JP2004315317A - ガラス組成物、そのガラス組成物により形成された密閉容器およびその密閉容器を用いた水晶振動子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】25℃での熱膨張率が130〜150×10−7/℃であって、mol%で表示して、SiO2:50〜80%、Al2O3:0〜15%、ZrO2:0〜15%、TiO2:0〜15%、ただし、Al2O3+ZrO2+TiO2:5〜15%、Li2O:0〜20%、Na2O:0〜20%、K2O:0〜20%、ただし、Li2O+Na2O+K2O:15〜30%、MgO:0〜20%、CaO:0〜20%、SrO:0〜20%、BaO:0〜20%およびZnO:0〜20%を含むガラス組成物,それを用いた水晶振動子の密閉容器およびその密閉容器を用いた水晶振動子。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はガラス組成物、特に熱膨張率が高く、水晶振動子の密閉容器用として最適なガラス組成物に関し、さらに、それを用いた水晶振動子の密閉容器およびその密閉容器を用いた水晶振動子に関する。
【0002】
【従来の技術】
水晶振動子は周波数特性に優れていることから、電子機器が規則正しく作動するために所定のパルスを供給する部品として多くの機器に用いられている。水晶振動子の特性を継続的に安定させるためには、外気の影響を受けないように密閉容器に入れることが望ましい。このような密閉容器の構造については、例えば特許文献1などにその例が記載されている。
【0003】
特許文献1の図1には、ベース材料11(符号は公報記載の通り。以下も同様。)に電極を介して水晶片12を固着し、キャップ部材13で封止したパッケージ15が記載されている。パッケージ15を封止する際やパッケージ15を回路基板に実装する際には加熱処理されるため、加熱冷却後に水晶片12に応力歪が発生して共振周波数が変動することを防ぐことを目的として、パッケージ15の材料には水晶片と熱膨張率が近いガラス―セラミック複合体を使用することが記載されている。具体的には、熱膨張係数が100〜150×10−7/℃であって、ガラス中にフォルステライトを30〜70重量%分散させたガラス−セラミック複合体が示されている。
【0004】
水晶片に応力が生じないようにするためには、密閉容器の熱膨張率だけでなく、水晶片を固定する部分が水晶片と近いことが望ましく、水晶片を固定する部分と密閉容器全体の熱膨張率がそれぞれ水晶片と近いものがより望ましい。
【0005】
特許文献2は、振動用水晶板を熱膨張率が水晶とほぼ同じ保持用ガラス板に直接接合することにより、振動用水晶板にかかる熱応力を軽減するものである。具体的には8〜9×10−6/℃のガラスに直接保持するというものであり、ガラスの種類としてはフリントガラスが示されている。
【0006】
また、水晶片は目的とする周波数特性を有するように厳密に作製されるが、水晶片の製造工程や密閉容器への接合工程等で個々の水晶片の周波数に若干のバラツキが生じることがあり、その場合には、密閉容器に封入した後で周波数特性の調整が必要となる。この調整は、密閉容器の外部から水晶片にレーザー等を照射して行われる。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−302034号公報
【特許文献2】
特開平6−6168号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1のガラス−セラミック複合体の熱膨張率は、100〜150×10−7/℃であるが、ガラス粉とセラミックス粉を粉末成形プレスして800〜1000℃で焼成することにより形成されている。そのため、粒子の隙間からの酸素や水分といった外気の進入を完全に防ぐことが困難であり、さらに、焼成体であるため、密閉容器内部に保持された水晶片の周波数特性を外部からレーザー等の照射で調整することはできない。また、焼結体を個別に作製するため、生産性が著しく低い。
【0009】
また、特許文献2に記載されたガラスの熱膨張率は80〜90×10−7/℃であり、これはATカット水晶の3軸のうち1軸(25℃での熱膨張率:約75×10−7/℃)に対しては有効であるが、残り2軸(25℃での熱膨張率:約139×10−7/℃)に対しては不十分である。また、熱膨張率の温度依存性に関して、25〜400℃での熱膨張率の温度変化率を考慮すると、残り2軸の値は5.69×10−9/℃2となる。通常の使用に関しては25℃付近での熱膨張率が一致していれば良いが、水晶片と水晶片の保持体を接着するときは200〜300℃に加熱する場合があるので、水晶片と水晶片の保持体の熱膨張率の温度依存性が近いことが望ましい。
【0010】
