JP2004323207A - ブーム伸縮機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】基本的には2本シリンダ伸縮機構であるため、1本シリンダ伸縮機構に比べ目的とする伸縮ブーム伸長状態になるまでの時間が短いものでありながらも、伸縮機構全体の重量がほぼ1本シリンダ伸縮機構と同程度であり、安定性能を1本シリンダ伸縮機構程度とすることができるブーム伸縮機構を提供する。
【解決手段】両シリンダの伸縮動作を足し合せることによりブーム1段分の伸縮ストロークとなる第1伸縮シリンダ47及び第2伸縮シリンダ48と、ブーム間固定手段49〜52と、前記第1伸縮シリンダ47のシリンダチューブロッド側端部47bに第1シリンダ・ブーム連結手段53および第1固定ピン駆動手段54と、前記第2伸縮シリンダ48のシリンダチューブ反ロッド側端部48cに第2シリンダ・ブーム連結手段55および第2固定ピン駆動手段56と、を備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】両シリンダの伸縮動作を足し合せることによりブーム1段分の伸縮ストロークとなる第1伸縮シリンダ47及び第2伸縮シリンダ48と、ブーム間固定手段49〜52と、前記第1伸縮シリンダ47のシリンダチューブロッド側端部47bに第1シリンダ・ブーム連結手段53および第1固定ピン駆動手段54と、前記第2伸縮シリンダ48のシリンダチューブ反ロッド側端部48cに第2シリンダ・ブーム連結手段55および第2固定ピン駆動手段56と、を備えた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、そのロッド側端部をベースブーム基端部に軸支した2本の伸縮シリンダを交互に伸縮させることにより伸縮ブームを伸縮するブーム伸縮機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
伸縮ブーム内に配置された1本の伸縮シリンダにより、伸縮ブームを伸縮駆動するブーム伸縮機構(以下「1本シリンダ伸縮機構」という。)が知られている(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
図5は特許文献1に記載された1本シリンダ伸縮機構を示している。6はベースブーム1内に中間ブーム2〜4及びトップブーム5がそれぞれ伸縮自在に嵌挿されてなる伸縮ブームである。7は当該伸縮ブーム6内に配置され、ベースブーム基端部1aにそのロッド端部7aが軸支された1本の伸縮シリンダである。
【0004】
8〜11は隣接するブームの内側ブーム基端部に配置され、外側ブームの適所に設けられた固定穴に向けて内蔵する固定ピンがバネによって付勢された、隣接するブーム同士を固定・解除可能なブーム間固定手段である。
【0005】
12は前記伸縮シリンダ7のシリンダチューブロッド側端部7bに配置され、ブーム基端部の連結穴に向けて内蔵する連結ピンを進退することにより目的とするブーム基端部と伸縮シリンダ7とを連結・解除可能なシリンダ・ブーム連結手段である。
【0006】
13は目的とするブーム基端部の前記固定ピンの内端に作用して当該固定ピンを進退駆動可能な固定ピン駆動手段である。特許文献1に記載されたブーム伸縮機構は、次のように作用しその伸縮動作を行う。
【0007】
まず、前記シリンダ・ブーム連結手段12がトップブーム基端部5aと連結される。次に固定ピン駆動手段13がトップブーム5のブーム間固定手段11の固定ピンの内端に作用し、固定ピンをフォースブーム4の固定穴から抜く。そして、伸縮シリンダ7が伸長することによりトップブーム5を所定の位置まで伸長する。
【0008】
前記固定ピン駆動手段13によるトップブーム5のブーム間固定手段11の固定ピンの抜き側への駆動状態が解除される。すると、当該固定ピンはばねの付勢力によりフォースブーム4の固定穴に嵌入され、トップブーム5がフォースブーム4と固定される。
【0009】
シリンダ・ブーム連結手段12の連結ピンがトップブーム基端部5aと解除され、フォースブーム基端部4aにシリンダ・ブーム連結手段12が位置するまで伸縮シリンダ7が縮小する。上述した動作を必要なだけ繰り返すことにより、伸縮ブーム6を目的とする伸長状態となるまで伸縮動作する。
【0010】
上述した1本シリンダ伸縮機構は、伸縮シリンダが1本だけで構成されているので、ブーム伸縮機構全体の重量が非常に軽くなり、またその重量も伸縮ブーム6の基端部に位置することになるので、作業機の安定性能が飛躍的に向上するという利点を有している。
【0011】
ところが、上述したようにその伸縮動作において伸縮シリンダ7だけが伸縮動作(空走動作)する時間が必要なため、目的とする伸縮ブーム伸長状態になるまでの時間が長くかかるという欠点を有していた。
【0012】
一方、上記欠点を解消するものとして、伸縮ブーム内に配置された2本の伸縮シリンダにより、複数の伸縮ブームを伸縮駆動する伸縮機構(以下、「2本シリンダ伸縮機構」という。)が知られている(例えば特許文献2参照。)。
【0013】
図6は特許文献2に記載された2本シリンダ伸縮機構を示している。20はベースブーム21内に中間ブーム22〜24及びトップブーム25がそれぞれ伸縮自在に嵌挿されてなる伸縮ブームである。27、28は当該伸縮ブーム20内に配置され、ベースブーム基端部21aにそのロッド端部27a、28aが軸支された第1伸縮シリンダ、第2伸縮シリンダである。
【0014】
