JP2004324104A - コンクリートセグメントの継手構造 - Google Patents

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Yoshinobu Suzuki
義信 鈴木
Takashi Abe
剛史 安部
Kentaro Yoshida
健太郎 吉田
Kosuke Furuichi
耕輔 古市
Kunihiko Takimoto
邦彦 滝本
Katsuhiko Mukono
勝彦 向野
Toshiyuki Aoki
敏行 青木
Yutaka Fujino
豊 藤野
Yasushi Sakuma
靖 佐久間
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Abstract

【課題】セグメント間継手面に設けられた継手金具と主筋を簡単な構造で確実に定着し、効率の良い応力伝達が可能なコンクリートセグメントの継手構造を提供する。
【解決手段】コンクリートセグメント1のセグメント間継手面4に埋め込んだ継手金具11の本体背面側に張出部13を一体的に設ける。張出部13の上下に形成した切欠き13aに、主筋3をナット15で固定する。両端に楔状の係合部を形成した連結金具7の一方の係合部を予め一方のセグメント1の継手金具11の係合溝12に係合させておき、その状態で隣接する次のセグメント1をトンネル軸方向に押し出すことで、連結金具7の他方の結合部が押し出されたセグメント1の継手金具11の係合溝12と係合し、セグメント1どうしがトンネル周方向に接合される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明はシールド工法用のコンクリートセグメントの継手構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シールド工法は掘削坑の内面側に周方向数ピースに分割されたセグメントを組立て、筒状壁体を構築する工法である。このセグメントは平面長方形状で円弧状のものが主流であり、セグメントどうしをその接合面に取り付けた継手により接合している。
【0003】
従来のコンクリートセグメントに用いられてきた継手構造の多くは、継手金物の後部にアンカーと呼ばれる定着部を有し、そのアンカーとコンクリートとの付着力やせん断力等を利用して継手に発生する引張力をセグメント本体に伝える構造である。
【0004】
また、従来のセグメントはボルトでセグメントどうしを接合しているものが一般的である。これは、セグメントの接合面に互いに連通する孔を有する継手板を上記アンカーにより埋め込んでおき、これら継手板の孔へボルトを挿入し、ナットにより締結させる構造である。
【0005】
ボルト締結式のセグメントでは、ボルト締結を行うためのボルトボックスを有しており、二次覆工を省略する場合は、ボルト締結後に、そのボルトボックスをコンクリート系の材料等で充填して内面を平滑にしている。
【0006】
これに対し、最近では楔状の係合部を有する連結金具を継手面に設けた継手金具の係合溝に係合させて、セグメントどうしを引き寄せながら接合するコッター形式の継手や、ホールインアンカーの原理を利用して、一方のセグメントの継手面に設けたメス継手の嵌合孔に、他方のセグメントの継手面から突出する棒状のオス継手を嵌合し、メス継手の嵌合孔内に設けたバネや楔等による定着機構を利用してオス継手を嵌合孔内に固定するピン形式の継手等が種々開発されている。
【0007】
また、このようなコッター形式の継手やピン形式の継手を用いたセグメントでは、これらをセグメント間継手およびリング間継手に併用し、セグメントの組立てと同時にリング間およびセグメント間の継手部の接合が行われるようにしたものが種々開発されており、その場合、セグメントの内面を完全に平滑にすることができるといった利点もある。
【0008】
例えば、特許文献1には、内圧が作用するシールドトンネル用の継手構造として、セグメント内にコンクリートと縁を切ったPC鋼棒を配置し、このPC鋼棒の両端にセグメントの厚さ方向に延びるリップ溝型断面の係合溝を有するコッター受金具を固定し、継手面において隣接するセグメントのコッター受金具どうしを突き合わせた状態で、トンネル内面側から両端に係合部を有するコッターを挿入してコッター受金具どうしを引き寄せながら、PC鋼棒にプレストレスを導入するようにした継手構造が記載されている。
【0009】
特許文献2には、コンクリートセグメントの主筋を継手部の中子ボックス内に突出させて継手部材に締結し、隣り合うセグメントの継手部材どうしを連結部材で連結して引き寄せることにより締結時の応力を主筋に伝達しトンネルの強度を高めるようにした継手構造が記載されている。
【0010】
特許文献3や特許文献4には、コンクリートセグメントの接合構造に関し、セグメントどうしの継手面に開口する溝状の係合空間を有する一対の接合金具(メス継手)の係合空間に、両側端にテーパ付きの係合部を形成した連結金具(オス継手)の係合部を挿入してセグメントどうしを引き寄せながら締結するコッター形式の継手構造が記載されており、接合金具の継手面と反対側の端部には異形棒鋼からなるアンカー筋が取り付けられている。
【0011】
また、このアンカー筋によりセグメント両端の接合金具どうしを連結することが記載されている。特許文献5には、同様の構造において、セグメント両端の継手金具どうしを主筋により連結した構造が記載されている。
【0012】
特許文献6には鋼殻内にコンクリートを充填してなるセグメントにおいて、鋼殻内に配筋される主筋およびせん断補強筋の端部を鋼殻を構成する継手板等に連結した構造が記載されている。
【0013】
【特許文献1】
特開平08−218784号公報
【特許文献2】
特開平09−203297号公報
【特許文献3】
特開平11−236797号公報
【特許文献4】
特開平11−287093号公報
【特許文献5】
特開2002−021487号公報
【特許文献6】
特開2002−121999号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従来のアンカーによる定着部を有する継手構造は、アンカーとコンクリートとの付着やせん断伝達等を利用して、継手に発生する引張力をセグメント本体に伝える構造である。
【0015】
このため、コンクリートセグメントの力の伝達は、継手に発生した引張力がコンクリートを介してセグメントの主筋に伝わる構造となり、トンネル断面の周方向の主鋼材が連続していないため、継手に発生した引張力が効率的にセグメント本体構造に伝わらない。
【0016】
また、従来のボルト締結タイプのセグメントは、ボルトボックスを有しているために、二次覆工を実施しない場合には、ボルト締結後にボルトボックスの充填が必要であり、施工性と経済性に問題がある。
【0017】
これに対し、上述したコッター形式の継手やピン形式の継手を用いたセグメントでは、これらを継手面に設けることができるため、セグメントの内面を平滑にし二次覆工やボルトボックスに対する充填を省略できるという利点がある。
【0018】
また、特許文献3〜5に記載された構造では、セグメント間継手面に設けられる接合金具間を鉄筋あるいは異形棒鋼からなるアンカーでつなぐことで、トンネル周方向に鋼材が連続し、セグメント本体構造への応力の伝達を改善している。
【0019】
しかし、特許文献3〜5に記載された構造では、いずれも鉄筋あるいはアンカーをメス継手としての契合溝を形成する接合金具の背面にねじ込むなどして直接連結しようとするものであり、長尺の鉄筋等の取り付けが面倒である他、長さ調整や配筋位置、接合強度の問題等があり、必ずしも効率的なものとなっていない。
【0020】
本願発明は、上述のような従来技術における課題の解決を図ったものであり、セグメント間継手にコッター形式の継手を設けたコンクリートセグメントの継手構造において、継手金具と主筋を簡単な構造で確実に定着でき、個々のセグメントについても鉄筋配置との関係でスムーズな効率の良い応力伝達が可能なコンクリートセグメントの継手構造を提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1に係るコンクリートセグメントの継手構造は、コンクリートセグメントのセグメント間継手面にトンネル軸方向に延びる係合溝を有する継手金具が埋設されており、両側端部に楔状の係合部を有する連結金具を前記係合溝に係合させることにより、トンネル周方向に隣接するセグメントの継手金具どうしを引き寄せながら接合するコッター形式の継手構造において、前記継手金具の背面側にセグメント厚さ方向または幅方向に延びる張出部を設け、前記張出部に形成した貫通孔または切欠きに、コンクリート中に配筋される主筋の端部をナットにより定着させ、セグメント両端の継手金具を前記主筋により連結してあることを特徴とするものである。