本発明の目的は、水晶片と熱膨張率が一致し、かつ、密閉容器の外部よりレーザー等にて水晶振動子の周波数の調整が可能であるガラス組成物を提供し、さらに、大量生産が可能な水晶振動子用の密閉容器およびこの密閉容器を用いた水晶振動子を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1のガラス組成物は、
25℃での熱膨張率が130〜150×10−7/℃であって、
mol%で表示して、
SiO2:50〜80%、
Al2O3:0〜15%、
ZrO2:0〜15%、
TiO2:0〜15%、
ただし、Al2O3+ZrO2+TiO2:5〜15%、
Li2O:0〜20%、
Na2O:0〜20%、
K2O:0〜20%、
ただし、Li2O+Na2O+K2O:15〜30%、
MgO:0〜20%、
CaO:0〜20%、
SrO:0〜20%、
BaO:0〜20%、および、
ZnO:0〜20%を含むことを特徴とする。
これにより、水晶片と熱膨張率がほぼ一致するガラスを得ることができ、このガラスは、水晶片の保持部や水晶振動子の密閉容器に特に適したものである。
【0012】
請求項2のガラス組成物は、50〜400℃での熱膨張率の温度変化が3.0×10−9/℃2以上であることを特徴とする。これにより、水晶片の接合時や水晶片を内包する密閉容器を接合する際の加熱冷却により、水晶片と水晶片保持部との接合部分に応力残差が生じにくくなる。
【0013】
請求項3の密閉容器は、少なくとも一方に凹部が設けられた一対のガラスを貼り合わせて密閉された空間が形成されており、請求項1のガラス組成物により形成されることを特徴とする。これにより外部からの酸素や水分といった外気の進入を遮断できる密閉容器を得ることができる。
【0014】
請求項4の密閉容器は、一対のガラスの少なくとも一方の凹部をサンドブラスト法により形成することを特徴とする。これによって密閉容器を接合する部分が平坦な密閉容器用の一対のガラス加工基板を得ることができる。
【0015】
請求項5の密閉容器では、一対のガラスの少なくとも一方の凹部をエッチング法により形成することを特徴とする。これによって密閉容器を接合する部分が平坦であり、さらに、密閉容器の外部からレーザー光を照射する際に、吸収や散乱等の少ない密閉容器用の一対のガラス加工基板を得ることができる。
【0016】
請求項6の密閉容器は、化学強化処理を施したことを特徴とする。これによって密閉容器へ加えられた衝撃等への強度が増す。
【0017】
請求項7の密閉容器は、液相成膜法(Hコート処理)により表面をシリカ層で被覆することを特徴とする。これによって、ガラス中のアルカリ成分がガラス表面へ拡散することが抑制され、引き出し電極,引き出し電極と水晶片の接合部分へのアルカリの拡散を押さえることができるため、水晶振動子の誤動作が起こりにくくなる。
【0018】
請求項8の水晶振動子は、密閉容器内に水晶片と、水晶片を前記密閉容器内に固定する接続電極と、前記密閉容器の内部と外部を電気的に接続するための引き出し電極を設け、密閉容器が請求項3〜7のいずれかに記載されたの密閉容器からなることを特徴とする。これにより、加熱冷却後に熱膨張に起因する応力の発生を防ぐことができ、目的とする周波数の水晶振動子を得ることができる。
【0019】
請求項9の水晶振動子は、少なくとも一方に複数の凹部を設けた一対のガラスを貼り合わせて形成される複数の密閉空間の個々の内部に、水晶片と、水晶片を固定する接続電極と、密閉空間の内部と外部を電気的に接続するための引き出し電極を設け、一対のガラスを接合した後、個々に切断して得られることを特徴とする。これによって、一度に多くの水晶振動子を作製することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0021】
本発明によるガラス組成物の組成限定理由は以下の通りである。なお、各成分の表示はmol%表示である。
【0022】
SiO2は、ガラスの骨格をなす成分である。SiO2が50%未満では、ガラスの熱膨張率が大きくなりすぎ、一方、80%を超えると熱膨張率が小さくなりすぎると共に溶解が困難になる。より好ましい含有量は50〜70%である。
【0023】
Al2O3,ZrO2,TiO2は耐候性を向上させる成分であり、総含有量が5%未満では耐候性が悪く、実用的なガラスが得られない。また、総含有量が15%を超えると失透しやすくなり、また熱膨張率が低下する。また、Al2O3,ZrO2,TiO2それぞれの含有量は同様の理由によりそれぞれ15%以下とする。TiO2は10%以下とすることが好ましい。
【0024】
Li2O,Na2O,K2Oは熱膨張率を増加させる成分である。総含有量を調整することにより目的とする熱膨張率を得ることが容易である。総含有量が15%未満では必要とする熱膨張率が得られない。総含有量が30%を超えると耐候性が悪くなる。Li2O,Na2O,K2Oそれぞれの含有量は同様の理由により20%以下とする。
