JP4453482B2 - ラインヘッドの駆動装置及び方法、ラインヘッド、並びに画像形成装置 - Google Patents

ラインヘッドの駆動装置及び方法、ラインヘッド、並びに画像形成装置 Download PDF

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本発明は、画像形成装置において露光手段として用いられるラインヘッドの駆動装置及び方法、ラインヘッド、並びに画像形成装置に関する。
従来、高速高画質のプリンタ(画像形成装置)として、一般にレーザプリンタと呼ばれるレーザスキャナ方式のものが知られている。この方式のプリンタは、典型的には半導体レーザ等のレーザ光源から射出されるレーザ光をポリゴンミラー等の回転機構部を用いて感光ドラム上で走査(スキャン)させて感光ドラム上に電気的潜像を形成している。このため、高速化及び高画質化に応えるためには、回転機構部の高速且つ高精密な制御が必要になる。
ところが、近年では更なる高速高画質化がプリンタに要求されているとともに、プリンタ自体の小型化も要求されている。かかる要求に応えるものとして、レーザ光源に代えて有機エレクトロルミネセンス素子(有機EL素子)を複数配列してなる発光素子アレイを有するラインヘッドを備えた画像形成装置が知られている。この画像形成装置では、レーザプリンタに設けられるポリゴンミラー等の回転機構部が不要になるため、更なる高速化及び小型化が可能になっている。この種の画像形成装置の詳細については、例えば以下の特許文献1を参照されたい。
特開平6−64229号公報
ところで、EL発光素子、特に有機EL素子は、発光時間、休止期間、周囲温度等によってその発光効率が変化する特性を有する。従って、EL発光素子を複数配列して形成されたラインヘッドは、その輝度が経時的に変動してしまうという問題が生ずる。このため、上記の特許文献1に開示された発光素子アレイを有するラインヘッドを備えた従来の画像形成装置では、例えば使用時間が長期に亘ると、画像が全体的にかすれてしまう虞が考えられた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、EL素子の経時的な発光強度の変動を制御して常時一定輝度を得ることができるラインヘッドの駆動装置及び方法、ラインヘッド、並びに画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のラインヘッドの駆動装置は、共通の電源線に接続された複数のEL素子を配列してなる発光素子列を備えるラインヘッドの駆動装置であって、前記発光素子列に含まれる前記複数のEL素子のうち、同時に発光するEL素子の数に応じた電流を前記電源線に供給する電源制御部を備えることを特徴としている。
この発明によれば、同時に発光するEL素子の数に応じた電流を電源線に供給してEL素子を発光させている。ここで、EL素子の輝度とEL素子に流れる電流との間には強い相関がある。つまり、多くの電流がEL素子に流れれば輝度は高くなり、EL素子に流れる電流が少なければ輝度が低くなる。従って、本発明のように、同時に発光するEL素子の数に応じた電流を電源線に供給すれば発光する個々のEL素子には一定輝度の光が射出するだけの電流が流れるため、EL素子の経時的な発光特性が変化しても一定強度の発光をラインヘッドから得ることができる。
また、本発明のラインヘッドの駆動装置は、前記電源制御部が、階調処理された画像データに基づいて同時に発光するEL素子の数を求めることを特徴としている。
この発明によれば、階調処理された画像データから同時に発光するEL素子の数が求められるため、同時に発光するEL素子の数に応じた電流を供給する上で極めて好適である。
また、本発明のラインヘッドの駆動装置は、前記発光素子列又はその近傍の温度を測定する温度測定部と、前記複数のEL素子の温度変化に対する代表的な電流変化特性を記憶する記憶部とを備え、前記電源制御部は、前記温度測定部の測定結果と前記記憶部に記憶された前記電流変化特性とに基づいて、前記電源線に供給する電流を制御することを特徴としている。
この発明によれば、発光素子列又はその近傍の温度を測定し、この測定温度と予め求められた複数のEL素子の温度変化に対する代表的な電流変化特性とに基づいて電源線に供給数する電流を制御しているため、温度変化によってEL素子の発光特性が変化しても、一定輝度の発光を得ることができる。
上記課題を解決するために、本発明のラインヘッドの駆動方法は、共通の電源線に接続された複数のEL素子を配列してなる発光素子列を備えるラインヘッドの駆動方法であって、同時に発光するEL素子の数を求める発光数算出ステップと、前記発光数算出ステップで算出したEL素子の数に応じた電流を前記電源線に供給する電源供給ステップとを含むことを特徴としている。
この発明によれば、同時に発光するEL素子の数に応じた電流を電源線に供給して発光する個々のEL素子に一定輝度の光が射出するだけの電流を流しているため、EL素子の経時的な発光特性が変化しても一定強度の発光をラインヘッドから得ることができる。
また、本発明のラインヘッドの駆動方法は、前記発光数算出ステップが、階調処理された画像データから前記同時に発光するEL素子の数を求めることを特徴としている。
この発明によれば、階調処理された画像データから同時に発光するEL素子の数が求められるため、同時に発光するEL素子の数に応じた電流を供給する上で極めて好適である。
また、本発明のラインヘッドの駆動方法は、予め、前記複数のEL素子の温度変化に対する代表的な電流変化特性を測定する測定ステップと、前記発光素子列又はその近傍の温度を測定する温度測定ステップとを含み、前記電源供給ステップは、前記測定ステップ及び前記温度測定ステップの測定結果に応じて制御を行った電流を前記電源線に供給することを特徴としている。
