JP2004312816A - バッテリ状態判定装置およびエンジン制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エンジン制御装置は、オルタネータ(4)の作動中にそれぞれ検出される発電電流と電気負荷による消費電流との差が所定値になった場合に充電終了を判定する充電終了判定部(33)と、充電判定時に検出されたバッテリ電圧に基づいて当該判定時のバッテリ充電率を推定する充電率推定部(34)とを備える。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バッテリ状態判定装置およびバッテリ状態判定機能を備えたエンジン制御装置に関し、特に、バッテリ容量を正確に推定可能なこの種の装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
排ガス排出量の低減や燃費向上のため、電動モータとエンジンとを装備したハイブリッド車両や停車時にエンジンを自動停止させ発進時にエンジンを自動的に始動させるアイドルストップ機能付き車両(以下、アイドルストップ車両という)が開発されており、この様な車両では、バッテリ上がりによるエンジンの始動不良を防止するための対策がとられている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載のアイドルストップ車両は、車速状況、クラッチ踏み込み状況、アイドルスイッチの状況およびシフトレバーの操作状況に基づいて運転者の停止意思を判断すると、暖機完了、ヘッドランプオフなどのエンジン自動停止条件を満たしていれば、エンジンを自動停止(アイドルストップ)する一方、アイドルストップ中に発進意思を判断するとエンジンを再始動するようになっている。また、バッテリ上がりによるエンジンの始動不良を防止するため、バッテリから電気負荷までの経路に設けた電流センサにより検出した電気負荷の消費電流を積算手段により積算し、この消費電流積算値が所定時間にわたって所定値を越えたときにバッテリ容量(SOC)の低下を判別してアイドルストップを禁止すると共に発電機(オルタネータ)を最大発電電力で作動させてバッテリを充電し、その後、バッテリが満充電状態になって充電終了を判定するとアイドルストップ禁止を解除するようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−173480号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記アイドルストップ車両によれば、バッテリ上がりを防止しつつアイドルストップを適宜行うことができるが、バッテリ充電の終了を適時に判別できず、従って、アイドルストップ禁止を適時に解除することができないおそれがある。
本発明者の知見によれば、バッテリ充電の観点からは発電機によるバッテリの充電電流は電気負荷の大小によって変動し、電気負荷が大であれば充電電流が低下して発電機によって充電されるバッテリの充電電圧も低下する。従来の充電終了判定は、最大発電電圧に相当する所定のバッテリ電圧へ到達したときに充電終了を判定するようにしているため、消費電流が大きく充電電流の低下に起因して所定のバッテリ電圧(満充電状態)に到達していない場合には、充電終了を判定することができず、従って、アイドルストップの禁止が解除されないのでアイドルストップによる効果が得られなくなる。また、充電時におけるバッテリ電圧が上記所定のバッテリ電圧が上記所定のバッテリ電圧であると想定して充電終了を判定すると、その充電終了判定時におけるバッテリ状態(バッテリ容量)を適正に判定できずに、バッテリ上がりを確実に防止することができない。
【0006】