29〜32は隣接するブームの外側ブーム先端部に配置され、内側ブームの適所に設けられた固定穴に向けて内蔵する固定ピンがバネによって付勢され、隣接するブーム同士を固定・解除可能なブーム間固定手段である。
【0015】
33は前記第1伸縮シリンダ27のシリンダチューブロッド側端部27bに配置され、ブーム基端部の連結穴に向けて内蔵する連結ピンを進退することにより目的とするブーム基端部と連結・解除可能な第1シリンダ・ブーム連結手段である。同様に、34は前記第2伸縮シリンダ28のシリンダチューブロッド側端部28bに配置され、ブーム基端部の連結穴に向けて内蔵する連結ピンを進退することにより目的とするブーム基端部と連結・解除可能な第2シリンダ・ブーム連結手段である。
【0016】
特許文献2に記載されたブーム伸縮機構は、次のよう作用しその伸縮動作を行う。
【0017】
まず、第1伸縮シリンダ27のシリンダ・ブーム連結手段33によりトップブーム25と第1伸縮シリンダ27を連結して、第1伸縮シリンダ27を伸長することによりトップブーム25を所定の長さに伸長する。次に、前記ブーム間固定手段32によりトップブーム25とフォースブーム24を固定する。
【0018】
第1伸縮シリンダ27のシリンダ・ブーム連結手段33による第1伸縮シリンダ27とトップブーム25との連結を解除すると同時に、第2伸縮シリンダ28のシリンダ・ブーム連結手段34により第2伸縮シリンダ28とフォースブーム24を連結する。
【0019】
第2伸縮シリンダ28を伸長することにより、フォースブーム24を所定長さまで伸長すると同時に、第1伸縮シリンダ27をそのシリンダ・ブーム連結手段33がサードブーム23の基端部に位置するまで縮小する。
【0020】
さらに順次同様にして第1伸縮シリンダ27と第2伸縮シリンダ28を交互に伸長及び縮小することにより、伸縮ブーム20を目的とする状態まで伸長させる。
【0021】
上述した2本シリンダ伸縮機構は、2本の伸縮シリンダが交互に伸縮ブームを伸長するよう構成されているので、1本シリンダ伸縮機構のように伸縮シリンダだけが伸縮動作(空走動作)する時間が無くなり、1本シリンダ伸縮機構に比べ目的とする伸縮ブーム伸長状態になるまでの時間が短いという利点を有している。
【0022】
【特許文献1】
特開平7−267584号公報(第3−5頁、第3図)
【特許文献2】
特開平11−71096号公報(第3−4頁、第2図)
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記2本シリンダ伸縮機構は伸縮シリンダが2本であるため、1本シリンダ伸縮機構に比べ伸縮シリンダ1本分の重量が増加しており、その分だけ作業機の安定性能が低下してしまうという問題があった。
【0024】
そこで、本発明は、基本的には2本シリンダ伸縮機構であるため、1本シリンダ伸縮機構に比べ目的とする伸縮ブーム伸長状態になるまでの時間が短いものでありながらも、ブーム伸縮機構全体の重量がほぼ1本シリンダ伸縮機構と同程度であり、作業機の安定性能を1本シリンダ伸縮機構と同じにすることができる作業機のブーム伸縮機構を提供しようとするものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1に記載されたブーム伸縮機構は、ベースブーム内に中間ブーム及びトップブームがそれぞれ伸縮自在に嵌挿されてなる伸縮ブームと、当該伸縮ブーム内に配置され、前記ベースブーム基端部にそのロッド端部がそれぞれ軸支された2本の伸縮シリンダであって、両シリンダの伸縮動作を足し合せることにより前記中間ブームあるいはトップブームの伸縮ストロークを伸縮することとなるそれぞれの伸縮ストロークを有する第1伸縮シリンダ及び第2伸縮シリンダと、隣接するブームの内側ブーム基端部に配置され、外側ブームの適所に設けられた固定穴に向けて内蔵する固定ピンを進退することにより当該隣接するブーム同士を固定・解除可能なブーム間固定手段と、を備え、前記第1伸縮シリンダは、そのシリンダチューブロッド側端部に、ブーム基端部の連結穴に向けて内蔵する連結ピンを進退することにより目的とするブーム基端部と連結・解除可能な第1シリンダ・ブーム連結手段と、目的とするブーム基端部の前記固定ピンの内端に作用して当該固定ピンを進退駆動可能な第1固定ピン駆動手段と、を備え、前記第2伸縮シリンダは、そのシリンダチューブ反ロッド側端部に、ブーム基端部の連結穴に向けて内蔵する連結ピンを進退することにより目的とするブーム基端部と連結・解除可能な第2シリンダ・ブーム連結手段と、目的とするブーム基端部の前記固定ピンの内端に作用して当該固定ピンを進退駆動可能な第2固定ピン駆動手段と、を備えたことを特徴とする。
【0026】
このように、第1伸縮シリンダのシリンダチューブロッド側端部に第1シリンダ・ブーム連結手段と第1固定ピン駆動手段を配置し、第2伸縮シリンダのシリンダチューブ反ロッド側端部に第2シリンダ・ブーム連結手段と第2固定ピン駆動手段を配置したので、伸長状態の第1伸縮シリンダの第1シリンダ・ブーム連結手段、第1固定ピン駆動手段と縮小状態の第2伸縮シリンダの第2シリンダ・ブーム連結手段、第2固定ピン駆動手段がほぼ同じ場所に位置することとなる。したがって、駆動対象の中間ブームあるいはトップブームの基端部に対する第1シリンダ・ブーム連結手段と第2シリンダ・ブーム連結手段の相互間で連結状態の引継ぎが容易に行えるとともに、駆動対象の中間ブームあるいはトップブームのブーム間固定手段の固定ピンに対する第1固定ピン駆動手段と第2固定ピン駆動手段の相互間で解除状態の引継ぎが容易に行える。そのため、第1伸縮シリンダと第2伸縮シリンダを交互に伸縮動作させることにより、伸縮ブームを伸縮駆動することができ、従来の2本シリンダ伸縮機構と同様に1本シリンダ伸縮機構に比べ目的とする伸縮ブーム伸長状態になるまでの時間を短いものとすることができる。
