JP2004317730A - 円筒状フレキソ印刷版の製版方法及びそれに用いる露光装置 - Google Patents

円筒状フレキソ印刷版の製版方法及びそれに用いる露光装置 Download PDF

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忠志 川本
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弘治 鈴木
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Abstract

【課題】赤外線感応層を表面に有する感光性樹脂版を用い、より高精細・高品質なフレキソ印刷を実現できる円筒状フレキソ印刷版の製版方法及びそれに用いる露光装置を提供すること。
【解決手段】赤外線感応層上に設けられたイメージマスクを通して、活性光線ランプ1によって活性光線を照射をする際に、スリーブ8上の円筒状感光性樹脂版に入射する活性光線のうち、所定の入射角度範囲内から入射する活性光線の光量の割合を高めるように仕切り板7を配設して制御する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤外線感応層を表面に有する円筒状感光性樹脂版から円筒状フレキソ印刷版を製版する方法と、それに用いる露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
フレキソ印刷ではゴムやそれに代わる感光性樹脂など、軟質の材料からなる版が一般的に用いられる。そのため他の印刷方式と比べ軽いタッチで印刷できることから段ボールのような表面粗度が高くシート強度の弱い被印刷体への印刷や、低いフィルムテンションで印刷できるためポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルムやポリエチレンフィルムなど伸びやすい薄いフィルム材料を用いる軟包装印刷で好んで用いられる。
【0003】
通常のフレキソ印刷版は特許文献1や特許文献2などに記載されているような感光性エラストマー組成物を用い、それにネガフィルムを通しての画像露光を行い、未硬化部を洗い出すことによって製造されていた。そして、得られた印刷版は印刷機のシリンダーやシリンダーに嵌合できる円筒状のスリーブ材料上に粘着性を持つクッションテープなどと共に貼り付けられ印刷に用いられていた。
【0004】
【特許文献1】特開昭55−48744号公報
【特許文献2】特開平5−134410号公報
【0005】
得られた印刷版を印刷胴となるシリンダーやスリーブコア上に貼り付ける際には、その貼り込み位置を精度良く出さねばならず、特に多色印刷を行う際にはそれらの色ズレが最終商品である印刷物の仕上がり品質に大きく影響を与える。
この版間の貼り込み精度を得るための作業は、通常プレートマウンターなど専用貼り込み装置を使って行われる。この作業には高度のスキルを要する人と長時間の作業が必要となり、この作業の簡略化や省工程化が強く望まれていた。
【0006】
近年では、特許文献3や特許文献4に開示されているような、予め赤外線感応層を感光性樹脂の表面に設けたシート状の感光性樹脂表面に、YAGレーザなどを用いディジタル化された印刷画像データを直接描画し、次いで紫外線による露光、現像処理するフレキソ印刷の製版方法も行われてきている。この方法により得られるフレキソ印刷版は、これまで必要としていたネガフィルムなどの画像担体を必要としないため、ネガフィルム製作工程や製版時のネガ密着作業がなくすことができるばかりでなく、極めて優れた印刷解像性を与えると共に省力化とコストアップにも大きく寄与できるものである。
【0007】
【特許文献3】特開平8−305030号公報
【特許文献4】特開平9−166875号公報
【0008】
更に、この赤外線感応層を表面に有するシート状の感光性樹脂版は、予めスリーブ上に両面粘着剤などを配したテープやクッション・テープを用いて貼り付けておくと、レイアウト済みのディジタル化された印刷イメージを印刷胴となるスリーブ上の感光性樹脂版に描画することができる。
従来、製版終了後にフレキソ印刷版を位置だしをしながらスリーブに貼り付ける作業は高度のスキルと時間を要する作業であったが、本工程によればこの作業を省略することができる。
【0009】
また、切れ目のない連続模様図柄、いわゆるシームレス図柄などを印刷する場合には、未硬化の感光性樹脂シートを印刷機のシリンダーに装着される円筒状の支持体となるスリーブなどに巻き付けるように貼り付けた後、シーメックス(Seamex)プロセスなどに代表される方法を用いる。すなわち、当該感光性樹脂の継ぎ目部を軟化温度以上に加熱することで熱融着させ、継ぎ目のない円筒状感光性樹脂版を作成する。
次いで、グラインダーなどを用い表面を研磨しながら表面を整えると共に、所定の印刷リピート長さに仕上げて製作される。
【0010】
このような継ぎ目のない感光性樹脂版の表面上に前記赤外線感応層も継ぎ目なく設ける方法としては、赤外線感応層を分散させた液を当該感光性樹脂表面にスプレーコーター、ロールコーターやリングコーター等の公知の塗工方法を用いて行うことができる。
