JP2004317386A - ナビゲーション装置および道路情報配信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】車両が走行する車線にまで配慮して、ユーザに対してより局所的な道路情報を供給するナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】外部から送信される道路情報を受信する受信手段と、車両位置を検出する車両位置検出手段と、該車両位置検出手段により検出された車両位置に基づき車両が走行している車線を特定する走行車線特定手段と、該走行車線特定手段により特定された車両が走行する車線に関わる情報を前記道路情報から選択取得する道路情報取得手段とを、備えているナビゲーション装置である。車両位置検出手段で車両の位置を正確に確認した上で、走行車線特定手段が地図データ等を利用して車両が走行する車線まで特定し、この車線に関する道路情報を道路情報取得手段が選択的に取得する。よって、本ナビゲーション装置によれば、ユーザが必要とする局者的な道路情報を提供できる。
【選択図】 図1
【解決手段】外部から送信される道路情報を受信する受信手段と、車両位置を検出する車両位置検出手段と、該車両位置検出手段により検出された車両位置に基づき車両が走行している車線を特定する走行車線特定手段と、該走行車線特定手段により特定された車両が走行する車線に関わる情報を前記道路情報から選択取得する道路情報取得手段とを、備えているナビゲーション装置である。車両位置検出手段で車両の位置を正確に確認した上で、走行車線特定手段が地図データ等を利用して車両が走行する車線まで特定し、この車線に関する道路情報を道路情報取得手段が選択的に取得する。よって、本ナビゲーション装置によれば、ユーザが必要とする局者的な道路情報を提供できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はナビゲーション装置および道路情報配信システムに関する。特に、車線(レーン)毎に異なる道路情報を取得できるようにしたナビゲーション装置およびこのようなナビゲーション装置を利用する道路情報配信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報網が整備され、例えば道路交通情報センタ(以下、VICSセンタという)から送信される道路交通情報を受信装置で受信することにより、車両が走行している道路の情報を逐次、取得できるようになっている。VICSセンタは複数の通信方式を用いて道路情報を提供している。例えば、主に高速道路上に設置される電波ビーコンや主に一般道路に設置される光ビーコンによって局所的な道路情報が提供されている。そして、最近のナビゲーション装置には、上記ビーコンからの情報を受信する機能を備えたものもあり、ユーザは車両で走行している道路の詳細な情報を取得して、効率的に目的地に移動できるようなっている。
【0003】
ところで、前記ビーコンは所定距離を置いて、設置されている。よって、ビーコンの設置間隔が長くなると、車両が現在、走行している道路周辺の最新の情報を入手できない。そこで、例えば、特許文献1では、不足する道路情報を車両相互で補えるように各車両の前後に通信装置を搭載する技術を提案している。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−198889号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記技術はビーコンからの道路情報を伝達できるように単に補うだけであり、また車両の前後に通信装置を搭載するのでコストが嵩んでしまう。ところで、現状において前記ビーコンから提供される道路情報は道路全体に関する画一的な情報である。このような画一的な道路情報を円滑に伝達する様に改善しただけではユーザへのサービスは不十分と言える。すなわち、道路を局所的に見ると、1つの道路内であっても車線(レーン)毎に異なる交通状況が発生している。車線まで配慮した、詳細な道路情報がユーザに提供されることが望ましいが、未だそのような環境が整備されていないという実情がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の課題を解消し、車両が走行する車線にまで配慮して、ユーザに対してより局所的な道路情報を供給できるナビゲーション装置および道路情報配信システムを提案することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、外部から送信される道路情報を受信する受信手段と、車両位置を検出する車両位置検出手段と、該車両位置検出手段により検出された車両位置に基づき車両が走行している車線を特定する走行車線特定手段と、該走行車線特定手段により特定された車両が走行する車線に関わる情報を前記道路情報から選択取得する道路情報取得手段とを備えているナビゲーション装置により、達成される。
【0008】
本発明によると、車両位置検出手段で車両の位置を正確に確認した上で、走行車線特定手段が地図データ等を利用して車両が走行する道路の車線を特定し、道路情報取得手段がこの車線に関する道路情報を選択的に取得する。よって、本ナビゲーション装置によれば、ユーザが必要とする局者的な道路情報も提供できるようになる。なお、前記道路情報はナビゲーション装置が備えているディスプレイに表示したり、音声出力装置により、ユーザに認識させるようにすればよい。
【0009】
前記の外部から送信される道路情報には、情報提供対象となる道路の各車線に関する具体的な道路情報データと、前記道路情報の送信元、対象となる道路および車線を特定するために用いる識別データとを含み、前記道路情報取得手段は前記識別データに基づいて、車両が走行する車線に関わる所定の道路情報データを取得するように構成することが望ましい。そして、前記識別データとして少なくとも地図データに含まれる道路のリンクデータが採用し、前記道路情報取得手段が前記道路情報に含まれる前記リンクデータ等に基づいて車両が走行している車線に関わる情報を取得するように構成してもよい。
