JP2004322363A - 孔版印刷装置における排紙分離装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】尖った先端部20aを備えた排紙分離爪20と、ドラムユニット50が装置本体から離脱される時、先端部20aを被覆する被覆位置を占め、ドラムユニット50が装置本体に挿入される時、被覆位置から離間して先端部20aを露出する非被覆位置を占めることが可能なカバー部材21と、被覆位置と非被覆位置との間にカバー部材21を移動させる被覆移動手段とを具備する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、孔版印刷装置における排紙分離装置に関し、さらに詳しくは、孔版印刷装置本体に対して着圧自在な版胴および排紙分離装置に配設された排紙分離部材を有する孔版印刷装置において、版胴の着脱動作に連動して排紙分離部材の先端(尖端)を覆う技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂フィルムと、和紙繊維とか合成繊維、あるいは和紙繊維および合成繊維を混抄したもの等からなる多孔質支持体とを貼り合わせたラミネート構造の孔版マスタ(以下、単に「マスタ」という)を、サーマルヘッドの発熱素子に接触させて加熱穿孔・製版し、この製版されたマスタ(以下、「製版済みのマスタ」というときがある)を、樹脂あるいは金属網体製のメッシュスクリーンを複層巻着した構成の回転自在な版胴に巻装し、版胴の内部に設けられたインキ供給手段よりインキを供給し、プレスローラ等の押圧手段で版胴上の製版済みのマスタに印刷用紙(以下、単に「用紙」という)を連続的に押し付けて、版胴の開孔部分、マスタの穿孔部分よりインキを滲み出させ印刷を行う感熱デジタル式の孔版印刷装置が知られている。
【0003】
このような孔版印刷装置は、通常、印刷ドラムとも呼ばれる版胴が孔版印刷装置本体(以下、「装置本体」という)に対して着脱自在に構成されている。すなわち、一般的な通常の孔版印刷装置においては、用紙搬送ミス等により発生したジャム処理や版胴周辺に配置されている各装置部の保守整備・清掃、あるいは色替えのために、版胴がインキ供給手段等と共にドラムユニットとも呼ばれる版胴ユニットを構成していて、その版胴ユニットが装置本体に対して着脱自在に構成されている(特許文献1、2参照)。
また、上記孔版印刷装置では、マスタにおける多孔質支持体の繊維間を通過したインキが熱可塑性樹脂フィルムの穿孔部分より滲出し用紙に転移して印刷が行われるために、用紙がインキの粘着力で版胴に貼り付き易くなり、版胴上の製版済みのマスタに貼り付いて排出されないいわゆる「巻き上がり」と呼ばれる不具合が発生し易いものとなっていた。
そこで、版胴の外周面に近接自在な排紙爪もしくは剥離爪とも呼ばれる排紙分離爪(排紙分離部材)を設けて、版胴上の製版済みのマスタ表面とこれから浮上した用紙の先端部との間の隙間に排紙分離爪を滑り込ませ・挿入する態様で、用紙を強制的に剥離する用紙強制剥離・分離方式が主に用いられている。
【0004】
【特許文献1】
実公平7−36776号公報
【特許文献2】
特開2001−10195号公報(図1ないし図4)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、版胴上の製版済みのマスタからの用紙の浮きは用紙自体の腰の強さに頼っているため、その用紙の浮き量はごく僅かであり、それ故にその用紙の浮きにより生じた隙間に差し込み・挿入される排紙分離爪の先端部も薄く尖った鋭利な形状にせざるを得なく、このような形状のものが圧倒的に多かった。
このような形状の排紙分離爪により用紙の剥離・分離動作を行うときに、何もトラブルがなければ問題はないが、例えば印刷中に用紙搬送ミス等により用紙が版胴周辺の装置部等に詰まった場合や、上記した巻き上がり不具合が発生した場合などにおいて、オペレータやユーザ(以下、「ユーザ」という)は版胴ユニットを装置本体から引き出した状態にして、機械・装置内部(以下、「装置内部」という)に手などを差し込んで詰まった用紙を取り除く操作が必要となる。この際、尖った排紙分離爪の先端が剥き出し・露出した状態となるため、詰まった用紙を除去する際に手を傷付けるのではないかという不安感を与えたり、実際に手等を接触させる虞もあることから、それを避けながら作業することになってしまい面倒であった。
【0006】
また、サービスマンが上記したようなメンテナンスを行う場合にも、版胴ユニットを装置本体から引き出して行う作業も多く、ユーザによる上記用紙処理作業と同様に排紙分離爪の尖った先端部近傍に手を近づけての作業中に負傷してしまう虞があった。
従来装置では、上記したような負傷の虞に対して、せいぜい、ユーザやサービスマン等が尖った先端を有する排紙分離爪の存在に気付かせるように特に目立つ黄色等の着色をその先端部に施したり、排紙分離爪周辺に手を挿入する前に気付かせるようにデカール貼着等で注意を喚起していただけであった。
【0007】
一方、エアーなどを用いて用紙の浮きを助成するタイプの用紙強制剥離・分離方式では、用紙の浮きを大きくできることで差し込まれる排紙分離爪先端部の尖り量を少なくはできるが、圧縮されて吐出されるエアー(空気)により極薄紙の通紙の際にプレスローラ下部にその用紙が潜り込んでしまったり、印刷画像濃度が部分的に薄くなってしまったりする不具合が発生し易くなるので、エアー圧を余り強くできず、また排紙分離爪先端部の尖り量もそれ程小さくすることができなかった。このような孔版印刷装置では、押圧手段としては版胴の外径よりも小さい外周面を備えたプレスローラの他に、給送されてきた用紙の先端部を保持する用紙クランパ(用紙保持手段)を備え版胴の外径とほぼ等しい外周面を有する圧胴を採用する場合もあった。
【0008】
さらには、版胴ユニットの着脱操作に伴って、排紙分離爪先端部にインキが付着してしまうことがあり、このようなインキが付着した排紙分離爪をそのまま放置しておくと、剥離・分離する用紙の印刷画像面をインキで汚してしまったり、経時によっては排紙分離爪に堆積したインキが用紙の印刷画像面に落下して汚してしまったり、あるいは装置内部に手を挿入した際に、堆積したインキが手や衣服等に付着してしまうこともあった。
【0009】
従って、本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、装置本体に対して着脱自在な版胴ユニットおよび尖った鋭利な先端部を備えた排紙分離部材を有する孔版印刷装置の排紙分離装置において、版胴周辺でのジャムや巻き上がり等の用紙除去処理とか孔版印刷装置内部のメンテナンス時等における装置内部への手の挿入時に、排紙分離部材の尖った鋭利な先端部で手を傷付けたり、あるいは手を負傷するという不安感を与えたり、それを避けながら作業することに伴う面倒で煩わしい作業を未然に防止できる孔版印刷装置における排紙分離装置を提供することを第1の目的としている。
また、排紙分離爪先端部に付着したインキによって用紙の印刷画像面をインキで汚してしまったり、経時によっては排紙分離爪に堆積したインキが用紙の印刷画像面に落下して汚してしまったり、あるいは版胴ユニットの離脱時において装置内部に手を挿入した際に、堆積したインキが手や衣服等に付着してしまう不具合を減少することが可能な孔版印刷装置における排紙分離装置を提供することを第2の目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した課題を解決して上記目的を達成するために、請求項ごとの発明においては以下の構成を採っていることを特徴とするものである。
請求項1記載の発明は、製版されたマスタを巻装する版胴を備え、該版胴が孔版印刷装置本体に対して着脱自在に構成された版胴ユニットと、上記版胴上のマスタから印刷された用紙を剥離・分離するための尖った先端部を備えた排紙分離部材とを具備した孔版印刷装置における排紙分離装置において、上記版胴ユニットが上記孔版印刷装置本体から離脱される時、上記先端部を被覆する被覆位置を占め、上記版胴ユニットが上記孔版印刷装置本体に挿入される時、該被覆位置から離間して上記排紙分離部材の先端部を露出する非被覆位置を占めることが可能な被覆部材と、上記被覆位置と上記非被覆位置との間に上記被覆部材を移動させる被覆移動手段とを有することを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の孔版印刷装置における排紙分離装置において、上記排紙分離部材は、該排紙分離部材の先端部が上記版胴の外周面に近接し該版胴から用紙を剥ぎ取る分離位置とこの分離位置から離間した非分離位置とを選択的に占めることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の孔版印刷装置における排紙分離装置において、上記被覆移動手段は、上記被覆位置と上記非被覆位置との間に上記被覆部材を案内する案内部材と、上記被覆部材を上記被覆位置を占める向きに付勢する付勢手段と、上記版胴ユニットの着脱操作時に上記被覆部材の一部と係合する該版胴ユニットの一部に形成された被係合部とを有することを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れか一つに記載の孔版印刷装置における排紙分離装置において、上記被覆部材は、上記被覆位置を占める時、上記排紙分離部材の先端部と接触して該排紙分離部材の先端部に付着したインキを除去するインキ除去部材を有することを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし3の何れか一つに記載の孔版印刷装置における排紙分離装置において、上記被覆部材は、上記被覆位置を占める時、上記排紙分離部材の先端部と接触して該排紙分離部材の先端部に付着したインキを吸収するインキ吸収部材を有することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して実施例を含む本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という)を説明する。