JP2004318024A - 光学素子、光走査装置、鏡面駒、位置決め治具及び位置決め方法 - Google Patents

光学素子、光走査装置、鏡面駒、位置決め治具及び位置決め方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光学素子の精度を極端に上げることなく、走査方向に関する位置合せが高精度化でき、共通の光学素子を用いて複数段配置の位置決めが簡易にできる光学素子を得る。
【解決手段】所定の曲率半径のレンズ面52を有し、光源から出射されて偏向されたビームを主走査方向に光走査する光学素子に関する。光学素子5の主走査方向の両端部に形成されて、光学素子5の主走査方向を位置決めするための基準リブ53aに形成されている位置決め面53bと、位置決め面53bに対して直交する上下一対の基準面とを備えている。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の曲率半径の被転写面を有し、光源から出射されて偏向されたビームを主走査方向に光走査する光学素子、光走査装置、鏡面駒、位置決め治具及び位置決め方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数のレーザ光源から出射された各ビームを偏向手段及び結像手段を介してそれぞれ感光体上に導き、該感光体上にて画像情報に応じて画像形成する多色画像装置の光走査装置がある。
【0003】
近年、多色画像形成装置の高速化、高画質化に対応するために、4つの感光体ドラムを出力紙の搬送方向に配列させ、各感光体ドラムに対応したビームで同時露光し、各々異なる色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の現像器で現像した画像を順次、転写し、重ね合わせてカラー画像を形成するデジタル複写機やレーザプリンタが実用化されている。
【0004】
このような画像出力機にて光走査する際、複数の走査手段が用いられるが、その走査手段を配置するために大きなスペースが必要になり、装置全体が大型化するという問題があった。
【0005】
そこで、特開平4−127115号公報に開示されているように、複数のビームを単一の偏向器に入射して走査し、結像レンズを副走査方向に層状に重ねて一体的に構成、配置する方法が提案されている。
【0006】
また、光学素子を副走査方向に層状に重ねて一体的に構成、配置する方法として、筐体に2層目以降の取付け基準を設けて積層する方法や、特開平10−3052号公報に開示されているように、光学素子に基準を設けて積層する方法が提案されている。上記の方法にて、2層目以降の取付け基準を設けることにより、光学素子の位置決めを行い、良好な画像が得られている。
【0007】
【特許文献1】
特開平4−127115号公報
【特許文献2】
特開平10−3052号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術において、筐体に2層目以降の取付け基準を設けて積層する方法は、光学素子に位置決め機構が設けられていないため、1層目と2層目では均等に走査方向に関する位置合せができないので、位置合せに時間がかかり、生産コストがアップしてしまう。
【0009】
また、特開平10−3052号公報に開示されているように、光学素子に基準を設けて積層する方法は、光学素子に基準が設けられていることにより、1層目と2層目では均等に走査方向に関する位置合せが高精度化できるが、1層目と2層目では同一の光学素子が使用できない構造になっている。そのため、多段に積み重ねることにより、長尺方向の形状が異なる光学素子を作製しなければならないので、コストアップとなってしまう。
【0010】
そこで、本発明の目的は、光学素子の精度を極端に上げることなく、走査方向に関する位置合せが高精度化でき、共通の光学素子を用いて複数段配置の位置決めが簡易にできる光学素子、光走査装置、鏡面駒及び位置決め治具を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、所定の曲率半径の被転写面を有し、光源から出射されて偏向されたビームを主走査方向に光走査する光学素子において、
該光学素子の前記主走査方向の両端部に形成されて、前記光学素子の主走査方向を位置決めするための位置決め面と、該位置決め面に対して直交する上下一対の基準面とを備えていることを特徴とする光学素子である。
【0012】
また、請求項2の発明は、前記位置決め面を設ける基準リブは、前記被転写面の前記主走査方向両端に配置され、前記被転写面の周囲を囲む他のリブよりも突出していることを特徴とする請求項1に記載の光学素子である。
