JP2004323079A - 包装用容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】容器の開閉の際に、使用者に楽しさを与え、購買意欲を飛躍的に向上させることができる包装用容器の提供を目的とする。
【解決手段】容器の外周を覆うハウジング部材10と;ハウジング部材10の内側に、該ハウジング部材10と摺動自在に嵌め込まれ、内部に被包装物を収納する収納部材20とを備え;ハウジング部材10又は前記収納部材20には、ハウジング部材10と収納部材20との摺動に伴って弾性エネルギーを蓄積させることが可能な反発部材21が形成され;ハウジング部材10と収納部材20との摺動に伴って前記蓄積された弾性エネルギーを解放することにより反発部材21と収納部材20又はハウジング部材10とを衝突させて音を発生させるように構成されているので、容器の開閉の際に使用者に楽しさを与え、購買意欲を飛躍的に向上させることができる包装用容器を提供することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】容器の外周を覆うハウジング部材10と;ハウジング部材10の内側に、該ハウジング部材10と摺動自在に嵌め込まれ、内部に被包装物を収納する収納部材20とを備え;ハウジング部材10又は前記収納部材20には、ハウジング部材10と収納部材20との摺動に伴って弾性エネルギーを蓄積させることが可能な反発部材21が形成され;ハウジング部材10と収納部材20との摺動に伴って前記蓄積された弾性エネルギーを解放することにより反発部材21と収納部材20又はハウジング部材10とを衝突させて音を発生させるように構成されているので、容器の開閉の際に使用者に楽しさを与え、購買意欲を飛躍的に向上させることができる包装用容器を提供することができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は包装用容器に関し、特に容器の開閉の際に、使用者に楽しさを与え、購買意欲を飛躍的に向上させることができる包装用容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、包装用容器には、小粒の菓子類やビタミン剤などを収納する包装用容器がある。このような包装用容器では、被包装物を収納する収納部材の外周に、この収納部材を包むハウジング部材を筒状に設けた構成のものがあり、収納部材をハウジング部材の開口方向に摺動させることで被収納物を取り出すことができるものがあった。(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−334723号公報 (第3−4頁、第8図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の包装用容器では、包装用容器の開閉が単純であったため面白味に欠けていた。
【0005】
そこで本発明は、容器の開閉の際に、使用者に楽しさを与え、購買意欲を飛躍的に向上させることができる包装用容器の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明による包装用容器1は、例えば図1に示すように、容器の外周を覆うハウジング部材10と;ハウジング部材10の内側に、該ハウジング部材10と摺動自在に嵌め込まれ、内部に被包装物を収納する収納部材20とを備え;ハウジング部材10又は前記収納部材20には、ハウジング部材10と収納部材20との摺動に伴って弾性エネルギーを蓄積させることが可能な反発部材21が形成され;ハウジング部材10と収納部材20との摺動に伴って前記蓄積された弾性エネルギーを解放することにより反発部材21と収納部材20又はハウジング部材10とを衝突させて音を発生させるように構成されている。
【0007】
このように構成すると、ハウジング部材10と収納部材20との摺動に伴って、ハウジング部材10又は前記収納部材20に形成された反発部材21が弾性エネルギーを蓄積し、さらに、ハウジング部材10と収納部材20との摺動に伴って蓄積した弾性エネルギーを解放することにより、反発部材21と収納部材20又はハウジング部材10とを衝突させて音を発生するので、容器の開閉の際に、使用者に楽しさを与え、購買意欲を飛躍的に向上させることができる包装用容器を提供することができる。
【0008】
また請求項2に記載のように、請求項1に記載の包装用容器1では、ハウジング部材10は、シート状材料2で形成されたスリーブ10であり、収納部材20は、シート状材料2で形成された中舟20であり;中舟20には、シート状材料2を切り込むことにより反発部材21を形成し、ハウジング部材10は、シート状材料2を切り欠いて、切り欠き部分11で前記蓄積された弾性ネルギーが解放されるように構成してもよい。
【0009】
上記目的を達成するために、請求項3に係る発明による包装用容器1は、例えば図1に示すように、シート状材料2を互いに平行な罫線12で折り曲げて、4つの長方形の平面13a、13b、13c、13dと、1つの貼り代14を形成し、貼り代14を前記4つの長方形の平面13a、13b、13c、13dの1つ13aに貼り付けることにより四角筒状に形成されたハウジング部材10と;ハウジング部材10の四角筒の内側に、ハウジング部材10と摺動自在に嵌め込まれ、内部に被包装物を収納する、シート状材料2で形成された収納部材20であって、1の面が開放された直方体の収納部材20とを備え;収納部材20の前記1の面に対向する面24であってハウジング部材10と摺動する面に、前記摺動の方向にほぼ平行な2本の線21a、21cと前記摺動の方向にほぼ直角な1本の線21bとを切断することによりコの字状に切り込みを入れ、該切り込みを前記摺動の方向にほぼ直角な1本の線に平行な線21dで外側に折り曲げることにより反発部材21を形成し;貼り代14を前記切り込みに対応する箇所で切り欠いて、該切り欠きの部分11を前記反発部材21が通過する際に反発して音を発生するように構成されている。
【0010】
このように構成することで、収納部材20に形成された反発部材21が、貼り代14の切り欠きの部分11を通過する際に反発して音を発生するので、容器の開閉の際に、使用者に楽しさを与え、購買意欲を飛躍的に向上させることができる包装用容器を提供することができる。
【0011】
また請求項4に記載のように、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の包装用容器1では、収納部材20又はハウジング部材10には、収納部材20をハウジング部材10から摺動させて引き出した際に、一定の位置で摺動を停止させるストッパー25を形成してもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図においてお互いに同一あるいは相当する部材には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0013】
図1の展開平面図を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る包装用容器1の構成について詳細に説明をする。包装用容器1は、容器の外周を覆うハウジング部材としてのスリーブ10と、スリーブ10と摺動自在に嵌め込まれ、内部に被包装物としての粒菓子類等を収納する収納部材としての中舟20を備えている。本実施の形態では、スリーブ10、中舟20ともにシート状材料としての板紙2によって形成されている。さらに、中舟20には反発部材としての切り込み片21が形成されており、スリーブ10には切り込み片21に対応するように切り欠きの部分としての切り欠き11が形成されている。
【0014】
スリーブ10は、図中上から、4つの長方形としての底板13a、側板13b、天板13c、側板13dと、貼り代14によって形成されており、各長方形13a、13b、13c、13d及び貼り代14は、互いに平行な罫線12を介して連設されている。スリーブ10は、この罫線12で順次直角に折り曲げ形成し、底板13aと貼り代14との重合部分を、貼り代14が内側になるように接合することで四角筒状に形成されている。さらに、貼り代14には、切り欠き11が形成されている。
【0015】
切り欠き11は、貼り代14を構成している板紙2の所定の部分を切除することで形成されている。切り欠き11の下部には、貼り代14と接合されている底板13aが配置されており、切り欠き11と底板13aを合わせて凹部を形成している(図3参照)。即ち、切り欠き11から、底板13aの一部分が露出するよう形成されている。なお、ここでの所定の部分とは、後述する切り込み片21に対応し、該切り込み片21よりも、やや大きい部分である。具体的には後で詳細に説明する。
【0016】
中舟20は、長方形の側板23b、側板23c、側板23d、側板23eと、底板24によって形成されており、側板23b、側板23c、側板23d、側板23eと底板24とは、それぞれ罫線22を介して連設されている。側板23bの底板24が連設されている端部の反対側の端部には、罫線22を介して凸部23aが連設されている。側板23eの底板24が連設されている端部の反対側の端部には、罫線22を介して凸部23fが連設されている。側板23c、23dの23b及び23e側の各端部には、罫線22を介して凸部が連設されている。中舟20は、各側板23b、23c、23d、23eを底板24側の各罫線22で、紙面に向かって山折りとすることで、底板24と対向する1の面が開放された直方体となるよう構成されている。さらに中舟20は、側板23c、23dの23b側の凸部を、凸部23aと側面23bとの間に挟み込み、凸部23aと側面23bとを接合することで端部を形成している。もう一方の端部も上記と同様に形成してもよいが、本実施の形態では中舟の形状が保たれる範囲で、多少ルーズに形成されている。また、側面23bの摺動方向に垂直な方向の長さは、スリーブ10の摺動方向に垂直な方向の長さよりもやや長く形成されている。即ち、側面23bは、中舟20を摺動させてスリーブ10に収納する際に、一定の位置でスリーブ10の縁部と当接することにより摺動を停止させるストッパーとして機能するようにも構成されている(図2参照)。さらに、底板24の図中およそ左下には、切り込み片21が形成されている。なお、摺動方向とは図2に示すように、中舟20がスリーブ10に対して相対的に移動する方向である。
【0017】