そこで、本発明は、発電機の充電電流の変動の有無にかかわらずバッテリの充電終了を適時に判定することができるバッテリ状態判定装置およびその様なバッテリ状態判定機能を備えたエンジン制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のバッテリ状態判定装置は、発電機からの給電によりバッテリが充電されているときのバッテリの充電電流が所定値以下となるとバッテリの充電終了を判定し、更に、バッテリ電圧に基づいて充電終了の判定時のバッテリ容量を推定することを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載のバッテリ状態判定装置では、例えばバッテリ容量が許容下限値まで低下した場合に発電機からの給電によるバッテリの充電を開始するが、この発電機の作動中に例えばヘッドライトが点灯するなどして電気負荷が増大することがある。この場合、発電機から電気負荷へ供給される電力が増大し、バッテリ充電の観点からは電気負荷の増大分だけバッテリの充電電流(充電電圧)が低下するのでバッテリの充電電圧がその分抑制され、それにもかかわらず従来技術のようにバッテリの充電終了を判定しようとすると、バッテリ電圧が所定電圧に到達しない場合には充電終了の判定を行えなくなる。
【0009】
この点、請求項1による発明によれば、バッテリの充電時にバッテリの充電電流が所定値以下になるとバッテリ電圧の大小にかかわらず充電終了を判定するので、充電終了を判定できなくなるおそれはない。
その一方で、この様に充電終了を判定した場合、充電終了の判定時にバッテリは必ずしも満充電状態(充電容量100%)に至らない。一般には、充電終了の判定時のバッテリ容量を100%とし、その後のバッテリの充放電に応じて更新したバッテリ容量に基づいてバッテリの充放電状態を制御するが、本発明では、充電終了判定時のバッテリ容量を一律に設定するのではなくバッテリ電圧に基づいてバッテリ容量を推定するようにしている。そして、この様に推定したバッテリ容量をその後のバッテリ充放電制御に適用すれば、充電終了の判定時にバッテリが満充電に至らなかったことに起因する不具合をきたすことがない。
【0010】
すなわち、本発明によれば、充電終了の判定時に推定されるバッテリ容量は、バッテリ電圧つまり発電機の充電電流に応じた値に設定されるので、この設定値を例えばバッテリ充放電制御上の初期値とし、その後のバッテリの充放電に応じてバッテリ容量を更新することにより、バッテリ容量が許容下限値に達する時点を正確に求めることができる。更に、バッテリ容量が許容下限値まで低下した際にバッテリの放電動作を禁止すると共に発電機の作動によりバッテリを充電することによりバッテリ容量を適正範囲内に維持することができる。
【0011】
請求項2に記載のバッテリ状態判定装置では、バッテリの充電電流を発電機の発電電流と電気負荷の消費電流との差に応じて検出することを特徴とする。この好適態様によれば、バッテリの充電電流を適正に検出することができ、バッテリの充電終了をより適時に判定することができる。
請求項3に記載の発明は、所定の停止条件および再始動条件に応じてエンジンの停止および再始動を行うと共に、バッテリの消費電流積算値が所定値以上になるとエンジン停止を禁止するエンジン制御装置において、発電機からの給電によるバッテリ充電の終了を判定したときのバッテリ容量を推定し、このバッテリ容量に基づいて消費電流積算値の初期値を設定することを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、停止条件の成立時にエンジンを停止させると共に再始動条件の成立時にエンジンを再始動させることができ、従って例えば交差点で停車する際にエンジン運転を一旦停止させて燃費向上や排ガス排出量の低減を図ることができる。また、バッテリの消費電流積算値が所定値以上であればエンジン停止を禁止するので、バッテリ上がりによるエンジンの再始動不良をきたすおそれもない。更に、本発明では、バッテリ充電の終了を判定したときに推定したバッテリ容量に基づいて消費電流積算値の初期値が設定される。
【0013】
発電機の充電電流(バッテリ充電電圧)は電気負荷の大小によって変化するので、バッテリが満充電に至ったことをバッテリ充電終了の判定条件にした場合には充電終了を適時に判定できないおそれがあり、また、充電終了判定時にバッテリが満充電状態に至っていなかったにもかかわらず充電終了判定時のバッテリ容量を例えば100%(消費電流積算値の初期値を例えば0%)と設定してバッテリの充放電制御を行うと、バッテリ上がりをきたすおそれがある。
【0014】
