JP2004318686A - 送信済みメールの消去可能な電子メールシステム - Google Patents

送信済みメールの消去可能な電子メールシステム Download PDF

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Noriaki Tsuji
憲明 辻
Tomoyoshi Iwamoto
朋美 岩本
Koji Hirano
晃治 平野
Masahiko Hayashi
雅彦 林
Naohiko Ibarada
尚彦 茨田
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Abstract

【課題】本特許では、必要とする場合に受信者に送信者の消去意思をメールで確認し、受信者が同意することによって、システムから消去を可能とするものである。
【解決手段】送信者が送付したメールが受信者のメールボックスに入った段階で、システム上一意のメール文書IDがふられ、受信したメールを受信者が開くと、受信者側のメール文書IDがエージェントによって送信者側に自動送信される。送信者が、受信者に消去の許可を求めるメールを送信する。そのフォームには許可・否認のボタンがついており、選んだボタンに応じて、エージェントが対象メールの消去・保留、消去要請メール自体の消去、及び受信者・送信者双方への処理結果の通知を行なう。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークで接続された複数のコンピュータ上で、協調作業を支援するグループウェアの機能であるメールシステムとエージェントを利用した技術である。
【0002】
この技術により、柔軟性のあるメールシステムに改良することが可能となる。
【0003】
【従来の技術】
近年、コンピュータ及びネットワーク技術の発展により、そのコミュニケーションツールとして、グループウェアのメールシステムが多く利用されている。グループウェア上のメールシステムは、シンプルなSMTPメールシステムに加え、よりユーザにやさしく、柔軟な機能を兼ね備えており、業務でメールシステムを利用するうえでは、なくてはならないものとなってきている。
【0004】
そのためにも、このメールシステムの役割はかなり重要である。
【0005】
ユーザがメールを利用し、業務をこなしていくうちにさまざまな想像していなかったメールシステムの問題点が発生している。
【0006】
既存技術(マイクロソフトエクスチェンジ)では、未読メールを消すものは存在した。しかし、既読のメールを送信者の意思と受信者の確認で消去するものは存在しなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
「メール誤送信の撤回」:メールの送信において、宛先の誤り、計画の変更、記述内容の誤り、などがあったために送信後にその電文を撤回したい場合がある。しかしながら、送信処理を行った後では、電文は手元を離れサーバーの管理の範疇となり容易にかつ自動的にこれを撤回することは不可能である。
【0008】
本発明は、こうした要望を解決する手法を提供するものである。すなわち、受信時にメール文書IDを付与することで、受信電文1件を特定する手段を提供し、消去を要する際にそのメール文書IDを特定することで受信者への消去の可否を問い合わせる通知メールを新たに送信し、受信者の消去可否の判断により、送信済みメールの撤回することの可能性を提供する。
【0009】
「重要メール送信作業における安心感の提供」:機密内容を含む場合や引用による情報拡散の予防のために、送信済みメールを受信者が長期間に渡って保持することなく、送信者の意思により適切な時期に抹消をすることの可能性を提供する。メールの消去にあたっては、受信者の消去許諾があった時に即時に行うもの、送信者の判断で即時消去するもの、送信者の判断で猶予期間の終了を待って消去するものが選択でき、受信者の数、コンテンツの重要性、緊急度などに応じた消去方法を適用できる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
グループウエアシステム(LotusDomino,LotusNotesを想定)の既存基本的メール配信機能への追加機能群
・受信メールの文書IDの自動返信機能
・消去要請フォーム提供機能
・消去の要請メールの送信機能
・消去の許可・否認判断の入力機能
・消去処理機能および消去通知機能
・否認時の消去要請メールの消去機能と否認通知機能
・消去メールの文書ID記録機能
【0011】
【発明の実施の形態】
本システムは、グループウェアのメール機能及びエージェントを使用したものである。送信者が送付したメールが受信者のメールボックスに入った段階で、システム上一意のメール文書IDがふられ、受信したメールを受信者が開くと、受信者側のメール文書IDがエージェントによって送信者側に自動送信される。送信者が何らかの理由で送信したメールを受信者の受信メールボックスから消去したい場合、送信者はあらかじめ用意されたフォームにその対象メール文書IDを入力することにより、対象メール文書を特定した上で、受信者に消去の許可を求めるメールを送信する。そのフォームには許可・否認のボタンがついており、受信者は消去要請に許可する場合、許可ボタンを、否認する場合、否認ボタンをクリックする。すると、選んだボタンに応じて、エージェントが対象メールの消去・保留、消去要請メール自体の消去、及び受信者・送信者双方への処理結果の通知を行なう。受信者の判断を挟むのは、既に受信者が読んだ文書は受信者の所有権を有しているため、送信者の都合で勝手に消去することを防ぐための手段である。
【0012】
メール文書IDはシステム全体で一意のため、送信者のサーバーと受信者のサーバーが違っていても機能する。
【0013】
(実施例1)
次に、添付の図を用いて本システムの具体的な動作の詳細を説明する。
【0014】
図1は、送信者Aが受信者Bに対し、メールを送信して、受信者Bがそのメールを開くことによって、エージェントが起動され、受信メール文書IDが送信者Aにメールで通知されるまでの動きを示している。即ち、送信者Aはメールサーバーにアクセスして、通常のメール送信用のフォームを呼び出す。そのフォームに入力して受信者Bに対してメールを送信する。すると、送信者Aの送信メールボックスに送付したメールのコピーが、また、受信者Bの受信メールボックスにメールが配信される。受信者Bはメールサーバーの自分の受信メールボックスにアクセスし、当該メールを開いて読む。受信者Bが当該メールを開いたことをイベントとし、メールサーバー内のエージェントが起動する。このエージェントによって、受信者側のメール文書ID(送信者A側のメール文書IDとは異なる)を取得し、送信者Aにそのメール文書IDを知らせるという仕組みになっている。このメール文書IDは一意のもので、他のメール文書との重複は有り得ないものである。
【0015】
図2は、送信者Aが既に送信し、受信者Bが開いて受信者側メール文書IDが送信者Aに知らされている文書に対し、何らかの理由で受信者Bの受信メールボックスから消去してしまいたいと考えた場合の動きを記したものである。送信者Aはメールサーバーにアクセスし、消去要請用のフォームを呼び出す。そのフォーム中には消去対象メール文書IDを記す欄があり、そこに既に受信した受信者メール文書IDを入力する。これにより、消去対象メールを特定することができる。送信者がメールを送信し、受信者Bがメールサーバーの受信ボックスから消去要請のメールを開くと、そのフォームには受信者Bが自分のメールボックスに入っている消去対象メールの消去を許可するか、否認するかを判断するためのボタンがある。いずれかのボタンをクリックすることで、受信者Bが自らの意志を表わすと、メールサーバーのエージェントが起動する。
【0016】
図3は図2において、受信者Bが対象メールの消去を許可した場合のエージェントによる処理を示している。エージェントは受信者Bの受信ボックスから消去対象のメール文書、及び送信者Aが送信した消去許可の要請メール文書を消去する。更に、送信者のメールボックスに、受信者Bが消去要請を許可したため、消去対象メール文書及び消去要請文書共に受信者Bのメールボックスから消去された旨のメールを自動で送る。同時に、受信者Bのデスクトップに対しても同様のメッセージを表示する(この時、受信者Bはメールサーバーとのセッションを既に確立しているので、メールとしてメッセージを送らず、デスクトップ上にメッセージボックスの形でメッセージが表示される)。送信者Aはメールの確認設定によってサーバーから送られてくる新規メール受信通知に従って、メールサーバーにアクセスし、自分の受信ボックス内にある、エージェントによって作成・送付された処理メッセージを読む。
【0017】
図4は図2において、受信者Bが対象メールの消去を否認した場合のエージェントによる処理を示している。エージェントは受信者Bの受信ボックスから送信者Aが送信した消去許可の要請メール文書を消去する。しかし、消去対象メール文書は消去されない。更に、送信者のメールボックスに、受信者Bが消去要請を否認したため、消去要請文書のみが受信者Bのメールボックスから消去され、消去対象メール文書は消去されなかった旨のメールを自動で送る。同時に、受信者Bのデスクトップに対しても同様のメッセージを表示する(この時、受信者Bはメールサーバーとのセッションを既に確立しているので、メールとしてメッセージを送らず、デスクトップ上にメッセージボックスの形でメッセージが表示される)。送信者Aはメールの確認設定によってサーバーから送られてくる新規メール受信通知に従って、メールサーバーにアクセスし、自分の受信ボックス内にある、エージェントによって作成・送付された処理メッセージを読む。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、受信者の確認を得ることで、受信者の意思を尊重しながら、送信者が誤って送付したメール、既に不要になったメール、或いは期限付きで消去されるべきメールを受信者側のメールボックスから消去することにより、セキュリティの向上とディスクスペースの節約、情報へのアクセススピードアップを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で、受信者側の消去対象メール文書IDを取得する方法を説明したフロー図である。
【図2】送信者が既に送付し、受信者が既に読んだメールに対し、送信者が消去しようとする場合の処理のうち、受信者が送信者の消去要請に対して許可するか、否認するかの判断を行なってエージェントが呼び出されるまでのフロー図である。
【図3】送信者の消去要請に対して、受信者が許可した場合のエージェントによる処理を示したフロー図である。
【図4】送信者の消去要請に対して、受信者が否認した場合のエージェントによる処理を示したフロー図である。
【図5】送信者から受信者にメールが送付され、受信者がそのメールを開いたときに送信者に受信者側のメール文書IDが通知される仕組みを示したフローチャートである。
【図6】送信者が既に送付し、受信者が読んだメールに対し、受信者の許可を得て、そのメールを受信者の受信ボックスから消去しようとする行為についてのフローチャートである。
【図7】消去要請用フォームの例。