【0013】
また、請求項3の発明は、請求項1に記載の光学素子が複数であって、該複数の光学素子が前記位置決め面を同一面内に揃えて前記基準面上に積層されていることを特徴とする光学素子である。
【0014】
また、請求項4の発明は、前記上下一対の基準面の一方に凹形状の不完全転写部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子である。
【0015】
また、請求項5の発明は、前記不完全転写部は、離隔成形で形成されていることを特徴とする請求項4に記載の光学素子である。
【0016】
また、請求項6の発明は、前記上下一対の基準面の一方が3つの基準突起から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子である。
【0017】
また、請求項7の発明は、前記光学素子は、光源から出射されて偏向されたビームを等速度偏向に補正するfθレンズであることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の光学素子である。
【0018】
また、請求項8の発明は、前記積層された光学素子間は該光学素子の長手方向中央部分のみで互いに接着されていることを特徴とする請求項3に記載の光学素子である。
【0019】
また、請求項9の発明は、請求項1〜8の何れかに記載の光学素子を備えていることを特徴とする光走査装置である。
【0020】
また、請求項10の発明は、請求項2に記載の光学素子の基準リブを形成する基準リブ溝を鏡面駒と入子とから構成したことを特徴とする鏡面駒である。
【0021】
また、請求項11の発明は、請求項3に記載の光学素子の位置決め面に当接して該位置決め面を同一面内に揃えるための当接部と、該当接部に向けて前記光学素子を付勢する付勢手段とを備えていることを特徴とする位置決め治具である。
【0022】
また、請求項12の発明は、請求項3に記載の光学素子の位置決め面に該位置決め面を同一面内に揃えるための当接部を基準位置に配置し、該当接部に向けて前記光学素子を付勢することを特徴とする位置決め方法である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態では、光学素子を2層にした場合について説明するが、2層に限られるものではない。
図1は本発明に係る第1実施形態の光走査装置の概略を示す平面図、図2は本発明に係る第1実施形態の光走査装置の概略を示す側面図である。
【0024】
本発明は大きく2つの光走査装置(一例として示した、第1実施形態の光走査装置及び第2実施形態の光走査装置)をターゲットとしている。
【0025】
図1に示すように、第1実施形態の光走査装置は、樹脂製の筐体1と、筐体1の外部に設けられた感光体6に書き込むためのレーザ光を出射するレーザ光源2と、レーザ光源2から出射したレーザ光を整形するシリンドリカルレンズ3と、整形されたレーザ光を等角速度で偏向するポリゴンスキャナユニット4と、ポリゴンスキャナユニット4で偏向されたレーザ光を等速度走査に変換する光学素子5、例えばfθレンズとを備えている。
【0026】
図1及び図2に示すように、第1実施形態の光走査装置において、筐体1上には、レーザ光源2、シリンドリカルレンズ3、ポリゴンスキャナユニット4及び光学素子5が設けられている。
【0027】
この光走査装置では、レーザ光源2から出射されるレーザ光を偏向器であるポリゴンスキャナユニット4に集光させている。このポリゴンスキャナユニット4に組付けられている回転多面鏡4aは、等角速度でレーザ光を主走査方向Mに偏向している。そして、このポリゴンスキャナユニット4にて偏向されたレーザ光は、同一箇所に積層された光学素子5、折返しミラー7等により、筐体1の外部の感光体6上に結像、且つ、主走査方向に等速度になるように走査されている。また、感光体6を主走査方向と直交する副走査方向S(図1の紙面直交方向)に移動させることにより、レーザ光は副走査方向に走査されている。なお、レーザ光源2に備えられた半導体レーザの数は、本実施形態では1つとしたが、1つに限られず、2以上とすることができる。また、本実施形態では筐体1を樹脂製としたが、樹脂製に限られるものではない。
【0028】
図3は本発明に係る第2実施形態の光走査装置の概略を示す平面図、図4は同光走査装置の概略を示す側面図である。
