JP2004320831A - 衝撃緩衝装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハーネスの固定のための部品点数を少なくすることができる衝撃緩衝装置を提供する。
【解決手段】バンパー1は、バンパーフェイス2と、バンパーフェイス2に取り付けられる複数の補機3a,3bと、各補機3a,3b間を接続するフラットハーネス4とから構成され、アブソーバ5が配置されリインフォースメントを備えてなる。各補機3a,3bは、フラットハーネス4の端末部間の所定位置にそれぞれ接続され、フラットハーネス4は、バンパーフェイス2に沿って配索されると共に、各補機3a,3bの近傍では、フラットハーネス4の長手方向が各補機3a,3bのバンパーフェイス2への取付方向とほぼ同一方向となるように各補機3a,3bの外形に沿ってクリップ片7により保持される。このため、フラットハーネス4をバンパーフェイス2に固定するための取付部材等が不要となり、バンパー1の部品点数を削減することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】バンパー1は、バンパーフェイス2と、バンパーフェイス2に取り付けられる複数の補機3a,3bと、各補機3a,3b間を接続するフラットハーネス4とから構成され、アブソーバ5が配置されリインフォースメントを備えてなる。各補機3a,3bは、フラットハーネス4の端末部間の所定位置にそれぞれ接続され、フラットハーネス4は、バンパーフェイス2に沿って配索されると共に、各補機3a,3bの近傍では、フラットハーネス4の長手方向が各補機3a,3bのバンパーフェイス2への取付方向とほぼ同一方向となるように各補機3a,3bの外形に沿ってクリップ片7により保持される。このため、フラットハーネス4をバンパーフェイス2に固定するための取付部材等が不要となり、バンパー1の部品点数を削減することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば自動車に搭載されるバンパーなどの衝撃緩衝装置に関し、特にハーネスの固定のための部品を削減することができる衝撃緩衝装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電気配線のためのハーネスを製造する場合、設計の段階で与えられた仕様条件に基づき2Dのハーネス製造図面を効率良く作成することができる2Dのハーネス製造図面作成用CADシステムなどを用い、実際の配索態様に沿って製造が行われている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
【非特許文献1】
椎塚ほか著「ワイヤハーネスCADシステム」藤倉電線技報69号、1985年、pp.21−29
【0004】
このようなハーネス製造図面作成用CADシステムを用いて、例えばハーネスが配索される衝撃緩衝装置を作製する場合、ハーネスの仕様条件を正確に再現した衝撃緩衝装置の設計を行わなければならない。例えば、図5はハーネスが配索された衝撃緩衝装置としての自動車用バンパーの一部断面図であり、バンパー100の一部を構成するバンパーフェイス101に取り付けられた複数の補機102a,102bの取付間隔h1に合わせて、ハーネス103の配線分岐位置x1,x2が決定されたり、分岐された配線106a,106bの長さが決定されたり、更には補機102a,102bと干渉しないように衝撃緩衝部材としてのアブソーバ104の逃げ凹部105a,105bの形成位置が決定されたりする。また、ハーネス103のバンパーフェイス101への取付固定位置x3もこれらに合わせて決定される。
【0005】
この場合、ハーネス103のバンパーフェイス101への取付固定位置x3においては、ハーネス103にクリップやクランプ等の取付部材107をテープ108などを介して取り付けた後、バンパーフェイス101に形成されたリブ109これらの取付部材107を介してハーネス103を取り付けることによりハーネス103を固定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように取付部材107を介してハーネス103を固定する場合、別途取付部材107が必要となると共にテープ108などの部材も必要となるため、ハーネス103の固定のための部品点数が増えてしまうという問題がある。
【0007】