この表面に継ぎ目なく赤外線感応層を有するスリーブ上の感光性樹脂版は、前記シート状の未露光感光性樹脂版をスリーブ上に貼り付けたものと同様、YAGレーザーなど赤外線レーザーにより印刷画像データを直接描画した後、円筒状のまま紫外線等の活性光線による露光、現像、必要に応じ乾燥、後露光処理され、フレキソ印刷可能な円筒状フレキソ印刷版を作ることができる。
【0011】
スリーブ上の感光性樹脂版に活性光線を照射する装置としては円筒版露光装置が使用される。該装置の露光光源としては大面積を均一、短時間且つ低コストで行うため、一般的には発光長の長い低圧水銀灯であるケミカルランプが用いられ、円筒状の感光性樹脂板の周囲を囲うように多数のランプを配したものが用いられる。
【0012】
従来、円筒状フレキソ印刷版は上記のような工程及び円筒版露光装置を用いて製作されているが、印刷解像度を十分に高めることが出来ず、例えば微細なパターンで構成される電子部品などの電材用途や証券用途などで用いられるマイクロ文字などのように、より高解像でより正確な印刷寸法再現が要求される分野で用いることができなかった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の有する問題点に鑑みて創出されたものであって、その目的は、赤外線感応層を表面に有する感光性樹脂版を用い、より高精細・高品質なフレキソ印刷を実現できる円筒状フレキソ印刷版の製版方法及びそれに用いる露光装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
これら課題の解決のため、本発明は、赤外線感応層を表面に有する円筒状感光性樹脂版から製版された印刷版をより高精細・高品質にする技術を創出した。
すなわち、請求項1に記載の発明は、赤外線感応層を表面に有する円筒状感光性樹脂版から円筒状フレキソ印刷版を製版する方法であって、該赤外線感応層上に設けられたイメージマスクを通して活性光線照射をする際に、該円筒状感光性樹脂版の円周面上の任意の1地点に入射する活性光線のうち、所定の入射角度範囲内から入射する活性光線の光量の割合を高めるように制御して露光を行うことを特徴とする。
【0015】
請求項2に記載の発明では、上記記制御方法が、周面上の任意の1地点における放線方向の入射光線(0度入射光線)と、入射角30度の入射光線(30度入射光線)との比較において、前記活性光線の30度入射光線の光強度が、0度入射光線の光強度の光強度比率55%以下となるように制御して露光を行う製版方法を提供する。
【0016】
請求項3に記載の発明では、前記制御を、活性光線光源と円筒状感光性樹脂版との間に仕切り板を配して行うことを特徴とする。
【0017】
本発明は、次のような円筒状フレキソ印刷版を製版する露光装置を提供することもできる。
すなわち、請求項4に係る発明では、赤外線感応層を表面に有する円筒状感光性樹脂版から円筒状フレキソ印刷版を製版する露光装置であって、該露光装置が、支持体によって支持された該円筒状樹脂版の周囲に、該赤外線感応層上に設けられたイメージマスクを通して活性光線を照射するための複数の活性光線光源を該円筒状樹脂版を取り囲むように配置する構成をとる。
そして、該円筒状感光性樹脂版の円周面上の任意の1地点に入射する活性光線のうち、所定の入射角度範囲内から入射する活性光線の光量の割合を高めるように制御する制御手段を備えることを特徴とする。
【0018】
また、請求項5に係る露光装置では、上記制御方法が、周面上の任意の1地点における放線方向の入射光線(0度入射光線)と、入射角30度の入射光線(30度入射光線)との比較において、前記活性光線の30度入射光線の光強度が、0度入射光線の光強度の光強度比率55%以下となるように制御する制御手段を備えている。
【0019】
請求項6に記載の露光装置における前記制御手段は、前記活性光線光源間に配した仕切り板とすることができる。
また、本構成において、請求項7に記載の発明では、その仕切り板が、全ての活性光線光源間又は任意の活性光線光源間に配設されると共に、各仕切り板の幅方向の向きが、円筒状感光性樹脂版の軸中心に向けられているように配設する。
【0020】
請求項8に記載の発明は、前記仕切り板の内周側端が、各活性光線光源の内周側端を結ぶ円周上ないしその内側に位置するように配設する。
請求項9に記載の発明は、前記仕切り板が、紫外線透過率で50%以下である材料で構成されることを特徴とする。
【0021】
このように、本発明は高解像度の印刷イメージを有する円筒状フレキソ印刷版を安価、且つ安定的に簡便に得ることができる方法及び、その露光装置である。また、この方法により得られた円筒状フレキソ印刷版は、従来の方法で得られたものと比べ印刷変動に於ける印刷太りも小さく、印刷での太りが生じ難い円筒状フレキソ印刷版である。
【0022】
【発明実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面に示す実施例を基に説明する。
