JP2004320902A - モータ用防振ゴム - Google Patents
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Abstract
【課題】本来の防振性能を適正に保ちつつ、せん断剛性、ねじれ剛性及びこじれ剛性を大きくして軸ぶれやびびりの発生を低減しモータ性能を常に十分に発揮させることができるようにする。
【解決手段】モータ1の取付板2と支持部材3側への取付板4との間にゴム状弾性材製弾性体5が挟着され、それらの中央部にはモータ出力軸1Aの挿通孔6が形成されているモータ用防振ゴム10において、ゴム状弾性材製弾性体5の両取付板2,4への接着面5a,5b及びこれに対応する弾性体接着面2a,4aをモータ軸芯及びそれに垂直な面に対して傾斜する傾斜面に形成して、弾性体5を傾斜姿勢にしている。
【選択図】 図2
【解決手段】モータ1の取付板2と支持部材3側への取付板4との間にゴム状弾性材製弾性体5が挟着され、それらの中央部にはモータ出力軸1Aの挿通孔6が形成されているモータ用防振ゴム10において、ゴム状弾性材製弾性体5の両取付板2,4への接着面5a,5b及びこれに対応する弾性体接着面2a,4aをモータ軸芯及びそれに垂直な面に対して傾斜する傾斜面に形成して、弾性体5を傾斜姿勢にしている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばファクシミリや複写機等の用紙送りあるいはプリンタの印字ヘッド等に用いられるステッピングモータに代表されるように、各種OA機器に内蔵されているモータの回転駆動時の振動が機器フレームに伝達されること、および、その振動の固体伝播により騒音が発生されることを抑制するために用いられるモータ用防振ゴムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のモータ用防振ゴムは、モータ取付板と機器フレームに連設の支持部材側への取付板とを互いに平行に対向させ、これら両取付板間にゴム状弾性材製の弾性体を挟着させている構成が基本であり、このような基本構成を有するモータ用防振ゴムにおいて、従来、ゴム状弾性材製弾性体を周方向に複数配置し、そのうちの全部または少なくとも一部を周方向の一方向に傾斜した弾性体から構成することにより、該防振ゴムのばね定数が周方向の一方向とそれの反対方向とで互いに異なるように設定されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、互いに対向する取付板に径方向で内外に嵌合する筒部が形成され、これら内外の筒部間にゴム状弾性材製弾性体を挟着させて軸直角方向のばね定数を大きく設定したものも従来より知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−95191公報{図1(A),(B)}
【特許文献2】
特開平7−177701号公報{図1(a),(b)}
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示されている従来のモータ用防振ゴムは、当該防振ゴムのばね定数が周方向の一方向と反対方向とで互いに異なるように設定されていることから、例えば複写機のスキャナ部を往復運動させるための駆動源としてステッピングモータを用いる際、原稿の正確な読み取りのために振動の低減が強く望まれる往路ではばね定数を小さくしつつ、できるだけ早く元の位置に戻すことが望まれる復路ではばね定数(剛性)を大きくするといったように、往復運動路でそれぞれで、異なる要求のばね定数を共に満足させることを可能としたものである。
【0005】
また、特許文献2に開示されている従来のモータ用防振ゴムは、ゴム状弾性材製弾性体による軸方向のばね定数を十分に大きくして所定の防振性能を低下させることなく、軸直角方向(せん断方向)のばね定数(剛性)を大きくして、モータの変位を小さくしモータの位置決め精度の向上を可能としたものである。
【0006】
しかしながら、上記した従来のモータ用防振ゴムは、いずれも特定方向のばね定数(剛性)を大きくするための工夫が施されただけのものであって、モータの回転周方向のばね定数、つまり、ねじれ剛性、こじれ剛性については全く考慮されていない。これら従来のモータ用防振ゴムを含めて、互いに平行な取付板またはそれらに一体に連なる平行部分間にゴム状弾性材製弾性体を挟着してなる防振ゴムでは、そのゴム状弾性材製弾性体が圧縮剛性に比してせん断剛性の非常に小さい特性を有しており、せん断剛性に密接に関係する回転周方向のばね定数及びねじれ剛性、こじれ剛性も圧縮剛性に比して当然に小さい。また、せん断剛性及びねじれ剛性、こじれ剛性を大きくするために、圧縮剛性の非常に大きいゴム状弾性材製弾性体を用いると、圧縮剛性に依存する本来の防振性能が損なわれてしまうおそれがあり、そのため、従来では、本来の防振性能を適正に確保することを第1義として、上述のように圧縮剛性に比してせん断剛性の小さい特性を持つゴム状弾性材製弾性体が用いられていたのである。したがって、モータの高速回転時に出力軸に強く加わるねじれ力、こじれ力により出力軸が軸ぶれを起こしやすく、そのような軸ぶれに伴って防振ゴム全体がひびり振動しやすくなり、その結果、トルク出力の不足を招くなどモータ性能を十分に発揮させることができないという問題は避けられなかった。
【0007】
なお、上述した圧縮剛性及びせん断剛性とねじれ剛性とは単位が異なるので、直接には比較できない。そこで、それぞれ固有振動数(1/sec.)または固有周波数(Hz)に変換して比較したものについて説明しており、以下の説明でも同様である。例えば、固有振動数に変換して比較する場合、圧縮剛性及びせん断剛性は次式▲1▼で求められ、また、ねじれ剛性は次式▲2▼で求められる。
【0008】
【数式1】
【0009】
【数式2】
【0010】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、圧縮剛性による本来の防振性能を適正に保ちつつ、せん断剛性及びねじれ剛性、こじれ剛性を圧縮剛性とほぼ同程度にまで引き上げることが可能で、使用モータの大きさ、重量等の振動発生源側の条件にかかわらず軸ぶれやびびりの発生を低減して常にモータ性能を十分に発揮させることができるモータ用防振ゴムを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のモータ用防振ゴムは、互いに平行に対向するモータの取付板と支持部材に対する取付板との間にゴム状弾性材製の弾性体が挟持され接着されているとともに、それら両取付板及び弾性体の中央部にはモータ出力軸の挿通孔が形成されているモータ用防振ゴムにおいて、上記ゴム状弾性材製弾性体における上記両取付板への接着面のうち、少なくとも支持部材に対する取付板側への接着面及びこの接着面に対応する取付板側の弾性体接着面がそれらの内周部及び外周部のうちの一方から他方に至るほど漸次モータの基準取付面に近づくような傾斜面に形成されていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項8に係る発明のモータ用防振ゴムは、互いに平行に対向するモータの取付板と支持部材に対する取付板との間にゴム状弾性材製の弾性体が挟持され接着されているとともに、それら両取付板及び弾性体の中央部にはモータ出力軸の挿通孔が形成されているモータ用防振ゴムにおいて、上記ゴム状弾性材製弾性体の内外周の両自由表面が中央部挿通孔の中心線及びそれに垂直な面に対して傾斜する傾斜面に形成されていることを特徴とする。