【0027】
さらに、第1伸縮シリンダ及び第2伸縮シリンダの伸縮ストロークを両シリンダの伸縮動作を足し合せることにより中間ブームあるいはトップブームの伸縮ストロークを伸縮することとなるものとしたので、本願発明のブーム伸縮機構は伸縮シリンダが2本でありながらも、ブーム伸縮機構全体の重量を従来の1本シリンダ伸縮機構の重量とほぼ同等にすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の実施の形態に係る作業機のブーム伸縮機構の模式図を示す。
【0029】
46はベースブーム41内に中間ブーム42〜44及びトップブーム45がそれぞれ伸縮自在に嵌挿されてなる伸縮ブームである。
【0030】
47、48は伸縮ブーム46内に配置され、ベースブーム基端部41aにそのロッド端部47a、48aが軸支され、前記中間ブーム42〜44あるいはトップブーム45の伸縮ストロークの約半分の伸縮ストロークを有する第1伸縮シリンダ、第2伸縮シリンダである。
【0031】
なお、第1伸縮シリンダ47と第2伸縮シリンダ48の伸縮ストロークは、両シリンダの伸縮動作を足し合せることにより中間ブームあるいはトップブームの伸縮ストロークを伸縮できるものであればよく、両シリンダの伸縮ストロークは不等長であってもよい。
【0032】
49〜52は隣接するブームの内側ブーム基端部に配置され、外側ブームの適所に設けられた固定穴に向けて内蔵する固定ピンを進退することにより、隣接するブーム同士を固定・解除可能なブーム間固定手段である。
【0033】
前記第1伸縮シリンダ47は、そのシリンダチューブロッド側端部47bに、ブーム基端部の連結穴に向けて内蔵する連結ピンを進退することにより目的とするブーム基端部と連結・解除可能な第1シリンダ・ブーム連結手段53と、目的とするブーム基端部の前記固定ピンの内端に作用して当該固定ピンを進退駆動可能な第1固定ピン駆動手段54を備えている。
【0034】
前記第2伸縮シリンダ48は、そのシリンダチューブ反ロッド側端部47cに、ブーム基端部の連結穴に向けて内蔵する連結ピンを進退することにより目的とするブーム基端部と連結・解除可能な第2シリンダ・ブーム連結手段55と、目的とするブーム基端部の前記固定ピンの内端に作用して当該固定ピンを進退駆動可能な第2固定ピン駆動手段56を備えている。
【0035】
上記第1固定ピン駆動手段54と第2固定ピン駆動手段56は、前記ブーム関固定手段49〜52の固定ピンに共通して作用するようになっている。
【0036】
図2は上記シリンダ・ブーム連結手段53あるいは55の詳細図であって、ブーム断面方向に見た図である。
【0037】
57、57は第1伸縮シリンダ47のシリンダチューブロッド側端部47bあるいは第2伸縮シリンダ48のシリンダチューブ反ロッド側端部48cに、ブーム基端部の連結穴58、58に向けて進退可能に内蔵された2本の連結ピンである。上記連結穴58、58はセカンドブーム42からトップブーム45までのブーム基端部42aから45aにそれぞれ設けられている。
【0038】
59は連結ピン駆動シリンダであって、前記連結ピン57、57とはその中間部を枢支されたリンク60、60を介して連結されている。連結ピン駆動シリンダ59は複動シリンダであり、図示しない油圧供給手段により油圧が供給され、伸縮駆動するようになっている。
【0039】
シリンダ・ブーム連結手段53(55)において前記連結ピン駆動シリンダ59が伸縮すると連結ピン57、57が連結穴58、58に対し抜き差しされることにより、伸縮シリンダ47、48と目的とするブーム基端部とが連結・解除される。
【0040】
図3は前記ブーム間固定手段49〜52のうちの一つと前記固定ピン駆動手段54あるいは56の詳細図であって、ブーム長手方向に沿って見た図である。
【0041】
図3に示したものはトップブーム45のブーム間固定手段であって、61はトップブーム基端部45aの外側に位置するフォースブーム44の両側板の適所に設けられた固定穴62に向けて進退可能に内蔵された2本の固定ピンである。63はバネ付勢されたボール64を有し、前記固定ピン61をその進退位置で保持するボールロック機構である。
【0042】
なお、上記ボールロック機構を用いず、上記ブーム間固定手段の固定ピンをバネにより直接外側ブームの固定穴に向けて付勢するようにしてもよいこと勿論である。
【0043】
固定ピン駆動手段54(56)は固定ピン駆動シリンダ65と、当該固定ピン駆動シリンダ65により揺動駆動される2つのリンク66と、当該リンク66先端に配置されたローラ67とを備えている。68は前記固定ピン61の内端に設けられた内側連結部である。
【0044】
トップブーム45のブーム間固定手段52での隣接するフォースブーム44との固定・解除は、伸縮シリンダ47(48)の伸縮動作によって、前記ローラ67を内側連結部68内に位置させたのち、固定ピン駆動シリンダ65の伸縮動作により、前記固定ピン61を進退駆動する事により行う。セカンドブーム42〜フォースブーム45のブーム間固定手段49〜51の固定・解除も上記トップブームのブーム間固定手段52のものと同様である。
【0045】
以上その構成を説明した本願発明の実施の形態に係るブーム伸縮機構の伸縮動作は以下の通りである。
伸長動作