切り込み片21は、中舟20のスリーブ10に対する摺動方向、即ち図中左右方向にほぼ平行な切り込み線21a、21cおよび、摺動方向にほぼ垂直な方向、即ち図中上下方向にほば平行な切り込み線21bを切断し、図に示すように全体としてコの字状に切り込みを入れ、さらに、21a及び21cの21b側と反対側の端部を結ぶ折り曲げ線21dで紙面に向かって谷折りすることで、後述するように弾性エネルギーを蓄積できるように形成されている。
【0018】
切り込み片21の摺動方向に垂直な方向の長さ、即ち切り込み線21bの長さL21は、切り欠き11の摺動方向に垂直な方向の長さL11よりも短く、さらに、切り込み片21の摺動方向の長さ、即ち切り込み線21aの長さL22は、切り欠き11の摺動方向の長さL12よりも短く形成されている。即ち、切り込み片21は、切り欠き11に充分に収容可能に形成されている。
【0019】
図2(A)の下斜めから見た斜視図に示すように、中舟20は、スリーブ10の底板13aの内側の面と、中舟20の底板24の外側の面とが接するようにスリーブ10の内側に嵌め込まれ、スリーブ10の開口方向に摺動自在に構成されている。このため、中舟20の摺動方向に垂直な方向の長さ及び高さは、それぞれスリーブ10の摺動方向に垂直な方向の長さ及び高さと比べてやや短く構成されている。また、切り込み片21及び切り欠き11は、中舟20を摺動させる際に、切り込み片21が切り欠き11に充分に収容されるように(図2(B)参照)、貼り代14の摺動方向に垂直な方向の長さL13と、側板23d(図1参照)と底板24とを連設する罫線22から切り込み線21aまでの長さL23とが、ほぼ等しい長さとなるよう配置されている。なお、以下の説明では摺動時に中舟20が通過するスリーブ10の開口部を開口A、開口Aに対向し中舟20が通過しない開口部を開口B(図1参照)とする。
【0020】
さらに、切り込み片21は、中舟20を収納すべく摺動させる際、切り込み片21の内側の表面とスリーブ10の底板13aの縁部とが当接し、さらに摺動をつづけることで、切り込み片21は、切り込み片21の外側の表面と底板24の外側の表面とが接するように折り曲げられ、弾性エネルギーを蓄積するように構成されている(図3(D)参照)。即ち、切り込み片21は、スリーブ10と中舟20との摺動に伴って弾性エネルギーを蓄積するように構成されている。
【0021】
弾性エネルギーを蓄積した切り込み片21は、摺動に伴って、切り欠き11と底板13aによって形成されている凹部を通過する際に、弾性エネルギーを開放し、切り込み片21と切り欠き11から露出している底板13aの一部分とが衝突することで音を発生するように構成されている(図3(F)参照)。
【0022】
また図2(B)を参照して、切り込み片21の外側の表面と底板24の外側の表面とが接するように折り曲げられた状態で、スリーブ10の開口Aの縁部から切り欠き11の開口A側の縁部11’までの長さL14と、底板24と側板23bを連設する罫線22から切り込み片21の折り曲げ線21dに対向する端部21’までの長さ、即ち側板23bから切り込み21の折り曲げ線21dまでの長さL24から長さL22を引いた長さとが、切り込み片21が切り欠き11に充分に収容される範囲でほぼ等しい。したがって、切り込み片21は、中舟20がスリーブ10に収納されている状態で、切り欠き11に充分に収納される位置に配置されている。このため、中舟20がスリーブ10に完全に収納されるのとほぼ同時に音が発生するよう構成されている。なお本実施の形態では、L14またはL24あるいは両方の長さを調節することで、音が鳴るタイミングを任意に調節することが可能に構成されている。
【0023】
また、スリーブ10に中舟20が収納されている状態から、中舟20を引き出すべく摺動する際、切り込み片21の端部21’は、切り欠き11の縁部11’に当接し、さらに摺動をつづけることで、切り込み片21は、切り込み片21を折り曲げることで形成された底板24の開口を塞ぐような形に反転するよう構成されている(図3(B)参照)。この反転の際にも、切り込み片21には弾性エネルギーが蓄積される。なお、切り込み片21の長さL22は、この反転が可能な長さである。この反転可能な長さは、例えば切り込み片21が反転しようとする際に、スリーブ10の底板13aと中舟20の底板24とを押し広げ、底板13aと底板24が歪むことによって生じる空間の大きさによって決定され、この空間内で切り込み片21が反転できる長さである。以下の説明でも特にことわりのない限り同様である。
【0024】
また、包装用容器1では、中舟20またはスリーブ10に、中舟20をスリーブ10から摺動させて引き出した際に、一定の位置で摺動を停止させるストッパー25を設けてもよい。ストッパー25は、切り込み片21とほぼ同様に、切り込み線25a、25b、25cにコの字型に切り込みを入れ、折り曲げ線25dで折り曲げることで形成されている。ストッパー25は、摺動方向に垂直な方向では切り込み片21とほぼ同位置、摺動方向では切り込み片21に対して開口B側の位置に配置されており、中舟20をスリーブ10から引き出すべく摺動させる際に、ストッパー25の折り曲げ線25dに対向する端部25’が、切り欠き11の端部11’に当接するよう構成されている。ストッパー25の切り込み線25aの長さL25は、ストッパー25が端部11’に当接して反転しようとする際に、スリーブ10の底板13aと中舟20の底板24とを押し広げ、底板13aと底板24が歪むことによって生じる空間内でストッパー25が反転できない長さとなっている。このことにより、中舟20をスリーブ10から引き出す際の摺動は、一定の位置で停止するように構成されている。なお、上記説明の、図2(A)では、説明のためストッパー25は、スリーブ10の外側に露出している図となっているが、実際には、中舟20をスリーブ10に完全に収納し、切り欠き11の端部11’を通過した後、再び引き出す際には、上記のような構成であることから、中舟20がスリーブ10から抜け落ちてしまうことはない。後述する図5(A)、図8(A)でも同様である。
【0025】
図3の部分断面図を参照して、包装用容器1の作用について説明する。(A)はスリーブ10に収納されている中舟20を、引き出すべく摺動させている状態を示す図である。図に示すように、中舟20を摺動させると、まず折り込み片21の端部21’が、切り欠きの縁部11’に当接する。さらに摺動をつづけることで、(B)に示すように、切り込み片21は反転し、切り込み片21を折り曲げることで形成された底板24の開口を塞ぐような形に折り返され、弾性エネルギーを蓄積する。切り込み片21に弾性エネルギーを蓄積した状態で、中舟20の摺動をつづけ、切り込み片21の端部21’が、スリーブ10の縁部を通過する際に、蓄積した弾性エネルギーを開放する。このときは、切り込み片21と衝突するものが存在していないため音は発生しない。さらに、中舟20を摺動すると、図3に不図示のストッパー25の端部25’(図2参照)が、切り欠き11の端部11’に当接する。ストッパー25は、上述したように摺動方向の長さL25(図2参照)が充分に長いため反転せず、これにより、中舟20を引き出す際の摺動は一定の位置で停止させられる。
【0026】
次に、中舟20をスリーブ10に収納すべく摺動させると、(C)に示すように、切り込み片21の内側の表面が、スリーブ10の底板13aの縁部に当接する。さらに摺動をつづけることで、(D)に示すように、切り込み片21は反転し、切り込み片21の外側の表面と底板24の外側の表面とが接するように折り曲げられ、弾性エネルギーを蓄積する。さらに、(E)に示すように、切り込み片21に弾性エネルギーを蓄積した状態で、中舟20の摺動をつづけ、切り込み片21の端部21’が、切り込み11の縁部11’を通過すると、(F)に示すように、切り込み片21は、蓄積した弾性エネルギーを開放し、切り込み片21と切り欠き11から露出している底板13aの一部分とが衝突することで音を発生する。さらに、音が発生するのとほぼ同時に、中舟20の側面23b(図2参照)が、一定の位置でスリーブ10の縁部と当接することにより中舟20の摺動を停止させる。
【0027】
なお、中舟20をスリーブ10に収納する際は、(D)、(E)に示すように、蓄積される弾性エネルギーは底板24を折り曲げる方向であるので、蓄積される弾性エネルギーは大きい。したがって、(F)で示すような状態で発生する音は充分に強い音となる。一方、中舟20をスリーブ10から引き出す際は、(B)に示すように蓄積される弾性エネルギーは比較的小さい。
【0028】
以上の包装用容器1によれば、中舟20をスリーブ10に収納すべく摺動する際に1回だけ強い音が発生する。これにより、使用者が包装用容器1を閉鎖する際に、楽しさを与えることができる。また、完全に収納されるのとほぼ同時に音が発生し、包装用容器1が完全に閉まったことを確認することができるため、例えば包装用容器が完全に閉まったことを確認せずに包装用容器を取り扱ったため被内容物が包装用容器から飛び出すようなことがなくなる。さらに、中舟20をスリーブ10から引き出すべく摺動する際には、一定の位置で摺動が停止するので、中舟20を引き出しすぎて、スリーブ10から脱落し被内容物をまき散らしてしまうこともない。
【0029】
次に、図4の展開平面図を参照して第2の実施の形態である包装用容器100について説明する。包装用容器100はスリーブ10、中舟20、切り込み片21、ストッパー25を備える点は、第1の実施の形態と同様である。その他、第1の実施の形態と共通する構成については、重複した説明はできるだけ省略する。
【0030】
切り欠き111aと111bは、貼り代14を形成している板紙2の所定の部分を切除することで形成されている。切り欠き111aと111bの下部には、貼り代14と接合されている底板13aが配置されており、切り欠き111aと111bは、それぞれ底板13aを合わせて凹部を形成している(図6参照)。即ち、切り欠き111aと111bから、それぞれ底板13aの一部分が露出するよう形成されている。なお、ここでの所定の部分とは、切り込み片21、切り込み片126に対応し、切り込み片21、切り込み片126よりも、やや大きい部分である。具体的には後で詳細に説明する。
【0031】
切り込み片126は、切り込み線21bを基準にして、切り込み片21と線対称に形成されている。即ち、切り込み線126a、126cおよび、切り込み線21bを切断し、図に示すように、紙面に向かって全体としてコの字を左右反転させた形に切り込みを入れ、さらに、折り曲げ線126dで紙面に向かって谷折りすることで、弾性エネルギーを蓄積できるように形成されている。