この発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、ハーネスの固定のための部品点数を少なくすることができる衝撃緩衝装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る衝撃緩衝装置は、カバー部と、このカバー部に取り付けられた複数の補機と、これら複数の補機間を電気的に接続するハーネスとを備えた衝撃緩衝装置であって、前記複数の補機は、前記カバー部への取付方向に向かって両側面のうち一方の側面に前記ハーネスを引っ掛ける引っ掛け部が形成されていることを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、衝撃緩衝装置の一部を構成するカバー部に取り付けられる複数の補機に、ハーネスを一方の側面に引っ掛ける引っ掛け部が形成されているため、ハーネスをカバー部に固定するためのクリップやクランプ等の取付部材が別途不要となる。これにより、ハーネスの固定のための部品点数を削減し、安価に衝撃緩衝装置を製造することが可能となる。また、ハーネスを引っ掛け部に引っ掛けることにより、複数の補機間のハーネスの余長部分を各補機の近傍で調節することができるため、共通設計のハーネスを用いて種々の補機の取付態様に応じた調節が可能となる。
【0010】
なお、複数の補機は、カバー部への取付方向に向かって両側面のうちの他方の側面にハーネスとの接続部を有するものであることが好ましい。このようにすれば、各補機の近傍においてハーネスを補機の外形に沿うような状態で配索することができ、各補機の取付位置周辺の省スペース化を図ることが期待できる。
【0011】
また、ハーネスは、複数の補機の近傍に配索された部分を除く複数の補機間を接続する部分がそれぞれカバー部に沿う状態で配索されていることが好ましい。このようにすれば、ハーネスの配索スペースの省スペース化を図ることが期待できる。
【0012】
また、ハーネスは、複数の導体の各導体がそれぞれ絶縁被覆により覆われて平面状に並設された構造からなるフラットハーネス、又は複数の導体がラミネート又は押出しによって平面的に形成された絶縁被覆により覆われた構造からなるフレキシブルフラットハーネスであることが好ましい。これらの構造からなるハーネスであれば、ハーネスの配索スペースの省スペース化をより促進することが期待できる。
【0013】
なお、ハーネスは、複数の補機とそれぞれ接続される複数のコネクタを備え、複数の補機は、複数のコネクタを介してハーネスの所定位置にそれぞれ接続されていることが好ましい。このようにすれば、共通設計のハーネスの汎用性を向上させることが期待できる。
【0014】
なお、補機の引っ掛け部は、ハーネスを補機の側面に対して厚さ方向に挟み込んで保持する構造からなるものであることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、この発明の好ましい実施の形態を説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る衝撃緩衝装置を示す一部断面図、図2は、図1のA−A´断面図、図3は、図1のB−B´断面図である。
図1に示すように、例えば衝撃緩衝装置としてのバンパー1は、カバー部としてのバンパーフェイス2と、このバンパーフェイス2に取り付けられた複数の補機3a,3bと、これら複数の補機3a,3b間を電気的に接続するハーネスとしてのフラットハーネス4とから構成され、バンパーフェイス2のフラットハーネス4配索側には衝撃緩衝部材としてのアブソーバ5が配置されている。バンパーフェイス2及びアブソーバ5は、アブソーバ5のバンパーフェイス2側と反対側の端部に配置された支持部材としての図示しないリインフォースメントにより支持されている。アブソーバ5には、各補機3a,3bのバンパーフェイス2への取付位置と対応する位置に、例えば凹部、段部又は切欠部からなる補機回避部5a,5bが形成されており、バンパーフェイス2に取り付けられた各補機3a,3bとの干渉を避けることができる構造となっている。
【0016】
このバンパー1の一部を構成するバンパーフェイス2は、例えば樹脂成型部材からなり、アブソーバ5はウレタンや発泡ポリプロピレンからなる。また、フラットハーネス4は、例えばCu又はAl等の単線や撚り線等の線材からなる導体を、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)及びポリオレフィン(PO)等の絶縁樹脂からなる絶縁被覆で覆い、各絶縁被覆間を結合したフラットケーブル構造からなる。なお、フラットハーネス4は、例えば平角導体がラミネート又は押出しによって平面的に形成された絶縁被覆により覆われた構造からなるフレキシブルフラットハーネスであっても良い。