本発明で用いられる円筒状フレキソ印刷版の支持体となるスリーブは、フレキソ印刷用スリーブとして一般に使用されているものであれば特に制約されるものではなく、例えばニッケルスリーブ、プラスチックスリーブ、グラスファイバースリーブや高分子フィルムスリーブや、必要に応じ中間にクッション層を設けたクッションスリーブなどを用いることができる。
【0023】
本発明の円筒状フレキソ印刷版の製造において用いることのできる感光性樹脂版は、上記特許文献3や特許文献4に開示されているような、赤外線感応層が感光性樹脂表面に設けられたものを用いることができる。
露光されていない当該感光性樹脂シートは、必要に応じ予め支持体側から紫外線を照射した後前記スリーブの表面に粘着剤や接着剤を用いて貼り付けたり、印刷目的によってはポリウレタンやポリエチレン発泡体などの薄層を基材とする両面粘着剤付きのクッションテープなどを用いて円筒状のフレキソ印刷版用の生版を作成することができる。
この時、スリーブ上に貼り付けられた未露光の感光性樹脂シートの周囲は、製版時に使用される現像溶剤や印刷時のインキ・版洗浄剤などの浸入による問題を避けるために、それらの溶剤に対し耐えることのできる材料で封止することが望ましい。
【0024】
また、前記スリーブ表面に接着剤などを介し、必要に応じ薄層の発泡体からなるクッション層を隙間なく設け、その上に表面に赤外線感応層を配した感光性樹脂層を継ぎ目なく配置した円筒状のフレキソ印刷版用の生版も使用することができる。この場合には、現像プロセスや印刷などで生ずる溶剤浸入を防ぐ版端部シールは殆ど必要なく、必要に応じ生版の両端部を前記の様な方法でシールすることが望ましい。
【0025】
本発明で用いられる感光性樹脂としてはフレキソ印刷版用として公知のものが使用できる。一般的にはバインダーポリマーと可塑剤、すくなくとも一種のエチレン性不飽和モノマーと光開始剤を構成成分とする組成物が用いられる。更に、この感光性樹脂層に要求される特性に応じて増感剤、熱重合禁止剤、可塑剤、着色剤などの添加剤を含むことができる。
【0026】
上記バインダーポリマーとしては、例えばモノビニル置換芳香族炭化水素モノマーと共役ジエンモノマーを重合して得られる熱可塑性エラストマーが用いられる。モノビニル置換芳香族炭化水素モノマーとしては、スチレン、α―メチルスチレン、p―メチルスチレン、p―メトキシスチレン等が、また共役ジエンモノマーとしてはブタジエン、イソプレン等があげられる。具体例としてはスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体や、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体などをあげることができる。
【0027】
また、上記可塑剤はバインダーポリマーに可塑性すなわち軟粘性を与えて、他の配合剤の分散性を改善すると共に、成型流動性や皮膜形成特性を調節するのに用いられる。好適な可塑剤としては、脂肪族炭化水素油(例えばナフテン酸及びパラフィン油)、液状ポリブタジェン、同ポリイソプレン、ポリテルペン樹脂などが上げられる。
【0028】
上記エチレン性不飽和モノマーとしては、バインダーポリマーと相溶性のあるもので、例えばt−ブチルアルコールやラウリルアルコールなどのアルコールとアクリル酸、メタクリル酸とのエステル、或いはラウリルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、ベンジルマレイミドなどのマレイミド誘導体、又はジオクチルフマレートなどのアルコールとフマール酸のエステル、さらにはヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ナノジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどの多価アルコールとアクリル酸、メタアクリル酸とのエステルなどを挙げることができる。
【0029】
さらに、上記光開始剤としては、ベンゾフェノンのような芳香族ケトン類やベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α―メチロールベンゾインメチルエーテル、α―メトキシベンゾインメチルエーテル、2、2―ジエトキシフェニルアセトフェノン等のベンゾインエーテル類など公知の光重合開始剤の中から選択し、また組み合わせて使用される。
【0030】
感光性樹脂層はさまざまな方法で調製することができる。例えば配合される原料を適当な溶媒、例えばクロロホルム、テトラクロルエチレン、メチルエチルケトン、トルエン等溶剤に溶解させて混合し、型枠の中に流し込み溶剤を蒸発させ、そのまま板状にすることができる。また溶剤を用いず、ニーダー或いはロールミルで混練し、押し出し機、射出成型機、プレスなどにより所望の厚さの板に成型することができる。
【0031】
継ぎ目のない円筒状感光性樹脂スリーブは、上記感光性樹脂シートをスリーブコア材に巻き付けて固定し、当該感光性樹脂の軟化温度以上に加熱することで継ぎ目を融着した後、グラインダーで研磨して継ぎ目を完全になくすと同時に印刷版としての周長精度を高め、必要に応じカレンダリングなどを加える方法で一般的に製造される。
