JP2004322604A - 露光ヘッドおよびそれが搭載された電子写真装置 - Google Patents

露光ヘッドおよびそれが搭載された電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】およびそれが搭載された電子写真装置電子写真装置において、主走査方向に配列された発光素子間に形成される隙間による画質劣化を防止する。
【解決手段】主走査方向よりも副走査方向に対して長い有機EL素子86が主走査方向に沿って複数配列された第1、第2の素子列86と、第1、第2の素子列86から感光体47に至る光路上に配置され、有機EL素子86により感光体47上に形成される光スポットの形状を、当該有機EL素子86の素子形状に対して主走査方向には拡大する第1の光学系89、および副走査方向に縮小する第2の光学系90とを有する構成とする。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光素子が直線状に配列された露光ヘッドおよびそれが搭載された電子写真装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、レーザ光源から照射されたレーザ光線を、回転多面鏡(ポリゴンミラー)を用いて走査し、感光体に潜像を形成する構成や、複数の発光素子を直線状に配置した露光ヘッドを用いて感光体に潜像を形成する構成を有する電子写真装置が知られている。
【0003】
このうち露光ヘッドを搭載した電子写真装置は、光学系をシンプルに構成できるため小型化に有利であり、また回転多面鏡の回転速度の制約を受けないため、発光素子の光量さえ十分取れれば高速化の点でも有利である。
【0004】
さて従来の露光ヘッドとして、多数の微小なLED素子を直線状に配列したLEDヘッドが実用化されている。LED素子は一般に高輝度を得ることができるが、基本的に半導体プロセスを用いて製造するため、長尺化を図ろうとすると歩留まりが急激に劣化する。このため発光素子の集積度は、例えば1200dpi(dot/inch)の場合で1チップあたり高々512画素程度である。このように1チップが短いため長尺の露光ヘッドを実現する際は、多数のチップを一列に精度よく配置する必要がある。またLEDヘッドは、半導体プロセスによって各LED素子毎のPN接合を形成するため、輝度ばらつきが大きいことが知られている(1チップ内で最大±25%程度)この輝度ばらつきの影響は、濃度ムラとして画像に顕著に表れるため、一般には各LED素子または複数のLED素子を所定のシーケンスで発光させて予め取得した、光量補正データに基づき、LEDを駆動する電流値を制御したり、発光時間を制御する方法が知られている。
【0005】
一方、他の露光ヘッドの例として、複数の発光素子を直線状に配列した有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子を利用した露光ヘッドが知られている。
【0006】
有機EL素子は発熱量が小さいために、冷却用の放熱フィン等を廃止することができ、露光ヘッドそのものを、たとえば厚み3mm以下程度に小型化することができる。
【0007】
図12は従来の電子写真装置における露光ヘッドの内部構造を示す説明図、図13は図12の露光ヘッドにおける素子列を示す説明図、図14は図12の露光ヘッドにおける像形成の原理を示す説明図である。
【0008】
さて露光ヘッドに用いられる結像光学系として、従来、各発光素子の発光形状をそのままの形で(等倍正立像)感光体上に投影する技術が多用されている。すなわち、図12に示すように、露光ヘッド52は、ヘッド支持部材53上に設けられた封止材185で気密封止された光源としての素子列186と、封止材185上に位置する基材184上に実装されて画像データに対応した電圧を素子列186に給電してこれを発光させるドライバ187とを有している。基材184上には、素子列186からの照射光を反射して光路を90°変換するプリズム188、プリズム188からの光を副走査方向に絞り込んで感光体147上に照射するセルフォックレンズ189が搭載されている。
【0009】
素子列186は、図13に示すように、複数の発光素子186aが主走査方向に沿って配列されたものからなる。
【0010】
このような構造の露光ヘッド52によれば、図14において、発光素子186aの物体面Aから射出されセルフォックレンズ189に入射した光は、光路Aを通り感光体147の結像面A’に結像する。また、物体面Bから射出されセルフォックレンズ189に入射した光は、光路B1,B2を通り感光体147の結像面B’に結像する。そして、物体面Cから射出されセルフォックレンズ189に入射した光は、光路Cを通り感光体147の結像面C’に結像する。このように、物体面Aが結像面A’に、物体面Bが結像面B’に、物体面Cが結像面C’にそれぞれ結像されることから、露光ヘッド52の発光素子186aにより等倍正立の光スポット147aが感光体147上に結像される。
【0011】
さて一方で、発光素子列と感光体の中間に配置された光学系の工夫によって、発光素子の形状と感光体上の光スポットの形状を異ならせる技術も知られている。例えば特開2000−108410号公報には、主走査方向よりも副走査方向が長い形状の発光素子が主走査方向に沿って複数配列された素子列を備えた端面型の露光ヘッドにおいて、感光体上では主走査方向の画素サイズはそのままで、副走査方向の画素サイズのみ縮小させる光学系の例が開示されている。
【0012】
【特許文献1】
特開2000−108410号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