【0017】
このフラットハーネス4は、例えば複数の補機3a,3bの近傍に配索された部分以外の複数の補機3a,3b間を接続する部分が、フラットハーネス4の幅方向がバンパーフェイス2の端面2aと平行となる状態でバンパーフェイス2に沿って配索されている。
【0018】
一方、複数の補機3a,3bは、例えばバンパー1が搭載された車輌と障害物などの対象物とのおおよその間隔を超音波で検知するクリアランスソナーであり、バンパーフェイス2に所定の取付間隔h2で取り付けられている。これらの補機3a,3bは、フラットハーネス4の端末部間の所定位置にそれぞれ接続されている。この例では、各補機3a,3bは、フラットハーネス4と直接接続され、その接続部はホットメルト樹脂などからなるモールド部6により封止されている。なお、フラットハーネス4は、各補機3a,3bとの接続部(即ち、モールド部6が形成された部分)において、フラットハーネス4の長手方向がバンパーフェイス2に沿って配索されたフラットハーネス4の長手方向とほぼ直交する方向となる状態で接続されている。
【0019】
各補機3a,3bのフラットハーネス4との接続部と反対側の端部には、フラットハーネス4の長手方向が各補機3a,3bのバンパーフェイス2への取付方向とほぼ同一方向となるように、各補機3a,3bの外形に沿ってフラットハーネス4を保持する引っ掛け部としてのクリップ片7がそれぞれ形成されている。このクリップ片7は、図2及び図3に示すように、この例では各補機3a,3bにそれぞれ複数(7a,7b)形成されており、これら複数のクリップ片7a,7bの間にフラットハーネス4を通すようにして各補機3a,3bにフラットハーネス4を保持している。
【0020】
なお、これら複数のクリップ片7a,7bで、フラットハーネス4を、フラットハーネス4の異なる幅方向端部側からそれぞれ抱え込むような状態で各補機3a,3bに保持しているため、このバンパー1では、例えば図1に示すように、フラットハーネス4の各補機3a,3b間を接続する部分が余分な長さ(余長)で形成された場合でも、アブソーバ5の補機回避部5aにおいては幅y1の範囲で、及び補機回避部5bにおいては幅y2の範囲でそれぞれフラットハーネス4の余長を調節することができる。これにより、共通設計のフラットハーネス4を様々な仕様のバンパーに適用することが可能となる。
【0021】
このような構造のバンパー1では、バンパーフェイス2に取り付けられる各補機3a,3bに、フラットハーネス4を各補機3a,3bの外形に沿って保持するクリップ片7が形成されているため、フラットハーネス4をバンパーフェイス2に固定するためのクリップやクランプ等の取付部材が別途不要となり、フラットハーネス4の固定のための部品点数を削減することが可能となる。これにより、安価にバンパー1を製造することが可能となる。また、クリップ片7により、フラットハーネス4の長手方向がバンパーフェイス2への各補機3a,3bの取付方向とほぼ同一方向となるように各補機3a,3bの外形に沿ってフラットハーネス4を保持する構造を実現するため、バンパーフェイス2に沿って配索されたフラットハーネス4との関係も相まってフラットハーネス4の保持状態を強固に持続することができるようになる。更に、クリップ片7でフラットハーネス4を引っ掛けて各補機3a,3bに保持する構造のため、フラットハーネス4の余長部分を各補機3a,3bの近傍において自在に調節することができ、フラットハーネス4の汎用性を向上させることができる。
【0022】
なお、この例ではフラットハーネス4は、各補機3a,3bに直接接続されたうえで、モールド部6により接続部が封止された構造について説明したが、所定位置にそれぞれ各補機3a,3bと接続される図示しない複数のコネクタを備え、これら複数のコネクタを介して各補機3a,3bと接続される構造であっても良い。また、各補機3a,3bに形成された引っ掛け部としてのクリップ片7が複数のクリップ片7a,7bから構成された構造について説明したが、例えば図4(a)及び(b)に示すように、引っ掛け部は、各補機3a,3bにそれぞれ形成された1つのクリップ片7からなるものでも良い。この場合、クリップ片7は、同図(a)に示すように、フラットハーネス4を各補機3a,3bの外壁8に対してフラットハーネス4の厚さ方向に挟み込んで保持するように、フラットハーネス4との当接側の端部7cにフラットハーネス4の各導体9間の絶縁被覆11部分に嵌り込む突起部7dを備える構造であると、フラットハーネス4が幅方向にずれて各補機3a,3bから抜けてしまうことを防止することができるのでなお良い。