【0032】
感光性樹脂スリーブの表面に設けられる赤外線感応層は、紫外線・可視光線に対し不透明性を有し、且つ750〜2000nmの波長域に赤外線吸収特性を有する物質と、それらを分散固定化するバインダー樹脂、及び塗工液としてこれらの成分を適度に溶解分散でき塗工性、乾燥性が使用上支障のない溶剤成分よりなる塗工液により与えられる。
更に、必要に応じ塗工液組成物の分散性を良くする目的の高分子非イオン活性剤などの分散剤や、シリコーン類、長鎖アルコールなど一般に用いられる消泡剤を添加することができる。なお、紫外線・可視光線に対しての不透明性を与える物質は赤外線吸収物質と同一であっても差し支えない。
【0033】
赤外線吸収物質としては、カーボンブラック、グラファイト、亜クロム酸銅などの無機顔料や、ポリフタロシアニン化合物、シアニン色素などの色素類などが挙げられ、目的とする性能に応じその添加量が決められる。バインダー樹脂としてはスチレン−ブタジェンやスチレン−イソプレンの線状又は放射状ブロック共重合体のような熱可塑性エラストマーや、ニトロセルロース、ヒドロキシアルキルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリアミド、ポリビニルアルコールなどが用いられる。使用される溶剤としては酢酸、プロピオン酸のエステル類やアルコール類、水、ケトン類や炭化水素類などである。
【0034】
感光性樹脂スリーブ上の赤外線感応層としては2〜5ミクロン厚み、好ましくは3ミクロン前後の厚みで、光学濃度としては3.0以上、好ましくは3.5以上が望ましい。赤外線感応層の光学濃度は高い方が望ましいが、高すぎると赤外線レーザーでの描画に長時間が必要となるばかりか、その解像度にも悪影響を与えることになり、3.5前後の光学濃度が好適である。
【0035】
感光性樹脂の表面にこの赤外線感応層を設ける方法としては、既知の方法が利用できる。すなわち、シート状の感光性樹脂に於いては予めPETフィルムの上にリバースコーターやリップコーターを用いて当該塗工液をコーティングしておき、その上に溶融した感光性樹脂をシート成型するなど目的とする表面に赤外線感応層を有する感光性樹脂シートを得る。
また、継ぎ目のない円筒状の感光性樹脂版の場合には、継ぎ目なく作られた感光性樹脂層の表面にスプレーコーターやリングコーターなどの方法で赤外線感応層を発現する塗工液をコーティングすることができる。
【0036】
このようにして得られた表面に赤外線感応層を有する円筒状感光性樹脂版は、特許文献5に開示されている方法で露出される。すなわち、レーザー描画装置によって、レイアウト済みの印刷画像を当該赤外線感応層に赤外線レーザーで描画する。そして、レーザー照射された当該感応層は焼き飛ばされて当該部の感光性樹脂が露出する。
【0037】
【特許文献5】特開平11−073017号
【0038】
このレーザー描画工程で使用される赤外線レーザーとしては波長が750〜2000ナノメートルのものを用いることができる。このタイプの赤外線レーザーとしては750〜880ナノメートルの半導体レーザーや1064ナノメートルのNd―YAGレーザーなどが一般的である。
【0039】
レーザーによる画像描画が終了した後、感光性樹脂層を光重合させるのに用いられる活性光線は、当該感光性樹脂の光硬化を効果的に促進できるものであれば特に限定されるものではないが、一般的には紫外線が好適である。
【0040】
紫外線光源としては、高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプ、太陽光などがあるが、最も好適な光源は、350〜380ナノメートルの発光波長域を有する紫外線蛍光灯、すなわち低圧水銀灯と蛍光塗料を組み合わせたケミカルランプである。
このケミカルランプが好適な理由は、好適な紫外線波長域を有することはもちろんであるが、発光長が長いこと、強度変化が少なく安定していることや、安価であることが上げられ、被照射体に対し近接した位置で且つその全面を覆うように多数のランプを配する露光装置が一般的に用いられている。
【0041】
本発明における露光装置は円筒状のスリーブを備えるため、被照射体であるスリーブ上の感光性樹脂版に対し均一の距離に対向した位置でその周囲を囲うようにケミカルランプを配した露光装置が好適である。
その時使用するランプの数は当該装置コストの重要な部分を占めるため、一般的には発光部分の長さ、発光長が長いランプを用いスリーブの軸方向に発光長を並べ、スリーブの円筒軸中心から均等な距離に放射状にスリーブ表面と近接するようにランプは配置されることが多い。ランプの発光長としては少なくとも250mm以上が好適である。
【0042】
スリーブ表面への紫外線照射は、より均一になるように紫外線照射されるスリーブはスリーブの軸中心にゆっくりと自転させながら露光する方法が好ましい。
【0043】
