JP2004324874A - ドリフトピン及びこれを用いた部材の結合構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造で、ピン本体を部材に打ち込んだ後又は部材の貫通孔に貫通させた後に抜けを防止するドリフトピンを提供する。
【解決手段】ドリフトピン11は、外周面に環状溝12bが設けられたピン本体12と、環状溝12bに装着されピン本体12が部材に打ち込まれるときに縮径して打ち込みを可能とし、ピン本体12の戻り方向に対しては拡径してピン本体12の戻りを阻止する戻り止めリング13とを備えた構成としたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】ドリフトピン11は、外周面に環状溝12bが設けられたピン本体12と、環状溝12bに装着されピン本体12が部材に打ち込まれるときに縮径して打ち込みを可能とし、ピン本体12の戻り方向に対しては拡径してピン本体12の戻りを阻止する戻り止めリング13とを備えた構成としたものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピン本体を部材に打ち込んだ後又は部材の貫通孔に貫通させた後に抜けを防止するようにしたドリフトピン及びこれを用いた部材の結合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、木造家屋の一般的な構造は、図18に示すように基礎コンクリート上に間隔を存して載置した通気用パッキン上に土台としての横材1を載置固定し、この横材1に柱2を垂設している。近年、横材1と柱2との組付は、T字形の鋼板製組付プレート3を使用し、水平部3aを横木1に載置固定し、柱2の下端に長手方向に設けたスリット2aに垂直部3bを嵌挿し、該垂直部3bに設けられた孔3cと合致させて穿設した柱2の下孔2bにドリフトピン4を打ち込んで固定する工法が採用されている。尚、組付プレート3の孔3cは、ドリフトピン4よりも僅かに大径とされ、柱2の下孔2bはドリフトピン4よりも僅かに小径とされている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−115339号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のドリフトピン4は、柱2に穿設した下孔2bに単に打ち込むだけであるため経年変化に伴う木痩せや振動等により徐々に緩んで抜け出てくるおそれがある。また、ドリフトピン4は、単なる棒状体をなしているために水平方向から打ち込む箇所には使用することができるが、上下方向には抜け落ちてしまうおそれがあり使用することができない。更に、ドリフトピン4は、上述したように横木1と柱2とを固定する場合のように対象物が木材のみとされており、他の部材に対しては使用することができない。
【0005】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、簡単な構造で、ピン本体を部材に打ち込んだ後又は部材の貫通孔に貫通させた後に抜けを防止するドリフトピン及びこれを用いた部材の結合構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明では、ドリフトピンは、外周面に環状溝が設けられたピン本体と、前記環状溝に装着され前記ピン本体が部材に打ち込まれるときに縮径して前記打ち込みを可能とし、前記ピン本体の戻り方向に対しては拡径して前記ピン本体の戻りを阻止する戻り止めリングとを備えたことを特徴とする。
【0007】
ドリフトピンは、ピン本体が部材に打ち込まれるときには、戻り止めリングが縮径して前記ピン本体の打ち込み、又は部材の貫通孔への貫通が可能となる。ピン本体に抜け方向の力が加わると戻り止めリングが拡径してピン本体が打ち込まれている部材の孔の内周面に食い込み、又は貫通孔の周縁部に係止されてピン本体の戻りを阻止する。
【0008】
請求項2の発明では、前記ピン本体の環状溝の底面は、打ち込み方向の前側が浅く後側が深いテーパ面をなし、前記戻り止めリングは、内径が前記環状溝の前側の軸径と略同径とされ、前端の外径が前記ピン本体と略同径をなし後端の外径が前記ピン本体よりも大径とされて側壁外周面がテーパ面をなして拡径し且つ前記側壁にスリットが設けられて拡縮可能とされていることを特徴とする。
【0009】
戻り止めリングは、ピン本体が部材に打ち込まれるときは、縮径して内周面が環状溝の底面に当接し、外周面がピン本体の外周面と面一となる。これにより、ピン本体の部材への打ち込み、又は部材の貫通孔への貫通が容易となる。ピン本体に戻り方向(抜け方向)の力が作用すると、戻り止めリングの前端が環状溝の前側面に係止され、後端が拡径してピン本体の外周面から張り出し、ピン本体が打ち込まれている孔の内周面に食い込んで、又は貫通孔の周縁部に係止されてピン本体の戻りを阻止する。これにより、ピン本体の戻り(抜け)が阻止される。
【0010】
請求項3の発明では、前記ピン本体の環状溝の前側面は、開口部から底面まで前側内方に向かって傾斜して成り、前記戻り止めリングの先端が前記前側面に係止されて拡径されるときに外れを阻止することを特徴とする。
戻り止めリングは、ピン本体に戻り方向(抜け方向)に大きな力が作用すると、これに応じて前端が環状溝の前側面に当接し当該前端を支点として後端が拡径する。前記前側面は、開口部から底面まで前側内方に向けて傾斜していることで、開口端が係止爪の作用をなして戻り止めリングの前端を係止し、環状溝から外れることを阻止する。これにより、戻り止めリングは、ピン本体に大きな戻り方向の力が作用してもピン本体から外れることが防止され、ピン本体を固定する。
【0011】
請求項4の発明では、組付プレートの一側を第1の部材に固定し、他側を第2の部材の端面に設けたスリットに嵌挿し、前記第2の部材の側面に前記組付プレートの他側に設けた孔を貫通させて第1のドリフトピンを打ち込み、前記第2の部材の前記第1のドリフトピンが打ち込まれた側面と隣り合う側面に前記第1のドリフトピンと交差且つ接触させて第2のドリフトピンを打ち込み、前記第1の部材と前記第2の部材とを固定することを特徴とする。
【0012】
第2の部材に第1のドリフトピンと交差させ且つ接触させて第2のドリフトピン打ち込むことで、第2の部材に加わる荷重に対して前記第1のドリフトピンに作用する荷重の一部が第2のドリフトピンに伝達され、当該第2のドリフトピンから第2の部材に分散される。即ち、第2のドリフトピンは、第1のドリフトピンが第2の部材に作用する力を緩和する。これにより、第2の部材の耐久性の向上が図られる。
【0013】
請求項5の発明では、前記第1及び第2のドリフトピンは、前記請求項1乃至3記載のドリフトピンであることを特徴とする。
請求項1乃至3に記載のドリフトピンは、部材からの抜けが防止されることで第1の部材と第2の部材とを結合する第1及び第2のドリフトピンとして使用することにより、第1の部材と第2の部材とを確実に結合することができる。
【0014】
請求項6の発明では、前記第2のドリフトピンは前記第1のドリフトピンと直交することを特徴とする。