図4は図1に示したブーム伸縮機構による伸縮ブーム46の伸長動作を(a)〜(f)の順番に説明する図面である。
【0046】
(a)伸縮ブーム46は全縮小状態にある。第1伸縮シリンダ47の第1シリンダ・ブーム連結手段53により第1伸縮シリンダ47とトップブーム45が連結される。次に第1伸縮シリンダ47の第1固定ピン駆動手段54によりトップブーム45のブーム間固定手段52によるトップブーム45とフォースブーム44との固定が解除される。なお、上記第1シリンダ・ブーム連結手段53が連結状態にあることを黒丸で表示し、トップブーム45のブーム間固定手段52が解除状態にあることを白丸で表示している。以下他のシリンダ・ブーム連結手段及びブーム間固定手段についても、同様に連結および固定状態を黒丸で表示し、連結解除および固定解除状態を白丸で表示することとする。この状態から、第1伸縮シリンダ47が伸長することによりトップブーム45を伸長させる。
【0047】
(b)第1伸縮シリンダ47が全伸長すると、トップブーム45はその伸縮ストロークの約半分の伸縮ストロークだけ伸長している。この時、第2伸縮シリンダ48のシリンダチューブ反ロッド側端部に配置された第2シリンダ・ブーム連結手段55はトップブーム45基端部に位置するようになっている。この状態で、第2伸縮シリンダ48の第2シリンダ・ブーム連結手段55により第2伸縮シリンダ48とトップブーム45が連結される。
【0048】
(c)第1シリンダ・ブーム連結手段53による第1伸縮シリンダ47とトップブーム45との連結が解除される。トップブーム45のブーム間固定手段52の解除状態は第1伸縮シリンダの第1固定ピン駆動手段54から第2伸縮シリンダの第2固定ピン駆動手段56に引き継がれ、維持される。この状態から、第2伸縮シリンダ48が伸長することにより、トップブーム45を伸長させる。同時に第1伸縮シリンダ47は縮小する。
(d)第2伸縮シリンダ46が全伸長すると、トップブーム45はその伸縮ストローク分だけ伸長している。この時、第1伸縮シリンダ47のシリンダチューブロッド側端部に配置された第1シリンダ・ブーム連結手段53はフォースブーム44基端部に位置するようになっている。この状態で、第2伸縮シリンダ48の第2固定ピン駆動手段56によりトップブーム45の固定ピン駆動手段52によるトップブーム45とフォースブーム44との固定がなされるとともに、第1伸縮シリンダ47の第1シリンダ・ブーム連結手段53により第1伸縮シリンダ47とフォースブーム44が連結される。
(e)第1伸縮シリンダ47の固定ピン駆動手段54によりフォースブーム44のブーム間固定手段51によるフォースブーム44とサードブーム43との固定が解除される。同時に第2伸縮シリンダ48の第2シリンダ・ブーム連結手段55による第2伸縮シリンダ48とトップブーム45との連結が解除される。この状態で、第1伸縮シリンダ47が伸長することにより、フォースブーム44とトップブーム45を伸長するとともに、第2伸縮シリンダ48が縮小する。
(f)第1伸縮シリンダ47が全伸長すると、フォースブーム44はその伸縮ストロークの約半分の伸縮ストロークだけ伸長している。この時、第2伸縮シリンダ48のシリンダチューブ反ロッド側端部に配置された第2シリンダ・ブーム連結手段55はフォースブーム44基端部に位置するようになっている
以下同様に、伸縮ブーム46を目的とする伸長状態となるまで上記の動作を繰り返すのである。
縮小動作
本願発明の実施の形態に係るブーム伸縮機構による縮小動作は、上述した伸長動作における第1伸縮シリンダ47、第1シリンダ・ブーム固定手段53、第1固定ピン駆動手段54、及び第2伸縮シリンダ、第2シリンダ・ブーム固定手段55、第2固定ピン駆動手段56の各動作を逆手順で行うことによりなされる。
【0049】
【発明の効果】
本願の請求項1に記載されたブーム伸縮機構は、第1伸縮シリンダと第2伸縮シリンダが交互に伸縮ブームを伸縮駆動するので、従来の2本シリンダ伸縮機構と同様に1本シリンダ伸縮機構に比べ目的とする伸縮ブーム伸長状態になるまでの時間を短いものとすることができる。
【0050】
さらに、第1伸縮シリンダ及び第2伸縮シリンダの伸縮ストロークを両シリンダの伸縮動作を足し合せることにより中間ブームあるいはトップブームの伸縮ストロークを伸縮することとなるものとしたので、伸縮シリンダが2本でありながらもブーム伸縮機構全体の重量を従来の1本シリンダ伸縮機構の重量とほぼ同等にすることができる。したがって、作業時の安定性能を従来の1本シリンダ伸縮機構と同程度の非常に高性能なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るブーム伸縮機構の模式図である。
【図2】シリンダ・ブーム連結手段の詳細図である。
【図3】ブーム間固定手段と固定ピン駆動手段の詳細図である。
【図4】伸縮ブームの伸長動作を(a)〜(f)の順番に説明する図面である。
【図5】特許文献1に記載された1本シリンダ伸縮機構である。
【図6】特許文献2に記載された2本シリンダ伸縮機構である。
【符号の説明】
41はベースブーム、42はセカンドブーム、43はサードブーム、44はフォースブーム、45はトップブーム、46は伸縮ブーム、47は第1伸縮シリンダ、48は第2伸縮シリンダ、49はセカンドブームのブーム間固定手段、50はサードブームのブーム間固定手段、51はフォースブームのブーム間固定手段、552はトップブームのブーム間固定手段、53は第1シリンダ・ブーム連結手段、54は第1固定ピン駆動手段、55は第2シリンダ・ブーム連結手段、56は第2固定ピン駆動手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、そのロッド側端部をベースブーム基端部に軸支した2本の伸縮シリンダを交互に伸縮させることにより伸縮ブームを伸縮するブーム伸縮機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