感光性樹脂版表面上の赤外線感応層に赤外線レーザーで印刷イメージが描画されたスリーブは、上述の露光装置を用い所定の時間を紫外線露光した後、未硬化部分の感光性樹脂を現像溶剤を用いながらブラシやスプレーなどの方法で洗い出す。洗い出しを終えたスリーブは必要に応じリンス液で洗浄した後、乾燥し、スリーブの樹脂表面粘着除去のため殺菌線ランプなどを併用した後露光をして、円筒状フレキソ印刷版を完成させる。
【0044】
前述の低圧水銀灯であるケミカルランプを用いた円筒版露光装置は古くから知られた露光装置で、平版露光装置と同様ネガフィルムを用いて露光する場合には、露光シリンダー上に感光性樹脂版を置き、その上にネガフィルムを重ね紫外線透過性の密着シートを被せて減圧下密着しながら露光されていた。従来の画像担体であるネガフィルムに代わる赤外線感応層を有する感光性樹脂版の場合には、真空密着シートを用いることなく直接紫外線を空気中で照射させることができる。
【0045】
そのため、これまでのようにネガフィルムを用いて真空密着露光をしていた時と比べ、仕上がった版の画像再現は画像マスクに比べ大幅に細めになるため、印刷解像性を向上させることができるようになった。
しかしそれでも、微細なパターンで構成される電子部品用途や証券印刷などで用いられるマイクロ文字などのような、より高解像でより正確な印刷寸法再現が要求される用途では、従来の露光装置を用いる製版方法では対応することができなかった。
【0046】
本発明者らはこれらの点の解決に鋭意注力した結果、これまでフレキソ円筒状フレキソ印刷版では不可能であった40ミクロン以下の高精細線や抜き線、難しいとされていた2ポイント(0.7mm)以下のマイクロ文字などを印刷画像として印刷再現できるばかりでなく、それらを安定して得ることができる円筒状フレキソ印刷版の製版方法とその装置を完成し、本発明に至った。
【0047】
すなわち、本発明は、赤外線感応層を表面に有する円筒状感光性樹脂版から円筒状フレキソ印刷版を製版する方法において赤外線感応層上に設けられたイメージマスクを通して活性光線照射をする際に、その円周面上の任意の1地点に入射する紫外線等の活性光線のうち、所定の入射角度範囲内から入射する活性光線の光量の割合を高めるように制御しながら製版する技術を創作した。
これにより、得られるレリーフ画像のキレ(ショルダー角度が小さく、エッジもシャープ)が向上するため、印刷時の変動に対し印刷太りを生じにくい印刷特性が得られる。
【0048】
その実施例として、上記制御を行うために、当該スリーブの周囲を取り囲むように発光長の長い活性光線ランプを配した露光装置において、それぞれの活性光線ランプ間に仕切り板を設けることができる。
図1には該活性光線ランプ(1)と、仕切り板機構(2)の正面断面図を、図2は、複数の活性光線ランプと仕切り板機構が配された露光装置の一部の側面断面図を、図3には、露光装置における仕切り板機構の斜視図をそれぞれ示す。
【0049】
活性光線ランプ(1)は図1のように細長い管体であって、両端を電源の供給を行う端子部(3)(3)によって挟持されている。各端子部(3)(3)は図示しない環状の基台に付設されている。
【0050】
仕切り板機構(2)は、左右に円環状の支持板(4)(4)と、該支持板間に配架された支持棒(5)と、該支持棒(5)を軸通した支持金具(6)(6)と、該支持金具(6)(6)間に架設された仕切り板(7)とにより構成される。
支持板(4)は図3に示すように、円環状の一部で分離するようになっており、一方の仕切り板機構(2a)の中にスリーブ(8)を内装した後に、他方の仕切り板機構(2b)を装着することができる。
【0051】
支持板(4)(4)は、スリーブ(8)の中心軸(9)と同心円環状であって、かつ各支持棒(5)・・は支持板上(4)に均等配置されている。
また、各仕切り板(7)・・は、中心軸(9)方向を全て向いており、放射状に形成されている。
以上のように、仕切り板(7)はランプ発光長のほぼ全長と同一か、それよりも長くに亘って取り付けるのが望ましい。
【0052】
本露光装置を用いて印刷イメージが描画された赤外線感応層を表面に有する感光性樹脂版を露光することにより、本発明による高解像度な円筒状フレキソ印刷版を得ることができるが、樹脂の光硬化特性や目的とする印刷イメージに要求される解像性に応じ、上記仕切り板の配置率や仕切り板の高さを変えることも有効な手段である。
【0053】
ここで言う仕切り板の配置率とは、スリーブ(8)が一周したときの当該スリーブ(8)の紫外線照射面内においてスリーブ巾方向に均等に当該仕切り板(7)・・が分布配置されている条件を損なわずにその一部を除くことが可能であり、ランプ間全てに仕切り板が配置された状態に対する取り除いた枚数の比率を言う。仕切り板は、スリーブ巾方向に均等に配置されていれば、ランプ長と同じ長さのものでも、それより短いものを複数配置するのでもよい。したがって、同じ仕切り版の条件であれば、配置率が高いほど垂線0度入射角に対する30度入射角光強度比率は引き下げることができ、印刷解像度とその安定性を高めることができるが、反面最小イメージの再現限界は低下するためそれとのバランスで配置率は選択される。
【0054】
また本発明の装置に取り付けられる各活性光線ランプ(1)・・間に配置される仕切り板(7)は、各ランプのスリーブ(8)側(内周側)表面を結ぶ円周(1a)上ないしその内側から当該スリーブ(8)の中心軸(9)に向かって突出した状態の方が本発明の効果がより高い。