【0013】
上記のごとき構成を有する請求項1及び請求項8に係る本発明によれば、ゴム状弾性材製弾性体として軸方向(圧縮方向)のばね定数が小さいものを用いながらも、両取付板間に挟着されているゴム状弾性材製弾性体の少なくとも一部を半径方向に傾斜させる、あるいは、そのゴム状弾性材製弾性体の内外周の両自由表面を傾斜させることで、該弾性体のせん断方向のばね定数及びそのせん断方向ばね定数に密接に関係する回転周方向のばね定数を引き上げて、せん断剛性及びねじれ剛性、こじれ剛性を圧縮剛性とほぼ同程度にまで大きくすることが可能である。これによって、モータ回転時の圧縮方向の固有振動はゴム状弾性材製弾性体で効率よく吸収緩和させて本来の防振性能を適正、良好に確保しつつ、モータの高速回転時に出力軸に強く加わるねじれ力、こじれ力に十分に対抗させて出力軸の軸ぶれや、そのような軸ぶれに起因する防振ゴム全体のひびり振動の発生を著しく低減して常にモータ性能を十分に発揮させることができる。
【0014】
上記請求項1に係る発明のモータ用防振ゴムにおいて、上記ゴム状弾性材製弾性体を半径方向に傾斜させるにあたっては、ゴム状弾性材製弾性体の両取付板への接着面のうち支持部材側への接着面のみを傾斜させるようにしても、請求項2に記載のように、ゴム状弾性材製弾性体における両取付板への接着面及びそれに対応する両取付板の弾性体接着面を共に傾斜面に形成して弾性体の全体を傾斜させるようにしても、あるいは、請求項3に記載のように、弾性体の周方向の全体または請求項4に記載のように、弾性体の周方向の一部のみを傾斜させるようにしてもよい。これら弾性体の傾斜形態を、使用するモータの大きさや重量、防振ゴムの設置姿勢等の振動発生源の条件に応じて適宜に選択することにより、圧縮方向に対するせん断方向のばね定数の比、圧縮方向に対する回転周方向のばね定数の比、せん断方向に対する回転周方向のばね定数の比等を任意に調整して用いることが可能であり、上述したような振動発生源の条件変化にかかわらず、モータ出力軸の軸ぶれ、それに起因するびびり振動の低減効果を常に適正かつ確実に発揮させることができる。
【0015】
また、上記請求項1に係る発明のモータ用防振ゴムにおいて、請求項5に記載のように、支持部材に対する取付板の肉厚をその全域に亘り一定とし、その一定肉厚の取付板の曲げ加工により、該取付板の弾性体接着面を傾斜面に形成するとともに、非接着面側に支持部材に対する位置決め嵌合用凹部を形成することにより、上述したとおり、弾性体の傾斜に伴う軸ぶれ、びびり振動の低減のための構成を支持部材に対する防振ゴムの取付け用位置決めに有効に利用して位置決め精度を高め、モータ性能を一層向上することができる。
【0016】
さらに、上記請求項1に係る発明のモータ用防振ゴムにおいて、請求項6に記載のように、両取付板に、ねじれ回転力を受けたとき、互いに衝突して一定以上のねじれ回転を規制するストッパーを設けることにより、ねじれ剛性を非線形化(ハードニング)して、ねじれ方向の軸ぶれ低減効果を高めることができる。この場合、特に、請求項7に記載のように、ストッパーを弾性ゴムで被覆させることによって、一定以上のねじれ回転を弾性体と弾性ゴムとの衝突により規制することができるので、弾性体の損傷や変形を防止しつつ、優れた軸ぶれ低減効果を発揮させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説明する。
図1は本発明に係るモータ用防振ゴムの第1実施例を示す正面図、図2はモータ取付け状態で示す図1のA−A線に沿う断面図であり、この第1実施例のモータ用防振ゴム10は、ステッピングモータ等の高速回転モータ1を締付け固定可能な取付フランジ部2fを有する鋼板など板金製の略菱形形状の取付板2と機器フレームの構成メンバーである支持部材3側に締付け固定可能な取付フランジ部4fを有する鋼板など板金製の略菱形形状の取付板4とを互いに平行に対向位置させ、これら両取付板2,4間にゴム状弾性材製の円形状弾性体5が挟持され加硫接着により一体化されているとともに、それら両取付板2,4及び弾性体5の中央部にはモータ出力軸1Aの挿通孔6が同軸上に貫通形成されている。
【0018】
上記のような基本構成を有するモータ用防振ゴム10において、上記弾性体5における両取付板2,4への接着面5a,5b及びこれら接着面5a,5bに対応する両取付板2,4側の弾性体接着面2a,4aが、上記挿通孔6周りの全周においてそれらの外周部から内周部に至るほど漸次モータ1の基準取付面2cに近づくような傾斜面に形成されており、これにより、円形状弾性体5の全体を断面略ハの字形となるように傾斜させている。
【0019】
このような第1実施例のモータ用防振ゴム10は、図2に示すように、一方の取付板2のフランジ部2fにねじ8をねじ込むことによりモータ出力軸1Aが挿通孔6内に挿通される状態でモータ1を取付板2に締付け固定する一方、他方の取付板4のフランジ部4f側から支持部材3にねじ9をねじ込むことにより取付板4を支持部材3に締付け固定して用いられる。かかる使用状態において、モータ1の回転時における軸方向(圧縮方向)の固有振動はゴム状弾性材製弾性体5で吸収緩和されて防振ゴム本来の防振性能が十分に発揮されることになり、支持部材3の振動、さらにその振動の固体伝播に伴う騒音の発生が抑制される。
【0020】
また、このとき、ゴム状弾性材製弾性体5が断面略ハの字形に傾斜されているため、弾性体5自身が有するせん断剛性とは関係なく、防振ゴム10全体としてのせん断方向のばね定数及びそのせん断方向ばね定数に密接に関係する回転周方向のばね定数を引き上げて、せん断剛性及びねじれ剛性、こじれ剛性を圧縮剛性とほぼ同程度にまで大きくすることが可能であり、これによって、モータ1の高速回転時に出力軸1Aに強く加わるねじれ力、こじれ力に十分に対抗させて出力軸1Aの軸ぶれや、そのような軸ぶれに起因する防振ゴム10全体のひびり振動の発生を著しく低減して僅かな角変位でトルク出力が急激に立ち上がるといった具合に、モータ性能を十分に発揮させることができる。
【0021】
図3は本発明に係るモータ用防振ゴムの第2実施例を示すモータ取付け状態の断面図であり、この第2実施例のモータ用防振ゴム10は、上記弾性体5における両取付板2,4への接着面5a,5b及びこれら接着面5a,5bに対応する両取付板2,4側の弾性体接着面2a,4aが、上記挿通孔6周りの全周においてそれらの外周部から内周部に至るほど漸次モータ1の基準取付面2cから遠ざかるような傾斜面に形成されており、これにより、円形状弾性体5の全体を断面略逆ハの字形となるように傾斜させている。その他の構成は第1実施例と同様であるため、該当部分に同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0022】