さて、プリンタはユーザから指定された情報に基づいて、複数の印字解像度をサポートするのが一般的である。例えば全ての発光素子を駆動した場合に1200dpiの解像度で印字できるプリンタでは、その半分の解像度である600dpiもサポートする。このように解像度を低く設定することで、画質をある程度犠牲にした上で、印字に要する画像データ量を削減し高速な印字が実現できる。
【0014】
発光素子が千鳥状に配置された露光ヘッドの場合、単一の発光素子列のみを駆動すれば半分の解像度で露光することが可能であるが、素子列は主走査方向に配列された発光素子の集合体で構成されているために、発光素子相互間には不可避的に隙間が形成されてしまう。このような素子列で露光を行うと、主走査方向の潜像が連続的に形成できなくなり、これに起因する画質劣化が発生する。これを防止するためには、いかなる解像度で印字する場合でも、全ての発光素子を駆動する画像データを生成すればよいが、例えば300dpiや600dpiで印字する場合でも1200dpiに相当するデータを生成せねばならず、画像データ生成に要する処理時間を余分に必要とする。
【0015】
更に、露光ヘッドの側面から露光光線を照射する、いわゆる端面型の露光ヘッドにおいて、複数の素子列を構成した場合には、この隙間の問題が一層重大になる。
【0016】
つまり、端面型の露光ヘッドでは、構成上の制約からドライバをヘッドの片側に配置する必要がある。これにより、ドライバからの制御信号を発光素子に伝送する制御電極は、素子列から相互に同一の方向に延びて形成されることになる。すると、一方の素子列の制御電極が絶縁層を介して他方の素子列の上をまたぐことになり、この制御電極が他方の素子列における発光素子間を区画する隙間になる。制御電極の抵抗値がばらつくと有機EL素子の駆動電流が変化して光量むらの原因となるため、制御電極は太くするのが望ましい。しかしながら、制御電極を太くすると、ますます発光素子間の隙間が広がって他方の素子列の発光領域が小さくなってしまい、必要光量が得られなくなるとともに、1つの素子列のみを用いて画像を形成する低解像度対応のモードでは、主走査方向の潜像が連続的に形成できなくなる。
【0017】
そこで、本発明は、主走査方向に配列された発光素子間に形成される隙間による画質劣化を防止することのできる露光ヘッドおよびそれが搭載された電子写真装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明の露光ヘッドは、主走査方向よりも副走査方向に対して長い発光素子が主走査方向に沿って複数配列された素子列と、素子列から感光体に至る光路上に配置され、発光素子により感光体上に形成される光スポットの形状を、当該発光素子の素子形状に対して主走査方向には拡大し、副走査方向には縮小する光学系とを有する構成としたものである。
【0019】
これにより、副走査方向に長い発光素子からの光は、主走査方向には拡大され、副走査方向には縮小されて感光体の像面で光スポットを形成するので、発光素子の隙間があっても主走査方向の潜像は途切れることなく連続的に形成されることになり、発光素子間の隙間に起因する画質劣化を防止することが可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、主走査方向よりも副走査方向に対して長い発光素子が主走査方向に沿って複数配列された素子列と、素子列から感光体に至る光路上に配置され、発光素子により感光体上に形成される光スポットの形状を、当該発光素子の素子形状に対して主走査方向には拡大し、副走査方向には縮小する光学系とを有する露光ヘッドであり、発光素子の隙間があっても主走査方向の潜像は途切れることなく連続的に形成されるので、発光素子間の隙間に起因する画質劣化を防止することが可能になるという作用を有する。
【0021】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、光学系は、発光素子から照射された光を正立等倍に結像する第1の光学系と、副走査方向の光を絞り込む第2の光学系とを含む露光ヘッドであり、発光素子の隙間があっても主走査方向の潜像は途切れることなく連続的に形成されるので、発光素子間の隙間に起因する画質劣化を防止することが可能になるという作用を有する。
【0022】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項2記載の発明において、光学系は発光素子と感光体との間に配置され、第1の光学系を通過した光を第2の光学系で感光体に導く露光ヘッドであり、発光素子の隙間があっても主走査方向の潜像は途切れることなく連続的に形成されるので、発光素子間の隙間に起因する画質劣化を防止することが可能になるという作用を有する。
【0023】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、感光体上に形成される光スポットは、主走査方向において相互に接し、または重なり合っている露光ヘッドであり、発光素子の隙間があっても主走査方向の潜像は途切れることなく連続的に形成されるので、発光素子間の隙間に起因する画質劣化を防止することが可能になるという作用を有する。
【0024】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、素子列は、発光素子が相互に千鳥状になって複数列配置されている露光ヘッドであり、1つの素子列のみを用いても主走査方向の潜像は途切れることなく連続的に形成されるので、発光素子間の隙間に起因する画質劣化を防止することが可能になるという作用を有する。
【0025】
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項5記載の発明において、それぞれの素子列から相互に同一の方向に延びて形成され、発光素子を駆動するドライバからの制御信号を発光素子に伝送する制御電極を有する露光ヘッドであり、1つの素子列のみを用いても主走査方向の潜像は途切れることなく連続的に形成されるので、発光素子間の隙間に起因する画質劣化を防止することが可能になるという作用を有する。