各実施形態や変形例等に亘り、同一の機能および形状等を有する部材や構成部品等の構成要素については、同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。図および説明の簡明化を図るため、図に表されるべき構成要素であっても、その図において特別に説明する必要がないものは適宜断わりなく省略することがある。公開特許公報等を引用して構成や動作例等を説明する場合には、引用した構成要素等の符号に括弧を付して区別することとする。
【0016】
図1ないし図5を参照して、本発明の一実施形態に係る孔版印刷装置の構成について説明する。
孔版印刷装置は、図1に示すように、概略、図1の右側上方に配置されロール状に巻かれたマスタ8を製版する製版装置14と、図1における左寄りのほぼ中央部に配置され製版されたマスタ8(以下、「製版済みのマスタ8」という)を外周面に巻装する版胴1と、この版胴1上の製版済みのマスタ(図示せず)に用紙35を押し付ける押圧手段としてのプレスローラ15と、製版装置14の下方に配置され、給紙台としての給紙トレイ34上に積載された用紙35を版胴1とプレスローラ15との間に向けて給送する給紙装置36と、版胴1およびプレスローラ15を挟んで給紙装置36に対向する版胴1の左下方周辺に配置され、版胴1上の製版済みのマスタ(図示せず)から印刷された用紙(図示せず、以下、「印刷済みの用紙」という)を剥離・分離する排紙分離装置30、排紙分離装置30により剥離された印刷済みの用紙を受け取り搬送する排紙搬送装置37および排紙搬送装置37により搬送されてきた印刷済みの用紙が排出される排紙台としての排紙トレイ(図示せず)を有する排紙装置42とを具備する。
【0017】
孔版印刷装置は、上記した装置や構成要素の他に、それぞれ公知であり図示しない、版胴1および製版装置14の上部に配置され原稿受台上から移送される原稿の画像を読み取る原稿読取装置と、排紙装置42と該原稿読取装置との間であって版胴1の左近傍に配置され版胴1の外周面から使用済みのマスタを剥離し排版ボックスに排出する排版装置等とを具備している。上記原稿読取装置および上記排版装置は、例えば特許第2756224号公報(特開平7−52515号公報)の図1に記載されているものと同様の構成を具備している。
【0018】
製版装置14は、図1に示すように、ロール状に巻かれたマスタ8をマスタ搬送方向X1に繰り出し可能に支持するマスタ支持手段としてのマスタ支持部材8cと、画像情報に応じて繰り出されたマスタ8を加熱製版するサーマルヘッド10と、サーマルヘッド10にマスタ8を押圧しながらマスタ搬送方向X1下流側にマスタ8を回転しながら搬送するプラテンローラ9と、製版済みのマスタ8または未製版のマスタ8を所定の長さに切断するカッタ11と、プラテンローラ9により搬送されてきたマスタ8を適度の張力を付与しながら版胴1の拡開したクランパ7に向けて搬送する搬送ローラ対12,12(以下、「搬送ローラ対12」と略記する)等とを具備する。
【0019】
マスタ8は、連続シート状をなし、ロール芯8bに巻き付けられてマスタロール8aが形成される。ロール芯8bは、マスタロール8aの両端面から突出していてマスタ8の幅よりも長く形成されている。マスタロール8aは、両端側のロール芯8bがマスタ支持部材8cにより反時計回り方向に回転自在に支持されていて、マスタ支持部材8cに対して着脱自在となっている。両端側のマスタ支持部材8cは、製版装置14におけるマスタ搬送方向X1に沿ってその左右両側に配設されている図示しない製版側板対にスライド可能に取り付けられている。上記製版側板対は、装置本体に固設されている。従って、マスタ8は、マスタ支持部材8cによって、マスタロール8aからマスタ搬送方向X1に繰り出し可能に支持されている。
【0020】
マスタ8は、例えば厚さが1〜5μmの熱可塑性樹脂フィルムと、合成繊維等からなる多孔質支持体とを貼り合わせたラミネート構造をなす。なお、マスタは、これに限らず、例えば和紙繊維、あるいは和紙繊維および合成繊維を混抄したもの等からなる多孔質支持体と熱可塑性樹脂フィルムとを貼り合わせたものや、いわゆる実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみからなるマスタも用いられる。
【0021】
サーマルヘッド10は、プラテンローラ9のプラテンローラ軸と平行に延在して設けられていて、図示しないカムおよびバネ部材等を備えた接離機構により、マスタ8を介してプラテンローラ9に接離自在となっている。サーマルヘッド10は、上記バネ部材によりプラテンローラ9に接触する向きに付勢されている。サーマルヘッド10の主走査方向には、プラテンローラ9にマスタ8を介して当接する部位に多数の発熱素子(図示せず)が配設されている。サーマルヘッド10は、共に図示しないA/D変換器および製版制御装置で処理されて送出されるデジタル画像信号に基づき上記発熱素子を選択的に加熱することにより、マスタ8を選択的に加熱溶融穿孔・製版する製版手段としての周知の機能を有する。
【0022】
プラテンローラ9は、金属製の芯金を介してプラテンローラ軸と一体的に形成されている。プラテンローラ9は、プラテンローラ軸の両端部が上記製版側板対に回転可能に支持されていることにより、時計回り方向に回転自在となっている。プラテンローラ9は、タイミングベルトやギヤ等の駆動伝達手段(図示せず)を介して、プラテンローラ駆動手段としての図示しないステッピングモータに連結され、これにより時計回り方向に回転駆動される。
上記構成のとおり、プラテンローラ9が上記ステッピングモータにより時計回り方向に回転駆動されることにより、マスタ8はマスタロール8aから引き出されることとなる。
【0023】
搬送ローラ対12は、バネ等の付勢手段により適度な押圧力を与えられて互いに圧接して設けられていて、各ローラ軸の両端部が上記製版側板対に回転自在に支持されていることにより互いに反対方向に回転自在となっている。搬送ローラ対12は、上側の搬送ローラ12がプラテンローラ9の周速度(搬送速度)よりもわずかに速い周速度(搬送速度)で回転するように、図示しない複数のギヤ等の回転伝達部材、および例えばパウダー式電磁クラッチ(図示せず)を介して上記ステッピングモータに連結されている。
上記パウダー式電磁クラッチは、プラテンローラ9とサーマルヘッド10との間のニップ部からマスタ8を無理に引き摺り出さないような所定の張力としてのフロントテンションをプラテンローラ9と搬送ローラ対12との間のマスタ8に付与する機能を有する。上記のとおり、搬送ローラ対12は、マスタ8との間で滑りながら適度なフロントテンションを製版済みのマスタ8に付与するようになっている。
なお、上記電磁クラッチに代えて、上記ステッピングモータとは独立したステッピングモータで搬送ローラ対12を単独駆動してもよい。
【0024】
搬送ローラ対12に隣るマスタ搬送方向X1下流側には、製版済みのマスタ8の先端を版胴1のクランパ7に案内するための湾曲したガイド板13が搬送ローラ対12の各軸方向に延在して設けられている。
【0025】
カッタ11は、プラテンローラ9と搬送ローラ対12との間のマスタ搬送路を挟んで上下に設けられ固定刃11bおよび可動刃11aを備えたギロチンタイプの公知のものである。カッタ11は、上記ギロチンタイプに限らず、可動刃がマスタ搬送方向X1と直行するマスタ幅方向に回転しながら移動する回転刃移動タイプのものを用いてもよい。
【0026】
版胴1は、図1に示すように、多孔性で円筒状の支持円筒体と、その支持円筒体の外周を覆うように複数層巻き付けられた樹脂あるいは金属網体製のメッシュスクリーン(図示せず)との2層構造からなる。版胴1は、インキ通過性の多数の開孔を有する開口部1a(印刷可能領域)と、クランパ7等が設けられている非開口部(非印刷可能領域)とを備えた周知の構成を有する。版胴1は、紙面の手前側および奥側に配設された一対の端板フランジ55(図1では紙面の手前側を省略している)の外周部に巻着・固設されていて、インキパイプ5もしくは支軸を兼ねるドラム軸5の周りに、図示しない転がり軸受を介して回転自在に支持されている。
