JP2804820B2 - 空間を形成する結露防止用構造体 - Google Patents

空間を形成する結露防止用構造体

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JP2804820B2 JP2135870A JP13587090A JP2804820B2 JP 2804820 B2 JP2804820 B2 JP 2804820B2 JP 2135870 A JP2135870 A JP 2135870A JP 13587090 A JP13587090 A JP 13587090A JP 2804820 B2 JP2804820 B2 JP 2804820B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、空間を形成する結露防止用構造体に関す
る。
〔従来の技術〕
従来、例えば、気密性の高いマンション,ホテル等の
室内では、室内でのストーブ等の使用により湿度が高く
なり、人間に不快感を与えることがある。
そこで、従来、人間にとって快適な室内空間を作り出
すために、室内空間の湿分を適度に調整し、結露の発生
を抑制する壁,天井等の結露防止用構造体が開発されて
いる。
第2図は、このような空間を形成する結露防止用構造
体を示すもので、符号11は、空間13を形成する壁からな
る結露防止用構造体を示している。
この結露防止用構造体11は、コンクリート下地15によ
り形成されている。このコンクリート下地15の空間13側
の面には、断熱層17が形成され、この断熱層17の空間13
側の面には、ボンド18により難燃性を有する石膏ボート
19が貼着されている。
この石膏ボード19の空間13側の面には、空間13内の湿
度が高い時には湿分を吸収し低い時には自然放出する吸
放湿性層21が形成されており、この吸放湿性層21は、例
えば、湿分を200〜300g/m2保持できる壁紙を貼着するこ
とにより形成されている。また、吸放湿性層21の壁紙に
吸放湿性を付与するために、吸放湿性を有する材料、例
えば、高吸水性ポリマー等と組み合わせて構成されてい
る。
そして、断熱層17は、発泡ウレタンやスタイロフォー
ム等の有機系断熱材により形成されている。
以上のように構成された空間を形成する結露防止用構
造体では、断熱層17により外部からの熱を遮断するとと
もに、空間13内の湿分を吸放湿性層21により調整するこ
とができ、空間13の湿度を人間にとって快適な状態に保
持することができ、結露の発生を抑制することができ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、断熱層17を形成する発泡ウレタンやス
タイロフォーム等の有機系断熱材は、熱伝導率0.02〜0.
03(kcal/mhr℃)であり非常に小さいため、優れた断熱
性能を示すが、有機質系であるため燃え易いという問題
があった。
このため、防火上の法的な制約や強度的な問題から、
例えば、断熱層17の空間13側に面に、難燃性の石膏ボー
ド19を貼着し、これを下地として壁紙からなる吸放湿性
層21を形成する必要があり、施工工程が多くなるととも
に、手間がかかり、空間13が狭められるという問題があ
った。
このような問題点を解決するために、断熱層17を、発
泡モルタル,パーライトモルタル等の無機質系の断熱材
により形成することが考えられる。
このような無機質系断熱材は燃え難いという性質を有
するが、熱伝導率が0.2〜0.3(kcal/mhr℃)であり、有
機質系断熱材(0.02〜0.03kcal/mhr℃)と比較すると非
常に大きいため、断熱性能が有機質系断熱材と比較して
劣るという問題があった。
このため、目的とする断熱性能を確保することは困難
であるばかりでなく、その性能を確保するためにかなり
の厚さを要求されることになる。
また、このような無機質系断熱材について、断熱性能
を向上させようとすると、強度が極めて弱くなり、仕上
げの下地としての機能を満足できないという問題があっ
た。
本発明は上記のような問題点を解決するためになされ
たもので、断熱性能としては有機質系断熱材に近い性能
を有し、かつ、難燃性という観点からは、従来の無機質
系断熱材の性能を有する断熱材により、従来よりも高強
度でかつ表面が平滑な断熱層をコンクリート面に形成
し、この断熱層を直接下地として、この上に化粧を兼ね
