JP2004324901A - 熱交換換気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来では、流路切り替え手段が必要であった。また、プレート式全熱交換素子は透湿性、伝熱性の高い伝熱板と流路を形成するための剛性の高い間隔板から構成され吸放湿性の高い材料は使用されていなかった。また、熱交換素子は顕熱は回収するものの、潜熱としては回収率が低いものであり、空気中の水分は捕集され難いものであった。
【解決手段】伝熱性を有する伝熱板と、複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を有するための少なくとも吸放湿剤を含む間隔板を交互に積層した熱交換気素子と、前記熱交換換気素子の交差する二つの流路に空気を送るための送風方向を反転可能な送風手段と、前記熱交換換気素子へ送る空気を加熱するための加熱手段を備えた熱交換換気装置とする。
【選択図】 図1
【解決手段】伝熱性を有する伝熱板と、複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を有するための少なくとも吸放湿剤を含む間隔板を交互に積層した熱交換気素子と、前記熱交換換気素子の交差する二つの流路に空気を送るための送風方向を反転可能な送風手段と、前記熱交換換気素子へ送る空気を加熱するための加熱手段を備えた熱交換換気装置とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内からの湿分放出防止と室外からの湿分室内導入を防止する熱交換換気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来は、流路切り替え手段を用いて、プレート式全熱交換換気素子により室内空気と室外空気の全熱交換換気、室内の加湿、除湿を行うものであった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−94124号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来では流路切り替え手段が必要であった。また、プレート式全熱交換素子は透湿性、伝熱性の高い伝熱板と流路を形成するための剛性の高い間隔板から構成され吸放湿性の高い材料は使用されていなかった。また、熱交換素子は顕熱は回収するものの、潜熱としては回収率が低いものであり、空気中の水分は捕集され難いものであった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の熱交換換気装置は、伝熱性を有する伝熱板と、複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を有するための少なくとも吸放湿剤を含む間隔板を交互に積層した熱交換気素子と、前記熱交換換気素子の交差する二つの流路に空気を送るための送風方向を反転可能な送風手段と、前記熱交換換気素子へ送る空気を加熱するための加熱手段を備えたことを特徴とする。
【0006】
本発明の請求項2記載の熱交換換気装置の制御方法は、伝熱性を有する伝熱板と、複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を有するための少なくとも吸放湿剤を含む間隔板を交互に積層した熱交換気素子と、前記熱交換換気素子の交差する二つの流路に空気を送るための送風方向を反転可能な送風手段と、前記熱交換換気素子へ送る空気を加熱するための加熱手段を備えた熱交換換気装置であって、前記熱交換気素子の交差する二つの流路にそれぞれ一定時間空気を送る制御と、前記加熱手段により加熱した空気を前記熱交換気素子の一方の流路のみ送風方向を反転させ一定時間空気を送る制御を繰り返し行ことを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項3記載の熱交換換気装置の制御装置は、伝熱性を有する伝熱板と、複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を有するための少なくとも吸放湿剤を含む間隔板を交互に積層した熱交換気素子と、前記熱交換換気素子の交差する二つの流路に空気を送るための送風方向を反転可能な送風手段と、前記熱交換換気素子へ送る空気を加熱するための加熱手段を備えた熱交換換気装置であって、前記熱交換気素子の交差する二つの流路にそれぞれ一定時間空気を送る信号と、前記加熱手段により加熱した空気を前記熱交換気素子の一方の流路のみ送風方向を反転させ一定時間空気を送る信号を繰り返し発することを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項4記載の熱交換換気装置は、請求項1記載の熱交換換気装置において、吸放湿剤がゼオライト、シリカゲル、イオン交換樹脂の内のいずれかであることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項5記載の熱交換換気装置は、請求項1記載の熱交換換気装置であって、前記加熱手段を有する経路において、前記熱交換素子の下流側に温度検知手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項6記載の熱交換換気装置の制御方法は、請求項2記載の熱交換換気装置の制御方法において、前記加熱手段を有する経路において、前記熱交換素子の下流側に温度検知手段を備え、前記吸放湿剤の再生に必要な温度となるように入力を制御することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による空調装置の一実施例を示す構成図である。以下、図1を参照しながら本発明を説明する。1はケーシング、2および3は仕切り板、4は熱交換素子で4a、4b、4c、4dの面に開口しており、4aと4c、4bと4dが同一経路である。5、6は加熱手段でニクロムヒータ、セラミックヒータ等である。7と8は送風機で風向を反転することが可能であり、室外側に開放となっている。9、10は開口部で室内側へ連結されている。
【0012】
11、12は温度検出器である。送風機7は9の位置に、送風機8は10の位置に設置することも可能である。
【0013】
図2に本発明に用いる4の熱交換素子の斜視図を示す。4a側と4c側、4b側と4d側はつながり経路を構成している、各経路を通過する空気は交差する構成となっている。前記熱交換素子は伝熱性を有する伝熱板20と複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を設けるための複数の間隔板21から構成されている。前記伝熱板はセルロースを含むシート状になっており、前記伝熱板を通じて、空気中の熱および湿分が移行することが可能である。材質としては空気の漏れの少ない気密性が高いシートが望ましい。また間隔板21にはセルロースを含むシートに予め吸放湿剤を含有させたもの、セルロースを含むシートに吸放湿剤を塗布したもので、前記吸放湿剤には例えば、シリカゲルやゼオライト、イオン交換樹を用いることができる。とくにシリカゲル、ゼオライであれば低温時に水を吸着し、約60℃以上の高温で脱離させることが可能であることはよく知られている。
【0014】
まず、室内からの湿分放出を防止した換気を行う場合について説明する。制御1として送風機7、8を動作させ、4aから4cに、4bから4dに風を流す。加熱手段5、6は動作させない。このとき熱交換が伝熱板20を通して行われると同時に、間隔板21に水分が吸着する。次に制御2として送風機7を停止、送風機8のみを風向を反転し4dから4bに風が流れるようにする。さらに加熱手段5も動作させ通過空気の加熱を行い、間隔板21に吸着した水分を脱離させ、加湿空気を室内へ送りこむ。ほぼ湿分が脱離したら、前記制御1で動作させるというように、制御1と制御2を繰り返し行う。
【0015】
次に室内への湿分導入を防止した換気を行う場合について説明する。制御1として送風機7、8を動作させ、4aから4cに、4bから4dに風を流す。加熱手段5、6は動作させない。このとき熱交換が伝熱板20を通して行われると同時に、間隔板21に水分が吸着する。次に制御3として送風機8を停止、送風機7のみを風向を反転し4cから4aに風が流れるようにする。さらに加熱手段6も動作させ通過空気の加熱を行い、間隔板21に吸着した水分を脱離させ、室外へ湿分を放出し、吸放湿剤を再生する。ほぼ湿分が脱離したら、前記制御1で動作させるというように、制御1と制御3を繰り返し行う。
【0016】
11、12の温度検出器の信号によって、設定温度になったときに、加熱手段5、6の入力を下げるように制御することが可能となる。
【0017】
【実施例】
(実施例1)
図1の構成の換気装置を30m3の室外環境を制御可能な実験室の室外壁に設置した。室外環境を5℃50%RHとした。なお実験室内は一定温度となるように制御可能で、23℃となるようにした。熱交換素子は一辺20cm、ピッチ5mm、山高さ5mmのものを用い、間隔板にシリカゲルを塗布したものを用いた。加熱手段にはニクロムヒータを用い入力は300Wとした。送風機7および送風機8の風量が0.6m3となるように運転した。
【0018】
前記制御1および制御2の運転を10分間隔で繰り返し行い、1時間経過時の室内中央の温度、湿度を測定した。比較例1として制御1の運転のみを同様の換気時間となるように30分連続して行った。
【0019】
室内中央の温度、湿度を測定したところ、実施例1では23.0℃、37.2%RH、比較例1では23℃、28.9%であり、室内湿度に明らかな差があった。
【0020】
なお制御1の熱交換運転時の全熱交換効率は35〜40%あり、十分に全熱交換されていた。