【0027】
図2に示す左奥側の端板フランジ55には、孔版印刷装置の骨組みをなす装置本体側に配設された図示しない駆動ギヤと選択的に噛み合うドラムギヤとも呼ばれる脱着ギヤ54が固着されている。
版胴1は、図示しない上記駆動ギヤやベルト等の駆動伝達手段を介して図示しない電動モータに連結されていて、該電動モータにより図1中矢印A方向(時計回り方向)に回転駆動される。電動モータとしては、例えば制御用のDCモータが使用されている。上記電動モータおよび上記駆動ギヤを含む上記駆動伝達手段は、上記装置本体側に配設されている。
【0028】
版胴1の内部には、インキパイプ5に固設された図示しないインキ側板に軸部2aを介して回転自在に支持されていて、図示しないギヤ等の駆動伝達手段により電動モータの回転駆動力が伝達されて版胴1と同期して図中矢印A方向(時計回り方向)に回転駆動され、版胴1の内周面に接触してインキを供給するインキローラ2と、インキローラ2とわずかな間隙を置いて平行に配置され、インキローラ2との間に断面楔状のインキ溜まり4を形成するドクタローラ3と、インキ溜まり4へインキを供給するインキパイプ5とが配置されている。インキローラ2、ドクタローラ3およびインキパイプ5(ドラム軸5)がインキ供給手段を構成する。
インキ溜まり4のインキは、版胴1の外部に設けられた図示しないインキパック等より図示しないインキポンプで吸引され、インキパイプ5の供給孔より供給されて混練される。インキ溜まり4のインキは、ドクタローラ3により計量されながらインキローラ2の外周面上に薄膜状に供給され、さらにインキローラ2の外周面が版胴1の上記支持円筒体内周面に接触することにより版胴1の開口部1a部分に供給される。
【0029】
版胴1の上記非開口部外周面上の一部分には、版胴1の一つの母線に沿って設けられた強磁性体製のステージ6と、このステージ6の両側端に設けられたクランパ軸に回動自在に取り付けられ、ステージ6の平面部に対して開閉自在なゴム磁石を有するクランパ7とがそれぞれ設けられている。クランパ7は、図示しない装置本体側に設けられた開閉装置(図示せず)により所定位置において開閉される。版胴1は、クランパ7が図1に示すほぼ右横に位置する状態、すなわち給版位置において停止されるようになっている。
【0030】
図2および図3において、符号50は、版胴1、上記インキ供給手段、上記インキポンプおよび後述する構成要素等と一体的に構成された版胴ユニットとしてのドラムユニット50を示す。ドラムユニット50は、版胴1、ドラム軸5を含む上記インキ供給手段、上記インキポンプ、ドラム前側板51、ドラム上ステー52およびドラム後側板53から主に構成されている。ドラムユニット50周りの構成を説明する際、図2の右手前側および図3の右側を「前」と、図2の左奥側および図3の左側を「後」というときがある。
【0031】
ドラムユニット50は、装置本体に固設された本体前側板60および本体後側板63に対して着脱自在に構成されている。すなわち、ドラムユニット50は、図2および図3に実線で示す挿入方向Dに押し込まれることにより本体前側板60および本体後側板63(以下、これらを総称して「装置本体」というときがある)に挿入・位置決めされて印刷可能となる挿入位置と、図2に二点鎖線で示す引出方向Cに引き出されることにより本体前側板60および本体後側板63から離脱される離脱位置との間で移動自在に構成されている。
図3に示す紙面の手前側および奥側の本体前側板60と本体後側板63との間には、下向きに開口しその下部両側にフランジを一体形成された断面形状を有するガイドレール61が固着されている。ガイドレール61は、ドラムユニット50を、挿入位置と離脱位置との間に移動可能に案内する案内支持手段の機能を有する。本体後側板63には、ドラム軸5の後端部が緩く嵌入される軸受部63が取り付け・固定されており、ドラムユニット50が挿入位置を占めた時、ドラムユニット50が同位置に位置決め・固定される。ガイドレール61および軸受部63は、ドラムユニット50を装置本体に対して着脱自在にするための着脱手段を構成している。
【0032】
版胴1の前後の版胴端板55の各外側には、ドラム前側板51およびドラム後側板53が配置されていて、ドラム軸5の前後端部は、図示しない固定部材を介してドラム前側板51およびドラム後側板53のほぼ中央部にそれぞれ固定されている。ドラム前側板51およびドラム後側板53の各上部は、ドラム上側板52の前後端部にそれぞれ固定されている。
【0033】
ドラム前側板51は、例えば板金で一体的に形成されていて、ドラム前側板51には、図3にのみ示すようにドラムユニット50を把持するための前取っ手57が取り付け・固定されている。また、ドラム前側板51の紙面の手前側および奥側には、ドラムユニット50が挿入位置を占める時、ドラム前側板51の紙面の手前側および奥側に一体的に形成された図示しない一対の凸部と係合して挿入位置に位置決め・固定される位置決め用の凹部51aが形成されている。
【0034】
ドラム上ステー52は、その両側壁面に摺接フランジ52aを形成された断面ほぼハット形状をなし、例えば板金で一体的に形成されている。ドラム上ステー52には、図3にのみ示すようにドラムユニット50を把持するための上取っ手58が取っ手レバー59に取り付け・固定されている。上取っ手58は、取っ手レバー59の基端側がレバー軸59aを介してドラム上ステー52に所定角度回動自在に支持されていることにより、ドラム上ステー52に対して揺動自在に構成されている。また、ドラム上ステー52の後部における紙面の手前側および奥側には、コロ56がコロ軸56aを介して転動自在に支持されている。
ドラム上ステー52側には、その図示を省略しているが、例えば本願出願人が提案した特開平10−109470号公報で提案したと同様の、ドラムユニット50が装置本体から完全に引き出されて離脱位置を占める直前に、ドラムユニット50を装置本体内に一時的に保持するためのドラムストッパー機構(20)ないしは(20A)が配設されている。このため、図3に示すようにコロ56が挿入されるガイドレール61の上下内壁間の寸法が、コロ56の外径よりも十分大きく採られている。以下、説明の簡明化を図るためドラムストッパー機構(20)ないしは(20A)の動作を全て省略する。
【0035】
ここで、ドラムユニット50の着脱操作に伴う動作について簡単に説明しておく。
図2に実線で示す状態は、ドラムユニット50が装置本体内に挿入されていて挿入位置を占めている状態を、図3に実線で示す状態は、ドラムユニット50が装置本体内に挿入されていて挿入位置近傍にある状態を示している。ここで例えば、ドラムユニット50が挿入位置を占めていて、用紙35のジャム等の不具合発生やインキの色替え等のために、ドラムユニット50を引き出す時には、先ず、ユーザは、一方の手で前取っ手57を握ってドラムユニット50を引出方向Cに引き出す。この際、図示を省略したロック装置部のロックが解除されて、ドラム軸5が軸受部62から、脱着ギヤ54が上記駆動ギヤから、ドラム前側板51の各凹部51aが本体前側板60側の図示しない各凸部から、それぞれ外れると共に、各コロ56がガイドレール61の両下部フランジ上面に沿って転動しながら、また各摺接フランジ52aの下面が適宜ガイドレール61の両下部フランジ上面にスライドしながらドラムユニット50が離脱位置を占めるように引出方向Cに移動される。この移動の途中で、上取っ手58を他方の手で握ってさらにドラムユニット50を引出方向Cに移動することで、ドラムユニット50が離脱位置を占めることとなる。
【0036】
一方、ドラムユニット50を装置本体内に挿入して挿入位置を占めさせるには、一方の手で前取っ手57を握り、他方の手で上取っ手58を握った状態で、各コロ56をガイドレール61の開口部に突出した両下部フランジ上面に載置させてから、他方の手を上取っ手58から離し、一方の手でドラムユニット50を引出方向Cと反対方向の挿入方向Dに押し込むと、各コロ56がガイドレール61の両下部フランジ上面に沿って転動しながら、また各摺接フランジ52aの下面がガイドレール61の両下部フランジ上面に適宜スライドしながらドラムユニット50が挿入位置を占めるように挿入方向Dに移動されることにより、脱着ギヤ54が上記駆動ギヤと噛み合い、ドラム軸5が軸受部62に嵌入されることで位置決め支持され、ドラム前側板51の各凹部51aが本体前側板60側の図示しない各凸部に嵌入されて位置決め支持されることによってドラムユニット50が3次元方向に位置決め・支持されると共に、最後に上記ロック装置部が作動して、ドラムユニット50が挿入位置に確実にロック・保持されることとなる。