【0022】
継手金具の本体部分は、従来のコッター形式の継手構造に用いられている各種の継手金具と同様の構造のものが利用可能であり、C型断面あるいはリップ溝型断面等をなす係合溝を有し、この係合溝に連結金具の楔状の係合部を係合させることで、接合しようとするセグメントどうしを引き寄せながら接合することができる。
【0023】
この場合、連結金具の係合部あるいは継手金具の係合溝、またはこの両者にテーパを付けておくことでセグメント間継手面において締結力を作用させることができる。
【0024】
継手金具の背面側のセグメント厚さ方向または幅方向に延びる張出部は、鋳造などにより継手金具本体と一体成形してもよいし、溶接あるいはボルトなどで固定してもよい。
【0025】
この張出部は、それ自体が張出部の支圧力を利用したアンカーの機能を有するとともに、この張出部に取り付けられる主筋を介してセグメント両端の継手金具どうしが連結されることで、セグメントリング全体について引張力を負担する鋼材が連続することになり、セグメント本体のコンクリートに対する応力の伝達もスムーズとなる。
【0026】
また、継手金具本体から側方へ張り出す形態であることから、張出部に形成した貫通孔または切欠きを利用して主筋の端部に予めネジを切っておくなどして、ナットで簡単に定着させることができ、またナットによる定着の際に主筋の長さ調整、位置決めも容易である。
【0027】
本願の請求項2に係るコンクリートセグメントの継手構造は、コンクリートセグメントのセグメント間継手面にトンネル軸方向に延びる係合溝を有する継手金具が埋設されており、両側端部に楔状の係合部を有する連結金具を前記係合溝に係合させることにより、トンネル周方向に隣接するセグメントの継手金具どうしを引き寄せながら接合するコッター形式の継手構造において、前記継手金具の背面側にセグメント面内方向に延びる張出部を設け、前記張出部に形成した貫通孔または切欠きに、コンクリート中に配筋される主筋の折り返した端部を貫通させ、セグメント両端の継手金具を前記主筋により連結してあることを特徴とするものである。
【0028】
この請求項2では、張出部がセグメントの面内方向すなわちセグメントの内外面とほぼ平行に延びており、この部分でのアンカー機能は主としてコンクリートとの付着面積による。
【0029】
ただし、この張出部分に対し、さらに直角方向にも張出部あるいは突起等を設けることで、その部分の支圧力によるアンカー機能を付加させることもできる。また、上述の請求項1の場合も、セグメント厚さ方向または幅方向に延びる張出部に対し、さらにその直角方向にも張出部あるいは突起等を設けることで、その部分のコンクリートとの付着力によるアンカー機能を付加させることができる。
【0030】
請求項2の場合、張出部と主筋の方向が一致しているため、張出部に形成した貫通孔または切欠きに、コンクリート中に配筋される主筋の折り返した端部を貫通または係合させることで主筋を定着させ、それによってセグメント両端の継手金具を主筋により連結したものであり、請求項1の場合と同様、鉄筋を簡単に定着させることができ、セグメントリング全体について引張力を負担する鋼材が連続し、セグメント本体のコンクリートに対する応力の伝達もスムーズとなる。
【0031】
本願の請求項3に係るコンクリートセグメントの継手構造は、コンクリートセグメントのセグメント間継手面にトンネル軸方向に延びる係合溝を有する継手金具が埋設されており、両側端部に楔状の係合部を有する連結金具を前記係合溝に係合させることにより、トンネル周方向に隣接するセグメントの継手金具どうしを引き寄せながら接合するコッター形式の継手構造において、前記継手金具の背面側にセグメント面内方向に延びる張出部を設け、前記張出部に形成した突起状の係合部に、コンクリート中に配筋される主筋の折り返した端部を係合させ、セグメント両端の継手金具を前記主筋により連結してあることを特徴とするものである。
【0032】
請求項3は、請求項2において主筋の折り返した端部を張出部の貫通孔または切欠きに貫通または係合させているのに対し、張出部に突起状の係合部を設け、この係合部に主筋の折り返した端部を係合させるものであり、原理および機能は請求項2の場合とほぼ同様である。