【0010】
さらに、道路情報を発信するための情報入力手段および該情報を送信するための送信手段を更に備え、前記送信手段から前記車両が走行している周辺の道路情報を送信するように構成することにより、車両間(車車間)での情報のやり取りや、車両と道路上に設置した情報通信装置等(路車間)での情報のやり取りを可能とすれば、最新の道路情報をオンタイムで取得できるようになる。この場合には、ビーコン等の情報通信装置の間隔が広いような場合でも不足無く道路情報を取得できる。
【0011】
また、本発明には、複数の車線が存在する道路に関して、車線毎に異なる情報を重畳させた道路情報を送信する道路情報送信施設と、
前記道路情報送信施設から送信される道路情報を受信する受信手段と、車両位置を検出する車両位置検出手段と、該車両位置検出手段により検出された車両位置に基づき車両が走行している車線を特定する走行車線特定手段と、該走行車線特定手段により特定された車両が走行する車線に関わる情報を前記道路情報から選択取得する道路情報取得手段とを含むナビゲーション装置とで、構成した道路情報配信システムも含まれる。この場合にも、前記ナビゲーション装置が道路情報を発信するための情報入力手段および該情報を送信するための送信手段を更に備え、前記送信手段から前記車両が走行している周辺の道路情報を送信するように構成することが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係るナビゲーション装置1の構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置1は、車両位置を検出する車両位置検出部11、地図データや外部から道路情報を取得するために用いるプログラム等を記憶している記憶部12、液晶ディスプレイ等で形成された表示部13、ユーザが所望の指示やデータを入力するために用いる操作部14、およびVICSセンタ等の道路情報送信施設が道路に設置している情報通信装置20から電波を受信する受信部15を含んでいる。上記各部11〜15はCPUを中心に構成された制御部10によって全体的にコントロールされている。この制御部10による制御内容は、以下の説明で順次明らかとする。
【0013】
車両位置検出部11は、例えば人工衛星(GPS衛星)からの電波を受信し車両の現在位置と現在方位を測定するGPS受信機や、自立航法用センサを用いて構成されている。自立航法用センサは、車両の移動距離を検出する車速センサや車両の回転角度を検出する角度センサを含むことができる。これらGPS受信機および自立航法用センサは道路内の車線(レーン)の位置まで検出できる位置精度を備えている。このように構成された車両位置検出部11からの出力信号は制御部10に供給され、制御部10はこれらの出力信号に基づき車両の現在位置および方位を算出するとともに、車両がどの車線(レーン)にいるかを特定する。すなわち、この制御部10は地図データ情報を用いて車両が走行している車線を特定する走行車線特定手段としても機能する。
【0014】
操作部14は、ナビゲーション装置1の情報入力手段を構成している。ユーザは、この操作部14から目的地までのルートの探索、ディスプレイ画面の設定変更等の各種の指示や設定、および後述する交通情報の入力を与える。操作部14は音声入力装置およびリモコンを含めることができる。より詳細な構成としては、ユーザにより入力された入力情報は、入力インターフェースを介して、操作部14から制御部10に伝達されるが図1では省略している。
【0015】
記憶部12は、ハードディスクあるいはDVD、そしてROMやRAM構成のプログラムメモリやデータメモリ等からなり、地図データ情報やナビゲーション装置に必要とされる地図の道路や交差点を特定するためのリンク情報や、案内表示用のパターン、住所、電話、施設等の情報データを記憶すると共に、道路情報を受信部15で受信するために必要なプログラム等が格納されている。そして、ハードディスクやDVDを用いて、大容量の記憶容量を実現可能とし、高速なアクセスおよびデータの書き換えを可能とするのが望ましい。制御部10はこの記憶部12のデータやプログラムを利用して、種々の制御を実行している。
【0016】
記憶部12のプログラムメモリには、ナビゲーション装置において実行される各種プログラムが記憶されている。例えば、目的地までの経路を探索するプログラム、表示部13上に描画される地図や建物等の設定・変更・編集等を行うプログラム、あるいは地図上の車両位置を補正するプログラム、外部から道路情報を受信するプログラム等が記憶されている。
【0017】
また、記憶部12のデータメモリには、制御部10によって処理された演算結果や記憶部12のハードディスクから読み出された地図に関するデータが記憶されている。例えば、制御部10により目的地までの経路の探索処理が行われたとき、その探索結果としての案内経路データを記憶したり、あるいは案内経路上に交差点がある場合、記憶部12のハードディスクから読み出された交差点データを記憶する。データメモリは、DRAMやSRAMを用いることができ、不揮発性のフラッシュメモリを用いてもよい。
【0018】
上記記憶部12のハードディスクに記憶されている地図データは、所定の経緯度で区切られた図葉を単位とし、各図葉の地図データには図葉番号が付与され、図葉番号を指定することで特定の図葉の地図データを読み出すことができる。各図葉の地図データには、地図表示に必要な描画データと、道路標示やマップマッチング、経路探索等の処理に必要な道路のリンクデータと、交差点に関するノードデータが含まれる。
【0019】