【0025】
MgO,CaO,SrO,BaO,ZnOは必須成分ではないが、熱膨張率を維持しつつ、所望の耐候性を得たい場合に、導入する成分である。MgO,CaO,SrO,BaO,ZnOの総含有量が20%超える、またはそれぞれの含有量が20%を超えると失透しやすくなる。
【0026】
水晶振動子形成後、レーザーを用いて、密閉容器中の水晶振動子の加工を行う場合には、密閉容器であるガラス組成物は可視光およびレーザー光の透過性が要求される。可視光の透過性に対しては着色成分は極力含まないことが望ましい。また、レーザー光の透過性はレーザー光の種類により異なるため、使用するレーザーの種類により、ガラス中の含有成分を慎重に選択する必要がある。
【0027】
(実施例1〜10)
表1の組成となるように原料を調合し、調合した原料を白金るつぼに入れて1450℃で5時間溶融した。溶融の後にキャストして徐冷を行った。こうして得られたガラス試料の熱膨張率および熱膨張率の温度依存性の測定を行った。熱膨張率はTMA(Thermomechanical Analysis:熱機械分析装置)を用いた。また、熱膨張率の温度依存性は各温度での膨張率より計算した。
熱膨張率および熱膨張率の温度依存性の測定結果を表1に合わせて示す。なお、表中の組成表示はいずれもmol%表示である。
【0028】
【表1】
【0029】
表1からわかるように、本発明のガラス組成物は、25℃での熱膨張率が130〜150×10−7/℃であり、水晶片の熱膨張率とほぼ一致している。
また、実施例1〜5および7〜10では、50〜400℃での熱膨張率の温度変化が3.0×10−9/℃2以上であり、これらは200〜300℃の加熱処理を行っても水晶片の応力は生じにくく、水晶振動子の密閉容器や水晶片の保持体として特に適している。また、レーザー光を透過するので、密閉容器の外部からの水晶振動子の周波数の調整が可能であり、さらに、ガラスであるので密閉容器の外部からの酸素や水分等の外気の進入を防ぐことが可能である。
【0030】
次に本発明のガラス組成物を用いた水晶振動子について説明する。
【0031】
図1は本発明に係る水晶振動子の断面図であり、図2は図1のA−A線断面図である。水晶振動子10は本発明のガラス組成物からなる板状のガラスにエッチングで凹部17を形成したベース部材12と、ベース部材12上に形成された引き出し電極13と、引き出し電極13上に配された水晶片15と、引き出し電極13と水晶片15を接合する接合電極14と、ベース部材12に被せる凹状に加工されたキャップ部材11と、ベース部材12とキャップ部材11を接合する接着剤16とからなる。このとき、引き出し電極13は外部の接続部分と電気的に導通可能な最低限の露出部18が必要である。
【0032】
キャップ部材11の熱膨張率は水晶片15と必ずしも膨張係数が一致する必要はないが、ベース部材12と密閉空間を作るべく接着するため、キャップ部材11もベース部材12,水晶片15と同程度の膨張係数を持つことが望ましい。
【0033】
図3は、ベース部材用ガラス基板であり、ベース部材用ガラス基板52は複数個の凹部17・・・(・・・は複数を示す。以下も同様)を有し、凹部に隣接して設けられた引き出し電極13・・・、この引き出し電極13・・・上に接合電極14・・・を介して水晶片15・・・が配されている。このようなベース部材用ガラス基板52とすることで、1サイクルの工程で複数個の水晶振動子を作製することが可能である。
【0034】
上記のベース部材用ガラス基板52は以下のようにして作製される。本発明のガラス組成物を1mm厚さで50mm×50mmの板状のガラスに加工し、所定の位置にITOで複数のパターンを形成して引き出し電極13・・・とする。さらにピッチ系の耐フッ酸塗料を用いてスクリーン印刷法により10mm×5mmの複数のパターンが引き出し電極13・・・に隣接するようにマスキングする。その後、フッ酸系のエッチング液で200μm程度エッチングして凹部17・・・を作製し、ピッチ系の耐フッ酸塗料を有機溶剤で除去する。次いで、引き出し電極13・・・上に接合電極14・・・を配し、さらに接合電極14・・・上に水晶片15・・・を配することにより、ベース部材用ガラス基板52を作製する。
【0035】
このベース部材用ガラス基板52の凹部17・・・に対応する凹状の加工を施したキャップ部材用ガラス基板(図示せず)を本発明のガラス組成物で作製し、ベース部材用ガラス基板52とキャップ部材用ガラス基板51を真空中で貼り合わせる。次いで、切断することで個々の水晶振動子を得るが、引き出し電極13を配した部分については、ベース部材用ガラス基板52とキャップ部材用ガラス基板の切断位置を1mm程度ずらして切断して、露出部18を設ける。
【0036】