上記のごとき第2実施例のモータ用防振ゴム10の場合は、第1実施例の防振ゴムと同様に、モータ1回転時の圧縮方向の固有振動をゴム状弾性材製弾性体5で効率よく吸収緩和させて本来の防振性能を適正、良好に確保しつつ、せん断剛性及びねじれ剛性、こじれ剛性を圧縮剛性とほぼ同程度にまで大きくすることが可能であるために、モータ1の高速回転時にその出力軸1Aに強く加わるねじれ力、こじれ力に十分に対抗させて出力軸の軸ぶれや、そのような軸ぶれに起因する防振ゴム全体のひびり振動の発生を著しく低減してモータ性能を十分に発揮させることができる。特に、この第2実施例の場合は、弾性体5の弾性主軸a,aの交点oをモータ1の出力軸1A中心に位置する重心と一致もしくは近接させることが可能であり、その結果、モータ1の回転時にモーメントが発生しにくくて防振性能を一層高めることができる。
【0023】
図4は本発明に係るモータ用防振ゴムの第3実施例を示す正面図、図5は図4のA−A線に沿う断面図であり、この第3実施例のモータ用防振ゴム10は、両取付板2,4のうち、支持部材3に対する取付板4をその全域に亘り肉厚一定とし、この一定肉厚の取付板4の曲げ加工によりその弾性体接着面4aがそれらの外周部から内周部に至るほど漸次モータ1の基準取付面2cに近づくような傾斜面に形成されているとともに、これに対応するゴム状弾性材製弾性体5における接着面5bを同様な傾斜面に形成されており、これにより、弾性体5をその一方の接着面5bの全体を断面略逆ハの字形となるように傾斜させるとともに、取付板4の弾性体非接着面側に支持部材3に対する位置決め嵌合用凹部4Aを形成している。その他の構成は第1実施例と同様であるため、該当部分に同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0024】
図6は本発明に係るモータ用防振ゴムの第4実施例を示す正面図、図7は図6のA−A線に沿う断面図であり、この第4実施例のモータ用防振ゴム10は、両取付板2,4共にその全域に亘り肉厚一定とし、これら一定肉厚の取付板2,4の曲げ加工により両取付板2,4の対向する弾性体接着面2a,4aをそれらの外周部から内周部に至るほど漸次モータ1の基準取付面2cに近づくような傾斜面に形成するとともに、取付板4の弾性体非接着面側に支持部材3に対する位置決め嵌合用凹部4Aを形成している。その他の構成は第1実施例と同様であるため、該当部分に同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0025】
これら第3実施例、第4実施例のモータ用防振ゴム10の場合においても、第1及び第2実施例の防振ゴムと同様に、モータ1回転時の圧縮方向の固有振動をゴム状弾性材製弾性体5で効率よく吸収緩和させて本来の防振性能を適正、良好に確保しつつ、せん断剛性及びねじれ剛性、こじれ剛性を圧縮剛性とほぼ同程度にまで大きくしてモータ1の高速回転時における出力軸1Aの軸ぶれや、そのような軸ぶれに起因する防振ゴム全体のひびり振動の発生を著しく低減してモータ性能を十分に発揮させることができるのはもとより、取付板4の非接着面側に形成された位置決め嵌合用凹部4Aを支持部材3の凸部3Aに嵌合させることにより、防振ゴム10の取付け位置決め精度を高めて、モータ性能の一層の向上を図ることができる。
【0026】
図8は本発明に係るモータ用防振ゴムの第5実施例を示す正面図、図9は図8のA−A線に沿う断面図であり、この第5実施例のモータ用防振ゴム10は、両取付板2,4の弾性体接着面2a,4aのうち、中央の挿通孔6周りで径方向に対向する中心角略90°範囲の二つの面部分を傾斜面に、他の二つの面部分をモータ出力軸1A軸芯に対して垂直な面に形成して、弾性体5を傾斜弾性体部分5Aと平坦弾性体部分5Bとが周方向に交互に位置する形態に形成させている。その他の構成は第1実施例と同様であるため、該当部分に同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0027】
上記第5実施例のモータ用防振ゴム10では、周方向の一部の弾性体部分5Aが傾斜しており、その傾斜弾性体部分5Aの大きさ(中心角度範囲の面積)や周方向の数をモータ1の性能や重量等に応じて適宜に設定することにより、半径方向のせん断剛性を調整することができ、モータ1の性能等の振動発生源の条件変化にかかわらず、モータ出力軸1Aの軸ぶれ、それに起因するびびり振動の低減効果を常に適正かつ確実に発揮させることができる。
【0028】
図10は本発明に係るモータ用防振ゴムの第6実施例を示す断面図、図11は本発明に係るモータ用防振ゴムの第7実施例を示す断面図であり、これら第6、第7実施例のモータ用防振ゴム10は、一定肉厚の両取付板2,4をそれらの中央部が頂点となるような曲面状に曲げ加工して、弾性体5の全体を曲面状に傾斜させたものであり、それに加えて、第7実施例では、弾性体5の内外両自由表面5c,5dを挿通孔6の中心線及びそれに垂直な面に対して傾斜する傾斜面に形成したものである。その他の構成は第1実施例と同様であるため、該当部分に同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0029】
上記第6、第7実施例のモータ用防振ゴム10の場合は、圧縮剛性とせん断剛性とをほぼ同一にして径方向への軸ぶれ低減効果を高めるとともに、取付板4の非接着面側に形成された曲面状の位置決め嵌合用凹部4Aを利用して防振ゴム10の取付け位置決め精度を高めてモータ性能の一層の向上を図ることができる。加えて、第7実施例のモータ用防振ゴム10の場合は、ねじれ剛性も大きくして軸ぶれ低減効果を一層高めることができる。
【0030】
図12は本発明に係るモータ用防振ゴムの第8実施例を示す断面図、図13は図12のB−B線に沿う断面正面図であり、この第8実施例のモータ用防振ゴム10は、モータ1側の取付板2の弾性体接着面2aの外周部で周方向に等間隔を隔てた複数箇所から弾性体5側に向けてピン状のストッパー17…が突出されているとともに、弾性体5の外周部で周方向に等間隔を隔てた箇所から外方へ向けて隣接するストッパー17,17…間に入り込む状態でゴム状弾性材製の突起部18…が一体に突出されており、取付板2が一定のねじれ回転力を受けたとき、ストッパー17…が突起部18…に衝突してそれ以上のねじれ回転を規制するように構成されている。その他の構成は第3実施例と同様であるため、該当部分に同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0031】
上記第8実施例のモータ用防振ゴム10の場合は、モータ1の回転時にねじれ回転力を受けたとき、ストッパー17…とゴム状弾性材製の突起部18…とが互いに衝突して一定以上のねじれ回転を規制しねじれ剛性を非線形化(ハードニング)することが可能であり、ねじれ方向の軸ぶれ低減効果を高めることができる。この第8実施例において、図示は省略するが、各ストッパー17…を弾性ゴムで被覆することが望ましい。この場合は、一定以上のねじれ回転を弾性材製の突起部18…とストッパー17…被覆弾性ゴムとの衝突により規制することができるので、突起部18…、ひいては、これと一体の弾性体5の損傷や変形を防止しつつ、優れた軸ぶれ低減効果を発揮させることができる。
【0032】