【0032】
次に、図5(A)の下斜めから見た斜視図を参照する。切り込み片126と切り込み片21とは線対称形であるため、切り込み片126の摺動方向に垂直な方向の長さ、即ち折り曲げ線126dの長さは、切り込み線21bの長さL21と等しく、切り込み片126の摺動方向の長さ、即ち切り込み線126a(図4参照)の長さL122は、長さL22と等しい。長さL21は、切り欠き111aの摺動方向に垂直な方向の長さL11よりも短く、長さL22は、切り欠き111aの摺動方向の長さL112aよりも短く形成されている。即ち、切り込み片21及び切り込み片126は、切り欠き111aに充分に収容可能に形成されている。同様に、長さL21は、切り欠き111bの摺動方向に垂直な方向の長さL11よりも短く、長さL22は、切り欠き111bの摺動方向の長さL112bよりも短く形成されている。即ち、切り込み片126は、切り欠き111bに充分に収容可能に形成されている。また、切り込み片21、126及び切り欠き111a、111bは、中舟20を摺動させる際に、切り込み片21は切り欠き111aに、切り込み片126は切り欠き111a及び切り欠き111bに充分に収容されるように(図5(B)参照)、長さL13と長さL23とが、ほぼ等しい長さとなるよう配置されている。
【0033】
さらに、切り込み片126は、中舟20を引き出すべく摺動する際、切り欠き111bの開口A側の縁部111b’と切り込み片126の折り曲げ線126dに対向する端部126’とが当接し、さらに摺動をつづけることで、切り込み片126は、切り込み片126の外側の表面と底板24の外側の表面とが接するように反転することで折り曲げられ、弾性エネルギーを蓄積するように構成されている(図6(B))。即ち、切り込み片126は、スリーブ10と中舟20との摺動に伴って弾性エネルギーを蓄積するように構成されている。
【0034】
弾性エネルギーを蓄積した切り込み片126は、摺動に伴って、切り欠き111aと底板13aによって形成されている凹部を通過する際に、弾性エネルギーを開放し、切り込み片126と切り欠き111aから露出している底板13aの一部分とが衝突することで音を発生するように構成されている(図6(C)参照)。
【0035】
図5(B)に示すように、切り込み片126が、切り込み片126を折り曲げることで形成された底板24の開口を塞ぐような形に折り返された状態(図6(F))で、底板24と側板23bを連設する罫線22から切り込み片126の端部126’までの長さ、即ち長さL24とL22を足した長さ(図4参照)と、スリーブ10の開口Aの縁部から切り欠き111bの縁部111b’までの長さ、即ち長さL14、L112a、L112cを足した長さとがほぼ等しい。また前述したように、長さL14と、長さL24から長さL22を引いた長さはほぼ等しい。したがって、切り込み片21と切り込み片126はそれぞれ、中舟20がスリーブ10に収納されている状態で、切り込み片21は切り欠き111aに、切り込み片126は切り込み111bに充分に収納される位置に配置されている。
【0036】
次に、包装用容器100の作用について説明する。切り欠き111aは第1の実施の形態での切り欠き11に対応しているため、切り込み片21は、第1の実施の形態とほぼ同様に作用する。即ち、中舟20をスリーブ10に収納すべく摺動する際に、中舟20がスリーブ10に完全に収納されるのとほぼ同時に音が発生する。また、切り込み片21が切り欠き111bに至る前に、側面23dがスリーブ10の縁部と当接し、摺動を停止させるので、切り込み片21は切り欠き111bは通過しない。したがって、切り込み片21によって音が発生するのは1回だけである。切り込み片126の作用については、図6の部分断面図を参照して説明する。なお、図6は、切り込み片126について説明するため、切り込み片21は省略した図としている。
【0037】
図6の部分断面図を参照して、包装用容器100の切り込み片126の作用について説明する。(A)はスリーブ10に収納されている中舟20を、引き出すべく摺動させている状態を示す図である。図に示すように、中舟20を摺動させると、まず切り込み片126の端部126’が、切り欠き111bの縁部111b’に当接する。さらに摺動をつづけることで、(B)に示すように、切り込み片126は反転し、切り込み片126の外側の表面と底板24の外側の表面とが接するように折り曲げられ、弾性エネルギーを蓄積する。切り込み片126に弾性エネルギーを蓄積した状態で、中舟20の摺動をつづけ、切り込み片126の端部126’が、切り欠き111aの開口A側の縁部111a’と対向する縁部を通過すると、(C)に示すように、切り込み片126は、蓄積した弾性エネルギーを開放し、切り込み片126と切り欠き111aから露出している底板13aの一部とが衝突することで充分に強い音を発生する。
【0038】
さらに摺動をつづけると、切り込み片126の内側の表面と、切り欠き111aの縁部111a’とが当接し、(D)に示すように、切り込み片126は再び折り曲げられ(このときは反転しない)弾性エネルギーを蓄積する。切り込み片126に弾性エネルギーを蓄積した状態で、中舟20の摺動をつづけ、切り込み片126の端部126’が、スリーブ10の縁部を通過する際に、再び蓄積した弾性エネルギーを開放する。このときは、切り込み片126と衝突するものが存在していないため音は発生しない。さらに、中舟20を摺動すると、図6には不図示のストッパー25の端部25’(図5参照)が、切り欠き111bの端部111b’に当接する。ストッパー25は、上述の通り反転しないため、中舟20を引き出す際の摺動は一定の位置で停止させられる。
【0039】
次に、中舟20をスリーブ10に収納すべく摺動させると、(E)に示すように、切り込み片126の外側の表面が、スリーブ10の縁部に当接する。さらに摺動をつづけることで、(F)に示すように、切り込み片126は、切り込み片126を折り曲げることで形成された底板24の開口を塞ぐような形に折り返され、弾性エネルギーを蓄積する。さらに、切り込み片126に弾性エネルギーを蓄積した状態で、中舟20の摺動をつづけ、切り込み片126の端部126’が、切り欠き111aの縁部111a’を通過すると、(G)に示すように、切り込み片126は、蓄積した弾性エネルギーを開放し、切り込み片126と切り欠き111aから露出している底板13aの一部分とが衝突することで音が発生する。このときの音は軽い音である。さらに摺動をつづけると、切り込み片126の外側の表面と、切り欠き111aの縁部111a’と反対側の縁部とが当接し、(H)に示すように、切り込み片126は再び折り返され(このときは反転しない)弾性エネルギーを蓄積する。切り込み片126に弾性エネルギーを蓄積した状態で、中舟20の摺動をつづけ、切り欠き111bの縁部111b’を通過すると、(I)に示すように、切り込み片126は、再び蓄積した弾性エネルギーを開放し、切り込み片126と切り欠き111aから露出している底板13aの一部分とが衝突することで音が発生し、このときの音も軽い音である。なお、(G)及び(I)の場合では、(C)の場合と比べると、切り込み片126に蓄積されたエネルギーが小さいため、発生する音もやや軽くなる。また、切り込み片126を設けることにより、中舟20をスリーブ10から引き出す際に、強い音を出すことができる。
【0040】
以上の包装用容器100によれば、中舟20をスリーブ10から引き出すべく摺動する際に、切り込み片126により1回だけ強い音が発生する。さらに、中舟20をスリーブ10に収納すべく摺動する際に、切り込み片21と切り込み片126によって合わせて3回音が発生し、そのうち切り込み片126によって発生する2回の音は軽い音である。また、切り込み片21による残りの1回の音は強い音であり、中舟20がスリーブ10に完全に収納されるのとほぼ同時に発生する。これにより、使用者が包装用容器1を開閉する際に、楽しさを与えることができる。また、以上の包装用容器100では、音が発生する回数は、収納時に3回、引き出し時に1回であるが、上記で説明したような構成であるため、切り込み片又は切り欠きあるいは両方の、数または位置あるいは両方を任意に決定することによって、包装用容器100の開閉時に発生する音の回数、タイミングを決めることができる。例えば、上記説明の、図6(D)で説明した、切り込み片126に蓄積したエネルギーを開放する際に、切り込み片126と衝突できるものを配置する、例えば、貼り代14の開口A側に、切り込み片126を充分に収容できる大きさの切り欠きを、切り込み片126を充分に収容できる位置に配置し、底板13aの一部分を露出させることで、引き出し時に発生する音の回数を1回増やすことができる。さらに、中舟20をスリーブ10から引き出すべく摺動させる際に、ストッパー25によって一定の位置で摺動が停止するのと同時に音が発生するように、切り込み片又は切り欠きあるいは両方の、数または位置あるいは両方を調節することで、包装用容器が完全に解放したことを確認することもできる。
【0041】
次に、図7の展開平面図を参照して第3の実施の形態である包装用容器200について説明する。包装用容器200はスリーブ10、中舟20、切り込み片21、ストッパー25を備える点は、第1、第2の実施の形態と同様である。その他、第1、第2の実施の形態と共通する構成については、重複した説明はできるだけ省略する。
【0042】
切り欠き211は、折り込み片215を形成している板紙2の所定の部分を切除することで形成されている。折り込み片215は、スリーブ10の底板13aの開口A側、図中紙面に向かって左側の縁部に罫線212を介して連設されている。スリーブ10は、罫線12で順次直角に折り曲げ形成し、さらに折り込み片215を罫線212で紙面に向かって谷折りし、図8に示すように、底板13aと折り込み片215との間に、貼り代14を挟み込むように接合することで四角筒状に形成されている。また、切り欠き211と貼り代14とは、合わせて凹部を形成しており、切り欠き211から貼り代14の一部分が露出するよう形成されいる。切り欠き211の紙面向かって上下方向の長さL211は長さL21よりも大きく、切り欠き211の紙面向かって左右方向の長さL212は長さL22よりも大きい。即ち、切り欠き211は、切り込み片21を充分に収容できる大きさに形成されている。
【0043】