この発明によれば、発光素子列又はその近傍の温度を測定し、この測定温度と予め求められた複数のEL素子の温度変化に対する代表的な電流変化特性とに基づいて電源線に供給数する電流を制御しているため、温度変化によってEL素子の発光特性が変化しても、一定輝度の発光を得ることができる。
また、本発明のラインヘッドは、素子基板上に、共通の電源線に接続された複数のEL素子を配列してなる発光素子列と、前記EL素子を駆動する駆動素子群とを一体形成したラインヘッドであって、前記素子基板上に、前記発光素子列に含まれる前記複数のEL素子のうち、同時に発光するEL素子の数に応じた電流を前記電源線に供給する電源制御部を備えることを特徴としている。
この発明によれば、同時に発光するEL素子の数に応じた電流を電源線に供給して発光する個々のEL素子に一定輝度の光が射出するだけの電流を流しているため、EL素子の経時的な発光特性が変化しても一定強度の発光をラインヘッドから得ることができる。また、EL素子の各々に供給する電流を制御する電源制御部が素子基板上に設けられているため、制御部とラインヘッドとを別々に設ける場合に比べて小型化することができる。
また、本発明のラインヘッドは、前記電源制御部が、階調処理された画像データに基づいて同時に発光するEL素子の数を求めることを特徴としている。
この発明によれば、階調処理された画像データから同時に発光するEL素子の数が求められるため、同時に発光するEL素子の数に応じた電流を供給する上で極めて好適である。
また、本発明のラインヘッドは、前記素子基板上に、前記発光素子列又はその近傍の温度を測定する温度測定部と、前記複数のEL素子の温度変化に対する代表的な電流変化特性を記憶する記憶部とを備え、前記電源制御部は、前記温度測定部の測定結果と前記記憶部に記憶された前記電流変化特性とに基づいて、前記電源線に供給する電流を制御することを特徴としている。
この発明によれば、発光素子列又はその近傍の温度を測定し、この測定温度と予め求められた複数のEL素子の温度変化に対する代表的な電流変化特性とに基づいて電源線に供給数する電流を制御しているため、温度変化によってEL素子の発光特性が変化しても、一定輝度の発光を得ることができる。
また、本発明の画像形成装置は、複数のEL素子を配列してなる発光素子列を備えるラインヘッドと、上記の何れか一項に記載のラインヘッドの駆動装置とを露光手段として備えることを特徴としている。
また、本発明の画像形成装置は、上記の何れかに記載のラインヘッドを露光手段として備えることを特徴としている。
この発明によれば、経時的なEL素子の発光強度の変化が補正されて一定強度の発光をラインヘッドから得ることができるため高速高画質化が図られた画像形成装置を得ることができる。また、従来の画像形成装置に比べて、小型化が図られた画像形成装置を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態によるラインヘッドの駆動装置及び方法、ラインヘッド、並びに画像形成装置について詳細に説明する。
〔ラインヘッド〕
図1は、本発明の一実施形態によるラインヘッドを模式的に示す図であって、(a)は底面図であり、(b)は側面図である。本実施形態のラインヘッド1は、後述する画像形成装置の露光手段として用いられるものであって、図1(a)に示す通り、長細い矩形形状の素子基板2上に、複数の有機EL素子3を配列してなる発光素子列3aと、有機EL素子3を駆動する駆動素子4からなる駆動素子群と、これら駆動素子4(駆動素子群)の駆動を制御する制御回路群5とを一体形成したものである。
また、図1(b)に示す通り、素子基板2上には、その表面側に、有機EL素子3を封止した状態で、透明性の接着剤によって封止基板6が貼着されている。ここで、本実施形態のラインヘッド1は、有機EL素子3で発光した光を素子基板2側から射出するボトムエミッション型ではなく、封止基板6側から出射する、トップエミッション型のものとなっている。従って、後述する通り、封止基板6はガラス等の透明性基板からなっている。本実施形態のラインヘッド1は、素子基板2の裏面側に、例えばアルミニウム等の金属からなる放熱板7を備える。この放熱板7は、有機EL素子3の周辺温度の上昇を抑えることにより、有機EL素子3の発光効率及び寿命の低下を防止するものである。
図1(a)に示す通り、素子基板2上に形成された駆動素子4には、電源線8,9が接続されており、これら電源線8,9を介して電源(図示せず)から駆動素子4に電圧が印加されるようになっている。そして、このような構成のもとで有機EL素子3は、制御回路群5によって制御される駆動素子4により、その発光動作が制御されるようになっている。また、ラインヘッド1上には、発光素子列3a又はその近傍の温度を測定する温度測定部10が設けられている。尚、図1に示す温度測定部10のラインヘッド1内における位置はあくまでも一例であって、その位置は所望の位置に設定することができる。
ここで、ラインヘッド1における有機EL素子3や駆動素子4等の構成について説明する。図2はラインヘッド1の要部構成を示す側断面であり、図3はラインヘッド1の要部構成を示す底面図である。前述した通り、本実施形態のラインヘッド1はトップエミッション型であり、素子基板2の対向側である封止基板6側から発光光を取り出す構成であるため、素子基板2としては透明基板及び不透明基板の何れも用いることができる。素子基板2として不透明基板を用いる場合には、例えばアルミナ等のセラミック、ステンレススチール等の金属シートに表面酸化等の絶縁処理を施したものの他に、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。但し、本実施形態では、封止基板6として透明なガラス基板を用いることから、熱膨張係数の差による反り等の不具合を防止するため、素子基板2についてもガラス基板を用いるものとする。