制御部10は画像制御部としても機能しており、表示部13上に地図を表示したり、あるいは地図上に、車両の現在位置を示す車両マークや目的地までのルート、交差点等の分岐点での案内表示、車両の移動軌跡等を合成させる。さらに、制御部10はユーザによって操作部14から入力した文字や、受信部15を介して外部から取得した道路情報を地図上に或いはそれとは別の画面上に表示させる。制御部10には、好ましくはFIFO等のVRAMを含み、記憶部12のハードディスクから読み出した地図、道路、案内表示に関するデータをVRAMに記憶する。以上のようにナビゲーション装置1は搭載した車両を目的地まで案内するための通常のナビゲーション機能を備えている。
【0020】
本ナビゲーション装置1の制御部10は、道路情報から選択取得する道路情報取得手段としても機能している点について詳細に説明する。制御部10は、車両位置検出部11から位置検出信号を受けると共に、記憶部12のハードディスクに記憶されている地図データを用いて、車両が地図上で何処の道路の車線を走行しているかを精度良く特定できる。前述したように本ナビゲーション装置1の車両位置検出部11は車両が走行するレーンまで確認できる位置検出精度を備えており、その検出信号が制御部10へ送信されている。
【0021】
一方、記憶部12のハードディスクに記憶されている地図データの道路情報には各道路のリンク番号と共に、その道路の車線数についての情報が含まれており、マップマッチングすることにより、制御部10は車両がどこの道路のどの車線(レーン)を走行しているかまで特定できるようになっている。
【0022】
その一方、本実施形態に係る道路情報送信施設は、より詳細な道路情報をユーザに提供するためにレーン毎に異なる道路情報を作成して、これらを重畳して情報通信装置20から送信している。受信部15はこの重畳された電波を受けるが、制御部10がこの電波をフィルタリングして車両が走行している車線についての道路情報のみを選択的に取得する。この点について説明する。
【0023】
図2は、情報通信装置20から送信される通信フォーマットの一例を示した図である。先頭から送信元ID、情報提供をしている対象道路のリンク番号、車線数のデータを含み、これに続いて各車線(レーン)に関した具体的な道路情報データが付加されたフォーマットとなっている。制御部10は受信部15で受信していた信号を解析し、送信元IDを確認した後、車両位置検出部11からの位置検出信号および地図データを用いて特定した道路およびリンク番号から、車両が何処の道路のどの車線を走行しているかを識別する。そして、制御部10はこれに基づいて特定された車線(例えばレーン1)に関する情報を選択して、他を削除する。
【0024】
上記のように制御部10は、道路情報取得手段として機能し、情報通信装置20から送信されている道路情報からその車両に必要な道路情報を取得し、表示部13に表示する。よって、ユーザは本ナビゲーション装置1により最適な道路情報を確認して、車両を操作できる。
【0025】
図3は、上述したナビゲーション装置1を搭載する車両が、道路を走行している状況での一例を示した図である。この図3では、上下3車線の道路を示している。この道路は、上り車線は路側からUL1,UL2、UL3、下り車線は路側からDL1、DL2、DL3である。この道路の路側部には前述した情報通信装置20が設置されており、図示しない道路情報送信施設から送信される車線毎の道路情報を重畳させた電波を発信する。この電波は、図2に例示した通信フォーマットを備えている。
【0026】
ここで、上り車線ULに着目すると、UL3は右折車線である。車両CA1は中央の車線UL2から右折車線UL3に車線変更しようとしたが前に車両が渋滞しており、UL2とUL3に跨った状態で停止している状況である。このような状況で、例えば情報通信装置20を介して道路情報送信施設から送信される車線毎の道路情報として、中央の車線UL2に関して「前方に停車している車両があります。ご注意ください。」等の情報を発信する。さらに、外側の車線UL1に関しては「前方、右側の車両がはみ出してくるかもしれませんからご注意下さい。」等の情報を発信する。
【0027】
中央の車線UL2を走行する車両CA2は、図1に示した前記ナビゲーション装置1を備えている。よって、車両CA2が走行する車線UL2に関する道路情報を取得して、表示部13に表示される。すなわち、この車両CA2の表示部13に表示される情報は、「前方に停車している車両があります。ご注意ください。」となる。
【0028】
同様に、外側の車線UL1を走行する車両CA3の前記ナビゲーション装置1は、車両CA3が走行する車線UL1に関する道路情報を取得して、表示部13に表示する。この車両CA3の表示部13に表示される情報は、「前方、右側の車両がはみ出してくるかもしれませんからご注意下さい。」となる。
【0029】
以上の説明から明らかなように、第1実施形態に係るナビゲーション装置1を採用することにより、車両が走行する車線に対応した局所的な道路情報まで得ることができるので、ユーザは安全、確実に車両を走行させることができる。また、このようなナビゲーション装置1を搭載する車両およびナビゲーション装置1に情報を提供する上記のような道路情報送信施設を組合せた道路情報配信システムを整備することで、より安全、確実に走行できる環境を提供できるようになる。
【0030】
さらに、図4〜図6を参照して、本発明の第2の実施形態に係るナビゲーション装置およびこれを用いるシステムを説明する。図4は本発明の第2の実施形態に係るナビゲーション装置2の構成を示すブロック図である。本実施形態は、ナビゲーション装置2が送受信機能を備えた通信部17を備えている。なお、本実施形態の説明では、前述した第1実施形態に係るナビゲーション装置1と同様の部位には同一の符号を付すことで、重複する説明を省略して特徴部分を中心に説明する。
【0031】