図3に示すように、第2実施形態の光走査装置は、多色画像形成を目的としたものであり、筐体1と、筐体1上に設けられ、各色毎に設けられた、本実施形態では4つの感光体6に各々書き込むためのレーザ光を出射する4つのレーザ光源2と、各レーザ光源2毎に設けられ、各レーザ光源2から出射したレーザ光を各々整形するシリンドリカルレンズ3と、整形されたレーザ光を等角速度で偏向するポリゴンスキャナユニット4と、ポリゴンスキャナユニット4で偏向されたレーザ光を等速度走査に変換する光学素子5とを備えている。
【0029】
図3及び図4に示すように、第2実施形態の光走査装置において、複数のレーザ光源2から発するレーザ光を1つのポリゴンスキャナユニット4にて偏向し、各々のレーザ光源2に対応し、ポリゴンスキャナユニット4に対向した形で配置され、積層された光学素子5、折返しミラー7等により、筐体1の外部の感光体6上に結像、且つ、等速度になるように走査されている。また、第1実施形態と同様に、感光体6を主走査方向と直交する副走査方向に移動させることにより、レーザ光は副走査方向に走査されている。なお、レーザ光源2に備えられた半導体レーザの数は、本実施形態では1つとしたが、1つに限られず、2以上とすることができる。また、本実施形態でも筐体1を樹脂製としたが、樹脂製に限られるものではない。
【0030】
図5は本発明に係る第1実施形態の光走査装置又は第2実施形態の光走査装置に備える光学素子の第1基準面側から見た斜視図、図6は図5の光学素子を第2基準面側から見た斜視図である。
【0031】
この光学素子5は、プラスチックにより長尺状に形成されており、図5及び図6に示すように、一面側の中央を厚肉になるように湾曲させた被転写面であるレンズ面52と、レンズ面52間の両側面(ビーム透過方向に平行な面)にそれぞれ被転写面56a、56bとを有している。一方の被転写面56b(第二基準面)には長手方向中央部と、長手方向の両端部に円筒形状した凸形状の基準突起63が形成され、この3つの基準突起63により第一基準面51が形成されている。
【0032】
本実施形態では、所定の曲率半径の被転写面であるレンズ面52がトロイダル面に形成され、光学素子5はfθレンズである。また、上下方向の基準面(第一基準面51、被転写面56b(第二基準面))は厚さ方向(ビーム透過方向)に平行な被転写面であり、互いに平行に対向している。
【0033】
また、光学素子5は、長手方向(主走査方向)の両端に設けられた鍔部54と、各鍔部54の下面に形成され、組付け時の基準となる平面形状の取付基準面55とを有し、偏肉形状に作製されている。
【0034】
図5に示す光学素子5の被転写面56aは平面に形成されており、レンズ面52の短手方向側の両端と長手方向側の両端とに連続して外形リブ53が形成されている。光学素子5の長手方向の位置決め精度を上げるために、長手方向側の両端には、他のリブである外形リブ53よりも突出形状している基準リブ53aが形成され、この基準リブ53aの長手方向側の端面には位置決め面53bが形成されている。このように基準リブ53aを外形リブ53より突出させているので、後述する所謂エアーヒケ誘導成形法により、エアーを吹きかけてヒケ(不完全転写部)を形成する際に、このエアーがレンズ面に回り込むのを防止することができる。
【0035】
図6に示す光学素子5の被転写面56bは、長手方向に凹形状の不完全転写部61が形成されており、不完全転写部61以外の面は、平面に形成されている。
【0036】
次に、この光学素子5の成形方法について説明する。なお、図示は省略する。
本発明に係る光学素子5の成形方法は、特開2000−84945号公報に示されるような、所謂射出離隔成形法と、特許第3343491号公報に示されるような、所謂エアーヒケ誘導成形法とを組み合わせたものである。即ち、射出離隔成形法により、キャビティ内の樹脂に樹脂圧力を発生させて被転写面を転写した後に、キャビティ形状に対する局部的離型収縮を発生させることにより不完全転写部の凹形状を形成させ、更に、エアーヒケ誘導成形法により、成形材料の鏡面に対応する鏡面部と通気口に対応する通気口部との間に圧力差あるいは空気圧を発生させ、該通気口部にひけを発生させて、内部歪のない高精度なレンズ面を有する光学素子を成形する。
【0037】
また、前記射出離隔成形法としては、特開2000−141413及び特開平11−028745号に提案されているような、凹部を含む面を形成するキャビティ駒の一部が摺動自在に設けられ、転写面およびキャビティ駒によって少なくとも1つ以上のキャビティが画成された一対の金型を準備し、前記金型を樹脂の軟化温度未満に加熱保持し、前記キャビティ内に軟化温度以上に加熱された溶融樹脂を射出充填し、次いで、前記転写面に樹脂圧力を発生させて樹脂を該転写面に密着させた後、該樹脂を軟化温度以下に冷却するときに、前記摺動自在に設けられたキャビティ駒を樹脂から離隔するように摺動して、樹脂とキャビティ駒の間に強制的に空隙を画成することにより被転写面以外の面の一部に凹形状を形成する方法を用いてもよい。