素子基板2上には、画素電極20に接続する駆動用TFT21(駆動素子4)等を含む回路部35が形成されており、その上に有機EL素子3が設けられている。有機EL素子3は、陽極として機能する画素電極20と、この画素電極20からの正孔を注入/輸送する正孔輸送層32と、有機EL物質からなる発光層31と、陰極30とから構成されている。ここで、有機EL素子3及び駆動用TFT21(駆動素子4)を図1に対応させた模式図を図3に示す。図3において、電源線8は駆動素子4のソース/ドレイン電極に接続されており、電源線9は有機EL素子3の陰極30に接続されている。図2に示す通り、有機EL素子3は、正孔輸送層32から注入された正孔と陰極30からの電子とが発光層31で結合することにより発光する。
陽極として機能する画素電極20は、通常はITO(Indium Tin Oxide:インジウムスズ酸化物)によって形成される。また、特にトップエミッション型の場合で、高コントラストを得たい場合には、チタンやタングステン、チタン−タングステン合金等を形成して反射層とし、この反射層上にITOを積層して干渉層とし、これら反射層と干渉層とからなる積層構造によって画素電極20を形成してもよい。
正孔輸送層32の形成材料としては、特に3,4−ポリエチレンジオシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(PEDOT/PSS)の分散液、即ち、分散媒としてのポリスチレンスルフォン酸に3,4−ポリエチレンジオキシチオフェンを分散させ、更にこれを水に分散させた分散液が好適に用いられる。尚、正孔輸送層32の形成材料としては、上記のものに限定されることなく種々のものが使用可能である。例えば、ポリスチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレンやその誘導体等を、適宜な分散媒、例えば上記のポリスチレンスルフォン酸に分散させたもの等が使用可能である。
発光層31を形成するための材料としては、蛍光或いは燐光を発光することが可能な公知の発光材料が用いられる。尚、本実施形態では、例えば発光波長帯域が赤色に対応した発光層が採用されるが、勿論、発光波長帯域が緑色や青色に対応した発光層を採用するようにしてもよい。
発光層31の形成材料として具体的には、(ポリ)フルオレン誘導体(PF)、(ポリ)パラフェニレンビニレン誘導体(PPV)、ポリフェニレン誘導体(PP)、ポリパラフェニレン誘導体(PPP)、ポリビニルカルバゾール(PVK)、ポリチオフェン誘導体、ポリメチルフェニルシラン(PMPS)等のポリシラン系等が好適に用いられる。また、これらの高分子材料に、ペリレン系色素、クマリン系色素、ローダミン系色素等の高分子系材料や、ルブレン、ペリレン、9,10−ジフェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッド、クマリン6、キナクリドン等の低分子材料をドープして用いることもできる。
陰極30は、上記発光層31を覆って形成されたものであり、特にトップエミッション型である本実施形態の場合には、透明導電材料によって形成される。透明導電材料としては、バソクプロインとセシウムの共蒸着膜を用い、更に導電性を付与するためにITOを積層するといった構造が好適に採用される。尚、バソクプロインとセシウムの共蒸着膜の代わりに、Caを5nm程度に形成して用いてもよい。また、この陰極30上には透明接着層を介して図1に示した封止基板6(図2では図示省略)が貼着されている。
また、有機EL素子3の下方には、前述した通り、回路部35が設けられている。この回路部35は素子基板2上に形成されたものである。即ち、素子基板2の表面にはSiOを主体とする下地保護層36が下地として形成され、その上にはシリコン層41が形成されている。このシリコン層41の表面には、SiO及び/又はSiNを主体とするゲート絶縁層37が形成されている。また、上記のシリコン層41のうち、ゲート絶縁層37を挟んでゲート電極42と重なる領域がチャネル領域41aとされている。尚、このゲート電極42は、図示しない走査線の一部である。一方、シリコン層41を覆い、ゲート電極42を形成したゲート絶縁層37の表面には、SiOを主体とする第1層間絶縁層38が形成されている。
また、シリコン層41のうち、チャネル領域41aのソース側には、低濃度ソース領域41b及び高濃度ソース領域41Sが設けられる一方、チャネル領域41aのドレイン側には低濃度ドレイン領域41c及び高濃度ドレイン領域41Dが設けられて、所謂LDD(Light Doped Drain)構造となっている。これらのうち、高濃度ソース領域41Sは、ゲート絶縁層37と第1層間絶縁層38とに亘って開孔するコンタクトホール43aを介してソース電極43に接続されている。このソース電極43は、電源線(図示省略)の一部として構成されている。一方、高濃度ドレイン領域41Dは、ゲート絶縁層37と第1層間絶縁層38とに亘って開孔するコンタクトホール44aを介して、ソース電極43と同一層からなるドレイン電極44に接続されている。
ソース電極43及びドレイン電極44が形成された第1層間絶縁層38の上層には、例えばアクリル系の樹脂成分を主体とする平坦化膜39が形成されている。この平坦化膜39は、アクリル系やポリイミド系等の、耐熱性絶縁性樹脂等によって形成されたもので、駆動用TFT21(駆動素子4)やソース電極43、ドレイン電極44等による表面の凹凸をなくすために形成された公知のものである。
この平坦化膜39の表面上には、前述したITO等からなる画素電極20が形成されるとともに、平坦化膜39に設けられたコンタクトホール23aを介してドレイン電極44に接続されている。即ち、画素電極20は、ドレイン電極44を介して、シリコン層41の高濃度ドレイン領域41Dに接続されている。
画素電極20が形成された平坦化膜39の表面は、画素電極20と、例えばSiO等の親液性材料を主体とする親液性制御層25と、隔壁22とによって覆われている。画素電極20上には、親液性制御層25に設けられた開口部25a及び隔壁22に設けられた開口部の開口内部(即ち、画素領域)に、前述した正孔輸送層32と発光層31とが画素電極20側からこの順で積層されている。
〔ラインヘッドの駆動装置〕
図4は、本発明の一実施形態によるラインヘッドの駆動装置の概略構成を示すブロック図である。図4に示す通り、本実施形態のラインヘッドの駆動装置51は、上位制御手段、例としてホストコンピュータ50に接続されており、ホストコンピュータ50から出力される画像データに基づいてラインヘッド1を駆動する。尚、図4においては、便宜的にラインヘッド駆動装置51内にラインヘッド1が設けられた構成を図示しているが、ラインヘッド1と駆動装置51とは別体として設けられていても良い。
駆動装置51は、データ処理部52、記憶部53、及び駆動電源部54を含んで構成される。データ処理装置52は、CPU(中央処理装置)及び画像処理装置等から構成されており、ホストコンピュータ50から出力される画像データに対してスクリーン処理及び色変換処理等の階調処理を行うとともに、階調処理を行った画像データをラインヘッド1への送信用データに変換する処理を行う。また、変換した送信用データを用いてラインヘッド1を駆動し、ラインヘッド1に設けられた有機EL素子3の階調制御を行う。更に、ラインヘッド1に設けられた温度測定部10の測定結果と、予め記憶部53に記憶されている有機EL素子3の温度変化に対する代表的な電流変化特性とに基づいて、ラインヘッド1に設けられる有機EL素子3各々が接続された電源線8へ供給する電流を制御する。
データ処理装置52は、ラインヘッド1に対してスタートパルスSP、クロック信号CK、及びディジタル電圧信号V0〜V127を出力する。スタートパルスSPは、ラインヘッド1の発光開始を指示するパルスである。クロック信号CKは、ラインヘッド1の動作タイミングを規定する信号である。このクロック信号CKによって有機EL素子3の最短発光時間が規定される。ディジタル電圧信号V0〜V127は、有機EL素子3の発光/非発光を制御する信号である。
記憶部53は、ホストコンピュータ50からデータ処理部52に出力された画像データを一時的に記憶すると共に、予め測定した有機EL素子3の温度変化に対する代表的な電流変化特性を記憶する。駆動電源部54は、データ処理部52から出力される制御信号に基づいてラインヘッド1に設けられた有機EL素子3に供給する駆動電流IELを制御する。具体的には、同時に発光する有機EL素子3の数に応じた駆動電流IELを供給する。また、駆動電源部54は、データ処理部52の制御の下で、温度測定部10の測定結果に応じてラインヘッド1に設けられた有機EL素子3に供給する駆動電流IELを制御する。尚、駆動電源部54からの駆動電流IELは、例えば図1に示した電源線8を介して各有機EL素子3に供給される。
尚、図4においては、簡単のために、1つのラインヘッド1を駆動する駆動装置51を図示しているが、ラインヘッド1を複数設けるとともにデータ処理部52から各ラインヘッド1へ制御信号を出力する信号線を設けることで、複数のラインヘッド1を駆動することもできる。尚、この駆動装置51がモノクロプリンタ等の画像形成装置に設けられる場合には、通常は1つのラインヘッド1のみが設けられ、カラープリンタ等の画像形成装置に設けられる場合には、通常は複数のラインヘッド1(イエロー用のラインヘッド、マゼンタ用のラインヘッド、シアン用のラインヘッド、ブラック用のラインヘッド)が設けられる。
次に、ラインヘッド1の電気回路構成について説明する。図5は、ラインヘッド1の電気的な回路構成を示すブロック図である。図5に示す通り、ラインヘッド1には複数の有機EL素子3を配列してなる発光素子列3aが設けられており、発光素子列3aをなす有機EL素子3の各々に対応して駆動用トランジスタ60とスイッチング用トランジスタ61とが設けられている。尚、駆動用トランジスタ60は、前述した駆動用TFT21(図2参照)及び図4に示す駆動素子4に対応するものである。
有機EL素子3の各々は、負極(カソード)が電源線9に接続されており、陽極(アノード)が有機EL素子3の各々に対応して設けられた駆動用トランジスタ60の1つの電極(例えば、ドレイン電極)に接続されている。また、駆動用トランジスタ60の各々の他の1つの電極(例えば、ソース電極)は電源線8に接続されている。つまり、1つの有機EL素子3と1つの駆動用トランジスタ60とが直列接続されて直列回路が形成されており、この直列回路が電源線8と電源線9との間に接続されている。有機EL素子3の各々に対応して設けられた駆動用トランジスタ60のゲート電極には、同じく有機EL素子3の各々に対応して設けられたスイッチング用トランジスタ61の1つの電極(例えば、ドレイン電極)がそれぞれ接続されている。
本実施形態において、発光素子列3aをなす有機EL素子3は128個を単位としてブロック分けされている。従って、有機EL素子3に対応して設けられる駆動用トランジスタ60及びスイッチング用トランジスタ61も128個を単位としてブロック分けされている。尚、図5に示す例では複数のブロックの内の2つのブロックB1,B2のみを図示している。
また、図4に示すデータ処理部52に接続されてディジタル電圧信号V0〜V127が供給される128本のディジタル電圧信号線62が設けられている。このディジタル電圧信号線62の各々には、1つのブロックに含まれる128個のスイッチング用トランジスタ61の他の電極(例えば、ソース電極)が重複しないように接続されている。ブロック数がn(n≧1)個である場合には、1つのディジタル電圧信号線62にn個のスイッチング用トランジスタ61が接続される。