本ナビゲーション装置2は、外部から道路情報を得るばかりでなく、自らも周辺の道路情報を発信する機能を備えている。すなわち、図4に示すようにナビゲーション装置2の通信部17は、車車間通信部171および路車間通信部172を備えている。車車間通信部171は、自ら他車30に道路情報を発信し、また、他車30から道路情報を得るための通信部として機能する。また、路車間通信部172は、情報通信装置20から道路情報を取得するばかりでなく自らも道路情報は発信するための通信部として機能する。なお、車車間通信部171および路車間通信部172から道路情報を発信するときには、前述した通信フォーマットに従うと共に、自車両が走行している道路および車線のデータを付加して、他車が識別できる道路情報としている。これにより、他車が情報通信装置20から送信された情報と同様に利用できる。
【0032】
図5は、上述したナビゲーション装置2を搭載する車両が、道路を走行して車車間通信を行った状況例を示した図である。この図5では、上下3車線の道路を示している。この道路の上り車線は、外側側からUL1,UL2、UL3である。車両CA4は中央の車線UL2から右折車線UL3に車線変更しようとしたが前に車両が渋滞しており、UL2とUL3に跨った状態で停止している状況である。このような状況で、例えば車両CA4は、自ら車線毎の道路情報として、中央の車線UL2に関して「前方に停車している車両があります。ご注意ください。」等の情報を発信する。さらに、外側の車線UL1に関しては、「前方、右側の車両がはみ出してくるかもしれませんからご注意下さい。」等の情報を発信する。なお、車両CA4から発信される上記のような道路情報は、ユーザが図4の操作部14を操作して入力する。
【0033】
図5に示す状況では、中央の車線UL2を走行する車両CA5では「前方に停車している車両があります。ご注意ください。」という情報が取得される。また、外側の車線UL1を走行する車両CA6は「前方、右側の車両がはみ出してくるかもしれませんからご注意下さい。」という情報を取得する。よって、本第2実施形態に係るナビゲーション装置2を採用することにより、周辺の道路情報を確認している近くの車両から車線に対応した道路情報を得ることができるので、ユーザは安全、確実に車両を走行させることができる。
【0034】
なお、図4の構成を有するナビゲーション装置2について、図5により車車間の道路情報のやり取りを説明したが、情報通信装置20と車両で道路情報のやり取りを行う路車間通信も同様に行える。ただし、車両から情報通信装置20が道路情報を受信したときには、道路情報送信施設で情報を確認して発信する等の構成を備えることが望ましい。
【0035】
図6は、第2実施形態に関して他の状況例を示した図である。この図6では、上下各1車線の道路を示している。車両CA7は登り車線ULを走行していたが、前方に事故車両CA10があることを確認した状況である。このような状況で、例えば車両CA7は、同じ車線ULに関して「前方に停車している車両があります。ご注意ください。」等の情報を発信する。さらに、反対側の下り車線DLに関しては、「反対車線の車が、はみ出してくるかもしれませんからご注意下さい。」等の情報を発信する。本状況例でも、周辺の道路情報を確認している近くの車両から車線に対応した道路情報を得ることができるので、ユーザは安全、確実に車両を走行させることができる。
【0036】
上記実施形態では、車両位置検出手段としてGPSと自立航法用センサを併用する例を説明したが車両の位置を正確に検出できれば、いずれか一方でもよい。また、第2の実施形態では、車車間および情報通信装置20との路車間の双方について、情報の送受信を行う例を説明したが、車車間のみについて双方向で情報を送受信し、情報通信装置20からは受信のみを行う構成としてもよい。
【0037】
以上本発明の好ましい一実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上詳述したところから明らかなように、本発明によれば、車両位置検出手段で車両の位置を正確に確認した上で、走行車線特定手段が地図データ等を利用して車両が走行する車線まで特定し、この車線に関する道路情報を道路情報取得手段が選択的に取得する。よって、本ナビゲーション装置によれば、ユーザが必要とする局所的な道路情報を提供できる。また、車車間通信等を行う構成とすることにより、道路情報が取得し難いエリアでも適切な道路情報を得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】情報通信装置から送信される通信フォーマットの一例を示した図である。
【図3】図1に示すナビゲーション装置を搭載する車両が、道路を走行している状況での一例を示した図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図4に示すナビゲーション装置を搭載する車両が、道路を走行して車車間通信を行った状況での一例を示した図である。
【図6】第2実施形態に関して他の状況例を示した図である。
【符号の説明】
1、2 ナビゲーション装置
10 制御部(走行車線特定手段、道路情報取得手段)
11 車両位置検出部(車両位置検出手段)
12 記憶部
14 操作部(情報入力手段)
15 受信部(受信手段)
17 通信部(受信手段、送信手段)
20 情報送信装置
CA 車両
UL、DL 車線(レーン)
【発明の属する技術分野】
本発明はナビゲーション装置および道路情報配信システムに関する。特に、車線(レーン)毎に異なる道路情報を取得できるようにしたナビゲーション装置およびこのようなナビゲーション装置を利用する道路情報配信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報網が整備され、例えば道路交通情報センタ(以下、VICSセンタという)から送信される道路交通情報を受信装置で受信することにより、車両が走行している道路の情報を逐次、取得できるようになっている。VICSセンタは複数の通信方式を用いて道路情報を提供している。例えば、主に高速道路上に設置される電波ビーコンや主に一般道路に設置される光ビーコンによって局所的な道路情報が提供されている。そして、最近のナビゲーション装置には、上記ビーコンからの情報を受信する機能を備えたものもあり、ユーザは車両で走行している道路の詳細な情報を取得して、効率的に目的地に移動できるようなっている。
