JP2004312117A - 光受信回路、光受信モジュール及び光受信装置 - Google Patents
光受信回路、光受信モジュール及び光受信装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004312117A JP2004312117A JP2003099781A JP2003099781A JP2004312117A JP 2004312117 A JP2004312117 A JP 2004312117A JP 2003099781 A JP2003099781 A JP 2003099781A JP 2003099781 A JP2003099781 A JP 2003099781A JP 2004312117 A JP2004312117 A JP 2004312117A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- photodiodes
- circuit
- optical
- level
- photodiode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Amplifiers (AREA)
- Optical Communication System (AREA)
Abstract
【課題】強度の大きい光信号の受光時であっても、前置増幅回路が飽和することなく、かつ、フォトダイオードの定格電流により最大受光レベルが制限されることのない光受信回路、光受信モジュール及び光受信装置を提供する。
【解決手段】少なくとも2つのフォトダイオード1、2と、各々のフォトダイオードのアノードに接続された前置増幅回路7からなり、その出力電力レベルをモニタすることで強度の大きい光信号の受光を検出する。強度の大きい光信号の受光時には少なくとも1つのフォトダイオードの逆バイアス電圧を制御しオフにすることで前置増幅回路へ入力される電流を減少させる。
【選択図】 図1
【解決手段】少なくとも2つのフォトダイオード1、2と、各々のフォトダイオードのアノードに接続された前置増幅回路7からなり、その出力電力レベルをモニタすることで強度の大きい光信号の受光を検出する。強度の大きい光信号の受光時には少なくとも1つのフォトダイオードの逆バイアス電圧を制御しオフにすることで前置増幅回路へ入力される電流を減少させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アナログ、デジタル信号を伝送する光伝送システム全般において、フォトダイオードもしくはアバランシェフォトダイオードを用いた、広ダイナミックレンジを要する光受信回路、光受信モジュール及び光受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光伝送システムにおける光受信回路の動作について説明する。一般的なアナログ、デジタル系光通信システムにおける光受信回路のブロック図を図12に示す。図12について説明すると、フォトダイオード1は電圧発生回路3により、アノード・カソード間に逆バイアスを印加する。フォトダイオードに入力された光入力信号5は電気信号に変換され電流Id1として検波され、前置増幅回路7により増幅される。その出力を増幅回路20で増幅し、信号を出力端子8より取り出す。
【0003】
光CATVなどのアナログ伝送系、SDHなどのデジタル伝送系双方において、伝送路に用いられるファイバの種類、距離などの条件により受信端での光電力は大きく異なる。特にアクセス系での近距離伝送では受信端での光電力は非常に大きくなり、前置増幅回路が飽和し非線形歪を生じる。逆に伝送距離が長く光受信電力が小さい場合、光受信回路には大きな利得が必要である。このためフォトダイオード出力信号を直接受ける前置増幅回路には、広ダイナミックレンジが要求される。フォトダイオードなどの受光素子は広ダイナミックレンジを有するが、光電気変換後の電気回路でもこの広ダイナミックレンジを吸収する必要がある。さらに、前記のアナログ、デジタル伝送信号は高周波広帯域の信号であり、広ダイナミックレンジと両立させるのは難しい。
【0004】
一方これらのダイナミックレンジを改良した光受信回路として、例えば下記の特許文献1に記載された光受信回路がある。図13に示したこの回路では、フォトダイオード1の出力電流をモニタし、強度の大きい光信号の受光時に前置増幅回路7の帰還抵抗25、26を切り替え、光電力が大きい場合は帰還抵抗25、26が小さくなるようにして利得を減少させ、光電力が小さい場合は帰還抵抗25、26が大きくなるように制御する。これにより前置増幅回路7での振幅飽和を緩和することができる。
【0005】
また一方、下記の特許文献2に記載された光受信回路がある。図14に示したこの回路では、受光時にフォトダイオード1のカソード側から取り出した信号がカレントミラー27にも流れる。同時にカレントミラー28にも電流が流れるため、カレントミラー28に流れる分を削減したものとなる。すなわち強度の大きい光信号の受光時には、フォトダイオード1に電流が流れるにつれカレントミラー28に電流を分流するように動作する。これにより強度の大きい光信号の受光時の前置増幅回路への過大入力を緩和している。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−124746号公報(図4)
【特許文献2】
特開平9−92869号公報(図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の一般的な光受信回路では、強度の大きい光信号の受光時に前置増幅回路へ入力される大電流により、前置増幅回路が飽和し非線形歪を生じる問題があった。また図13及び図14に示した従来の光受信回路では、前記前置増幅回路の飽和については緩和されるものの、フォトダイオードの定格電流により最大受光レベルが制限されてしまうという課題があった。したがって、本発明は強度の大きい光信号の受光時であっても、前置増幅回路が飽和することなく、かつ、フォトダイオードの定格電流により最大受光レベルが制限されることのない光受信回路、光受信モジュール及び光受信装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、外部から供給される光信号に応じて複数のフォトダイオードを切り替えるなどの制御を行っている。すなわち、本発明によれば、下記の手段により課題を解決する構成としている。請求項1に記載の光受信回路は、少なくとも2つのフォトダイオードと、外部から供給される光信号を分岐し前記少なくとも2つのフォトダイオードに与える集光素子と、前記各々のフォトダイオードのカソード側に接続され逆バイアスを供給する少なくとも2つの電圧発生回路と、前記各々のフォトダイオードのアノード側に接続された前置増幅回路と、前記前置増幅回路の出力レベルを検出するレベル検出部と、前記レベル検出部の出力より少なくとも1つの前記電圧発生回路を制御する制御部からなり、前記フォトダイオードの強度の大きい光信号の受光状態を検出し、少なくとも1つの前記フォトダイオードの逆バイアス電圧を制御しオフにして前記前置増幅回路への入力電流を低減させることで、強度の大きい光信号の受光時に発生する前記前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和する回路構成である。
