JP2004313453A - 額の取付装置 - Google Patents

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好郎 伊藤
Yukimasa Kodama
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Abstract

【課題】高所壁面への額の取付け作業を簡単な操作で容易に行え、複数の額を並べて掲示する場合に同じ前傾姿勢に容易に揃える。
【解決手段】額1の裏面に設けられる額掛止具2と、壁面Wに取り付ける額受け具3とを備え、額掛止具2の左右の側板部21,21間に、水平掛止軸22と架設位置可変の角度設定バー2bとを設け、額受け具3のU字溝30に水平掛止軸22を嵌め込むことにより、額1が額受け具3のフック片3bと角度設定バー2bとの当接によって定まる前傾姿勢で支持され、角度設定バー2bの架設位置によって額1の前傾角度が変化するように構成している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、人物写真や表彰状等を納めた額を室内壁面の高所に掲示するための額の取付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
室内壁面の高所に掛ける額は、低い位置から見やすいように前傾姿勢に設定されることが普通である。そして、このように額を前傾状態に取り付けるために、旧来より、額の下縁を通常左右の二箇所の受け具で支持すると共に、額の上部を吊り紐やチェーン等の索体を介して壁面から離れた位置で壁に止着したフック金具等に吊掛ける方法が一般的に広く採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような取付け方法では、左右二箇所の受け具の止着、索体の額への繋ぎ止めと長さ調整、フック金具への吊掛け等、多くの作業手数を要する上、特に複数の額を並べて掲示する場合に、前傾角度が不揃いになり易く、その見苦しさを解消するのに索体長さを調整し直して何度も試行錯誤を繰り返すことになり、非常に手間がかかるという問題があった。また、特に紐を用いて吊り掛けた場合は、取り付け後の伸びや結び目の締まり等により、額の前傾角度が経時的に変わってしまう難点もあった。
【0004】
この発明は、上述の情況に鑑み、高所に取り付ける額の壁面への取付け作業を簡単な操作で容易に行えると共に、複数の額を並べて掲示する場合でも同じ前傾姿勢に確実に揃えることができる額の取付装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明に係る額の取付装置は、額の裏面に設けられる額掛止具と、壁面に取り付ける額受け具とを備え、前記額掛止具は、額の裏面から後方へ張出する左右の側板部と、両側板部を後端側で繋ぐ水平掛止軸と、該水平掛止軸よりも上位側で両側板部間に架設される角度設定バーとを有し、前記額受け具は、壁面に止着させる基板部に、該基板部との間で左右及び上方に開くU字溝を構成するフック片が一体形成され、壁面に取り付けた額受け具のU字溝に額掛止具の水平掛止軸を嵌め込むことにより、額が前記フック片と角度設定バーとの当接によって定まる前傾姿勢で該額受け具に支持されるように構成されている。
【0006】
上記構成の取付装置では、取り付けた額の前傾角度が前記フック片と角度設定バーとの当接によって定まるから、壁面への取り付けにおいて、額掛止具の水平掛止軸を額受け具のU字溝に嵌め込むだけで、自動的に額が自重で前方へ傾動変位して角度設定バーと前記フック片との当接位置で停止し、所定の前傾姿勢に保持されることになる。従って、作業者は、額掛止具の水平掛止軸を額受け具のU字溝に嵌め込む際、額を壁面と略平行に保持し、下方から額掛止具と額受け具を視認しながら嵌込み操作でき、もって取付け作業を容易に能率よく行える。また、複数の額を並べて掲示する場合でも、上記のように壁面に取り付けるだけで自ずと同じ前傾姿勢に揃うことになる。
【0007】
