発明にかかるFL40Sタイプの蛍光ランプを製造した。
【0025】
この蛍光ランプの各種特性を測定したところ、次の結果が得られた。尚、分光エネルギ−分布特性は図1に示す。これの全光束及び色温度はそれぞれ2728Lm,3188Kであり、CIE色度図における色度座標はxが0.4125,yが0.3731であり、エネルギ−比660/540nm及び450/540nmはそれぞれ43%、7%であった。又、この蛍光ランプにて室内照明したところ、落ち着いた雰囲気の照明効果が得られ、各種の物体色を有する食材、特に食肉をより鮮やかにきれいに照明でき、十分な照明効果を発揮することができた。
【0026】
次に、第2の実験例について説明する。曲管のガラスバルブの内面にアルミナよりなる保護層を形成すると共に、この保護層の上に、ユ−ロピウム,マンガン付活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光体と、セリウム,テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体と、ユ−ロピウム付活酸化イットリウム蛍光体と、マンガン付活弗化ゲルマン酸マグネシウム蛍光体とを重量比でそれぞれ10%、20%、45%、25%の割合で混合してなる混合蛍光体で発光層を形成した本発明にかかるFCL30タイプの蛍光ランプを製造した。
【0027】
この蛍光ランプの各種特性を測定したところ、次の結果が得られた。これの全光束及び色温度はそれぞれ1530Lm,3200Kであり、CIE色度図における色度座標はxが0.413,yが0.375であり、エネルギ−比660/540nm及び450/540nmはそれぞれ45%、6%であった。又、この蛍光ランプにて室内照明したところ、落ち着いた雰囲気の照明効果が得られ、各種の物体色を有する食材、特に食肉をより鮮やかにきれいに照明でき、十分な照明効果を発揮することができた。
【0028】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、CIE色度図における色度座標がx=0.403〜0.423,y=0.365〜0.385の範囲に存在し、かつ540nmの発光ピ−クに対する660nmの発光ピ−クのエネルギ−比(660/540nm)が34〜52%、540nmの発光ピ−クに対する450nmの発光ピ−クのエネルギ−比(450/540nm)が4〜10%となるように設定されているために、白熱電球と同様に落ち着いた雰囲気の照明効果が得られ、さらに各種の物体色を有する食材、特に食肉をより鮮やかにきれいに照明でき、十分な照明効果を発揮することができる。
【0029】
又、発光層の一部を構成する蛍光体に、マンガン付活弗化ゲルマン酸マグネシウム蛍光体のようにボディカラ−が黄色であるものや、ユ−ロピウム,マンガン付活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光体のようにボディカラ−がブル−グリ−ンであるものを適用すれば、水銀共鳴線を適正に抑制でき、各種食材,肌の見え方などを改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例にかかる蛍光ランプの分光エネルギ−分布図。
【図2】色度点yに対する各種食材の見え方を示す図。
【図3】発光ピ−ク540nmと660nmとのエネルギ−比に対する各種食材の見え方を示す図。
【図4】発光ピ−ク540nmと450nmとのエネルギ−比に対する各種食材の見え方を示す図。
【図5】従来例にかかる白熱電球の分光エネルギ−分布図。
【図6】従来例にかかる白熱蛍光ランプの分光エネルギ−分布図。
【図7】従来例にかかる三波長形蛍光ランプの分光エネルギ−分布図。
Claims (4)
- 直管のガラスバルブの内面に複数の蛍光体を含む発光層を形成してなり、前記発光層は、青色領域,緑色領域,赤色領域,深赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体にて、CIE色度図における色度座標がx=0.403〜0.423,y=0.365〜0.385の範囲に存在し、かつ540nmの発光ピ−クに対する660nmの発光ピ−クのエネルギ−比(660/540nm)が34〜52%、540nmの発光ピ−クに対する450nmの発光ピ−クのエネルギ−比(450/540nm)が4〜10%となるように構成され、前記青色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がユ−ロピウム付活クロロリン酸ストロンチウム・カルシウム・バリウム蛍光体、前記緑色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がセリウム,テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体、前記赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がユ−ロピウム付活酸化イットリウム蛍光体、前記深赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がマンガン付活弗化ゲルマン酸マグネシウム蛍光体であることを特徴とする蛍光ランプ。
- 直管のガラスバルブの内面に保護層を形成すると共に、この保護層上に複数の蛍光体を含む発光層を形成してなり、前記発光層は、青色領域,緑色領域,赤色領域,深赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体にて、CIE色度図における色度座標がx=0.403〜0.423,y=0.365〜0.385の範囲に存在し、かつ540nmの発光ピ−クに対する660nmの発光ピ−クのエネルギ−比(660/540nm)が34〜52%、540nmの発光ピ−クに対する450nmの発光ピ−クのエネルギ−比(450/540nm)が4〜10%となるように構成され、前記青色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がユ−ロピウム付活クロロリン酸ストロンチウム・カルシウム・バリウム蛍光体、前記緑色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がセリウム,テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体、前記赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がユ−ロピウム付活酸化イットリウム蛍光体、前記深赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がマンガン付活弗化ゲルマン酸マグネシウム蛍光体であることを特徴とする蛍光ランプ。
- 曲管のガラスバルブの内面に複数の蛍光体を含む発光層を形成してなり、前記発光層は、青色領域,緑色領域,赤色領域,深赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体にて、CIE色度図における色度座標がx=0.403〜0.423,y=0.365〜0.385の範囲に存在し、かつ540nmの発光ピ−クに対する660nmの発光ピ−クのエネルギ−比(660/540nm)が34〜52%、540nmの発光ピ−クに対する450nmの発光ピ−クのエネルギ−比(450/540nm)が4〜10%となるように構成され、前記青色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がユ−ロピウム,マンガン付活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光体、前記緑色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がセリウム,テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体、前記赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がユ−ロピウム付活酸化イットリウム蛍光体、前記深赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がマンガン付活弗化ゲルマン酸マグネシウム蛍光体であることを特徴とする蛍光ランプ。
- 曲管のガラスバルブの内面に保護層を形成すると共に、この保護層上に複数の蛍光体を含む発光層を形成してなり、前記発光層は、青色領域,緑色領域,赤色領域,深赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体にて、CIE色度図における色度座標がx=0.403〜0.423,y=0.365〜0.385の範囲に存在し、かつ540nmの発光ピ−クに対する660nmの発光ピ−クのエネルギ−比(660/540nm)が34〜52%、540nmの発光ピ−クに対する450nmの発光ピ−クのエネルギ−比(450/540nm)が4〜10%となるように構成され、前記青色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がユ−ロピウム,マンガン付活アルミン酸バリウム・マグネシウム蛍光体、前記緑色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がセリウム,テルビウム付活リン酸ランタン蛍光体、前記赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がユ−ロピウム付活酸化イットリウム蛍光体、前記深赤色領域に発光ピ−クを有する蛍光体がマンガン付活弗化ゲルマン酸マグネシウム蛍光体であることを特徴とする蛍光ランプ。
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