【0009】
また、請求項2に記載の光受信回路は、少なくとも2つのフォトダイオードと、外部から供給される光信号を分岐し前記少なくとも2つのフォトダイオードに与える集光素子と、前記各々のフォトダイオードのカソード側に接続され逆バイアスを供給する少なくとも2つの電圧発生回路と、前記各々のフォトダイオードのアノード側に接続された少なくとも1つのリレー素子と、前記各々のリレー素子若しくは前記各々のフォトダイオードのアノード側に接続された前置増幅回路と、前記前置増幅回路の出力レベルを検出するレベル検出部と、前記レベル検出部の出力より少なくとも1つの前記リレー素子を制御する制御部からなり、前記フォトダイオードの強度の大きい光信号の受光状態を検出し、少なくとも1つの前記リレー素子をオフにして前記前置増幅回路への入力電流を低減させることで、強度の大きい光信号の受光時に発生する前記前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和する回路構成である。
【0010】
また、請求項3に記載の光受信回路は、少なくとも2つのフォトダイオードと、外部から供給される光信号を分岐し前記少なくとも2つのフォトダイオードに与える集光素子と、前記各々のフォトダイオードのカソード側に接続された少なくとも1つのリレー素子と、前記各々のリレー素子若しくは前記各々のフォトダイオードのカソード側に接続され逆バイアスを供給する少なくとも2つの電圧発生回路と、前記各々のフォトダイオードのアノード側に接続された前置増幅回路と、前記前置増幅回路の出力レベルを検出するレベル検出部と、前記レベル検出部の出力より少なくとも1つの前記リレー素子を制御する制御部からなり、前記フォトダイオードの強度の大きい光信号の受光状態を検出し、少なくとも1つの前記リレー素子をオフにして前記前置増幅回路への入力電流を低減させることで、強度の大きい光信号の受光時に発生する前記前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和する回路構成である。
【0011】
また、請求項4に記載の光受信回路は、少なくとも2つのアバランシェフォトダイオードと、外部から供給される光信号を分岐し前記少なくとも2つのアバランシェフォトダイオードに与える集光素子と、前記各々のアバランシェフォトダイオードのカソード側に接続され逆バイアスを供給する少なくとも2つの電圧発生回路と、前記各々のアバランシェフォトダイオードのアノード側に接続された前置増幅回路と、前記前置増幅回路の出力レベルを検出するレベル検出部と、前記レベル検出部の出力より少なくとも1つの前記電圧発生回路を制御する制御部からなり、前記アバランシェフォトダイオードの強度の大きい光信号の受光状態を検出し、少なくとも1つの前記アバランシェフォトダイオードの逆バイアス電圧を制御し増倍率を低下させて前記前置増幅回路への入力電流を低減させることで、強度の大きい光信号の受光時に発生する前記前置増幅回路の飽和及びアバランシェフォトダイオードへの過大入力を緩和する回路構成である。
【0012】
また、請求項5に記載の光受信回路は、少なくとも2つのフォトダイオードと、外部から供給される光信号を分岐し前記少なくとも2つのフォトダイオードに与える集光素子と、前記各々のフォトダイオードのカソード側に接続され逆バイアスを供給する少なくとも2つの電圧発生回路と、前記各々のフォトダイオードのアノード側に接続された前置増幅回路と、前記前置増幅回路の出力レベルを検出するレベル検出部と、前記レベル検出部の出力より少なくとも1つの前記電圧発生回路を制御する制御部からなり、前記フォトダイオードの強度の大きい光信号の受光状態を検出し、少なくとも1つの前記フォトダイオードに順バイアスを印加し前記前置増幅回路に入力される電流を分流して前記前置増幅回路への入力電流を低減させることで、強度の大きい光信号の受光時に発生する前記前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和する回路構成である。
【0013】
また、請求項6に記載の光受信回路は、前記外部から供給される光信号を導くための光ファイバと、前記光ファイバを分岐するための光分岐器とを更に有し、前記フォトダイオードへ入力される光電力を前記光分岐器により分岐するよう構成された請求項1から5のいずれか1つに記載の光受信回路である。
【0014】
また、請求項7に記載の光受信回路は、前記レベル検出部が、前記各々のフォトダイオードのカソード側と前記各々のフォトダイオードに逆バイアスを与えるための少なくとも2つの前記電圧発生回路の間に少なくとも1つある請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の回路構成である。
【0015】
また、請求項8に記載の光受信回路は、前記前置増幅回路の出力に接続されたAGCアンプと、前記AGCアンプの利得を制御する制御電圧発生部を具備し、前記レベル検出部は、前記制御電圧発生部の制御電圧を用いるよう構成された請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の回路構成である。
また、請求項9に記載の光受信回路は、前記前置増幅回路の出力に接続された増幅回路を具備し、前記レベル検出部が、前記増幅回路出力の特定周波数の電力レベルを用いるよう構成された請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の回路構成である。
【0016】
また、請求項10に記載の光受信回路は、前記レベル検出部が、送信側より伝送されたパイロット信号の電力レベルを用いるよう構成された請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の回路構成である。
また、請求項11に記載の光受信モジュールは、前記請求項1から請求項10のいずれか1つに記載の光受信回路を具備し、強度の大きい光信号の受光時に発生する前置増幅回路の非線形歪を低減した光受信モジュールである。さらに、請求項12に記載の光受信装置は、請求項1から10のいずれか1つに記載の光受信回路を有するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1から図11を用いて説明する。
【0018】
<第1の実施の形態>
図1は本発明の第1の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。図1において、フォトダイオード1、2は、第1、第2の受光素子として機能する。第1、第2の電圧発生回路3、4はフォトダイオード1、2に逆バイアスを与える。第1、第2の光入力信号5、6は、光ファイバ11と集光素子12を介してフォトダイオード1、2に与えられる。フォトダイオード1、2のアノードは前置増幅回路7の入力端子に接続されている。前置増幅回路7の出力端子は、回路全体の出力端子8と前置増幅回路7の出力の電力を検出するレベル検出部9の入力端子に接続されている。レベル検出部9の出力端子は制御部10の入力端子に接続されている。制御部10は電圧発生回路4に制御信号を供給する。