ランプ表面(1a)からのせり出し高さは実用的には0mm(すなわちランプ表面の円周と同位置)から100mm、望ましくは10mmから60mmの高さが効果的である。
【0055】
この時、スリーブ(8)への照射をより均一な光制御下に行うため、各仕切り板(7)・・はその幅方向の向きが、スリーブ(8)(すなわち感光性樹脂版)の中心軸(9)に向くように放射状に取り付けられることが望ましい。
更には、仕切り板の影がスリーブ上に表れない範囲であれば、ランプとスリーブの中間にスリーブと一体、もしくはランプと一体化させて設けることも本発明の効果が期待できる。
【0056】
本発明の仕切り板取り付けによる活性光線入射角制御効果を測る方法としては、スリーブ上の一点に紫外線強度計を固定し、周囲に巡らせたランプの任意角度のランプをそれぞれ一本づつ点灯させて、当該ランプから放射される光強度を測定する方法を用いることができる。
【0057】
具体的には、本発明の仕切り板を配した円筒露光装置において、スリーブ上ある一点に紫外線強度計UV−351(オーク製作所製、紫外線積算光量計)を測定部をランプ側に向けて固定する。その測光部を真上に向けてスリーブを固定し、真上に位置するランプのみを点灯させ法線方向の0度放射角としてUV光強度を測定する。次いで、スリーブ及び取り付けられた紫外線強度計はそのままで当該垂線から30度離れたランプのみを点灯させ、その時のUV光強度を30度放射角光強度とするものである。
【0058】
また、仕切り板(7)に使用できる材料としては、金属材、プラスチック材や紙など耐熱性、耐UV性、適度に不透過性があればいずれも使用でき、当該仕切り板面がメッシュ状に透けている様なものでも本発明の効果は得ることができる。メッシュ状部材によれば、軽量化と空気抵抗の抑制を図ることもでき、上記スリーブと一体化する構成などでは特に効果的である。
【0059】
以下に本発明の実施の形態を実施例に基づいて具体的に説明する。
【0060】
【実施例1】
内径121.074mm、肉厚0.60mm、長さ1000mmのプラスチックスリーブの外面に0.51mm厚みの両面粘着クッションテープ タイプSA2500(商品名:ロジャーズ社製/米国)をエア溜まりが入らないように貼り付け、赤外線感応層を樹脂表面に有する予め所定のバック露光を行った1.70mm感光性樹脂シートタイプDSH(商品名:旭化成(株)製/日本)のカバーフィルムを剥がしながらその上から巻き付けた後、貼り付けた感光性樹脂シートからはみ出している両面粘着クッションテープをカッターナイフで剥ぎ取った。
その後、バス・コーキング材セキスイシリコンS(商品名:積水化学(株)/日本)で生樹脂版周囲のクッションテープの四周端部を封止し、赤外線感応層を最表面に有するスリーブ印刷用感光性樹脂生版を得た。
【0061】
12時間程度放置後、このスリーブ印刷用感光性樹脂生版を赤外線レーザー描画装置CDI(商品名:エスコグラフィックス社製、ベルギー国)の専用エアシリンダーにメーカーが指定する所定の方法で装着し、解像力2,078dpi、版シリンダー回転速度1,600rpm、YAGレーザー出力14.8Wで網点と白抜き線−文字図柄が混在するデザインの描画を行った。レーザー描画後の版表面は赤外線感応層が焼き飛ばされ、網点と白抜き線−文字図柄が描画されていた。このものを露光、現像、乾燥、後露光装置からなるスリーブ製版システムで製版処理した。
【0062】
図4にその一部を示すように、使用した円筒状フレキソ印刷版露光装置(10)は、描画済みのスリーブ印刷用生版(11)の表面から約180mmほどの距離に紫外線ランプ‘TL’100W/10R(商品名:フィリップス社製、オランダ国)30本(その一部(12)〜(19))をスリーブ軸方向と並行にスリーブ印刷用生版(11)周囲を囲うようにほぼ等間隔に配置した装置を用いた。
【0063】
この時、放射状にスリーブ周囲に配置されたランプ(12)・・間には、ランプ発光長とほぼ同じ長さの厚み約1mm、高さ30mmのアルミニウム板(その一部(20)〜(26)を、それぞれがスリーブ軸中心(11a)に向く様に取り付けた。
【0064】
この露光装置(10)で、スリーブ印刷用生版(11)を20rpmのゆっくりした速さで回転させながら12分間露光した後、現像溶剤Solvit(商品名:PTI社製、アメリカ国)を用いスリーブ専用A&V洗浄装置で22℃6分間洗浄しリンスした後、同A&V乾燥装置で60℃2時間乾燥した。
12時間程度室温下で放置したものを、同A&V後露光装置(商品名:アンダーソン&ブリーランド社製、オランダ国)を用いて殺菌線ランプ10分、紫外線ランプ5分の後露光を行い、網点と白抜き線−文字図柄を有するレリーフ高さが約0.6mmの円筒状フレキソ印刷版を得た。
【0065】
この円筒状フレキソ印刷版をフレキソ印刷機の印刷胴に装着して、溶剤インキを用いて表面張力38ダインの乳白OPPフィルムに印刷スピード100m/minで印刷したところ、2P(ポイント)文字が鮮明に読みとれ、白抜き線は80ミクロンまで可読できる鮮明な印刷物を得ることができた。
