JP2004319675A - カーボンナノチューブインダクタおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】自己形成的にコイル状に形成したカーボンナノチューブインダクタは、大量かつ安価に製作することは容易であるが、所望のインダクタンス値を持つインダクタを、決められた位置に複数個形成することが困難なため、集積化には不向きである。
【解決手段】上記問題を解決するため、金属触媒をパターンニングしておいた基板にカーボンナノチューブを合成し、スパイラルインダクタを形成する。カーボンナノチューブにより抵抗成分が下がり、インダクタンスの高性能化が実現できるだけでなく、巻き数によってインダクタンス値の制御が可能であり、集積化に適する。
【選択図】 図1
【解決手段】上記問題を解決するため、金属触媒をパターンニングしておいた基板にカーボンナノチューブを合成し、スパイラルインダクタを形成する。カーボンナノチューブにより抵抗成分が下がり、インダクタンスの高性能化が実現できるだけでなく、巻き数によってインダクタンス値の制御が可能であり、集積化に適する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーボンナノチューブを用いたインダクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
アナログ回路では、インダクタ(L)、容量(C)、抵抗(R)の3つの受動素子を組み合わせることによって回路が構成されている。近年、回路の高周波化が進み、各素子の高性能化と小型化が望まれている。これらの素子の中で、容量(C)と抵抗(R)は高性能化と小型化の実現が比較的に容易であることに対して、インダクタ(L)の高性能化と小型化は実現が極めて困難である。
【0003】
基板上に集積化可能な受動素子については、容量はMIM(Metal Insulator Metal)容量、抵抗は拡散抵抗およびポリシリコン抵抗、インダクタはスパイラルインダクタが一般に用いられている。図5には従来のスパイラルインダクタを示す。基板表面にアルミニウム配線5を渦巻き状にパターンニングすることで、インダクタを構成している。スパイラルインダクタを高性能化するために巻数を増加させると抵抗成分が増加し、インダクタの性能を示すQ値が低下する。
【0004】
小型インダクタとしては、近年、コイル状に合成されたカーボンナノチューブを利用したインダクタ(特許文献1参照。)が提案されている。カーボンナノチューブは比抵抗が銅よりも小さいことが知られており、インダクタの配線材料として理想的な材料である。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−134325号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の金属配線を用いたスパイラルインダクタにおいて小型化を実現しようとすると、金属配線の断面積を小さくする必要がある。しかし、断面積を小さくすると抵抗成分が増加してしまい、インダクタの特性を示すQ値が低下するという問題がある。従って,Q値の低下を防ぎ、小型化を実現するためには比抵抗の小さな材料を用いれば良いことになる。
【0007】
このような観点から、カーボンナノチューブはインダクタの配線材料として理想的な材料である。既に提案されているような自己的にコイル状に合成されたカーボンナノチューブインダクタは、同一のインダクタンスを持つ高性能小型インダクタを大量かつ安価に製作することには適しているが、トランジスタやダイオードとともに回路に集積化することは極めて困難である。
【0008】
また、カーボンナノチューブ1本あたりの電流密度は10μA程度であり、自己的にコイル状に合成されたカーボンナノチューブインダクタにおいては、過渡電流が流れた際に断線する恐れがある。さらには、基板上の決められた位置に、決められたインダクタンスを持つインダクタの形成に困難を要する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では、インダクタを構成する配線材料のすべて、もしくはその一部にカーボンナノチューブ(CNT)を用いることでインダクタ直列抵抗の低減を行い、トランジスタやダイオードなどと集積化が可能な、高いQ値を有するスパイラルインダクタを形成する。
【0010】
