JP2004324803A - 管路形成管 - Google Patents

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京樹 白瀧
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Abstract

【課題】不燃性を備えながら、現場での取り扱い、特に切断が容易な構造を有するスリーブとして、また、管路内外の断熱性を発揮できる材料又は構造を有し、ダクトとしても利用できる管路形成管を提供する。
【解決手段】不燃性材料からなる管本体1の外面にペースト状不燃物3を塗布し、このペースト状不燃物3を固化させて前記外面と一体な補強層4を形成した管路形成管5であり、前記補強層4は、連続又は不連続な襞7を外面に形成した蛇腹管である管本体1の外面に、前記襞7を包む厚さでペースト状不燃物3を塗布し、このペースト状不燃物3を固化させ、襞7を噛み込んで形成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物内の屋内設備として、特にコンクリート建築物の壁又は梁等の内部に配管又は配線の管路を形成するスリーブや、一般建築物の壁又は梁等にわたって吸排気用の管路を構成するダクトとなる管路形成管に関する。
【0002】
【従来の技術】
建築物内の屋内設備として、配管又は配線を挿通する管路や、給排気用の管路が設けられる。例えば、特にコンクリート建築物の壁又は梁等の内部に配管又は配線を挿通する管路を形成するスリーブは、紙製管路形成管(紙管)がよく知られている。この紙製管路形成管は、コンクリート建築物の壁又は梁等を形成する型枠内に収納し、型枠と紙製管路形成管との隙間へコンクリートを流し込んで壁又は梁等を形成した後、型枠と共に除去する。特許文献1は、こうした紙製管路形成管のコンクリートに対する強度向上を図っている。また、紙製管路形成管の除去が手間となることから、特許文献2及び3は除去を要しない埋込型の管路形成管を提案している。
【0003】
特許文献1は、コンクリート固化時における紙製管路形成管の強度低下を防止するため、紙製管路形成管の表面に耐水性、耐アルカリ性の弱い合成樹脂の被膜を形成した紙製管路形成管の先行技術である。特許文献2は、塩化ビニール等の可撓性材料で中空状に形成した樹脂製管路形成管の先行技術である。この樹脂製管路形成管は、伸縮するため、形成する通線孔に対して樹脂製管路形成管の長さが異なっても、現場で長さ調節できる。特許文献3は、伸縮に伴う管路形成管の強度低下を補うため、補強材を管路形成管に付設した先行技術である。
【0004】
一般建築物(コンクリート建築物、木造建築物ほかを含む)の壁又は梁等にわたって吸排気用の管路を構成するダクトとなる管路形成管は、上述のようなスリーブとしての管路形成管に比べ、強度や除去の問題はないが、管路内の結露を防止する必要がある。また、建築物内の部屋相互を連結するダクトによる騒音の相互伝達を防ぐことも課題の一つであった。特許文献4及び5は、結露対策を施したダクトの先行技術であり、特許文献6は遮音性を付与したダクトの先行技術である。
【0005】
特許文献4は、配管の内面に厚さ3〜8mm、発泡倍率20〜40cm/gのポリオリフィン系樹脂の独立気泡型発泡体を内張りしたダクトである。また、特許文献5は、筒状ダクト本体の外周面を不透水性層で被覆すると共に、この不透水性層に断熱材を積層したダクトである。前記断熱材は、無機繊維シートの少なくとも外表面部分を無機珪酸マトリックスで補強した構成である。特許文献6は、断熱材の外周面を耐火被覆で被覆し内部に通気路を形成した本体と、該本体の内周面に設けられた多数の吸音孔とからなるダクトである。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−213164号公報(2〜4頁、図1〜4)
【特許文献2】
実開平05−007846号公報(5〜10頁、図1〜3)
【特許文献3】
特開平09−158476号公報(2頁、図1)
【特許文献4】
特開平05−010577号公報(2〜3頁、図1〜5)
【特許文献5】
特開平07−145989号公報(2〜4頁、図1〜6)
【特許文献6】