【0023】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、衝撃緩衝装置の一部を構成するカバー部に取り付けられる複数の補機に、ハーネスを一方の側面に引っ掛ける引っ掛け部が形成されているため、ハーネスをカバー部に固定するためのクリップやクランプ等の取付部材が別途不要となる。これにより、ハーネスの固定のための部品点数を削減し、安価に衝撃緩衝装置を製造することが可能となる。また、ハーネスを引っ掛け部に引っ掛けることにより、複数の補機間のハーネスの余長部分を各補機の近傍で調節することができるため、共通設計のハーネスを用いて種々の補機の取付態様に応じた調節が可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る衝撃緩衝装置を示す一部断面図である。
【図2】図1のA−A´断面図である。
【図3】図1のB−B´断面図である。
【図4】同衝撃緩衝装置に適用される他の補機の一部断面図である。
【図5】従来のハーネスが配索された衝撃緩衝装置を示す一部断面図である。
【符号の説明】1…バンパー、2…バンパーフェイス、3…補機、4…フラットハーネス、5…アブソーバ、6…モールド部、7…クリップ片、8…導体、11…絶縁被覆。
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば自動車に搭載されるバンパーなどの衝撃緩衝装置に関し、特にハーネスの固定のための部品を削減することができる衝撃緩衝装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電気配線のためのハーネスを製造する場合、設計の段階で与えられた仕様条件に基づき2Dのハーネス製造図面を効率良く作成することができる2Dのハーネス製造図面作成用CADシステムなどを用い、実際の配索態様に沿って製造が行われている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
【非特許文献1】
椎塚ほか著「ワイヤハーネスCADシステム」藤倉電線技報69号、1985年、pp.21−29
【0004】
このようなハーネス製造図面作成用CADシステムを用いて、例えばハーネスが配索される衝撃緩衝装置を作製する場合、ハーネスの仕様条件を正確に再現した衝撃緩衝装置の設計を行わなければならない。例えば、図5はハーネスが配索された衝撃緩衝装置としての自動車用バンパーの一部断面図であり、バンパー100の一部を構成するバンパーフェイス101に取り付けられた複数の補機102a,102bの取付間隔h1に合わせて、ハーネス103の配線分岐位置x1,x2が決定されたり、分岐された配線106a,106bの長さが決定されたり、更には補機102a,102bと干渉しないように衝撃緩衝部材としてのアブソーバ104の逃げ凹部105a,105bの形成位置が決定されたりする。また、ハーネス103のバンパーフェイス101への取付固定位置x3もこれらに合わせて決定される。
【0005】
この場合、ハーネス103のバンパーフェイス101への取付固定位置x3においては、ハーネス103にクリップやクランプ等の取付部材107をテープ108などを介して取り付けた後、バンパーフェイス101に形成されたリブ109これらの取付部材107を介してハーネス103を取り付けることによりハーネス103を固定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように取付部材107を介してハーネス103を固定する場合、別途取付部材107が必要となると共にテープ108などの部材も必要となるため、ハーネス103の固定のための部品点数が増えてしまうという問題がある。
【0007】