Claims (3)

  1. 電子メールの送信者から送られたメールが受信者に届いた後に、送信者側からの指示により、受信者側へのメール処理アクション(消去)を可能とする。
  2. 上記、請求項1のアクションを可能とするために、受信者の受信メールにメール文書IDを発行し、このメール文書IDを送信者に送る。システムは送信者の指定するメール文書IDを受けてメール処理アクションを実行する。このメール文書IDはシステム(メールシステム)全体で一意となっている。システムとは、同一のアドレス帳を共有するサーバー群(単位ドメイン)をさす、
    メール文書IDはシステム側で管理され、メール文書IDから、メールの送信者、受信者、SUBJECT、送信日などのメール情報が簡単に収集できる、
    メール文書IDをキーとして、複数のサーバーをまたがっても(つまり、送信者のサーバーと受信者のサーバーが違っていても)消去を可能とする。
  3. 上記、請求項2における消去は、自動消去または、受信者への消去確認にもとづく消去が選択できる。消去時に送信者が消去の確認有りを選択した場合、システムは受信者に消去の確認を行うメールを送り消去の許諾/否認を選択することを可能とする。また、送信者が消去の確認を省略する選択(自動消去)を選択した場合、システムは、更に消去を即時に行うか、一定期間の猶予を持って行うかの選択も可能とする。消去の確認を省略する場合、受信者には消去の時期、消去者(送信者)、消去のメールの表題などが通知される。消去確認の省略は特に、例えば複数の生産ラインへの生産図面の配布など、受信者が複数存在し、かつ情報の伝達方向が一定方向の場合に有効な手段を提供する。
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