上記のインダクタを実現するため、カーボンナノチューブを合成するための金属触媒を前もって基板上に配置しておくことにより、基板上の決められた位置に、所望のインダクタンス値をもつインダクタの形成を可能にする。また、同時に複数の所望のインダクタンス値をもつインダクタの形成も可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1を用いて実施の形態1について説明する。
【0012】
図1で、(a−1)は平面図を、(a−2)はx−x’での断面図を示す。
【0013】
絶縁性を有する基板1上には、金属2が固定されている。この金属2には、カーボンナノチューブを合成するための触媒を含むことが望ましい。触媒にはFe,Ni,Coなどの転移金属が用いられる。低抵抗化を実現するために、金属2はCu、Al、Au、Agなどの比抵抗が小さな金属を含むことが望ましい。さらに金属2は、基板1との密着性をあげるために、その界面にTiなどの密着層を含むとさらに良い。
【0014】
また金属2は、金属2を構成している金属材料が基板2の方向に拡散することを防ぐために、TiN、TaNなどの拡散防止層を含むとさらによい。金属2は、電極パッドとして用いることもできる。金属2をワイヤーボンディングパッドとして用いる場合には、金属2は50μm〜1mm角程度にすればよい。金属2を半導体プロセスで用いるプラグ用パッドとして用いる場合には、金属2は0.1μm〜10μm角程度にすればよい。
【0015】
金属2に接するように、カーボンナノチューブ3が基板1に接するように渦巻き状に合成されている。カーボンナノチューブ3は、1本の円筒状のナノチューブからなるシングルウォールカーボンナノチューブでもよいし、長手方向に対して直交する平面において切断した断面視において同心円が描かれるように半径が異なる複数本の円筒状のカーボンナノチューブが重なり合ったマルチウォールカーボンナノチューブでもよい。
【0016】
ただし、シングルウォールカーボンナノチューブを利用する場合には、金属性を有することが望ましい。また、カーボンナノチューブ3はカーボンナノチューブが束になったカーボンナノファイバーでもよい。
【0017】
次に図2を用いて第1の製造方法について説明する。図において、左側(図中では(a−1)等と表記)は製造工程を示す平面図、右側(図中では(a−2)等と表記)は、x−x’での断面図を示している。この表記法は図1〜図5に共通である。
【0018】
まず絶縁性を有する基板1上に、触媒を含む金属2を成膜する(a−1,a−2参照)。絶縁性を有する基板には、SiN、SiO2、Al2O3などが用いられる。また基板1は、その表面が絶縁性を有していればよく、Si基板、GaAs基板、InP基板などの半導体基板上に、SiN、SiO2、Al2O3などの絶縁層を堆積したものでもかまわない。基板1に含まれる材料としては、500℃以上で融解しないことが望ましい。
【0019】
金属2の成膜方法としては、スパッタ法、真空蒸着法、CVD法が用いられる。金属2はTiN、TaNなどの拡散防止層を5〜15nm程度成膜した後に、成膜することが望ましい。
【0020】
次に金属2にリソグラフィー技術を用いてレジストをパターンニングし、その後、レジストをマスクとしてドライエッチング技術を用いて金属2をエッチングし、基板1上に金属2のパターンを形成する(b−1,b−2参照)。ここで、金属2は×型に配置され、各々の金属片には、上下、左右で対になる金属片が1つしかないように配置されている。パターンニングされた金属2の大きさは50nm〜1μm角程度に設定されている。
【0021】
次に金属2を触媒として、金属片の間にカーボンナノチューブ3を合成する(c−1,c−2参照)。実施の形態1においては、金属を有する基板に対して炭化水素等の炭素原料を供給するCVD法(化学気相成長法)を行えば、当該金属の周囲にランダムにナノチューブが形成されることを利用する。
【0022】
カーボンナノチューブ3はシングルウォールカーボンナノチューブでもよいし、マルチウォールカーボンナノチューブでもよい。ただし、シングルウォールカーボンナノチューブを利用する場合には、金属性を有することが望ましい。また、カーボンナノチューブ3はカーボンナノチューブが束になったカーボンナノファイバーでもよい。
【0023】
カーボンナノチューブの製造方法にはCVD法を用い、さらに合成中に平面図において左から右方向に向けて電界をかける(電界の向きは右から左でもよい)ことで、合成するカーボンナノチューブの向きを揃えることができる。電界の値としては0.1〜10V/μm程度がよい。