木材の柱のように角材の場合には第1のドリフトピンを打ち込む一の側面と第2のドリフトピンを打ち込む隣り合う他の側面とが直交しており、従って、第2のドリフトピンを第1のドリフトピンと直交させることで、第2のドリフトピンの下孔を明ける場合や前記第2のドリフトピンを打ち込む際の作業性の向上が図られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下本発明に係わるドリフトピンの実施形態を図面により詳細に説明する。
図1は、本発明に係るドリフトピンの第1実施形態を示す正面図、図2は、図1の矢線II−IIに沿う拡大断面図、図3は、図2の環状溝の要部拡大図である。図1に示すようにドリフトピン11は、ピン本体12と戻り止めリング13とから成り、ピン本体12は、前端(先端)が相手方の孔に打ち込み易いように大きく面取りされ、後端が僅かに面取りされており、後部12aに設けられた環状溝12bに戻り止めリング13が装着されている。そして、環状溝12bと戻り止めリング13とにより戻り止め機構14が構成されている。図2に示すように環状溝12bの底面12cは、当該ピン本体12の打ち込み方向(矢印方向)に対して前側が浅く後側が深いテーパ面をなしている。また、図3に示すように環状溝12bの前側面12dは、開口部から底面12cまで前側内方に向かって3°〜10°好ましくは5°程度の角度θをなして傾斜しており、開口端12eが鋭角(90°−θ)をなしている。このピン本体12は、クロム鋼で形成されている。
【0016】
図2及び図4に示すように戻り止めリング13は、内径が環状溝12bの前側(大径側)の軸径よりも僅かに大径とされ、前端13aの外径がピン本体12の外径と同径又は僅かに小径とされ、後端13bの外径がピン本体12の外径よりも大径とされ、側壁13cの外周面が前端13aから後端13bに向かってテーパ面をなして拡径する略円錐台形をなし、側壁13cに前端13aから後端13bまでスリット13dが設けられて拡径・縮径可能とされている。
【0017】
側壁13cの外周面のテーパ面と環状溝12bの底面12cのテーパ面とは対応するテーパ面とされており、後述するように戻り止めリング13が縮径したときに側壁13cの内周面が環状溝12bの底面12cに当接して外周面がピン本体12の外周面と面一をなすようになっている。また、後端13bは、内方に向かって数度(5°〜10°)の角度をなすテーパ面とされており、後述するように拡径したときにピン本体12が打ち込まれている孔の内周面に食い込みやすくなっている。尚、後端13bは、平面でも良い。この戻り止めリング13は、クロム鋼を焼入して形成されており、ばね性を有している。この戻り止めリング13は、図2に示すようにピン本体12の環状溝12bに外嵌装着されて軸方向に僅かに移動可能、且つ拡径・縮径可能とされている。
【0018】
以下に作用を説明する。
図1及び図2に示すようにドリフトピン11の戻り止めリング13は、ピン本体12の環状溝12bに装着された状態において軸方向に僅かに移動可能とされ、前端13aがピン本体12よりも僅かに小径をなし、後端13bがピン本体12の外周面よりも張り出している。図10は、横木1と柱2とを組付プレート3により固定する組付構造にドリフトピン11を使用する場合の説明図である。ピン本体12が柱2の下孔2bに矢印A方向に打ち込まれると、これに伴い戻り止めリング13が環状溝12b内を後退し、後端13bが環状溝12bの側面12fに係止される(図11(a))。ピン本体12が更に孔2bに打ち込まれると、戻り止めリング13は、側壁13cのスリット13d(図1)によりばね力に抗して縮径しピン本体12と共に孔2bに圧入される。戻り止めリング13は、内周面が環状溝12bの底面12cに当接し、外周面が当該孔2bの内周面に圧接する。これにより、ピン本体12が柱2に固定される。
【0019】
この状態において図11(b)に示すようにピン本体12に矢印Bで示す戻り(抜け)方向の力が作用すると、戻り止めリング13は、環状溝12bのテーパ状の底面12cにより拡径され、これに伴い後端13bが孔2bの内周面に食い込んで当該位置に係止され、ピン本体12の矢印B方向への戻り(抜け)を阻止する。ピン本体12に更に戻り方向の力が作用すると、戻り止めリング13が更に拡径されて後端13bが孔2b内周面への食い込みが大きくなる。即ち、戻り止めリング13の後端13bの孔2b内面への食い込み量は、ピン本体12の戻りに応じて大きくなり、当該ピン本体12の戻りを阻止する力が大きくなる。これにより、ピン本体12の戻り(抜け)が極めて有効に防止される。また、ドリフトピン11は、ピン本体12を打ち込み後戻り止めリング13により抜けが阻止されることで、部材の下方や斜め下方から打ち込むことが可能である。
【0020】
図5は本発明のドリフトピンの第2実施形態を示し、ドリフトピン15は、ピン本体16の前部16a近傍に形成された環状溝16bに戻り止めリング13が装着されて前記戻り止め機構14が設けられ、基端に皿状の頭部16gが設けられた釘様とされている。尚、ピン本体16の環状溝16bは、前記ピン本体12の環状溝12bと同様に形成されている。
【0021】
このドリフトピン15は、例えば、図12及び図13に示すように組付プレート3の垂直部3bの孔3cを貫通するドリフトピン11のピン本体12の左右両側と直交し、且つピン本体16をピン本体12に接触させて打ち込んで使用する。ドリフトピン15は、ピン本体16の頭部16gと戻り止め機構14の戻り止めリング13とにより柱2に固定されて抜け止めされる。ピン本体12と16とを直交させ且つ接触させることで、柱2に発生する木割れの力がこれらのピン本体12、16に分散されて木割れが防止される。尚、この場合、ピン本体16は、ピン本体12よりも細い形状とされており、柱2の強度低下を抑えている。
【0022】
尚、ドリフトピン15は、上述したようにピン本体12の左右両側に2本使用したが、何れか一側に1本使用してもよい。また、ドリフトピン15に代えて通常のピンを使用してもよく、要は、ピン本体12と直交して接触するように打ち込めばよい。また、ドリフトピン11と15とを入れ替えて使用するようにしても良い。この場合、ピン本体16は、ピン本体12の場合と同様に組付プレート3の垂直部3bの孔3cを僅かな間隙で貫通することは勿論である。更に、ドリフトピン15は、上記使用例に限定されるものではないことは勿論である。
【0023】
また、ドリフトピン15は、仕様に応じてピン本体16を大径として後端面に軸方向にねじ孔を穿設して、ボルトと締結可能にするようにしてもよい。
また、図14に示すように柱2の組付プレート3の垂直部3bの孔3cを貫通する第1のドリフトピン(以下「主ドリフトピン」という)11が打ち込まれた側面と隣り合う側面に、主ドリフトピン11の下側左右両側に当該主ドリフトピン11と直交且つ接触させて第2のドリフトピン(以下「副ドリフトピン」という)15を打ち込んでも良い。更に、図15に示すように柱2の組付プレート3の垂直部3bの孔3cを貫通する主ドリフトピン11が打ち込まれた側面と隣り合う側面に、主ドリフトピン11の上側及び下側の左右両側に当該主ドリフトピン11と直交且つ接触させて副ドリフトピン15、15を打ち込んでも良い。この場合図示のように上側の副ドリフトピン15と下側の副ドリフトピン15とを主ドリフトピン11に対して対称に配置しても良く、或いは上下の副ドリフトピン15の位置をずらして例えば、上側の副ドリフトピン15を図示の位置から僅かに外側位置に、下側の副ドリフトピン15を図示の位置から僅かに内側位置にずらして打ち込んでも良い。尚、柱2には予め主ドリフトピン11、副ドリフトピン15の下孔を開けておくことはいうまでもない。