【0019】
次に上記第1の実施の形態について図1を用いて説明する。まず図1において、フォトダイオード1、2は、例えば同一の半導体ウエハ上など、近い位置にあるものとする。光ファイバ11により伝送された光信号は、1本の光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12を用いて分岐されフォトダイオード1、2に各々集光させる。各々のフォトダイオード1、2には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vpd1、Vpd2を印加する。フォトダイオード1、2が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅され電圧信号として出力端子8より取り出される。
【0020】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7の出力の飽和を抑えるかについて説明する。光ファイバ11により伝送される信号電力が大きい、すなわちフォトダイオード1、2に入力される光電力が大きい場合、出力される電流も比例して大きくなる。よって前置増幅回路7へ入力される電流Id3が大きくなるので、その出力もそれに応じて大きくなり、ある入力レベルを超えると、前置増幅回路7が歪み飽和動作をする。このときレベル検出部9は前置増幅回路7の出力電力レベルに応じた信号を出力する。制御部10では、レベル検出部9の出力信号がある閾値を超えると、電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2の逆バイアス電圧Vpd2を制御しオフにする。ここでVpd2は負の電圧となり、通常−0.5〜−0.2V程度で電流が流れなくなる。この制御部10の閾値は、前置増幅回路7が飽和するより低い値に設定する。以上より光受信レベルが大きい場合は、上記のように電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2をオフにして電流を減少させ、光受信レベルが小さい場合は、フォトダイオード2の電圧発生回路4は制御しない。ここで集光素子12によりフォトダイオード1、2に入力される光電力が各々P1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、フォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
【0021】
したがって、第1の本実施の形態によれば、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードをオフにして、前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。
なお上記実施の形態におけるフォトダイオードはアバランシェフォトダイオードでも同様の効果が得られる。
【0022】
また上記第1の実施の形態においては、2つのフォトダイオードの場合について説明したが、3つ以上のフォトダイオードを用いる場合や、2つ以上のフォトダイオードをオフにする場合でも同様の効果が得られる。また上記第1の実施の形態においては、光信号を1:1に分岐する場合について説明したが、1:9など非対称に分岐する場合でも同様の効果が得られる。
【0023】
<第2の実施の形態>
図2は本発明の第2の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例又は第1の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。図2において、信号ラインの接続及び切断を制御するリレー素子は、符号13で示されている。
【0024】
次に上記第2の実施の形態について図2を用いて説明する。まず図2において、フォトダイオード1、2は、例えば同一の半導体ウエハ上など、近い位置にあるものとする。光ファイバ11により伝送された光信号は、1本の光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12を用いて分岐されフォトダイオード1、2に各々集光させる。各々のフォトダイオード1、2には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vpd1、Vpd2を印加する。フォトダイオード1、2が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅され電圧信号として出力端子8より取り出される。
【0025】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7の出力の飽和を抑えるかについて説明する。光ファイバ11により伝送される信号電力が大きい、すなわちフォトダイオード1、2に入力される光電力が大きい場合、出力される電流も比例して大きくなる。よって前置増幅回路7へ入力される電流Id3が大きくなるので、その出力もそれに応じて大きくなり、ある入力レベルを超えると、前置増幅回路7が歪み飽和動作をする。このときレベル検出部9は前置増幅回路7の出力電力レベルに応じた信号を出力する。制御部10では、レベル検出部9の出力信号がある閾値を超えると、リレー素子13を制御し信号経路を切断しオフにする。この制御部10の閾値は、前置増幅回路7が飽和するより低い値に設定する。以上より光受信レベルが大きい場合は、上記のようにリレー素子13を制御しフォトダイオード2をオフにして電流を減少させ、光受信レベルが小さい場合は、リレー素子13は制御しない。ここで集光素子12によりフォトダイオード1、2に入力される光電力が各々P1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、フォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
【0026】
したがって、第2の実施の形態によれば、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードをオフにして、前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。なお上記実施の形態におけるフォトダイオードは、アバランシェフォトダイオードでも同様の効果が得られる。
【0027】
また上記第2の実施の形態においては、2つのフォトダイオードの場合について説明したが、3つ以上のフォトダイオードを用いる場合や、2つ以上のフォトダイオードをオフにする場合でも同様の効果が得られる。また上記第2の実施の形態においては、光信号を1:1に分岐する場合について説明したが、1:9など非対称に分岐する場合でも同様の効果が得られる。
【0028】
<第3の実施の形態>