ドラムユニット50が挿入位置を占めた時、脱着ギヤ54が上記駆動ギヤと噛み合うことにより、またドラムユニット50が3次元方向に位置決め・支持されることにより、上記電動モータの回転駆動力が版胴1に伝達可能となって、印刷可能状態となる。
【0037】
インキローラ2に対向する版胴1の外周面の下方近傍には、版胴1の外周面に接離自在なプレスローラ15が配設されている。プレスローラ15は、版胴1上の製版済みのマスタ8に用紙35を押し付ける図5に二点鎖線で示す印刷位置とこの印刷位置から離れた図1および図5に実線で示す非印刷位置との間で変位自在に構成されている。プレスローラ15における図1より見て奥側の端部には、プレスローラ15を、印刷位置と非印刷位置との間で変位させるための変位手段が配設されている。
上記変位手段は、アーム軸16a、一対のプレスローラアーム16、加圧アーム17、カムフォロア17A、加圧スプリング18およびカム19等から主に構成されている。
【0038】
アーム軸16aは、装置本体側の本体前側板60および本体後側板63に回転自在に支持されている。プレスローラ15は、その横幅が版胴1の横幅とほぼ同じ長さとなるように形成されており、中心部にはプレスローラ軸15aが挿通固着されている。プレスローラ軸15aの両端部は、図1における紙面の手前側および奥側に配置されたアーム軸16aにその一端側が固定されたプレスローラアーム対16の他端側に回転自在に支持されていて、図5に示すように版胴1上の製版済みのマスタ8に用紙35を介して圧接した時に従動回転するように構成されている。
【0039】
アーム軸16aの端部には、加圧アーム17の一端部が固着されている。加圧アーム17のほぼ中央部には、カムフォロア17Aが回転自在に軸を持って保持されている。加圧アーム17の他端寄りの部位には、プレスローラ15を常に版胴1の外周面に圧接する向きに付勢する加圧スプリング18(引張スプリング)の一端が係止され、加圧スプリング18の他端は本体後側板63側に係止されている。この加圧スプリング18により、加圧アーム17の他端側は、アーム軸16aを中心として時計回り方向に揺動する向きに付勢されている。加圧アーム17の他端部には、図示しない係止手段の係止部材と係合可能な切欠(図示せず)が一体的に形成されていて、該切欠は上記係止部材と係脱可能となっている。
【0040】
一方、カムフォロア17A近傍の本体後側板63側には、版胴1の回転と同期して回転するカム19を固着したカム軸19aが回転自在に支持されている。カム19は、小径部と大径部とが形成された例えば板カムからなる。カム軸19aには、図示しないベルトプーリまたはギヤ等が固設されていて、図示しないベルトやギヤ等の駆動伝達手段を介して版胴1を回転駆動する上記電動モータに連結されており、これによりカム19が版胴1の回転と同期して回転するようになっている。加圧スプリング18により、カムフォロア17Aはカム19に常に当接する向きに付勢されている。
上記係止手段は、通紙時(印刷時)以外はプレスローラ15を図1および図5に示す非印刷位置(厳密には非印刷位置よりもさらに僅かに離間した位置)で保持する周知のものであり、上記係止部材、支軸、ソレノイドおよび引張スプリング(共に図示せず)等を具備している。この孔版印刷装置の動作を制御する図示しないマイクロコンピュータを具備した制御手段は、後述する図示しない用紙先端検知センサからの用紙35を通紙する通紙信号に基づいて、上記ソレノイドをオンすることで上記変位手段を作動させるように制御する、すなわちプレスローラ15を印刷位置に揺動・変位させて版胴1上の製版済みのマスタ8に用紙35を押し付けて印刷動作を行わせるようになっている。
【0041】
上記実施形態例に限らず、押圧手段は、版胴上のマスタに用紙を相対的に押し付ける構成であればよい。この構成例としては、上記実施形態例のように製版済みのマスタを介して版胴の外周面に接離自在な押圧手段としてのプレスローラを押し付けるプレスローラ方式と、製版済みのマスタを介して版胴の外周面に押圧手段としての圧胴を押し付けて印刷を行う圧胴接離方式と、製版済みのマスタを介して圧胴に対して版胴を押し付けて印刷を行う版胴接離方式と、それらの併用方式とがある。
版胴接離方式には、版胴全体を圧胴に向けて押し付けるドラム全体接離方式と、版胴内の中押しローラを圧胴に向けて押し出し、版胴(印刷ドラムの版胴)のみを押し付ける版胴押し出し方式とがある。
版胴押し出し方式としては、例えば、特開平1−204781号や、特開平3−197078号あるいは特開平3−254984号公報等に開示されているような金属製スクリーンを内側から外側に向けて膨出させる、いわゆる中押しローラ方式(インキ供給ローラを兼ねるものも含む)のものが挙げられる。
【0042】
給紙装置36は、用紙35を繰り出し可能に積載して昇降自在な給紙トレイ34と、給紙トレイ34上の用紙35に接触して上下一対のレジストローラ31のニップ部に向けて用紙35を1枚ずつ分離して搬送する分離搬送手段としての給紙ローラ32および分離部材33と、版胴1の外周面とプレスローラ15との間にタイミングを取って用紙35を給送するレジスト手段としてのレジストローラ対31等とを具備している。
【0043】
給紙トレイ34は、図示しない給紙トレイ昇降モータおよびワイヤ式昇降機構等を備えた駆動装置(図示せず)により、積載された用紙35の最上位が常に給紙ローラ32に所定の押圧力(用紙35が搬送可能な押圧力)をもって接触するように、すなわち用紙35の増減に連動して用紙35が搬送可能な範囲の押圧力で接触する状態を保持しつつ昇降される。給紙トレイ34は、多くの用紙種類および用紙サイズを使用できる構造を有すると共に、その用紙積載容量を例えば用紙サイズA3やA4の用紙35で500枚以上を積載可能とする孔版印刷装置に適した構造を有する。
【0044】
給紙ローラ32は、ゴム等の高摩擦材料で給紙ローラ軸32aと一体的に形成されていて、給紙ローラ軸32aの一端部が本体後側板63側に回転自在に支持されている。分離部材33は、用紙35に対する摩擦係数の高いゴムや樹脂で形成され給紙ローラ32に当接可能となっている分離パッドと呼ばれる部材を有している。この分離パッドは、付勢手段としての図示しない圧縮バネにより給紙ローラ32に押し付けられる向きに付勢されている。給紙ローラ32は、例えばパルス入力で駆動するモータである図示しないステッピングモータに歯付きプーリおよび歯付きベルトを介して連結されていて、上記ステッピングモータにより時計回り方向に回転駆動される。
【0045】
レジストローラ対31は、軸を持って本体後側板63側に回転自在に支持されている。上側のレジストローラ31は、下側のレジストローラ31に対して所定のタイミングで当接するように接離自在に設けられている。下側のレジストローラ31は、例えばパルス入力で駆動するモータである図示しないステッピングモータに歯付きプーリおよび歯付きベルトを介して連結されていて、上記ステッピングモータにより反時計回り方向に回転駆動される。
【0046】
なお、給紙ローラ32やレジストローラ対31を回転駆動する駆動手段は、上記各ステッピングモータに限らず、上記電動モータからの回転駆動力をベルトやギヤおよびカムを具備した駆動力伝達・同期手段を介して版胴1の回転に同期して駆動するものもある。
【0047】
版胴1とプレスローラ15との間からレジストローラ対31のニップ部までの用紙搬送経路には、レジストローラ対31から給送された用紙35の先端を検知する用紙先端検知手段としての用紙先端検知センサ(図示せず)が配設されている。該用紙先端検知センサは、例えば発光部および受光部を具備した反射型の光学センサである。
【0048】
排紙搬送装置37は、本体前側板60および本体後側板63に回転自在に支持され図1において反時計回り方向に回転自在な排紙ローラ前38と、同じく本体前側板60および本体後側板63に回転自在に支持され図1および図2において反時計回り方向に図示しないモータにより回転駆動される排紙ローラ後39と、排紙ローラ前38と排紙ローラ後39との間に張り渡された多孔性の排紙ベルト40と、上側の排紙ベルト40の下方に配置され剥離・分離された印刷済みの用紙35を吸引するための吸引ファン41とを具備する。
【0049】
次に、本発明の特徴的な構成を有する排紙分離装置30の構成について、詳述する。
排紙分離装置30は、図1、図2、図4および図5に示すように、版胴1上の製版済みのマスタ8から印刷済みの用紙35を剥離・分離するための尖った先端部20aを備えた排紙分離部材としての排紙分離爪20と、ドラムユニット50が装置本体から離脱される時、すなわちドラムユニット50の一部のドラム後側板53が図2に二点鎖線で示すように離脱位置を占めるべく引出方向Cに引き出される時、排紙分離爪20の先端部20aを被覆する被覆位置を占め、ドラムユニット50が装置本体に挿入される時、すなわちドラムユニット50の一部のドラム後側板53が図2に実線で示すように挿入位置を占めるべく挿入方向Dに挿入される時、被覆位置から離間・退避して排紙分離爪20の先端部20aを露出する非被覆位置を占めることが可能な被覆部材としてのカバー部材21と、被覆位置と非被覆位置との間にカバー部材21を移動させる被覆移動手段とから主に構成されている。