この発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、ハーネスの固定のための部品点数を少なくすることができる衝撃緩衝装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る衝撃緩衝装置は、カバー部と、このカバー部に取り付けられた複数の補機と、これら複数の補機間を電気的に接続するハーネスとを備えた衝撃緩衝装置であって、前記複数の補機は、前記カバー部への取付方向に向かって両側面のうち一方の側面に前記ハーネスを引っ掛ける引っ掛け部が形成されていることを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、衝撃緩衝装置の一部を構成するカバー部に取り付けられる複数の補機に、ハーネスを一方の側面に引っ掛ける引っ掛け部が形成されているため、ハーネスをカバー部に固定するためのクリップやクランプ等の取付部材が別途不要となる。これにより、ハーネスの固定のための部品点数を削減し、安価に衝撃緩衝装置を製造することが可能となる。また、ハーネスを引っ掛け部に引っ掛けることにより、複数の補機間のハーネスの余長部分を各補機の近傍で調節することができるため、共通設計のハーネスを用いて種々の補機の取付態様に応じた調節が可能となる。
【0010】
なお、複数の補機は、カバー部への取付方向に向かって両側面のうちの他方の側面にハーネスとの接続部を有するものであることが好ましい。このようにすれば、各補機の近傍においてハーネスを補機の外形に沿うような状態で配索することができ、各補機の取付位置周辺の省スペース化を図ることが期待できる。
【0011】
また、ハーネスは、複数の補機の近傍に配索された部分を除く複数の補機間を接続する部分がそれぞれカバー部に沿う状態で配索されていることが好ましい。このようにすれば、ハーネスの配索スペースの省スペース化を図ることが期待できる。
【0012】
また、ハーネスは、複数の導体の各導体がそれぞれ絶縁被覆により覆われて平面状に並設された構造からなるフラットハーネス、又は複数の導体がラミネート又は押出しによって平面的に形成された絶縁被覆により覆われた構造からなるフレキシブルフラットハーネスであることが好ましい。これらの構造からなるハーネスであれば、ハーネスの配索スペースの省スペース化をより促進することが期待できる。
【0013】
なお、ハーネスは、複数の補機とそれぞれ接続される複数のコネクタを備え、複数の補機は、複数のコネクタを介してハーネスの所定位置にそれぞれ接続されていることが好ましい。このようにすれば、共通設計のハーネスの汎用性を向上させることが期待できる。
【0014】
なお、補機の引っ掛け部は、ハーネスを補機の側面に対して厚さ方向に挟み込んで保持する構造からなるものであることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、この発明の好ましい実施の形態を説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る衝撃緩衝装置を示す一部断面図、図2は、図1のA−A´断面図、図3は、図1のB−B´断面図である。
図1に示すように、例えば衝撃緩衝装置としてのバンパー1は、カバー部としてのバンパーフェイス2と、このバンパーフェイス2に取り付けられた複数の補機3a,3bと、これら複数の補機3a,3b間を電気的に接続するハーネスとしてのフラットハーネス4とから構成され、バンパーフェイス2のフラットハーネス4配索側には衝撃緩衝部材としてのアブソーバ5が配置されている。バンパーフェイス2及びアブソーバ5は、アブソーバ5のバンパーフェイス2側と反対側の端部に配置された支持部材としての図示しないリインフォースメントにより支持されている。アブソーバ5には、各補機3a,3bのバンパーフェイス2への取付位置と対応する位置に、例えば凹部、段部又は切欠部からなる補機回避部5a,5bが形成されており、バンパーフェイス2に取り付けられた各補機3a,3bとの干渉を避けることができる構造となっている。
【0016】
このバンパー1の一部を構成するバンパーフェイス2は、例えば樹脂成型部材からなり、アブソーバ5はウレタンや発泡ポリプロピレンからなる。また、フラットハーネス4は、例えばCu又はAl等の単線や撚り線等の線材からなる導体を、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)及びポリオレフィン(PO)等の絶縁樹脂からなる絶縁被覆で覆い、各絶縁被覆間を結合したフラットケーブル構造からなる。なお、フラットハーネス4は、例えば平角導体がラミネート又は押出しによって平面的に形成された絶縁被覆により覆われた構造からなるフレキシブルフラットハーネスであっても良い。
【0017】
このフラットハーネス4は、例えば複数の補機3a,3bの近傍に配索された部分以外の複数の補機3a,3b間を接続する部分が、フラットハーネス4の幅方向がバンパーフェイス2の端面2aと平行となる状態でバンパーフェイス2に沿って配索されている。