図14は本発明に係るモータ用防振ゴムの第9実施例を示す断面図であり、この第9実施例のモータ用防振ゴム10は、両取付板2,4の外周寄り箇所から相手側の取付板4,2に向けて断面略V字形の環状突条部2A,4Aを互いに径方向で対向させる状態に屈曲形成し、これら径方向で対向する環状突条部2A,4A間に弾性体5を傾斜姿勢で挟持させ接着させたものである。
【0033】
上記第9実施例のモータ用防振ゴム10の場合は、せん断剛性を非常に高くすることが可能であって、特に高速回転モータを使用する場合のねじれ方向の軸ぶれを低減することができる。また、両取付板2,4のモータ1及び支持部材3に対する取付面形状をシンプルかつフラットに形成して精度のよい取付けが可能である。
【0034】
図15は本発明に係るモータ用防振ゴムの第10実施例を、また、図16は第11実施例を示す断面図であり、これら第10、第11実施例のモータ用防振ゴム10は、両取付板2,4間に挟持され接着されるゴム状弾性材製弾性体5の内外両自由表面5c,5dをモータ出力軸1Aの軸芯及びそれに垂直な面に対して傾斜する傾斜面に形成したものである。
【0035】
この第10、第11実施例のモータ用防振ゴム10においては、上記第1〜第9実施例の場合と同様に、防振ゴム10全体としてのせん断方向のばね定数及びそのせん断方向ばね定数に密接に関係する回転周方向のばね定数を引き上げて、せん断剛性及びねじれ剛性、こじれ剛性を圧縮剛性とほぼ同程度にまで大きくすることが可能であり、これによって、モータ1の高速回転時に出力軸1Aに強く加わるねじれ力、こじれ力に十分に対抗させて出力軸1Aの軸ぶれや、そのような軸ぶれに起因する防振ゴム10全体のひびり振動の発生を著しく低減して僅かな角変位でトルク出力が急激に立ち上がるといった具合に、モータ性能を十分に発揮させることができる。
【0036】
なお、上記第1〜第7実施例のモータ用防振ゴムに、第8実施例で説明したようなストッパー17,17…及びゴム状弾性材製の突起部18…を設けて、取付板2が一定のねじれ回転力を受けたとき、ストッパー17…が突起部18…に衝突してそれ以上のねじれ回転を規制するといったねじれ剛性の非線形化(ハードニング)の構成を採用してもよく、また、その場合、ストッパー17…を弾性ゴムで被覆することが望ましい。
【0037】
また、本発明は、軽量小型のステッピングモータ用防振ゴムとして有効であるが、それに限定されるものでない。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、両取付板間に挟着されているゴム状弾性材製弾性体の少なくとも一部を半径方向に傾斜させる、あるいは、そのゴム状弾性材製弾性体の内外周の両自由表面を傾斜させることにより、ゴム状弾性材製弾性体として軸方向(圧縮方向)のばね定数が小さいものを用いながらも、せん断方向のばね定数及びそのせん断方向ばね定数に密接に関係する回転周方向のばね定数を引き上げてせん断剛性及びねじれ剛性、こじれ剛性を圧縮剛性とほぼ同程度にまで大きくするといったように、圧縮剛性に対するせん断剛性、ねじれ剛性の比やせん断剛性に対するねじれ剛性の比等を調整することができる。したがって、モータ回転時の圧縮方向の固有振動はゴム状弾性材製弾性体で効率よく吸収緩和させて本来の防振性能を適正、良好に確保しつつ、モータの高速回転時に出力軸に強く加わるねじれ力、こじれ力に十分に対抗させて出力軸の軸ぶれや、そのような軸ぶれに起因する防振ゴム全体のひびり振動の発生を著しく低減して常にモータ性能を十分に発揮させることができるという効果を奏する。
【0039】
特に、請求項5に記載のような構成を採用することによって、防振ゴムの取付位置決め精度の向上も図ることができる。また、請求項6に記載のような構成を採用することによって、ねじれ剛性を非線形化してねじれ方向の軸ぶれ低減効果の一層の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るモータ用防振ゴムの第1実施例を示す正面図である。
【図2】モータを取付けた状態での図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】本発明に係るモータ用防振ゴムの第2実施例を示すモータ取付け状態での断面図である。
【図4】本発明に係るモータ用防振ゴムの第3実施例を示す断面図である。
【図5】図4のA−A線に沿う断面図である。
【図6】本発明に係るモータ用防振ゴムの第4実施例を示す断面図である。
【図7】図6のA−A線に沿う断面図である。
【図8】本発明に係るモータ用防振ゴムの第5実施例を示す断面図である。
【図9】図8のA−A線に沿う断面図である。
【図10】本発明に係るモータ用防振ゴムの第6実施例を示す断面図である。
【図11】本発明に係るモータ用防振ゴムの第7実施例を示す断面図である。
【図12】本発明に係るモータ用防振ゴムの第8実施例を示す断面図である。
【図13】図12のB−B線に沿う断面正面図である。
【図14】本発明に係るモータ用防振ゴムの第9実施例を示す断面図である。
【図15】本発明に係るモータ用防振ゴムの第10実施例を示す断面図である。
【図16】本発明に係るモータ用防振ゴムの第11実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 モータ
1A モータ出力軸
2,4 取付板
2a,4a 弾性体接着面
3 支持部材
4A 嵌合用凹部
5 ゴム状弾性材製弾性体
5a,5b 接着面
5c,5d 自由表面
6 中央挿通孔
10 モータ用防振ゴム
17 ストッパー
18 突起部
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばファクシミリや複写機等の用紙送りあるいはプリンタの印字ヘッド等に用いられるステッピングモータに代表されるように、各種OA機器に内蔵されているモータの回転駆動時の振動が機器フレームに伝達されること、および、その振動の固体伝播により騒音が発生されることを抑制するために用いられるモータ用防振ゴムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のモータ用防振ゴムは、モータ取付板と機器フレームに連設の支持部材側への取付板とを互いに平行に対向させ、これら両取付板間にゴム状弾性材製の弾性体を挟着させている構成が基本であり、このような基本構成を有するモータ用防振ゴムにおいて、従来、ゴム状弾性材製弾性体を周方向に複数配置し、そのうちの全部または少なくとも一部を周方向の一方向に傾斜した弾性体から構成することにより、該防振ゴムのばね定数が周方向の一方向とそれの反対方向とで互いに異なるように設定されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、互いに対向する取付板に径方向で内外に嵌合する筒部が形成され、これら内外の筒部間にゴム状弾性材製弾性体を挟着させて軸直角方向のばね定数を大きく設定したものも従来より知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−95191公報{図1(A),(B)}
【特許文献2】
特開平7−177701号公報{図1(a),(b)}