更に、図4に示すデータ処理部52に接続されてスタートパルスSPが供給される信号線63とクロックパルスCKが供給される信号線64とが設けられている。信号線63にはシフトレジスタ65aの入力端が接続されており、このシフトレジスタ65aの出力端とシフトレジスタ65bの入力端とが接続されている。つまり、シフトレジスタ65aとシフトレジスタ65bとが縦続接続されている。また、信号線64は、各シフトレジスタ65a,65b,…のクロック入力端に接続されている。尚、図5においてはシフトレジスタ65a,65bのみを図示しているが、ブロック数がn個である場合には、n個のシフトレジスタが設けられる。つまり、シフトレジスタも各ブロック毎に対応して設けられている。
1つのブロックに含まれるスイッチング用トランジスタ61のゲート電極の各々は、そのブロックに対応して設けられたシフトレジスタの出力端に接続されている。つまり、ブロックB1に含まれる各スイッチング用トランジスタ61のゲート電極はシフトレジスタ65aの出力端に接続され、ブロックB2に含まれる各スイッチング用トランジスタ61のゲート電極はシフトレジスタ65bの出力端に接続される。
〔ラインヘッドの駆動方法〕
次に、上記構成のラインヘッド1の駆動方法について説明する。図4に示すデータ処理部52からスタートパルスSPが出力されると、信号線63を介してシフトレジスタ65aに入力される。このスタートパルスSPは、クロック信号CKの立上りに同期してシフトレジスタ65に入力され、順次クロック信号CKの立ち上がりでシフトレジスタ65b,…に転送される。
ここで、スタートパルスSPの時間間隔は、シフトレジスタ65a,65b,…の何れかの出力の一つだけがH(ハイ)レベルとなるように設定されている。従って、データ処理部52からスタートパルスSPが出力されてクロック信号CKが立ち上がるとシフトレジスタ65aの出力のみがHレベルとなり、次にクロック信号CKが立ち上がるとシフトレジスタ65bの出力のみがHレベルとなり、以下同様に、順次後段に接続されたシフトレジスタの出力がHレベルとなる。
いま、シフトレジスタ65aの出力端がHレベルになったとすると、シフトレジスタ65aの出力端に接続されたブロックB1に含まれる128個の有機EL素子3に対応した128個のスイッチング用トランジスタ61がオン状態になる。尚、上述した通り、シフトレジスタ65a,65b,…の何れか1つの出力のみが一時にHレベルとなり、複数のシフトレジスタの出力が同時にHレベルになることはないため、ブロックB1以外のブロックに含まれる有機EL素子3に対応したスイッチング用トランジスタ61はオフ状態のままである。
ブロックB1に含まれるスイッチング用トランジスタ61がオン状態になると、データ処理部52は、ディジタル電圧信号線62にディジタル電圧信号V0〜V127を出力する。このディジタル電圧信号V0〜V127は、オン状態にあるスイッチング用トランジスタ61を介してブロックB1に含まれる駆動用トランジスタ60のゲート電極に印加される。従って、ゲート電極に印加されるディジタル電圧信号V0〜V127がHレベルであれば、その駆動用トランジスタ60はオン状態となり、駆動電源部54から電源線IELに供給される電流がオン状態になっている駆動用トランジスタ60を介して有機EL素子3にながれ、その電流に応じた輝度を有する光が有機EL素子3から射出される。
次に、図4に示すデータ処理部52からクロック信号CKが出力されると、シフトレジスタ65aの出力がL(ロー)レベルになるとともに、シフトレジスタ65bの出力がHレベルになる。尚、シフトレジスタ65a,65b以外の他のシフトレジスタの出力はLレベルのままである。この結果、シフトレジスタ65aの出力端に接続されたスイッチング用トランジスタ61がオフ状態となるが、駆動トランジスタ60のゲート電極には寄生容量(図示せず。)があって、これにより印加されたゲート電圧が維持されるので、有機EL素子3の発光も維持される。
一方、シフトレジスタ65bの出力端に接続されたブロックB2に含まれる128個の有機EL素子3に対応した128個のスイッチング用トランジスタ61はオン状態になる。このブロックB2に含まれるスイッチング用トランジスタ61がオン状態になると、そのスイッチング用トランジスタ61を介してディジタル電圧信号線62に印加されているディジタル電圧信号V0〜V127がブロックB2に含まれる駆動用トランジスタ60のゲート電極に印加される。
その結果、Hレベルであるディジタル電圧信号V0〜V127がゲート電極に印加された駆動用トランジスタ60を介して電源線8からの電流が有機EL素子3に流れ、その電流に応じた輝度を有する光が有機EL素子3から射出される。以下、図4に示すデータ処理部52からクロック信号CKが出力される度に異なるブロックについて同様の動作が行われる。スタートパルスSPを出力してシフトレジスタ65a,65b,…各々の出力をHレベルにする回数は、データ処理部52で階調処理された画像データに基づいて行われる。従って、有機EL素子3の発光量は、階調処理された画像データに基づいて行われる。
以上説明したラインヘッド1の駆動方法において、データ処理部52は各ブロックに含まれる有機EL素子3に電流を供給する際に、階調処理された画像データに基づいて同時に発光する有機EL素子3の数を求め、その数に応じた電流を出力させる制御信号を駆動電源部54に出力する。1つのブロックに含まれる有機EL素子3を駆動する際に、同時に発光させる有機EL素子3の数をnとし、個々の有機EL素子に流す電流をIcとすると、データ処理部52は、値がIc×nの電流を電源線8に供給させる制御信号を駆動電源部54に出力する。