【0050】
排紙分離爪20は、従来と同様の適宜の樹脂等で一体的に形成されている。排紙分離爪20の基端部は、装置本体側の本体前側板60と本体後側板63との間に回動自在に支持されている分離爪支持軸22のほぼ中央部に図示しないねじ等の締結手段によって取り付け・固定されている。さらに詳しくは、排紙分離爪20の基端部は、ドラムユニット50が挿入位置を占めた状態において、版胴1におけるドラム軸5の長さ方向のほぼ中央部に対応した位置の分離爪支持軸22に上記したように固定されている。分離爪支持軸22は、例えば適宜の金属製の丸棒ないしはパイプで形成されていて、その両端が本体前側板60と本体後側板63との間に版胴1の一母線と平行に配設されている。
排紙分離爪20は、従来の排紙分離爪と同様に、図1および図5に二点鎖線で示すように、その自由端部にある先端部20aが版胴1の外周面に近接し該版胴1上の製版済みのマスタ8から印刷済みの用紙35を剥ぎ取る分離位置と、図1および図5に実線で示すように、分離位置から離間した非分離位置とを選択的に占めることが可能に構成されている。本実施形態では、排紙分離爪20を分離位置と非分離位置との間に揺動・変位させる分離部材変位手段を有する。
【0051】
分離部材変位手段は、例えば本願出願人が提案した特開2001−10195号公報の図1および図4ないし図6等に示されている分離部材変位手段(17aおよび17b)の何れか一方(以下、分離部材変位手段(17a)を代表として説明する)と同様に構成されている。
ここで、分離位置とは、好ましくは、排紙分離爪20の先端部20aが、プレスローラ15の外周面と版胴1の外周面との圧接した時における版胴1の凹み変形した外周面にも干渉せず、かつ、版胴1の外周面から用紙35の先端部を剥離・分離するのに最適な、版胴1の外周面からその遠心方向に最小間隙を有する位置に変位した位置をいう。また、非分離位置とは、排紙分離爪20の先端部20aが、クランパ7配置部等の版胴1の外周突出部分と干渉しない位置に変位した位置をいう。
【0052】
分離部材変位手段(17a)は、上記特開2001−10195号公報のエアーナイフ軸(8a)に代えた分離爪支持軸22と、版胴1の支軸5に対して着脱自在に設けられ、版胴1の回転と同期して回転駆動され、かつ、分離位置と非分離位置との間に排紙分離爪20の先端部20aを選択的に変位させるための排紙分離爪カム(75)と、分離爪支持軸22に設けられ、排紙分離爪カム(75)に従動するカムフォロアを構成するローラ(77a)およびこのローラ(77a)を一方の自由端で回動自在に支持するカムフォロアアーム(76)と、カムフォロアアーム(76)のローラ(77a)を排紙分離爪カム(75)の輪郭周面に圧接する向きに付勢する付勢手段としてのバネ(78)(引張スプリング)とを具備している。
なお、上記特開2001−10195号公報記載の技術では、同公報明細書の段落番号(0025)、(0055)ないし(0057)、ならびに図1および図4ないし図6に示されている同技術に特有の分離部材退避手段(70a,70b)により、同公報の段落番号(0086)ないし(0089)に記載されているとおりの特徴的な動作が行われるが、本発明では該構成および動作はその要旨とするところではないので、その説明を省略する。
【0053】
分離爪支持軸22の一端には図示しない加圧アームが固着されている。この加圧アームには、図示しない分離部材係止手段の分離部材係止部材と係合可能な切欠(図示せず)が一体的に形成されていて、該切欠は上記分離部材係止部材と係脱可能となっている。
上記分離部材係止手段は、通紙時(印刷時)以外は排紙分離爪20を非分離位置(厳密には非分離位置よりもさらに僅かに離間した位置)で保持する周知のものであり、上記分離部材係止部材、支軸、ソレノイドおよび引張スプリング(共に図示せず)等を具備している。上記制御手段は、上記用紙先端検知センサからの通紙信号に基づいて、上記ソレノイドをオンすることで分離部材変位手段(17a)を作動させるように制御する、すなわち排紙分離爪20を分離位置に揺動・変位させて版胴1上の製版済みのマスタ8から印刷済みの用紙35を剥ぎ取る排紙剥離・分離動作を行わせるようになっている。非印刷状態のときや、版胴1がドラムユニット50を構成して装置本体から離脱するホームポジションを占めているときには、上記分離部材係止手段により排紙分離爪20は非分離位置に保持されるようになっている。
【0054】
分離部材変位手段は、上記例に限らず、上記特開2001−10195号公報で開示されている分離部材退避手段(70a,70b)のような構成を有していないもの、例えば本願出願人が提案した特開平6−247030号公報(特許第2718873号公報)の図1等に記載されている分離爪駆動機構であってもよい。この場合、分離位置とは、排紙分離爪20の先端部20aが、版胴1の外周面に干渉せず、かつ、版胴1の外周面から用紙35の先端部を剥離・分離するのに最適である、版胴1の外周面からその遠心方向に最小間隙を有する位置に変位した位置をいう。
【0055】
被覆移動手段は、被覆位置と非被覆位置との間にカバー部材21を案内する案内部材としてのガイドロッド23と、カバー部材21を被覆位置を占める向きに常に付勢する付勢手段としての引張スプリング24と、ドラムユニット50の着脱操作時にカバー部材21の一部(図2および図5にハッチングで示す干渉領域の係合壁面21a)と係合・接触するドラムユニット50の一部であるドラム後側板53に形成された被係合部53a(図2および図5にハッチングで示す干渉領域)とから主に構成されている。
【0056】
カバー部材21は、図4に詳しく示すように、例えば適宜の樹脂や金属で一体的に形成されている。カバー部材21には、上記した係合壁面21aを備えた係合壁の他に、ガイドロッド23を緩く挿通する案内孔21bと、分離爪支持軸22を緩く挿通する案内孔21cと、非分離位置状態にある先端部20aを含む排紙分離爪20の全体を壁面で囲むように被覆して収納可能な開口空間を備えた被覆空間部21dと、係止孔21eとが形成されている。
カバー部材21とドラム後側板53とは、ドラムユニット50が装置本体内に挿入されたとき、係合壁面21aと被係合部53aとが常に接触・干渉するようにそれぞれの位置関係・形状が設定されている。また、カバー部材21は、非分離位置状態にある先端部20aを含む排紙分離爪20の全体を壁面で囲んで被覆し収納できるように、かつ、先端部20aとの隙間を確保するように排紙分離爪20やカバー部材21等の位置関係・形状が設定されている。
【0057】
ガイドロッド23は、例えば適宜の金属製の丸棒ないしはパイプで形成されていて、その両端が本体前側板60と本体後側板63との間に版胴1の一母線および分離爪支持軸22とそれぞれ平行に配設されている。従って、カバー部材21は、分離爪支持軸22上およびガイドロッド23上を引出方向Cおよび挿入方向Dにスライド可能に設けられている。
引張スプリング24の一端は、カバー部材21の係止孔21eに係止され、引張スプリング24の他端は、本体前側板60の図示しない係止孔に係止されている。これにより、カバー部材21には常に引出方向Cに移動する向きの習性が付与されている。すなわち、引張スプリング24の付勢力によって、カバー部材21は常に被覆位置を占める向きに付勢されている。
【0058】
次に、孔版印刷装置の動作を説明する。
始めに、用紙搬送ミス等の発生によるジャム処理操作を伴わない正常時の動作、および色替えやサービスマンによるメンテナンス等のためにドラムユニット50を装置本体から引き出さないで行われる動作、すなわちドラムユニット50が図3に示す位置よりもさらに挿入方向Dに押し込まれて、ドラムユニット50が図2に実線で示す挿入位置を占めている状態での動作について述べる。
【0059】
ユーザにより上記原稿読取装置の上記原稿受台に図示しない原稿がセットされ、これに前後して印刷に使用すべき用紙種類および用紙サイズの用紙35を適宜給紙トレイ34上に補充積載する。次いで、図示しない操作パネル上の製版スタートキー(図示せず)が押されるとスタート信号が生成されて、これが孔版印刷装置の各装置・部を制御する図示しない制御手段に入力されることによって排版から排紙に亘る一連の動作が自動的に行われる。最初に排版動作と並行して製版動作が行われる。
【0060】
先ず、上記電動モータが起動(回転駆動開始)されることにより、上記図示しない駆動ギヤとドラムユニット50の脱着ギヤ54との噛合状態を介して上記電動モータの回転駆動力が版胴へと伝達されることで、版胴1が回転し、図示しない上記排版装置により、版胴1に巻装されている使用済みのマスタ8が剥離され上記排版ボックス内に廃棄される。次いで、版胴1はクランパ7が図1においてほぼ右真横位置となる給版位置まで回転して停止する。版胴1が該給版位置に停止すると、クランパ7が上記開閉装置により図1中二点鎖線で示すように開放されて給版待機状態となる。