図3は本発明の第3の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例、第1、第2の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。次に上記第3の実施の形態について図3を用いて説明する。まず図3において、フォトダイオード1、2は、例えば同一の半導体ウエハ上など、近い位置にあるものとする。光ファイバ11により伝送された光信号は、1本の光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12を用いて分岐されフォトダイオード1、2に各々集光させる。各々のフォトダイオード1、2には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vpd1、Vpd2を印加する。フォトダイオード1、2が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅され電圧信号として出力端子8より取り出される。
【0029】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7の出力の飽和を抑えるかについて説明する。光ファイバ11によりを伝送される信号電力が大きい、すなわちフォトダイオード1、2に入力される光電力が大きい場合、出力される電流も比例して大きくなる。よって前置増幅回路7へ入力される電流Id3が大きくなるので、その出力もそれに応じて大きくなり、ある入力レベルを超えると、前置増幅回路7が歪み飽和動作をする。このときレベル検出部9は前置増幅回路7の出力電力レベルに応じた信号を出力する。制御部10では、レベル検出部9の出力信号がある閾値を超えると、リレー素子13を制御し信号経路を切断しオフにする。この制御部10の閾値は、前置増幅回路7が飽和するより低い値に設定する。以上より光受信レベルが大きい場合は、上記のようにリレー素子13を制御しフォトダイオード2をオフにして電流を減少させ、光受信レベルが小さい場合は、リレー素子13は制御しない。ここで集光素子12によりフォトダイオード1、2に入力される光電力が各々P1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、フォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
【0030】
したがって、第3の実施の形態によれば、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードをオフにして、前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。なお上記実施の形態におけるフォトダイオードは、アバランシェフォトダイオードでも同様の効果が得られる。
【0031】
また上記第3の実施の形態においては、2つのフォトダイオードの場合について説明したが、3つ以上のフォトダイオードを用いる場合や、2つ以上のフォトダイオードをオフにする場合でも同様の効果が得られる。また上記第3の実施の形態においては、光信号を1:1に分岐する場合について説明したが、1:9など非対称に分岐する場合でも同様の効果が得られる。
【0032】
<第4の実施の形態>
図4は本発明の第4の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例、第1から第3の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。図4において、第1、第2のアバランシェフォトダイオードは、符号14、15で示されている。次に上記第4の実施の形態について図4を用いて説明する。
【0033】
まず図4において、アバランシェフォトダイオード14、15は、例えば同一の半導体ウエハ上など、近い位置にあるものとする。光ファイバ11によりを伝送された光信号は、1本の光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12を用いて分岐されアバランシェフォトダイオード14、15に各々集光させる。各々のアバランシェフォトダイオード14、15には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vapd1、Vapd2を印加する。アバランシェフォトダイオード14、15が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅され電圧信号として出力端子8より取り出される。
【0034】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7の出力の飽和を抑えるかについて説明する。光ファイバ11により伝送される信号電力が大きい、すなわちアバランシェフォトダイオード14、15に入力される光電力が大きい場合、出力される電流も比例して大きくなる。よって前置増幅回路7へ入力される電流Id3が大きくなるので、その出力もそれに応じて大きくなり、ある入力レベルを超えると、前置増幅回路7が歪み飽和動作をする。このときレベル検出部9は前置増幅回路7の出力電力レベルに応じた信号を出力する。制御部10では、レベル検出部9の出力信号がある閾値を超えると、電圧発生回路4を制御しアバランシェフォトダイオード15の逆バイアス電圧Vapd2を変化させ、増倍率を制御する。この制御部10の閾値は、前置増幅回路7が飽和するより低い値に設定する。以上より光受信レベルが大きい場合は、上記のように電圧発生回路4を制御しアバランシェフォトダイオード15の増倍率を制御し電流を減少させ、光受信レベルが小さい場合は、アバランシェフォトダイオード15の電圧発生回路4は制御しない。ここで集光素子12によりアバランシェフォトダイオード14、15に入力される光電力が各々P1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、アバランシェフォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
【0035】
したがって、第4の実施の形態によれば、アバランシェフォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのアバランシェフォトダイオードの増倍率を低下させて、前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。また上記第4の実施の形態においては、2つのアバランシェフォトダイオードの場合について説明したが、3つ以上のアバランシェフォトダイオードを用いる場合や2つ以上のアバランシェフォトダイオードの増倍率を低下させる場合でも同様の効果が得られる。また上記第4の実施の形態においては、光信号を1:1に分岐する場合について説明したが、1:9など非対称に分岐する場合でも同様の効果が得られる。
【0036】
<第5の実施の形態>