実開平03−089299号公報(1〜3頁、第1〜2図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来、配管又は配線を挿通する管路を形成するスリーブとして用いる紙製管路形成管を除去していた理由は、一重に火災又は延焼防止に尽きる。この点、特許文献1の紙製管路形成管は除去の必要性が残るほか、特許文献2又は3の樹脂製管路形成管であっても、火災又は延焼防止を十分に図ることができない。これから、不燃性(本発明では難燃性の意味を含む)を有する素材を用いて管路形成管を構成することが考えられるが、現場での取り扱い、特に必要長に応じて現場で容易に切断できる利便性が必要なことから、利用しうる材料に制約がある。そこで、不燃性を備えながら、現場での取り扱い、特に切断が容易な構造を有するスリーブとして利用できる管路形成管について検討した。
【0008】
また、強度や除去の問題がないダクトとして用いる管路形成管は、あくまで結露を防止できることを主眼とし、管路内外の断熱性を発揮できる材料又は構造を有することが求められる。これは、必ずしも上記スリーブとして用いる管路形成管に要求される不燃性を有する材料の利用や、切断容易な利便性に反するものではなく、両立可能な要求と見ることができる。よって、上記検討に際し、管路内外の断熱性を発揮できる材料又は構造を有し、ダクトとしても利用できる管路形成管について、併せて検討した。
【0009】
【課題を解決するための手段】
検討の結果開発したものが、不燃性材料からなる管本体の外面にペースト状不燃物を塗布し、このペースト状不燃物を固化させて前記外面と一体な補強層を形成した管路形成管である。この管路形成管は、全体が不燃性を備えた材料から構成されるため、不燃性を備えている、また、ペースト状不燃物を固化して形成する補強層は、5〜15mmの厚さ、好ましくは10mm前後の厚さにすることで、容易に切断できる。これから、特にコンクリート建築物の壁又は梁等の内部に配管又は配線の管路を形成するスリーブに適している。また、後述するように、補強層に断熱性を付与することで、一般建築物の壁又は梁等にわたって吸排気用の管路を構成するダクトにも適した構成にできる。
【0010】
不燃性材料は、構造的には可撓性を有するシートを意味し、アルミニウム、鉄等の金属のほか、不燃処理を施した紙、不織布、布、ガラス製シート又は樹脂製シートを例示できる。管本体は、前記各不燃性材料をそのまま丸めて円管又は角管にしてもよいが、連続又は不連続な襞を外面に形成した蛇腹管として構成することが好ましい。これより、補強層は、連続又は不連続な襞を外面に形成した蛇腹管である管本体の外面に、前記襞を包む厚さでペースト状不燃物を塗布し、このペースト状不燃物を固化させて襞を噛み込んで形成できる。
【0011】
ペースト状不燃物は、セメントを主体とし、適宜アルミナ、ガラス、珪酸カルシウム、パーライト、珪藻土、水酸化アルミニウム等を単数又は複数組み合わせて混ぜ込み、練り合わせたものを例示できる。ペースト状不燃物に適宜発泡剤を混ぜ合わせてもよい。このペースト状不燃物は、塗布した管本体の外面と一体に固化し、管本体の構造強度を補強する。このため、上述のような不燃処理を施した紙、不織布、布、ガラス製シート又は樹脂製シートからなる管本体であっても、コンクリートに押し潰されることがなくなる。
【0012】
補強層は、上述のペースト状不燃物を固化して形成するが、例えば管本体の外面に塗布したペースト状不燃物の内部に不燃性面材を介装して形成すると、より強固にすることができる。この不燃性面材を介装した補強層は、最初管本体の外面に塗布したペースト状不燃物に不燃性面材を被覆し、その上に更にペースト状不燃物を塗布する手順で、ペースト状不燃物及び不燃性面材の積層を繰り返すことによって容易に形成できる。不燃性面材は、不燃処理を施した紙、不織布、布、ガラス製シート又は樹脂製シートを例示できる。
【0013】
また、管本体の外面に塗布したペースト状不燃物が固化するまでの保形や、固化後のペースト状不燃物を保護する目的で、管本体の外面に塗布したペースト状不燃物の表面に不燃性面材を貼着した補強層を形成するとよい。ペースト状不燃物の表面に不燃性面材を貼着するには、固化したペースト状不燃物の表面に、別途接着剤を用いて不燃性面材を接着するほか、例えば上記積層の繰り返しによる形成手順を利用し、最外層のペースト状不燃物を塗布後に不燃性面材を被覆すれば、前記最外層のペースト状不燃物の固化と同時に不燃性面材の貼着を終えることができる。