さらに、図9(A)の下斜めから見た斜視図に示すように、切り欠き211と切り込み片21は、中舟20を摺動させる際に、切り込み片21が切り欠き211に、充分に収容されるように、図7で示した底板13aの13bが連設されている端部と反対側の縁部から切り欠き211の紙面に対して左右方向に平行で側板13b側の縁部までの長さL213と長さL23とが、ほぼ等しい長さとなるよう配置されている。さらに、切り込み片21の外側の表面と底板24の外側の表面とが接するように折り曲げられた状態で、図9(B)に示すように、スリーブ10の開口Aの縁部から切り欠き211の図中開口A側の縁部211’までの長さ、即ち長さL214と、底板24と側板23bを連設する罫線22から切り込み片21の端部21’までの長さ、即ち長さL24から長さL22を引いた長さとが、切り込み片21が切り欠き11に充分に収容される範囲でほぼ等しい。したがって、切り欠き211は、中舟20がスリーブ10に収納されている状態で、切り込み片21を充分に収納する位置に配置されている。このため、中舟20がスリーブ10に完全に収納されるのとほぼ同時に音が発生するよう構成されている。さらに、切り欠き211は、中舟20を引き出すべく摺動する際、切り込み片21の端部21’と切り欠き211の開口A側の縁部211’とが当接するように配置されており、さらに摺動をつづけることで、切り込み片21が、切り込み片21を折り曲げることで形成された底板24の開口を塞ぐような形に折り返され、弾性エネルギーを蓄積するように構成されている。
【0044】
包装用容器200の作用については、上記で説明した切り欠き211と切り欠き211から露出している貼り代14がそれぞれ、第1の実施の形態での切り欠き11と切り欠き11から露出している底板13aに対応しているため、第1の実施の形態とほぼ同様に作用する。即ち、中舟20をスリーブ10に収納すべく摺動する際に、中舟20がスリーブ10に完全に収納されるのとほぼ同時に強い音が1回だけ発生する。
【0045】
本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。上記説明では、スリーブは四角筒状、中舟は1の面が開放された直方体として説明したが、例えば、スリーブは円筒状、中舟は一部分が開放された円柱であってもよい。
【0046】
上記説明では、シート状材料は板紙として説明したが、弾性エネルギーを蓄積することが可能な弾性体であればよく、例えばプラスチックシートを用いた場合には、板紙に比べて弾力性があり蓄積される弾性エネルギーが大きいので、より大きな音が発生する。
【0047】
上記説明では、反発部材としての切り込み片は中舟に、配置するものとして説明したが、スリーブに配置してもよい。このときには、中舟の底板の摺動面側に、切り込み片を充分に収容できる大きさの切り欠きを、切り込み片を充分に収容できる位置に設けて、底板と合わせて凹部を形成し、底板の一部分を露出するように構成すればよい。
【0048】
【実施例】
図1の展開平面図を参照して本発明の具体的な実施例について説明する。包装用容器1は、スリーブ10、中舟20ともに板紙2によって形成した。切り込み片21の長さL21を10mm、切り欠き11の長さL11を11mmとし、さらに、切り込み片21の長さL22を5mm、切り欠き11の長さL12を20mmとすることで、切り込み片21が、切り欠き11に充分に収容可能に形成した。切り込み片21の長さL22を5mmとしたのは、スリーブ10に中舟20が収納されている状態から、中舟20を引き出すべく摺動する際、切り込み片21の端部21’が、切り欠き11の縁部11’に当接し、さらに摺動をつづけることで、切り込み片21が、切り込み片21を折り曲げることで形成された底板24の開口を塞ぐような形に反転することが可能な長さとするためである。
【0049】
さらに、中舟20を摺動させる際に、切り込み片21が切り欠き11に充分に収容されるように(図2(B)参照)、長さL13及び長さL23ともに15mmとした。長さL14を10mm、長さL24を16mmとすることで、中舟20がスリーブ10に完全に収納される際に、切り込み片21の外側の表面と底板24の外側の表面とが接するように折り曲げられた状態で、切り込み片21が切り欠き11に充分に収容されるようにした。これにより、中舟20がスリーブ10に完全に収納されるのとほぼ同時に音が発生するよう構成した。
【0050】
ストッパー25の切り込み線25aの長さL25は、ストッパー25が反転しようとする際に、スリーブ10の底板13aと中舟20の底板24とを押し広げ、底板13aと底板24が歪むことによって生じる空間内でストッパー25が反転できない長さであり、ここでは10mmとした。また、側面23bの摺動方向に垂直な方向の長さの長さは、スリーブ10の摺動方向に垂直な方向の長さよりも両側に1mmずつ、合わせて2mm程度長く形成した。
【0051】
つぎに、図3の部分断面図を参照して包装用容器1の具体的な作用を説明する。中舟20がスリーブ10に完全に収納されている状態から、中舟20を摺動させると、(A)に示すように、まず折り込み片21の端部21’が、切り欠きの縁部11’に当接した。さらに摺動をつづけることで、(B)に示すように、切り込み片21は反転し、切り込み片21を折り曲げることで形成された底板24の開口を塞ぐような形に折り返され、弾性エネルギーを蓄積した。切り込み片21に弾性エネルギーを蓄積した状態で、中舟20の摺動をつづけ、切り込み片21の端部21’が、スリーブ10の縁部を通過する際に、蓄積した弾性エネルギーを開放した。このときは、切り込み片21と衝突するものが存在していないため音は発生しなかった。さらに、中舟20を摺動すると、ストッパー25の端部25’(図2参照)が、切り欠き11の端部11’に当接し、中舟20を引き出す際の摺動は一定の位置で停止した。
【0052】
次に、中舟20をスリーブ10に収納すべく摺動させると、(C)に示すように、切り込み片21は、スリーブ10の底板13aの縁部に当接した。さらに摺動をつづけることで、(D)に示すように、切り込み片21は反転し、切り込み片21の外側の表面と底板24の外側の表面とが接するように折り曲げられ、弾性エネルギーを蓄積した。さらに、(E)に示すように、切り込み片21に弾性エネルギーを蓄積した状態で、中舟20の摺動をつづけ、切り込み片21の端部21’が、切り込み11の縁部11’を通過すると、(F)に示すように、切り込み片21は、蓄積した弾性エネルギーを開放し、切り込み片21と切り欠き11から露出している底板13aの一部分とが衝突することで強い音が発生した。さらに、音が発生するのとほぼ同時に、中舟20の側面23bが、一定の位置でスリーブ10の縁部と当接することにより中舟20の摺動は停止した。
【0053】
以上の包装用容器1によれば、使用者が包装用容器1を閉鎖する際に音を発生するので、使用者に楽しさを与えることができることを確認した。また、完全に収納されるのとほぼ同時に強い音が発生することが確認された。これにより、包装用容器が完全に閉まったことを確認せずに取り扱ったため被内容物が包装用容器から飛び出すようなことがなくなった。さらに、中舟20をスリーブ10から引き出すべく摺動する際には、一定の位置で摺動が停止したので、中舟20を引き出しすぎて、スリーブ10から脱落し被内容物をまき散らしてしまうこともなくなった。
【0054】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、容器の外周を覆うハウジング部材と、前記ハウジング部材の内側に、該ハウジング部材と摺動自在に嵌め込まれ、内部に被包装物を収納する収納部材とを備え、前記ハウジング部材又は前記収納部材には、前記ハウジング部材と前記収納部材との摺動に伴って弾性エネルギーを蓄積させることが可能な反発部材が形成され、前記ハウジング部材と前記収納部材との摺動に伴って前記蓄積された弾性エネルギーを解放することにより前記反発部材と前記収納部材又は前記ハウジング部材とを衝突させて音を発生させるように構成されているので、容器の開閉の際に、使用者に楽しさを与え、購買意欲を飛躍的に向上させることができる包装用容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる包装用容器の展開平面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態にかかる包装用容器の下斜め方向から見た概略斜視図であり、(A)は中舟をスリーブから引き出した状態を示す図であり、(B)は中舟をスリーブに収納した状態を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態にかかる包装用容器の動作を説明するための部分断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態にかかる包装用容器の展開平面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態にかかる包装用容器の下斜め方向から見た概略斜視図であり、(A)は中舟をスリーブから引き出した状態を示す図であり、(B)は中舟をスリーブに収納した状態を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態にかかる包装用容器の動作を説明するための部分断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態にかかる包装用容器の展開平面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態にかかる包装用容器の部分断面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態にかかる包装用容器の下斜め方向から見た概略斜視図であり、(A)は中舟をスリーブから引き出した状態を示す図であり、(B)は中舟をスリーブに収納した状態を示す図である。
【符号の説明】
1、100、200 包装用容器
2 板紙
10 スリーブ
11、111a、111b、211 切り欠き
14 貼り代
20 中舟
21、126 切り込み片
25 ストッパー
215 折り込み片
【発明の属する技術分野】