このような額の取付装置において、前記角度設定バーの架設位置が可変であり、前記角度設定バーの前記架設位置によって額の前傾角度が変化するようにすれば、予め角度設定バーを所望の前傾角度が得られる位置に架設しておくことで、自動的に設定した前傾姿勢を実現し、これが保持されることになる。また、複数の額を並べて掲示する場合でも、これらの額における角度設定バーの架設位置と壁面に対する額受け部材の止着高さとを予め合わせておけば、上記のように壁面に取り付けるだけで自ずと同じ前傾姿勢に揃うことになる。
【0008】
また、前記額掛止具の両側板部に、前記角度設定バーの架設部を複数箇所に設け、該角度設定バーの架設位置によって額の前傾角度を段階的に変更可能とすれば、特に複数の額を並べて掲示する場合に、これら額の前傾姿勢を揃えることがより容易になる。また、前記複数箇所の架設部を両側板部に上下複数段に形成された前後方向に沿う支持溝として、左右の対向する支持溝に角度設定バーが両端部を前方から挿嵌して当該支持溝の後端位置で保持されるように構成すれば、該角度設定バーの架設操作を非常に簡単に行える。
【0009】
さらに、上記のように上下複数段に形成された支持溝の後端位置が下位の支持溝ほど後方寄りになるように設定すれば、その段位の違いによる前記フック片と角度設定バーとの当接位置の差が大きくなるから、額の角度調整範囲が広くなる。また、このように上下複数段の支持溝を両側板部の対向する内面側に設ける構成とすれば、これら支持溝を内外両面に透通するスリット状とする構成に比較して側板部が高強度になると共に、角度設定バーとして単なる棒状のものを使用できる。
【0010】
一方、前記額受け具を基板部の一か所で壁面に枢着するように構成すれば、当該額受け具が左右に揺動可能となるから、取付け後の額に左右の傾きを生じた場合に、この額を額受け具ごと左右に変位させて傾きを解消することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る額の取付装置の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。図1及び図2において、(1)は縦長矩形の面板(11)と周枠(12)とからなる額、(2)は額(1)の面板(11)の裏面に取り付けられた額掛止具、(3)は壁面(W)に止着された額受け具である。
【0012】
額掛止具(2)は、図3及び図4(A)〜(C)でも示すように、合成樹脂成形物からなる掛止具本体(2a)と、同じく合成樹脂成形物からなる偏平な棒状の角度設定バー(2b)とで構成されている。
【0013】
掛止具本体(2a)は、左右方向中間部の上下2箇所に取付孔(20a)(20a)を有する矩形の取付け板部(20)と、この取付け板部(20)の左右両側縁中央部より後方へ張出する左右一対のL字形の側板部(21)(21)と、両側板部(21)(21)の後端側下部つまり水平片(21a)から垂直片(21b)への曲折部を繋ぐ太径丸軸状の水平掛止軸(22)と、同後端側上部つまり垂直片(21b)の上部を繋ぐ細径丸軸状の連結軸(23)とからなっている。しかして、各側板部(21)の垂直片(21b)の中間部は外面側へ膨出して厚肉部(24)を構成しており、この厚肉部(23)の内面側に、複数本(図では6本)の前後方向に沿う支持溝(25)が上下方向一定間隔置きに形成されている。
【0014】
支持溝(25)は、溝幅が角度設定バー(2b)の厚みに略等しく設定され、いずれも側板部(21)の垂直片(21b)の前縁に開くと共に、下位のものほど後端が後方寄りに位置するように、上位から下位へ順次に長くなっている。そして、両側板部(21)(21)の互いの複数本の支持溝(25)は同じ段位同士が水平方向で対向する位置にあり、この対向する各対が角度設定バー(2b)の架設部として、当該角度設定バー(2b)の両端部を前方から挿嵌して後端位置で保持し得るようになっている。
【0015】
なお、掛止具本体(2a)は、水平掛止軸(22)及び連結軸(23)が中央部で分離すると共に、取付け板部(20)と両側板部(21)(21)との境界部が薄肉になっており、これら取付け板部(20)と両側板部(21)(21)とが平面的に連続した形態として得られる成形物を、前記薄肉の境界部で直角に折り曲げ、図4(A)(B)で示すように水平掛止軸(22)及び連結軸(23)の半部同士の先端を凹凸嵌合で連結することにより、枠状の使用形態としている。