た吸放湿性層を形成することにより、空間内の湿度を快
適な状態に調整する機能を有し、かつ、結露の発生を確
実に防止することができる空間を結成する結露防止用構
造体を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
請求項1記載の空間を形成する結露防止用構造体は、
空間を形成するコンクリート下地の前記空間側の面に、
断熱層を形成し、この断熱層の前記空間側の面に、前記
空間内の湿度が高い時には湿分を吸収し低い時には自然
放出する吸放湿性層を形成するとともに、前記断熱層
を、セメント100重量部に対し、合成樹脂エマルション
の固形分換算3〜50重量部と,有機マイクロバルーン1
〜20重量部と,炭素繊維0.3〜5重量部と,無機マイク
ロバルーン10〜200重量部とを混合した断熱材を、前記
コンクリート下地の前記空間側の面に湿式施工すること
により形成してなるものである。
請求項2記載の空間を形成する結露防止用構造体は、
空間を形成するコンクリート下地の前記空間側の面に、
断熱層を形成し、この断熱層の前記空間側の面に、前記
空間内の湿度が高い時には湿分を吸収し低い時には自然
放出する吸放湿性層を形成するとともに、前記断熱層
を、セメント100重量部に対し、合成樹脂エマルション
の固形分換算3〜50重量部と,有機マイクロバルーン1
〜20重量部と,炭素繊維0.3〜5重量部とを混合した断
熱材を、前記コンクリート下地の前記空間側の面に湿式
施工することにより形成してなるものである。
ここで、セメント100重量部に対し、合成樹脂エマル
ションの固形分換算3〜50重量部としたのは、3重量部
以下では接着性能が低下し、50重量部以上では耐火性能
が低下する一方、コスト高となるからである。
また、セメント100重量部に対し、有機マイクロバル
ーン1〜20重量部としたのは、1重量部以下では断熱性
能が低下し、20重量部以上では耐火性能や強度が低下す
る一方、コスト高となるからてある。
さらに、セメント100重量部に対し、炭素繊維0.3〜5
重量部としたのは、0.3重量部以下ではマトリックスの
補強効果並びに収縮に伴うひび割れ防止効果が低くなる
ためであり、5重量部以上では作業性が悪くなる一方、
コスト高となり、その割りには補強効果はそれ程向上し
ないからである。
また、請求項1記載の空間を形成する結露防止構造体
において、セメント100重量部に対し、無機マイクロバ
ルーン10〜200重量部としたのは、10重量部以下ではコ
ストの高い他の材料の割合が多くなるためコスト高にな
り、耐火性能の向上にもあまり寄与しないからであり、
200重量部以上では強度的に脆くなるからである。耐火
性能の向上,強度,コスト等を考慮すると、無機マイク
ロバルーンは、望ましくは10〜100重量部である。
ここで、断熱材の湿式施工とは、粘性流動体である断
熱材を、吹き付け,コテ塗り等でコンクリート下地の表
面に付着させて断熱層を形成することをいう。
〔作 用〕
請求項1記載の空間を形成する結露防止用構造体で
は、吸放湿性層を空間内に面して形成したので、空間内
の湿度が高い時には湿分が吸収され、湿度が低い時には
湿分が自然放出され、空間内の湿度の自動調整が行なわ
れる。
また、コンクリート下地に、例えば、合成樹脂エマル
ション,炭素繊維,有機マイクロバルーンおよび必要な
場合には水溶性樹脂や増粘材,消泡剤,防黴剤等を予め
混合混練したペースト状の混合物に、セメントと無機マ
イクロバルーンを混合混練して製造された断熱材を、湿
式施工して、シームレスな断熱層を形成したので、結露
防止用構造体の内外の熱伝導が有効に阻止されるととも
に、難燃性が向上される。
さらに、断熱層自体が透湿係数は小さいにもかかわら
ず適度の吸水率を有するので、室内で湿度が高くなると
断熱層が湿分を吸収し、この断熱層内に溜め、室内の湿
度が低くなると、断熱層から湿分を放出し、吸放湿性層
の湿度調整機能が補助される。
請求項2記載の空間を形成する結露防止用構造体で
は、請求項1記載の空間を形成する結露防止構造体と同
様に、吸放湿性層により空間内の湿度の自動調整が行な
われるとともに、この吸放湿性層の湿度調整機能が断熱
層により補助され、さらに、断熱層本来の機能により結
露防止用構造体の内外の熱伝導が有効に阻止される。
〔実施例〕
以下、本発明の詳細を図面に示す実施例について説明
する。
第1図は、本発明の構造体の第1実施例を示すもの