【0024】
具体的なCVD方法としては、金属2がパターンニングされた基板1を炭素原料雰囲気中にて500℃〜1000℃程度に加熱する方法が用いられる。
【0025】
炭素原料としては、主原料としてメタン、アセチレン、一酸化炭素、ベンゼン、エチレンなどが用いられ、水素やアンモニアを添加する場合もある。カーボンナノチューブ合成時には、マイクロ波プラズマなどのプラズマCVD法を用いると、さらによい。
【0026】
次に金属2を触媒として、電界の向きを平面図において下から上方向に向けて電界をかけながら(電界の向きは上から下でもよい。)、金属片の間にカーボンナノチューブを合成する(d−1,d−2参照)。カーボンナノチューブの製造方法には前記と同様のCVD法を用いる。
【0027】
このように、電界を印加しながらカーボンナノチューブを合成することで、目的とする位置にカーボンナノチューブの合成が可能となり、図2(d−1)のようにスパイラルインダクタを製作することができる。
【0028】
さらに、金属2の厚さは30nm〜1μm程度にするとよい。この程度の厚さであれば、製作したインダクタに絶縁性を有する膜を堆積した後に、ケミカルメカニカルポリッシング技術を用いて平坦化が可能となる。平坦化した後に、さらに複数回のカーボンナノチューブスパイラルインダクタを形成すれば、本発明のインダクタを多段に製作することも可能となる。
【0029】
(実施の形態2)
次に図3を用いて、実施の形態2、すなわち第2の製造方法について説明する。
【0030】
まず絶縁性を有する基板1上に、触媒を含む金属2を成膜する(a−1,a−2参照)。絶縁性を有する基板には、SiN、SiO2、Al2O3などが用いられる。また基板1は、その表面が絶縁性を有していればよく、Si基板、GaAs基板、InP基板などの半導体基板上に、SiN、SiO2、Al2O3などの絶縁層を堆積したものでもかまわない。
【0031】
基板1に含まれる材料としては、500℃以上で融解しないことが望ましい。金属2の成膜方法としては、スパッタ法、真空蒸着法、CVD法が用いられる。金属2はTiN、TaNなどの拡散防止層を5〜15nm程度成膜した後に、成膜することが望ましい。
【0032】
次に金属2にリソグラフィー技術を用いてレジストをパターンニングし、その後、レジストをマスクとしてドライエッチング技術を用いて金属2をエッチングし、基板1上に金属2のパターンを形成する(b−1,b−2参照)。このとき、金属2は渦巻き状にパターンニングされていることが第2の製造方法の特徴であり、第1の製造方法と異なる点である。
【0033】
次に金属2を触媒として、金属上部および側面部にカーボンナノチューブ3を合成する(c−1,c−2参照)。カーボンナノチューブ3はシングルウォールカーボンナノチューブでもよいし、マルチウォールカーボンナノチューブでもよい。ただし、シングルウォールカーボンナノチューブを利用する場合には、金属性を有することが望ましい。
【0034】
また、カーボンナノチューブ3はカーボンナノチューブが束になったカーボンナノファイバーでもよい。カーボンナノチューブの製造方法にはCVD法を用いる。CVD法の具体的な説明は、第1の製造方法で述べたとおりである。
【0035】
このように、渦巻き状にパターンニングされた触媒を含む金属2にカーボンナノチューブ3を合成すると、合成されるカーボンナノチューブは金属上部および側面部に合成されるため、金属とカーボンナノチューブからなるスパイラルインダクタが形成できる。インダクタンス値は、巻き数によって所望の値を得ることが可能である。さらに、巻き数の異なる複数の金属パターンを用いれば、インダクタンス値の異なる複数のインダクタの製作が可能であり、高周波集積回路に非常に適している。
【0036】
第2の製造方法を用いれば、カーボンナノチューブの合成中に電界の印加が必要ないため、カーボンナノチューブ合成装置を簡略化できるという利点がある。
【0037】
さらに、カーボンナノチューブ3の厚さは30nm〜1μm程度にするとよい。この程度の厚さであれば、製作したインダクタに絶縁性を有する膜を堆積した後に、ケミカルメカニカルポリッシング技術を用いて平坦化が可能となる。平坦化した後に、さらに複数回のカーボンナノチューブスパイラルインダクタを形成すれば、本発明のインダクタを多段に製作することも可能となる。
【0038】
(実施の形態3)