【0024】
図12及び図13に示すように柱2の主ドリフトピン11の上側に副ドリフトピン15を直交且つ接触させて打ち込んだ場合、柱2に加わる圧縮荷重に対して主ドリフトピン11に作用する荷重(主ドリフトピン11が柱2の上方に食い込む力)の一部が副ドリフトピン15に伝達され、当該副ドリフトピン15から柱2に分散される。即ち、副ドリフトピン15は、主ドリフトピン11が上方に食い込む力を緩和する。これにより、圧縮荷重による柱2の木割れを防止することができ、柱2の耐久性が向上する。
【0025】
また、図14に示すように柱2の主ドリフトピン11の下側に副ドリフトピン15を直交且つ接触させて打ち込んだ場合、柱2に加わる引張荷重に対して主ドリフトピン11が柱2の下方(下端側)に食い込む力(荷重)が副ドリフトピン15により緩和される。これにより、引張荷重による柱2の木割れが防止され、柱2の耐久性が向上する。このように、主ドリフトピン11に力が加わる側に副ドリフトピン15を打ち込むことで、主ドリフトピン11に作用する力を緩和することができる。
【0026】
また、図15に示すように柱2の主ドリフトピン11の上下両側に副ドリフトピン15、15を直交且つ接触させて打ち込んだ場合、柱2に加わる圧縮荷重に対して主ドリフトピン11が柱2の上方に食い込む力(荷重)が上側の副ドリフトピン15により緩和され、柱2に加わる引張荷重に対して主ドリフトピン11が柱2の下方に食い込む力が下側の副ドリフトピン15により緩和される。これにより、圧縮荷重と引張荷重による柱2の木割れが防止され、柱2の耐久性が更に向上する。
【0027】
ところで、図18に示すように横材1と柱2とを組付プレート3とドリフトピン4とにより結合する構造の場合、柱2に圧縮荷重や引張荷重が加わったときにドリフトピン4が柱2の上方又は下方に食い込む力により木割れを防ぐために、ドリフトピン4から柱2の下端(木口)までの長さが所定の長さ、具体的にはドリフトピン4のピン径の7倍必要とされている。
【0028】
しかしながら、図12乃至図15に示すように主ドリフトピン11と直交且つ接触させて副ドリフトピン15を打ち込むことで、主ドリフトピン11が柱2の上方又は下方に食い込む力が緩和されて圧縮荷重や引張荷重による柱2の木割れを防止することができるため、主リフトピン11又は副ドリフトピン15から柱2の下端(木口)までの長さを上記従来の長さよりも短く(約1/3程度)することが可能となる。従って、これに伴い組付プレート3の垂直部3bの高さ(長さ)を短くすることが可能となり、組付プレートのコンパクト化、軽量化、コストの低減が図られる。体育館等の大きな建築物の組付に際しては多量の組付プレートが使用され、従って、組付プレートの軽量化及び低コスト化は、極めて有用である。
【0029】
尚、図12乃至図15において、副ドリフトピン15は、柱2に予め打ち込んでおくことで、横材1に柱2を組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
また、図12乃至図15においては、副ドリフトピン15を主ドリフトピン11と直交させて接触させる場合について記述したが、副ドリフトピン15は、主ドリフトピン11と交差させて接触させれば良く、直交させる場合に限定されるものではない。柱2のように角材の場合には主ドリフトピン11を打ち込む一の側面と副ドリフトピン15を打ち込む隣り合う他の側面とが直交しており、従って、副ドリフトピン15を主ドリフトピン11と直交させることが当該副ドリフトピン15の下孔を明ける場合や副ドリフトピン15を打ち込む際の作業性の向上が図られて好ましい。
【0030】
更に、図12乃至図15においては結合部材として木材の横材1と柱2とを結合する場合について説明したが、木材に限るものではなく、他の部材例えば、樹脂部材、コンクリート、鉄骨等の組付や結合構造にも適用することができることは勿論である。
図6は本発明のドリフトピンの第3実施形態を示し、ドリフトピン17は、ピン本体18の前後部18a、18a’に設けた環状溝18b、18b’に夫々戻り止めリング13、13を装着して戻り止め機構14、14を対称に設けたものである。尚、環状溝18b、18b’は、ピン本体12の環状溝12bと同様に形成されている。各戻り止め機構14の戻り止めリング13は、前部及び後部から部材の下孔に圧入可能とされ、且つ戻り(抜け)を不能とされる。このドリフトピン17は、例えば、木造家具等のダボの代わりに使用したり、木材やパネルの嵌め込み部の固定部材等として使用することができる。尚、ピン本体18の端面を2点鎖線で示すように丸くしてもよい。このように端面を丸くすることで、当該端面が外部に露出するような場合に見栄えを良くすることができる。
【0031】
図7は、本発明のドリフトピンの第4実施形態を示し、ドリフトピン21は、ピン本体としてのボルト22の前部22aが丸棒とされ、前記環状溝12b(図2)と同じ形状の環状溝22bと戻り止めリング13から成る戻り止め機構14が設けられている。また、先端面には、スリット22h又はプラスの凹部が設けられており、マイナス又はプラスドライバにより回転可能とされている。尚、先端面は丸い形状としても良い。
【0032】
このドリフトピン21は、例えば、コンクリート等の壁面に閉断面構造部材を装着する場合に好適である。図16に示すようにボルト22のねじ部にワッシャ24、ナット25を取り付けて壁面23aに設けられたねじ孔23bに螺合し、前部22aを壁面23aから所定の長さ突出させて固定する。このとき、前端面のスリット22hにドライバを当てて回転させ、壁面23aからの突出長さを所望の長さに調整する。
【0033】
閉断面構造部材例えば、金属の角筒状の取付部材26は、後壁26aにボルト22の前部22aが僅かな間隙を存して貫通する孔26bが穿設されており、戻り止めリング13をばね性に抗して縮径させて孔26bに押し込む。戻り止めリング13は、孔26bを貫通した後拡径して後端13bが当該孔26bの内側周縁部に当接可能となる。次いで、ナット25を締め付けると、当該ナット25の締め付けに伴い取付部材26の後壁26aが前方(矢印C方向)に押されて戻り止めリング13が環状溝22bを前端側に移動し、前端13aが環状溝22bの前側面22dに当接して係止される。この状態においてナット25の締付を終了する。これにより、取付部材26を壁面23aに当該壁面23aから所定の間隔を存して、しかも、前面26cに孔等を開けることなく簡単且つ強固に固定することができる。尚、仕様に応じてナット25に代えてスプリングや皿バネ等を使用してもよい。
【0034】