図5は本発明の第5の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例、第1から第4の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。次に上記第5の実施の形態について図5を用いて説明する。まず図5において、フォトダイオード1、2は、例えば同一の半導体ウエハ上など、近い位置にあるものとする。光ファイバ11により伝送された光信号は、1本の光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12を用いて分岐されフォトダイオード1、2に各々集光させる。各々のフォトダイオード1、2には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vpd1、Vpd2を印加する。フォトダイオード1、2が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅され電圧信号として出力端子8より取り出される。
【0037】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7の出力の飽和を抑えるかについて説明する。光ファイバ11により伝送される信号電力が大きい、すなわちフォトダイオード1、2に入力される光電力が大きい場合、出力される電流も比例して大きくなる。よって前置増幅回路7へ入力される電流Id3が大きくなるのでその出力もそれに応じて大きくなり、ある入力レベルを超えると、前置増幅回路7が歪み飽和動作をする。このときレベル検出部9は前置増幅回路7の出力電力レベルに応じた信号を出力する。制御部10では、レベル検出部9の出力信号がある閾値を超えると、電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2の逆バイアス電圧Vpd2が順バイアスとなるように電圧を印加する。この制御部10の閾値は、前置増幅回路7が飽和するより低い値に設定する。
【0038】
またフォトダイオードに順方向電圧が印加されると急激にオン電流が流れ出すため、Vpd2は通常−0.7V〜−0.2Vの低電流動作範囲で使用する。以上より光受信レベルが大きい場合は、上記のように電圧発生回路4を制御し電流を分流させて減少させ、光受信レベルが小さい場合は、フォトダイオード2の電圧発生回路4は制御しない。ここで集光素子12によりフォトダイオード1、2に入力される光電力が各々P1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分以下に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、フォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
【0039】
したがって、第5の実施の形態によれば、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードを制御して前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。
【0040】
なお上記第5の実施の形態におけるフォトダイオードは、アバランシェフォトダイオードでも同様の効果が得られる。また上記第5の実施の形態においては、2つのフォトダイオードの場合について説明したが、3つ以上のフォトダイオードを用いる場合や2つ以上のフォトダイオードをオフにする場合でも同様の効果が得られる。また上記第5の実施の形態においては、光信号を1:1に分岐する場合について説明したが、1:9など非対称に分岐する場合でも同様の効果が得られる。
【0041】
<第6の実施の形態>
図6は本発明の第6の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例、第1から第5の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。図6において、12、16は第1、第2の集光素子、17は光分岐器である。次に上記第6の実施の形態について図6を用いて説明する。まず図6において、光ファイバ11により伝送された光信号は光分岐器17により分岐し、光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12及び16を用いてフォトダイオード1、2に各々集光させる。各々のフォトダイオード1、2には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vpd1、Vpd2を印加する。フォトダイオード1、2が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅され電圧信号として出力端子8より取り出される。
【0042】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7の出力の飽和を抑えるかについて説明する。光ファイバ11により伝送される信号電力が大きい、すなわちフォトダイオード1、2に入力される光電力が大きい場合、出力される電流も比例して大きくなる。よって前置増幅回路7へ入力される電流Id3が大きくなるのでその出力もそれに応じて大きくなり、ある入力レベルを超えると、前置増幅回路7が歪み飽和動作をする。このときレベル検出部9は前置増幅回路7の出力電力レベルに応じた信号を出力する。制御部10では、レベル検出部9の出力信号がある閾値を超えると、電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2の逆バイアス電圧Vpd2を制御しオフにする。ここでVpd2は負の電圧となり、通常−0.5〜−0.2V程度で電流が流れなくなる。この制御部10の閾値は、前置増幅回路7が飽和するより低い値に設定する。以上より光受信レベルが大きい場合は、上記のように電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2をオフにして電流を減少させ、光受信レベルが小さい場合は、フォトダイオード2の電圧発生回路4は制御しない。
【0043】
ここで光分岐器17によりフォトダイオード1、2に入力される光電力が各々P1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、フォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
したがって、第6の実施の形態によれば、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードをオフにして、前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。
なお上記第6の実施の形態におけるフォトダイオードはアバランシェフォトダイオードでも同様の効果が得られる。
【0044】
<第7の実施の形態>