【0026】
本発明の請求項7に記載の発明は、請求項6記載の発明において、制御電極は、有機EL材料層の上に形成された絶縁層の上に配置されている露光ヘッドであり、1つの素子列のみを用いても主走査方向の潜像は途切れることなく連続的に形成されるので、発光素子間の隙間に起因する画質劣化を防止することが可能になるという作用を有する。
【0027】
本発明の請求項8に記載の発明は、請求項7記載の発明において、少なくとも一つの素子列には、当該素子列を構成する発光素子の間に絶縁層および制御電極が配置されている露光ヘッドであり、1つの素子列のみを用いても主走査方向の潜像は途切れることなく連続的に形成されるので、発光素子間の隙間に起因する画質劣化を防止することが可能になるという作用を有する。
【0028】
本発明の請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載の露光ヘッドが搭載されている電子写真装置であり、発光素子の隙間があっても主走査方向の潜像は途切れることなく連続的に形成されるので、発光素子間の隙間に起因する画質劣化を防止することが可能になるという作用を有する。
【0029】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図11を用いて説明する。なお、これらの図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。
【0030】
図1は本発明の一実施の形態である電子写真装置の構成を示す概略図、図2は図1の電子写真装置における現像ステーションを示す説明図、図3は図1の電子写真装置における露光ヘッドの内部構造を示す説明図、図4は図3の露光ヘッドに備えられた露光光源としての有機EL素子の配列を示す説明図、図5は図3の露光ヘッドにおける光スポット形状の主走査方向の拡大原理を示す説明図、図6は図3の露光ヘッドにおける光スポット形状の副走査方向の絞り込み原理を示す説明図、図7は図3の露光ヘッドから照射された光スポットの感光体上における形状を示す説明図、図8は図1の電子写真装置におけるコントローラの構成を示すブロック図、図9は図1の電子写真装置におけるエンジン制御部の構成を示すブロック図、図10は図9のヘッド制御部の構成を示すブロック図、図11は露光ヘッドおよびヘッド制御部の詳細な構成を示す回路図である。
【0031】
図1において、電子写真装置40は、装置内にイエロー現像ステーション41Y、マゼンタ現像ステーション41M、シアン現像ステーション41C、ブラック現像ステーション41Kの4色分の現像ステーションを縦方向に階段状に配列し、その上方には記録紙42が収容される給紙トレイ43を配設すると共に、各現像ステーション(41Y〜41K)に対応した箇所には給紙トレイ43から供給された記録紙42の搬送路となる記録紙搬送路44を上方から下方の縦方向に配置したものである。
【0032】
現像ステーション(41Y〜41K)は、記録紙搬送路44の上流側から順に、イエロ、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を形成するものであり、感光体(47Y〜47K)、現像スリーブ(図示せず)、帯電器(図示せず)等、一連の電子写真方式における現像プロセスを実現する部材の集合体である。
【0033】
さて、ここで現像ステーション41について図2を用いて詳細に説明する。現像ステーション41Y〜41Kは充填された現像剤の色が異なっているが、構成は現像色に関わらず同一であるので、簡単のため特に色は明示せずに説明する。
【0034】
図2において、現像ステーション41の内部にはキャリアとトナーの混合物である現像剤45が充填されている。46a、46bは現像剤45を攪拌する攪拌パドルであり、攪拌パドル46aと46bの回転によって現像剤45中のトナーは摩擦によって所定の電位に帯電されると共に、現像ステーション41内部を巡回することでトナーとキャリアが十分に攪拌混合される。47は感光体であり図示しない駆動源によって方向D3に回転する。48は帯電器であり感光体47の表面を所定の電位に帯電する。49は現像スリーブ(現像手段)、50は薄層化ブレードである。現像スリーブ49は内部に複数の磁極が形成されたマグロール51を有している。薄層化ブレード50によって、現像スリーブ49の表面に供給される現像剤45の層厚が規制されると共に、現像スリーブ49は図示しない駆動源によって方向D4に回転し、この回転およびマグロール51の磁極の作用によって現像剤45は現像スリーブ49の表面に供給され、感光体47に転写されなかった現像剤は現像ステーション41の内部に回収される。
【0035】
52は露光ヘッド(露光手段)である。本実施の形態における露光ヘッドは、有機EL素子を相互に千鳥状に配置して2つの素子列を構成したもので、感光体上に最大A4サイズの静電潜像を形成する。この静電潜像部分に現像スリーブ49の表面に供給された現像剤45のうちトナーのみが付着し、静電潜像が顕画化される。なお、露光ヘッドの構造および有機EL素子の配列についての詳細は後述する。
【0036】
53は露光ヘッド52を支持するヘッド支持部材である。54はホトトランジスタ等で構成された受光センサであり、露光ヘッド52から照射され、感光体47の表面で反射された光が直接入射する角度に配設されている。受光センサ54の光が入射する面には、図示しない散乱板が配設されており、例えば感光体47の偏芯等によって、光の入射位置が多少変化しても、受光光量が大きく変化しないようになっている。また受光センサ54は受光光量に対して出力電流がリニアに変化する特性を有するもので、受光センサ54の出力を参照することで、露光ヘッド52の所定位置の発光素子(有機EL素子)の発光光量を検出することができる。
【0037】