【0021】
また間隔板にシリカゲルの代わりにゼオライトを用いた場合は23℃、36.5%、イオン交換樹脂を用いた場合は36.2%であった。
【0022】
(実施例2)
図1の構成の換気装置を30m3の室外環境を制御可能な実験室の室外壁に設置した。室外環境を28℃60%RHとした。なお実験室内は一定温度となるように制御可能で、23℃となるようにした。熱交換素子は一辺20cm、ピッチ5mm、山高さ5mmのものを用い、間隔板にシリカゲルを塗布したものを用いた。加熱手段にはニクロムヒータを用いた。入力は300Wとした。送風機7および送風機8の風量が0.6m3となるように運転した。
【0023】
また、前記制御1および制御3の運転を10分間隔で繰り返し行い、1時間経過時の室内中央の温度、湿度を測定した。比較例2として制御1の運転のみを同様の換気時間となるように30分連続して行った。
【0024】
室内中央の温度、湿度を測定したところ、実施例2では23.0℃、58%RH、比較例2では23℃、73%であり、室内湿度に明らかな差があった。
【0025】
なお、制御1の熱交換運転時の全熱交換効率は35〜40%あり、十分に全熱交換されていた。
【0026】
また、間隔板にシリカゲルの代わりにゼオライトを用いた場合は23℃、57%、イオン交換樹脂を用いた場合は60%であった。
【0027】
【発明の効果】
上記実施例からも明らかなように、第一の発明は伝熱性を有する伝熱板と、複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を有するための少なくとも吸放湿剤を含む間隔板を交互に積層した熱交換気素子と、前記熱交換換気素子の交差する二つの流路に空気を送るための送風方向を反転可能な送風手段と、前記熱交換換気素子へ送る空気を加熱するための加熱手段を備えた熱交換換気装置とし、また伝熱性を有する伝熱板と、複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を有するための少なくとも吸放湿剤を含む間隔板を交互に積層した熱交換気素子と、前記熱交換換気素子の交差する二つの流路に空気を送るための送風方向を反転可能な送風手段と、前記熱交換換気素子へ送る空気を加熱するための加熱手段を備えた熱交換換気装置において、前記熱交換気素子の二つの交差する流路に一定時間空気を送る動作と、前記加熱手段により加熱させた空気を前記熱交換気素子の一方の流路に送風方向を反転させ一定時間送る制御を繰り返し行う制御方法を用い、伝熱性を有する伝熱板と、複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を有するための少なくとも吸放湿剤を含む間隔板を交互に積層した熱交換気素子と、前記熱交換換気素子の交差する二つの流路に空気を送るための送風方向を反転可能な送風手段と、前記熱交換換気素子へ送る空気を加熱するための加熱手段を備えた熱交換換気装置において、前記熱交換気素子の交差する二つの流路に一定時間空気を送る信号と、前記加熱手段により加熱させた空気を前記熱交換気素子の一つの流路に送風方向を反転させ一定時間送る信号を繰り返し発する熱交換換気装置の制御装置を用いるもので、この構成によれば経路切り替え手段を用いることなく、簡単な構成で明らかに熱交換換気時に室内からの湿分放出量を低減し、湿度の低下を防ぐことができる、また熱交換換気時の室外からの湿分室内導入量を低減し、湿度の上昇を防ぐことができるという効果を奏する。
【0028】
第二の発明は前記加熱手段を有する経路において、前記熱交換素子の下流側に温度検知手段を備え、前記吸放湿剤の再生に必要な温度となるように入力を制御するもので、この構成によれば明らかに無駄な入力を使用することがないという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空調装置の一実施例を示す構成図
【図2】本発明に用いる熱交換素子の斜視図
【符号の説明】
1 ケーシング
2、3 仕切り板
4 熱交換素子
5、6 加熱手段
7、8 送風機
9、10 開口部
20 伝熱板
21 間隔板