【0016】
また、取付け板部(20)の前面側は各取付孔(20a)の周囲が円形凹部(20b)をなす一方、額(1)の面板(11)における左右方向中央部の下部寄りには、取付け板部(20)に対応して、上下2箇所の取付孔(11a)とその裏面側周囲の円形凸部(11b)とが形成されている。そして、掛止具本体(2a)は、図1及び図2に示すように、その各円形凹部(20b)に面板(11)の円形凸部(11b)を嵌合して、連通した取付孔(20a)(11a)に前方側から合成樹脂製の割りピン型の留め具(4)を圧入することにより、該面板(11)の裏面側に止着されている。なお、(5)は面板(11)の前面に配置させた写真や表彰状等の掲示物、(6)は掲示物(5)を覆うアクリル板等の透明カバーである。
【0017】
額受け具(3)は、合成樹脂成形物からなり、図3でも示すように、縦長矩形の基板部(3a)と、該基板部(3)に下端側を一体化した舌片状のフック片(3b)との間で左右及び上方に開くU字溝(30)を構成しており、基板部(3a)の上部に設けた取付孔(31)を通したねじ(7)により、壁面(W)に止着するようになされている。そして、フック片(3b)は、左右幅が額掛止具(2)の両側板部(21)(21)の対向間隔よりも狭く設定されている。
【0018】
従って、額(1)は、額掛止具(2)の両側板部(21)(21)間に額受け具(3)のフック片(3b)を入り込ませる形で、額掛止具(2)の水平掛止軸(22)を額受け具(3)のU字溝(30)に上方から落とし込むことにより、額受け具(3)に水平掛止軸(22)を介して枢支され、この枢支状態で自重によって前方へ傾倒しようとするが、額掛止具(2)の角度設定バー(2b)がストッパーとしてフック片(3b)に当接するため、この当接位置の前傾姿勢で安定に保持されることになる。しかして、図1と図2の対比から明らかなように、角度設定バー(2b)の架設位置が上下複数段の支持溝(25)の下位になるほど、額(1)の前傾角度は大きくなる。
【0019】
図5に示すように、額(1)の面板(11)の左右両側には、前後方向に沿う幅の狭い側枠部(11c)が一体形成されている。また、周枠(12)は、水平帯板状の上下辺部(12a)(12b)と前方内側へ湾曲した左右側辺部(12c)(12d)とで矩形枠を構成すると共に、左右側辺部(12c)(12d)の内側に上下方向に沿う帯板状の押さえ板(13)が取り付けられている。この押さえ板(13)は、図6でも示すように、後縁側の全長にわたって内向きに突出する爪部(13a)を有しており、上下端の前縁側に設けた突軸(13b)を周枠(12)の上下辺部(12a)(12b)の内面に設けた浅い枢支穴(14)に嵌合することにより、当該周枠(12)に回動自在に枢着されている。
【0020】
しかして、額(1)に掲示物(5)を納めるには、図6に示すように、面板(11)の前面側に該掲示物(5)及び透明カバー(6)を重ねた状態で、周枠(12)の左右側辺部(12c)(12d)の前縁内側に、当該面板(11)の左右の左右の側枠部(11c)を当てがい、図示仮想線のように後退させていた押さえ板(13)を回動させ、その爪部(13a)を実線で示すように面板(11)の側枠部(11c)の後端縁に係止させる。これにより、面板(11)が周枠(12)の内側に固定されると共に、掲示物(5)及び透明カバー(6)は左右両側部が周枠(12)の側辺部(12c)と面板(11)との間で挟着されて離脱不能に保持される。しかして、掲示物(5)を外すには、上記とは逆に押さえ板(13)を回動させ、爪部(13a)を係合していた面板(11)の側枠部(11c)から離脱させればよい。なお、押さえ板(13)と面板(11)の側枠部(11c)は、このような係脱を行えるように寸法設定されている。
【0021】