で、図において、符号31は、空間33を形成する結露防止
用構造体を示している。
この結露防止用構造体31は、コンクリート下地35によ
り形成されている。このコンクリート下地35の空間33側
の面には、断熱層37が形成され、この断熱層37の空間33
側の面には、空間33内の湿度が高い時には湿分を吸収し
低い時には自然放出する吸放湿性層39が形成されてい
る。
この吸放湿性層39は、例えば、湿分を200〜300g/m2
持できる壁紙を貼着することにより形成され、壁紙に吸
放湿性を付与するために吸放湿性を有する材料、例え
ば、高吸水性ポリマー等と組み合わせて構成されてい
る。
そして、断熱層37は、コンクリート下地35の空間33側
の面に、粘性流動体である断熱材を付着させることによ
り形成されている。
この断熱材は、セメント,合成樹脂エマルション,炭
素繊維,有機マイクロバルーン,水,水溶性樹脂,増粘
剤,消泡剤,防黴剤,無機マイクロバルーンから構成さ
れている。
セメントは、早強ポルトランドセメントが使用されて
いる。
また、合成樹脂エマルションは、例えば、アクリル
系,酢酸ビニール系,合成ゴム系,塩化ビニリデン系,
塩化ビニル系またはこれらの混合系とされている。
炭素繊維は、例えば、繊維長さ約6mmとされている。
さらに、有機マイクロバルーンは、その粒径が例え
ば、10〜10μmとされ、比重が0.04以下とされている。
無機マイクロバルーンの粒径は、例えば、5〜200μm
とされており、比重は0.3〜0.7とされている。
また、増粘剤は、例えば、メチルセルローズ,ポリビ
ニルアルコール,ヒドロキシエチルセルローズ等の水溶
性高分子化合物とされている。
このような断熱材は、合成樹脂エマルション2重量部
(固形分換算12.6重量部)、炭素繊維2.6重量部、有機
マイクロバルーン8.0重量部、水溶性樹脂0.8重量部,水
160重量部、それに少量の増粘剤、消泡剤、防黴剤から
構成される半液体状混合物100重量部に、粉体100重量部
を混合混練して製造される。
粉体は、早強ポルトランドセメント100重量部に対
し、無機マイクロバルーン16重量部から構成されてい
る。
このようにして製造された断熱材は、次表に示すよう
な性質を有する。
即ち、熱伝導率が0.06(kcal/mhr℃),生比重が0.5
4,気乾比重が0.31,曲げ強度12.8(kgf/cm2),圧縮強度
14.7(kgf/cm3),付着強度6.2(kgf/cm2),透湿係数
が0.315(g/m2hmmHg),吸水率が31.4(%)である。
以上のように構成された空間を形成する結露防止用構
造体は、コンクリート下地35の空間33側の面に、粘性流
動体である断熱材を吹き付け,コテ塗り,空隙への充填
等の湿式施工により、例えば、厚さ10〜15mmの断熱層37
を形成し、この断熱層37を十分に乾燥させた後に、壁紙
からなる吸放湿性層39を断熱層37の表面に貼着して構成
される。
しかして、以上のように構成された空間を形成する結
露防止用構造体は、吸放湿性層39を空間33内に面して形
成したので、空間33内の湿度が高い時には湿分が吸収さ
れ、湿度が低い時には湿分が自然放出され、空間33内の
湿度の自動調整が行なわれ、空間33を人間にとって快適
な状態に保持することができる。
また、コンクリート下地35に、例えば、合成樹脂エマ
ルション,炭素繊維,有機マイクロバルーンおよび必要
な場合には水溶性樹脂や増粘剤,消泡剤,防黴剤等を予
め混合混練したペースト状の混合物に、セメントと無機
マイクロバルーンを混合混練して製造された断熱材を、
湿式施工して、シームレスな断熱層37を形成したので、
結露防止用構造体の内外の熱伝導を有効に阻止すること
ができるとともに、難燃性を向上することができ、断熱
性能としては有機質系断熱材に近い性能を有し、かつ、
難燃性という観点からは、従来の無機質断熱材の性能を
有する断熱材により、従来よりも高強度でかつ表面が平
滑な断熱層237をコンクリート下地35に形成し、この断
熱層37を直接下地として、この上に化粧を兼ねた吸放湿
性層39を形成することにより、空間33内の湿度を快適な
状態に調整することができ、かつ、断熱兼吸放湿性機能
の両効果によって結露の発生を確実に防止することがで
きる。
即ち、断熱層37の断熱剤は、熱伝導率が0.06(kcal/m
hr℃)であり、有機質系の断熱材の熱伝導率(0.02〜0.