戻り止めリング13は、ばね性を有しており、取付部材26に矢印C方向に大きな力(引張力)が作用すると、この引張力に応じて戻り止めリング13の後端13bに拡径方向の力が作用し、前端13aが環状溝22bの前側面22dを支点として後端13bがばね力に抗して拡径する。前側面22dは、環状溝12bと同様に図3に示すように内側に向けて僅かな角度θで傾斜して開口部が鋭角をなしていることで、係止爪の作用を有しており戻り止めリング13の前端13aが環状溝22bから外れることが防止される。これにより、取付部材26は、大きな引張力が作用してもドリフトピン21から外れることが防止される。
【0035】
また、ドリフトピン21は、例えば、コンクリート製の天井に取り付けることも可能である。即ち、図17に示すようにコンクリートの天井27に穿設した貫通孔27aに下方からボルト22の前端22a及び回り止めリング13を貫通し、ナット25を締め付ける。前述と同様にナット25の締め付けに伴い戻り止めリング13が環状溝22bを前側に移動し、前端13aが環状溝22bの前側面22dに当接して係止される。これにより、ボルト22を天井27に簡単且つ強固に固定することができる。
【0036】
戻り止めリング13は、荷重Wに応じて後端13bが前端13aを支点として拡径し、前端13aが環状溝22bの前側面22dの開口端に係止されて環状溝22bから外れることが防止されることにより、ボルト22に大きな荷重Wが作用しても天井27から抜け落ちることが防止される。これにより、コンクリート製の天井27に配管等を貼設することが可能となる。
【0037】
図8は、戻り止めリング13の第2実施形態を示し、ひねりを加えて軸方向にもばね性を持たせるようにしたものである。また、図9は、戻り止めリング13の第3実施形態を示し、戻り止めリング13の側壁13cにスリット13dと反対側に下端13bから略中央近傍までスリット13eを入れて更に拡径・縮径し易くしたものである。特に、戻り止めリング13が小径の場合には2つのスリット13d、13eを設けることで拡径・縮径が容易となる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ドリフトピンは、ピン本体が部材に打ち込まれるとき、又は部材の貫通孔を貫通するときには、戻り止めリングが縮径して前記ピン本体の打ち込みを可能とし、戻り方向の力が加わると前記戻り止めリングが拡径して孔の内周面に食い込み、又は貫通孔の周縁部に係止されてピン本体が前記部材から抜けることを阻止される。また、構成が極めて簡単であり、低コストで提供することが可能となる。
【0039】
請求項2の発明では、戻り止めリングは、ピン本体が部材に打ち込まれるときは、縮径して内周面が環状溝の底面に当接し、外周面がピン本体の外周面と面一となり、ピン本体に戻り方向の力が作用すると、前端が環状溝の前側面に係止され、後端が拡径してピン本体の外周面よりから張り出し、孔の内周面に食い込んみ、又は貫通孔の周縁部に係止されることで、ピン本体の戻り(抜け)を確実に阻止することが可能となる。
【0040】
請求項3の発明では、ピン本体に戻り方向の力が作用して前端が環状溝の前側面を支点として後端が拡径する際に、前記前端が環状溝の前側面開口端に係止されて外れることが阻止されることで、ピン本体を強固に固定するすることができる。
請求項4の発明では、第2の部材に第1のドリフトピンと交差させ且つ接触させて第2のドリフトピン打ち込むことで、第2の部材に加わる荷重に対して前記第1のドリフトピンに作用する荷重の一部が第2のドリフトピンに伝達され、当該第2のドリフトピンから第2の部材に分散されて第1のドリフトピンが第2の部材に作用する力が緩和され、簡単な構造で第2の部材の耐久性の向上が図られる。特に、木造建築において組付プレートとドリフトピントとにより横木に柱を垂設するような組付・結合構造に極めて有効である。
【0041】
請求項5の発明では、第1の部材と第2の部材とを結合する第1及び第2のドリフトピンとして部材からの抜けが防止される請求項1乃至3に記載のドリフトピン使用することにより、前記第1の部材と第2の部材とを確実に結合することができる。
請求項6の発明では、柱のような角材の場合には第1のドリフトピンを打ち込む側面と第2のドリフトピンを打ち込む側面とが直交しており、第2のドリフトピンを第1のドリフトピンと直交させることで、第2のドリフトピンの下孔を明ける場合や前記第2のドリフトピンを打ち込む際の作業性の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るドリフトピンの第1実施形態を示す正面図である。
【図2】図1の矢線II−IIに沿う拡大断面図である。
【図3】図2の環状溝の要部拡大図である。
【図4】図1に示す戻り止めリングの一部切欠正面図である。
【図5】本発明に係るドリフトピンの第2実施形態を示す正面図である。
【図6】本発明に係るドリフトピンの第3実施形態を示す正面図である。
【図7】本発明に係るドリフトピンの第4実施形態を示す正面図である。
【図8】本発明に係るドリフトピンの戻り止めリングの第2実施形態を示す正面図である。
【図9】本発明に係るドリフトピンの戻り止めリングの第3実施形態を示す正面図である。
【図10】図1に示すドリフトピンの使用例を示す説明図である。
【図11】図10に示すドリフトピンの戻り止めリングの部材への打ち込み時、及び戻り時における説明図である。
【図12】図1及び図5に示すドリフトピンの使用を示す説明図である。
【図13】図12の矢線XIII―XIIIに沿う断面図である。
【図14】図1及び図5に示すドリフトピンの他の使用を示す説明図である。
【図15】図1及び図5に示すドリフトピンの他の使用例を示す説明図である。
【図16】図7に示すドリフトピンの使用例を示す説明図である。
【図17】図7に示すドリフトピンの他の使用例を示す説明図である。
【図18】従来のドリフトピンの使用例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 横材
2 柱
2b 下孔
3 組付プレート
11、15、17、21 ドリフトピン
12、16、18 ピン本体
22 ボルト(ピン本体)
12b、16b、18b、22b 環状溝
12c 底面
12d 前側面
13 戻り止めリング
26 取付部材
27 天井
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピン本体を部材に打ち込んだ後又は部材の貫通孔に貫通させた後に抜けを防止するようにしたドリフトピン及びこれを用いた部材の結合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、木造家屋の一般的な構造は、図18に示すように基礎コンクリート上に間隔を存して載置した通気用パッキン上に土台としての横材1を載置固定し、この横材1に柱2を垂設している。近年、横材1と柱2との組付は、T字形の鋼板製組付プレート3を使用し、水平部3aを横木1に載置固定し、柱2の下端に長手方向に設けたスリット2aに垂直部3bを嵌挿し、該垂直部3bに設けられた孔3cと合致させて穿設した柱2の下孔2bにドリフトピン4を打ち込んで固定する工法が採用されている。尚、組付プレート3の孔3cは、ドリフトピン4よりも僅かに大径とされ、柱2の下孔2bはドリフトピン4よりも僅かに小径とされている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−115339号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のドリフトピン4は、柱2に穿設した下孔2bに単に打ち込むだけであるため経年変化に伴う木痩せや振動等により徐々に緩んで抜け出てくるおそれがある。また、ドリフトピン4は、単なる棒状体をなしているために水平方向から打ち込む箇所には使用することができるが、上下方向には抜け落ちてしまうおそれがあり使用することができない。更に、ドリフトピン4は、上述したように横木1と柱2とを固定する場合のように対象物が木材のみとされており、他の部材に対しては使用することができない。