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示されている従来のモータ用防振ゴムは、当該防振ゴムのばね定数が周方向の一方向と反対方向とで互いに異なるように設定されていることから、例えば複写機のスキャナ部を往復運動させるための駆動源としてステッピングモータを用いる際、原稿の正確な読み取りのために振動の低減が強く望まれる往路ではばね定数を小さくしつつ、できるだけ早く元の位置に戻すことが望まれる復路ではばね定数(剛性)を大きくするといったように、往復運動路でそれぞれで、異なる要求のばね定数を共に満足させることを可能としたものである。
【0005】
また、特許文献2に開示されている従来のモータ用防振ゴムは、ゴム状弾性材製弾性体による軸方向のばね定数を十分に大きくして所定の防振性能を低下させることなく、軸直角方向(せん断方向)のばね定数(剛性)を大きくして、モータの変位を小さくしモータの位置決め精度の向上を可能としたものである。
【0006】
しかしながら、上記した従来のモータ用防振ゴムは、いずれも特定方向のばね定数(剛性)を大きくするための工夫が施されただけのものであって、モータの回転周方向のばね定数、つまり、ねじれ剛性、こじれ剛性については全く考慮されていない。これら従来のモータ用防振ゴムを含めて、互いに平行な取付板またはそれらに一体に連なる平行部分間にゴム状弾性材製弾性体を挟着してなる防振ゴムでは、そのゴム状弾性材製弾性体が圧縮剛性に比してせん断剛性の非常に小さい特性を有しており、せん断剛性に密接に関係する回転周方向のばね定数及びねじれ剛性、こじれ剛性も圧縮剛性に比して当然に小さい。また、せん断剛性及びねじれ剛性、こじれ剛性を大きくするために、圧縮剛性の非常に大きいゴム状弾性材製弾性体を用いると、圧縮剛性に依存する本来の防振性能が損なわれてしまうおそれがあり、そのため、従来では、本来の防振性能を適正に確保することを第1義として、上述のように圧縮剛性に比してせん断剛性の小さい特性を持つゴム状弾性材製弾性体が用いられていたのである。したがって、モータの高速回転時に出力軸に強く加わるねじれ力、こじれ力により出力軸が軸ぶれを起こしやすく、そのような軸ぶれに伴って防振ゴム全体がひびり振動しやすくなり、その結果、トルク出力の不足を招くなどモータ性能を十分に発揮させることができないという問題は避けられなかった。
【0007】
なお、上述した圧縮剛性及びせん断剛性とねじれ剛性とは単位が異なるので、直接には比較できない。そこで、それぞれ固有振動数(1/sec.)または固有周波数(Hz)に変換して比較したものについて説明しており、以下の説明でも同様である。例えば、固有振動数に変換して比較する場合、圧縮剛性及びせん断剛性は次式▲1▼で求められ、また、ねじれ剛性は次式▲2▼で求められる。
【0008】
【数式1】
【0009】
【数式2】
【0010】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、圧縮剛性による本来の防振性能を適正に保ちつつ、せん断剛性及びねじれ剛性、こじれ剛性を圧縮剛性とほぼ同程度にまで引き上げることが可能で、使用モータの大きさ、重量等の振動発生源側の条件にかかわらず軸ぶれやびびりの発生を低減して常にモータ性能を十分に発揮させることができるモータ用防振ゴムを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のモータ用防振ゴムは、互いに平行に対向するモータの取付板と支持部材に対する取付板との間にゴム状弾性材製の弾性体が挟持され接着されているとともに、それら両取付板及び弾性体の中央部にはモータ出力軸の挿通孔が形成されているモータ用防振ゴムにおいて、上記ゴム状弾性材製弾性体における上記両取付板への接着面のうち、少なくとも支持部材に対する取付板側への接着面及びこの接着面に対応する取付板側の弾性体接着面がそれらの内周部及び外周部のうちの一方から他方に至るほど漸次モータの基準取付面に近づくような傾斜面に形成されていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項8に係る発明のモータ用防振ゴムは、互いに平行に対向するモータの取付板と支持部材に対する取付板との間にゴム状弾性材製の弾性体が挟持され接着されているとともに、それら両取付板及び弾性体の中央部にはモータ出力軸の挿通孔が形成されているモータ用防振ゴムにおいて、上記ゴム状弾性材製弾性体の内外周の両自由表面が中央部挿通孔の中心線及びそれに垂直な面に対して傾斜する傾斜面に形成されていることを特徴とする。
【0013】
上記のごとき構成を有する請求項1及び請求項8に係る本発明によれば、ゴム状弾性材製弾性体として軸方向(圧縮方向)のばね定数が小さいものを用いながらも、両取付板間に挟着されているゴム状弾性材製弾性体の少なくとも一部を半径方向に傾斜させる、あるいは、そのゴム状弾性材製弾性体の内外周の両自由表面を傾斜させることで、該弾性体のせん断方向のばね定数及びそのせん断方向ばね定数に密接に関係する回転周方向のばね定数を引き上げて、せん断剛性及びねじれ剛性、こじれ剛性を圧縮剛性とほぼ同程度にまで大きくすることが可能である。これによって、モータ回転時の圧縮方向の固有振動はゴム状弾性材製弾性体で効率よく吸収緩和させて本来の防振性能を適正、良好に確保しつつ、モータの高速回転時に出力軸に強く加わるねじれ力、こじれ力に十分に対抗させて出力軸の軸ぶれや、そのような軸ぶれに起因する防振ゴム全体のひびり振動の発生を著しく低減して常にモータ性能を十分に発揮させることができる。
【0014】
上記請求項1に係る発明のモータ用防振ゴムにおいて、上記ゴム状弾性材製弾性体を半径方向に傾斜させるにあたっては、ゴム状弾性材製弾性体の両取付板への接着面のうち支持部材側への接着面のみを傾斜させるようにしても、請求項2に記載のように、ゴム状弾性材製弾性体における両取付板への接着面及びそれに対応する両取付板の弾性体接着面を共に傾斜面に形成して弾性体の全体を傾斜させるようにしても、あるいは、請求項3に記載のように、弾性体の周方向の全体または請求項4に記載のように、弾性体の周方向の一部のみを傾斜させるようにしてもよい。これら弾性体の傾斜形態を、使用するモータの大きさや重量、防振ゴムの設置姿勢等の振動発生源の条件に応じて適宜に選択することにより、圧縮方向に対するせん断方向のばね定数の比、圧縮方向に対する回転周方向のばね定数の比、せん断方向に対する回転周方向のばね定数の比等を任意に調整して用いることが可能であり、上述したような振動発生源の条件変化にかかわらず、モータ出力軸の軸ぶれ、それに起因するびびり振動の低減効果を常に適正かつ確実に発揮させることができる。
【0015】
また、上記請求項1に係る発明のモータ用防振ゴムにおいて、請求項5に記載のように、支持部材に対する取付板の肉厚をその全域に亘り一定とし、その一定肉厚の取付板の曲げ加工により、該取付板の弾性体接着面を傾斜面に形成するとともに、非接着面側に支持部材に対する位置決め嵌合用凹部を形成することにより、上述したとおり、弾性体の傾斜に伴う軸ぶれ、びびり振動の低減のための構成を支持部材に対する防振ゴムの取付け用位置決めに有効に利用して位置決め精度を高め、モータ性能を一層向上することができる。