【0061】
給版待機状態において、上記原稿読取装置に配設されている図示しない原稿分離搬送装置の作動により1枚の原稿が読取部に送出されて、図示しないスキャナの作動によってその原稿の画像が光学情報として読み取られ、CCD(電荷結合素子)等からなる画像センサで上記光学情報がアナログの電気信号に変換され、さらに上記A/D変換器および上記製版制御装置を経由して処理されて送出されるデジタル画像信号によって、サーマルヘッド10の上記発熱素子が主走査方向にパルス状に通電されて選択的に発熱される。これと同時に、上記ステッピングモータが回転駆動されることにより、プラテンローラ9および搬送ローラ対12が回転を開始して、マスタロール8aからマスタ8が引き出されつつ上記主走査方向と直交する副走査方向でもあるマスタ搬送方向X1に搬送されながら、マスタ8の熱可塑性樹脂フィルム部分が画像情報に応じて選択的に加熱穿孔される製版が行われる。
【0062】
そして、マスタ8の先端部がガイド板13に案内されてステージ6に対して拡開しているクランパ7の間に挿入され、搬送ローラ対12等が所定の角度回転して、これに対応して上記ステッピングモータのステップ数がある設定値に達し、製版済みのマスタ8の先端がステージ6とクランパ7との間に届いたと判断されると、上記開閉装置によりクランパ7が閉じられ、製版済みのマスタ8の先端部がステージ6とクランパ7との間に吸着・挾持される。
製版済みのマスタ8の先端部のクランプ後、上記電動モータの回転駆動により版胴1がマスタ搬送速度とほぼ同じ周速度で図1に示す矢印方向Aに回転を再開して、製版済みのマスタ8が搬送ローラ対12により搬送されて版胴1の外周面へ巻装されるべく給版される。
【0063】
上記ステッピングモータの所定ステップ数の回転駆動により、マスタ8への製版および設定量の製版済みのマスタ8の搬送が終了したと判断されると、カッタ11が作動して製版済みのマスタ8が切断されると共に、上記ステッピングモータの回転駆動が停止されることによりプラテンローラ9および搬送ローラ対12の回転が停止する。そして、切断された製版済みのマスタ8の後端が、版胴1の回転によって製版装置14内から引き出され、版胴1の外周面に完全に巻き取られた段階で版胴1への製版済みのマスタ8の巻装が終了する。
【0064】
版胴1への製版済みのマスタ8の巻装が完了すると、版胴1が所定の周速度で図1の矢印方向Aに回転し始めることにより、給紙・印刷工程が開始される。なお、用紙35の先端が上記用紙先端検知センサを横切り・通過するまでは、換言すれば上記用紙先端検知センサにより用紙35の先端がオン検知されるまでは、上記制御手段によって上記係止手段の上記ソレノイドがオフされたままに制御されているため上記変位手段は非作動状態にあり、これによりプレスローラ15は非印刷位置、すなわち版胴1の外周面から離間した初期位置で保持されている。
【0065】
次いで、版胴1の回転位置に合わせての所定のタイミングで、上記ステッピングモータが起動することにより給紙ローラ32が時計回り方向に回転し、給紙ローラ32と接触している給紙トレイ34上の最上の用紙35が、搬送されながら分離部材33との協働作用により1枚に分離されて用紙搬送方向X2の下流側にあるレジストローラ対31のニップ部に向けて送り出される。
【0066】
給紙ローラ32の回転により用紙35の先端がレジストローラ対31のニップ部に向けて正常に搬送されたと、上記ステッピングモータへの所定のパルス数(所定のステップ数)から判断されると、給紙ローラ32の回転が停止する。
用紙35は、上記ステッピングモータが停止するまでの間、レジストローラ対31のニップ部で用紙35の先端が当接した後、用紙35の先端部に所定の湾曲した撓みが形成された状態で保持される。
【0067】
次いで、版胴1が図1における矢印方向Aにさらに回転して、その版胴1上の製版済みのマスタ8の製版画像先端位置に合わせての所定のタイミングで、レジストローラ対31側の上記ステッピングモータが起動することにより、レジストローラ対31のニップ部で当接して待機している用紙35の先端がレジストローラ対31でタイミングを取られて版胴1とプレスローラ15との間に向けて送り出される。この後、レジストローラ対31側の上記ステッピングモータは所定パルス数(所定ステップ数)分回転駆動された後停止する。
【0068】
そして、レジストローラ対31側の上記ステッピングモータに供給される所定のパルス数内に、上記用紙先端検知センサにより用紙35の先端がオン検知されることによって、上記係止手段の上記ソレノイドに通電がなされ、該ソレノイドがオンすることにより上記変位手段を作動させる。すなわち、上記ソレノイドがオンすることで、加圧アーム17はその係止状態を解除されて加圧スプリング18の付勢力によってアーム軸16aを中心に時計回り方向に揺動する。加圧アーム17の揺動により、カムフォロア17Aの外周面がカム19の輪郭周面と当接し、カムフォロア17Aの外周面がカム19の小径部周面と対向し非当接状態となるカム19の回転位置で、プレスローラアーム対16はアーム軸16aを中心に加圧スプリング18の付勢力によって時計回り方向に揺動し上昇することとなる。
【0069】
これにより、プレスローラ15は、その外周面が版胴1上の製版済みのマスタ8に用紙35を押し付ける印刷位置に変位して、プレスローラ15は従動回転しながら版胴1上の製版済みのマスタ8に用紙35を連続的に押し付けることで、製版済みのマスタ8を版胴1の外周面に密着させそれにインキを充填させるためのいわゆる版付け印刷が行われる。この版付け印刷では、版胴1の開口部1aの開孔部分から製版済みのマスタ8の穿孔部分へとインキが滲み出てきて用紙35の表面に転移されることで孔版印刷が行われる。
この時、インキローラ2も版胴1の回転方向Aと同一方向に回転する。インキ溜まり4のインキは、インキローラ2の回転によりインキローラ2の表面に付着され、インキローラ2とドクターローラ3との間隙を通過する際にその量を規制され、版胴1の内周面に供給される。
【0070】
またこの時、上記用紙先端検知センサにより用紙35の先端がオン検知されることによって、上記分離部材係止手段の上記ソレノイドに通電がなされ、これにより分離部材変位手段(17a)を作動させることとなる。すなわち、上記ソレノイドがオンすることで、バネ(78)の付勢力付与状態下において分離部材変位手段(17a)の分離爪カム(75)が版胴1と共に版胴1のホームポジション(クランパ7がほぼ真下に位置する版胴1の回転位置)から時計回り方向に少し回転すると、分離爪カム(75)の小径部とカムフォロアアーム(76)のローラ(77a)とが対向することとなる。これにより、カムフォロアアーム(76)および排紙分離爪20は共に分離爪支持軸22を中心として反時計回り方向に揺動して、非分離位置を占めていた排紙分離爪20の先端部20aが図1および図5に二点鎖線で示すように、版胴1の外周表面に近接して分離位置を占めることで、図5に拡大して示すように版胴1上の製版済みのマスタ8から印刷済みの用紙35の先端部が確実に剥離・分離される。排紙分離爪20の先端部20aにより剥離・分離された印刷済みの用紙35の先端部は、排紙分離爪20の先端部20a下部の用紙当接部20bに当接しつつこれに沿って排紙搬送装置37の排紙ベルト40へと案内される。
【0071】
剥離された用紙35は、排紙搬送装置37の作動により排紙ベルト40上に吸引・吸着されて搬送されながら上記排紙トレイに排出・積載される。
説明が前後するが、版胴1が図1中矢印方向Aに回転して、クランパ7が、版胴1に圧接しているプレスローラ15の近傍に至ると、版胴1の回転と同期して回転駆動されていたカム19が、図1に示すようにその大径部周面をカムフォロア17Aの外周面に接する位置に回転させているので、プレスローラ15は版胴1の外周面から外側へ突出しているクランパ7配置部から離間することとなり、プレスローラ15とクランパ7部位との干渉が避けられる。
【0072】
同様に、クランパ7が分離位置を占めている排紙分離爪20の先端部20aの近傍に至ると、版胴1の回転と同期して回転駆動されていた分離爪カム(75)が、その大径部周面をカムフォロアアーム(76)のローラ(77a)の外周面に接する位置に回転させているので、版胴1のクランパ7配置部から離間することとなり、排紙分離爪20の先端部20aとクランパ7部位との干渉が避けられる。
【0073】
一方、プレスローラ15が版胴1の外周面に当接した時点より版胴1がほぼ4分の3周し、カム19の大径部周面とカムフォロア17Aとが接する時点、つまり、上記係止部材と加圧アーム17の上記切欠とが係止可能な時点において、上記ソレノイドへの通電が遮断されると、上記係止部材は係止状態となることによりプレスローラ15は、版胴1の外周面から離れた非印刷位置(初期位置)に復帰して保持されて、印刷待機状態となる。排紙分離爪20も同様に、非分離位置に保持されることとなる。
【0074】