次に図4を用いて、実施の形態3、すなわち第3の製造方法について説明する。まず絶縁性を有する基板1に上面から見たときに渦巻き状になるように溝4を形成する(a−1,a−2参照)。あらかじめ、基板1に溝を形成しておくことが本第3の製造方法の特徴であり、製造方法1および2と大きく異なる点である。溝4の形成には、従来のリソグラフィー技術とドライエッチング技術により形成が可能である。溝の深さは50nm〜4μm程度が望ましい。
【0039】
絶縁性を有する基板には、SiN、SiO2、Al2O3などが用いられる。また基板1は、その表面および溝の内部が絶縁性を有しておればよく、Si基板、GaAs基板、InP基板などの半導体基板上に、SiN、SiO2、Al2O3などの絶縁層を堆積した後に、溝を形成したものでもかまわない。基板1に含まれる材料としては、500℃以上で融解しないことが望ましい。
【0040】
次に金属2の成膜を行う(b−1,b−2参照)。金属2の成膜方法としては、スパッタ法、真空蒸着法、CVD法が用いられる。金属2は、溝4の側面に成膜してもよいし、しなくともよい。金属2はTiN、TaNなどの拡散防止層を5〜15nm程度成膜した後に、成膜することが望ましい。ただし、金属2の膜厚は、溝4の深さより薄くする必要がある。
【0041】
次にケミカルメカニカルポリッシング(CMP)技術を用いて基板表面の金属層を除去し、溝の内部にのみ、金属2を残すようにする(c−1,c−2参照)。
【0042】
次に溝4の内部にある金属2を触媒として、溝の内部にカーボンナノチューブ3を合成する(d−1,d−2参照)。カーボンナノチューブ3はシングルウォールカーボンナノチューブでもよいし、マルチウォールカーボンナノチューブでもよい。ただし、シングルウォールカーボンナノチューブを利用する場合には、金属性を有することが望ましい。また、カーボンナノチューブ3はカーボンナノチューブが束になったカーボンナノファイバーでもよい。カーボンナノチューブの製造方法にはCVD法を用いる。CVD法の具体的な説明は、第1の製造方法で述べたとおりである。
【0043】
合成時にカーボンナノチューブは、溝からはみ出しても構わない。溝からはみ出したカーボンナノチューブはケミカルメカニカルポリッシング(CMP)技術を用いることで、溝内部に収納された形状にすることが可能である。
【0044】
このように、絶縁性を有する基板に溝を形成し、溝の内部に触媒を含む金属を配置し、溝の内部にのみカーボンナノチューブを合成することにより、位置の制御性、インダクタ特性の制御性が極めて良好な、高性能カーボンナノチューブインダクタの形成が可能である。インダクタンス値は、巻き数によって所望の値を得ることが可能である。
【0045】
さらに、巻き数の異なる複数の溝パターンを用いれば、インダクタンス値の異なる複数のインダクタの製作が可能であり、高周波集積回路に非常に適している。また、カーボンナノチューブの幅は溝の幅で制御することが可能であり、さらに、カーボンナノチューブの高さは溝の高さで制御が可能であるため、特性バラツキの極めて小さいインダクタの製作が可能である。
【0046】
また、本第3の製造方法を用いれば、カーボンナノチューブの合成中に電界の印加が必要ないため、カーボンナノチューブ合成装置を簡略化できるという利点がある。さらに、本発明では、インダクタ表面を平坦に作り込むことが可能であり、本発明のインダクタを多段に製作することも可能となる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、比抵抗が極めて小さいカーボンナノチューブをスパイラルインダクタの配線の一部として用いることで、抵抗成分を下げることができ、Q値が極めて良好なスパイラルインダクタを提供できる。また、所望のインダクタンス値を持つインダクタが形成可能であるため、トランジスタやダイオードとともに集積化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す図
【図2】第1の製造方法を説明する図
【図3】第2の製造方法を説明する図
【図4】第3の製造方法を説明する図
【図5】従来のスパイラルインダクタを説明する図
【符号の説明】
1 絶縁性を有する基板
2 金属
3 カーボンナノチューブ
4 基板に形成された溝
5 アルミニウム
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーボンナノチューブを用いたインダクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