【0033】
なお、請求項2および請求項3の場合、主筋の折り返した端部の係合部分に楔等を介在させることで、さらに継手金具の張出部と主筋との間の定着力を高めることができる。
【0034】
請求項4は、請求項1、2または3に係るコンクリートセグメントの継手構造において、前記連結金具の両側端部の係合部の一方が予め一方の継手金具の係合溝に係合されていることを特徴とするものである。
【0035】
継手金具の係合溝の端部がコンクリートセグメントの切羽側に開口している場合には、連結金具を切羽側から挿入することができるが、係合溝の端部が切羽側の表面に表れない場合には、連結金具の係合部を予め一方の継手金具の係合溝に係合させておくことで、コンクリートセグメントのトンネル内面側全体を平滑に形成した場合、すなわち継手金具がセグメントのトンネル内面側に露出しないようにした場合であっても連結金具と継手金具の係合が可能となる。
【0036】
ただし、その場合、セグメントのセグメント間継手面に一端連結金具の係合部を納めてから継手金具の係合溝にスライドさせるための凹部を設けるのが一般的である。
【0037】
請求項5は、請求項1、2、3または4に係るコンクリートセグメントの継手構造において、前記コンクリートセグメントの一方のリング間継手面には、継手面に開口するトンネル軸方向の嵌合孔を有するメス継手が埋設されており、他方のリング間継手面には、トンネル軸方向に隣接するセグメントのメス継手の嵌合孔に嵌合する棒状のオス継手が埋設されていることを特徴とするものである。
【0038】
請求項5はリング間継手をピン形式の継手とする場合であり、このようにすればシールド機の後部でセグメントをトンネル軸方向に押し出してシールドセグメントを組み立てる際、リング間継手とセグメント間継手の接合を同時に行うことができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
図1は本願の請求項1に係る継手構造の一実施形態を示したものである。図1(a) はコンクリートセグメント1のセグメント間継手面4に埋設される継手金具11に主筋3の端部を取り付けた状態を示し(継手金具11本体部分は断面を示している)、図1(b) は連結金具7の継手金具11の係合溝12への係合によりセグメント1どうしを接合した状態を透視図として示し、図1(c) はセグメント間継手面4から見た継手金具11と配筋の関係を透視図として示したものである。
【0040】
また、図1(d) はリング間継手面5にピン形式の継手を設け、セグメント間継手4にコッター形式の継手を設けた場合のコンクリートセグメント1の全体形状を示したものである。
【0041】
この例では、セグメント1の厚さ方向2段に設けた継手金具11本体の背面側に張出部13を一体的に設け、この張出部13の上下にU型の切欠き13aを形成し、予め端部にネジを切った主筋3を切欠き13aの前後に配置したナット15により固定している。
【0042】
なお、この例ではリブ14bを有する鋼板14aを2段の継手金具11の背面にボルト14cで固定することで、継手金具11本体と一体の張出部13を形成している。
【0043】
連結金具7は、例えば図4に示すような幅方向の両端に楔状の係合部7a,7bを形成したものであり、施工においては予め片側の係合部7aを接合される一方のセグメント1の継手金具11の係合溝12に係合させておき、その状態で隣接する次のセグメント1をシールド機の後方からトンネル軸方向に押し出すことで、押し出されたセグメント1の継手金具11の係合溝12に連結金具7の他方の係合部7bがスライドして入り込み、セグメント1どうしがトンネル周方向に接合される。
【0044】
なお、継手金具11の係合溝12および連結金具7の係合部7a,7bの少なくとも一方にテーパを付けておくことで、これらが係合する際、セグメント1どうしが引き寄せられる構造は、従来のコッター形式の継手の場合と同様である。
【0045】
また、図1(d) に示すように、リング間継手面5に嵌合孔を有するメス継手(図の反対側であり図示せず)と、メス継手の嵌合孔に嵌合しホールインアンカー式に結合される棒状のオス継手8が設けられていることから、セグメント1の組立ての際、リング間およびセグメント間の継手部の接合が同時に行なえる。