伸縮ブーム内に配置された1本の伸縮シリンダにより、伸縮ブームを伸縮駆動するブーム伸縮機構(以下「1本シリンダ伸縮機構」という。)が知られている(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
図5は特許文献1に記載された1本シリンダ伸縮機構を示している。6はベースブーム1内に中間ブーム2〜4及びトップブーム5がそれぞれ伸縮自在に嵌挿されてなる伸縮ブームである。7は当該伸縮ブーム6内に配置され、ベースブーム基端部1aにそのロッド端部7aが軸支された1本の伸縮シリンダである。
【0004】
8〜11は隣接するブームの内側ブーム基端部に配置され、外側ブームの適所に設けられた固定穴に向けて内蔵する固定ピンがバネによって付勢された、隣接するブーム同士を固定・解除可能なブーム間固定手段である。
【0005】
12は前記伸縮シリンダ7のシリンダチューブロッド側端部7bに配置され、ブーム基端部の連結穴に向けて内蔵する連結ピンを進退することにより目的とするブーム基端部と伸縮シリンダ7とを連結・解除可能なシリンダ・ブーム連結手段である。
【0006】
13は目的とするブーム基端部の前記固定ピンの内端に作用して当該固定ピンを進退駆動可能な固定ピン駆動手段である。特許文献1に記載されたブーム伸縮機構は、次のように作用しその伸縮動作を行う。
【0007】
まず、前記シリンダ・ブーム連結手段12がトップブーム基端部5aと連結される。次に固定ピン駆動手段13がトップブーム5のブーム間固定手段11の固定ピンの内端に作用し、固定ピンをフォースブーム4の固定穴から抜く。そして、伸縮シリンダ7が伸長することによりトップブーム5を所定の位置まで伸長する。
【0008】
前記固定ピン駆動手段13によるトップブーム5のブーム間固定手段11の固定ピンの抜き側への駆動状態が解除される。すると、当該固定ピンはばねの付勢力によりフォースブーム4の固定穴に嵌入され、トップブーム5がフォースブーム4と固定される。
【0009】
シリンダ・ブーム連結手段12の連結ピンがトップブーム基端部5aと解除され、フォースブーム基端部4aにシリンダ・ブーム連結手段12が位置するまで伸縮シリンダ7が縮小する。上述した動作を必要なだけ繰り返すことにより、伸縮ブーム6を目的とする伸長状態となるまで伸縮動作する。
【0010】
上述した1本シリンダ伸縮機構は、伸縮シリンダが1本だけで構成されているので、ブーム伸縮機構全体の重量が非常に軽くなり、またその重量も伸縮ブーム6の基端部に位置することになるので、作業機の安定性能が飛躍的に向上するという利点を有している。
【0011】
ところが、上述したようにその伸縮動作において伸縮シリンダ7だけが伸縮動作(空走動作)する時間が必要なため、目的とする伸縮ブーム伸長状態になるまでの時間が長くかかるという欠点を有していた。
【0012】
一方、上記欠点を解消するものとして、伸縮ブーム内に配置された2本の伸縮シリンダにより、複数の伸縮ブームを伸縮駆動する伸縮機構(以下、「2本シリンダ伸縮機構」という。)が知られている(例えば特許文献2参照。)。
【0013】
図6は特許文献2に記載された2本シリンダ伸縮機構を示している。20はベースブーム21内に中間ブーム22〜24及びトップブーム25がそれぞれ伸縮自在に嵌挿されてなる伸縮ブームである。27、28は当該伸縮ブーム20内に配置され、ベースブーム基端部21aにそのロッド端部27a、28aが軸支された第1伸縮シリンダ、第2伸縮シリンダである。
【0014】
29〜32は隣接するブームの外側ブーム先端部に配置され、内側ブームの適所に設けられた固定穴に向けて内蔵する固定ピンがバネによって付勢され、隣接するブーム同士を固定・解除可能なブーム間固定手段である。
【0015】
33は前記第1伸縮シリンダ27のシリンダチューブロッド側端部27bに配置され、ブーム基端部の連結穴に向けて内蔵する連結ピンを進退することにより目的とするブーム基端部と連結・解除可能な第1シリンダ・ブーム連結手段である。同様に、34は前記第2伸縮シリンダ28のシリンダチューブロッド側端部28bに配置され、ブーム基端部の連結穴に向けて内蔵する連結ピンを進退することにより目的とするブーム基端部と連結・解除可能な第2シリンダ・ブーム連結手段である。
【0016】
特許文献2に記載されたブーム伸縮機構は、次のよう作用しその伸縮動作を行う。
【0017】
まず、第1伸縮シリンダ27のシリンダ・ブーム連結手段33によりトップブーム25と第1伸縮シリンダ27を連結して、第1伸縮シリンダ27を伸長することによりトップブーム25を所定の長さに伸長する。次に、前記ブーム間固定手段32によりトップブーム25とフォースブーム24を固定する。
【0018】
第1伸縮シリンダ27のシリンダ・ブーム連結手段33による第1伸縮シリンダ27とトップブーム25との連結を解除すると同時に、第2伸縮シリンダ28のシリンダ・ブーム連結手段34により第2伸縮シリンダ28とフォースブーム24を連結する。
【0019】
第2伸縮シリンダ28を伸長することにより、フォースブーム24を所定長さまで伸長すると同時に、第1伸縮シリンダ27をそのシリンダ・ブーム連結手段33がサードブーム23の基端部に位置するまで縮小する。