図7は本発明の第7の実施の形態における光受信装置の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例、第1から第6の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。次に上記第7の実施の形態について図7を用いて説明する。まず図7において、光ファイバ11により伝送された光信号は、1本の光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12を用いて分岐されフォトダイオード1、2に各々集光させる。各々のフォトダイオード1、2には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vpd1、Vpd2を印加する。フォトダイオード1、2が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅され電圧信号として出力端子8より取り出される。
【0045】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7の出力の飽和を抑えるかについて説明する。光ファイバ11により伝送される信号電力が大きい、すなわちフォトダイオード1、2に入力される光電力が大きい場合、出力される電流も比例して大きくなる。よって前置増幅回路7へ入力される電流Id3が大きくなるのでその出力もそれに応じて大きくなり、ある入力レベルを超えると、前置増幅回路7が歪み飽和動作をする。ここでレベル検出部9に保護抵抗を用いた場合、フォトダイオードのカソード側に流れる電流に比例して、保護抵抗の両端に発生する電圧降下が大きくなる。このときレベル検出部9は保護抵抗の両端に発生する電圧降下分に応じた信号を出力する。
【0046】
制御部10では、レベル検出部9の出力信号がある閾値を超えると、電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2の逆バイアス電圧Vpd2を制御しオフにする。ここでVpd2は負の電圧となり、通常−0.5〜−0.2V程度で電流が流れなくなる。この制御部10の閾値は、前置増幅回路7が飽和するより低い値に設定する。以上より光受信レベルが大きい場合は、上記のように電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2をオフにして電流を減少させ、光受信レベルが小さい場合は、フォトダイオード2の電圧発生回路4は制御しない。ここで集光素子12によりフォトダイオード1、2に入力される光電力が各々P1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、フォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
【0047】
したがって、第7の実施の形態によれば、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードをオフにして、前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。
なお上記実施の形態におけるフォトダイオードは、アバランシェフォトダイオードでも同様の効果が得られる。
【0048】
<第8の実施の形態>
図8は本発明の第8の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例、第1から第7の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。次に上記第8の実施の形態について図を用いて説明する。ここで18はAGCアンプ、19はAGCアンプの出力レベルを検出して、利得を制御する電圧を発生する制御電圧発生部である。まず図8において、光ファイバ11により伝送された光信号は、1本の光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12を用いて分岐されフォトダイオード1、2に各々集光させる。各々のフォトダイオード1、2には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vpd1、Vpd2を印加する。フォトダイオード1、2が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅された電圧信号をAGCアンプ18により再び増幅し、出力端子8より取り出される。
【0049】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7の出力の飽和を抑えるかについて説明する。光ファイバ11により伝送される信号電力が大きい、すなわちフォトダイオード1、2に入力される光電力が大きい場合、出力する電流も比例して大きくなる。よって前置増幅回路7へ入力される電流Id3が大きくなるのでその出力もそれに応じて大きくなり、ある入力レベルを超えると、前置増幅回路が歪み飽和動作をする。制御電圧発生部19はAGCアンプ18の出力電力レベルに応じた制御信号を出力し、AGCアンプ18は制御電圧発生部19の出力信号を基に利得を制御する。ここで制御電圧発生部19がAGCアンプ18の利得を小さくするように制御する場合、前置増幅回路7の出力が大きいものと判断し、レベル検出部9はこの出力に応じた制御信号を出力する。制御部10はレベル検出部9の出力を基に前置増幅回路7の飽和を検出し、これがある閾値を超えると、電圧発生回路4を制御し、フォトダイオード2の逆バイアス電圧Vpd2を制御しオフにする。
【0050】
ここでVpd2は負の電圧となり、通常−0.5〜−0.2V程度で電流が流れなくなる。この制御部10の閾値は、前置増幅回路7が飽和するより低い値に設定する。以上より光受信レベルが大きい場合は、上記のように電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2をオフにして電流を減少させ、光受信レベルが小さい場合は、フォトダイオード2の電圧発生回路4は制御しない。ここで集光素子12によりフォトダイオード1、2に入力される光電力が各々P1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、フォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
【0051】
したがって、第8の実施の形態によれば、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードをオフにして、前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。
なお上記第8の実施の形態におけるフォトダイオードはアバランシェフォトダイオードでも同様の効果が得られる。
【0052】
<第9の実施の形態>
図9は本発明の第9の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例、第1から第8の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。図9において、増幅回路は、符号20で示される。次に上記第9の実施の形態について図9を用いて説明する。まず図9において、光ファイバ11により伝送された光信号は、1本の光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12を用いて分岐されフォトダイオード1、2に各々集光させる。各々のフォトダイオード1、2には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vpd1、Vpd2を印加する。フォトダイオード1、2が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅された電圧信号を増幅回路20により再び増幅し、出力端子8より取り出される。