【0016】
さらに、上記請求項1に係る発明のモータ用防振ゴムにおいて、請求項6に記載のように、両取付板に、ねじれ回転力を受けたとき、互いに衝突して一定以上のねじれ回転を規制するストッパーを設けることにより、ねじれ剛性を非線形化(ハードニング)して、ねじれ方向の軸ぶれ低減効果を高めることができる。この場合、特に、請求項7に記載のように、ストッパーを弾性ゴムで被覆させることによって、一定以上のねじれ回転を弾性体と弾性ゴムとの衝突により規制することができるので、弾性体の損傷や変形を防止しつつ、優れた軸ぶれ低減効果を発揮させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説明する。
図1は本発明に係るモータ用防振ゴムの第1実施例を示す正面図、図2はモータ取付け状態で示す図1のA−A線に沿う断面図であり、この第1実施例のモータ用防振ゴム10は、ステッピングモータ等の高速回転モータ1を締付け固定可能な取付フランジ部2fを有する鋼板など板金製の略菱形形状の取付板2と機器フレームの構成メンバーである支持部材3側に締付け固定可能な取付フランジ部4fを有する鋼板など板金製の略菱形形状の取付板4とを互いに平行に対向位置させ、これら両取付板2,4間にゴム状弾性材製の円形状弾性体5が挟持され加硫接着により一体化されているとともに、それら両取付板2,4及び弾性体5の中央部にはモータ出力軸1Aの挿通孔6が同軸上に貫通形成されている。
【0018】
上記のような基本構成を有するモータ用防振ゴム10において、上記弾性体5における両取付板2,4への接着面5a,5b及びこれら接着面5a,5bに対応する両取付板2,4側の弾性体接着面2a,4aが、上記挿通孔6周りの全周においてそれらの外周部から内周部に至るほど漸次モータ1の基準取付面2cに近づくような傾斜面に形成されており、これにより、円形状弾性体5の全体を断面略ハの字形となるように傾斜させている。
【0019】
このような第1実施例のモータ用防振ゴム10は、図2に示すように、一方の取付板2のフランジ部2fにねじ8をねじ込むことによりモータ出力軸1Aが挿通孔6内に挿通される状態でモータ1を取付板2に締付け固定する一方、他方の取付板4のフランジ部4f側から支持部材3にねじ9をねじ込むことにより取付板4を支持部材3に締付け固定して用いられる。かかる使用状態において、モータ1の回転時における軸方向(圧縮方向)の固有振動はゴム状弾性材製弾性体5で吸収緩和されて防振ゴム本来の防振性能が十分に発揮されることになり、支持部材3の振動、さらにその振動の固体伝播に伴う騒音の発生が抑制される。
【0020】
また、このとき、ゴム状弾性材製弾性体5が断面略ハの字形に傾斜されているため、弾性体5自身が有するせん断剛性とは関係なく、防振ゴム10全体としてのせん断方向のばね定数及びそのせん断方向ばね定数に密接に関係する回転周方向のばね定数を引き上げて、せん断剛性及びねじれ剛性、こじれ剛性を圧縮剛性とほぼ同程度にまで大きくすることが可能であり、これによって、モータ1の高速回転時に出力軸1Aに強く加わるねじれ力、こじれ力に十分に対抗させて出力軸1Aの軸ぶれや、そのような軸ぶれに起因する防振ゴム10全体のひびり振動の発生を著しく低減して僅かな角変位でトルク出力が急激に立ち上がるといった具合に、モータ性能を十分に発揮させることができる。
【0021】
図3は本発明に係るモータ用防振ゴムの第2実施例を示すモータ取付け状態の断面図であり、この第2実施例のモータ用防振ゴム10は、上記弾性体5における両取付板2,4への接着面5a,5b及びこれら接着面5a,5bに対応する両取付板2,4側の弾性体接着面2a,4aが、上記挿通孔6周りの全周においてそれらの外周部から内周部に至るほど漸次モータ1の基準取付面2cから遠ざかるような傾斜面に形成されており、これにより、円形状弾性体5の全体を断面略逆ハの字形となるように傾斜させている。その他の構成は第1実施例と同様であるため、該当部分に同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0022】
上記のごとき第2実施例のモータ用防振ゴム10の場合は、第1実施例の防振ゴムと同様に、モータ1回転時の圧縮方向の固有振動をゴム状弾性材製弾性体5で効率よく吸収緩和させて本来の防振性能を適正、良好に確保しつつ、せん断剛性及びねじれ剛性、こじれ剛性を圧縮剛性とほぼ同程度にまで大きくすることが可能であるために、モータ1の高速回転時にその出力軸1Aに強く加わるねじれ力、こじれ力に十分に対抗させて出力軸の軸ぶれや、そのような軸ぶれに起因する防振ゴム全体のひびり振動の発生を著しく低減してモータ性能を十分に発揮させることができる。特に、この第2実施例の場合は、弾性体5の弾性主軸a,aの交点oをモータ1の出力軸1A中心に位置する重心と一致もしくは近接させることが可能であり、その結果、モータ1の回転時にモーメントが発生しにくくて防振性能を一層高めることができる。
【0023】
図4は本発明に係るモータ用防振ゴムの第3実施例を示す正面図、図5は図4のA−A線に沿う断面図であり、この第3実施例のモータ用防振ゴム10は、両取付板2,4のうち、支持部材3に対する取付板4をその全域に亘り肉厚一定とし、この一定肉厚の取付板4の曲げ加工によりその弾性体接着面4aがそれらの外周部から内周部に至るほど漸次モータ1の基準取付面2cに近づくような傾斜面に形成されているとともに、これに対応するゴム状弾性材製弾性体5における接着面5bを同様な傾斜面に形成されており、これにより、弾性体5をその一方の接着面5bの全体を断面略逆ハの字形となるように傾斜させるとともに、取付板4の弾性体非接着面側に支持部材3に対する位置決め嵌合用凹部4Aを形成している。その他の構成は第1実施例と同様であるため、該当部分に同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0024】
図6は本発明に係るモータ用防振ゴムの第4実施例を示す正面図、図7は図6のA−A線に沿う断面図であり、この第4実施例のモータ用防振ゴム10は、両取付板2,4共にその全域に亘り肉厚一定とし、これら一定肉厚の取付板2,4の曲げ加工により両取付板2,4の対向する弾性体接着面2a,4aをそれらの外周部から内周部に至るほど漸次モータ1の基準取付面2cに近づくような傾斜面に形成するとともに、取付板4の弾性体非接着面側に支持部材3に対する位置決め嵌合用凹部4Aを形成している。その他の構成は第1実施例と同様であるため、該当部分に同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0025】
これら第3実施例、第4実施例のモータ用防振ゴム10の場合においても、第1及び第2実施例の防振ゴムと同様に、モータ1回転時の圧縮方向の固有振動をゴム状弾性材製弾性体5で効率よく吸収緩和させて本来の防振性能を適正、良好に確保しつつ、せん断剛性及びねじれ剛性、こじれ剛性を圧縮剛性とほぼ同程度にまで大きくしてモータ1の高速回転時における出力軸1Aの軸ぶれや、そのような軸ぶれに起因する防振ゴム全体のひびり振動の発生を著しく低減してモータ性能を十分に発揮させることができるのはもとより、取付板4の非接着面側に形成された位置決め嵌合用凹部4Aを支持部材3の凸部3Aに嵌合させることにより、防振ゴム10の取付け位置決め精度を高めて、モータ性能の一層の向上を図ることができる。