【0020】
さらに順次同様にして第1伸縮シリンダ27と第2伸縮シリンダ28を交互に伸長及び縮小することにより、伸縮ブーム20を目的とする状態まで伸長させる。
【0021】
上述した2本シリンダ伸縮機構は、2本の伸縮シリンダが交互に伸縮ブームを伸長するよう構成されているので、1本シリンダ伸縮機構のように伸縮シリンダだけが伸縮動作(空走動作)する時間が無くなり、1本シリンダ伸縮機構に比べ目的とする伸縮ブーム伸長状態になるまでの時間が短いという利点を有している。
【0022】
【特許文献1】
特開平7−267584号公報(第3−5頁、第3図)
【特許文献2】
特開平11−71096号公報(第3−4頁、第2図)
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記2本シリンダ伸縮機構は伸縮シリンダが2本であるため、1本シリンダ伸縮機構に比べ伸縮シリンダ1本分の重量が増加しており、その分だけ作業機の安定性能が低下してしまうという問題があった。
【0024】
そこで、本発明は、基本的には2本シリンダ伸縮機構であるため、1本シリンダ伸縮機構に比べ目的とする伸縮ブーム伸長状態になるまでの時間が短いものでありながらも、ブーム伸縮機構全体の重量がほぼ1本シリンダ伸縮機構と同程度であり、作業機の安定性能を1本シリンダ伸縮機構と同じにすることができる作業機のブーム伸縮機構を提供しようとするものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1に記載されたブーム伸縮機構は、ベースブーム内に中間ブーム及びトップブームがそれぞれ伸縮自在に嵌挿されてなる伸縮ブームと、当該伸縮ブーム内に配置され、前記ベースブーム基端部にそのロッド端部がそれぞれ軸支された2本の伸縮シリンダであって、両シリンダの伸縮動作を足し合せることにより前記中間ブームあるいはトップブームの伸縮ストロークを伸縮することとなるそれぞれの伸縮ストロークを有する第1伸縮シリンダ及び第2伸縮シリンダと、隣接するブームの内側ブーム基端部に配置され、外側ブームの適所に設けられた固定穴に向けて内蔵する固定ピンを進退することにより当該隣接するブーム同士を固定・解除可能なブーム間固定手段と、を備え、前記第1伸縮シリンダは、そのシリンダチューブロッド側端部に、ブーム基端部の連結穴に向けて内蔵する連結ピンを進退することにより目的とするブーム基端部と連結・解除可能な第1シリンダ・ブーム連結手段と、目的とするブーム基端部の前記固定ピンの内端に作用して当該固定ピンを進退駆動可能な第1固定ピン駆動手段と、を備え、前記第2伸縮シリンダは、そのシリンダチューブ反ロッド側端部に、ブーム基端部の連結穴に向けて内蔵する連結ピンを進退することにより目的とするブーム基端部と連結・解除可能な第2シリンダ・ブーム連結手段と、目的とするブーム基端部の前記固定ピンの内端に作用して当該固定ピンを進退駆動可能な第2固定ピン駆動手段と、を備えたことを特徴とする。
【0026】
このように、第1伸縮シリンダのシリンダチューブロッド側端部に第1シリンダ・ブーム連結手段と第1固定ピン駆動手段を配置し、第2伸縮シリンダのシリンダチューブ反ロッド側端部に第2シリンダ・ブーム連結手段と第2固定ピン駆動手段を配置したので、伸長状態の第1伸縮シリンダの第1シリンダ・ブーム連結手段、第1固定ピン駆動手段と縮小状態の第2伸縮シリンダの第2シリンダ・ブーム連結手段、第2固定ピン駆動手段がほぼ同じ場所に位置することとなる。したがって、駆動対象の中間ブームあるいはトップブームの基端部に対する第1シリンダ・ブーム連結手段と第2シリンダ・ブーム連結手段の相互間で連結状態の引継ぎが容易に行えるとともに、駆動対象の中間ブームあるいはトップブームのブーム間固定手段の固定ピンに対する第1固定ピン駆動手段と第2固定ピン駆動手段の相互間で解除状態の引継ぎが容易に行える。そのため、第1伸縮シリンダと第2伸縮シリンダを交互に伸縮動作させることにより、伸縮ブームを伸縮駆動することができ、従来の2本シリンダ伸縮機構と同様に1本シリンダ伸縮機構に比べ目的とする伸縮ブーム伸長状態になるまでの時間を短いものとすることができる。
【0027】
さらに、第1伸縮シリンダ及び第2伸縮シリンダの伸縮ストロークを両シリンダの伸縮動作を足し合せることにより中間ブームあるいはトップブームの伸縮ストロークを伸縮することとなるものとしたので、本願発明のブーム伸縮機構は伸縮シリンダが2本でありながらも、ブーム伸縮機構全体の重量を従来の1本シリンダ伸縮機構の重量とほぼ同等にすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の実施の形態に係る作業機のブーム伸縮機構の模式図を示す。
【0029】
46はベースブーム41内に中間ブーム42〜44及びトップブーム45がそれぞれ伸縮自在に嵌挿されてなる伸縮ブームである。
【0030】
47、48は伸縮ブーム46内に配置され、ベースブーム基端部41aにそのロッド端部47a、48aが軸支され、前記中間ブーム42〜44あるいはトップブーム45の伸縮ストロークの約半分の伸縮ストロークを有する第1伸縮シリンダ、第2伸縮シリンダである。
【0031】
なお、第1伸縮シリンダ47と第2伸縮シリンダ48の伸縮ストロークは、両シリンダの伸縮動作を足し合せることにより中間ブームあるいはトップブームの伸縮ストロークを伸縮できるものであればよく、両シリンダの伸縮ストロークは不等長であってもよい。
【0032】