この点、請求項3に記載の発明では充電終了判定時に推定したバッテリ容量から消費電流積算値の初期値を設定するので、充電終了判定後に消費電流積算値を算出する度にこの算出値を当該初期値に加算することにより、時々刻々変化する消費電流積算値を正確に求めることができる。従って、消費電流積算値が許容上限値に達する時点を正確に求めることができ、許容上限値への到達時にエンジンの停止ひいては再始動を禁止してバッテリ上がりを未然に防止することができる。
【0015】
請求項4に記載のエンジン制御装置は、バッテリ電圧検出手段によって検出されたバッテリ電圧に基づきバッテリ容量を推定することを特徴とする。この好適態様によれば、バッテリ容量と良好な相関を示すバッテリ電圧に基づいてバッテリ容量を正確に推定することができ、消費電流積算値の初期値を適切に設定することができる。
【0016】
請求項5に記載のエンジン制御装置は、バッテリの充電電流が所定値以下となるとバッテリの充電終了を判定することを特徴とする。この好適態様によれば、電気負荷の大小などに起因して発電機の充電電流が変化した場合にも、バッテリの充電終了を適時に判定することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態のエンジン制御装置を説明する。
本実施形態のエンジン制御装置は例えばアイドルストップ車両に搭載される。図1に示すように、このアイドルストップ車両は、例えば筒内噴射式のエンジン1と、このエンジン1のクランク軸に連結された無段変速機(CVT)2と、電子制御ユニット(ECU)3とを備え、ECU3は、後で詳述するように、バッテリ状態判定装置を含むエンジン制御装置を構成している。
【0018】
エンジン1のクランク軸には、発電機(オルタネータ)4および空調用コンプレッサ5がベルトにより連結され、また、スタータモータ6が伝達機構を介して連結されている。参照符号9は、無段変速機2に油圧を供給する油圧ポンプを示す。
スタータモータ6にはバッテリ7が接続され、ECU3の制御下でバッテリ7からの電力をスタータモータ6に供給してエンジン1を始動できるようになっている。また、バッテリ7には、オルタネータ4と各種電気機器からなる電気負荷8とが接続され、オルタネータ4の発電電力によりバッテリ7を充電し、また、オルタネータ4やバッテリ7からの電力供給により電気負荷8を駆動するようになっている。
【0019】
更に、オルタネータ4からバッテリ7までの経路にはオルタネータ4の発電電流を検出する発電電流センサ11が設けられ、バッテリ7から電気負荷8までの経路には電気負荷8による消費電流を検出する消費電流センサ12が設けられ、また、バッテリ7にはバッテリ電圧を検出するバッテリ電圧センサ13が設けられている。更に、エンジン1および無段変速機2にはエンジン回転数センサ14および中立位置センサ15がそれぞれ装着され、これらのセンサ14、15は、イグニッションスイッチ16、アイドルスイッチ17及び車速センサ18と共にECU3に接続されている。
【0020】
アイドルストップ車両は、従来公知のように、所定の停止条件が成立したときにエンジン運転を停止させ、また、所定の再始動条件が成立したときにエンジン1を再始動させるようになっている。これに関連して、本実施形態のECU3はエンジン停止再始動部31を備え、このエンジン停止再始動部31は、例えば、イグニッションスイッチ16及びアイドルスイッチ17がオン、図示しないブレーキスイッチがオン(ブレーキ操作状態)、車速が所定車速以下ならびにエンジン回転数が所定回転数以下であるときに停止条件の成立を判別し、燃料噴射弁(インジェクタ)1aを閉じてエンジン運転を停止させる。また、エンジン停止再始動部31は、例えば、ブレーキスイッチがオフ(ブレーキ操作解除状態)またはアイドルスイッチ17がオフ、イグニッションスイッチ16がオンならびにエンジン回転数がゼロであるときに再始動条件の成立を判別し、スタータモータ6を作動させてエンジン1を再始動する。
【0021】