本発明は包装用容器に関し、特に容器の開閉の際に、使用者に楽しさを与え、購買意欲を飛躍的に向上させることができる包装用容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、包装用容器には、小粒の菓子類やビタミン剤などを収納する包装用容器がある。このような包装用容器では、被包装物を収納する収納部材の外周に、この収納部材を包むハウジング部材を筒状に設けた構成のものがあり、収納部材をハウジング部材の開口方向に摺動させることで被収納物を取り出すことができるものがあった。(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−334723号公報 (第3−4頁、第8図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の包装用容器では、包装用容器の開閉が単純であったため面白味に欠けていた。
【0005】
そこで本発明は、容器の開閉の際に、使用者に楽しさを与え、購買意欲を飛躍的に向上させることができる包装用容器の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明による包装用容器1は、例えば図1に示すように、容器の外周を覆うハウジング部材10と;ハウジング部材10の内側に、該ハウジング部材10と摺動自在に嵌め込まれ、内部に被包装物を収納する収納部材20とを備え;ハウジング部材10又は前記収納部材20には、ハウジング部材10と収納部材20との摺動に伴って弾性エネルギーを蓄積させることが可能な反発部材21が形成され;ハウジング部材10と収納部材20との摺動に伴って前記蓄積された弾性エネルギーを解放することにより反発部材21と収納部材20又はハウジング部材10とを衝突させて音を発生させるように構成されている。
【0007】
このように構成すると、ハウジング部材10と収納部材20との摺動に伴って、ハウジング部材10又は前記収納部材20に形成された反発部材21が弾性エネルギーを蓄積し、さらに、ハウジング部材10と収納部材20との摺動に伴って蓄積した弾性エネルギーを解放することにより、反発部材21と収納部材20又はハウジング部材10とを衝突させて音を発生するので、容器の開閉の際に、使用者に楽しさを与え、購買意欲を飛躍的に向上させることができる包装用容器を提供することができる。
【0008】
また請求項2に記載のように、請求項1に記載の包装用容器1では、ハウジング部材10は、シート状材料2で形成されたスリーブ10であり、収納部材20は、シート状材料2で形成された中舟20であり;中舟20には、シート状材料2を切り込むことにより反発部材21を形成し、ハウジング部材10は、シート状材料2を切り欠いて、切り欠き部分11で前記蓄積された弾性ネルギーが解放されるように構成してもよい。
【0009】
上記目的を達成するために、請求項3に係る発明による包装用容器1は、例えば図1に示すように、シート状材料2を互いに平行な罫線12で折り曲げて、4つの長方形の平面13a、13b、13c、13dと、1つの貼り代14を形成し、貼り代14を前記4つの長方形の平面13a、13b、13c、13dの1つ13aに貼り付けることにより四角筒状に形成されたハウジング部材10と;ハウジング部材10の四角筒の内側に、ハウジング部材10と摺動自在に嵌め込まれ、内部に被包装物を収納する、シート状材料2で形成された収納部材20であって、1の面が開放された直方体の収納部材20とを備え;収納部材20の前記1の面に対向する面24であってハウジング部材10と摺動する面に、前記摺動の方向にほぼ平行な2本の線21a、21cと前記摺動の方向にほぼ直角な1本の線21bとを切断することによりコの字状に切り込みを入れ、該切り込みを前記摺動の方向にほぼ直角な1本の線に平行な線21dで外側に折り曲げることにより反発部材21を形成し;貼り代14を前記切り込みに対応する箇所で切り欠いて、該切り欠きの部分11を前記反発部材21が通過する際に反発して音を発生するように構成されている。
【0010】
このように構成することで、収納部材20に形成された反発部材21が、貼り代14の切り欠きの部分11を通過する際に反発して音を発生するので、容器の開閉の際に、使用者に楽しさを与え、購買意欲を飛躍的に向上させることができる包装用容器を提供することができる。
【0011】
また請求項4に記載のように、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の包装用容器1では、収納部材20又はハウジング部材10には、収納部材20をハウジング部材10から摺動させて引き出した際に、一定の位置で摺動を停止させるストッパー25を形成してもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図においてお互いに同一あるいは相当する部材には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0013】
図1の展開平面図を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る包装用容器1の構成について詳細に説明をする。包装用容器1は、容器の外周を覆うハウジング部材としてのスリーブ10と、スリーブ10と摺動自在に嵌め込まれ、内部に被包装物としての粒菓子類等を収納する収納部材としての中舟20を備えている。本実施の形態では、スリーブ10、中舟20ともにシート状材料としての板紙2によって形成されている。さらに、中舟20には反発部材としての切り込み片21が形成されており、スリーブ10には切り込み片21に対応するように切り欠きの部分としての切り欠き11が形成されている。
【0014】
スリーブ10は、図中上から、4つの長方形としての底板13a、側板13b、天板13c、側板13dと、貼り代14によって形成されており、各長方形13a、13b、13c、13d及び貼り代14は、互いに平行な罫線12を介して連設されている。スリーブ10は、この罫線12で順次直角に折り曲げ形成し、底板13aと貼り代14との重合部分を、貼り代14が内側になるように接合することで四角筒状に形成されている。さらに、貼り代14には、切り欠き11が形成されている。
【0015】
切り欠き11は、貼り代14を構成している板紙2の所定の部分を切除することで形成されている。切り欠き11の下部には、貼り代14と接合されている底板13aが配置されており、切り欠き11と底板13aを合わせて凹部を形成している(図3参照)。即ち、切り欠き11から、底板13aの一部分が露出するよう形成されている。なお、ここでの所定の部分とは、後述する切り込み片21に対応し、該切り込み片21よりも、やや大きい部分である。具体的には後で詳細に説明する。
【0016】
中舟20は、長方形の側板23b、側板23c、側板23d、側板23eと、底板24によって形成されており、側板23b、側板23c、側板23d、側板23eと底板24とは、それぞれ罫線22を介して連設されている。側板23bの底板24が連設されている端部の反対側の端部には、罫線22を介して凸部23aが連設されている。側板23eの底板24が連設されている端部の反対側の端部には、罫線22を介して凸部23fが連設されている。側板23c、23dの23b及び23e側の各端部には、罫線22を介して凸部が連設されている。中舟20は、各側板23b、23c、23d、23eを底板24側の各罫線22で、紙面に向かって山折りとすることで、底板24と対向する1の面が開放された直方体となるよう構成されている。さらに中舟20は、側板23c、23dの23b側の凸部を、凸部23aと側面23bとの間に挟み込み、凸部23aと側面23bとを接合することで端部を形成している。もう一方の端部も上記と同様に形成してもよいが、本実施の形態では中舟の形状が保たれる範囲で、多少ルーズに形成されている。また、側面23bの摺動方向に垂直な方向の長さは、スリーブ10の摺動方向に垂直な方向の長さよりもやや長く形成されている。即ち、側面23bは、中舟20を摺動させてスリーブ10に収納する際に、一定の位置でスリーブ10の縁部と当接することにより摺動を停止させるストッパーとして機能するようにも構成されている(図2参照)。さらに、底板24の図中およそ左下には、切り込み片21が形成されている。なお、摺動方向とは図2に示すように、中舟20がスリーブ10に対して相対的に移動する方向である。
【0017】
切り込み片21は、中舟20のスリーブ10に対する摺動方向、即ち図中左右方向にほぼ平行な切り込み線21a、21cおよび、摺動方向にほぼ垂直な方向、即ち図中上下方向にほば平行な切り込み線21bを切断し、図に示すように全体としてコの字状に切り込みを入れ、さらに、21a及び21cの21b側と反対側の端部を結ぶ折り曲げ線21dで紙面に向かって谷折りすることで、後述するように弾性エネルギーを蓄積できるように形成されている。
【0018】
切り込み片21の摺動方向に垂直な方向の長さ、即ち切り込み線21bの長さL21は、切り欠き11の摺動方向に垂直な方向の長さL11よりも短く、さらに、切り込み片21の摺動方向の長さ、即ち切り込み線21aの長さL22は、切り欠き11の摺動方向の長さL12よりも短く形成されている。即ち、切り込み片21は、切り欠き11に充分に収容可能に形成されている。
【0019】
図2(A)の下斜めから見た斜視図に示すように、中舟20は、スリーブ10の底板13aの内側の面と、中舟20の底板24の外側の面とが接するようにスリーブ10の内側に嵌め込まれ、スリーブ10の開口方向に摺動自在に構成されている。このため、中舟20の摺動方向に垂直な方向の長さ及び高さは、それぞれスリーブ10の摺動方向に垂直な方向の長さ及び高さと比べてやや短く構成されている。また、切り込み片21及び切り欠き11は、中舟20を摺動させる際に、切り込み片21が切り欠き11に充分に収容されるように(図2(B)参照)、貼り代14の摺動方向に垂直な方向の長さL13と、側板23d(図1参照)と底板24とを連設する罫線22から切り込み線21aまでの長さL23とが、ほぼ等しい長さとなるよう配置されている。なお、以下の説明では摺動時に中舟20が通過するスリーブ10の開口部を開口A、開口Aに対向し中舟20が通過しない開口部を開口B(図1参照)とする。
【0020】
さらに、切り込み片21は、中舟20を収納すべく摺動させる際、切り込み片21の内側の表面とスリーブ10の底板13aの縁部とが当接し、さらに摺動をつづけることで、切り込み片21は、切り込み片21の外側の表面と底板24の外側の表面とが接するように折り曲げられ、弾性エネルギーを蓄積するように構成されている(図3(D)参照)。即ち、切り込み片21は、スリーブ10と中舟20との摺動に伴って弾性エネルギーを蓄積するように構成されている。
【0021】