感光体47に対し記録紙搬送路44と対向する位置には転写ローラ55が設けられており、図示しない駆動源により方向D5に回転する。転写ローラ55には所定の転写バイアスが印加されており、感光体47上に形成されたトナー像を、記録紙搬送路44を搬送されてきた記録紙に転写する。
【0038】
以降、図1に戻って説明を続ける。
【0039】
56はトナーボトルであり、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーが格納されている。トナーボトル56から各現像ステーション(41Y〜41K)には、図示しないトナー搬送用のパイプが配設され、現像ステーション(41Y〜41K)にトナーを供給する。
【0040】
57は給紙ローラであり、図示しない電磁クラッチを制御することで方向D1に回転し、給紙トレイ43に装填された記録紙42を記録紙搬送路44に送り出す。
【0041】
給紙ローラ57と最上流のイエロー現像ステーション41Yの転写部位との間に位置する記録紙搬送路44には、入口側のニップ搬送手段としてレジストローラ58、ピンチローラ59対が設けられている。レジストローラ58、ピンチローラ59対は、給紙ローラ57により搬送された記録紙42を一時的に停止させ、所定のタイミングでイエロー現像ステーション41Yの方向に搬送する。この一時停止によって記録紙42の先端がレジストローラ58、ピンチローラ59対の軸方向と平行に規制され、記録紙42の斜行を防止する。
【0042】
60は記録紙通過センサである。記録紙通過センサ60は反射型センサ(フォトリフレクタ)によって構成され、反射光の有無で記録紙42の先端および後端を検出する。
【0043】
さて、レジストローラ58の回転を開始すると(図示しない電磁クラッチによって動力伝達を制御し、回転ON/OFFを行う)記録紙42は記録紙搬送路44に沿ってイエロー現像ステーション41Yの方向に搬送されるが、レジストローラ58の回転開始タイミングを起点として、各現像ステーション(41Y〜41K)に搭載した露光ヘッド(図2の符号52を参照)による静電潜像の書き込みタイミングが独立して制御される。
【0044】
最下流のブラック現像ステーション41Kの更に下流側に位置する記録紙搬送路44には出口側のニップ搬送手段として定着器62が設けられている。定着器62は加熱ローラ63と加圧ローラ64から構成されている。加熱ローラ63は表面から近い順に、発熱ベルト、ゴムローラ、芯材(共に図示せず)から構成されている多層構造のローラである。このうち発熱ベルトは更に3層構造を有するベルトであり、表面に近い方から離型層、シリコンゴム層、基材層(共に図示せず)から構成される。離型層は厚み約20〜30μmのフッ素樹脂からなり、加熱ローラ63に離型性を付与する。シリコンゴム層は約170μmのシリコンゴムで構成され、加圧ローラ64に適度な弾性を与える。基材層は鉄・ニッケル・クロム等の合金である磁性材料によって構成されている。
【0045】
65は励磁コイルが内包された背面コアである。背面コア65の内部には表面が絶縁された銅製の線材(図示せず)を所定本数束ねた励磁コイルを、加熱ローラ63の回転軸方向に延伸し、かつ加熱ローラ63の両端部において、加熱ローラ63の周方向に沿って周回して形成されている。励磁コイルに半共振型インバータである励磁回路(図示せず)から約30kHzの交流電流を印加すると、背面コア65と加熱ローラ63の基材層によって構成される磁路に磁束が生じる。この磁束によって加熱ローラ63の発熱ベルトの基材層に渦電流が形成され、基材層が発熱する。基材層で生じた熱はシリコンゴム層を経て離型層まで伝達され、加熱ローラ63の表面が発熱する。
【0046】
66は加熱ローラ63の温度検出手段として設けられているサーミスタ(Thermally Sensitive Resistor)である。サーミスタは金属酸化物を主原料とし、高温で焼結して得られるセラミック半導体であり、温度に応じて負荷抵抗が変化することを応用して、接触した対象物の温度を計測することができる。サーミスタ66の出力は図示しない制御装置に入力され、制御装置はサーミスタ66の出力に基づいて背面コア65内部の励磁コイルに出力する電力を制御し、加熱ローラ63の表面温度が約170℃となるよう制御する。
【0047】
この温度制御がなされた加熱ローラ63と加圧ローラ64によって形成されるニップ部に、トナー像が形成された記録紙42が通紙すると、記録紙42上のトナー像は、加熱ローラ63と加圧ローラ64によって加熱/加圧され、定着画像を得ることができる。
【0048】
67は記録紙後端検出センサであり、記録紙42の排出状況を監視するものである。71はトナー像検出センサである。トナー像検出センサ71は発光スペクトルの異なる複数の発光素子(共に可視光)と単一の受光素子を用いた反射型センサユニットであり、記録紙42の地肌と画像形成部分とで、画像色に応じて吸収スペクトルが異なることを利用して画像濃度を検出するものである。またトナー像検出センサ71は画像濃度のみならず、画像形成位置も検出できるため、本実施の形態における電子写真装置では、トナー像検出センサ71を装置の幅方向に2ヶ所設け、記録紙42上に形成した画像位置ずれ量検出パターンの検出位置に基づき、画像形成タイミングを制御している。
【0049】
72は記録紙搬送ドラムである。記録紙搬送ドラム72は表面を200μm程度の厚さのゴムで被覆した金属製ローラであり、定着後の記録紙42は記録紙搬送ドラム72に沿って方向D2に搬送される。このとき記録紙42は記録紙搬送ドラム72によって冷却されると共に、画像形成面と逆方向に曲げられて搬送される。これによって高濃度な画像を記録紙全面に形成した場合などで発生するカールを大幅に軽減することができる。その後、記録紙42は蹴り出しローラ74によって方向D6に搬送され、排紙トレイ78に排出される。
【0050】