【0003】
ところで、前記ビーコンは所定距離を置いて、設置されている。よって、ビーコンの設置間隔が長くなると、車両が現在、走行している道路周辺の最新の情報を入手できない。そこで、例えば、特許文献1では、不足する道路情報を車両相互で補えるように各車両の前後に通信装置を搭載する技術を提案している。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−198889号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記技術はビーコンからの道路情報を伝達できるように単に補うだけであり、また車両の前後に通信装置を搭載するのでコストが嵩んでしまう。ところで、現状において前記ビーコンから提供される道路情報は道路全体に関する画一的な情報である。このような画一的な道路情報を円滑に伝達する様に改善しただけではユーザへのサービスは不十分と言える。すなわち、道路を局所的に見ると、1つの道路内であっても車線(レーン)毎に異なる交通状況が発生している。車線まで配慮した、詳細な道路情報がユーザに提供されることが望ましいが、未だそのような環境が整備されていないという実情がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の課題を解消し、車両が走行する車線にまで配慮して、ユーザに対してより局所的な道路情報を供給できるナビゲーション装置および道路情報配信システムを提案することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、外部から送信される道路情報を受信する受信手段と、車両位置を検出する車両位置検出手段と、該車両位置検出手段により検出された車両位置に基づき車両が走行している車線を特定する走行車線特定手段と、該走行車線特定手段により特定された車両が走行する車線に関わる情報を前記道路情報から選択取得する道路情報取得手段とを備えているナビゲーション装置により、達成される。
【0008】
本発明によると、車両位置検出手段で車両の位置を正確に確認した上で、走行車線特定手段が地図データ等を利用して車両が走行する道路の車線を特定し、道路情報取得手段がこの車線に関する道路情報を選択的に取得する。よって、本ナビゲーション装置によれば、ユーザが必要とする局者的な道路情報も提供できるようになる。なお、前記道路情報はナビゲーション装置が備えているディスプレイに表示したり、音声出力装置により、ユーザに認識させるようにすればよい。
【0009】
前記の外部から送信される道路情報には、情報提供対象となる道路の各車線に関する具体的な道路情報データと、前記道路情報の送信元、対象となる道路および車線を特定するために用いる識別データとを含み、前記道路情報取得手段は前記識別データに基づいて、車両が走行する車線に関わる所定の道路情報データを取得するように構成することが望ましい。そして、前記識別データとして少なくとも地図データに含まれる道路のリンクデータが採用し、前記道路情報取得手段が前記道路情報に含まれる前記リンクデータ等に基づいて車両が走行している車線に関わる情報を取得するように構成してもよい。
【0010】
さらに、道路情報を発信するための情報入力手段および該情報を送信するための送信手段を更に備え、前記送信手段から前記車両が走行している周辺の道路情報を送信するように構成することにより、車両間(車車間)での情報のやり取りや、車両と道路上に設置した情報通信装置等(路車間)での情報のやり取りを可能とすれば、最新の道路情報をオンタイムで取得できるようになる。この場合には、ビーコン等の情報通信装置の間隔が広いような場合でも不足無く道路情報を取得できる。
【0011】
また、本発明には、複数の車線が存在する道路に関して、車線毎に異なる情報を重畳させた道路情報を送信する道路情報送信施設と、
前記道路情報送信施設から送信される道路情報を受信する受信手段と、車両位置を検出する車両位置検出手段と、該車両位置検出手段により検出された車両位置に基づき車両が走行している車線を特定する走行車線特定手段と、該走行車線特定手段により特定された車両が走行する車線に関わる情報を前記道路情報から選択取得する道路情報取得手段とを含むナビゲーション装置とで、構成した道路情報配信システムも含まれる。この場合にも、前記ナビゲーション装置が道路情報を発信するための情報入力手段および該情報を送信するための送信手段を更に備え、前記送信手段から前記車両が走行している周辺の道路情報を送信するように構成することが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係るナビゲーション装置1の構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置1は、車両位置を検出する車両位置検出部11、地図データや外部から道路情報を取得するために用いるプログラム等を記憶している記憶部12、液晶ディスプレイ等で形成された表示部13、ユーザが所望の指示やデータを入力するために用いる操作部14、およびVICSセンタ等の道路情報送信施設が道路に設置している情報通信装置20から電波を受信する受信部15を含んでいる。上記各部11〜15はCPUを中心に構成された制御部10によって全体的にコントロールされている。この制御部10による制御内容は、以下の説明で順次明らかとする。
【0013】
車両位置検出部11は、例えば人工衛星(GPS衛星)からの電波を受信し車両の現在位置と現在方位を測定するGPS受信機や、自立航法用センサを用いて構成されている。自立航法用センサは、車両の移動距離を検出する車速センサや車両の回転角度を検出する角度センサを含むことができる。これらGPS受信機および自立航法用センサは道路内の車線(レーン)の位置まで検出できる位置精度を備えている。このように構成された車両位置検出部11からの出力信号は制御部10に供給され、制御部10はこれらの出力信号に基づき車両の現在位置および方位を算出するとともに、車両がどの車線(レーン)にいるかを特定する。すなわち、この制御部10は地図データ情報を用いて車両が走行している車線を特定する走行車線特定手段としても機能する。