弾性エネルギーを蓄積した切り込み片21は、摺動に伴って、切り欠き11と底板13aによって形成されている凹部を通過する際に、弾性エネルギーを開放し、切り込み片21と切り欠き11から露出している底板13aの一部分とが衝突することで音を発生するように構成されている(図3(F)参照)。
【0022】
また図2(B)を参照して、切り込み片21の外側の表面と底板24の外側の表面とが接するように折り曲げられた状態で、スリーブ10の開口Aの縁部から切り欠き11の開口A側の縁部11’までの長さL14と、底板24と側板23bを連設する罫線22から切り込み片21の折り曲げ線21dに対向する端部21’までの長さ、即ち側板23bから切り込み21の折り曲げ線21dまでの長さL24から長さL22を引いた長さとが、切り込み片21が切り欠き11に充分に収容される範囲でほぼ等しい。したがって、切り込み片21は、中舟20がスリーブ10に収納されている状態で、切り欠き11に充分に収納される位置に配置されている。このため、中舟20がスリーブ10に完全に収納されるのとほぼ同時に音が発生するよう構成されている。なお本実施の形態では、L14またはL24あるいは両方の長さを調節することで、音が鳴るタイミングを任意に調節することが可能に構成されている。
【0023】
また、スリーブ10に中舟20が収納されている状態から、中舟20を引き出すべく摺動する際、切り込み片21の端部21’は、切り欠き11の縁部11’に当接し、さらに摺動をつづけることで、切り込み片21は、切り込み片21を折り曲げることで形成された底板24の開口を塞ぐような形に反転するよう構成されている(図3(B)参照)。この反転の際にも、切り込み片21には弾性エネルギーが蓄積される。なお、切り込み片21の長さL22は、この反転が可能な長さである。この反転可能な長さは、例えば切り込み片21が反転しようとする際に、スリーブ10の底板13aと中舟20の底板24とを押し広げ、底板13aと底板24が歪むことによって生じる空間の大きさによって決定され、この空間内で切り込み片21が反転できる長さである。以下の説明でも特にことわりのない限り同様である。
【0024】
また、包装用容器1では、中舟20またはスリーブ10に、中舟20をスリーブ10から摺動させて引き出した際に、一定の位置で摺動を停止させるストッパー25を設けてもよい。ストッパー25は、切り込み片21とほぼ同様に、切り込み線25a、25b、25cにコの字型に切り込みを入れ、折り曲げ線25dで折り曲げることで形成されている。ストッパー25は、摺動方向に垂直な方向では切り込み片21とほぼ同位置、摺動方向では切り込み片21に対して開口B側の位置に配置されており、中舟20をスリーブ10から引き出すべく摺動させる際に、ストッパー25の折り曲げ線25dに対向する端部25’が、切り欠き11の端部11’に当接するよう構成されている。ストッパー25の切り込み線25aの長さL25は、ストッパー25が端部11’に当接して反転しようとする際に、スリーブ10の底板13aと中舟20の底板24とを押し広げ、底板13aと底板24が歪むことによって生じる空間内でストッパー25が反転できない長さとなっている。このことにより、中舟20をスリーブ10から引き出す際の摺動は、一定の位置で停止するように構成されている。なお、上記説明の、図2(A)では、説明のためストッパー25は、スリーブ10の外側に露出している図となっているが、実際には、中舟20をスリーブ10に完全に収納し、切り欠き11の端部11’を通過した後、再び引き出す際には、上記のような構成であることから、中舟20がスリーブ10から抜け落ちてしまうことはない。後述する図5(A)、図8(A)でも同様である。
【0025】
図3の部分断面図を参照して、包装用容器1の作用について説明する。(A)はスリーブ10に収納されている中舟20を、引き出すべく摺動させている状態を示す図である。図に示すように、中舟20を摺動させると、まず折り込み片21の端部21’が、切り欠きの縁部11’に当接する。さらに摺動をつづけることで、(B)に示すように、切り込み片21は反転し、切り込み片21を折り曲げることで形成された底板24の開口を塞ぐような形に折り返され、弾性エネルギーを蓄積する。切り込み片21に弾性エネルギーを蓄積した状態で、中舟20の摺動をつづけ、切り込み片21の端部21’が、スリーブ10の縁部を通過する際に、蓄積した弾性エネルギーを開放する。このときは、切り込み片21と衝突するものが存在していないため音は発生しない。さらに、中舟20を摺動すると、図3に不図示のストッパー25の端部25’(図2参照)が、切り欠き11の端部11’に当接する。ストッパー25は、上述したように摺動方向の長さL25(図2参照)が充分に長いため反転せず、これにより、中舟20を引き出す際の摺動は一定の位置で停止させられる。
【0026】
次に、中舟20をスリーブ10に収納すべく摺動させると、(C)に示すように、切り込み片21の内側の表面が、スリーブ10の底板13aの縁部に当接する。さらに摺動をつづけることで、(D)に示すように、切り込み片21は反転し、切り込み片21の外側の表面と底板24の外側の表面とが接するように折り曲げられ、弾性エネルギーを蓄積する。さらに、(E)に示すように、切り込み片21に弾性エネルギーを蓄積した状態で、中舟20の摺動をつづけ、切り込み片21の端部21’が、切り込み11の縁部11’を通過すると、(F)に示すように、切り込み片21は、蓄積した弾性エネルギーを開放し、切り込み片21と切り欠き11から露出している底板13aの一部分とが衝突することで音を発生する。さらに、音が発生するのとほぼ同時に、中舟20の側面23b(図2参照)が、一定の位置でスリーブ10の縁部と当接することにより中舟20の摺動を停止させる。
【0027】
なお、中舟20をスリーブ10に収納する際は、(D)、(E)に示すように、蓄積される弾性エネルギーは底板24を折り曲げる方向であるので、蓄積される弾性エネルギーは大きい。したがって、(F)で示すような状態で発生する音は充分に強い音となる。一方、中舟20をスリーブ10から引き出す際は、(B)に示すように蓄積される弾性エネルギーは比較的小さい。
【0028】
以上の包装用容器1によれば、中舟20をスリーブ10に収納すべく摺動する際に1回だけ強い音が発生する。これにより、使用者が包装用容器1を閉鎖する際に、楽しさを与えることができる。また、完全に収納されるのとほぼ同時に音が発生し、包装用容器1が完全に閉まったことを確認することができるため、例えば包装用容器が完全に閉まったことを確認せずに包装用容器を取り扱ったため被内容物が包装用容器から飛び出すようなことがなくなる。さらに、中舟20をスリーブ10から引き出すべく摺動する際には、一定の位置で摺動が停止するので、中舟20を引き出しすぎて、スリーブ10から脱落し被内容物をまき散らしてしまうこともない。
【0029】
次に、図4の展開平面図を参照して第2の実施の形態である包装用容器100について説明する。包装用容器100はスリーブ10、中舟20、切り込み片21、ストッパー25を備える点は、第1の実施の形態と同様である。その他、第1の実施の形態と共通する構成については、重複した説明はできるだけ省略する。
【0030】
切り欠き111aと111bは、貼り代14を形成している板紙2の所定の部分を切除することで形成されている。切り欠き111aと111bの下部には、貼り代14と接合されている底板13aが配置されており、切り欠き111aと111bは、それぞれ底板13aを合わせて凹部を形成している(図6参照)。即ち、切り欠き111aと111bから、それぞれ底板13aの一部分が露出するよう形成されている。なお、ここでの所定の部分とは、切り込み片21、切り込み片126に対応し、切り込み片21、切り込み片126よりも、やや大きい部分である。具体的には後で詳細に説明する。
【0031】
切り込み片126は、切り込み線21bを基準にして、切り込み片21と線対称に形成されている。即ち、切り込み線126a、126cおよび、切り込み線21bを切断し、図に示すように、紙面に向かって全体としてコの字を左右反転させた形に切り込みを入れ、さらに、折り曲げ線126dで紙面に向かって谷折りすることで、弾性エネルギーを蓄積できるように形成されている。
【0032】
次に、図5(A)の下斜めから見た斜視図を参照する。切り込み片126と切り込み片21とは線対称形であるため、切り込み片126の摺動方向に垂直な方向の長さ、即ち折り曲げ線126dの長さは、切り込み線21bの長さL21と等しく、切り込み片126の摺動方向の長さ、即ち切り込み線126a(図4参照)の長さL122は、長さL22と等しい。長さL21は、切り欠き111aの摺動方向に垂直な方向の長さL11よりも短く、長さL22は、切り欠き111aの摺動方向の長さL112aよりも短く形成されている。即ち、切り込み片21及び切り込み片126は、切り欠き111aに充分に収容可能に形成されている。同様に、長さL21は、切り欠き111bの摺動方向に垂直な方向の長さL11よりも短く、長さL22は、切り欠き111bの摺動方向の長さL112bよりも短く形成されている。即ち、切り込み片126は、切り欠き111bに充分に収容可能に形成されている。また、切り込み片21、126及び切り欠き111a、111bは、中舟20を摺動させる際に、切り込み片21は切り欠き111aに、切り込み片126は切り欠き111a及び切り欠き111bに充分に収容されるように(図5(B)参照)、長さL13と長さL23とが、ほぼ等しい長さとなるよう配置されている。
【0033】
さらに、切り込み片126は、中舟20を引き出すべく摺動する際、切り欠き111bの開口A側の縁部111b’と切り込み片126の折り曲げ線126dに対向する端部126’とが当接し、さらに摺動をつづけることで、切り込み片126は、切り込み片126の外側の表面と底板24の外側の表面とが接するように反転することで折り曲げられ、弾性エネルギーを蓄積するように構成されている(図6(B))。即ち、切り込み片126は、スリーブ10と中舟20との摺動に伴って弾性エネルギーを蓄積するように構成されている。
【0034】
弾性エネルギーを蓄積した切り込み片126は、摺動に伴って、切り欠き111aと底板13aによって形成されている凹部を通過する際に、弾性エネルギーを開放し、切り込み片126と切り欠き111aから露出している底板13aの一部分とが衝突することで音を発生するように構成されている(図6(C)参照)。
【0035】