【0014】
ペースト状不燃物を固化した補強層は、一定の断熱性を有し、コンクリートの内部に埋め込むスリーブとして、必要十分な結露防止作用を発揮する。しかし、外界に晒されるダクトとして本発明の管路形成管を利用する場合、更なる断熱性が要求される。そこで、補強層は、連続した円滑面からなる外面を有する直管である管本体の外面に、連続又は不連続に形成した不燃性材料からなる襞に同不燃性面材からなる平面を添設した補強管を外嵌してなり、不燃性面材の内面と補強管の襞とに囲まれる空間は断熱空気層としてそのまま残し、管本体の外面と補強管の襞とに囲まれる空間にペースト状不燃物を塗布し、このペースト状不燃物を固化させて補強管の襞に倣って形成するとよい。
【0015】
管本体の外面と補強管の襞とに囲まれる空間は、ペースト状不燃物を充填して固化することで、上述までの補強層を構成する。これに対し、不燃性面材の内面と補強管の襞とに囲まれる空間はそのまま残すことで、内部に空気を充満させる断熱空気層とすることができ、この断熱空気層により管内外の断熱性を高めることができる。
【0016】
補強管を外嵌して形成する補強層は、ペースト状不燃物のみからなる補強層に比べて強度が低い。そこで、不燃性面材の外面に補強管を複数層外嵌し、相対的に外層にある補強管の不燃性面材の内面とこの補強管の襞とに囲まれる空間、又は前記補強管の襞と相対的に内層にある補強管の不燃性面材の外面とに囲まれる空間にペースト状不燃物を充填し、このペースト状不燃物を固化させて補強管の襞に倣って補強層を形成するとよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。図1は管本体1の外面に不燃性面材2を介装したペースト状不燃物3を塗布し、固化させて補強層4を形成した管路形成管5の断面図、図2は同管路形成管5の切断状態を表した断面図、図3は同管路形成管5を折り曲げるために補強層4へ切れ込み6,6を加えた状態を表した断面図であり、図4は同管路形成管5を折り曲げた状態を表した断面図である。
【0018】
本例の管路形成管5は、特にコンクリート建築物の壁又は梁等の内部に配管又は配線の管路を形成するスリーブに適した構成である。具体的には、図1に見られるように、内径200mm、肉厚0.1mmのアルミ製蛇腹管(不燃性材料がアルミ板又はアルミ合金板)を管本体1とし、この管本体1の外面に、セメントを主体とするペースト状不燃物3中に不燃性面材2として不織布を介装し、更に表層に不燃性面材2として不織布を貼着して補強層4を形成している。
【0019】
管本体1の外面に塗布したペースト状不燃物3は襞7,7の間に侵入し、形成する補強層4を前記襞7に噛み込んだ構造にする。これにより、管本体1と補強層4との一体性を高め、両者のずれを防止できる。ペースト状不燃物3に介装する不燃性面材2及び表面に貼着する不燃性面材2は、固化までに時間を要するペースト状不燃物3の垂れを防止し、ペースト状不燃物3が固化した後は、補強層の一体化を助け、補強層による構造強度を増加させる働きを有する。
【0020】
管本体1は、不燃性で、補強層を形成することによりコンクリートの外圧に耐えうる構造強度を発揮することができれば、本例のアルミ製蛇腹管に限らず、広く金属製蛇腹管を用いることができる。更に、不燃処理を施した紙、不織布、布、ガラス製シート又は樹脂製シートから管本体を構成してもよい。いずれの材料を用いても、管路形成管5としての軽量化を図り、後述の切断容易性を確保するため、管本体1は0.03〜0.50mmの薄肉とする。また、管本体1の断面形状は問わないが、補強層4との一体化を図るため、管本体1は蛇腹管であることが望ましい。
【0021】
補強層4は、セメントを主体とし、適宜アルミナ、ガラス、珪酸カルシウム、パーライト、珪藻土、水酸化アルミニウム等を単数又は複数組み合わせて混ぜ込み、練り合わせたペースト状不燃物3を固化して形成する。ペースト状不燃物3には、適宜発泡剤を混ぜ合わせてもよい。管本体1の外面(襞7を有する場合は最大外径部分)からの補強層4の厚みは、10mm前後が好ましい。この程度の厚さであると、形成された補強層4は現場にある工具類で容易に切断できる。また、管本体1も薄肉にすることから、図2に見られるように、管路形成管5自体を容易に切断できる。