ここで、有機EL素子3の輝度と有機EL素子3に流れる電流との間には強い相関があり、多くの電流が有機EL素子3に流れれば輝度は高くなり、有機EL素子3に流れる電流が少なければ輝度が低くなる。従って、同時に発光する有機EL素子3の数に応じた電流を電源線8に供給すれば発光する個々の有機EL素子3には一定輝度の光が射出するだけの電流が流れるため、有機EL素子3の経時的な発光特性が変化しても個々の有機EL素子3を一定強度で発光させることができる。
また、データ処理部52は、ラインヘッド1に設けられた温度測定部10の測定結果と、記憶部53に記憶されている有機EL素子3の温度変化に対する代表的な電流変化特性とに基づいて電源線8に供給する電流を制御する。有機EL素子3は、図2に示す発光層31の材料に応じて、温度上昇に伴って流れる電流が多くなり(温度係数が正)、逆に少なくなくなる(温度係数が負)。このため、有機EL素子3の温度変化に対する代表的な電流変化特性を求めておいて記憶部53に記憶させ、温度測定部10の測定結果と記憶部53に記憶されている電流変化特性とに基づいて有機EL素子3に供給する電流を制御する。
上述した通り、同時に発光させる有機EL素子3の数がn個であって、個々の有機EL素子に流す電流をIcとすると、データ処理部52は、駆動電源部54に対して値がIc×nの電流を電源線8に供給させる制御信号を出力する。ここで、電流Icとするのは、発光素子列3a又はその近傍の温度が基準温度(例えば、25℃)である場合であり、発光素子列3a又はその近傍の温度が基準温度と異なる温度である場合には、温度測定部10の測定結果と記憶部53に記憶された電流変化特性とから電流の補正係数αを求め、駆動電源部54に対して値がIc×α×nの電流を電源線8に供給させる制御信号を出力する。以上の制御を全てのブロックに対して行うことで、温度変化によって有機EL素子3の発光特性が変化しても、一定輝度の発光を得ることができる。
尚、以上の説明では、本発明のEL素子を発光層を有機材料で形成する有機EL素子3によって構成したが、本発明はこれに限定されることなく、発光層を無機材料で形成する無機EL素子によって構成してもよい。また、以上説明したラインヘッド1では、EL素子で発光した光を封止基板6側から出射するトップエミッション型を採用したが、光を素子基板2側から出射するボトムエミッション型としてもよい。更に、ラインヘッド1がトップエミッション型やボトムエミッション型でなく、例えば特開平2−233268号公報に示されたような端面発光型のものであってもよい。また、ラインヘッド1と図4に示す駆動装置51とは別体として設けても良く、駆動装置51をラインヘッド1と一体化して設けても良い。
〔画像形成装置〕
次に、本発明のラインヘッド1が設けられる画像形成装置について説明する。図6は、本発明の第1実施形態による画像形成装置の構成を示す図である。図6に示す通り、画像形成装置80である。この画像形成装置80は、本発明のラインヘッドの一例となる有機ELアレイラインヘッド81K、81C、81M、81Yを、対応する同様な構成である4個の感光体ドラム(像担持体)82K、82C、82M、82Yの露光装置にそれぞれ配置したもので、タンデム方式のものとして構成されたものである。
この画像形成装置80は、駆動ローラ83と従動ローラ84とテンションローラ85とを備え、これら各ローラに中間転写ベルト86を、図6中矢印方向(反時計方向)に循環駆動するよう張架したものである。この中間転写ベルト86に対して、感光体82K、82C、82M、82Yが所定間隔で配置されている。これら感光体82K、82C、82M、82Yは、その外周面が像担持体としての感光層となっている。
ここで、上記符号中のK、C、M、Yは、それぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエローを意味し、それぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエロー用の感光体であることを示している。尚、これら符号(K、C、M、Y)の意味は、他の部材についても同様である。感光体82K、82C、82M、82Yは、中間転写ベルト86の駆動と同期して、図6中矢印方向(時計方向)に回転駆動するようになっている。
各感光体82(K、C、M、Y)の周囲には、それぞれ感光体82(K、C、M、Y)の外周面を一様に帯電させる帯電手段(コロナ帯電器)87(K、C、M、Y)と、この帯電手段87(K、C、M、Y)によって一様に帯電させられた外周面を感光体82(K、C、M、Y)の回転に同期して順次ライン走査する本発明の有機ELアレイラインヘッド81(K、C、M、Y)とが設けられている。
また、この有機ELアレイラインヘッド81(K、C、M、Y)で形成された静電潜像に現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とする現像装置88(K、C、M、Y)と、この現像装置88(K、C、M、Y)で現像されたトナー像を一次転写対象である中間転写ベルト86に順次転写する転写手段としての一次転写ローラ89(K、C、M、Y)と、転写された後に感光体82(K、C、M、Y)の表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手段としてのクリーニング装置90(K、C、M、Y)とが設けられている。
各有機ELアレイラインヘッド81(K、C、M、Y)は、それぞれのアレイ方向が感光体ドラム82(K、C、M、Y)の母線に沿うように設置されている。そして、各有機ELアレイラインヘッド81(K、C、M、Y)の発光エネルギーピーク波長と、感光体82(K、C、M、Y)の感度ピーク波長とが略一致するように設定されている。尚、上記の各有機ELアレイラインヘッド81(K、C、M、Y)は、画像形成装置80に対し、支持部材によって支持され、取り付けられている。