また、ECU3は、消費電流センサ12によって検出される電気負荷8の消費電流やエンジン1の始動時にスタータモータ6によって消費される消費電流を周期的に取り込んで消費電流積算値を求める消費電流積算部36を備え、この消費電流積算部36は、バッテリ7の充電終了が後述のようにして判定された時点からの消費電流積算値が許容上限値に達すると、バッテリ充電率(バッテリ容量)が許容下限値に達したと判断し、発電量制御部32に対してバッテリ充電指令Scを送出する。このバッテリ充電指令Scに応じて、発電量制御部32はオルタネータ4に対して100%の発電制御デューティ信号Sdを送出し、オルタネータ4は最大発電量でバッテリ7を充電する。この際、発電制御部32は、バッテリ充電指令Scに応動するバッテリ充電手段として機能する。
【0022】
上述のように消費電流積算値が許容上限値に達したことを判別すると、消費電流積算部36は、エンジン停止禁止手段として機能し、エンジン停止再始動部31に対してエンジン停止禁止指令Spを送出する。そして、エンジン停止禁止指令Spに応じて、エンジン停止再始動部31は、既述のエンジン停止条件が成立した場合にもエンジン運転を停止させない。その後、バッテリ7の充電が終了するとエンジン停止禁止指令Spの送出が停止され、従って、エンジン停止条件が成立するとエンジン運転が停止されることになる。なお、消費電流積算部36において、消費電流と発電電流との差(消費電流−発電電流)の積算値を求めるようにしても良い。
【0023】
ECU3のメインテナンスチャージ部37は、消費電流積算部36での消費電流の積算時間を求め、この積算時間が所定時間以上になると、許容できない積算誤差が発生しているおそれがあると判断して、発電量制御部32に対してメインテナンスチャージ指令Smcを送出すると共にエンジン停止再始動部31に対してエンジン停止禁止指令Sp’を送出する。メインテナンスチャージ指令Smcに応じて、発電量制御部32はオルタネータ4に100%の発電制御デューティ信号Sdを送出し、オルタネータ4は最大発電量でバッテリ7を充電する。また、エンジン停止禁止指令Sp’が送出されている間、エンジン停止再始動部31はエンジン停止を禁止する。
【0024】
上述のように、消費電流積算値が許容上限値に達し或いは消費電流の積算時間が所定時間以上になると、バッテリ7の充電が開始される。バッテリ充電に関していえば、オルタネータ4によるバッテリの充電性能(バッテリ充電電圧)が電気負荷8の動作状態によって変化するので、充電能力が一定であるとの前提で行われる従来の判定方法によれば、的確な充電終了判定を行えないことがある。
【0025】
そこで、本実施形態のECU3には、バッテリ充電電圧の大小にかかわらず所定の判定条件が成立したときに充電終了を判定する充電終了判定部33が設けられている。具体的には、充電終了判定部33は、オルタネータ4が作動中であってオルタネータ4からの給電によるバッテリ7の充電時に、バッテリ7の充電電流が所定値以下となった場合、具体的には発電電流と消費電流との差が所定値以内である場合、たとえば、図4に示すように充電電流が値ゼロに漸近して第1所定値C1以上かつ第2所定値C2以下である状態が所定時間T1(例えば60秒)以上継続した場合に、バッテリ3の充電が終了したと判定する。充電終了判定に係る充電電流値を所定値C1、C2で規定した理由は、充電終了判定部33により周期的に取り込まれる消費電流や発電電流の値にエンジンの回転変動などに起因した変動があることを考慮して、判定対象である充電電流値に許容可能な幅をもたせるためである。
【0026】
その一方で、この様な充電終了判定によれば充電終了判定時にバッテリ3は必ずしも満充電状態(充電率100%)に至らないので、バッテリ充電率の把握に誤差が生じるという不具合を来すおそれがある。そこで、本実施形態では、バッテリ電圧がバッテリの充電率と良好な相関を示すことに着目し、充電終了判定時のバッテリ電圧(例えば、充電電流が値C1以上かつ値C2以下の範囲内に入ってから充電終了が判定されるまでの平均バッテリ電圧)に基づいて、図5に例示するバッテリ電圧・バッテリ容量のマップから、充電終了判定時点でのバッテリ充電率(バッテリ容量SOC)を充電率推定部34によって推定するようにしている。
【0027】
そして、初期値設定部35では、充電率推定部34で推定されたバッテリ充電率に基づきバッテリ7の消費電流積算値の初期値が設定され、この初期値は、消費電流積算部36での消費電流積算値の初期設定に供される。