【0018】
一方、複数の補機3a,3bは、例えばバンパー1が搭載された車輌と障害物などの対象物とのおおよその間隔を超音波で検知するクリアランスソナーであり、バンパーフェイス2に所定の取付間隔h2で取り付けられている。これらの補機3a,3bは、フラットハーネス4の端末部間の所定位置にそれぞれ接続されている。この例では、各補機3a,3bは、フラットハーネス4と直接接続され、その接続部はホットメルト樹脂などからなるモールド部6により封止されている。なお、フラットハーネス4は、各補機3a,3bとの接続部(即ち、モールド部6が形成された部分)において、フラットハーネス4の長手方向がバンパーフェイス2に沿って配索されたフラットハーネス4の長手方向とほぼ直交する方向となる状態で接続されている。
【0019】
各補機3a,3bのフラットハーネス4との接続部と反対側の端部には、フラットハーネス4の長手方向が各補機3a,3bのバンパーフェイス2への取付方向とほぼ同一方向となるように、各補機3a,3bの外形に沿ってフラットハーネス4を保持する引っ掛け部としてのクリップ片7がそれぞれ形成されている。このクリップ片7は、図2及び図3に示すように、この例では各補機3a,3bにそれぞれ複数(7a,7b)形成されており、これら複数のクリップ片7a,7bの間にフラットハーネス4を通すようにして各補機3a,3bにフラットハーネス4を保持している。
【0020】
なお、これら複数のクリップ片7a,7bで、フラットハーネス4を、フラットハーネス4の異なる幅方向端部側からそれぞれ抱え込むような状態で各補機3a,3bに保持しているため、このバンパー1では、例えば図1に示すように、フラットハーネス4の各補機3a,3b間を接続する部分が余分な長さ(余長)で形成された場合でも、アブソーバ5の補機回避部5aにおいては幅y1の範囲で、及び補機回避部5bにおいては幅y2の範囲でそれぞれフラットハーネス4の余長を調節することができる。これにより、共通設計のフラットハーネス4を様々な仕様のバンパーに適用することが可能となる。
【0021】
このような構造のバンパー1では、バンパーフェイス2に取り付けられる各補機3a,3bに、フラットハーネス4を各補機3a,3bの外形に沿って保持するクリップ片7が形成されているため、フラットハーネス4をバンパーフェイス2に固定するためのクリップやクランプ等の取付部材が別途不要となり、フラットハーネス4の固定のための部品点数を削減することが可能となる。これにより、安価にバンパー1を製造することが可能となる。また、クリップ片7により、フラットハーネス4の長手方向がバンパーフェイス2への各補機3a,3bの取付方向とほぼ同一方向となるように各補機3a,3bの外形に沿ってフラットハーネス4を保持する構造を実現するため、バンパーフェイス2に沿って配索されたフラットハーネス4との関係も相まってフラットハーネス4の保持状態を強固に持続することができるようになる。更に、クリップ片7でフラットハーネス4を引っ掛けて各補機3a,3bに保持する構造のため、フラットハーネス4の余長部分を各補機3a,3bの近傍において自在に調節することができ、フラットハーネス4の汎用性を向上させることができる。
【0022】
なお、この例ではフラットハーネス4は、各補機3a,3bに直接接続されたうえで、モールド部6により接続部が封止された構造について説明したが、所定位置にそれぞれ各補機3a,3bと接続される図示しない複数のコネクタを備え、これら複数のコネクタを介して各補機3a,3bと接続される構造であっても良い。また、各補機3a,3bに形成された引っ掛け部としてのクリップ片7が複数のクリップ片7a,7bから構成された構造について説明したが、例えば図4(a)及び(b)に示すように、引っ掛け部は、各補機3a,3bにそれぞれ形成された1つのクリップ片7からなるものでも良い。この場合、クリップ片7は、同図(a)に示すように、フラットハーネス4を各補機3a,3bの外壁8に対してフラットハーネス4の厚さ方向に挟み込んで保持するように、フラットハーネス4との当接側の端部7cにフラットハーネス4の各導体9間の絶縁被覆11部分に嵌り込む突起部7dを備える構造であると、フラットハーネス4が幅方向にずれて各補機3a,3bから抜けてしまうことを防止することができるのでなお良い。