【0038】
図7は図5,図6に示した光学素子を製造するための金型を示す図、図8は図7の金型の要部拡大図である。
【0039】
図7に示す鏡面駒71と入子72との当接部である入子線73の部分に、図8の拡大図に示すように、鏡面駒71と入子72から形成される基準リブ溝71aを設け、鏡面駒71の曲率半径の中心位置が、高精度に転写された光学素子5が得られる。即ち、図8に示すように、基準リブ溝71aを基準に鏡面駒71の曲率半径中心を出す事により、鏡面駒71の精度が高精度に光学素子5へ転写でき、多数個取り、1回の成形毎のバラツキが無く、曲率半径の中心位置を高精度に転写することができる。
【0040】
図9は図5,図6に示した光学素子の位置決め治具を示す平面図、図10は図9の位置決め治具の要部拡大図である。
【0041】
図9及び図10に示すように、位置決め治具91は凹型形状をしており、凹型の先端は四角柱形状した突起部81に形成されており、レンズ面52の端部リブ側の突起先端部81aは平面に形成されて、光学素子5の端面側はテーパー形状になっている。
【0042】
突起部81の側方には、圧縮スプリング押え部94を有しており、圧縮スプリング押え部94の下方には、位置決め治具91の位置決め用の長穴である治具取付け基準穴92が形成されている。この治具取付け基準穴92の長手方向は、ビームの透過方向の位置決めができるように、ビームの透過方向に沿って形成されている。
【0043】
位置決め治具91の凹型の中央部には、治具取付け基準穴92側に片寄せできるように片寄せ機構部95を有している。この片寄せ機構部95には、凹型を構成する左右一対のL字形状部材の間に弾性部材が介在しており、この弾性部材として、本実施形態ではスプリング(図示せず)を使用している。この弾性部材としては、ゴム、ばね等でも良い。
【0044】
筐体側位置決めリブ93に光学素子5の取付基準面55を当接させて、治具取付け基準穴92で位置決め治具91を位置決めする。例えば、筐体1に固設された筐体側位置決めピン96を一方の治具取付け基準穴92に挿入し、他方の治具取付け基準穴92に止めねじ97を挿入して筐体1に仮固定して位置決め治具91を位置決めする。この位置決め治具91は、止めねじ97により筐体1に対して着脱自在とすることができ、光学素子5を筐体1に位置決めした後は位置決め治具91を筐体1から取り外すことができる。
【0045】
位置決め治具91の位置決め後に、圧縮スプリング押え部94を光学素子5の鍔部54に突き当てて、光学素子5の取付基準面55と筐体側位置決めリブ93とを当接させて、ビーム透過方向の位置決めを行う。
【0046】
片寄せ機構部95は長手方向(主走査方向)に動作して、治具取付け基準穴92側に光学素子を付勢する機構になっている。位置決め治具91の凹型の中央部に有する片寄せ機構部95にて、治具取付け基準穴92側の突起先端部81aに基準リブ53aの位置決め面53bを当接させて、精度良く、長手方向の位置決めができる。
【0047】
光学素子5を層状に積層する場合においては、図8に示すように、鏡面駒71と入子72とから形成される基準リブ溝71aを設け、鏡面駒71の曲率半径の中心位置が、高精度に転写された光学素子5であることより、治具取付け基準穴92側の突起先端部81aに基準リブ53aの位置決め面53bを当接させる。
【0048】
1層目の光学素子5の位置決め用のリブである基準リブ53aと2層目以降の光学素子5の位置決め用のリブである基準リブ53aとを同一の突起先端部81aで位置決めを行うため、光学素子5の曲率半径の中心位置が高精度に位置決めできる。
【0049】
図11は図9,10に示した位置決め治具を用いない場合の位置決め方法を示す図である。
【0050】
図11に示すように、筐体1に設けられた基準ブロック82は、光学素子5の端部側に位置しており、基準ブロック82の端面である基準ブロック壁面82aは平面に形成されている。位置決めブロック83は、全面に位置決めブロック壁面83aを有し、位置決めブロック壁面83aは平面に形成されている。
【0051】
位置決め治具91による位置決め方法と同様に、筐体側位置決めリブ93に光学素子5の取付基準面55を当接させて、光学素子5の鍔部54に位置決めブロック壁面83aを押付けて、ビーム透過方向の位置決めを行う。
【0052】