上記構成の額の取付装置によれば、額(1)は、壁面(W)に止着された額受け具(3)のU字溝(30)に、裏面に設けた額掛止具(2)の水平掛止軸(22)を嵌合させることにより、安定した前傾姿勢で額受け具(3)に保持されるが、その前傾角度が額受け具(3)のフック片(3b)と角度設定バー(2b)との当接によって定まるから、角度設定バー(2b)を上下複数段の支持溝(25)のいずれに架設するかによって前傾角度が変わり、支持溝(25)の段数(本数)に対応した複数段階に該前傾角度を調整できる。例えば、図示のように6本の支持溝(25)を有する場合は、額(1)の前傾角度を6段階に調整でき、角度設定バー(2b)の架設位置が低くなるほど前傾角度は大きくなる。なお、図1は角度設定バー(2b)を5段目の支持溝(25)に、図2は同じく3段目の支持溝(25)に、それぞれ架設した場合の額(1)の取付状態を示す。
【0022】
額(1)の壁面(W)への取り付けに際しては、予め角度設定バー(2b)を所望の前傾角度が得られる位置の支持溝(25)に架設しておくことになるが、その架設位置によって取付状態の前傾姿勢が決まる。このことから、複数の額(1)を並べて掲示する場合でも、壁面(W)に対する額受け部材(3)の止着高さが同じであれば、これら額(2)における角度設定バー(2b)を同じ位置の支持溝(25)に架設しておくだけで、取付け後の複数の額(1)は同じ角度で見栄えよく揃った前傾姿勢になる。
【0023】
しかも、この取付装置では、額受け具(3)に掛止させた額(1)は自重によって自ずと設定した前傾姿勢になる。すなわち、額(1)の壁面(W)への取り付けに際し、額(1)を所定の前傾姿勢に保持しながら操作する必要がない。従って、図7(A)如く作業者(M)は額(1)を壁面(W)と略平行に保持し、下方から額掛止具(2)と額受け具(3)を視認することができ、額(1)をこのように壁面(W)と略平行に保持した姿勢のままで、図7(B)の如く額掛止具(2)を上方から額受け具(3)に容易に嵌込み操作できる。しかも嵌込み後に図7(C)の如く額(1)を手離せば、額(1)は自動的に前方へ傾動変位して設定した前傾姿勢になり、格別な調整操作は全く不要であるから、取付け作業を極めて容易に能率よく行える。
【0024】
仮に額を所定の前傾姿勢に保持したまま壁面に取り付けなければならない場合を想定すると、下方からは額に遮られて壁面に設けられる額受け具等が見えず、手探りで額掛止具等を額受け具の位置に合わせなければならない不便がある。
【0025】
すなわち、本実施形態にかかる装置では、額が壁面に対して前傾した前傾姿勢と、額が壁面に対して略平行で下から壁面に取り付けられた額受け具(3)を視認できる取付作業姿勢との間での姿勢変化を許容するように、額受け具(3)に対して額掛止具(2)が嵌め込まれていることにより、取付け作業を極めて容易に能率よく行える。
【0026】
また、この取付装置では、額の前傾角度を設定するためのネジ等が用いられておらず、このようなネジのゆるみ等が生じないため、設定した前傾角度を安定して保持することができる。
【0027】
また、この取付装置では、壁面(W)側には各額(1)に対応して一つの額受け具(3)のみを止着すればよく、従来の索体による繋ぎ止める方式のような額下縁の左右を支持する受け具は不要であるから、額取付けの前段階の作業も大幅に簡略化されると共に、部材点数が少なくなって材料コストも低減される。しかして、取り付けた額(1)は下縁が壁面(W)から離れた状態になるから、裏面側に埃が溜まりにくいという利点もある。
【0028】
更に、本実施形態の取付装置では、額受け具(3)は、壁面(W)に対して一か所でねじ止めされ、このねじ止め部で枢着された状態になっているため、止着状態のまま左右に揺動可能である。従って、取付け後の額(1)に左右の傾きを生じた場合でも、この額(1)を額受け具(3)ごと左右に変位させることにより、簡単に傾きを解消できる。
【0029】
なお、上述した実施形態では、額受け具(3)の基板部(3a)に直接設けた取付孔(31)を用いてねじ(7)により壁面(W)に止着するようにしたが、壁面に直接取り付けられる部品(壁面止着部品)を介して、額受け具の基板部を壁面に止着するように構成してもよい。
【0030】
図8は、このような壁面止着部品(8)とこれを用いる額受け具(3’)の分解斜視図である。