【0023】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、衝撃緩衝装置の一部を構成するカバー部に取り付けられる複数の補機に、ハーネスを一方の側面に引っ掛ける引っ掛け部が形成されているため、ハーネスをカバー部に固定するためのクリップやクランプ等の取付部材が別途不要となる。これにより、ハーネスの固定のための部品点数を削減し、安価に衝撃緩衝装置を製造することが可能となる。また、ハーネスを引っ掛け部に引っ掛けることにより、複数の補機間のハーネスの余長部分を各補機の近傍で調節することができるため、共通設計のハーネスを用いて種々の補機の取付態様に応じた調節が可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る衝撃緩衝装置を示す一部断面図である。
【図2】図1のA−A´断面図である。
【図3】図1のB−B´断面図である。
【図4】同衝撃緩衝装置に適用される他の補機の一部断面図である。
【図5】従来のハーネスが配索された衝撃緩衝装置を示す一部断面図である。
【符号の説明】1…バンパー、2…バンパーフェイス、3…補機、4…フラットハーネス、5…アブソーバ、6…モールド部、7…クリップ片、8…導体、11…絶縁被覆。
Claims (7)
- カバー部と、このカバー部に取り付けられた複数の補機と、これら複数の補機間を電気的に接続するハーネスとを備えた衝撃緩衝装置であって、
前記複数の補機は、前記カバー部への取付方向に向かって両側面のうち一方の側面に前記ハーネスを引っ掛ける引っ掛け部が形成されている
ことを特徴とする衝撃緩衝装置。 - 前記複数の補機は、前記カバー部への取付方向に向かって両側面のうちの他方の側面に前記ハーネスとの接続部を有するものであることを特徴とする請求項1記載の衝撃緩衝装置。
- 前記ハーネスは、前記複数の補機の近傍に配索された部分を除く前記複数の補機間を接続する部分がそれぞれ前記カバー部に沿う状態で配索されていることを特徴とする請求項1又は2記載の衝撃緩衝装置。
- 前記ハーネスは、複数の導体の各導体がそれぞれ絶縁被覆により覆われて平面状に並設された構造からなるフラットハーネスであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の衝撃緩衝装置。
- 前記ハーネスは、複数の導体がラミネート又は押出しによって平面的に形成された絶縁被覆により覆われた構造からなるフレキシブルフラットハーネスであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の衝撃緩衝装置。
- 前記ハーネスは、前記複数の補機とそれぞれ接続される複数のコネクタを備え、前記複数の補機は、前記複数のコネクタを介して前記ハーネスの所定位置にそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の衝撃緩衝装置。
- 前記引っ掛け部は、前記ハーネスを前記補機の側面に対して厚さ方向に挟み込んで保持する構造からなるものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の衝撃緩衝装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003107514A JP2004320831A (ja) | 2003-04-11 | 2003-04-11 | 衝撃緩衝装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003107514A JP2004320831A (ja) | 2003-04-11 | 2003-04-11 | 衝撃緩衝装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2004320831A true JP2004320831A (ja) | 2004-11-11 |
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ID=33469326
Family Applications (1)
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-
2003
- 2003-04-11 JP JP2003107514A patent/JP2004320831A/ja active Pending
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