図5(B)に示すように、切り込み片126が、切り込み片126を折り曲げることで形成された底板24の開口を塞ぐような形に折り返された状態(図6(F))で、底板24と側板23bを連設する罫線22から切り込み片126の端部126’までの長さ、即ち長さL24とL22を足した長さ(図4参照)と、スリーブ10の開口Aの縁部から切り欠き111bの縁部111b’までの長さ、即ち長さL14、L112a、L112cを足した長さとがほぼ等しい。また前述したように、長さL14と、長さL24から長さL22を引いた長さはほぼ等しい。したがって、切り込み片21と切り込み片126はそれぞれ、中舟20がスリーブ10に収納されている状態で、切り込み片21は切り欠き111aに、切り込み片126は切り込み111bに充分に収納される位置に配置されている。
【0036】
次に、包装用容器100の作用について説明する。切り欠き111aは第1の実施の形態での切り欠き11に対応しているため、切り込み片21は、第1の実施の形態とほぼ同様に作用する。即ち、中舟20をスリーブ10に収納すべく摺動する際に、中舟20がスリーブ10に完全に収納されるのとほぼ同時に音が発生する。また、切り込み片21が切り欠き111bに至る前に、側面23dがスリーブ10の縁部と当接し、摺動を停止させるので、切り込み片21は切り欠き111bは通過しない。したがって、切り込み片21によって音が発生するのは1回だけである。切り込み片126の作用については、図6の部分断面図を参照して説明する。なお、図6は、切り込み片126について説明するため、切り込み片21は省略した図としている。
【0037】
図6の部分断面図を参照して、包装用容器100の切り込み片126の作用について説明する。(A)はスリーブ10に収納されている中舟20を、引き出すべく摺動させている状態を示す図である。図に示すように、中舟20を摺動させると、まず切り込み片126の端部126’が、切り欠き111bの縁部111b’に当接する。さらに摺動をつづけることで、(B)に示すように、切り込み片126は反転し、切り込み片126の外側の表面と底板24の外側の表面とが接するように折り曲げられ、弾性エネルギーを蓄積する。切り込み片126に弾性エネルギーを蓄積した状態で、中舟20の摺動をつづけ、切り込み片126の端部126’が、切り欠き111aの開口A側の縁部111a’と対向する縁部を通過すると、(C)に示すように、切り込み片126は、蓄積した弾性エネルギーを開放し、切り込み片126と切り欠き111aから露出している底板13aの一部とが衝突することで充分に強い音を発生する。
【0038】
さらに摺動をつづけると、切り込み片126の内側の表面と、切り欠き111aの縁部111a’とが当接し、(D)に示すように、切り込み片126は再び折り曲げられ(このときは反転しない)弾性エネルギーを蓄積する。切り込み片126に弾性エネルギーを蓄積した状態で、中舟20の摺動をつづけ、切り込み片126の端部126’が、スリーブ10の縁部を通過する際に、再び蓄積した弾性エネルギーを開放する。このときは、切り込み片126と衝突するものが存在していないため音は発生しない。さらに、中舟20を摺動すると、図6には不図示のストッパー25の端部25’(図5参照)が、切り欠き111bの端部111b’に当接する。ストッパー25は、上述の通り反転しないため、中舟20を引き出す際の摺動は一定の位置で停止させられる。
【0039】
次に、中舟20をスリーブ10に収納すべく摺動させると、(E)に示すように、切り込み片126の外側の表面が、スリーブ10の縁部に当接する。さらに摺動をつづけることで、(F)に示すように、切り込み片126は、切り込み片126を折り曲げることで形成された底板24の開口を塞ぐような形に折り返され、弾性エネルギーを蓄積する。さらに、切り込み片126に弾性エネルギーを蓄積した状態で、中舟20の摺動をつづけ、切り込み片126の端部126’が、切り欠き111aの縁部111a’を通過すると、(G)に示すように、切り込み片126は、蓄積した弾性エネルギーを開放し、切り込み片126と切り欠き111aから露出している底板13aの一部分とが衝突することで音が発生する。このときの音は軽い音である。さらに摺動をつづけると、切り込み片126の外側の表面と、切り欠き111aの縁部111a’と反対側の縁部とが当接し、(H)に示すように、切り込み片126は再び折り返され(このときは反転しない)弾性エネルギーを蓄積する。切り込み片126に弾性エネルギーを蓄積した状態で、中舟20の摺動をつづけ、切り欠き111bの縁部111b’を通過すると、(I)に示すように、切り込み片126は、再び蓄積した弾性エネルギーを開放し、切り込み片126と切り欠き111aから露出している底板13aの一部分とが衝突することで音が発生し、このときの音も軽い音である。なお、(G)及び(I)の場合では、(C)の場合と比べると、切り込み片126に蓄積されたエネルギーが小さいため、発生する音もやや軽くなる。また、切り込み片126を設けることにより、中舟20をスリーブ10から引き出す際に、強い音を出すことができる。
【0040】
以上の包装用容器100によれば、中舟20をスリーブ10から引き出すべく摺動する際に、切り込み片126により1回だけ強い音が発生する。さらに、中舟20をスリーブ10に収納すべく摺動する際に、切り込み片21と切り込み片126によって合わせて3回音が発生し、そのうち切り込み片126によって発生する2回の音は軽い音である。また、切り込み片21による残りの1回の音は強い音であり、中舟20がスリーブ10に完全に収納されるのとほぼ同時に発生する。これにより、使用者が包装用容器1を開閉する際に、楽しさを与えることができる。また、以上の包装用容器100では、音が発生する回数は、収納時に3回、引き出し時に1回であるが、上記で説明したような構成であるため、切り込み片又は切り欠きあるいは両方の、数または位置あるいは両方を任意に決定することによって、包装用容器100の開閉時に発生する音の回数、タイミングを決めることができる。例えば、上記説明の、図6(D)で説明した、切り込み片126に蓄積したエネルギーを開放する際に、切り込み片126と衝突できるものを配置する、例えば、貼り代14の開口A側に、切り込み片126を充分に収容できる大きさの切り欠きを、切り込み片126を充分に収容できる位置に配置し、底板13aの一部分を露出させることで、引き出し時に発生する音の回数を1回増やすことができる。さらに、中舟20をスリーブ10から引き出すべく摺動させる際に、ストッパー25によって一定の位置で摺動が停止するのと同時に音が発生するように、切り込み片又は切り欠きあるいは両方の、数または位置あるいは両方を調節することで、包装用容器が完全に解放したことを確認することもできる。
【0041】
次に、図7の展開平面図を参照して第3の実施の形態である包装用容器200について説明する。包装用容器200はスリーブ10、中舟20、切り込み片21、ストッパー25を備える点は、第1、第2の実施の形態と同様である。その他、第1、第2の実施の形態と共通する構成については、重複した説明はできるだけ省略する。
【0042】
切り欠き211は、折り込み片215を形成している板紙2の所定の部分を切除することで形成されている。折り込み片215は、スリーブ10の底板13aの開口A側、図中紙面に向かって左側の縁部に罫線212を介して連設されている。スリーブ10は、罫線12で順次直角に折り曲げ形成し、さらに折り込み片215を罫線212で紙面に向かって谷折りし、図8に示すように、底板13aと折り込み片215との間に、貼り代14を挟み込むように接合することで四角筒状に形成されている。また、切り欠き211と貼り代14とは、合わせて凹部を形成しており、切り欠き211から貼り代14の一部分が露出するよう形成されいる。切り欠き211の紙面向かって上下方向の長さL211は長さL21よりも大きく、切り欠き211の紙面向かって左右方向の長さL212は長さL22よりも大きい。即ち、切り欠き211は、切り込み片21を充分に収容できる大きさに形成されている。
【0043】
さらに、図9(A)の下斜めから見た斜視図に示すように、切り欠き211と切り込み片21は、中舟20を摺動させる際に、切り込み片21が切り欠き211に、充分に収容されるように、図7で示した底板13aの13bが連設されている端部と反対側の縁部から切り欠き211の紙面に対して左右方向に平行で側板13b側の縁部までの長さL213と長さL23とが、ほぼ等しい長さとなるよう配置されている。さらに、切り込み片21の外側の表面と底板24の外側の表面とが接するように折り曲げられた状態で、図9(B)に示すように、スリーブ10の開口Aの縁部から切り欠き211の図中開口A側の縁部211’までの長さ、即ち長さL214と、底板24と側板23bを連設する罫線22から切り込み片21の端部21’までの長さ、即ち長さL24から長さL22を引いた長さとが、切り込み片21が切り欠き11に充分に収容される範囲でほぼ等しい。したがって、切り欠き211は、中舟20がスリーブ10に収納されている状態で、切り込み片21を充分に収納する位置に配置されている。このため、中舟20がスリーブ10に完全に収納されるのとほぼ同時に音が発生するよう構成されている。さらに、切り欠き211は、中舟20を引き出すべく摺動する際、切り込み片21の端部21’と切り欠き211の開口A側の縁部211’とが当接するように配置されており、さらに摺動をつづけることで、切り込み片21が、切り込み片21を折り曲げることで形成された底板24の開口を塞ぐような形に折り返され、弾性エネルギーを蓄積するように構成されている。
【0044】
包装用容器200の作用については、上記で説明した切り欠き211と切り欠き211から露出している貼り代14がそれぞれ、第1の実施の形態での切り欠き11と切り欠き11から露出している底板13aに対応しているため、第1の実施の形態とほぼ同様に作用する。即ち、中舟20をスリーブ10に収納すべく摺動する際に、中舟20がスリーブ10に完全に収納されるのとほぼ同時に強い音が1回だけ発生する。
【0045】
本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。上記説明では、スリーブは四角筒状、中舟は1の面が開放された直方体として説明したが、例えば、スリーブは円筒状、中舟は一部分が開放された円柱であってもよい。
【0046】