【0005】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、簡単な構造で、ピン本体を部材に打ち込んだ後又は部材の貫通孔に貫通させた後に抜けを防止するドリフトピン及びこれを用いた部材の結合構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明では、ドリフトピンは、外周面に環状溝が設けられたピン本体と、前記環状溝に装着され前記ピン本体が部材に打ち込まれるときに縮径して前記打ち込みを可能とし、前記ピン本体の戻り方向に対しては拡径して前記ピン本体の戻りを阻止する戻り止めリングとを備えたことを特徴とする。
【0007】
ドリフトピンは、ピン本体が部材に打ち込まれるときには、戻り止めリングが縮径して前記ピン本体の打ち込み、又は部材の貫通孔への貫通が可能となる。ピン本体に抜け方向の力が加わると戻り止めリングが拡径してピン本体が打ち込まれている部材の孔の内周面に食い込み、又は貫通孔の周縁部に係止されてピン本体の戻りを阻止する。
【0008】
請求項2の発明では、前記ピン本体の環状溝の底面は、打ち込み方向の前側が浅く後側が深いテーパ面をなし、前記戻り止めリングは、内径が前記環状溝の前側の軸径と略同径とされ、前端の外径が前記ピン本体と略同径をなし後端の外径が前記ピン本体よりも大径とされて側壁外周面がテーパ面をなして拡径し且つ前記側壁にスリットが設けられて拡縮可能とされていることを特徴とする。
【0009】
戻り止めリングは、ピン本体が部材に打ち込まれるときは、縮径して内周面が環状溝の底面に当接し、外周面がピン本体の外周面と面一となる。これにより、ピン本体の部材への打ち込み、又は部材の貫通孔への貫通が容易となる。ピン本体に戻り方向(抜け方向)の力が作用すると、戻り止めリングの前端が環状溝の前側面に係止され、後端が拡径してピン本体の外周面から張り出し、ピン本体が打ち込まれている孔の内周面に食い込んで、又は貫通孔の周縁部に係止されてピン本体の戻りを阻止する。これにより、ピン本体の戻り(抜け)が阻止される。
【0010】
請求項3の発明では、前記ピン本体の環状溝の前側面は、開口部から底面まで前側内方に向かって傾斜して成り、前記戻り止めリングの先端が前記前側面に係止されて拡径されるときに外れを阻止することを特徴とする。
戻り止めリングは、ピン本体に戻り方向(抜け方向)に大きな力が作用すると、これに応じて前端が環状溝の前側面に当接し当該前端を支点として後端が拡径する。前記前側面は、開口部から底面まで前側内方に向けて傾斜していることで、開口端が係止爪の作用をなして戻り止めリングの前端を係止し、環状溝から外れることを阻止する。これにより、戻り止めリングは、ピン本体に大きな戻り方向の力が作用してもピン本体から外れることが防止され、ピン本体を固定する。
【0011】
請求項4の発明では、組付プレートの一側を第1の部材に固定し、他側を第2の部材の端面に設けたスリットに嵌挿し、前記第2の部材の側面に前記組付プレートの他側に設けた孔を貫通させて第1のドリフトピンを打ち込み、前記第2の部材の前記第1のドリフトピンが打ち込まれた側面と隣り合う側面に前記第1のドリフトピンと交差且つ接触させて第2のドリフトピンを打ち込み、前記第1の部材と前記第2の部材とを固定することを特徴とする。
【0012】
第2の部材に第1のドリフトピンと交差させ且つ接触させて第2のドリフトピン打ち込むことで、第2の部材に加わる荷重に対して前記第1のドリフトピンに作用する荷重の一部が第2のドリフトピンに伝達され、当該第2のドリフトピンから第2の部材に分散される。即ち、第2のドリフトピンは、第1のドリフトピンが第2の部材に作用する力を緩和する。これにより、第2の部材の耐久性の向上が図られる。
【0013】
請求項5の発明では、前記第1及び第2のドリフトピンは、前記請求項1乃至3記載のドリフトピンであることを特徴とする。
請求項1乃至3に記載のドリフトピンは、部材からの抜けが防止されることで第1の部材と第2の部材とを結合する第1及び第2のドリフトピンとして使用することにより、第1の部材と第2の部材とを確実に結合することができる。
【0014】
請求項6の発明では、前記第2のドリフトピンは前記第1のドリフトピンと直交することを特徴とする。
木材の柱のように角材の場合には第1のドリフトピンを打ち込む一の側面と第2のドリフトピンを打ち込む隣り合う他の側面とが直交しており、従って、第2のドリフトピンを第1のドリフトピンと直交させることで、第2のドリフトピンの下孔を明ける場合や前記第2のドリフトピンを打ち込む際の作業性の向上が図られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下本発明に係わるドリフトピンの実施形態を図面により詳細に説明する。
図1は、本発明に係るドリフトピンの第1実施形態を示す正面図、図2は、図1の矢線II−IIに沿う拡大断面図、図3は、図2の環状溝の要部拡大図である。図1に示すようにドリフトピン11は、ピン本体12と戻り止めリング13とから成り、ピン本体12は、前端(先端)が相手方の孔に打ち込み易いように大きく面取りされ、後端が僅かに面取りされており、後部12aに設けられた環状溝12bに戻り止めリング13が装着されている。そして、環状溝12bと戻り止めリング13とにより戻り止め機構14が構成されている。図2に示すように環状溝12bの底面12cは、当該ピン本体12の打ち込み方向(矢印方向)に対して前側が浅く後側が深いテーパ面をなしている。また、図3に示すように環状溝12bの前側面12dは、開口部から底面12cまで前側内方に向かって3°〜10°好ましくは5°程度の角度θをなして傾斜しており、開口端12eが鋭角(90°−θ)をなしている。このピン本体12は、クロム鋼で形成されている。
【0016】
図2及び図4に示すように戻り止めリング13は、内径が環状溝12bの前側(大径側)の軸径よりも僅かに大径とされ、前端13aの外径がピン本体12の外径と同径又は僅かに小径とされ、後端13bの外径がピン本体12の外径よりも大径とされ、側壁13cの外周面が前端13aから後端13bに向かってテーパ面をなして拡径する略円錐台形をなし、側壁13cに前端13aから後端13bまでスリット13dが設けられて拡径・縮径可能とされている。
【0017】