現像装置88(K、C、M、Y)は、例えば、現像剤として非磁性一成分トナーを用いるもので、その一成分現像剤を例えば供給ローラで現像ローラへ搬送し、現像ローラ表面に付着した現像剤の膜厚を規制ブレードで規制し、その現像ローラを感光体82(K、C、M、Y)に接触させあるいは押圧せしめることにより、感光体82(K、C、M、Y)の電位レベルに応じて現像剤を付着させ、トナー像として現像するものである。
このような4色の単色トナー像形成ステーションにより形成された黒、シアン、マゼンタ、イエローの各トナー像は、一次転写ローラ89(K、C、M、Y)に印加される一次転写バイアスによって中間転写ベルト86上に順次一次転写される。そして、中間転写ベルト86上で順次重ね合わされてフルカラーとなったトナー像は、二次転写ローラ91において用紙等の記録媒体Pに二次転写され、さらに定着部である定着ローラ対92を通ることで記録媒体P上に定着され、その後、排紙ローラ対93によって装置上部に形成された排紙トレイ94上に排出される。
尚、図6中の符号95は多数枚の記録媒体Pが積層保持されている給紙カセット、96は給紙カセット95から記録媒体Pを一枚ずつ給送するピックアップローラ、97は二次転写ローラ91の二次転写部への記録媒体Pの供給タイミングを規定するゲートローラ対、91は中間転写ベルト86との間で二次転写部を形成する二次転写手段としての二次転写ローラ、98は二次転写後に中間転写ベルト86の表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手段としてのクリーニングブレードである。以上の通り、図6の画像形成装置は、露光手段(書き込み手段)として有機ELアレイラインヘッド81(K、C、M、Y)を用いているので、例えばレーザ走査光学系を用いた場合に比べ、装置の小型化を図ることができる。
次に、本発明の第2実施形態による画像形成装置について説明する。図7は、本発明の第2実施形態による画像形成装置の縦断側面図である。図7において、画像形成装置100には主要構成部材として、ロータリ構成の現像装置101、像担持体として機能する感光体ドラム105、上記ラインヘッド(有機ELアレイヘッド)が設けられてなる像書込手段(露光手段)107、中間転写ベルト109、用紙搬送路114、定着器の加熱ローラ112、給紙トレイ118が設けられている。
現像装置101は、現像ロータリ101aが軸101bを中心として矢印A方向に回転するよう構成されたものである。現像ロータリ101aの内部は4分割されており、それぞれイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色の像形成ユニットが設けられている。102a〜102dは、上記4色の各像形成ユニットに配置されており、矢印B方向に回転する現像ローラ、103a〜103dは、矢印C方向に回転するトナー供給ローラである。また、104a〜104dはトナーを所定の厚さに規制する規制ブレードである。
図7中符号105は、上記のように像担持体として機能する感光体ドラム、106は一次転写部材、108は帯電器である。また、107は本発明における露光手段となる像書込手段であり、本発明の有機ELラインヘッドを備えてなるものである。感光体ドラム105は、図示を省略した駆動モータ、例えばステップモータにより、現像ローラ102aとは逆の方向となる矢印D方向に回転駆動されるようになっている。尚、像書込手段107を構成する有機ELラインヘッドは、これと結像レンズ(図示せず)や感光ドラム105との間で位置合わせ(光軸合わせ)がなされた状態に配設されている。
中間転写ベルト109は、駆動ローラ110aと従動ローラ110bとの間に張架されたものである。駆動ローラ110aは、上記感光体ドラム105の駆動モータに連結されたもので、中間転写ベルト109に動力を伝達するようになっている。すなわち、該駆動モータの駆動により、中間転写ベルト109の駆動ローラ110aは感光体ドラム105とは逆の方向となる矢印E方向に回動するようになっている。
用紙搬送路114には、複数の搬送ローラと排紙ローラ対116等が設けられており、用紙が搬送されるようになっている。中間転写ベルト109に担持されている片面の画像(トナー像)が、二次転写ローラ111の位置で用紙の片面に転写されるようになっている。二次転写ローラ111は、クラッチによって中間転写ベルト109に離当接されるようになっており、クラッチオンで中間転写ベルト109に当接され、用紙に画像が転写されるようになっている。
上記のようにして画像が転写された用紙は、次に、定着ヒータHを有する定着器で定着処理がなされる。定着器には、加熱ローラ112、加圧ローラ113が設けられている。定着処理後の用紙は、排紙ローラ対116に引き込まれて矢印F方向に進行する。この状態から排紙ローラ対116が逆方向に回転すると、用紙は方向を反転して両面プリント用搬送路115を矢印G方向に進行する。117は電装品ボックス、118は用紙を収納する給紙トレイ、119は給紙トレイ118の出口に設けられているピックアップローラである。
用紙搬送路において、搬送ローラを駆動する駆動モータとしては、例えば低速のブラシレスモータが用いられている。また、中間転写ベルト109については、色ずれ補正等が必要となるためステップモータが用いられている。これらの各モータは、図示を省略した制御手段からの信号によって制御されるようになっている。
図7に示した状態で、イエロー(Y)の静電潜像が感光体ドラム105に形成され、現像ローラ102aに高電圧が印加されることにより、感光体ドラム105にはイエローの画像が形成される。イエローの裏側及び表側の画像がすべて中間転写ベルト109に担持されると、現像ロータリ101aが矢印A方向に90度回転する。