03kcal/mhr℃)と比較して、それほど大きくないため、
有機質系断熱材とほぼ同様の断熱性能を有することがで
きる。これは、有機マイクロバルーンや無機マイクロバ
ルーンを含有しているため、モルタル中に空気溜まりを
形成すことになるからである。また、このように、モル
タル中に空気溜まりが形成されているため、生比重が0.
54,気乾比重が0.31となり、非常に軽い断熱材を形成す
ることができる。
さらに、このような断熱材は無機の材料を多量に含有
する無機質系断熱材となるため、有機系断熱材と比較し
て難燃性を大幅に向上することができる。
また、断熱材はセメントをマトリックスとし、これに
マイクロバルーン,合成樹脂エマルジョン,炭素繊維を
組み合わせることにより内部結合が強固になるため、従
来の硬質ウレタンフォームの圧縮強度(1.4〜2.0kgf/cm
2)や、ポリスチレンフォームの圧縮強度(2.5〜3.0kgf
/cm2)、あるいは発泡断熱モルタルの曲げおよび圧縮強
度(3.0〜5.0kgf/cm2)等に比べ、本発明の断熱材の圧
縮強度が14.7kgf/cm2,曲げ強度が12.8kgf/cm2となり、
従来よりも強度を大幅に向上することができる。
さらに、合成樹脂エマルションを含有しているため、
断熱材のコンクリート下地35にする付着強度が6.2kgf/c
m2となり、断熱材のコンクリート下地35への一体化を促
進することができ、断熱材の剥離を確実に防止すること
ができる。このため、断熱材を湿式施工することがで
き、従来工法の発泡ウレタン吹付け,ボード貼りや断熱
ボード類による乾式施工等においては施工が困難であっ
た天井面への施工や、梁型等を含む場合の出隅,入隅等
の多い建物,円形状の建物等への断熱材の施工も、容易
に行なうことができる。
このように、断熱材の断熱性能,難燃性および強度等
を向上することができるので、従来のように、防火上の
法的な制約や強度的な問題から、断熱層37上に、石膏ボ
ード等の難燃性の材料を貼り付けて、これを下地として
吸放湿性層39を形成する必要がなく、断熱層37を下地と
して、この上に直接吸放湿性層39を形成することがで
き、施工工程を大幅に低減することができ、納まり上広
い有効面積(空間)を確保でき、手間やコストを大幅に
削減することができる。
そして、断熱層37の断熱性能が向上したことに伴い、
結露防止用構造体31の室内側面と室内における温度差を
最小限に抑制することができ、結露防止用構造体31の室
内側面に結露が発生することを確実に防止することがで
きる。
さらに、断熱層37自体が、透湿係数が0.315(g/m3hmm
Hg)と小さい一方、吸水率が31.4(%)と適度の吸水性
能を有しており、透湿係数は小さいにもかかわらず適度
の吸水率を有するので、吸放湿性層39の吸収できる湿分
の量を越える湿分は、断熱層37により吸収し、この断熱
層37内に溜め、室内の湿度が低くなると、断熱層37から
湿分を放出し、吸放湿性層39の湿度調整機能を補助する
ことができ、吸放湿性層39が吸収できる湿分以上の湿分
が空間33に発生した場合でも、断熱層37により湿分を吸
収することができ、結露の発生を確実に防止することが
できる。
上記した表の右側には、本発明の空間を形成する結露
防止用構造の第2実施例における断熱材の性質を示して
いる。この実施例の断熱層37における断熱材は、合成樹
脂エマルション(固形分濃度45%)62重量部(固形分換
算27.9重量部)、炭素繊維2.6重量部、有機マイクロバ
ルーン10.4重量部、水125重量部、それに少量の増粘
剤、消泡剤、防黴剤とから構成される半液体状混合物10
0重量部に、早強ポルトランドセメント100重量部を混合
混練して製造されている。