【0066】
【実施例2】
上記実施例1で用いた露光装置において、紫外線ランプ間に取り付けられたアルミニウム板(20)・・を二枚おきに取り外した状態で12分間露光した。すなわち、図4においてアルミニウム板(20)、(23)、(26)・・のように配置した。
この露光条件以外は変えずに製版処理して得られた版を用いて、実施例と同じ条件で印刷を行った印刷物を観察したところ、実施例1と比べ印圧を高めにすると2P(ポイント)文字が太り気味になるものの、最適な印刷条件では実施例1と遜色なくシャープで、白抜き線は80ミクロンまで可読できる良好な印刷物が得られた。
【0067】
【実施例3】
図5に示すように、上記実施例1で用いたのと同様の露光装置において、紫外線ランプ間に取り付けられたアルミニウム板(30)〜(33)・・の高さを60mmにし、一枚おきにこのアルミニウム板を取り付けた状態で15分間露光した。
得られた円筒状フレキソ印刷版を用いて、実施例1と同じ条件で印刷を行い得られた印刷物を観察したところ、実施例1と遜色ない2P(ポイント)文字が鮮明に読みとれ、白抜き線は80ミクロンまで可読できる良好な印刷物が得られた。
【0068】
【比較例1】
実施例1と同じスリーブ、同じ製版材料を用いて同じ方法で作成した赤外線感応層を最表面に有するスリーブ印刷用感光性樹脂生版を、実施例1と同じ装置、同じ図柄を用いてレーザー描画を行った。その後、実施例1のスリーブ露光装置でランプとランプの間に配置されたアルミニウム板を全て取り除いた状態、すなわち従来の露光装置(図6)で12分間の露光を行った。
次いで実施例1と同じ装置、条件で現像およびリンス・乾燥を行い一晩室温下で放置した後、同じフレキソ印刷機を用いて同じ材料、条件で印刷を行った。得られた印刷物の2P(ポイント)文字は太り気味で、文字間が繋がりかけていると共に白抜き線は100ミクロンまでツブレ気味で、可読できる線幅は120ミクロンと実用上問題のある印刷物であった。
【0069】
【比較例2】
比較例1の円筒状フレキソ印刷版露光装置で、比較例1の半分の6分間露光した以外同じ材料、同じ方法を経て得られた版の印刷物は、2P文字の太り傾向は多少改善されたもののシャープさがなく、白抜き線可読性は100ミクロンが限界で印刷物品質としては不十分なものであった。
【0070】
以上の実施例1〜3、比較例1〜2の結果を表1に示す。
【表1】
Figure 2004317730
【0071】
表1において、印刷再現良否で「Good」は、2P(ポイント)文字が鮮明で太りが小さい、白抜き線可読性で100ミクロン以下が可能、印刷変動に対しての太りも少ないものを示している。
また、「Bad」は、2P(ポイント)文字が太り気味で、ひどい場合は文字が繋がる、白抜き線可読性で100ミクロン以下が難しい、印刷変動に対して太りが大きく、印刷許容幅が小さいものを示している。
30/0度入射角光強度率とは、前記の紫外線強度測定法で測定して得られた0度入射角及び30度入射角におけるUV光強度値から求めた光強度比率で、仕切り板の取り付け間隔を変えたものについては配置率を元に計算で求めた値を()内数値で示した。
【0072】
この結果からも明らかなように、本発明が仕切り板を備えることによって、従来不可能であった印刷品質を実現できるようになる。
ここで、仕切り板を配設する条件については、円筒状感光性樹脂版の円周面上の1地点において、該1地点に入射する活性光線の角度が重要である。
この点、本発明では、円周面上の任意の1地点における法線、すなわち0度入射角光強度を基準に30度入射角活性光線の光強度が、該1地点に入射する0度入射角活性光線の光強度の55%以下となるように制御する方法を創出した。
【0073】
したがって、以上の各実施例から、従来よりも、高精細・高品質なフレキソ印刷を実現するためには、感光性樹脂版の円周面上の任意の1地点における法線を基準とする0度入射角光強度に対する30度の入射角光強度の活性光線比率が、60%以下、より好ましくは55%以下となるように制御することが望ましいと結論づけられた。
【0074】
この結果は、上記実施例における印刷品質を実現するためのものであるが、本発明はフレキソ印刷の高品質化を図ることを目的としており、上記実施例に何ら限定されるものではない。
すなわち、上記実施例よりも低い解像度の印刷時においても、感光性樹脂版に入射する活性光線の入射角度を制御することで、制御しない場合よりも高品質な円筒状フレキソ印刷版の製版を行うことができる。
【0075】
また、円筒状感光性樹脂版の円周面上の任意の1地点に入射する活性光線のうち、所定の入射角度範囲内から入射する活性光線の光量の割合を高めるように制御する制御手段として、上記の仕切り板に限らず、例えば活性光線の光源に指向性を持たせ、発光角度を規制することによって実現してもよい。そのために、光源そのものに発光の指向性を有するものを利用して制御手段を構成してもよいし、光源の周囲にカバーを設けて制御手段としてもよい。
その他、ミラー・プリズムなどによって活性光線光源からの光線の向きを規制してもよい。