側壁13cの外周面のテーパ面と環状溝12bの底面12cのテーパ面とは対応するテーパ面とされており、後述するように戻り止めリング13が縮径したときに側壁13cの内周面が環状溝12bの底面12cに当接して外周面がピン本体12の外周面と面一をなすようになっている。また、後端13bは、内方に向かって数度(5°〜10°)の角度をなすテーパ面とされており、後述するように拡径したときにピン本体12が打ち込まれている孔の内周面に食い込みやすくなっている。尚、後端13bは、平面でも良い。この戻り止めリング13は、クロム鋼を焼入して形成されており、ばね性を有している。この戻り止めリング13は、図2に示すようにピン本体12の環状溝12bに外嵌装着されて軸方向に僅かに移動可能、且つ拡径・縮径可能とされている。
【0018】
以下に作用を説明する。
図1及び図2に示すようにドリフトピン11の戻り止めリング13は、ピン本体12の環状溝12bに装着された状態において軸方向に僅かに移動可能とされ、前端13aがピン本体12よりも僅かに小径をなし、後端13bがピン本体12の外周面よりも張り出している。図10は、横木1と柱2とを組付プレート3により固定する組付構造にドリフトピン11を使用する場合の説明図である。ピン本体12が柱2の下孔2bに矢印A方向に打ち込まれると、これに伴い戻り止めリング13が環状溝12b内を後退し、後端13bが環状溝12bの側面12fに係止される(図11(a))。ピン本体12が更に孔2bに打ち込まれると、戻り止めリング13は、側壁13cのスリット13d(図1)によりばね力に抗して縮径しピン本体12と共に孔2bに圧入される。戻り止めリング13は、内周面が環状溝12bの底面12cに当接し、外周面が当該孔2bの内周面に圧接する。これにより、ピン本体12が柱2に固定される。
【0019】
この状態において図11(b)に示すようにピン本体12に矢印Bで示す戻り(抜け)方向の力が作用すると、戻り止めリング13は、環状溝12bのテーパ状の底面12cにより拡径され、これに伴い後端13bが孔2bの内周面に食い込んで当該位置に係止され、ピン本体12の矢印B方向への戻り(抜け)を阻止する。ピン本体12に更に戻り方向の力が作用すると、戻り止めリング13が更に拡径されて後端13bが孔2b内周面への食い込みが大きくなる。即ち、戻り止めリング13の後端13bの孔2b内面への食い込み量は、ピン本体12の戻りに応じて大きくなり、当該ピン本体12の戻りを阻止する力が大きくなる。これにより、ピン本体12の戻り(抜け)が極めて有効に防止される。また、ドリフトピン11は、ピン本体12を打ち込み後戻り止めリング13により抜けが阻止されることで、部材の下方や斜め下方から打ち込むことが可能である。
【0020】
図5は本発明のドリフトピンの第2実施形態を示し、ドリフトピン15は、ピン本体16の前部16a近傍に形成された環状溝16bに戻り止めリング13が装着されて前記戻り止め機構14が設けられ、基端に皿状の頭部16gが設けられた釘様とされている。尚、ピン本体16の環状溝16bは、前記ピン本体12の環状溝12bと同様に形成されている。
【0021】
このドリフトピン15は、例えば、図12及び図13に示すように組付プレート3の垂直部3bの孔3cを貫通するドリフトピン11のピン本体12の左右両側と直交し、且つピン本体16をピン本体12に接触させて打ち込んで使用する。ドリフトピン15は、ピン本体16の頭部16gと戻り止め機構14の戻り止めリング13とにより柱2に固定されて抜け止めされる。ピン本体12と16とを直交させ且つ接触させることで、柱2に発生する木割れの力がこれらのピン本体12、16に分散されて木割れが防止される。尚、この場合、ピン本体16は、ピン本体12よりも細い形状とされており、柱2の強度低下を抑えている。
【0022】
尚、ドリフトピン15は、上述したようにピン本体12の左右両側に2本使用したが、何れか一側に1本使用してもよい。また、ドリフトピン15に代えて通常のピンを使用してもよく、要は、ピン本体12と直交して接触するように打ち込めばよい。また、ドリフトピン11と15とを入れ替えて使用するようにしても良い。この場合、ピン本体16は、ピン本体12の場合と同様に組付プレート3の垂直部3bの孔3cを僅かな間隙で貫通することは勿論である。更に、ドリフトピン15は、上記使用例に限定されるものではないことは勿論である。
【0023】
また、ドリフトピン15は、仕様に応じてピン本体16を大径として後端面に軸方向にねじ孔を穿設して、ボルトと締結可能にするようにしてもよい。
また、図14に示すように柱2の組付プレート3の垂直部3bの孔3cを貫通する第1のドリフトピン(以下「主ドリフトピン」という)11が打ち込まれた側面と隣り合う側面に、主ドリフトピン11の下側左右両側に当該主ドリフトピン11と直交且つ接触させて第2のドリフトピン(以下「副ドリフトピン」という)15を打ち込んでも良い。更に、図15に示すように柱2の組付プレート3の垂直部3bの孔3cを貫通する主ドリフトピン11が打ち込まれた側面と隣り合う側面に、主ドリフトピン11の上側及び下側の左右両側に当該主ドリフトピン11と直交且つ接触させて副ドリフトピン15、15を打ち込んでも良い。この場合図示のように上側の副ドリフトピン15と下側の副ドリフトピン15とを主ドリフトピン11に対して対称に配置しても良く、或いは上下の副ドリフトピン15の位置をずらして例えば、上側の副ドリフトピン15を図示の位置から僅かに外側位置に、下側の副ドリフトピン15を図示の位置から僅かに内側位置にずらして打ち込んでも良い。尚、柱2には予め主ドリフトピン11、副ドリフトピン15の下孔を開けておくことはいうまでもない。
【0024】
図12及び図13に示すように柱2の主ドリフトピン11の上側に副ドリフトピン15を直交且つ接触させて打ち込んだ場合、柱2に加わる圧縮荷重に対して主ドリフトピン11に作用する荷重(主ドリフトピン11が柱2の上方に食い込む力)の一部が副ドリフトピン15に伝達され、当該副ドリフトピン15から柱2に分散される。即ち、副ドリフトピン15は、主ドリフトピン11が上方に食い込む力を緩和する。これにより、圧縮荷重による柱2の木割れを防止することができ、柱2の耐久性が向上する。
【0025】
また、図14に示すように柱2の主ドリフトピン11の下側に副ドリフトピン15を直交且つ接触させて打ち込んだ場合、柱2に加わる引張荷重に対して主ドリフトピン11が柱2の下方(下端側)に食い込む力(荷重)が副ドリフトピン15により緩和される。これにより、引張荷重による柱2の木割れが防止され、柱2の耐久性が向上する。このように、主ドリフトピン11に力が加わる側に副ドリフトピン15を打ち込むことで、主ドリフトピン11に作用する力を緩和することができる。
【0026】
また、図15に示すように柱2の主ドリフトピン11の上下両側に副ドリフトピン15、15を直交且つ接触させて打ち込んだ場合、柱2に加わる圧縮荷重に対して主ドリフトピン11が柱2の上方に食い込む力(荷重)が上側の副ドリフトピン15により緩和され、柱2に加わる引張荷重に対して主ドリフトピン11が柱2の下方に食い込む力が下側の副ドリフトピン15により緩和される。これにより、圧縮荷重と引張荷重による柱2の木割れが防止され、柱2の耐久性が更に向上する。
【0027】