この断熱材の性質は、熱伝導率が0.05(kcal/mhr
℃),生比重が0.52,気乾比重が0.30,曲げ強度14.1(kg
f/cm2),圧縮強度16.5(kgf/cm2),付着強度6.8(kgf
/cm2),透湿係数が0.127(g/m2hmmHg),吸水率が20.5
(%)であった。
このような断熱材により形成された断熱層37を、コン
クリート下地35に形成することにより、上記実施例とほ
ぼ同様の効果を得ることができる。
即ち、断熱層37の熱伝導率が0.05(kcal/mhr℃)であ
り、有機質系の断熱材の熱伝導率(0.02〜0.03kcal/mhr
℃)と比較して、それほど大きくないため、有機質系断
熱材とほぼ同様の断熱性能を有することができる。
また、断熱層37自体が、透湿係数が0.127(g/m2hmmH
g)と小さい一方、吸収率が20.5(%)と適度の吸水性
能を有しており、透湿係数は小さいにもかかわらず適度
の吸水率を有するので、吸放湿性層39の吸収できる湿分
の量を越える湿分は、断熱層37により吸収し、この断熱
層37内に溜め、室内の湿度が低くなると、断熱層37から
湿分を放出し、吸放湿性層39の湿度調整機能を補助する
ことができ、吸放湿性層39が吸収できる湿分以上の湿分
が空間33に発生した場合でも、断熱層37により湿分を吸
収することができる。
従って、このような空間を形成する結露防止用構造体
では、断熱性能としては有機質系断熱材に近い性能を有
し、かつ、難燃性という観点からは、従来の無機質系断
熱材の性能を有する断熱材により、従来よりも高強度で
かつ表面が平滑な断熱層37をコンクリート面に形成し、
この断熱層37を直接下地として、この上に化粧を兼ねた
吸放湿性層39を形成することにより、空間33内の湿度を
快適な状態に調整することができ、かつ、断熱兼吸放湿
性機能の両効果によって結露の発生を確実に防止するこ
とができる。
尚、断熱層37と吸放湿性層39との間に、樹脂混入の薄
塗りモルタルを1〜2mm程度介装しても良い。そして、
この場合には、より下地の精度が要求されるきめの細か
い化粧材、例えば、塗装やきめの細かいクロス等の施工
を可能とし、また、壁面の強度を一層増大することがで
きる。
また、断熱材を、セメント100重量部に対し、合成樹
脂エマルションの固形分換算3〜50重量部、有機マイク
ロバルーン1〜20重量部、炭素繊維0.3〜5重量部、無
機マイクロバルーン10〜200重量部の範囲内で各材料の
使用量を変更して形成しても、上記実施例とほぼ同様の
効果を得ることができる。そして、この場合には、各種
材料の割合を変更することにより、強度や比重,断熱性
能,耐火性能、吸放湿性等を変化させることができ、目
的に対応した断熱性能,耐火性能や強度,吸放湿性等を
備えた断熱材を得ることができる。
また、上記実施例では、断熱材に少量の増粘剤、消泡
剤、防黴剤を混合した例について説明したが、本発明は
上記実施例に限定されるものではなく、増粘剤、消泡
剤、防黴剤等を混合しなくても、また、必要に応じて他
の材料を混合しても、上記実施例とほぼ同様の効果を得
ることができる。
〔発明の効果〕
請求項1記載の空間を形成する結露防止用構造体で
は、空間を形成するコンクリート下地の空間側の面に、
断熱層を形成し、この断熱層の空間側の面に、空間内の
湿度が高い時には湿分を吸収し低い時には自然放出する
吸放湿性層を形成するとともに、断熱層を、セメント10
0重量部に対し、合成樹脂エマルションの固形分換算3
〜50重量部と,有機マイクロバルーン1〜20重量部と,
炭素繊維0.3〜5重量部と,無機マイクロバルーン10〜2
00重量部とを混合した断熱材を、コンクリート下地の空
間側の面に湿式施工することにより形成したので、断熱