上記説明では、シート状材料は板紙として説明したが、弾性エネルギーを蓄積することが可能な弾性体であればよく、例えばプラスチックシートを用いた場合には、板紙に比べて弾力性があり蓄積される弾性エネルギーが大きいので、より大きな音が発生する。
【0047】
上記説明では、反発部材としての切り込み片は中舟に、配置するものとして説明したが、スリーブに配置してもよい。このときには、中舟の底板の摺動面側に、切り込み片を充分に収容できる大きさの切り欠きを、切り込み片を充分に収容できる位置に設けて、底板と合わせて凹部を形成し、底板の一部分を露出するように構成すればよい。
【0048】
【実施例】
図1の展開平面図を参照して本発明の具体的な実施例について説明する。包装用容器1は、スリーブ10、中舟20ともに板紙2によって形成した。切り込み片21の長さL21を10mm、切り欠き11の長さL11を11mmとし、さらに、切り込み片21の長さL22を5mm、切り欠き11の長さL12を20mmとすることで、切り込み片21が、切り欠き11に充分に収容可能に形成した。切り込み片21の長さL22を5mmとしたのは、スリーブ10に中舟20が収納されている状態から、中舟20を引き出すべく摺動する際、切り込み片21の端部21’が、切り欠き11の縁部11’に当接し、さらに摺動をつづけることで、切り込み片21が、切り込み片21を折り曲げることで形成された底板24の開口を塞ぐような形に反転することが可能な長さとするためである。
【0049】
さらに、中舟20を摺動させる際に、切り込み片21が切り欠き11に充分に収容されるように(図2(B)参照)、長さL13及び長さL23ともに15mmとした。長さL14を10mm、長さL24を16mmとすることで、中舟20がスリーブ10に完全に収納される際に、切り込み片21の外側の表面と底板24の外側の表面とが接するように折り曲げられた状態で、切り込み片21が切り欠き11に充分に収容されるようにした。これにより、中舟20がスリーブ10に完全に収納されるのとほぼ同時に音が発生するよう構成した。
【0050】
ストッパー25の切り込み線25aの長さL25は、ストッパー25が反転しようとする際に、スリーブ10の底板13aと中舟20の底板24とを押し広げ、底板13aと底板24が歪むことによって生じる空間内でストッパー25が反転できない長さであり、ここでは10mmとした。また、側面23bの摺動方向に垂直な方向の長さの長さは、スリーブ10の摺動方向に垂直な方向の長さよりも両側に1mmずつ、合わせて2mm程度長く形成した。
【0051】
つぎに、図3の部分断面図を参照して包装用容器1の具体的な作用を説明する。中舟20がスリーブ10に完全に収納されている状態から、中舟20を摺動させると、(A)に示すように、まず折り込み片21の端部21’が、切り欠きの縁部11’に当接した。さらに摺動をつづけることで、(B)に示すように、切り込み片21は反転し、切り込み片21を折り曲げることで形成された底板24の開口を塞ぐような形に折り返され、弾性エネルギーを蓄積した。切り込み片21に弾性エネルギーを蓄積した状態で、中舟20の摺動をつづけ、切り込み片21の端部21’が、スリーブ10の縁部を通過する際に、蓄積した弾性エネルギーを開放した。このときは、切り込み片21と衝突するものが存在していないため音は発生しなかった。さらに、中舟20を摺動すると、ストッパー25の端部25’(図2参照)が、切り欠き11の端部11’に当接し、中舟20を引き出す際の摺動は一定の位置で停止した。
【0052】
次に、中舟20をスリーブ10に収納すべく摺動させると、(C)に示すように、切り込み片21は、スリーブ10の底板13aの縁部に当接した。さらに摺動をつづけることで、(D)に示すように、切り込み片21は反転し、切り込み片21の外側の表面と底板24の外側の表面とが接するように折り曲げられ、弾性エネルギーを蓄積した。さらに、(E)に示すように、切り込み片21に弾性エネルギーを蓄積した状態で、中舟20の摺動をつづけ、切り込み片21の端部21’が、切り込み11の縁部11’を通過すると、(F)に示すように、切り込み片21は、蓄積した弾性エネルギーを開放し、切り込み片21と切り欠き11から露出している底板13aの一部分とが衝突することで強い音が発生した。さらに、音が発生するのとほぼ同時に、中舟20の側面23bが、一定の位置でスリーブ10の縁部と当接することにより中舟20の摺動は停止した。
【0053】
以上の包装用容器1によれば、使用者が包装用容器1を閉鎖する際に音を発生するので、使用者に楽しさを与えることができることを確認した。また、完全に収納されるのとほぼ同時に強い音が発生することが確認された。これにより、包装用容器が完全に閉まったことを確認せずに取り扱ったため被内容物が包装用容器から飛び出すようなことがなくなった。さらに、中舟20をスリーブ10から引き出すべく摺動する際には、一定の位置で摺動が停止したので、中舟20を引き出しすぎて、スリーブ10から脱落し被内容物をまき散らしてしまうこともなくなった。
【0054】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、容器の外周を覆うハウジング部材と、前記ハウジング部材の内側に、該ハウジング部材と摺動自在に嵌め込まれ、内部に被包装物を収納する収納部材とを備え、前記ハウジング部材又は前記収納部材には、前記ハウジング部材と前記収納部材との摺動に伴って弾性エネルギーを蓄積させることが可能な反発部材が形成され、前記ハウジング部材と前記収納部材との摺動に伴って前記蓄積された弾性エネルギーを解放することにより前記反発部材と前記収納部材又は前記ハウジング部材とを衝突させて音を発生させるように構成されているので、容器の開閉の際に、使用者に楽しさを与え、購買意欲を飛躍的に向上させることができる包装用容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる包装用容器の展開平面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態にかかる包装用容器の下斜め方向から見た概略斜視図であり、(A)は中舟をスリーブから引き出した状態を示す図であり、(B)は中舟をスリーブに収納した状態を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態にかかる包装用容器の動作を説明するための部分断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態にかかる包装用容器の展開平面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態にかかる包装用容器の下斜め方向から見た概略斜視図であり、(A)は中舟をスリーブから引き出した状態を示す図であり、(B)は中舟をスリーブに収納した状態を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態にかかる包装用容器の動作を説明するための部分断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態にかかる包装用容器の展開平面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態にかかる包装用容器の部分断面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態にかかる包装用容器の下斜め方向から見た概略斜視図であり、(A)は中舟をスリーブから引き出した状態を示す図であり、(B)は中舟をスリーブに収納した状態を示す図である。
【符号の説明】
1、100、200 包装用容器
2 板紙
10 スリーブ
11、111a、111b、211 切り欠き
14 貼り代
20 中舟
21、126 切り込み片
25 ストッパー
215 折り込み片
Claims (4)
- 容器の外周を覆うハウジング部材と;
前記ハウジング部材の内側に、該ハウジング部材と摺動自在に嵌め込まれ、内部に被包装物を収納する収納部材とを備え;
前記ハウジング部材又は前記収納部材には、前記ハウジング部材と前記収納部材との摺動に伴って弾性エネルギーを蓄積させることが可能な反発部材が形成され;
前記ハウジング部材と前記収納部材との摺動に伴って前記蓄積された弾性エネルギーを解放することにより前記反発部材と前記収納部材又は前記ハウジング部材とを衝突させて音を発生させるように構成された;
包装用容器。 - 前記ハウジング部材は、シート状材料で形成されたスリーブであり、前記収納部材は、シート状材料で形成された中舟であり;
前記中舟には、シート状材料を切り込むことにより前記反発部材を形成し、前記ハウジング部材は、シート状材料を切り欠いて、該切り欠き部分で前記蓄積された弾性ネルギーが解放されるように構成された;
請求項1に記載の包装用容器。 - シート状材料を互いに平行な罫線で折り曲げて、4つの長方形の平面と、1つの貼り代を形成し、前記貼り代を前記4つの長方形の平面の1つに貼り付けることにより四角筒状に形成されたハウジング部材と;
前記ハウジング部材の四角筒の内側に、該ハウジング部材と摺動自在に嵌め込まれ、内部に被包装物を収納する、シート状材料で形成された収納部材であって、1の面が開放された直方体の収納部材とを備え;
前記収納部材の前記1の面に対向する面であって前記ハウジング部材と摺動する面に、前記摺動の方向にほぼ平行な2本の線と前記摺動の方向にほぼ直角な1本の線とを切断することによりコの字状に切り込みを入れ、該切り込みを前記摺動の方向にほぼ直角な1本の線に平行な線で外側に折り曲げることにより反発部材を形成し;
前記貼り代を前記切り込みに対応する箇所で切り欠いて、該切り欠きの部分を前記反発部材が通過する際に反発して音を発生するように構成した;
包装用容器。 - 前記収納部材又は前記ハウジング部材には、前記収納部材を前記ハウジング部材から摺動させて引き出した際に、一定の位置で摺動を停止させるストッパーが形成されている、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の包装用容器。
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- 2003-04-25 JP JP2003122158A patent/JP2004323079A/ja not_active Withdrawn
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