73はフェイスダウン排紙部である。フェイスダウン排紙部73は支持部材75を中心に回動可能に構成され、フェイスダウン排紙部73を開状態にすると、記録紙42は方向D7に排紙される。このフェイスダウン排紙部73は閉状態では記録紙搬送ドラム72と共に記録紙42の搬送をガイドするように、背面に搬送経路に沿ったリブ76が形成されている。
【0051】
77は駆動源であり本実施の形態ではステッピングモータを採用している。駆動源77によって、給紙ローラ57、レジストローラ58、ピンチローラ59、感光体(47Y〜47K)と転写ローラ(55Y〜55K)を含む各現像ステーション(41Y〜41K)の周辺部、定着器62、記録紙搬送ドラム72、蹴り出しローラ74の駆動を行っている。
【0052】
80はコントローラであり、外部のネットワークを介して図示しないコンピュータ等からの画像データを受信し、プリント可能な画像データを生成する。
【0053】
81はエンジン制御部である。エンジン制御部81は電子写真装置40のハードウェアやメカニズムを制御し、コントローラ80から転送された画像データに基いて記録紙42にカラー画像を形成すると共に、電子写真装置の制御全般を行っている。
【0054】
82は電源部である。電源部82は、駆動源77、コントローラ80、エンジン制御部81へ所定電圧の電力供給を行うと共に、定着器62の加熱ローラ63への電力供給を行っている。また感光体47表面の帯電、現像スリーブ(図2、符号49)に印加する現像バイアス、転写ローラ55に印加する転写バイアス等のいわゆる高圧電源は、この電源部に含まれている。
【0055】
また電源部82には電源監視部83が含まれ、少なくともエンジン制御部81に供給される電源電圧をモニタできるようになっている。このモニタ信号はエンジン制御部81において検出され、電源スイッチのオフや、停電等の際の電源電圧の低下を検出している。
【0056】
次に、露光ヘッドの構成について、図3を用いて説明する。
【0057】
図3に示すように、露光ヘッド52は、露光ヘッド52を支持するヘッド支持部材53を有している。そして、露光ヘッド52は、基材84に実装されてヘッド支持部材53上に設けられた封止材85で気密封止された光源としての発光素子である有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)86と、基材84上に設けられて画像データに対応した電圧を有機EL素子86に給電してこれを発光させるドライバ87とからなる。さらに、基材84上には、光学系として、有機EL素子86からの照射光を反射して光路を90°変換するプリズム88、プリズム88からの光を伝送かつ集光するファイバレンズアレイ(第1の光学系)89、ファイバレンズアレイ89からの光を副走査方向に絞り込むシリンドリカルレンズ(第2の光学系)90が搭載されている。
【0058】
図4に示すように、有機EL素子86は主走査方向よりも副走査方向に長くなっている。このような有機EL素子86が主走査方向に複数配列されるとともに、これら有機EL素子86が相互に千鳥状になって2列に配置されることにより、2つの素子列、つまり第1の素子列86aと第2の素子列86bとが形成されている。そして、これらの第1、第2の素子列86a,86bは各列毎に点灯制御可能となっており、双方の素子列を同時に駆動する解像度の高いモードつまり高解像度モードと、片方の素子列のみを駆動する解像度の低いモードつまり低解像度モードとが実現されるようになっている。
【0059】
すなわち、本実施の形態において、主走査方向における1つの素子列での有機EL素子86のピッチは1/600inch、同じく主走査方向における2つの素子列を合わせた場合での有機EL素子86のピッチは1/1200inch、第1の素子列86aと第2の素子列86bとのピッチは4/1200inchとなっている。そして、ユーザの指定した印字条件の印字解像度が1200dpi(高解像度モード)の場合は、第1の素子列86aと第2の素子列86bの両方を駆動して画像を形成する。また、600dpi(低解像度モード)の場合は、第1の素子列86aまたは第2の素子列86bの何れか一方を選択的に駆動して画像を形成する。そして、これにより露光ヘッド52に有機EL素子86が用いられた電子写真装置の印字解像度が調整される。
【0060】
なお、以下に説明する場合を含めて、有機EL素子86の駆動制御は後述するCPU111が行う。
【0061】
ここで、本実施の形態のピッチ等の数値は一例であり、本発明はこれらの数値に限定されるものではない。また、素子列は、本実施の形態では2列であるが、1列あるいは3列以上であってもよい。
【0062】
また、有機EL材料を用いた発光素子つまり有機EL素子86は、アルミニュウムなどの低抵抗の金属材料からなるコモン電極を形成し、その上に有機EL層を真空蒸着によって形成する(なお、有機EL材料が高分子の場合は印刷プロセスを適用する場合もある)。そして、その上から透明な導電材料であるITO膜を形成して、これを制御電極91とする。
【0063】
コモン電極と有機EL層は個々の素子に対応したサイズで形成されるわけではなく、制御電極91の形状が発光させる範囲を決めることになる。すなわち、前述のように、端面型の露光ヘッド52では、構成上の制約からドライバ87をヘッドの片側に配置する必要がある。これにより、ドライバ87からの制御信号を有機EL素子86に伝送する制御電極91は、各素子列から相互に同一の方向に延びて形成されることになる。したがって、第1の素子列86aの制御電極91は第2の素子列86bの上をまたぐようになり、制御電極91を直接形成すると、第2の素子列86bも発光させてしまうため、第1の素子列86aの制御電極91は、図示するように絶縁層92の上に形成される。したがって、複数の素子列を有する端面型の露光ヘッド52の場合、有機EL素子86を主走査方向に隙間なく形成することができない。