光学素子5を基準ブロック82側に押付けることにより、基準リブ53aの位置決め面53bが位置決めブロック壁面83aに当接し、位置決めブロック壁面83aが基準ブロック82の基準ブロック壁面82aに当接することにより、精度良く、長手方向の位置決めができる。位置決め後は、位置決めブロック83は取り外す。
【0053】
光学素子5を層状に積層する場合においても、鏡面駒71と入子72とから形成される基準リブ溝71aを設け、鏡面駒71の曲率半径の中心位置が、高精度に転写された光学素子5であることより、位置決めブロック壁面83aに基準リブ53aを当接させれば、層状に積層した光学素子の曲率半径の中心位置が高精度に位置決めできる。また、光学素子5は同一形状であるため、何層でも同じ光学素子5である結像レンズが使用でき、位置決めも容易にできる。
【0054】
図12は図5,図6に示した光学素子を積層する際の接着剤の塗布位置を示す図、図13は図5,図6に示した光学素子を積層した後の、接着剤の硬化を示す図である。
【0055】
光学素子5の保持方法は、接着剤84として光硬化型接着剤(例えば、紫外線硬化型接着剤)を使用して接合する。光学素子5は周囲の雰囲気温度などにより、熱膨張して結像などの光学特性に影響する。そのため、この熱膨張の影響を受けないよう、図12に示すように、被転写面56bの長手方向中央部付近に接着剤84を塗布し、図13に示すように光源85をセットし、光源85から硬化光(例えば、UV光)を照射し、接着剤84を硬化させ、接合する。この接合は、層状に積層された状態でも、光学素子1つずつの接合でも、どちらでも可能である。
【0056】
光学素子5の被転写面56bの長手方向中央部付近で固定することにより、長尺方向及びビーム透過方向における位置決めが崩れるなどの影響を抑え、結像などの光学特性の劣化を抑えることができる。
【0057】
層状に積層して、接着固定しても2層目以降の光学素子5も、1層目の光学素子5と同様の熱膨張率なので、多段に積み重ねても熱膨張の影響による結像などの光学特性の劣化や長尺方向における位置決めが崩れるなどの影響を抑えられる。
【0058】
図14は図5,図6に示した光学素子が積層された状態を示す図である。
図14に示すように、図5,図6に示した光学素子5を図9に示した方法で積層、位置決めし、図12、図13に示したように接着固定した。なお、図9に示した方法で光学素子5を積層、位置決めする代わりに、図11で示した方法により光学素子5を積層、位置決めすることもできる。
【0059】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、以上の実施形態では光学素子としてfθレンズの場合について説明したが、fθレンズ以外にも、鏡面駒を用いて成形される成形レンズや他の走査レンズに本発明を適用することができる。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1〜8の何れかに記載の発明によれば、所定の曲率半径の被転写面の長手方向の曲率半径中心が同じ位置に位置決めが行え、かつ、共通形状の光学素子を用いて複数段配置の位置決めが簡易にできる。また、位置合せなどの調整時間の短縮、共通の光学素子を用いることより、小型化や低コスト化ができる。
【0061】
請求項4、5に記載の発明によれば、上下一対の基準面の一方に凹形状の不完全転写部を設定することにより、形状精度および光学的精度などを確保した光学素子を容易に得ることができ、高精度な光走査装置が得られる。
【0062】
また、請求項7に記載の発明によれば、光学素子がfθレンズであることにより、主走査方向への書込み位置ずれ(走査位置ずれ)を低減できる。
【0063】
また、請求項9に記載の発明によれば、所定の曲率半径の被転写面の長手方向の曲率半径中心が同じ位置に位置決めが行え、かつ、共通の光学素子を用いて複数段配置の位置決めが簡易にでき、さらに、位置合せなどの調整時間の短縮、共通の光学素子を用いることより、小型化や低コスト化ができる光学素子を備えたので、高精度な光走査装置を短時間で容易に製造することができる光走査装置を得ることができる。
【0064】
請求項10に記載の発明によれば、入子線部に有する鏡面駒と入子とから形成される基準リブ溝を設けることにより、鏡面駒の曲率半径の中心位置が高精度に転写できる。
【0065】
請求項11に記載の発明によれば、光学素子の積層を簡単且つ高精度に行うことができる。
【0066】
請求項12に記載の発明によれば、複数の光学素子を積層した場合に、高精度な位置決めを簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の光走査装置の概略を示す平面図である。