中間転写ベルト109は1回転して感光体ドラム105の位置に戻る。次に、シアン(C)の2面の画像が感光体ドラム105に形成され、この画像が中間転写ベルト109に担持されているイエローの画像に重ねて担持される。以下、同様にして現像ロータリ101の90度回転、中間転写ベルト109への画像担持後の1回転処理が繰り返される。
4色のカラー画像担持には中間転写ベルト109は4回転して、その後さらに回転位置が制御されて二次転写ローラ111の位置で用紙に画像を転写する。給紙トレー118から給紙された用紙を搬送路114で搬送し、二次転写ローラ111の位置で用紙の片面に上記のカラー画像を転写する。片面に画像が転写された用紙は上記のように排紙ローラ対116で反転されて、搬送径路で待機している。その後、用紙は適宜のタイミングで二次転写ローラ111の位置に搬送されて、他面に上記のカラー画像が転写される。ハウジング120には、排気ファン121が設けられている。
以上、本発明の第1,第2実施形態による画像形成装置について説明したが、本発明のラインヘッドを備えた画像形成装置は上述した実施形態に限定されることなく、種々の変形が可能である。
本発明の一実施形態によるラインヘッドを模式的に示す図である。 ラインヘッド1の要部構成を示す側断面である ラインヘッド1の要部構成を示す底面図である。 本発明の一実施形態によるラインヘッドの駆動装置の概略構成を示すブロック図である。 ラインヘッド1の電気的な回路構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態による画像形成装置の構成を示す図である。 本発明の第2実施形態による画像形成装置の縦断側面図である。
符号の説明
1……ラインヘッド
2……素子基板
3……有機EL素子(EL素子)
3a……発光素子列
8……電源線
9……電源線
10……温度測定部
51……駆動装置
52……データ処理部(電源制御部)
53……記憶部

Claims (6)

  1. 共通の電源線に接続された複数のEL素子を配列してなる発光素子列を備えるラインヘッドの駆動装置であって、
    前記発光素子列に含まれる前記複数のEL素子のうち、同時に発光するEL素子の数に応じた電流を前記電源線に供給する電源制御部と、前記発光素子列又はその近傍の温度を測定する温度測定部と、前記複数のEL素子の温度変化に対する代表的な電流変化特性を記憶する記憶部と、を備え、
    前記電源制御部は、階調処理された画像データに基づいて設定された複数回の発光動作の各々について同時に発光するEL素子の数nを求めるとともに、前記温度測定部から入力される温度情報と、前記記憶部に保持された電流変化特性とから補正係数αを求め、
    個々の前記EL素子に流れる電流Icと前記補正係数αと前記EL素子の数nとから算出されるIc×α×nなる値の電流を前記電源線に供給することを特徴とするラインヘッドの駆動装置。
  2. シフトレジスタと、前記シフトレジスタの出力端子にゲートを接続された複数のスイッチング用トランジスタと、前記スイッチングトランジスタのドレインにゲートを接続された駆動用トランジスタとを備え、
    前記駆動用トランジスタのドレインに前記EL素子が接続され、ソースに前記電源線が接続され、前記スイッチング用トランジスタのソースにはディジタル電圧信号線が接続されており、
    前記EL素子は、前記スイッチングトランジスタを介して前記ディジタル電圧信号線から前記駆動用トランジスタのゲートに供給されるディジタル電圧信号に基づいて前記電源線から供給される電流により発光制御されることを特徴とする請求項1記載のラインヘッドの駆動装置。
  3. 共通の電源線に接続された複数のEL素子を配列してなる発光素子列を備えるラインヘッドの駆動方法であって、
    予め、前記複数のEL素子の温度変化に対する代表的な電流変化特性を測定する測定ステップを含み、
    階調処理された画像データに基づいて設定された複数回の発光動作の各々について同時に発光するEL素子の数nを求める発光数算出ステップと、
    前記発光素子列又はその近傍の温度を測定する温度測定ステップと、
    前記発光数算出ステップで算出したEL素子の数nと、前記温度測定ステップで取得した温度情報と前記電流変化特性とに基づき算出した補正係数αと、個々のEL素子に流れる電流Icとから算出したIc×α×nなる値の電流を前記電源線に供給する電源供給ステップと
    を含むことを特徴とするラインヘッドの駆動方法。
  4. 素子基板上に、共通の電源線に接続された複数のEL素子を配列してなる発光素子列と、前記EL素子を駆動する駆動素子群とを一体形成したラインヘッドであって、
    前記発光素子列又はその近傍の温度を測定する温度測定部と、
    前記複数のEL素子の温度変化に対する代表的な電流変化特性を記憶する記憶部と、
    前記素子基板上に、前記発光素子列に含まれる前記複数のEL素子のうち、階調処理された画像データに基づいて設定された複数回の発光動作の各々について同時に発光するEL素子の数nを求めるとともに、前記温度測定部から入力される温度情報と、前記記憶部に保持された電流変化特性とから補正係数αを求め、
    個々の前記EL素子に流れる電流Icと前記補正係数αと前記EL素子の数nとから算出されるIc×α×nなる値の電流を前記電源線に供給する電源制御部を備えることを特徴とするラインヘッド。
  5. 複数のEL素子を配列してなる発光素子列を備えるラインヘッドと、請求項1又は請求項2に記載のラインヘッドの駆動装置とを露光手段として備えることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項4に記載のラインヘッドを露光手段として備えることを特徴とする画像形成装置。
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