【0064】
また、制御電極91の抵抗値がばらつくと有機EL素子86の駆動電流が変化して光量むらの原因となるため、制御電極91には所定以上の面積が必要となる。したがって、駆動の観点では制御電極91は太いのが望ましい。しかしながら、第1の素子列86aの制御電極91を太くすると、ますます第2の素子列86bを構成する有機EL素子86の発光領域が小さくなってしまい、必要光量が得られなくなる。のみならず、一方の素子列のみを用いて画像を形成する低解像度対応のモードでは、主走査方向の潜像が連続的に形成できなくなる。
【0065】
ここで、本実施の形態のようにファイバレンズアレイ89と感光体47との間にシリンドリカルレンズ90を配置し、かつ通常より広く結像面とファイバレンズアレイ89の間を設定した場合、主走査方向については、図5において、シリンドリカルレンズ90は主走査方向にパワーを持たないため、有機EL素子86の物体面Aから射出されファイバレンズアレイ89に入射した光は、光路Aを通り感光体47の結像面A’位置に結像する。また、物体面Bから射出されファイバレンズアレイ89に入射した光は、光路B1,B2を通り感光体47の結像面B’1および結像面B’2に結像する。さらに、物体面Cから射出されファイバレンズアレイ89に入射した光は、光路Cを通り感光体47の結像面C’に結像する。このように意図的に合焦点をずらすことで、主走査方向に形成される光スポットは結像面A’〜C’間に拡大形成され、結果的に主走査方向に広がることになる。
【0066】
また、副走査方向については、図6において、シリンドリカルレンズ90は副走査方向にはパワーを有するため、有機EL素子86の物体面Aから射出されファイバレンズアレイ89に入射した光は、光路Aを通り感光体47の結像面A’に結像する。また、物体面Bから射出されファイバレンズアレイ89に入射した光は、光路B1,B2を通り感光体47の結像面B’1および結像面B’2に結像する。さらに、物体面Cから射出されファイバレンズアレイ89に入射した光は、光路Cを通り感光体47の結像面C’に結像する。このように、シリンドリカルレンズ90によって、副走査方向に形成される光スポットは結像面A’〜C’間に縮小形成され、結果的に副走査方向に絞り込まれる。
【0067】
このように、露光ヘッド52に配置された副走査方向に長い有機EL素子86からの光は、主走査方向には拡大され、副走査方向には縮小された結果、図7に示すように、感光体47の像面では個々の光スポット形状が略正方形となる。なお、副走査方向は単一のシリンドリカルレンズ90によって絞り込まれるため、副走査方向の素子列のピッチも感光体47上では縮小され、露光ヘッド52では4/1200inchであった間隔が例えば3/1200inchとなる。
【0068】
このように各光スポット形状が略正方形となり、主走査方向に各光スポットがほぼ接するように、あるいは若干の範囲互いに重なるようにすることで、単一の素子列(たとえば第1の素子列86a)のみを用いて潜像を形成するような印字モードであっても、制御電極91の引き回しにより主走査方向に配列された有機EL素子86間に隙間のために主走査方向の潜像が途切れることがなくなり、有機EL素子86間の隙間に起因する画質劣化を防止することができる。
【0069】
なお、素子列が本実施の形態のように複数であっても、単一のシリンドリカルレンズ90を用いてよい。また、本実施の形態の露光ヘッド52には光路を90゜変換するプリズム88を有しているが、図5および図6では、説明を簡単にするためにプリズム88については省かれている。
【0070】
ここで、この光スポットサイズの操作により主走査方向はスポット径が大きくなるが、実質的に解像度は低下しない。潜像領域にトナーが付着するには、ある程度(1/600inch)のサイズ以上の潜像が必要であるために、1/1200inchの潜像を単独の画素として形成しても、トナーは付着しないからである。また階調再現では、複数の微小ドットを組み合わせて階調を再現するため、最小記録画素のサイズからの増分が正確に形成されることが最も重要であるが、両方の素子列を用いることで、主走査方向では1/1200inchずつ画素を大きくしていくことができるため、光スポットが1/600inchであっても1/1200inch単位で階調再現を行うことができる。
【0071】
次に、本実施の形態の電子写真装置におけるコントローラの構成と動作について、図8を用いて説明する。
【0072】
図8において、100はコンピュータである。コンピュータ100はネットワーク101経由でコントローラ80に画像データやプリントジョブ情報を転送する。102はネットワークインタフェースである。コントローラ80はネットワークインタフェース102を介して、コンピュータ100から転送されてきた画像データやプリントジョブ情報を受信したり、逆に電子写真装置のエラー状況などのいわゆるステータス情報をコンピュータ100に送信する。
【0073】
103はCPU(制御手段)であり、ROM104に格納されたプログラムに基きコントローラ80の動作を制御している。
【0074】
105はRAMであり、CPU103のワークエリアとして使用されると共に、ネットワークインタフェース102で受信された画像データやプリントジョブ情報、およびページ単位に展開されたプリント可能な画像データ等が、一時的に記憶される。
【0075】
106は画像処理部である。画像処理部106ではコンピュータ100から転送された画像データとプリントジョブ情報(共に一時的にRAM105に格納されている)に基き、ページ単位に画像処理(プリンタ言語からラスタデータへの変換処理、色補正、エッジ補正、スクリーン生成等)を行って印字に供する画像データを生成し、これを再度RAM105に格納する。
【0076】
107はプリンタインタフェースであり、RAM105に格納されたページ単位の画像データは、プリンタインタフェース107を介してエンジン制御部81に転送される。