【0026】
図8は本発明に係るモータ用防振ゴムの第5実施例を示す正面図、図9は図8のA−A線に沿う断面図であり、この第5実施例のモータ用防振ゴム10は、両取付板2,4の弾性体接着面2a,4aのうち、中央の挿通孔6周りで径方向に対向する中心角略90°範囲の二つの面部分を傾斜面に、他の二つの面部分をモータ出力軸1A軸芯に対して垂直な面に形成して、弾性体5を傾斜弾性体部分5Aと平坦弾性体部分5Bとが周方向に交互に位置する形態に形成させている。その他の構成は第1実施例と同様であるため、該当部分に同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0027】
上記第5実施例のモータ用防振ゴム10では、周方向の一部の弾性体部分5Aが傾斜しており、その傾斜弾性体部分5Aの大きさ(中心角度範囲の面積)や周方向の数をモータ1の性能や重量等に応じて適宜に設定することにより、半径方向のせん断剛性を調整することができ、モータ1の性能等の振動発生源の条件変化にかかわらず、モータ出力軸1Aの軸ぶれ、それに起因するびびり振動の低減効果を常に適正かつ確実に発揮させることができる。
【0028】
図10は本発明に係るモータ用防振ゴムの第6実施例を示す断面図、図11は本発明に係るモータ用防振ゴムの第7実施例を示す断面図であり、これら第6、第7実施例のモータ用防振ゴム10は、一定肉厚の両取付板2,4をそれらの中央部が頂点となるような曲面状に曲げ加工して、弾性体5の全体を曲面状に傾斜させたものであり、それに加えて、第7実施例では、弾性体5の内外両自由表面5c,5dを挿通孔6の中心線及びそれに垂直な面に対して傾斜する傾斜面に形成したものである。その他の構成は第1実施例と同様であるため、該当部分に同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0029】
上記第6、第7実施例のモータ用防振ゴム10の場合は、圧縮剛性とせん断剛性とをほぼ同一にして径方向への軸ぶれ低減効果を高めるとともに、取付板4の非接着面側に形成された曲面状の位置決め嵌合用凹部4Aを利用して防振ゴム10の取付け位置決め精度を高めてモータ性能の一層の向上を図ることができる。加えて、第7実施例のモータ用防振ゴム10の場合は、ねじれ剛性も大きくして軸ぶれ低減効果を一層高めることができる。
【0030】
図12は本発明に係るモータ用防振ゴムの第8実施例を示す断面図、図13は図12のB−B線に沿う断面正面図であり、この第8実施例のモータ用防振ゴム10は、モータ1側の取付板2の弾性体接着面2aの外周部で周方向に等間隔を隔てた複数箇所から弾性体5側に向けてピン状のストッパー17…が突出されているとともに、弾性体5の外周部で周方向に等間隔を隔てた箇所から外方へ向けて隣接するストッパー17,17…間に入り込む状態でゴム状弾性材製の突起部18…が一体に突出されており、取付板2が一定のねじれ回転力を受けたとき、ストッパー17…が突起部18…に衝突してそれ以上のねじれ回転を規制するように構成されている。その他の構成は第3実施例と同様であるため、該当部分に同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0031】
上記第8実施例のモータ用防振ゴム10の場合は、モータ1の回転時にねじれ回転力を受けたとき、ストッパー17…とゴム状弾性材製の突起部18…とが互いに衝突して一定以上のねじれ回転を規制しねじれ剛性を非線形化(ハードニング)することが可能であり、ねじれ方向の軸ぶれ低減効果を高めることができる。この第8実施例において、図示は省略するが、各ストッパー17…を弾性ゴムで被覆することが望ましい。この場合は、一定以上のねじれ回転を弾性材製の突起部18…とストッパー17…被覆弾性ゴムとの衝突により規制することができるので、突起部18…、ひいては、これと一体の弾性体5の損傷や変形を防止しつつ、優れた軸ぶれ低減効果を発揮させることができる。
【0032】
図14は本発明に係るモータ用防振ゴムの第9実施例を示す断面図であり、この第9実施例のモータ用防振ゴム10は、両取付板2,4の外周寄り箇所から相手側の取付板4,2に向けて断面略V字形の環状突条部2A,4Aを互いに径方向で対向させる状態に屈曲形成し、これら径方向で対向する環状突条部2A,4A間に弾性体5を傾斜姿勢で挟持させ接着させたものである。
【0033】
上記第9実施例のモータ用防振ゴム10の場合は、せん断剛性を非常に高くすることが可能であって、特に高速回転モータを使用する場合のねじれ方向の軸ぶれを低減することができる。また、両取付板2,4のモータ1及び支持部材3に対する取付面形状をシンプルかつフラットに形成して精度のよい取付けが可能である。
【0034】
図15は本発明に係るモータ用防振ゴムの第10実施例を、また、図16は第11実施例を示す断面図であり、これら第10、第11実施例のモータ用防振ゴム10は、両取付板2,4間に挟持され接着されるゴム状弾性材製弾性体5の内外両自由表面5c,5dをモータ出力軸1Aの軸芯及びそれに垂直な面に対して傾斜する傾斜面に形成したものである。
【0035】
この第10、第11実施例のモータ用防振ゴム10においては、上記第1〜第9実施例の場合と同様に、防振ゴム10全体としてのせん断方向のばね定数及びそのせん断方向ばね定数に密接に関係する回転周方向のばね定数を引き上げて、せん断剛性及びねじれ剛性、こじれ剛性を圧縮剛性とほぼ同程度にまで大きくすることが可能であり、これによって、モータ1の高速回転時に出力軸1Aに強く加わるねじれ力、こじれ力に十分に対抗させて出力軸1Aの軸ぶれや、そのような軸ぶれに起因する防振ゴム10全体のひびり振動の発生を著しく低減して僅かな角変位でトルク出力が急激に立ち上がるといった具合に、モータ性能を十分に発揮させることができる。
【0036】
なお、上記第1〜第7実施例のモータ用防振ゴムに、第8実施例で説明したようなストッパー17,17…及びゴム状弾性材製の突起部18…を設けて、取付板2が一定のねじれ回転力を受けたとき、ストッパー17…が突起部18…に衝突してそれ以上のねじれ回転を規制するといったねじれ剛性の非線形化(ハードニング)の構成を採用してもよく、また、その場合、ストッパー17…を弾性ゴムで被覆することが望ましい。
【0037】
また、本発明は、軽量小型のステッピングモータ用防振ゴムとして有効であるが、それに限定されるものでない。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、両取付板間に挟着されているゴム状弾性材製弾性体の少なくとも一部を半径方向に傾斜させる、あるいは、そのゴム状弾性材製弾性体の内外周の両自由表面を傾斜させることにより、ゴム状弾性材製弾性体として軸方向(圧縮方向)のばね定数が小さいものを用いながらも、せん断方向のばね定数及びそのせん断方向ばね定数に密接に関係する回転周方向のばね定数を引き上げてせん断剛性及びねじれ剛性、こじれ剛性を圧縮剛性とほぼ同程度にまで大きくするといったように、圧縮剛性に対するせん断剛性、ねじれ剛性の比やせん断剛性に対するねじれ剛性の比等を調整することができる。したがって、モータ回転時の圧縮方向の固有振動はゴム状弾性材製弾性体で効率よく吸収緩和させて本来の防振性能を適正、良好に確保しつつ、モータの高速回転時に出力軸に強く加わるねじれ力、こじれ力に十分に対抗させて出力軸の軸ぶれや、そのような軸ぶれに起因する防振ゴム全体のひびり振動の発生を著しく低減して常にモータ性能を十分に発揮させることができるという効果を奏する。