【0031】
壁面止着部品(8)は、合成樹脂成型物からなり、板状の部品本体(81)の上部に3つのピン孔(82)(82)(83)が設けられている。これらピン孔(82)(82)(83)は、ネジが効かない石膏ボード等からなる壁面に取り付ける場合に用いられるもので、上部の2つのピン孔(82)(82)は、斜め下方向30度、下側の1つのピン孔(83)は、斜め上方向30度の角度の貫通孔からなり、それぞれピン(71)が挿し込まれる。各ピン孔(82)(82)(83)の前面側にはピン(71)の頭の突出を防止する凹陥部(84)が形成されている。また、この部品本体(81)の下部には、円盤状の係合突起(85)が前方に突出するように形成され、部品本体(81)と間には左右両側から内側に抉れる凹部(86)が形成されている。なお、この係合突起(85)の中央位置にはネジ孔(87)も形成され、ネジ(72)によって壁面に取り付けることもできるようになっている。
【0032】
額受け具(3’)は、合成樹脂成型物からなり、基板部(3a’)は、上部の薄板部(32)と、下部の迫り出し部(33)とから構成されている。迫り出し部(33)は、薄板部(32)より前方に迫り出しており、迫り出し部(33)の上部には、基板部(3a’)の全体幅より幅狭の被係合部(34)が形成されている。この被係合部(34)とその上部の薄板部(32)との段差部は架橋部(35)により連結され、その左右の薄板部(32)との段差部にはスリット(36)が形成され、左右に開口している。この額受け具(3’)は、壁面等に取り付けられた上述の壁面止着部品(8)に対して、係合突起(85)を被係合部(34)の背面側に受け入れ、係合突起(85)の左右をスリット(36)から突出させて嵌め込むとともに、係合突起(85)の上部を架橋部(35)で押さえることにより、がたつきを防止しながら容易に取り付けることができる。なお、基板部(3a’)の下端側にはフック片(3b)が一体的に形成され、左右及び上方に開くU字溝(30’)が構成されている。
【0033】
このような壁面止着部品(8)および額受け具(3’)によると、ネジが効かない壁面等であっても取り付けることができると共に、壁面止着部品(8)を額受け具(3’)とは別部材としているので、他の器具等の壁面取付用部品としても転用しやすい。
【0034】
また、上述した実施形態では額(1)の前傾角度を段階的に調整できる構成としているが、この発明の取付装置では前傾角度を連続的に調整する構成としてもよい。例えば、額掛止具(2)の両側板部(21)(21)に対向するスリットを設け、両スリットにわたって挿通させたボルト状の角度設定バー(2b)にナットを螺着し、このナットの締め付けによって角度設定バー(2b)をスリットの任意位置で固定できるようにすれば、前傾角度の連続的調整が可能となる。ただし、複数の額(1)を並べて掲示する場合には、それらの前傾姿勢を揃える上で、前傾角度を段階的に調整できる構成の方が同じ前傾角度に合わせ易く好都合である。
【0035】
また、この発明においては、上記の前傾角度を段階的に調整できる構成として、例えば、額掛止具(2)の両側板部(21)(21)に所定間隔置きに複数個の孔を対向形成し、そのいずれか左右一対の孔にわたってボルト状の角度設定バー(2b)を挿通し、これに螺着したナットの締め付けによって固定するようにしてもよい。しかるに、角度設定バー(2b)の架設位置を変更する際、上記構成ではナットの着脱操作が必要になるのに対し、前記実施形態のような支持溝(25)を有する構成では角度設定バー(2b)を直接に入れ替えできるために操作的に簡単である。更に、支持溝(25)を側板部(21)の内外面に透通するスリット状とし、角度設定バー(2b)として支持溝(25)から抜落しないように両端に膨らみのあるものを用いる構成も採用できるが、前記実施形態のように内面側に開いた支持溝(25)の方が側板部(21)の強度面で有利であると共に角度設定バーとして単なる棒状のものを使用できるという利点がある。
【0036】