49〜52は隣接するブームの内側ブーム基端部に配置され、外側ブームの適所に設けられた固定穴に向けて内蔵する固定ピンを進退することにより、隣接するブーム同士を固定・解除可能なブーム間固定手段である。
【0033】
前記第1伸縮シリンダ47は、そのシリンダチューブロッド側端部47bに、ブーム基端部の連結穴に向けて内蔵する連結ピンを進退することにより目的とするブーム基端部と連結・解除可能な第1シリンダ・ブーム連結手段53と、目的とするブーム基端部の前記固定ピンの内端に作用して当該固定ピンを進退駆動可能な第1固定ピン駆動手段54を備えている。
【0034】
前記第2伸縮シリンダ48は、そのシリンダチューブ反ロッド側端部47cに、ブーム基端部の連結穴に向けて内蔵する連結ピンを進退することにより目的とするブーム基端部と連結・解除可能な第2シリンダ・ブーム連結手段55と、目的とするブーム基端部の前記固定ピンの内端に作用して当該固定ピンを進退駆動可能な第2固定ピン駆動手段56を備えている。
【0035】
上記第1固定ピン駆動手段54と第2固定ピン駆動手段56は、前記ブーム関固定手段49〜52の固定ピンに共通して作用するようになっている。
【0036】
図2は上記シリンダ・ブーム連結手段53あるいは55の詳細図であって、ブーム断面方向に見た図である。
【0037】
57、57は第1伸縮シリンダ47のシリンダチューブロッド側端部47bあるいは第2伸縮シリンダ48のシリンダチューブ反ロッド側端部48cに、ブーム基端部の連結穴58、58に向けて進退可能に内蔵された2本の連結ピンである。上記連結穴58、58はセカンドブーム42からトップブーム45までのブーム基端部42aから45aにそれぞれ設けられている。
【0038】
59は連結ピン駆動シリンダであって、前記連結ピン57、57とはその中間部を枢支されたリンク60、60を介して連結されている。連結ピン駆動シリンダ59は複動シリンダであり、図示しない油圧供給手段により油圧が供給され、伸縮駆動するようになっている。
【0039】
シリンダ・ブーム連結手段53(55)において前記連結ピン駆動シリンダ59が伸縮すると連結ピン57、57が連結穴58、58に対し抜き差しされることにより、伸縮シリンダ47、48と目的とするブーム基端部とが連結・解除される。
【0040】
図3は前記ブーム間固定手段49〜52のうちの一つと前記固定ピン駆動手段54あるいは56の詳細図であって、ブーム長手方向に沿って見た図である。
【0041】
図3に示したものはトップブーム45のブーム間固定手段であって、61はトップブーム基端部45aの外側に位置するフォースブーム44の両側板の適所に設けられた固定穴62に向けて進退可能に内蔵された2本の固定ピンである。63はバネ付勢されたボール64を有し、前記固定ピン61をその進退位置で保持するボールロック機構である。
【0042】
なお、上記ボールロック機構を用いず、上記ブーム間固定手段の固定ピンをバネにより直接外側ブームの固定穴に向けて付勢するようにしてもよいこと勿論である。
【0043】
固定ピン駆動手段54(56)は固定ピン駆動シリンダ65と、当該固定ピン駆動シリンダ65により揺動駆動される2つのリンク66と、当該リンク66先端に配置されたローラ67とを備えている。68は前記固定ピン61の内端に設けられた内側連結部である。
【0044】
トップブーム45のブーム間固定手段52での隣接するフォースブーム44との固定・解除は、伸縮シリンダ47(48)の伸縮動作によって、前記ローラ67を内側連結部68内に位置させたのち、固定ピン駆動シリンダ65の伸縮動作により、前記固定ピン61を進退駆動する事により行う。セカンドブーム42〜フォースブーム45のブーム間固定手段49〜51の固定・解除も上記トップブームのブーム間固定手段52のものと同様である。
【0045】
以上その構成を説明した本願発明の実施の形態に係るブーム伸縮機構の伸縮動作は以下の通りである。
伸長動作
図4は図1に示したブーム伸縮機構による伸縮ブーム46の伸長動作を(a)〜(f)の順番に説明する図面である。
【0046】
(a)伸縮ブーム46は全縮小状態にある。第1伸縮シリンダ47の第1シリンダ・ブーム連結手段53により第1伸縮シリンダ47とトップブーム45が連結される。次に第1伸縮シリンダ47の第1固定ピン駆動手段54によりトップブーム45のブーム間固定手段52によるトップブーム45とフォースブーム44との固定が解除される。なお、上記第1シリンダ・ブーム連結手段53が連結状態にあることを黒丸で表示し、トップブーム45のブーム間固定手段52が解除状態にあることを白丸で表示している。以下他のシリンダ・ブーム連結手段及びブーム間固定手段についても、同様に連結および固定状態を黒丸で表示し、連結解除および固定解除状態を白丸で表示することとする。この状態から、第1伸縮シリンダ47が伸長することによりトップブーム45を伸長させる。
【0047】
(b)第1伸縮シリンダ47が全伸長すると、トップブーム45はその伸縮ストロークの約半分の伸縮ストロークだけ伸長している。この時、第2伸縮シリンダ48のシリンダチューブ反ロッド側端部に配置された第2シリンダ・ブーム連結手段55はトップブーム45基端部に位置するようになっている。この状態で、第2伸縮シリンダ48の第2シリンダ・ブーム連結手段55により第2伸縮シリンダ48とトップブーム45が連結される。
【0048】