【0077】
次に、エンジン制御部の構成と動作について、図9に図1を併用して説明する。
【0078】
図9において110はコントローラインタフェースである。コントローラインタフェース110は、コントローラ80から転送されるページ単位の画像データ、およびプリントモード情報を受信する。
【0079】
111はCPU(制御手段)であり、ROM112に格納されたプログラムに基きプリンタエンジンの動作を制御している。113はRAMであり、CPU111が動作する際のワークエリアとして使用される。114はEEPROM等の所謂書き換え可能な不揮発性メモリである。不揮発性メモリ114には、例えば電子写真装置の感光体47の回転時間、定着器62の動作時間等の寿命情報や、後に詳細に説明する発光素子の点灯累積値を格納する。115はシリアルインタフェースである。記録紙通過センサ60や記録紙後端検出センサ67、および受光センサ54(図2、符号54参照)などのセンサ群からの情報、電源監視部83(電源電圧の低下を検出し、CPU111動作が停止する前に、露光ヘッドの各発光素子の点灯回数の累積値を不揮発性メモリ114に格納する。)の出力は、図示しないシリアル変換手段によって、所定の周期のシリアル信号に変換され、シリアルインタフェース115で受信される。シリアルインタフェース115で受信されたシリアル信号は、パラレル信号に変換された後にCPU111に読取られる。一方、給紙ローラ57、感光体(47Y〜47K)、定着器62の加熱ローラ63、記録紙搬送ドラム72等を駆動する駆動源77の起動/停止や、給紙ローラ57およびレジストローラ58に対する駆動力伝達を制御する電磁クラッチ(図示せず)等のアクチュエータへの制御信号や、現像バイアス/転写バイアス/帯電電位などの高圧電源の電位設定のための制御信号などは、パラレル信号としてシリアルインタフェース115に送られる。シリアルインタフェース115では、このパラレル信号をシリアル信号に変換して、アクチュエータ群に出力する。本実施の形態では、高速に検出する必要のないセンサ入力やアクチュエータ制御信号の出力は、全てシリアルインタフェース115を介して行っている。
【0080】
一方、高速なサンプリングが要求される、トナー像検出センサ71(画像位置ずれ量検出パターンは10μm程度の検出分解能が必要である)からの入力はCPU111の入力端子に直接接続されている。
【0081】
120Y,120M,120C,120Kは各印字色に対応した露光ヘッド(図2、符号52参照)の駆動を制御するヘッド制御部である。ヘッド制御部(120Y〜120K)には露光ヘッド52の露光タイミング制御と、露光ヘッド(52Y〜52K)に搭載された有機EL素子86の駆動電圧制御を行う機能が含まれている。121Y,121M,121C,121Kは数ライン分の容量を有するバッファメモリである。コントローラインタフェース110を介して転送された画像データは、各印字色毎に独立して設けられたバッファメモリ(121Y〜121K)に一時的に格納される。バッファメモリ(121Y〜121K)に格納された画像データは、図示しないDMA回路によって各印字色に対応した露光ヘッド(52Y〜52K)に転送される。なおバッファメモリ(121Y〜121K)はデュアルポートRAMで構成されており、図示しないパスを介してCPU111による読取りと書き込みが可能となっている。
【0082】
122Y,122M,122C,122Kはドライバであり、ヘッド制御部(120Y〜120K)から出力される制御信号と、バッファメモリ(121Y〜121K)から転送された画像データに基づいて、有機EL素子86である発光素子(123Y〜123K)を駆動する。
【0083】
なお、CPU111は、高解像度モードでは全ての素子列を駆動し、低解像度モードでは2つの素子列86a,86bの何れかを選択的に駆動する。
【0084】
次に、ヘッド制御部120の構成を、図10を用いて詳細に説明する。なお、図9で示したように、実際にはヘッド制御部は印字色毎に4つ存在するが、以降簡単のため1つのヘッド制御部を対象として説明する。
【0085】
図10において130はヘッド駆動タイミング制御部である。ヘッド駆動タイミング制御部130は、露光ヘッド52に搭載された第1の素子列86aに対応した第1のドライバ122aおよび第2の素子列86bに対応した第2のドライバ122bに対して、バッファメモリ121から送られた画像データの1ライン分の保持に関する制御および第1および第2の素子列86a,86bの駆動タイミングを生成する。ヘッド駆動タイミング制御部130はバッファメモリ121に対して画像データ転送用のクロック信号(CLK)およびアドレス生成部130aで生成されたアドレス(address)を供給する。また、ヘッド駆動タイミング制御部130は、第1、第2のドライバ122a,122bに対してクロック信号(CLK)およびその他のドライバ制御信号を出力する。
【0086】
次に、図11を用いて露光ヘッド52の駆動について詳細に説明する。
【0087】
図11において、150はライン方向に直線状に配置された39個のドライバチップである。151はドライバチップ150単位に設けられた256ビットのシフトレジスタ、152はシフトレジスタ151に対応して配置された256ビットのラッチ、153はラッチ152の出力信号及びストローブ信号(STB)1〜13を受けて動作するゲート、154はゲート153の出力信号に基づいてON/OFFの状態をとるドライバトランジスタ、123はドライバトランジスタ154によって駆動される電流に基づいて発光する有機EL素子である。
【0088】