【0014】
操作部14は、ナビゲーション装置1の情報入力手段を構成している。ユーザは、この操作部14から目的地までのルートの探索、ディスプレイ画面の設定変更等の各種の指示や設定、および後述する交通情報の入力を与える。操作部14は音声入力装置およびリモコンを含めることができる。より詳細な構成としては、ユーザにより入力された入力情報は、入力インターフェースを介して、操作部14から制御部10に伝達されるが図1では省略している。
【0015】
記憶部12は、ハードディスクあるいはDVD、そしてROMやRAM構成のプログラムメモリやデータメモリ等からなり、地図データ情報やナビゲーション装置に必要とされる地図の道路や交差点を特定するためのリンク情報や、案内表示用のパターン、住所、電話、施設等の情報データを記憶すると共に、道路情報を受信部15で受信するために必要なプログラム等が格納されている。そして、ハードディスクやDVDを用いて、大容量の記憶容量を実現可能とし、高速なアクセスおよびデータの書き換えを可能とするのが望ましい。制御部10はこの記憶部12のデータやプログラムを利用して、種々の制御を実行している。
【0016】
記憶部12のプログラムメモリには、ナビゲーション装置において実行される各種プログラムが記憶されている。例えば、目的地までの経路を探索するプログラム、表示部13上に描画される地図や建物等の設定・変更・編集等を行うプログラム、あるいは地図上の車両位置を補正するプログラム、外部から道路情報を受信するプログラム等が記憶されている。
【0017】
また、記憶部12のデータメモリには、制御部10によって処理された演算結果や記憶部12のハードディスクから読み出された地図に関するデータが記憶されている。例えば、制御部10により目的地までの経路の探索処理が行われたとき、その探索結果としての案内経路データを記憶したり、あるいは案内経路上に交差点がある場合、記憶部12のハードディスクから読み出された交差点データを記憶する。データメモリは、DRAMやSRAMを用いることができ、不揮発性のフラッシュメモリを用いてもよい。
【0018】
上記記憶部12のハードディスクに記憶されている地図データは、所定の経緯度で区切られた図葉を単位とし、各図葉の地図データには図葉番号が付与され、図葉番号を指定することで特定の図葉の地図データを読み出すことができる。各図葉の地図データには、地図表示に必要な描画データと、道路標示やマップマッチング、経路探索等の処理に必要な道路のリンクデータと、交差点に関するノードデータが含まれる。
【0019】
制御部10は画像制御部としても機能しており、表示部13上に地図を表示したり、あるいは地図上に、車両の現在位置を示す車両マークや目的地までのルート、交差点等の分岐点での案内表示、車両の移動軌跡等を合成させる。さらに、制御部10はユーザによって操作部14から入力した文字や、受信部15を介して外部から取得した道路情報を地図上に或いはそれとは別の画面上に表示させる。制御部10には、好ましくはFIFO等のVRAMを含み、記憶部12のハードディスクから読み出した地図、道路、案内表示に関するデータをVRAMに記憶する。以上のようにナビゲーション装置1は搭載した車両を目的地まで案内するための通常のナビゲーション機能を備えている。
【0020】
本ナビゲーション装置1の制御部10は、道路情報から選択取得する道路情報取得手段としても機能している点について詳細に説明する。制御部10は、車両位置検出部11から位置検出信号を受けると共に、記憶部12のハードディスクに記憶されている地図データを用いて、車両が地図上で何処の道路の車線を走行しているかを精度良く特定できる。前述したように本ナビゲーション装置1の車両位置検出部11は車両が走行するレーンまで確認できる位置検出精度を備えており、その検出信号が制御部10へ送信されている。
【0021】
一方、記憶部12のハードディスクに記憶されている地図データの道路情報には各道路のリンク番号と共に、その道路の車線数についての情報が含まれており、マップマッチングすることにより、制御部10は車両がどこの道路のどの車線(レーン)を走行しているかまで特定できるようになっている。
【0022】
その一方、本実施形態に係る道路情報送信施設は、より詳細な道路情報をユーザに提供するためにレーン毎に異なる道路情報を作成して、これらを重畳して情報通信装置20から送信している。受信部15はこの重畳された電波を受けるが、制御部10がこの電波をフィルタリングして車両が走行している車線についての道路情報のみを選択的に取得する。この点について説明する。
【0023】
図2は、情報通信装置20から送信される通信フォーマットの一例を示した図である。先頭から送信元ID、情報提供をしている対象道路のリンク番号、車線数のデータを含み、これに続いて各車線(レーン)に関した具体的な道路情報データが付加されたフォーマットとなっている。制御部10は受信部15で受信していた信号を解析し、送信元IDを確認した後、車両位置検出部11からの位置検出信号および地図データを用いて特定した道路およびリンク番号から、車両が何処の道路のどの車線を走行しているかを識別する。そして、制御部10はこれに基づいて特定された車線(例えばレーン1)に関する情報を選択して、他を削除する。
【0024】
上記のように制御部10は、道路情報取得手段として機能し、情報通信装置20から送信されている道路情報からその車両に必要な道路情報を取得し、表示部13に表示する。よって、ユーザは本ナビゲーション装置1により最適な道路情報を確認して、車両を操作できる。
【0025】