アナログ回路では、インダクタ(L)、容量(C)、抵抗(R)の3つの受動素子を組み合わせることによって回路が構成されている。近年、回路の高周波化が進み、各素子の高性能化と小型化が望まれている。これらの素子の中で、容量(C)と抵抗(R)は高性能化と小型化の実現が比較的に容易であることに対して、インダクタ(L)の高性能化と小型化は実現が極めて困難である。
【0003】
基板上に集積化可能な受動素子については、容量はMIM(Metal Insulator Metal)容量、抵抗は拡散抵抗およびポリシリコン抵抗、インダクタはスパイラルインダクタが一般に用いられている。図5には従来のスパイラルインダクタを示す。基板表面にアルミニウム配線5を渦巻き状にパターンニングすることで、インダクタを構成している。スパイラルインダクタを高性能化するために巻数を増加させると抵抗成分が増加し、インダクタの性能を示すQ値が低下する。
【0004】
小型インダクタとしては、近年、コイル状に合成されたカーボンナノチューブを利用したインダクタ(特許文献1参照。)が提案されている。カーボンナノチューブは比抵抗が銅よりも小さいことが知られており、インダクタの配線材料として理想的な材料である。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−134325号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の金属配線を用いたスパイラルインダクタにおいて小型化を実現しようとすると、金属配線の断面積を小さくする必要がある。しかし、断面積を小さくすると抵抗成分が増加してしまい、インダクタの特性を示すQ値が低下するという問題がある。従って,Q値の低下を防ぎ、小型化を実現するためには比抵抗の小さな材料を用いれば良いことになる。
【0007】
このような観点から、カーボンナノチューブはインダクタの配線材料として理想的な材料である。既に提案されているような自己的にコイル状に合成されたカーボンナノチューブインダクタは、同一のインダクタンスを持つ高性能小型インダクタを大量かつ安価に製作することには適しているが、トランジスタやダイオードとともに回路に集積化することは極めて困難である。
【0008】
また、カーボンナノチューブ1本あたりの電流密度は10μA程度であり、自己的にコイル状に合成されたカーボンナノチューブインダクタにおいては、過渡電流が流れた際に断線する恐れがある。さらには、基板上の決められた位置に、決められたインダクタンスを持つインダクタの形成に困難を要する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では、インダクタを構成する配線材料のすべて、もしくはその一部にカーボンナノチューブ(CNT)を用いることでインダクタ直列抵抗の低減を行い、トランジスタやダイオードなどと集積化が可能な、高いQ値を有するスパイラルインダクタを形成する。
【0010】
上記のインダクタを実現するため、カーボンナノチューブを合成するための金属触媒を前もって基板上に配置しておくことにより、基板上の決められた位置に、所望のインダクタンス値をもつインダクタの形成を可能にする。また、同時に複数の所望のインダクタンス値をもつインダクタの形成も可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1を用いて実施の形態1について説明する。
【0012】
図1で、(a−1)は平面図を、(a−2)はx−x’での断面図を示す。
【0013】
絶縁性を有する基板1上には、金属2が固定されている。この金属2には、カーボンナノチューブを合成するための触媒を含むことが望ましい。触媒にはFe,Ni,Coなどの転移金属が用いられる。低抵抗化を実現するために、金属2はCu、Al、Au、Agなどの比抵抗が小さな金属を含むことが望ましい。さらに金属2は、基板1との密着性をあげるために、その界面にTiなどの密着層を含むとさらに良い。
【0014】
また金属2は、金属2を構成している金属材料が基板2の方向に拡散することを防ぐために、TiN、TaNなどの拡散防止層を含むとさらによい。金属2は、電極パッドとして用いることもできる。金属2をワイヤーボンディングパッドとして用いる場合には、金属2は50μm〜1mm角程度にすればよい。金属2を半導体プロセスで用いるプラグ用パッドとして用いる場合には、金属2は0.1μm〜10μm角程度にすればよい。