バッファメモリ121から出力された画像データ(DATA)は、クロック信号(CLK)に同期してシフトレジスタ151内部をビット単位に転送され、256ビット分の転送が完了すると隣接するシフトレジスタ151に出力される。すべてのシフトレジスタ151に画像データ(DATA)が送られると、ロード信号(LOAD)がラッチ152に入力され、シフトレジスタ151内の画像データ(DATA)は一括してラッチに保持される。
【0089】
画像データがラッチされると、ストローブ信号(STB)1〜13が順に出力され、既にラッチに保持されている画像データ(DATA)とストローブ信号(STB)1〜13は、ゲート153においてAND演算され、ストローブ信号(STB)1〜13が予め定められたロジック(例えばHigh状態)となると、ラッチされた画像データに従ってドライバトランジスタがON状態になって有機EL素子123に駆動電流が供給されて有機EL素子が点灯する。
【0090】
次にヘッド駆動電圧設定部133について説明する。ヘッド駆動電圧設定部133において、156はDAコンバータ、157はヘッド電源であり、CPU111からDAコンバータ156に値を設定することでドライバトランジスタ154全体に供給される電源電圧が決定される。158はドライバ電流設定部であり、各ドライバチップ150毎に独立して設けられている。ドライバ電流設定部158にはライン同期信号(LSYNC)とクロック信号(CLK)が入力されており、画像データの転送と同期して各ドライバチップ150単位に供給される電流値を設定できる構成となっている。
【0091】
以上の説明においては、本発明をカラー電子写真装置に適用した場合について説明したが、たとえばブラックなど単色の電子写真装置に適用することもできる。また、カラー電子写真装置に適用した場合、現像色はイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの4色に限定されるものではない。
【0092】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、副走査方向に長い発光素子からの光は、主走査方向には拡大され、副走査方向には縮小されて感光体の像面で光スポットを形成するので、発光素子の隙間があっても主走査方向の潜像は途切れることなく連続的に形成されることになり、発光素子間の隙間に起因する画質劣化を防止することが可能になるという有効な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である電子写真装置の構成を示す概略図
【図2】図1の電子写真装置における現像ステーションを示す説明図
【図3】図1の電子写真装置における露光ヘッドの内部構造を示す説明図
【図4】図3の露光ヘッドに備えられた露光光源としての有機EL素子の配列を示す説明図
【図5】図3の露光ヘッドにおける光スポット形状の主走査方向の拡大原理を示す説明図
【図6】図3の露光ヘッドにおける光スポット形状の副走査方向の絞り込み原理を示す説明図
【図7】図3の露光ヘッドから照射された光スポットの感光体上における形状を示す説明図
【図8】図1の電子写真装置におけるコントローラの構成を示すブロック図
【図9】図1の電子写真装置におけるエンジン制御部の構成を示すブロック図
【図10】図9のヘッド制御部の構成を示すブロック図
【図11】露光ヘッドおよびヘッド制御部の詳細な構成を示す回路図
【図12】従来の電子写真装置における露光ヘッドの内部構造を示す説明図
【図13】図12の露光ヘッドにおける素子列を示す説明図
【図14】図12の露光ヘッドにおける像形成の原理を示す説明図
【符号の説明】
47Y,47M,47C,47K 感光体
49 現像スリーブ(現像手段)
52 露光ヘッド(露光手段)
86 有機EL素子(発光素子)
86a 第1の素子列
86b 第2の素子列
89 ファイバレンズアレイ(第1の光学系)
90 シリンドリカルレンズ(第2の光学系)
91 制御電極
92 絶縁層

Claims (9)

  1. 主走査方向よりも副走査方向に対して長い発光素子が主走査方向に沿って複数配列された素子列と、
    前記素子列から感光体に至る光路上に配置され、前記発光素子により前記感光体上に形成される光スポットの形状を、当該発光素子の素子形状に対して主走査方向には拡大し、副走査方向には縮小する光学系と、を有することを特徴とする露光ヘッド。
  2. 前記光学系は、前記発光素子から照射された光を正立等倍に結像する第1の光学系と、副走査方向の光を絞り込む第2の光学系とを含むことを特徴とする請求項1記載の露光ヘッド。
  3. 前記光学系は前記発光素子と前記感光体との間に配置され、前記第1の光学系を通過した光を前記第2の光学系で前記感光体に導くことを特徴とする請求項2記載の露光ヘッド。
  4. 前記感光体上に形成される光スポットは、主走査方向において相互に接し、または重なり合っていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の露光ヘッド。
  5. 前記素子列は、発光素子が相互に千鳥状になって複数列配置されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の露光ヘッド。
  6. それぞれの前記素子列から相互に同一の方向に延びて形成され、前記発光素子を駆動するドライバからの制御信号を前記発光素子に伝送する制御電極を有することを特徴とする請求項5記載の露光ヘッド。
  7. 前記制御電極は、有機EL材料層の上に形成された絶縁層の上に配置されていることを特徴とする請求項6記載の露光ヘッド。
  8. 少なくとも一つの前記素子列には、当該素子列を構成する前記発光素子の間に前記絶縁層および前記制御電極が配置されていることを特徴とする請求項7記載の露光ヘッド。
  9. 請求項1〜8の何れか一項に記載の露光ヘッドが搭載されていることを特徴とする電子写真装置。
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