版付け印刷終了後、ユーザは上記排紙トレイに排出された印刷物を適宜目視して、通常の印刷動作を行ってもよいかどうかを適宜判断し、オーケーであれば上記操作パネルの図示しないテンキーで印刷枚数を設定し、上記操作パネルの図示しない印刷スタートキーを押すと、上記したと同様の給紙、通常の印刷および排紙の各動作が順次行われる。なお、版付け印刷された用紙35の枚数は、正規の通常の印刷枚数としてカウントされないようになっている。
通常の印刷動作は、版付け印刷動作と比較して、上記したように版付け印刷された用紙35の枚数が正規の通常の印刷枚数としてカウントされないこと、およびユーザが所望する設定印刷速度に応じた速度での給紙、印刷および排紙の各動作が行われることが主に相違するだけである。
【0075】
次に、ドラムユニット50を装置本体から引き出す操作時およびドラムユニット50を装置本体内に挿入する操作時に行われる動作について述べる。
ドラムユニット50が図2に示す挿入位置を占めていて、用紙搬送ミス等の不具合発生に伴うユーザによるジャム処理操作やインキの色替え、あるいはサービスマンによるメンテナンス等のために、ドラムユニット50を引き出す時には、先ず、ユーザあるいはサービスマンは、一方の手で前取っ手57を握ってドラムユニット50を引出方向Cに引き出す。この際、排紙分離爪20は非分離位置に保持されている状態にある。またこの際、図示を省略したロック装置部のロックが解除されて、ドラム軸5が軸受部62から、脱着ギヤ54が上記駆動ギヤから、ドラム前側板51の各凹部51aが本体前側板60側の図示しない各凸部から、それぞれ外れると共に、各コロ56がガイドレール61の両下部フランジ上面に沿って転動しながら、また各摺接フランジ52aの下面が適宜ガイドレール61の両下部フランジ上面にスライドしながらドラムユニット50が離脱位置を占めるように引出方向Cに移動される。この移動の途中で、上取っ手58を他方の手で握ってさらにドラムユニット50を引出方向Cに移動することで、ドラムユニット50が離脱位置を占めることとなる。
【0076】
一部説明が前後するが、上述したドラムユニット50の引出方向Cへの移動に追従して、カバー部材21は引張スプリング24の付勢力によって、ガイドロッド23および分離爪支持軸22に案内されながら排紙分離爪20に当接して被覆位置を占めるべく引出方向Cへスライド(摺動)し、カバー部材21は排紙分離爪20の基端部に突き当たった時点で停止して、図2に二点線で示すように被覆位置を占めることとなる。この時、カバー部材21が先端部20aを含む排紙分離爪20全体を覆った状態となるから、排紙分離爪20の尖った鋭利な先端部20aで手を傷付けたり、あるいは手を負傷するという不安感を与えたり、それを避けながら作業することに伴う面倒で煩わしい作業を未然に防止することができる。
【0077】
一方、ユーザによるジャム処理後やインキの色替えあるいはサービスマンによるメンテナンス終了後において、ドラムユニット50を押し込む時には、先ず、ユーザあるいはサービスマンは、一方の手で前取っ手57を握り、他方の手で上取っ手58を握った状態で、各コロ56をガイドレール61の開口部に突出した両下部フランジ上面に載置させてから、他方の手を上取っ手58から離し、一方の手でドラムユニット50を挿入方向Dに押し込むと、各コロ56がガイドレール61の両下部フランジ上面に沿って転動しながら、また各摺接フランジ52aの下面がガイドレール61の両下部フランジ上面に適宜スライドしながらドラムユニット50が挿入位置を占めるように挿入方向Dにスライドされることにより、脱着ギヤ54が上記駆動ギヤと噛み合い、ドラム軸5が軸受部62に嵌入されることで位置決め支持され、ドラム前側板51の各凹部51aが本体前側板60側の図示しない各凸部に嵌入されて位置決め支持されることによってドラムユニット50が3次元方向に位置決め・支持されると共に、最後に上記ロック装置部が作動して、ドラムユニット50が挿入位置に確実にロック・保持されることとなる。
【0078】
一部説明が前後するが、上述したドラムユニット50の挿入方向Dへの移動時に、ドラム後側板53の被係合部53aがカバー部材21の係合壁面21aに突き当たり、ガイドロッド23および分離爪支持軸22に案内されながら引張スプリング24の付勢力に抗して、カバー部材21は非被覆位置を占めるべくさらに挿入方向Dへスライド・退避して、カバー部材21は非被覆位置を占めることとなる。この時、先端部20aを含む排紙分離爪20全体が露出した状態となるから、上述したように排紙分離爪20の先端部20aが分離位置と非分離位置とに選択的に揺動・変位することが可能となって、正常な排紙剥離・分離動作を確実に行うことができると共に、改めてカバー部材21を解除するような煩わしい操作を行う必要がなくなる。
【0079】
従って、本実施形態によれば、版胴1周辺での用紙35のジャム処理時や、用紙35の版胴1への巻き上がり時におけるトラブル処理時、あるいは孔版印刷装置内部のプレスローラ15周りの清掃・点検整備時などにおいて、排紙分離爪20の尖った鋭利な先端部20aで手を傷付けたり、あるいは手を負傷するという不安感を与えたり、それを避けながら作業することに伴う面倒で煩わしい作業を未然に防止することができると共に、排紙分離爪20の先端部20aに特に注意を払わなくても済むようになる。加えて、排紙分離爪20の先端部20aを従来と同様に遜色無く尖らせることができるので、版胴1上の製版済みのマスタ8と用紙35の先端部との間の隙間(浮き上がり)が僅かであっても確実にその間に挿入することができるようになり、巻き上がりが発生しやすい用紙35にも対応できるようになる。
【0080】
図6に、図1ないし図5に示した実施形態の変形例を示す。
図6に示す変形例は、図1ないし図5に示した実施形態と比較して、排紙分離装置30に代えた排紙分離装置30Aを有することのみ相違する。排紙分離装置30Aは、排紙分離装置30と比較して、カバー部材21は、被覆位置を占める時、排紙分離爪20の先端部20a(共に同図に図示せず)と接触して該先端部20aに付着したインキを除去するインキ除去部材としての植毛材25をカバー部材21の内部に有することのみ相違する。この他の構成については、排紙分離装置30Aと排紙分離装置30とは同様である。
【0081】
植毛材25は、カバー部材21が被覆位置を占めて先端部20aを含む排紙分離爪20全体を覆ったとき、排紙分離爪20の先端部20a部分(用紙当接部20dを含む)と接触する配置状態でカバー部材21内部の内壁面に図示しないマジックテープ(登録商標)や両面粘着テープあるいは接着剤等によって貼着・固定される。
植毛材25は、例えばポリエステルまたはナイロン製のパイル繊維等で形成されていて、適度な弾性復元性を有する。
【0082】
この変形例によれば、ドラムユニット50の装置本体に対する着脱動作に伴うカバー部材21のスライド動作によって、排紙分離爪20の先端部20a部分に付着したインキを植毛材25で掻き取ることができるから、排紙分離爪20の先端部20a部分に付着したインキによって用紙35の印刷画像面をインキで汚してしまったり、経時によっては排紙分離爪20の先端部20a部分に堆積したインキが用紙35の印刷画像面に落下して汚してしまったり、あるいは装置内部に手を挿入した際に、堆積したインキが手や衣服等に付着してしまう不具合を減少させることができる。
【0083】
図7に、図6に示した変形例の別の変形例を示す。
図7に示す変形例は、図6に示した変形例と比較して、排紙分離装置30Aに代えた排紙分離装置30Bを有することのみ相違する。排紙分離装置30Bは、排紙分離装置30Aと比較して、植毛材25に代えて、カバー部材21が被覆位置を占める時、排紙分離爪20の先端部20a(共に同図に図示せず)と接触して該先端部20aに付着したインキを吸収するインキ吸収部材としての多孔質の発泡材26(例えばインキ吸収性を有するスポンジ等)をカバー部材21の内部に有することのみ相違する。この他の構成については、排紙分離装置30Bと排紙分離装置30Aとは同様である。発泡材26は、上記変形例と同様にカバー部材21内部の内壁面に図示しないマジックテープ(登録商標)や両面粘着テープあるいは接着剤等によって貼着・固定される。
図7に示した変形例によれば、ドラムユニット50の装置本体に対する着脱動作に伴うカバー部材21のスライド動作によって、排紙分離爪20の先端部20a部分に付着したインキを発泡材26で接触・吸収し除去することができるから、図6に示した変形例よりもインキ吸収後のインキ貯容性が優れ、その他の利点は図6に示した変形例と同様である。
【0084】
図8に、図7に示した変形例のさらに別の変形例を示す。
図8に示す変形例は、図7に示した変形例と比較して、排紙分離装置30Bに代えた排紙分離装置30Cを有することのみ相違する。排紙分離装置30Cは、排紙分離装置30Bと比較して、発泡材26を有する他に、カバー部材21が被覆位置を占める時、排紙分離爪20の先端部20a(共に同図に図示せず)と接触して該先端部20aに付着したインキを除去すると共にその除去したインキを吸収するインキ除去吸収部材27をカバー部材21の内部に有することのみ相違する。この他の構成については、排紙分離装置30Cと排紙分離装置30Bとは同様である。