【0015】
金属2に接するように、カーボンナノチューブ3が基板1に接するように渦巻き状に合成されている。カーボンナノチューブ3は、1本の円筒状のナノチューブからなるシングルウォールカーボンナノチューブでもよいし、長手方向に対して直交する平面において切断した断面視において同心円が描かれるように半径が異なる複数本の円筒状のカーボンナノチューブが重なり合ったマルチウォールカーボンナノチューブでもよい。
【0016】
ただし、シングルウォールカーボンナノチューブを利用する場合には、金属性を有することが望ましい。また、カーボンナノチューブ3はカーボンナノチューブが束になったカーボンナノファイバーでもよい。
【0017】
次に図2を用いて第1の製造方法について説明する。図において、左側(図中では(a−1)等と表記)は製造工程を示す平面図、右側(図中では(a−2)等と表記)は、x−x’での断面図を示している。この表記法は図1〜図5に共通である。
【0018】
まず絶縁性を有する基板1上に、触媒を含む金属2を成膜する(a−1,a−2参照)。絶縁性を有する基板には、SiN、SiO2、Al2O3などが用いられる。また基板1は、その表面が絶縁性を有していればよく、Si基板、GaAs基板、InP基板などの半導体基板上に、SiN、SiO2、Al2O3などの絶縁層を堆積したものでもかまわない。基板1に含まれる材料としては、500℃以上で融解しないことが望ましい。
【0019】
金属2の成膜方法としては、スパッタ法、真空蒸着法、CVD法が用いられる。金属2はTiN、TaNなどの拡散防止層を5〜15nm程度成膜した後に、成膜することが望ましい。
【0020】
次に金属2にリソグラフィー技術を用いてレジストをパターンニングし、その後、レジストをマスクとしてドライエッチング技術を用いて金属2をエッチングし、基板1上に金属2のパターンを形成する(b−1,b−2参照)。ここで、金属2は×型に配置され、各々の金属片には、上下、左右で対になる金属片が1つしかないように配置されている。パターンニングされた金属2の大きさは50nm〜1μm角程度に設定されている。
【0021】
次に金属2を触媒として、金属片の間にカーボンナノチューブ3を合成する(c−1,c−2参照)。実施の形態1においては、金属を有する基板に対して炭化水素等の炭素原料を供給するCVD法(化学気相成長法)を行えば、当該金属の周囲にランダムにナノチューブが形成されることを利用する。
【0022】
カーボンナノチューブ3はシングルウォールカーボンナノチューブでもよいし、マルチウォールカーボンナノチューブでもよい。ただし、シングルウォールカーボンナノチューブを利用する場合には、金属性を有することが望ましい。また、カーボンナノチューブ3はカーボンナノチューブが束になったカーボンナノファイバーでもよい。
【0023】
カーボンナノチューブの製造方法にはCVD法を用い、さらに合成中に平面図において左から右方向に向けて電界をかける(電界の向きは右から左でもよい)ことで、合成するカーボンナノチューブの向きを揃えることができる。電界の値としては0.1〜10V/μm程度がよい。
【0024】
具体的なCVD方法としては、金属2がパターンニングされた基板1を炭素原料雰囲気中にて500℃〜1000℃程度に加熱する方法が用いられる。
【0025】
炭素原料としては、主原料としてメタン、アセチレン、一酸化炭素、ベンゼン、エチレンなどが用いられ、水素やアンモニアを添加する場合もある。カーボンナノチューブ合成時には、マイクロ波プラズマなどのプラズマCVD法を用いると、さらによい。
【0026】
次に金属2を触媒として、電界の向きを平面図において下から上方向に向けて電界をかけながら(電界の向きは上から下でもよい。)、金属片の間にカーボンナノチューブを合成する(d−1,d−2参照)。カーボンナノチューブの製造方法には前記と同様のCVD法を用いる。
【0027】
このように、電界を印加しながらカーボンナノチューブを合成することで、目的とする位置にカーボンナノチューブの合成が可能となり、図2(d−1)のようにスパイラルインダクタを製作することができる。
【0028】
さらに、金属2の厚さは30nm〜1μm程度にするとよい。この程度の厚さであれば、製作したインダクタに絶縁性を有する膜を堆積した後に、ケミカルメカニカルポリッシング技術を用いて平坦化が可能となる。平坦化した後に、さらに複数回のカーボンナノチューブスパイラルインダクタを形成すれば、本発明のインダクタを多段に製作することも可能となる。