【0053】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7の出力の飽和を抑えるかについて説明する。光ファイバ11により伝送される信号電力が大きい、すなわちフォトダイオード1、2に入力される光電力が大きい場合、出力する電流も比例して大きくなる。よって前置増幅回路7へ入力される電流Id3が大きくなるのでその出力もそれに応じて大きくなり、ある入力レベルを超えると、前置増幅回路7が歪み飽和動作をする。増幅回路20は前置増幅回路7の出力を増幅するが、前置増幅回路7の出力が歪んでいる、若しくは増幅回路20への入力レベルが大きいときには高次高調波成分を出力する。レベル検出部9は、信号帯域の高次高調波成分を抽出し、電力レベルに応じた信号を出力する。制御部10はレベル検出部9の出力を基に前置増幅回路7の飽和を検出し、これがある閾値を超えると、電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2の逆バイアス電圧Vpd2を制御しオフにする。ここでVpd2は負の電圧となり、通常−0.5〜−0.2V程度で電流が流れなくなる。
【0054】
この制御部10の閾値は、前置増幅回路7が飽和するより低い値に設定する。以上より光受信レベルが大きい場合は、上記のように電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2をオフにして電流を減少させ、光受信レベルが小さい場合は、フォトダイオード2の電圧発生回路4は制御しない。ここで集光素子12によりフォトダイオード1、2に入力される光電力が各々P1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、フォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
【0055】
したがって、第9の実施の形態によれば、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードをオフにして、前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。
なお上記第9の実施の形態におけるフォトダイオードはアバランシェフォトダイオードでも同様の効果が得られる。
【0056】
<第10の実施の形態>
図10は本発明の第10の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例、第1から第9の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。図10において、21はパイロット信号検出部である。次に上記第10の実施の形態について図10を用いて説明する。まず図10において、光ファイバ11により伝送された光信号は、1本の光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12を用いて分岐されフォトダイオード1、2に各々集光させる。各々のフォトダイオード1、2には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vpd1、Vpd2を印加する。フォトダイオード1、2が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅され電圧信号として出力端子8より取り出される。
【0057】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7出力の飽和を抑えるかについて説明する。局側の送信装置より、パイロット信号として所望の信号帯域外で使われる周波数の信号を多重し、レーザーダイオードなどで変調し光ファイバで伝送する。受信側ではフォトダイオード1、2にて受光したパイロット信号を前置増幅回路7にて増幅する。パイロット信号検出部21では、適当なフィルタを用いパイロット信号の周波数成分を抽出し、電力レベルに応じた信号を出力する。このパイロット信号のレベルは所望の信号帯域でのレベルと相関があるため、パイロット信号の電力レベルで信号帯域の電力レベルがわかる。受信装置と局側の送信装置の距離が近く伝送路でのロスが小さい場合、パイロット信号及び所望の信号帯域の電力は大きくなり前置増幅回路7の出力は飽和してしまう。制御部10は、パイロット信号検出部21の出力を基に前置増幅回路7が飽和するかどうか判断し、電圧発生回路4の電圧を制御する。
【0058】
以上よりパイロット信号の受信電力レベルが大きい場合は、上記のように電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2をオフにして電流を減少させ、パイロット信号の受信電力レベルが小さい場合は、フォトダイオード2に与える電圧発生回路4は制御しない。ここで集光素子12によりフォトダイオード1、2に入力される光電力がそれぞれP1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、フォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
【0059】
したがって、第10の実施の形態によれば、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードをオフにし、前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。
なお上記第10の実施の形態におけるフォトダイオードはアバランシェフォトダイオードでも同様の効果が得られる。
【0060】
<第11の実施の形態>
図11は本発明の第11の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例、第1から第10の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。図11において、第1から第10の実施の形態に示した光受信回路を搭載した光受信モジュールは、符号22で示される。次に上記第10の実施の形態について図11を用いて説明する。
【0061】
まず図11において、光受信モジュール22内の光受信回路は第1から第10の実施の形態について記載したように動作し、光受信回路内部の前置増幅回路7の飽和を緩和することができる。すなわちこのモジュールにおいて、強度の大きい光信号の受光時に発生する前置増幅回路7の非線形歪を抑えることができる。したがって、本実施の形態11によれば、上記第1から第10の実施の形態に記載の光受信回路を光受信モジュールに搭載することにより、強度の大きい光信号の受光時に発生する前置増幅回路7の非線形歪を低減することができる。