【0046】
図2(a) 〜(d) は、セグメント間継手面4への継手金具11の配置例を示したものである。
【0047】
図2(a) は継手金具11がセグメント間継手面4の幅方向全長に渡るように埋め込まれており、その係合溝12に対し、連結金具の係合部をリング間継手面5側からスライドさせて係合できるようになっている。
【0048】
セグメント間継手面4の幅方向全長に鋼材が延びていることで組立て時(締結時)の挙動が安定する。ただし、水みちが生じないように厚さ方向についてはシール溝6間に挟まれる範囲に限定している。
【0049】
図2(b) は継手金具11がセグメント間継手面4の幅方向のほぼ全長に渡るように設けられているが、リング間継手面5には開口しないので、継手金具11の係合溝12に連続する凹部16を設けている。
【0050】
図2(c) は継手金具11をセグメント間継手面4の幅方向に2箇所分離して設け、かつその位置をセグメント間継手面4の幅方向の両端とした場合である。また、図2(d) は同様に幅方向に2箇所分離して設けているが、幅方向の端部ではない場合である。コスト的には図2(c) 、(d) の方が安価であるが、性能的には図2(a) 、(b) のものが勝る。
【0051】
図3は、継手金具11をセグメント間継手面4に1段2列に配置した場合の継手金具11と主筋3などの配筋との関係を示したものである。
【0052】
図5は本願の請求項1に係る継手構造の他の実施形態を示したものであり、トンネル周方向を結ぶ継手金具21の本体部分とその本体部分を挟んで上下の端部にU型の切欠き23aを有する張出部23を一体鋳造により製作した場合である。その他の構成や機能は、図1の継手金具11の場合と同様である。
【0053】
図6は本願の請求項1に係る継手構造のさらに他の実施形態を示したものであり、継手金具31の背面側に設けた張出部33の定着強度を増すため、係合溝32を有する継手金具31本体部分と一体鋳造により、主筋3の端部を挿入可能なU型断面部34を形成し、このU型断面部34内にネジを切った主筋3をナット35で締結している。その他の構成や機能は、図1の継手金具11の場合と同様である。
【0054】
図7は本願の請求項2に係る継手構造の一実施形態を示したものであり、張出部43を継手金具41の背面側において、セグメント1の面内方向すなわちセグメント1の内外面とほぼ平行に設けている。
【0055】
この張出部43は、折り返した主筋3を挿入可能な貫通孔44を有するプレートを係合溝42を有する継手金具41の本体部分と一体鋳造により製作している。なお、主筋3の端部は曲げ加工を行う。
【0056】
図8は本願の請求項3に係る継手構造の一実施形態を示したものであり、張出部53を継手金具51の背面側において、セグメントの面内方向すなわちセグメント1の内外面とほぼ平行に、係合溝52を有する継手金具51の本体部分の上下に一体鋳造により加工し、この張出部分に突起状の係合部54を形成している。
【0057】
この係合部54に曲げ加工した主筋3の折り返し部分を係合させ、さらに係合部51と主筋の折り返し部分との間に楔55を打ち込むことで、継手金具51と主筋3を一体化している。
【0058】
【発明の効果】
本願発明では、コンクリートセグメントをトンネル周方向につなぐ継手金具とセグメント本体に用いる主筋とを結合することで、セグメント間継手に発生した引張力を直接鉄筋に伝えることができ、継手を介してトンネル断面の周方向鉄筋が連続して結ばれるため、トンネルリングの力の伝達も効率的に行われ、リングとしての剛性が向上する。
【0059】
また、継手金具と主筋の結合は、継手金具の背面側に一体化した張出部において行われるため、主筋との結合作業が容易であり、主筋を確実に定着させることかできる他、張出部自体もアンカー機能を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1に係る継手構造の一実施形態を示したもので、(a) は継手金具への主筋端部の定着構造を示す斜視図、(b) はセグメント間継手における接合状態を示すトンネル軸方向と直角な断面における透視図、(c) はセグメント間継手面における透視図、(d) はコンクリートセグメントの全体形状を示す斜視図である。