ところで、図18に示すように横材1と柱2とを組付プレート3とドリフトピン4とにより結合する構造の場合、柱2に圧縮荷重や引張荷重が加わったときにドリフトピン4が柱2の上方又は下方に食い込む力により木割れを防ぐために、ドリフトピン4から柱2の下端(木口)までの長さが所定の長さ、具体的にはドリフトピン4のピン径の7倍必要とされている。
【0028】
しかしながら、図12乃至図15に示すように主ドリフトピン11と直交且つ接触させて副ドリフトピン15を打ち込むことで、主ドリフトピン11が柱2の上方又は下方に食い込む力が緩和されて圧縮荷重や引張荷重による柱2の木割れを防止することができるため、主リフトピン11又は副ドリフトピン15から柱2の下端(木口)までの長さを上記従来の長さよりも短く(約1/3程度)することが可能となる。従って、これに伴い組付プレート3の垂直部3bの高さ(長さ)を短くすることが可能となり、組付プレートのコンパクト化、軽量化、コストの低減が図られる。体育館等の大きな建築物の組付に際しては多量の組付プレートが使用され、従って、組付プレートの軽量化及び低コスト化は、極めて有用である。
【0029】
尚、図12乃至図15において、副ドリフトピン15は、柱2に予め打ち込んでおくことで、横材1に柱2を組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
また、図12乃至図15においては、副ドリフトピン15を主ドリフトピン11と直交させて接触させる場合について記述したが、副ドリフトピン15は、主ドリフトピン11と交差させて接触させれば良く、直交させる場合に限定されるものではない。柱2のように角材の場合には主ドリフトピン11を打ち込む一の側面と副ドリフトピン15を打ち込む隣り合う他の側面とが直交しており、従って、副ドリフトピン15を主ドリフトピン11と直交させることが当該副ドリフトピン15の下孔を明ける場合や副ドリフトピン15を打ち込む際の作業性の向上が図られて好ましい。
【0030】
更に、図12乃至図15においては結合部材として木材の横材1と柱2とを結合する場合について説明したが、木材に限るものではなく、他の部材例えば、樹脂部材、コンクリート、鉄骨等の組付や結合構造にも適用することができることは勿論である。
図6は本発明のドリフトピンの第3実施形態を示し、ドリフトピン17は、ピン本体18の前後部18a、18a’に設けた環状溝18b、18b’に夫々戻り止めリング13、13を装着して戻り止め機構14、14を対称に設けたものである。尚、環状溝18b、18b’は、ピン本体12の環状溝12bと同様に形成されている。各戻り止め機構14の戻り止めリング13は、前部及び後部から部材の下孔に圧入可能とされ、且つ戻り(抜け)を不能とされる。このドリフトピン17は、例えば、木造家具等のダボの代わりに使用したり、木材やパネルの嵌め込み部の固定部材等として使用することができる。尚、ピン本体18の端面を2点鎖線で示すように丸くしてもよい。このように端面を丸くすることで、当該端面が外部に露出するような場合に見栄えを良くすることができる。
【0031】
図7は、本発明のドリフトピンの第4実施形態を示し、ドリフトピン21は、ピン本体としてのボルト22の前部22aが丸棒とされ、前記環状溝12b(図2)と同じ形状の環状溝22bと戻り止めリング13から成る戻り止め機構14が設けられている。また、先端面には、スリット22h又はプラスの凹部が設けられており、マイナス又はプラスドライバにより回転可能とされている。尚、先端面は丸い形状としても良い。
【0032】
このドリフトピン21は、例えば、コンクリート等の壁面に閉断面構造部材を装着する場合に好適である。図16に示すようにボルト22のねじ部にワッシャ24、ナット25を取り付けて壁面23aに設けられたねじ孔23bに螺合し、前部22aを壁面23aから所定の長さ突出させて固定する。このとき、前端面のスリット22hにドライバを当てて回転させ、壁面23aからの突出長さを所望の長さに調整する。
【0033】
閉断面構造部材例えば、金属の角筒状の取付部材26は、後壁26aにボルト22の前部22aが僅かな間隙を存して貫通する孔26bが穿設されており、戻り止めリング13をばね性に抗して縮径させて孔26bに押し込む。戻り止めリング13は、孔26bを貫通した後拡径して後端13bが当該孔26bの内側周縁部に当接可能となる。次いで、ナット25を締め付けると、当該ナット25の締め付けに伴い取付部材26の後壁26aが前方(矢印C方向)に押されて戻り止めリング13が環状溝22bを前端側に移動し、前端13aが環状溝22bの前側面22dに当接して係止される。この状態においてナット25の締付を終了する。これにより、取付部材26を壁面23aに当該壁面23aから所定の間隔を存して、しかも、前面26cに孔等を開けることなく簡単且つ強固に固定することができる。尚、仕様に応じてナット25に代えてスプリングや皿バネ等を使用してもよい。
【0034】
戻り止めリング13は、ばね性を有しており、取付部材26に矢印C方向に大きな力(引張力)が作用すると、この引張力に応じて戻り止めリング13の後端13bに拡径方向の力が作用し、前端13aが環状溝22bの前側面22dを支点として後端13bがばね力に抗して拡径する。前側面22dは、環状溝12bと同様に図3に示すように内側に向けて僅かな角度θで傾斜して開口部が鋭角をなしていることで、係止爪の作用を有しており戻り止めリング13の前端13aが環状溝22bから外れることが防止される。これにより、取付部材26は、大きな引張力が作用してもドリフトピン21から外れることが防止される。
【0035】
また、ドリフトピン21は、例えば、コンクリート製の天井に取り付けることも可能である。即ち、図17に示すようにコンクリートの天井27に穿設した貫通孔27aに下方からボルト22の前端22a及び回り止めリング13を貫通し、ナット25を締め付ける。前述と同様にナット25の締め付けに伴い戻り止めリング13が環状溝22bを前側に移動し、前端13aが環状溝22bの前側面22dに当接して係止される。これにより、ボルト22を天井27に簡単且つ強固に固定することができる。
【0036】
戻り止めリング13は、荷重Wに応じて後端13bが前端13aを支点として拡径し、前端13aが環状溝22bの前側面22dの開口端に係止されて環状溝22bから外れることが防止されることにより、ボルト22に大きな荷重Wが作用しても天井27から抜け落ちることが防止される。これにより、コンクリート製の天井27に配管等を貼設することが可能となる。
【0037】
図8は、戻り止めリング13の第2実施形態を示し、ひねりを加えて軸方向にもばね性を持たせるようにしたものである。また、図9は、戻り止めリング13の第3実施形態を示し、戻り止めリング13の側壁13cにスリット13dと反対側に下端13bから略中央近傍までスリット13eを入れて更に拡径・縮径し易くしたものである。特に、戻り止めリング13が小径の場合には2つのスリット13d、13eを設けることで拡径・縮径が容易となる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ドリフトピンは、ピン本体が部材に打ち込まれるとき、又は部材の貫通孔を貫通するときには、戻り止めリングが縮径して前記ピン本体の打ち込みを可能とし、戻り方向の力が加わると前記戻り止めリングが拡径して孔の内周面に食い込み、又は貫通孔の周縁部に係止されてピン本体が前記部材から抜けることを阻止される。また、構成が極めて簡単であり、低コストで提供することが可能となる。