【0029】
(実施の形態2)
次に図3を用いて、実施の形態2、すなわち第2の製造方法について説明する。
【0030】
まず絶縁性を有する基板1上に、触媒を含む金属2を成膜する(a−1,a−2参照)。絶縁性を有する基板には、SiN、SiO2、Al2O3などが用いられる。また基板1は、その表面が絶縁性を有していればよく、Si基板、GaAs基板、InP基板などの半導体基板上に、SiN、SiO2、Al2O3などの絶縁層を堆積したものでもかまわない。
【0031】
基板1に含まれる材料としては、500℃以上で融解しないことが望ましい。金属2の成膜方法としては、スパッタ法、真空蒸着法、CVD法が用いられる。金属2はTiN、TaNなどの拡散防止層を5〜15nm程度成膜した後に、成膜することが望ましい。
【0032】
次に金属2にリソグラフィー技術を用いてレジストをパターンニングし、その後、レジストをマスクとしてドライエッチング技術を用いて金属2をエッチングし、基板1上に金属2のパターンを形成する(b−1,b−2参照)。このとき、金属2は渦巻き状にパターンニングされていることが第2の製造方法の特徴であり、第1の製造方法と異なる点である。
【0033】
次に金属2を触媒として、金属上部および側面部にカーボンナノチューブ3を合成する(c−1,c−2参照)。カーボンナノチューブ3はシングルウォールカーボンナノチューブでもよいし、マルチウォールカーボンナノチューブでもよい。ただし、シングルウォールカーボンナノチューブを利用する場合には、金属性を有することが望ましい。
【0034】
また、カーボンナノチューブ3はカーボンナノチューブが束になったカーボンナノファイバーでもよい。カーボンナノチューブの製造方法にはCVD法を用いる。CVD法の具体的な説明は、第1の製造方法で述べたとおりである。
【0035】
このように、渦巻き状にパターンニングされた触媒を含む金属2にカーボンナノチューブ3を合成すると、合成されるカーボンナノチューブは金属上部および側面部に合成されるため、金属とカーボンナノチューブからなるスパイラルインダクタが形成できる。インダクタンス値は、巻き数によって所望の値を得ることが可能である。さらに、巻き数の異なる複数の金属パターンを用いれば、インダクタンス値の異なる複数のインダクタの製作が可能であり、高周波集積回路に非常に適している。
【0036】
第2の製造方法を用いれば、カーボンナノチューブの合成中に電界の印加が必要ないため、カーボンナノチューブ合成装置を簡略化できるという利点がある。
【0037】
さらに、カーボンナノチューブ3の厚さは30nm〜1μm程度にするとよい。この程度の厚さであれば、製作したインダクタに絶縁性を有する膜を堆積した後に、ケミカルメカニカルポリッシング技術を用いて平坦化が可能となる。平坦化した後に、さらに複数回のカーボンナノチューブスパイラルインダクタを形成すれば、本発明のインダクタを多段に製作することも可能となる。
【0038】
(実施の形態3)
次に図4を用いて、実施の形態3、すなわち第3の製造方法について説明する。まず絶縁性を有する基板1に上面から見たときに渦巻き状になるように溝4を形成する(a−1,a−2参照)。あらかじめ、基板1に溝を形成しておくことが本第3の製造方法の特徴であり、製造方法1および2と大きく異なる点である。溝4の形成には、従来のリソグラフィー技術とドライエッチング技術により形成が可能である。溝の深さは50nm〜4μm程度が望ましい。
【0039】
絶縁性を有する基板には、SiN、SiO2、Al2O3などが用いられる。また基板1は、その表面および溝の内部が絶縁性を有しておればよく、Si基板、GaAs基板、InP基板などの半導体基板上に、SiN、SiO2、Al2O3などの絶縁層を堆積した後に、溝を形成したものでもかまわない。基板1に含まれる材料としては、500℃以上で融解しないことが望ましい。
【0040】
次に金属2の成膜を行う(b−1,b−2参照)。金属2の成膜方法としては、スパッタ法、真空蒸着法、CVD法が用いられる。金属2は、溝4の側面に成膜してもよいし、しなくともよい。金属2はTiN、TaNなどの拡散防止層を5〜15nm程度成膜した後に、成膜することが望ましい。ただし、金属2の膜厚は、溝4の深さより薄くする必要がある。
【0041】
次にケミカルメカニカルポリッシング(CMP)技術を用いて基板表面の金属層を除去し、溝の内部にのみ、金属2を残すようにする(c−1,c−2参照)。