一方、前記実施形態では複数本の支持溝(25)を下位のものほど後端位置が後方寄りになるように設定しており、これによって段位の違いによるフック片(3b)と角度設定バー(2b)との当接位置の差を大きくし、もって額(1)の角度調整範囲を広く設定しているが、この角度調整範囲をさほど広くする必要がない場合は複数本の支持溝(25)を同じ長さに設定してもよい。すなわち、額受け具(3)のフック辺(3b)がある程度前傾しておれば、支持溝(25)が同じ長さであっても、角度設定バー(2b)の上下位置の違いによって額(1)の前傾角度が変化する。また、角度設定バー(2b)の架設部として、前後方向に沿う支持溝(25)に代えて、上下方向や斜め方向に沿う複数本の支持溝を設けても、同様に段階的な角度調整が可能である。
【0037】
また、角度設定バー(2b)の架設位置を固定として額(1)の前傾角度を所定角度に固定した構成としてもよい。
【0038】
また、前記実施形態では額掛止具(2)の側板部(21)をL字形とすることにより、前後方向に沿う支持溝(25)の前端が垂直片(21b)の前縁に開く構成として、角度設定バー(2b)の両端に対する挿入口を確保しているが、支持溝(25)を形成する厚肉部を側板部(21)の内面側へ膨出させ、その前端の段面に該挿入口を設けることもできるから、側板部(21)自体の外形は矩形、台形、平行四辺形等の種々の形状に設定できる。
【0039】
さらに、額に掲示物を納めるための面板に対する周枠の取付構造も図5及び図6に例示した形態に限らず、たとえば図9に示すように、周枠(12’)の左右側辺部(12c’)(12d’)の内側の上下左右4ヶ所に係止片(15’)を一体的に形成し、この係止片(15’)を面板(11’)の側枠部(11c’)に形成した被係止部(16)と係合させ、係止片(15’)の弾性力によって周枠(12’)が面板(11’)に離脱不能に保持されるようにしてもよい。なお、図9の面板(11’)は、その背面側に立設されたリブ(11d’)によって、強度向上が図られている。その他、この図9では、上述した実施形態と同様の構成要素には同一符号を付している。
【0040】
また、この発明の取付装置は、額(1)として前記実施形態で例示したものに限らず、外形、構造、掲示物着脱機構等が種々異なるものに適用できることは言うまでもない。また、この発明は、額(1)に対する額掛止具(2)の取付構造、額受け具(3)の全体形状を始めとして、細部構成については前記実施形態以外に種々設計変更可能である。
【0041】
【発明の効果】
請求項1の発明に係る額の取付装置によれば、壁面側の額受け具のU字溝に、額裏面側の額掛止具の水平掛止軸を嵌め込むことにより、額が額受け具のフック片と額掛止具の角度設定バーとの当接によって定まる前傾姿勢で支持されるように構成されているから、壁面への取り付けに際して前記嵌め込みを行うだけでよい上、この嵌め込み時に額を壁面と略平行に保持して下方から額掛止具と額受け具を視認しながら操作できるため、取付け作業を極めて容易に能率よく行える。また複数の額を並べて掲示する場合には、これら額を見栄えよく同じ前傾姿勢に揃わせることができ、従来のような試行錯誤的な調整操作が不要である。また、取付状態の額下縁が壁面から離れるために額裏面側に埃が溜まりにくくなる。
【0042】
請求項2の発明によれば、上記の額の取付装置において、前記角度設定バーの架設位置を可変とし、額の前傾角度を変更できるようにしているから、取付け前に予め所望の前傾角度が得られるように簡単に設定できるとともに、複数の額を並べて掲示する場合に、角度設定バーの架設位置を予め合わせるだけで、これら額の前傾姿勢を揃えることが容易になる。
【0043】
請求項3の発明によれば、上記の額の取付装置において、額掛止具の両側板部に角度設定バーの架設部を複数箇所に設け、額の前傾角度を段階的に調整できるようにしているから、特に複数の額を並べて掲示する場合に、これら額の前傾姿勢を揃えることがより容易になる。
【0044】
請求項4の発明によれば、上記の複数箇所の架設部を上下複数段の支持溝として、左右の対向する支持溝の後端位置で角度設定バーの両端部を保持するように構成しているから、角度設定バーの架設操作を非常に簡単に行える。
【0045】