図3は、上述したナビゲーション装置1を搭載する車両が、道路を走行している状況での一例を示した図である。この図3では、上下3車線の道路を示している。この道路は、上り車線は路側からUL1,UL2、UL3、下り車線は路側からDL1、DL2、DL3である。この道路の路側部には前述した情報通信装置20が設置されており、図示しない道路情報送信施設から送信される車線毎の道路情報を重畳させた電波を発信する。この電波は、図2に例示した通信フォーマットを備えている。
【0026】
ここで、上り車線ULに着目すると、UL3は右折車線である。車両CA1は中央の車線UL2から右折車線UL3に車線変更しようとしたが前に車両が渋滞しており、UL2とUL3に跨った状態で停止している状況である。このような状況で、例えば情報通信装置20を介して道路情報送信施設から送信される車線毎の道路情報として、中央の車線UL2に関して「前方に停車している車両があります。ご注意ください。」等の情報を発信する。さらに、外側の車線UL1に関しては「前方、右側の車両がはみ出してくるかもしれませんからご注意下さい。」等の情報を発信する。
【0027】
中央の車線UL2を走行する車両CA2は、図1に示した前記ナビゲーション装置1を備えている。よって、車両CA2が走行する車線UL2に関する道路情報を取得して、表示部13に表示される。すなわち、この車両CA2の表示部13に表示される情報は、「前方に停車している車両があります。ご注意ください。」となる。
【0028】
同様に、外側の車線UL1を走行する車両CA3の前記ナビゲーション装置1は、車両CA3が走行する車線UL1に関する道路情報を取得して、表示部13に表示する。この車両CA3の表示部13に表示される情報は、「前方、右側の車両がはみ出してくるかもしれませんからご注意下さい。」となる。
【0029】
以上の説明から明らかなように、第1実施形態に係るナビゲーション装置1を採用することにより、車両が走行する車線に対応した局所的な道路情報まで得ることができるので、ユーザは安全、確実に車両を走行させることができる。また、このようなナビゲーション装置1を搭載する車両およびナビゲーション装置1に情報を提供する上記のような道路情報送信施設を組合せた道路情報配信システムを整備することで、より安全、確実に走行できる環境を提供できるようになる。
【0030】
さらに、図4〜図6を参照して、本発明の第2の実施形態に係るナビゲーション装置およびこれを用いるシステムを説明する。図4は本発明の第2の実施形態に係るナビゲーション装置2の構成を示すブロック図である。本実施形態は、ナビゲーション装置2が送受信機能を備えた通信部17を備えている。なお、本実施形態の説明では、前述した第1実施形態に係るナビゲーション装置1と同様の部位には同一の符号を付すことで、重複する説明を省略して特徴部分を中心に説明する。
【0031】
本ナビゲーション装置2は、外部から道路情報を得るばかりでなく、自らも周辺の道路情報を発信する機能を備えている。すなわち、図4に示すようにナビゲーション装置2の通信部17は、車車間通信部171および路車間通信部172を備えている。車車間通信部171は、自ら他車30に道路情報を発信し、また、他車30から道路情報を得るための通信部として機能する。また、路車間通信部172は、情報通信装置20から道路情報を取得するばかりでなく自らも道路情報は発信するための通信部として機能する。なお、車車間通信部171および路車間通信部172から道路情報を発信するときには、前述した通信フォーマットに従うと共に、自車両が走行している道路および車線のデータを付加して、他車が識別できる道路情報としている。これにより、他車が情報通信装置20から送信された情報と同様に利用できる。
【0032】
図5は、上述したナビゲーション装置2を搭載する車両が、道路を走行して車車間通信を行った状況例を示した図である。この図5では、上下3車線の道路を示している。この道路の上り車線は、外側側からUL1,UL2、UL3である。車両CA4は中央の車線UL2から右折車線UL3に車線変更しようとしたが前に車両が渋滞しており、UL2とUL3に跨った状態で停止している状況である。このような状況で、例えば車両CA4は、自ら車線毎の道路情報として、中央の車線UL2に関して「前方に停車している車両があります。ご注意ください。」等の情報を発信する。さらに、外側の車線UL1に関しては、「前方、右側の車両がはみ出してくるかもしれませんからご注意下さい。」等の情報を発信する。なお、車両CA4から発信される上記のような道路情報は、ユーザが図4の操作部14を操作して入力する。
【0033】
図5に示す状況では、中央の車線UL2を走行する車両CA5では「前方に停車している車両があります。ご注意ください。」という情報が取得される。また、外側の車線UL1を走行する車両CA6は「前方、右側の車両がはみ出してくるかもしれませんからご注意下さい。」という情報を取得する。よって、本第2実施形態に係るナビゲーション装置2を採用することにより、周辺の道路情報を確認している近くの車両から車線に対応した道路情報を得ることができるので、ユーザは安全、確実に車両を走行させることができる。
【0034】
なお、図4の構成を有するナビゲーション装置2について、図5により車車間の道路情報のやり取りを説明したが、情報通信装置20と車両で道路情報のやり取りを行う路車間通信も同様に行える。ただし、車両から情報通信装置20が道路情報を受信したときには、道路情報送信施設で情報を確認して発信する等の構成を備えることが望ましい。
【0035】
図6は、第2実施形態に関して他の状況例を示した図である。この図6では、上下各1車線の道路を示している。車両CA7は登り車線ULを走行していたが、前方に事故車両CA10があることを確認した状況である。このような状況で、例えば車両CA7は、同じ車線ULに関して「前方に停車している車両があります。ご注意ください。」等の情報を発信する。さらに、反対側の下り車線DLに関しては、「反対車線の車が、はみ出してくるかもしれませんからご注意下さい。」等の情報を発信する。本状況例でも、周辺の道路情報を確認している近くの車両から車線に対応した道路情報を得ることができるので、ユーザは安全、確実に車両を走行させることができる。