性能としては有機質系断熱材に近い性能を有し、かつ、
難燃性という観点からは、従来の無機質系断熱材の性能
を有する断熱材により、従来よりも高強度でかつ表面が
平滑な断熱層をコンクリート面に形成し、この断熱層を
直接下地として、この上に化粧を兼ねた吸放湿性層を形
成することにより、空間内の湿度を快適な状態に調整す
ることができ、かつ、断熱兼吸放湿性機能の両効果によ
り結露の発生を確実に防止することができる。
請求項2記載の空間を形成する結露防止用構造体で
は、空間を形成するコンクリート下地の空間側の面に、
断熱層を形成し、この断熱層の空間側の面に、空間内の
湿度が高い時には湿分を吸収し低い時には自然放出する
吸放湿性層を形成するとともに、断熱層を、セメント10
0重量部に対し、合成樹脂エマルションの固形分換算3
〜50重量部と,有機マイクロバルーン1〜20重量部と,
炭素繊維0.3〜5重量部とを混合した断熱材を、コンク
リート下地の空間側の面に湿式施工することにより、形
成したので、断熱性能としては有機質系断熱材に近い性
能を有し、かつ、難燃性という観点からは、従来の無機
質系断熱材の性能を有する断熱材により、従来よりも高
強度でかつ表面が平滑な断熱層をコンクリート面に形成
し、この断熱層を直接下地として、この上に化粧を兼ね
た吸放湿性層を形成することにより、空間内の湿度を快
適な状態に調整することができ、かつ、断熱兼吸放湿性
機能の両効果により結露の発生を確実に防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の空間を形成する結露防止用構造体の一
実施例を示す縦断面図である。 第2図は従来の空間を形成する結露防止用構造体を示す
縦断面図である。 〔主要な部分の符号の説明〕 31……結露防止用構造体 33……空間 35……コンクリート下地 37……断熱層 39……吸放湿性層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 41/65 - 41/69 E04B 1/62 - 1/72 E04B 1/74 - 1/99

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空間を形成するコンクリート下地の前記空
    間側の面に、断熱層を形成し、この断熱層の前記空間側
    の面に、前記空間内の湿度が高い時には湿分を吸収し低
    い時には自然放出する吸放湿性層を形成するとともに、
    前記断熱層を、セメント100重量部に対し、合成樹脂エ
    マルションの固形分換算3〜50重量部と,有機マイクロ
    バルーン1〜20重量部と,炭素繊維0.3〜5重量部と,
    無機マイクロバルーン10〜200重量部とを混合した断熱
    材を、前記コンクリート下地の前記空間側の面に湿式施
    工することにより形成してなることを特徴とする空間を
    形成する結露防止用構造体。
  2. 【請求項2】空間を形成するコンクリート下地の前記空
    間側の面に、断熱層を形成し、この断熱層の前記空間側
    の面に、前記空間内の湿度が高い時には湿分を吸収し低
    い時には自然放出する吸放湿性層を形成するとともに、
    前記断熱層を、セメント100重量部に対し、合成樹脂エ
    マルションの固形分換算3〜50重量部と,有機マイクロ
    バルーン1〜20重量部と,炭素繊維0.3〜5重量部とを
    混合した断熱材を、前記コンクリート下地の前記空間側
    の面に湿式施工することにより形成してなることを特徴
    とする空間を形成する結露防止用構造体。
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