図4は図1の別実施例図である。この水晶振動子20は凹部を設けないベース部材22の表面に引き出し電極23を設け、接合電極24を介して、水晶片25を設け、エッチングにより凹状の加工を行ったキャップ部材21とベース部材22を接着剤26により貼り合わせて作製する。ベース部材22に凹部を設けないことにより、水晶振動子の作製の工程を簡略化することができる。
【0037】
図5は図1の更なる別実施例図である。この水晶振動子30は、ベース部材32の表面に液相析出法を用いてアルカリバリヤ層39を形成したものである。エッチングにより凹部37を作製し、その後、ケイフッ化水素酸溶液中に2時間浸漬してベース部材32の表面にシリカからなるアルカリバリヤ層39を形成する。このアルカリバリヤ層39を形成したベース部材32の凹部37に隣接して引き出し電極33を設け、接合電極34を介して、水晶片35を設け、エッチングにより凹状の加工を行ったキャップ部材31とベース部材32を接着剤36により貼り合わせて作製する。ベース部材32表面にアルカリバリヤ層39を形成することにより、ベース部材32に含まれるアルカリ成分が表面へ拡散することが効果的に抑制される。
【0038】
以上の実施例においては、ベース部材およびキャップ部材について、凹部を作製した後、400℃の硝酸カリウム融液に16時間浸漬することにより、化学強化を施してもよい。また、凹部をエッチングによって作製したが、サンドブラストを用いてもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明のガラス組成物は、熱膨張率が水晶とほぼ同じであるので、水晶振動子の密閉容器や水晶片の保持体として使用した場合に、加熱冷却後に熱膨張率の差に起因する応力の発生を防ぐことができ、目的とする周波数の水晶振動子を得ることができる。また、レーザー光を透過するため、密閉容器の外部から水晶振動子の周波数の調整が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水晶振動子の断面図
【図2】図1のA−A線断面図
【図3】ベース部材用ガラス基板の平面図
【図4】図1の別実施例図
【図5】図1の更なる別実施例図
【符号の説明】
10,20,30:水晶振動子
11,21,31:キャップ部材
12,22,32:ベース部材
13,23,33:引き出し電極
14,24,34:接合電極
15,25,35:水晶片
16,26,36:接着剤
17,37:凹部
18:露出部
39:アルカリバリヤ層
52:ベース部材用ガラス基板
Claims (9)
- 25℃での熱膨張率が130〜150×10−7/℃のガラス組成物であって、mol%で表示して、
SiO2:50〜80%、
Al2O3:0〜15%、
ZrO2:0〜15%、
TiO2:0〜15%、
ただし、Al2O3+ZrO2+TiO2:5〜15%、
Li2O:0〜20%、
Na2O:0〜20%、
K2O:0〜20%、
ただし、Li2O+Na2O+K2O:15〜30%、
MgO:0〜20%、
CaO:0〜20%、
SrO:0〜20%、
BaO:0〜20%、および、
ZnO:0〜20%を含むことを特徴とするガラス組成物。 - 50〜400℃での熱膨張率の温度変化が3.0×10−9/℃2以上であることを特徴とする請求項1記載のガラス組成物。
- 少なくとも一方に凹部が設けられた一対のガラスを貼り合わせて密閉された空間を形成する密閉容器において、前記ガラスが請求項1記載のガラス組成物により形成されることを特徴とする密閉容器。
- 前記一対のガラスの少なくとも一方の凹部をサンドブラスト法により形成されることを特徴とする請求項3記載の密閉容器。
- 前記一対のガラスの少なくとも一方の凹部をエッチング法により形成することを特徴とする請求項3記載の密閉容器。
- 化学強化処理を施したことを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の密閉容器
- 液相成膜法(Hコート処理)により表面をシリカ層で被覆することを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の密閉容器
- 密閉容器内に水晶片と、水晶片を前記密閉容器内に固定する接続電極と、前記密閉容器の内部と外部を電気的に接続するための引き出し電極を設けた水晶振動子において、前記密閉容器が請求項3〜7のいずれかに記載の密閉容器からなることを特徴とする水晶振動子。
- 少なくとも一方に複数の凹部を設けた一対のガラスを貼り合わせて形成される複数の密閉空間の個々の内部に、水晶片と、水晶片を固定する接続電極と、前記密閉空間の内部と外部を電気的に接続するための引き出し電極を設け、前記一対のガラスを接合した後、個々に切断して得られることを特徴とする請求項8に記載の水晶振動子。
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