以下、図3を参照して、ECU3が実行する充電終了判定・バッテリ充電率推定ルーチンを説明する。
【0028】
アイドルストップ車両のイグニッションキーがオンされている間、ECU3は図3に示す充電終了判定・バッテリ充電率推定ルーチンを一定周期で実行する。
先ず、図3のステップS1では、消費電流積算部36またはメインテナンスチャージ部37からエンジン停止禁止指令SpまたはSp’が送出されているか否かが判別され、これによりアイドルストップ(エンジン自動停止)が禁止されているか否かが判別される。
【0029】
消費電流積算値が許容上限値まで増大しておらず、従って、バッテリ充電率SOCが許容下限値まで低下していなければエンジン停止禁止指令Spは送出されず、また、消費電流の積算時間が所定時間以上に増大していなければエンジン停止禁止指令Sp’は送出されない。この様な場合、アイドルストップは禁止されていないので、ステップS1での判別結果は否定となり、今回周期での処理が終了する。
【0030】
一方、ステップS1でアイドルストップの禁止が判別された場合、消費電流積算部6からのバッテリ充電指令Scまたはメインテナンスチャージ部37からのメインテナンスチャージ指令Smcに応動する発電量制御部32の制御下でオルタネータ4が作動してバッテリ7の充電が行われ、バッテリ充電の最終段階では充電電流値が値ゼロに漸近する。そこで、ステップS2では、充電電流値が、第1所定値C1以上かつ第2所定値C2以下の所定範囲内に入っているか否かが判別され(ステップS2)、この判別結果が否定すなわちバッテリ充電が未だ最終段階に至っていなければ、ECU3に内蔵されたタイマ(図示略)の値TMRを、図4に示す所定時間T1に対応する初期値TMR1に設定し、これにより今回周期の処理を終了する。
【0031】
その後、バッテリ充電が最終段階に達して充電電流値が上記の所定範囲内に入ったことがステップS2で判別されると、タイマ値TMRが「1」だけデクリメントされ(ステップS3)、次に、充電電流値が所定範囲内に入ってからのバッテリ電圧の移動平均V1が算出され(ステップS4)、これにより、充電終了判定部33により周期的に取り込まれる発電電流値や消費電流値の脈動による影響が低減される。具体的には、充電電流値が所定範囲内に初めて入ったときのバッテリ電圧V0と所定の計数値n(<1)との積に、前回周期までの移動平均V1と値(1−n)との積を加算することにより、今回周期までの移動平均V1が算出される。なお、移動平均V1の算出に代えて、充電電流値が所定範囲内に入っている間の充電電圧値の平均値を算出しても良く、或いは、充電電流値が所定範囲内に入った時点や所定時間T1が経過したときの充電電圧値を求めても良い。
【0032】
ステップS5ではタイマ値TMRが値ゼロに達したか否かが判別される。充電電流値が所定範囲内に入った時点から所定時間T1が経過していなければ、ステップS5での判別結果が否定となり、今回周期での処理を終了する。
充電電流値が所定範囲内に入っている状態が所定時間T1にわたって継続するとステップS5での判別結果が肯定となり、バッテリ充電終了が判定され、従って、消費電流積算部36からのバッテリ充電指令Scまたはメインテナンスチャージ部37からのメインテナンスチャージ指令Smcの送出が停止し、オルタネータ4によるバッテリ7の充電が終了する。
【0033】
ステップS6では、充電率推定部34が、ステップS4で算出されたバッテリ電圧の移動平均V1を読み込み、このバッテリ電圧V1に基づき図5に例示するバッテリ電圧・推定SOCマップから推定SOCを求める。図6の例では、SOC低下判定後(バッテリ充電開始後)に電気負荷8が増大してオルタネータ4からの充電電流が最大発電電流から低下してバッテリ電圧も低下したため、充電終了判定時のSOCが90%であると推定される。
【0034】
ステップS7では、推定SOCから消費電流積算値の初期値が設定される。図6の例の場合のように推定SOCが90%であれば、消費電流積算値の初期値は10%に設定されることになる。
ステップS8では、消費電流積算部36またはメインテナンスチャージ部37からのエンジン停止禁止指令SpまたはSp’の送出が解除され、これによりエンジン停止再始動部31に対するアイドルストップ禁止が解除され、従って、エンジン停止条件が成立すればアイドルストップが実施されて燃費向上などが図られる。