【0085】
インキ除去吸収部材27は、カバー部材21との貼着・固定側に発泡材26を配置し、排紙分離爪20の先端部20aと接触側に発泡材26を配置した概略サンドイッチ構造をなす。植毛材25は、発泡材26に植え込むように、すなわち発泡材26から植毛材25の植毛が突出するように設けられることが好ましい。インキ除去吸収部材27は、上記変形例と同様にカバー部材21内部の内壁面に図示しないマジックテープ(登録商標)や両面粘着テープあるいは接着剤等によって貼着・固定される。
図8に示した変形例によれば、ドラムユニット50の装置本体に対する着脱動作に伴うカバー部材21のスライド動作によって、排紙分離爪20の先端部20a部分に付着したインキを、先ず植毛材25で掻き取り、その掻き取ったインキをさらに発泡材26で吸収することができるから、図7に示した変形例よりもインキの掻き取り性およびその耐久性が優れると共に、図6に示した変形例よりもインキ吸収後のインキ貯容性が優れ、その他の利点は図6および図7に示した変形例と同様である。
【0086】
本発明は、排紙分離爪20を具備した排紙分離装置に限らず、例えば特開2001−10195号公報の図1および図4ないし図6等に示されている尖った先端部を備えた排紙分離部材としてのエアーナイフ(7a,7b)を有する排紙分離装置にも適用できる。
【0087】
本発明は、分離位置と非分離位置との間で揺動・変位自在な排紙分離部材としての排紙分離爪20を具備した排紙分離装置に限らず、例えば本願出願人が提案した特開平11−342664号公報の図5等や特開2000−85230号公報の図1等に示されているように、実質的に版胴上のクランパを不要とした印刷装置において、実質的に分離位置に固定されて配置され得る、分離位置と非分離位置との間で揺動・変位自在な構成を不要とした排紙分離部材を具備する孔版印刷装置にも適用できる(請求項1参照)。
【0088】
本発明は、孔版印刷装置に限らず、例えば複写装置等において、版胴ユニット(上記実施形態例ではドラムユニット50)と同様に感光体ドラムが複写装置本体に対して着脱自在な構成を有し、かつ、尖った先端部を備えた排紙分離部材を具備する場合にも準用ないしは適用できることはいうまでもない。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、上述した従来の問題点を解決して、新規な孔版印刷装置における排紙分離装置を提供することができる。請求項ごとの効果を挙げれば以下のとおりである。
請求項1および3記載の発明によれば、版胴ユニットを孔版印刷装置本体から離脱する時の操作に伴って、被覆移動手段を介して被覆部材の被覆位置への移動によって排紙分離部材の先端部が被覆されるので、版胴周辺での用紙のジャム処理時や、用紙の版胴への巻き上がり時におけるトラブル処理時、あるいは孔版印刷装置内部の清掃・点検整備時などにおいて、尖った排紙分離部材の先端部で手を傷付けたり、あるいは手を負傷するという不安感を与えたり、それを避けながら作業することに伴う面倒で煩わしい作業を未然に防止することができると共に、排紙分離部材の先端部に特に注意を払わなくても済むようになる。さらに、版胴ユニットを孔版印刷装置本体に挿入する時の操作に伴って、被覆移動手段を介して被覆部材の非被覆位置への移動によって排紙分離部材の先端部が露出されるので、改めて被覆部材を解除するような煩わしい操作を行う必要がなくなると共に、排紙剥離・分離動作を確実に行うことができる。
【0090】
請求項2記載の発明によれば、排紙分離部材は、排紙分離部材の先端部が版胴の外周面に近接し該版胴から用紙を剥ぎ取る分離位置とこの分離位置から離間した非分離位置とを選択的に占める孔版印刷装置における排紙分離装置において、請求項1記載の発明の効果を奏する。
【0091】
請求項4記載の発明によれば、孔版印刷装置本体に対する版胴ユニットの着脱操作に伴う被覆部材の移動によって、排紙分離部材の先端部に付着したり堆積したりしたインキをインキ除去部材で除去することができるので、請求項1ないし3の何れか一つに記載の発明の効果に加えて、用紙の印刷画像面をインキで汚してしまったり、経時によっては排紙分離部材の先端部に堆積したインキが用紙の印刷画像面に落下して汚してしまったり、あるいは装置内部に手を挿入した際にインキが手や衣服等に付着してしまう不具合を減少させることができる。
【0092】
請求項5記載の発明によれば、孔版印刷装置本体に対する版胴ユニットの着脱操作に伴う被覆部材の移動によって、排紙分離部材の先端部に付着したり堆積したりしたインキをインキ吸収部材で吸収し除去することができるので、請求項1ないし3の何れか一つに記載の発明の効果に加えて、用紙の印刷画像面をインキで汚してしまったり、経時によっては排紙分離部材の先端部に堆積したインキが用紙の印刷画像面に落下して汚してしまったり、あるいは装置内部に手を挿入した際にインキが手や衣服等に付着してしまう不具合を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す孔版印刷装置の要部の一部断面正面図である。
【図2】図1の孔版印刷装置におけるドラムユニットおよび排紙分離装置周りの構成および要部の動作を示す斜視図である。
【図3】図2のドラムユニットが装置本体内の挿入位置近傍に位置する状態を示す一部断面側面図である。
【図4】図1の孔版印刷装置における排紙分離装置の要部を示す斜視図である。
【図5】図1の孔版印刷装置における排紙分離装置を拡大して示す要部の一部断面正面図である。
【図6】図1の一実施形態の変形例を示す孔版印刷装置における排紙分離装置の要部の斜視図である。
【図7】図6の変形例の別の変形例を示す孔版印刷装置における排紙分離装置の要部の斜視図である。
【図8】図7の変形例のさらに別の変形例を示す孔版印刷装置における排紙分離装置の要部の斜視図である。
【符号の説明】
1 版胴
2 インキローラ
8 マスタ
15 押圧手段としてのプレスローラ
20 排紙分離部材としての排紙分離爪
20a 排紙分離爪の先端部20
21 被覆部材としてのカバー部材
21a 被覆部材の一部としての係合壁面
21d 被覆空間部
22 分離爪支持軸
23 案内部材としてのガイドロッド
24 付勢手段としての引張スプリング
25 インキ除去部材としての植毛材
26 インキ吸収部材としての発泡材
30、30A、30B,30C 排紙分離装置
35 用紙
36 給紙装置
37 排紙搬送装置
42 排紙装置
50 版胴ユニットとしてのドラムユニット
53a 被係合部
60 孔版印刷装置本体としての本体前側板
63 孔版印刷装置本体としての本体後側板
C 引出方向
D 挿入方向
X3 用紙排出方向
Claims (5)
- 製版されたマスタを巻装する版胴を備え、該版胴が孔版印刷装置本体に対して着脱自在に構成された版胴ユニットと、上記版胴上のマスタから印刷された用紙を剥離・分離するための尖った先端部を備えた排紙分離部材とを具備した孔版印刷装置における排紙分離装置において、
上記版胴ユニットが上記孔版印刷装置本体から離脱される時、上記先端部を被覆する被覆位置を占め、上記版胴ユニットが上記孔版印刷装置本体に挿入される時、該被覆位置から離間して上記先端部を露出する非被覆位置を占めることが可能な被覆部材と、
上記被覆位置と上記非被覆位置との間に上記被覆部材を移動させる被覆移動手段と、
を有することを特徴とする孔版印刷装置における排紙分離装置。 - 請求項1記載の孔版印刷装置における排紙分離装置において、
上記排紙分離部材は、該先端部が上記版胴の外周面に近接し該版胴から用紙を剥ぎ取る分離位置とこの分離位置から離間した非分離位置とを選択的に占めることを特徴とする孔版印刷装置における排紙分離装置。 - 請求項1または2記載の孔版印刷装置における排紙分離装置において、
上記被覆移動手段は、上記被覆位置と上記非被覆位置との間に上記被覆部材を案内する案内部材と、上記被覆部材を上記被覆位置を占める向きに付勢する付勢手段と、上記版胴ユニットの着脱操作時に上記被覆部材の一部と係合する該版胴ユニットの一部に形成された被係合部とを有することを特徴とする孔版印刷装置における排紙分離装置。 - 請求項1ないし3の何れか一つに記載の孔版印刷装置における排紙分離装置において、
上記被覆部材は、上記被覆位置を占める時、上記先端部と接触して該先端部に付着したインキを除去するインキ除去部材を有することを特徴とする孔版印刷装置における排紙分離装置。 - 請求項1ないし3の何れか一つに記載の孔版印刷装置における排紙分離装置において、
上記被覆部材は、上記被覆位置を占める時、上記先端部と接触して該先端部に付着したインキを吸収するインキ吸収部材を有することを特徴とする孔版印刷装置における排紙分離装置。
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