【0039】
請求項2の発明では、戻り止めリングは、ピン本体が部材に打ち込まれるときは、縮径して内周面が環状溝の底面に当接し、外周面がピン本体の外周面と面一となり、ピン本体に戻り方向の力が作用すると、前端が環状溝の前側面に係止され、後端が拡径してピン本体の外周面よりから張り出し、孔の内周面に食い込んみ、又は貫通孔の周縁部に係止されることで、ピン本体の戻り(抜け)を確実に阻止することが可能となる。
【0040】
請求項3の発明では、ピン本体に戻り方向の力が作用して前端が環状溝の前側面を支点として後端が拡径する際に、前記前端が環状溝の前側面開口端に係止されて外れることが阻止されることで、ピン本体を強固に固定するすることができる。
請求項4の発明では、第2の部材に第1のドリフトピンと交差させ且つ接触させて第2のドリフトピン打ち込むことで、第2の部材に加わる荷重に対して前記第1のドリフトピンに作用する荷重の一部が第2のドリフトピンに伝達され、当該第2のドリフトピンから第2の部材に分散されて第1のドリフトピンが第2の部材に作用する力が緩和され、簡単な構造で第2の部材の耐久性の向上が図られる。特に、木造建築において組付プレートとドリフトピントとにより横木に柱を垂設するような組付・結合構造に極めて有効である。
【0041】
請求項5の発明では、第1の部材と第2の部材とを結合する第1及び第2のドリフトピンとして部材からの抜けが防止される請求項1乃至3に記載のドリフトピン使用することにより、前記第1の部材と第2の部材とを確実に結合することができる。
請求項6の発明では、柱のような角材の場合には第1のドリフトピンを打ち込む側面と第2のドリフトピンを打ち込む側面とが直交しており、第2のドリフトピンを第1のドリフトピンと直交させることで、第2のドリフトピンの下孔を明ける場合や前記第2のドリフトピンを打ち込む際の作業性の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るドリフトピンの第1実施形態を示す正面図である。
【図2】図1の矢線II−IIに沿う拡大断面図である。
【図3】図2の環状溝の要部拡大図である。
【図4】図1に示す戻り止めリングの一部切欠正面図である。
【図5】本発明に係るドリフトピンの第2実施形態を示す正面図である。
【図6】本発明に係るドリフトピンの第3実施形態を示す正面図である。
【図7】本発明に係るドリフトピンの第4実施形態を示す正面図である。
【図8】本発明に係るドリフトピンの戻り止めリングの第2実施形態を示す正面図である。
【図9】本発明に係るドリフトピンの戻り止めリングの第3実施形態を示す正面図である。
【図10】図1に示すドリフトピンの使用例を示す説明図である。
【図11】図10に示すドリフトピンの戻り止めリングの部材への打ち込み時、及び戻り時における説明図である。
【図12】図1及び図5に示すドリフトピンの使用を示す説明図である。
【図13】図12の矢線XIII―XIIIに沿う断面図である。
【図14】図1及び図5に示すドリフトピンの他の使用を示す説明図である。
【図15】図1及び図5に示すドリフトピンの他の使用例を示す説明図である。
【図16】図7に示すドリフトピンの使用例を示す説明図である。
【図17】図7に示すドリフトピンの他の使用例を示す説明図である。
【図18】従来のドリフトピンの使用例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 横材
2 柱
2b 下孔
3 組付プレート
11、15、17、21 ドリフトピン
12、16、18 ピン本体
22 ボルト(ピン本体)
12b、16b、18b、22b 環状溝
12c 底面
12d 前側面
13 戻り止めリング
26 取付部材
27 天井
Claims (6)
- 外周面に環状溝が設けられたピン本体と、前記環状溝に装着され前記ピン本体が部材に打ち込まれるときに縮径して前記打ち込みを可能とし、前記ピン本体の戻り方向に対しては拡径して前記ピン本体の戻りを阻止する戻り止めリングとを備えたことを特徴とするドリフトピン。
- 前記ピン本体の環状溝の底面は、打ち込み方向の前側が浅く後側が深いテーパ面をなし、
前記戻り止めリングは、内径が前記環状溝の前側の軸径と略同径とされ、前端の外径が前記ピン本体と略同径をなし後端の外径が前記ピン本体よりも大径とされて側壁外周面がテーパ面をなして拡径し且つ前記側壁にスリットが設けられて拡縮可能とされていることを特徴とする請求項1記載のドリフトピン。 - 前記ピン本体の環状溝の前側面は、開口部から底面まで前側内方に向かって傾斜して成り、前記戻り止めリングの先端が前記前側面に係止されて拡径されるときに外れを阻止することを特徴とする請求項1又は2記載のドリフトピン。
- 組付プレートの一側を第1の部材に固定し、他側を第2の部材の端面に設けたスリットに嵌挿し、前記第2の部材の側面に前記組付プレートの他側に設けた孔を貫通させて第1のドリフトピンを打ち込み、前記第2の部材の前記第1のドリフトピンが打ち込まれた側面と隣り合う側面に前記第1のドリフトピンと交差且つ接触させて第2のドリフトピンを打ち込み、前記第1の部材と前記第2の部材とを結合することを特徴とする部材の結合構造。
- 前記第1及び第2のドリフトピンは、前記請求項1乃至3記載のドリフトピンであることを特徴とする請求項4記載の部材の結合構造。
- 前記第2のドリフトピンは前記第1のドリフトピンと直交することを特徴とする請求項4記載の部材の結合構造。
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JP2003179882A JP2004324874A (ja) | 2003-03-05 | 2003-06-24 | ドリフトピン及びこれを用いた部材の結合構造 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012002244A (ja) * | 2010-06-14 | 2012-01-05 | Yoshikuni Okura | ドリフトピン |
JP2012241460A (ja) * | 2011-05-23 | 2012-12-10 | Panasonic Corp | 開口枠及び開口枠連結構造 |
JP2015127071A (ja) * | 2013-12-27 | 2015-07-09 | 川崎重工業株式会社 | ロボットハンドの爪交換方法及び爪交換システム |
JP2015521254A (ja) * | 2012-04-24 | 2015-07-27 | ホルツベルガー, マティーアスHOLZBERGER, Matthias | 2つの構造要素を連結するための結合手段 |
-
2003
- 2003-06-24 JP JP2003179882A patent/JP2004324874A/ja active Pending
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