【図2】(a) 〜(d) はそれぞれセグメント間継手面への継手金具の配置例を示す斜視図である。
【図3】継手金具をセグメント間継手面に1段2列に配置した場合の継手金具と配筋との関係を示す斜視図である。
【図4】本願発明でセグメント間継手に用いるコッター形式の連結金具の一形態を示したもので、(a) は平面図、(b) は正面図である。
【図5】本願の請求項1に係る継手構造の他の実施形態を示す斜視図である。
【図6】本願の請求項1に係る継手構造のさらに他の実施形態を示したもので、(a) は主筋の端部を定着させた継手金具の平面図、(b) はその左側面図、(c) は連結金具による他方の継手金具との接合状態を示す正面図である。
【図7】本願の請求項2に係る継手構造の一実施形態を示したもので、(a) は水平断面図、(b) はトンネル軸方向と直角な断面図である。
【図8】本願の請求項3に係る継手構造の一実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…セグメント、2…コンクリート、3…主筋、4…セグメント間継手面、5…リング間継手面、6…シール溝、7…連結金具、8…(リング間継手の)オス継手、11…継手金具、12…係合溝、13…張出部、13…切欠き、14a…鋼板、14b…リブ、14c…ボルト、15…ナット、16…凹部、21…継手金具、22…係合溝、23…張出部、23a…切欠き、25…ナット、31…継手金具、32…係合溝、33…張出部、34…U型断面部、35…ナット、41…継手金具、42…係合溝、43…張出部、44…貫通孔、51…継手金具、52…係合溝、53…張出部、54…係合部、55…楔

Claims (5)

  1. コンクリートセグメントのセグメント間継手面にトンネル軸方向に延びる係合溝を有する継手金具が埋設されており、両側端部に楔状の係合部を有する連結金具を前記係合溝に係合させることにより、トンネル周方向に隣接するセグメントの継手金具どうしを引き寄せながら接合するコッター形式の継手構造において、前記継手金具の背面側にセグメント厚さ方向または幅方向に延びる張出部を設け、前記張出部に形成した貫通孔または切欠きに、コンクリート中に配筋される主筋の端部をナットにより定着させ、セグメント両端の継手金具を前記主筋により連結してあることを特徴とするコンクリートセグメントの継手構造。
  2. コンクリートセグメントのセグメント間継手面にトンネル軸方向に延びる係合溝を有する継手金具が埋設されており、両側端部に楔状の係合部を有する連結金具を前記係合溝に係合させることにより、トンネル周方向に隣接するセグメントの継手金具どうしを引き寄せながら接合するコッター形式の継手構造において、前記継手金具の背面側にセグメント面内方向に延びる張出部を設け、前記張出部に形成した貫通孔または切欠きに、コンクリート中に配筋される主筋の折り返した端部を貫通または係合させ、セグメント両端の継手金具を前記主筋により連結してあることを特徴とするコンクリートセグメントの継手構造。
  3. コンクリートセグメントのセグメント間継手面にトンネル軸方向に延びる係合溝を有する継手金具が埋設されており、両側端部に楔状の係合部を有する連結金具を前記係合溝に係合させることにより、トンネル周方向に隣接するセグメントの継手金具どうしを引き寄せながら接合するコッター形式の継手構造において、前記継手金具の背面側にセグメント面内方向に延びる張出部を設け、前記張出部に形成した突起状の係合部に、コンクリート中に配筋される主筋の折り返した端部を係合させ、セグメント両端の継手金具を前記主筋により連結してあることを特徴とするコンクリートセグメントの継手構造。
  4. 前記連結金具の両側端部の係合部の一方が予め一方の継手金具の係合溝に係合されていることを特徴とする請求項1、2または3記載のコンクリートセグメントの継手構造。
  5. 前記コンクリートセグメントの一方のリング間継手面には、継手面に開口するトンネル軸方向の嵌合孔を有するメス継手が埋設されており、他方のリング間継手面には、トンネル軸方向に隣接するセグメントのメス継手の嵌合孔に嵌合する棒状のオス継手が埋設されていることを特徴とする請求項1、2、3または4記載のコンクリートセグメントの継手構造。
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