請求項5の発明によれば、上記の上下複数段の支持溝の後端位置が下位の支持溝ほど後方寄りになるように設定しているから、額の角度調整範囲がより広くなるという利点がある。
【0046】
請求項6の発明によれば、上記の上下複数段の支持溝を両側板部の対向する内面側に設けることから、これら支持溝を内外両面に透通するスリット状とする構成に比較して側板部が高強度になると共に、角度設定バーとして単なる棒状のものを使用できるという利点がある。
【0047】
請求項7の発明によれば、額受け具を基板部の一か所で壁面に枢着することから、取付け後の額に左右の傾きを生じた場合に、この額を額受け具ごと左右に変位させて簡単に傾きを解消できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る額の取付装置による前傾角度が比較的大きい取付状態を示す要部の縦断側面図である。
【図2】同前傾角度が比較的小さい取付状態を示す要部の縦断側面図である。
【図3】同取付装置に用いる額掛止具及び額受け具を示す斜視図である。
【図4】同取付装置に用いる額掛止具を示し、(A)図は正面図、(B)図は背面図、(C)図は(A)図のC−C線の断面矢視図である。
【図5】同取付装置を適用する額の分解斜視図である。
【図6】同額の上部の横断平面図である。
【図7】同取付装置による額の取付け操作を順次示し、(A)図は掛止前の額を持ち上げた状態、(B)は額受け具に掛止させた状態、(C)図は掛止後の額を手離した状態、のそれぞれ模式側面図である。
【図8】壁面止着部品とこれを用いる額受け具の分解斜視図である。
【図9】面板に対する周枠の取付構造の他の例を示す一部切り欠き斜視説明図である。
【符号の説明】
1 額
11 面板
12 周枠
13 押さえ板
2 額掛止具
2a 掛止具本体
2b 角度設定バー
21 側板部
22 水平掛止軸
25 支持溝(架設部)
3 額受け具
3a 基板部
3b フック片
30 U字溝
31 取付孔
W 壁面

Claims (7)

  1. 額の裏面に設けられる額掛止具と、壁面に取り付ける額受け具とを備え、
    前記額掛止具は、額の裏面から後方へ張出する左右の側板部と、両側板部を後端側で繋ぐ水平掛止軸と、該水平掛止軸よりも上位側で両側板部間に架設される角度設定バーとを有し、
    前記額受け具は、壁面に止着させる基板部に、該基板部との間で左右及び上方に開くU字溝を構成するフック片が一体形成され、
    壁面に取り付けた額受け具のU字溝に額掛止具の水平掛止軸を嵌め込むことにより、額が前記フック片と角度設定バーとの当接によって定まる前傾姿勢で該額受け具に支持されるように構成されてなる額の取付装置。
  2. 前記角度設定バーの架設位置が可変であり、前記角度設定バーの前記架設位置によって額の前傾角度が変化することを特徴とする請求項1記載の額の取付装置。
  3. 前記額掛止具の両側板部に、前記角度設定バーの架設部が複数箇所に設けられ、該角度設定バーの架設位置によって額の前傾角度を段階的に変更可能とする請求項1または2記載の額の取付装置。
  4. 前記複数箇所の架設部が両側板部に上下複数段に形成された前後方向に沿う支持溝からなり、左右の対向する支持溝に角度設定バーが両端部を前方から挿嵌して当該支持溝の後端位置で保持されるように構成されてなる請求項3記載の額の取付装置。
  5. 上下複数段に形成された前記支持溝の後端位置が下位の支持溝ほど後方寄りに設定されてなる請求項4記載の額の取付装置。
  6. 上下複数段に形成された前記支持溝が両側板部の対向する内面側に設けられてなる請求項4又は5に記載の額の取付装置。
  7. 前記額受け具が基板部の一か所で壁面に枢着するように構成されてなる請求項1〜6のいずれかに記載の額の取付装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101832458A (zh) * 2010-05-18 2010-09-15 浙江宝泰电子有限公司 一字型超薄电视壁挂架

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