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内からの湿分放出防止と室外からの湿分室内導入を防止する熱交換換気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来は、流路切り替え手段を用いて、プレート式全熱交換換気素子により室内空気と室外空気の全熱交換換気、室内の加湿、除湿を行うものであった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−94124号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来では流路切り替え手段が必要であった。また、プレート式全熱交換素子は透湿性、伝熱性の高い伝熱板と流路を形成するための剛性の高い間隔板から構成され吸放湿性の高い材料は使用されていなかった。また、熱交換素子は顕熱は回収するものの、潜熱としては回収率が低いものであり、空気中の水分は捕集され難いものであった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の熱交換換気装置は、伝熱性を有する伝熱板と、複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を有するための少なくとも吸放湿剤を含む間隔板を交互に積層した熱交換気素子と、前記熱交換換気素子の交差する二つの流路に空気を送るための送風方向を反転可能な送風手段と、前記熱交換換気素子へ送る空気を加熱するための加熱手段を備えたことを特徴とする。
【0006】
本発明の請求項2記載の熱交換換気装置の制御方法は、伝熱性を有する伝熱板と、複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を有するための少なくとも吸放湿剤を含む間隔板を交互に積層した熱交換気素子と、前記熱交換換気素子の交差する二つの流路に空気を送るための送風方向を反転可能な送風手段と、前記熱交換換気素子へ送る空気を加熱するための加熱手段を備えた熱交換換気装置であって、前記熱交換気素子の交差する二つの流路にそれぞれ一定時間空気を送る制御と、前記加熱手段により加熱した空気を前記熱交換気素子の一方の流路のみ送風方向を反転させ一定時間空気を送る制御を繰り返し行ことを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項3記載の熱交換換気装置の制御装置は、伝熱性を有する伝熱板と、複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を有するための少なくとも吸放湿剤を含む間隔板を交互に積層した熱交換気素子と、前記熱交換換気素子の交差する二つの流路に空気を送るための送風方向を反転可能な送風手段と、前記熱交換換気素子へ送る空気を加熱するための加熱手段を備えた熱交換換気装置であって、前記熱交換気素子の交差する二つの流路にそれぞれ一定時間空気を送る信号と、前記加熱手段により加熱した空気を前記熱交換気素子の一方の流路のみ送風方向を反転させ一定時間空気を送る信号を繰り返し発することを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項4記載の熱交換換気装置は、請求項1記載の熱交換換気装置において、吸放湿剤がゼオライト、シリカゲル、イオン交換樹脂の内のいずれかであることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項5記載の熱交換換気装置は、請求項1記載の熱交換換気装置であって、前記加熱手段を有する経路において、前記熱交換素子の下流側に温度検知手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項6記載の熱交換換気装置の制御方法は、請求項2記載の熱交換換気装置の制御方法において、前記加熱手段を有する経路において、前記熱交換素子の下流側に温度検知手段を備え、前記吸放湿剤の再生に必要な温度となるように入力を制御することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による空調装置の一実施例を示す構成図である。以下、図1を参照しながら本発明を説明する。1はケーシング、2および3は仕切り板、4は熱交換素子で4a、4b、4c、4dの面に開口しており、4aと4c、4bと4dが同一経路である。5、6は加熱手段でニクロムヒータ、セラミックヒータ等である。7と8は送風機で風向を反転することが可能であり、室外側に開放となっている。9、10は開口部で室内側へ連結されている。
【0012】
11、12は温度検出器である。送風機7は9の位置に、送風機8は10の位置に設置することも可能である。
【0013】
図2に本発明に用いる4の熱交換素子の斜視図を示す。4a側と4c側、4b側と4d側はつながり経路を構成している、各経路を通過する空気は交差する構成となっている。前記熱交換素子は伝熱性を有する伝熱板20と複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を設けるための複数の間隔板21から構成されている。前記伝熱板はセルロースを含むシート状になっており、前記伝熱板を通じて、空気中の熱および湿分が移行することが可能である。材質としては空気の漏れの少ない気密性が高いシートが望ましい。また間隔板21にはセルロースを含むシートに予め吸放湿剤を含有させたもの、セルロースを含むシートに吸放湿剤を塗布したもので、前記吸放湿剤には例えば、シリカゲルやゼオライト、イオン交換樹を用いることができる。とくにシリカゲル、ゼオライであれば低温時に水を吸着し、約60℃以上の高温で脱離させることが可能であることはよく知られている。