【0042】
次に溝4の内部にある金属2を触媒として、溝の内部にカーボンナノチューブ3を合成する(d−1,d−2参照)。カーボンナノチューブ3はシングルウォールカーボンナノチューブでもよいし、マルチウォールカーボンナノチューブでもよい。ただし、シングルウォールカーボンナノチューブを利用する場合には、金属性を有することが望ましい。また、カーボンナノチューブ3はカーボンナノチューブが束になったカーボンナノファイバーでもよい。カーボンナノチューブの製造方法にはCVD法を用いる。CVD法の具体的な説明は、第1の製造方法で述べたとおりである。
【0043】
合成時にカーボンナノチューブは、溝からはみ出しても構わない。溝からはみ出したカーボンナノチューブはケミカルメカニカルポリッシング(CMP)技術を用いることで、溝内部に収納された形状にすることが可能である。
【0044】
このように、絶縁性を有する基板に溝を形成し、溝の内部に触媒を含む金属を配置し、溝の内部にのみカーボンナノチューブを合成することにより、位置の制御性、インダクタ特性の制御性が極めて良好な、高性能カーボンナノチューブインダクタの形成が可能である。インダクタンス値は、巻き数によって所望の値を得ることが可能である。
【0045】
さらに、巻き数の異なる複数の溝パターンを用いれば、インダクタンス値の異なる複数のインダクタの製作が可能であり、高周波集積回路に非常に適している。また、カーボンナノチューブの幅は溝の幅で制御することが可能であり、さらに、カーボンナノチューブの高さは溝の高さで制御が可能であるため、特性バラツキの極めて小さいインダクタの製作が可能である。
【0046】
また、本第3の製造方法を用いれば、カーボンナノチューブの合成中に電界の印加が必要ないため、カーボンナノチューブ合成装置を簡略化できるという利点がある。さらに、本発明では、インダクタ表面を平坦に作り込むことが可能であり、本発明のインダクタを多段に製作することも可能となる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、比抵抗が極めて小さいカーボンナノチューブをスパイラルインダクタの配線の一部として用いることで、抵抗成分を下げることができ、Q値が極めて良好なスパイラルインダクタを提供できる。また、所望のインダクタンス値を持つインダクタが形成可能であるため、トランジスタやダイオードとともに集積化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す図
【図2】第1の製造方法を説明する図
【図3】第2の製造方法を説明する図
【図4】第3の製造方法を説明する図
【図5】従来のスパイラルインダクタを説明する図
【符号の説明】
1 絶縁性を有する基板
2 金属
3 カーボンナノチューブ
4 基板に形成された溝
5 アルミニウム
Claims (7)
- 基板上に形成されたスパイラルインダクタにおいて、
インダクタを構成する配線のすべて、もしくはその一部がカーボンナノチューブであることを特徴とするインダクタ。 - 請求項1に記載のインダクタにおいて、
前記インダクタを構成する配線は触媒を含み、
上記触媒を用いてカーボンナノチューブが合成されることを特徴とするインダクタ。 - 請求項2に記載のインダクタにおいて、
絶縁性を有する基板上に触媒が目的とする位置に形成されており、
上記触媒間を繋ぐようにカーボンナノチューブを合成することにより形成された、インダクタ。 - 請求項1に記載のインダクタにおいて、
絶縁性を有する基板と、
上記基板上に成膜された金属層からなる基板を備え、
上記金属層は渦巻き状に形成されており、
上記金属層の上部もしくは側面に、上記金属層に接するようにカーボンナノチューブが配置されていることを特徴とするインダクタ。 - 請求項4に記載のインダクタにおいて、
前記金属層は触媒を含み、
上記触媒を用いてカーボンナノチューブが合成されることを特徴とするインダクタ。 - 渦巻き状に溝が形成された絶縁性を有する基板において、
上記溝の内部には触媒が配置されており、
上記触媒を用いて、上記溝の内部にカーボンナノチューブが合成されることを特徴とするインダクタ。 - 請求項2、3、5および6に記載のインダクタにおいて、
前記触媒はFe,Ni,Coなどの転移金属の何れか、もしくは複数を含むことを特徴とするインダクタ。
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