【0022】
このような切断容易な補強層4を有する管路形成管5は、図3に見られるように、補強層4のみに切れ込み6,6を入れて部分的に切除し、図4に見られるように、アルミ製蛇腹管からなる管本体1の可撓性により湾曲させることができる。湾曲後、ペースト状不燃物3又は通常のセメント等で切れ込み6,6を塞いでおけば、強度的にも問題なく湾曲した管路形成管5として用いることができる。切れ込み6,6を塞いだペースト状不燃物3又は通常のセメント等を、更に不燃性面材で被覆してもよい(図示略)。
【0023】
図5は薄肉亜鉛メッキ鋼板製直管(不燃性材料が薄肉亜鉛メッキ鋼板)である管本体8の外面に補強管9,10,11を三重に外嵌し、補強層4を形成した管路形成管12の断面図である。上述までの管路形成管5は、特にコンクリート建築物の壁又は梁等の内部に配管又は配線の管路を形成するスリーブとして利用する観点から、管本体1の外面に形成する補強層4は断熱性を有するものの、むしろコンクリートの外圧に耐えうる構造強度の向上を主眼としている。これに対し、図5に見られる管路形成管12は、補強層4内に断熱空気層13を形成し、断熱性を向上させてダクトとしての利用に適した構成になっている。
【0024】
本例の管路形成管12は、例えばステンレス直管等、連続した円滑面からなる外面を有する直管を管本体8に用いている。給排気用のダクトとして利用する管路形成管12は、内部を空気が流れるため、内面が滑らかな直管を管本体8とすることが好ましい。直管に代えて、短尺の管単位をハゼで接合したスパイラル管を用いてもよい。
【0025】
本例の補強層4は、直管である管本体8の外面に、補強管9,10,11を三重に外嵌した構成である。各補強管9,10,11は、断続的に形成した不燃紙製の襞14に、不燃紙及びアルミ箔をラミネートした不燃性面材15を被覆した構成である。まず、最内層の補強管9は、不燃性面材15の内面と襞14とに囲まれる空間16は断熱空気層13としてそのまま残し、管本体8の外面と補強管9の襞14とに囲まれる空間17にペースト状不燃物3を充填、固化させている。
【0026】
中層の補強管10では、補強管10の不燃性面材15の内面と襞14とに囲まれる空間18へ一つ置きにペースト状不燃物3を充填し、固化させている。これに対し、ペースト状不燃物3を充填しない前記空間18と、前記補強管10の襞14と最内層にある補強管9の不燃性面材15の外面とに囲まれる空間19はそのまま残して断熱空気層13としている。すなわち、中層の補強管10は、ペースト状不燃物3を固化する範囲が少ないことから最内層の補強管9に比べて構造強度は低いものの、断熱空気層13の数に勝ることから断熱性が向上している。
【0027】
また、本例では、最内層の補強管9と中層の補強管10とでそれぞれの襞14の位置関係をずらし、各補強管9,10毎に充填、固化するペースト状不燃物3を対向させ、外部の圧力に対する構造強度を向上させている。中層の補強管10の特定の空間18にペースト状不燃物3を充填、固化させる場合、各空間18を構成する襞14の保形性を得るため、各襞14内に補強用紐20を巻回している。この補強紐20は、ペースト状不燃物3と一体に固化し、中層の補強管10の構造強度を高める働きも有する。
【0028】
最外層の補強管11は、ペースト状不燃物を充填しておらず、補強管11の不燃性面材15の内面と襞14とに囲まれる空間21、及び前記補強管11の襞14と中層にある補強管10の不燃性面材15の外面とに囲まれる空間22は、いずれも断熱補強層13を構成している。コンクリート建築物の壁又は梁等の内部に配管又は配線の管路を形成するスリーブとして利用する管路形成管と異なり、コンクリートの外圧を考慮しなくてもよいので、最外層の補強管11に構造強度は必要なく、本例のように断熱空気層13のみを構成してもよい。
【0029】
本例の管路形成管12は、こうした最内層、中層及び外層の各補強管9,10,11から補強層4を構成している。断熱空気層13は各層の補強管9,10,11にあるため、断熱性に優れたダクトとして利用しうる管路形成管12を提供できる。また、必要最低限度の構造強度は、最内層及び中層の補強管9,10により確保されており、各補強管9,10,11は容易に切断できる利点も備えている。このように、本発明は、補強層の構成を変えることにより、構造強度重視又は断熱性重視の管路形成管を提供できる。