【0035】
この様にアイドルストップが実施されると、図7に例示するようにバッテリ充電率SOCが時間経過に伴って減少し、充電率SOCが許容下限値まで低下するとアイドルストップが再度禁止されると共にバッテリの充電が行われる。前回の充電終了判定時に推定SOCが、当該判定時のバッテリ電圧に応じた値(例えば90%)に設定されているので、バッテリ電圧を勘案せずに値100%に設定した場合に生じる得るバッテリ過放電やSOC低下判定遅れをきたすおそれがない。
【0036】
以上、本発明の一実施形態に係るエンジン制御装置およびバッテリ状態判定装置について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々に変形可能である。
例えば、上記実施形態では本発明をアイドルストップ車両に適用した場合について説明したが、本発明のバッテリ状態判定装置は、ハイブリッド車両などに搭載されるバッテリの状態判定に適用可能である。
【0037】
【発明の効果】
請求項1に記載のバッテリ状態判定装置は、発電機からの給電によりバッテリが充電されているときのバッテリの充電電流が所定値以下となった場合にバッテリの充電終了を判定するので、バッテリ充電中に電気負荷の変動などに起因して発電機の充電電流に変動が生じる場合にも充電終了を適時に判定することができる。また、本発明では、充電終了判定時のバッテリ容量を一律に設定するのではなくバッテリ電圧に基づいてバッテリ容量を推定するので、充電終了の判定時にバッテリが満充電に至らなかったことに起因する不具合を防止することができる。
【0038】
請求項2に記載のバッテリ状態判定装置は、バッテリの充電電流を発電機の発電電流と電気負荷の消費電流との差に応じて検出するので、バッテリの充電電流を適正に検出することができ、バッテリの充電終了を適時に判定することができる。
請求項3に記載の発明は、所定の停止条件および再始動条件に応じてエンジンの停止および再始動を行うと共に、バッテリの消費電流積算値が所定値以上になるとエンジン停止を禁止するエンジン制御装置において、発電機からの給電によるバッテリ充電の終了を判定したときのバッテリ容量を推定し、このバッテリ容量に基づいて消費電流積算値の初期値を設定するので、燃費向上や排ガス排出量の低減を図ることはもとより、時々刻々変化する消費電流積算値を上記の如く設定された初期値に基づいて正確に求め、消費電流積算値が許容上限値に達する時点を正確に求めることができ、バッテリ上がりに起因するエンジンの再始動不良を確実に防止することができる。
【0039】
請求項4に記載のエンジン制御装置は、バッテリ電圧検出手段によって検出されたバッテリ電圧に基づきバッテリ充電終了時のバッテリ容量を推定するので、バッテリ容量を正確に推定して消費電流積算値の初期値を適切に設定することができる。
請求項5に記載のエンジン制御装置は、バッテリの充電電流が所定値以下になるとバッテリの充電終了を判定するので、バッテリ充電中に発電機の充電電流が変化した場合にも、バッテリの充電終了を適時に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるエンジン制御装置を示す概略図である。
【図2】図1に示したエンジン制御装置を示す機能ブロック図である。
【図3】図1及び図2に示したエンジン制御装置が実行する充電終了判定・バッテリ充電率推定ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】バッテリ充電の最終段階における時間経過に伴う充電電流の変化を示す図である。
【図5】バッテリ充電率の推定に用いられるバッテリ電圧・バッテリ容量マップを例示する図である。
【図6】時間経過およびバッテリ充電に伴うバッテリ容量の変化を例示する図である。
【図7】充電終了判定後における時間経過に伴うバッテリ容量の変化を例示する図である。
【符号の説明】
1 エンジン
3 ECU(エンジン制御装置)
4 オルタネータ(発電機)
6 スタータモータ
7 バッテリ
8 電気負荷