【0076】
【発明の効果】
以上のように、本発明によると、次の効果を奏する。
すなわち、請求項1ないし9に示した円筒状フレキソ印刷版の製版方法及びそれに用いる露光装置によると、赤外線感応層を表面に有する感光性樹脂版を用い、より高精細・高品質なフレキソ印刷を実現できるようになる。
そして、従来の円筒状フレキソ印刷版では、印刷解像度を十分に高めることが出来ず、例えば微細な図柄から構成される電子部品等の電材用途や証券印刷分野などのマイクロ文字などのように、より高解像でより正確な印刷寸法再現が要求される用途で用いることができなかったが、本発明によってこれが可能となる。
【0077】
また、本発明は高解像度の印刷イメージを有する円筒状フレキソ印刷版を安価、且つ安定的に簡便に得ることができる方法及び、その露光装置であって、この方法により得られた円筒状フレキソ印刷版は、従来の方法で得られたものと比べ印刷変動に於ける印刷太りも小さく、印刷での太りが生じ難い円筒状フレキソ印刷版に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】活性光線ランプと、仕切り板機構の正面断面図。
【図2】複数の活性光線ランプと仕切り板機構が配された露光装置の一部の側面断面図。
【図3】露光装置における仕切り板機構の斜視図。
【図4】本発明の実施例1における円筒状フレキソ印刷版露光装置の一部。
【図5】本発明の実施例3における円筒状フレキソ印刷版露光装置の一部。
【図6】従来の円筒状フレキソ印刷版露光装置の一部。
【符号の説明】
1 活性光線ランプ
2 仕切り板機構
4 支持板
5 支持棒
6 支持金具
7 仕切り板
8 スリーブ
9 中心軸

Claims (9)

  1. 赤外線感応層を表面に有する円筒状感光性樹脂版から円筒状フレキソ印刷版を製版する方法であって、
    該赤外線感応層上に設けられたイメージマスクを通して活性光線照射をする際に、
    該円筒状感光性樹脂版の円周面上の任意の1地点に入射する活性光線のうち、所定の入射角度範囲内から入射する活性光線の光量の割合を高めるように制御して露光を行う
    ことを特徴とする円筒状フレキソ印刷版の製版方法。
  2. 前記制御方法が、
    周面上の任意の1地点における放線方向の入射光線(0度入射光線)と、入射角30度の入射光線(30度入射光線)との比較において、前記活性光線の30度入射光線の光強度が、0度入射光線の光強度の光強度比率55%以下となるように制御して露光を行う
    請求項1に記載の円筒状フレキソ印刷版の製版方法。
  3. 前記制御を、
    活性光線光源と円筒状感光性樹脂版との間に仕切り板を配して行う
    請求項1又は2に記載の円筒状フレキソ印刷版の製版方法。
  4. 赤外線感応層を表面に有する円筒状感光性樹脂版から円筒状フレキソ印刷版を製版する露光装置であって、該露光装置が、
    支持体によって支持された該円筒状樹脂版の周囲に、該赤外線感応層上に設けられたイメージマスクを通して活性光線を照射するための複数の活性光線光源を該円筒状樹脂版を取り囲むように配置する構成において、
    該円筒状感光性樹脂版の円周面上の任意の1地点に入射する活性光線のうち、所定の入射角度範囲内から入射する活性光線の光量の割合を高めるように制御する制御手段を備えた
    ことを特徴とする円筒状フレキソ印刷版製版に用いる露光装置。
  5. 前記露光装置が、
    周面上の任意の1地点における放線方向の入射光線(0度入射光線)と、入射角30度の入射光線(30度入射光線)との比較において、前記活性光線の30度入射光線の光強度が、0度入射光線の光強度の光強度比率55%以下となるように制御する制御手段を備えた
    請求項4に記載の円筒状フレキソ印刷版製版に用いる露光装置。
  6. 前記制御手段が、
    前記活性光線光源間に配した仕切り板である
    請求項5に記載の円筒状フレキソ印刷版製版に用いる露光装置。
  7. 前記仕切り板が、
    全ての活性光線光源間又は任意の活性光線光源間に配設されると共に、
    各仕切り板の幅方向の向きが、
    円筒状感光性樹脂版の軸中心に向けられている
    請求項6に記載の円筒状フレキソ印刷版製版に用いる露光装置。
  8. 前記仕切り板の少なくとも内周側端が、
    各活性光線光源の内周側端を結ぶ円周上ないしその内側に位置する
    請求項7に記載の円筒状フレキソ印刷版製版に用いる露光装置。
  9. 前記仕切り板が、
    紫外線透過率で50%以下である材料で構成される
    請求項6ないし8に記載の円筒状フレキソ印刷版製版に用いる露光装置。
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JP2011002838A (ja) * 2009-06-19 2011-01-06 E I Du Pont De Nemours & Co 円筒形支持体を有する印刷版を露光する装置および方法

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