【0036】
上記実施形態では、車両位置検出手段としてGPSと自立航法用センサを併用する例を説明したが車両の位置を正確に検出できれば、いずれか一方でもよい。また、第2の実施形態では、車車間および情報通信装置20との路車間の双方について、情報の送受信を行う例を説明したが、車車間のみについて双方向で情報を送受信し、情報通信装置20からは受信のみを行う構成としてもよい。
【0037】
以上本発明の好ましい一実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上詳述したところから明らかなように、本発明によれば、車両位置検出手段で車両の位置を正確に確認した上で、走行車線特定手段が地図データ等を利用して車両が走行する車線まで特定し、この車線に関する道路情報を道路情報取得手段が選択的に取得する。よって、本ナビゲーション装置によれば、ユーザが必要とする局所的な道路情報を提供できる。また、車車間通信等を行う構成とすることにより、道路情報が取得し難いエリアでも適切な道路情報を得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】情報通信装置から送信される通信フォーマットの一例を示した図である。
【図3】図1に示すナビゲーション装置を搭載する車両が、道路を走行している状況での一例を示した図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図4に示すナビゲーション装置を搭載する車両が、道路を走行して車車間通信を行った状況での一例を示した図である。
【図6】第2実施形態に関して他の状況例を示した図である。
【符号の説明】
1、2 ナビゲーション装置
10 制御部(走行車線特定手段、道路情報取得手段)
11 車両位置検出部(車両位置検出手段)
12 記憶部
14 操作部(情報入力手段)
15 受信部(受信手段)
17 通信部(受信手段、送信手段)
20 情報送信装置
CA 車両
UL、DL 車線(レーン)
Claims (9)
- 外部から送信される道路情報を受信する受信手段と、車両位置を検出する車両位置検出手段と、該車両位置検出手段により検出された車両位置に基づき車両が走行している車線を特定する走行車線特定手段と、該走行車線特定手段により特定された車両が走行する車線に関わる情報を前記道路情報から選択取得する道路情報取得手段とを、備えていることを特徴とするナビゲーション装置。
- 前記の外部から送信される道路情報には、情報提供対象となる道路の各車線に関する具体的な道路情報データと、前記道路情報の送信元、対象となる道路および車線を特定するために用いる識別データとを含み、
前記道路情報取得手段は前記識別データに基づいて、車両が走行する車線に関わる所定の道路情報データを取得することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。 - 前記識別データとして少なくとも地図データに含まれる道路のリンクデータが採用され、前記道路情報取得手段は前記道路情報に含まれる前記リンクデータに基づいて車両が走行している車線に関わる情報を取得することを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
- 道路情報を発信するための情報入力手段および該情報を送信するための送信手段を更に備え、前記送信手段から前記車両が走行している周辺の道路情報を送信するようにしたことを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
- 前記の外部から送信される道路情報として、道路情報送信施設から供給された道路情報および他車から送信された道路情報を利用することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のナビゲーション装置。
- 複数の車線が存在する道路に関して、車線毎に異なる情報を重畳させた道路情報を送信する道路情報送信施設と、
前記道路情報送信施設から送信される道路情報を受信する受信手段と、車両位置を検出する車両位置検出手段と、該車両位置検出手段により検出された車両位置に基づき車両が走行している車線を特定する走行車線特定手段と、該走行車線特定手段により特定された車両が走行する車線に関わる情報を前記道路情報から選択取得する道路情報取得手段とを含むナビゲーション装置とで、構成したことを特徴とする道路情報配信システム。 - 前記ナビゲーション装置が道路情報を発信するための情報入力手段および該情報を送信するための送信手段を更に備え、前記送信手段から前記車両が走行している周辺の道路情報を送信するようにしたことを特徴とする請求項6に記載の道路情報配信システム。
- 前記道路情報送信施設および前記車両から送信される道路情報には、情報提供対象となる道路の各車線に対する具体的な道路情報データと、前記道路情報の送信元、対象となる道路および車線を特定するために用いる識別データとを含み、
前記道路情報取得手段が前記識別データに基づいて、車両が走行する車線に関わる所定の道路情報データを取得するようにしたことを特徴とする請求項6または7に記載の道路情報配信システム。 - 前記識別データとして少なくとも地図データに含まれる道路のリンクデータが採用され、前記道路情報取得手段は前記道路情報に含まれる前記リンクデータに基づき車両が走行する車線の情報を取得するようにしたことを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の道路情報配信システム。
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