(c)第1シリンダ・ブーム連結手段53による第1伸縮シリンダ47とトップブーム45との連結が解除される。トップブーム45のブーム間固定手段52の解除状態は第1伸縮シリンダの第1固定ピン駆動手段54から第2伸縮シリンダの第2固定ピン駆動手段56に引き継がれ、維持される。この状態から、第2伸縮シリンダ48が伸長することにより、トップブーム45を伸長させる。同時に第1伸縮シリンダ47は縮小する。
(d)第2伸縮シリンダ46が全伸長すると、トップブーム45はその伸縮ストローク分だけ伸長している。この時、第1伸縮シリンダ47のシリンダチューブロッド側端部に配置された第1シリンダ・ブーム連結手段53はフォースブーム44基端部に位置するようになっている。この状態で、第2伸縮シリンダ48の第2固定ピン駆動手段56によりトップブーム45の固定ピン駆動手段52によるトップブーム45とフォースブーム44との固定がなされるとともに、第1伸縮シリンダ47の第1シリンダ・ブーム連結手段53により第1伸縮シリンダ47とフォースブーム44が連結される。
(e)第1伸縮シリンダ47の固定ピン駆動手段54によりフォースブーム44のブーム間固定手段51によるフォースブーム44とサードブーム43との固定が解除される。同時に第2伸縮シリンダ48の第2シリンダ・ブーム連結手段55による第2伸縮シリンダ48とトップブーム45との連結が解除される。この状態で、第1伸縮シリンダ47が伸長することにより、フォースブーム44とトップブーム45を伸長するとともに、第2伸縮シリンダ48が縮小する。
(f)第1伸縮シリンダ47が全伸長すると、フォースブーム44はその伸縮ストロークの約半分の伸縮ストロークだけ伸長している。この時、第2伸縮シリンダ48のシリンダチューブ反ロッド側端部に配置された第2シリンダ・ブーム連結手段55はフォースブーム44基端部に位置するようになっている
以下同様に、伸縮ブーム46を目的とする伸長状態となるまで上記の動作を繰り返すのである。
縮小動作
本願発明の実施の形態に係るブーム伸縮機構による縮小動作は、上述した伸長動作における第1伸縮シリンダ47、第1シリンダ・ブーム固定手段53、第1固定ピン駆動手段54、及び第2伸縮シリンダ、第2シリンダ・ブーム固定手段55、第2固定ピン駆動手段56の各動作を逆手順で行うことによりなされる。
【0049】
【発明の効果】
本願の請求項1に記載されたブーム伸縮機構は、第1伸縮シリンダと第2伸縮シリンダが交互に伸縮ブームを伸縮駆動するので、従来の2本シリンダ伸縮機構と同様に1本シリンダ伸縮機構に比べ目的とする伸縮ブーム伸長状態になるまでの時間を短いものとすることができる。
【0050】
さらに、第1伸縮シリンダ及び第2伸縮シリンダの伸縮ストロークを両シリンダの伸縮動作を足し合せることにより中間ブームあるいはトップブームの伸縮ストロークを伸縮することとなるものとしたので、伸縮シリンダが2本でありながらもブーム伸縮機構全体の重量を従来の1本シリンダ伸縮機構の重量とほぼ同等にすることができる。したがって、作業時の安定性能を従来の1本シリンダ伸縮機構と同程度の非常に高性能なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るブーム伸縮機構の模式図である。
【図2】シリンダ・ブーム連結手段の詳細図である。
【図3】ブーム間固定手段と固定ピン駆動手段の詳細図である。
【図4】伸縮ブームの伸長動作を(a)〜(f)の順番に説明する図面である。
【図5】特許文献1に記載された1本シリンダ伸縮機構である。
【図6】特許文献2に記載された2本シリンダ伸縮機構である。
【符号の説明】
41はベースブーム、42はセカンドブーム、43はサードブーム、44はフォースブーム、45はトップブーム、46は伸縮ブーム、47は第1伸縮シリンダ、48は第2伸縮シリンダ、49はセカンドブームのブーム間固定手段、50はサードブームのブーム間固定手段、51はフォースブームのブーム間固定手段、552はトップブームのブーム間固定手段、53は第1シリンダ・ブーム連結手段、54は第1固定ピン駆動手段、55は第2シリンダ・ブーム連結手段、56は第2固定ピン駆動手段
Claims (1)
- ベースブーム内に中間ブーム及びトップブームがそれぞれ伸縮自在に嵌挿されてなる伸縮ブームと、
当該伸縮ブーム内に配置され、前記ベースブーム基端部にそのロッド端部がそれぞれ軸支された2本の伸縮シリンダであって、両シリンダの伸縮動作を足し合せることにより前記中間ブームあるいはトップブームの伸縮ストロークを伸縮することとなるそれぞれの伸縮ストロークを有する第1伸縮シリンダ及び第2伸縮シリンダと、
隣接するブームの内側ブーム基端部に配置され、外側ブームの適所に設けられた固定穴に向けて内蔵する固定ピンを進退することにより当該隣接するブーム同士を固定・解除可能なブーム間固定手段と、を備え、
前記第1伸縮シリンダは、そのシリンダチューブロッド側端部に、ブーム基端部の連結穴に向けて内蔵する連結ピンを進退することにより目的とするブーム基端部と連結・解除可能な第1シリンダ・ブーム連結手段と、目的とするブーム基端部の前記固定ピンの内端に作用して当該固定ピンを進退駆動可能な第1固定ピン駆動手段と、を備え、
前記第2伸縮シリンダは、そのシリンダチューブ反ロッド側端部に、ブーム基端部の連結穴に向けて内蔵する連結ピンを進退することにより目的とするブーム基端部と連結・解除可能な第2シリンダ・ブーム連結手段と、目的とするブーム基端部の前記固定ピンの内端に作用して当該固定ピンを進退駆動可能な第2固定ピン駆動手段と、を備えたことを特徴とするブーム伸縮機構。
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