【0039】
特に、請求項5に記載のような構成を採用することによって、防振ゴムの取付位置決め精度の向上も図ることができる。また、請求項6に記載のような構成を採用することによって、ねじれ剛性を非線形化してねじれ方向の軸ぶれ低減効果の一層の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るモータ用防振ゴムの第1実施例を示す正面図である。
【図2】モータを取付けた状態での図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】本発明に係るモータ用防振ゴムの第2実施例を示すモータ取付け状態での断面図である。
【図4】本発明に係るモータ用防振ゴムの第3実施例を示す断面図である。
【図5】図4のA−A線に沿う断面図である。
【図6】本発明に係るモータ用防振ゴムの第4実施例を示す断面図である。
【図7】図6のA−A線に沿う断面図である。
【図8】本発明に係るモータ用防振ゴムの第5実施例を示す断面図である。
【図9】図8のA−A線に沿う断面図である。
【図10】本発明に係るモータ用防振ゴムの第6実施例を示す断面図である。
【図11】本発明に係るモータ用防振ゴムの第7実施例を示す断面図である。
【図12】本発明に係るモータ用防振ゴムの第8実施例を示す断面図である。
【図13】図12のB−B線に沿う断面正面図である。
【図14】本発明に係るモータ用防振ゴムの第9実施例を示す断面図である。
【図15】本発明に係るモータ用防振ゴムの第10実施例を示す断面図である。
【図16】本発明に係るモータ用防振ゴムの第11実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 モータ
1A モータ出力軸
2,4 取付板
2a,4a 弾性体接着面
3 支持部材
4A 嵌合用凹部
5 ゴム状弾性材製弾性体
5a,5b 接着面
5c,5d 自由表面
6 中央挿通孔
10 モータ用防振ゴム
17 ストッパー
18 突起部
Claims (8)
- 互いに平行に対向するモータの取付板と支持部材に対する取付板との間にゴム状弾性材製の弾性体が挟持され接着されているとともに、それら両取付板及び弾性体の中央部にはモータ出力軸の挿通孔が形成されているモータ用防振ゴムにおいて、
上記ゴム状弾性材製弾性体における上記両取付板への接着面のうち、少なくとも支持部材に対する取付板側への接着面及びこの接着面に対応する取付板側の弾性体接着面がそれらの内周部及び外周部のうちの一方から他方に至るほど漸次モータの基準取付面に近づくような傾斜面に形成されていることを特徴とするモータ用防振ゴム。 - 上記ゴム状弾性材製弾性体における両取付板への接着面及びこれら接着面に対応する両取付板側の弾性体接着面が共に傾斜面に形成されている請求項1に記載のモータ用防振ゴム。
- 上記ゴム状弾性材製弾性体における一方の接着面及びこれに対応する一方の取付板側の弾性体接着面、もしくは、上記ゴム状弾性材製弾性体における両接着面及びこれらに対応する両取付板側の弾性体接着面が、中央部挿通孔周りの全周において傾斜面に形成されている請求項1または2に記載のモータ用防振ゴム。
- 上記ゴム状弾性材製弾性体における一方の接着面及びこれに対応する一方の取付板側の弾性体接着面、もしくは、上記ゴム状弾性材製弾性体における両接着面及びこれらに対応する両取付板側の弾性体接着面が、中央部挿通孔周りの一部において傾斜面に形成されている請求項1または2に記載のモータ用防振ゴム。
- 上記支持部材に対する取付板は、全域に亘り肉厚一定であり、その一定肉厚の取付板の曲げ加工により、その弾性体接着面が傾斜面に形成されるとともに、弾性体非接着面側に支持部材に対する位置決め嵌合用凹部が形成されている請求項1ないし3のいずれかに記載のモータ用防振ゴム。
- 上記両取付板には、ねじれ回転力を受けたとき、互いに衝突して一定以上のねじれ回転を規制するストッパーが設けられている請求項1ないし5のいずれかに記載のモータ用防振ゴム。
- 上記ストッパーが、弾性ゴムで被覆されている請求項6に記載のモータ用防振ゴム。
- 互いに平行に対向するモータの取付板と支持部材に対する取付板との間にゴム状弾性材製の弾性体が挟持され接着されているとともに、それら両取付板及び弾性体の中央部にはモータ出力軸の挿通孔が形成されているモータ用防振ゴムにおいて、
上記ゴム状弾性材製弾性体の内外周の両自由表面が中央部挿通孔の中心線及びそれに垂直な面に対して傾斜する傾斜面に形成されていることを特徴とするモータ用防振ゴム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003111944A JP2004320902A (ja) | 2003-04-16 | 2003-04-16 | モータ用防振ゴム |
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JP2003111944A JP2004320902A (ja) | 2003-04-16 | 2003-04-16 | モータ用防振ゴム |
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ID=33472362
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JP2003111944A Withdrawn JP2004320902A (ja) | 2003-04-16 | 2003-04-16 | モータ用防振ゴム |
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JP (1) | JP2004320902A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015502475A (ja) * | 2011-10-28 | 2015-01-22 | ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh | 燃料レール設置構成 |
JP2019011842A (ja) * | 2017-06-30 | 2019-01-24 | キヤノン株式会社 | 防振マウント及び画像形成装置 |
-
2003
- 2003-04-16 JP JP2003111944A patent/JP2004320902A/ja not_active Withdrawn
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