【0030】
【発明の効果】
本発明により、建築物内の屋内設備として、特にコンクリート建築物の壁又は梁等の内部に配管又は配線の管路を形成するスリーブや、一般建築物の壁又は梁等にわたって吸排気用の管路を構成するダクトとして利用しうる管路形成管を提供できるようになる。すなわち、屋内設備としての管路として用途を問わず幅広い範囲に適用できる管路形成管の提供を実現する効果がある。
【0031】
管路形成管をスリーブとして利用する場合、梁又は壁等に埋込可能な構造強度及び不燃性を備えながら、切断容易なことが望まれる。本発明の管路形成管は、不燃性材料からなる管本体と、この管本体の外面にペースト状不燃物を塗布、固化して形成する補強層とにより、前者の構造強度及び不燃性を実現する。また、管本体の肉厚を薄くし、補強層の厚さを10mm前後とすることで、後者の切断容易性を満足する。このほか、補強層は一定の断熱性を発揮することで、これまでにない作用効果を有するスリーブとしての管路形成管を提供できるようにしている。
【0032】
また、管路形成管をダクトとして利用する場合、構造強度、不燃性及び切断容易性のほか、特に高い断熱性が求められる。この高い断熱性は、断熱空気層を内蔵する補強層により実現される。管本体と補強層を構成する補強管とは、いずれも不燃性材料又は不燃性面材から構成するので、不燃性及び切断容易性を実現しうる。また、補強管の襞と管本体の外面又は補強管の平面とで囲まれる空間の一方にペースト状不燃物を充填、固化して構造強度を稼ぎ、残る他方をそのまま残して断熱空気層を構成することで高い断熱性を実現する。このように、本発明は補強層の構造により、スリーブ又はダクトそれぞれに適した管路形成管を提供するわけである。
【図面の簡単な説明】
【図1】管本体の外面に不燃性面材を介装したペースト状不燃物を塗布し、固化させて補強層を形成した管路形成管の断面図である。
【図2】同管路形成管の切断状態を表した断面図である。
【図3】同管路形成管を折り曲げるために補強層へ切れ込みを加えた状態を表した断面図である。
【図4】同管路形成管を折り曲げた状態を表した断面図である。
【図5】樹脂製シートからなる直管である管本体の外面に補強管を三重に外嵌し、補強層を形成した管路形成管の断面図である。
【符号の説明】
1 管本体(アルミ製蛇腹管)
2 不燃性面材(不織布)
3 ペースト状不燃物(セメントを主体)
4 補強層
5 管路形成管(スリーブ)
7 襞

Claims (6)

  1. 不燃性材料からなる管本体の外面にペースト状不燃物を塗布し、該ペースト状不燃物を固化させて前記外面と一体な補強層を形成してなる管路形成管。
  2. 補強層は、連続又は不連続な襞を外面に形成した蛇腹管である管本体の外面に、前記襞を包む厚さでペースト状不燃物を塗布し、該ペースト状不燃物を固化させて襞を噛み込んで形成してなる請求項1記載の管路形成管。
  3. 補強層は、管本体の外面に塗布したペースト状不燃物の内部に不燃性面材を介装してなる請求項1記載の管路形成管。
  4. 補強層は、管本体の外面に塗布したペースト状不燃物の表面に不燃性面材を貼着してなる請求項1記載の管路形成管。
  5. 補強層は、連続した円滑面からなる外面を有する直管である管本体の外面に、連続又は不連続に形成した不燃性材料からなる襞に同不燃性面材からなる平面を添設した補強管を外嵌してなり、不燃性面材の内面と補強管の襞とに囲まれる空間は断熱空気層としてそのまま残し、管本体の外面と補強管の襞とに囲まれる空間にペースト状不燃物を充填し、該ペースト状不燃物を固化させて補強管の襞に倣って形成してなる請求項1記載の管路形成管。
  6. 補強層は、不燃性面材の外面に補強管を複数層外嵌してなり、相対的に外層にある補強管の不燃性面材の内面と該補強管の襞とに囲まれる空間、又は前記補強管の襞と相対的に内層にある補強管の不燃性面材の外面とに囲まれる空間にペースト状不燃物を充填し、該ペースト状不燃物を固化させて補強管の襞に倣って形成してなる請求項1記載の管路形成管。
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