【0014】
まず、室内からの湿分放出を防止した換気を行う場合について説明する。制御1として送風機7、8を動作させ、4aから4cに、4bから4dに風を流す。加熱手段5、6は動作させない。このとき熱交換が伝熱板20を通して行われると同時に、間隔板21に水分が吸着する。次に制御2として送風機7を停止、送風機8のみを風向を反転し4dから4bに風が流れるようにする。さらに加熱手段5も動作させ通過空気の加熱を行い、間隔板21に吸着した水分を脱離させ、加湿空気を室内へ送りこむ。ほぼ湿分が脱離したら、前記制御1で動作させるというように、制御1と制御2を繰り返し行う。
【0015】
次に室内への湿分導入を防止した換気を行う場合について説明する。制御1として送風機7、8を動作させ、4aから4cに、4bから4dに風を流す。加熱手段5、6は動作させない。このとき熱交換が伝熱板20を通して行われると同時に、間隔板21に水分が吸着する。次に制御3として送風機8を停止、送風機7のみを風向を反転し4cから4aに風が流れるようにする。さらに加熱手段6も動作させ通過空気の加熱を行い、間隔板21に吸着した水分を脱離させ、室外へ湿分を放出し、吸放湿剤を再生する。ほぼ湿分が脱離したら、前記制御1で動作させるというように、制御1と制御3を繰り返し行う。
【0016】
11、12の温度検出器の信号によって、設定温度になったときに、加熱手段5、6の入力を下げるように制御することが可能となる。
【0017】
【実施例】
(実施例1)
図1の構成の換気装置を30m3の室外環境を制御可能な実験室の室外壁に設置した。室外環境を5℃50%RHとした。なお実験室内は一定温度となるように制御可能で、23℃となるようにした。熱交換素子は一辺20cm、ピッチ5mm、山高さ5mmのものを用い、間隔板にシリカゲルを塗布したものを用いた。加熱手段にはニクロムヒータを用い入力は300Wとした。送風機7および送風機8の風量が0.6m3となるように運転した。
【0018】
前記制御1および制御2の運転を10分間隔で繰り返し行い、1時間経過時の室内中央の温度、湿度を測定した。比較例1として制御1の運転のみを同様の換気時間となるように30分連続して行った。
【0019】
室内中央の温度、湿度を測定したところ、実施例1では23.0℃、37.2%RH、比較例1では23℃、28.9%であり、室内湿度に明らかな差があった。
【0020】
なお制御1の熱交換運転時の全熱交換効率は35〜40%あり、十分に全熱交換されていた。
【0021】
また間隔板にシリカゲルの代わりにゼオライトを用いた場合は23℃、36.5%、イオン交換樹脂を用いた場合は36.2%であった。
【0022】
(実施例2)
図1の構成の換気装置を30m3の室外環境を制御可能な実験室の室外壁に設置した。室外環境を28℃60%RHとした。なお実験室内は一定温度となるように制御可能で、23℃となるようにした。熱交換素子は一辺20cm、ピッチ5mm、山高さ5mmのものを用い、間隔板にシリカゲルを塗布したものを用いた。加熱手段にはニクロムヒータを用いた。入力は300Wとした。送風機7および送風機8の風量が0.6m3となるように運転した。
【0023】
また、前記制御1および制御3の運転を10分間隔で繰り返し行い、1時間経過時の室内中央の温度、湿度を測定した。比較例2として制御1の運転のみを同様の換気時間となるように30分連続して行った。
【0024】
室内中央の温度、湿度を測定したところ、実施例2では23.0℃、58%RH、比較例2では23℃、73%であり、室内湿度に明らかな差があった。
【0025】
なお、制御1の熱交換運転時の全熱交換効率は35〜40%あり、十分に全熱交換されていた。
【0026】
また、間隔板にシリカゲルの代わりにゼオライトを用いた場合は23℃、57%、イオン交換樹脂を用いた場合は60%であった。
【0027】
【発明の効果】
上記実施例からも明らかなように、第一の発明は伝熱性を有する伝熱板と、複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を有するための少なくとも吸放湿剤を含む間隔板を交互に積層した熱交換気素子と、前記熱交換換気素子の交差する二つの流路に空気を送るための送風方向を反転可能な送風手段と、前記熱交換換気素子へ送る空気を加熱するための加熱手段を備えた熱交換換気装置とし、また伝熱性を有する伝熱板と、複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を有するための少なくとも吸放湿剤を含む間隔板を交互に積層した熱交換気素子と、前記熱交換換気素子の