【図2】本発明に係る第1実施形態の光走査装置の概略を示す側面図である。
【図3】本発明に係る第2実施形態の光走査装置の概略を示す平面図である。
【図4】本発明に係る第2実施形態の光走査装置の概略を示す側面図である。
【図5】本発明に係る第1実施形態の光走査装置又は第2実施形態の光走査装置に備える光学素子の第1基準面側から見た斜視図である。
【図6】図5の光学素子を第2基準面側から見た斜視図である。
【図7】図5,図6に示した光学素子を製造するための金型を示す図である。
【図8】図7の金型の要部拡大図である。
【図9】図5,図6に示した光学素子の位置決め治具を示す平面図である。
【図10】図9の位置決め治具の要部拡大図である。
【図11】図9,10に示した位置決め治具を用いない場合の位置決め方法を示す図である。
【図12】図5,図6に示した光学素子を積層する際の接着剤の塗布位置を示す図である。
【図13】図5,図6に示した光学素子を積層した後の、接着剤の硬化を示す図である。
【図14】図5,図6に示した光学素子が積層された状態を示す図である。
【符号の説明】
1 筐体
2 レーザ光源
3 シリンドリカルレンズ
4 ポリゴンスキャナユニット
4a 回転多面鏡
5 光学素子
6 感光体
7 折返しミラー
51 第一基準面
52 レンズ面
53 外形リブ
53a 基準リブ
53b 位置決め面
54 鍔部
55 取付基準面
56a 被転写面
56b 被転写面(第二基準面)
61 不完全転写部
63 基準突起
71 鏡面駒
71a 基準リブ溝
72 入子
73 入子線
81 突起部
81a 突起先端部
82 基準ブロック
82a 基準ブロック壁面
83 位置決めブロック
83a 位置決めブロック壁面
84 接着剤
85 光源
91 位置決め治具
92 治具取付け基準穴
93 筐体側位置決めリブ
94 圧縮スプリング押え部
95 片寄せ機構部
96 筐体側位置決めピン
97 止めねじ
M 主走査方向
S 副走査方向

Claims (12)

  1. 所定の曲率半径の被転写面を有し、光源から出射されて偏向されたビームを主走査方向に光走査する光学素子において、
    該光学素子の前記主走査方向の両端部に形成されて、前記光学素子の主走査方向を位置決めするための位置決め面と、該位置決め面に対して直交する上下一対の基準面とを備えていることを特徴とする光学素子。
  2. 前記位置決め面を設ける基準リブは、前記被転写面の前記主走査方向両端に配置され、前記被転写面の周囲を囲む他のリブよりも突出していることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 請求項1に記載の光学素子が複数であって、該複数の光学素子が前記位置決め面を同一面内に揃えて前記基準面上に積層されていることを特徴とする光学素子。
  4. 前記上下一対の基準面の一方に凹形状の不完全転写部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  5. 前記不完全転写部は、離隔成形で形成されていることを特徴とする請求項4に記載の光学素子。
  6. 前記上下一対の基準面の一方が3つの基準突起から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  7. 前記光学素子は、光源から出射されて偏向されたビームを等速度偏向に補正するfθレンズであることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の光学素子。
  8. 前記積層された光学素子間は該光学素子の長手方向中央部分のみで互いに接着されていることを特徴とする請求項3に記載の光学素子。
  9. 請求項1〜8の何れかに記載の光学素子を備えていることを特徴とする光走査装置。
  10. 請求項2に記載の光学素子の基準リブを形成する基準リブ溝を鏡面駒と入子とから構成したことを特徴とする鏡面駒。
  11. 請求項3に記載の光学素子の位置決め面に当接して該位置決め面を同一面内に揃えるための当接部と、該当接部に向けて前記光学素子を付勢する付勢手段とを備えていることを特徴とする位置決め治具。
  12. 請求項3に記載の光学素子の位置決め面に該位置決め面を同一面内に揃えるための当接部を基準位置に配置し、該当接部に向けて前記光学素子を付勢することを特徴とする位置決め方法。
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