11 発電電流センサ(発電機電流検出手段)
12 消費電流センサ(消費電流検出手段)
13 バッテリ電圧センサ(バッテリ電圧検出手段)
31 エンジン停止再始動部(エンジン停止再始動手段)
32 発電量制御部(バッテリ充電手段)
33 充電終了判定部(充電終了判定手段)
34 充電率推定部(バッテリ容量推定手段)
35 初期値設定部(初期値設定手段)
36 消費電流積算部(エンジン停止禁止手段)
37 メインテナンスチャージ部(エンジン停止禁止手段)
Claims (5)
- バッテリ及び電気負荷に給電可能な発電機と、
上記バッテリの電圧を検出するバッテリ電圧検出手段と、
上記発電機からの給電により上記バッテリを充電するバッテリ充電手段と、
上記バッテリ充電手段によって上記バッテリが充電されているときに上記バッテリへの充電電流を検出する充電電流検出手段と、
上記バッテリ充電手段によって上記バッテリが充電されているときに上記充電電流検出手段によって検出される充電電流が所定値以下となると上記バッテリの充電終了を判定する充電終了判定手段と、
上記バッテリ電圧検出手段によって検出された上記バッテリ電圧に基づき、上記充電終了判定手段によって充電終了が判定されたときのバッテリ容量を推定するバッテリ容量推定手段と
を備えたことを特徴とするバッテリ状態判定装置。 - 上記充電電流検出手段は、上記発電機の発電電流を検出する発電電流検出手段と、上記電気負荷の消費電流を検出する消費電流検出手段とを備え、上記発電電流と上記消費電流との差に応じて上記充電電流を検出する
ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ状態判定装置。 - 所定の停止条件に応じてエンジンを停止すると共に所定の再始動条件に応じて上記停止条件に応じて停止されていた上記エンジンを再始動させるエンジン停止再始動手段と、バッテリの消費電流積算値が所定値以上になると上記エンジン停止再始動手段による上記エンジン停止を禁止するエンジン停止禁止手段とを備えたエンジン制御装置において、
発電機からの給電によって上記バッテリを充電するバッテリ充電手段と、
上記バッテリ充電手段による上記充電の終了を判定する充電終了判定手段と、
上記充電終了判定手段によって上記充電終了が判定されたときの上記バッテリのバッテリ容量を推定するバッテリ容量推定手段と、
上記バッテリ容量推定手段によって推定された上記バッテリ容量に基づいて上記バッテリの消費電流積算値の初期値を設定する初期値設定手段と
を備えたことを特徴とするエンジン制御装置。 - 上記バッテリの電圧を検出するバッテリ電圧検出手段を備え、
上記バッテリ容量推定手段は、上記バッテリ電圧検出手段によって検出された上記バッテリ電圧に基づき上記バッテリ容量を推定する
ことを特徴とする請求項3に記載のエンジン制御装置。 - 上記充電終了判定手段は、上記バッテリの充電電流が所定値以下になると上記バッテリの充電終了を判定する
ことを特徴とする請求項3または4に記載のエンジン制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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---|---|---|---|---|
JP2008231965A (ja) * | 2007-03-19 | 2008-10-02 | Mazda Motor Corp | エンジンの自動停止制御装置 |
JP2018127977A (ja) * | 2017-02-09 | 2018-08-16 | 株式会社デンソー | 車両制御装置 |
JP2019030189A (ja) * | 2017-08-03 | 2019-02-21 | 本田技研工業株式会社 | 電源システム |
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-
2003
- 2003-04-03 JP JP2003100227A patent/JP2004312816A/ja active Pending
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