交差する二つの流路に空気を送るための送風方向を反転可能な送風手段と、前記熱交換換気素子へ送る空気を加熱するための加熱手段を備えた熱交換換気装置において、前記熱交換気素子の二つの交差する流路に一定時間空気を送る動作と、前記加熱手段により加熱させた空気を前記熱交換気素子の一方の流路に送風方向を反転させ一定時間送る制御を繰り返し行う制御方法を用い、伝熱性を有する伝熱板と、複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を有するための少なくとも吸放湿剤を含む間隔板を交互に積層した熱交換気素子と、前記熱交換換気素子の交差する二つの流路に空気を送るための送風方向を反転可能な送風手段と、前記熱交換換気素子へ送る空気を加熱するための加熱手段を備えた熱交換換気装置において、前記熱交換気素子の交差する二つの流路に一定時間空気を送る信号と、前記加熱手段により加熱させた空気を前記熱交換気素子の一つの流路に送風方向を反転させ一定時間送る信号を繰り返し発する熱交換換気装置の制御装置を用いるもので、この構成によれば経路切り替え手段を用いることなく、簡単な構成で明らかに熱交換換気時に室内からの湿分放出量を低減し、湿度の低下を防ぐことができる、また熱交換換気時の室外からの湿分室内導入量を低減し、湿度の上昇を防ぐことができるという効果を奏する。
【0028】
第二の発明は前記加熱手段を有する経路において、前記熱交換素子の下流側に温度検知手段を備え、前記吸放湿剤の再生に必要な温度となるように入力を制御するもので、この構成によれば明らかに無駄な入力を使用することがないという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空調装置の一実施例を示す構成図
【図2】本発明に用いる熱交換素子の斜視図
【符号の説明】
1 ケーシング
2、3 仕切り板
4 熱交換素子
5、6 加熱手段
7、8 送風機
9、10 開口部
20 伝熱板
21 間隔板
Claims (6)
- 伝熱性を有する伝熱板と、複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を有するための少なくとも吸放湿剤を含む間隔板を交互に積層した熱交換気素子と、前記熱交換換気素子の交差する二つの流路に空気を送るための送風方向を反転可能な送風手段と、前記熱交換換気素子へ送る空気を加熱するための加熱手段を備えたことを特徴とする熱交換換気装置。
- 伝熱性を有する伝熱板と、複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を有するための少なくとも吸放湿剤を含む間隔板を交互に積層した熱交換気素子と、前記熱交換換気素子の交差する二つの流路に空気を送るための送風方向を反転可能な送風手段と、前記熱交換換気素子へ送る空気を加熱するための加熱手段を備えた熱交換換気装置であって、前記熱交換気素子の交差する二つの流路にそれぞれ一定時間空気を送る制御と、前記加熱手段により加熱した空気を前記熱交換気素子の一方の流路のみ送風方向を反転させ一定時間空気を送る制御を繰り返し行ことを特徴とする熱交換換気装置の制御方法。
- 伝熱性を有する伝熱板と、複数の前記伝熱板間に気流通過のための経路を有するための少なくとも吸放湿剤を含む間隔板を交互に積層した熱交換気素子と、前記熱交換換気素子の交差する二つの流路に空気を送るための送風方向を反転可能な送風手段と、前記熱交換換気素子へ送る空気を加熱するための加熱手段を備えた熱交換換気装置であって、前記熱交換気素子の交差する二つの流路にそれぞれ一定時間空気を送る信号と、前記加熱手段により加熱した空気を前記熱交換気素子の一方の流路のみ送風方向を反転させ一定時間空気を送る信号を繰り返し発することを特徴とする熱交換換気装置の制御装置。
- 吸放湿剤がゼオライト、シリカゲル、イオン交換樹脂の内のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の熱交換換気装置。
- 前記加熱手段を有する経路において、前記熱交換素子の下流側に温度検知手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の熱交換換気装置。
- 前記加熱手段を有する経路において、前記熱交換素子の下流側に温度検知手段を備え、前記吸放湿剤の再生に必要な温度となるように入力を制御することを特徴とする請求項2記載の熱交換換気装置の制御方法。
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- 2003-04-21 JP JP2003115566A patent/JP2004324901A/ja active Pending
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