【0062】
上記各実施の形態は、光受信回路として説明したが、この光受信回路を具備する光受信モジュールとして本発明をとらえることもできる。さらに、かかる光受信回路を復調回路などと組み合わせれば、本発明は、かかる光受信回路を具備する光受信装置としてとらえることもできる。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードをオフにする若しくは少なくとも1つのアバランシェフォトダイオードの増倍率を変化させることで前置増幅回路への入力電流を低減させることができる。これにより前置増幅回路の飽和を緩和することができ、フォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図2】本発明の第2の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図3】本発明の第3の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図4】本発明の第4の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図5】本発明の第5の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図6】本発明の第6の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図7】本発明の第7の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図8】本発明の第8の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図9】本発明の第9の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図10】本発明の第10の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図11】本発明の第11の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図12】従来の一般的なアナログ、デジタル系光通信システムにおける光受信回路のブロック図
【図13】従来の光受信回路のブロック図
【図14】従来の光受信回路のブロック図
【符号の説明】
1、2 フォトダイオード
3、4 電圧発生回路
5、6 光入力信号
7 前置増幅回路
8 出力端子
9 レベル検出部
10 制御部
11 光ファイバ
12、16 集光素子
13 リレー素子
14、15 アバランシェフォトダイオード
17 光分岐器
18 AGCアンプ
19 制御電圧発生部
20 増幅回路
21 パイロット信号検出部
22 光受信モジュール
25、26 抵抗
27、28 カレントミラー
【発明の属する技術分野】
本発明は、アナログ、デジタル信号を伝送する光伝送システム全般において、フォトダイオードもしくはアバランシェフォトダイオードを用いた、広ダイナミックレンジを要する光受信回路、光受信モジュール及び光受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光伝送システムにおける光受信回路の動作について説明する。一般的なアナログ、デジタル系光通信システムにおける光受信回路のブロック図を図12に示す。図12について説明すると、フォトダイオード1は電圧発生回路3により、アノード・カソード間に逆バイアスを印加する。フォトダイオードに入力された光入力信号5は電気信号に変換され電流Id1として検波され、前置増幅回路7により増幅される。その出力を増幅回路20で増幅し、信号を出力端子8より取り出す。
【0003】
光CATVなどのアナログ伝送系、SDHなどのデジタル伝送系双方において、伝送路に用いられるファイバの種類、距離などの条件により受信端での光電力は大きく異なる。特にアクセス系での近距離伝送では受信端での光電力は非常に大きくなり、前置増幅回路が飽和し非線形歪を生じる。逆に伝送距離が長く光受信電力が小さい場合、光受信回路には大きな利得が必要である。このためフォトダイオード出力信号を直接受ける前置増幅回路には、広ダイナミックレンジが要求される。フォトダイオードなどの受光素子は広ダイナミックレンジを有するが、光電気変換後の電気回路でもこの広ダイナミックレンジを吸収する必要がある。さらに、前記のアナログ、デジタル伝送信号は高周波広帯域の信号であり、広ダイナミックレンジと両立させるのは難しい。
【0004】
一方これらのダイナミックレンジを改良した光受信回路として、例えば下記の特許文献1に記載された光受信回路がある。図13に示したこの回路では、フォトダイオード1の出力電流をモニタし、強度の大きい光信号の受光時に前置増幅回路7の帰還抵抗25、26を切り替え、光電力が大きい場合は帰還抵抗25、26が小さくなるようにして利得を減少させ、光電力が小さい場合は帰還抵抗25、26が大きくなるように制御する。これにより前置増幅回路7での振幅飽和を緩和することができる。
【0005】
また一方、下記の特許文献2に記載された光受信回路がある。図14に示したこの回路では、受光時にフォトダイオード1のカソード側から取り出した信号がカレントミラー27にも流れる。同時にカレントミラー28にも電流が流れるため、カレントミラー28に流れる分を削減したものとなる。すなわち強度の大きい光信号の受光時には、フォトダイオード1に電流が流れるにつれカレントミラー28に電流を分流するように動作する。これにより強度の大きい光信号の受光時の前置増幅回路への過大入力を緩和している。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−124746号公報(図4)
【特許文献2】
特開平9−92869号公報(図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の一般的な光受信回路では、強度の大きい光信号の受光時に前置増幅回路へ入力される大電流により、前置増幅回路が飽和し非線形歪を生じる問題があった。また図13及び図14に示した従来の光受信回路では、前記前置増幅回路の飽和については緩和されるものの、フォトダイオードの定格電流により最大受光レベルが制限されてしまうという課題があった。したがって、本発明は強度の大きい光信号の受光時であっても、前置増幅回路が飽和することなく、かつ、フォトダイオードの定格電流により最大受光レベルが制限されることのない光受信回路、光受信モジュール及び光受信装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、外部から供給される光信号に応じて複数のフォトダイオードを切り替えるなどの制御を行っている。すなわち、本発明によれば、下記の手段により課題を解決する構成としている。請求項1に記載の光受信回路は、少なくとも2つのフォトダイオードと、外部から供給される光信号を分岐し前記少なくとも2つのフォトダイオードに与える集光素子と、前記各々のフォトダイオードのカソード側に接続され逆バイアスを供給する少なくとも2つの電圧発生回路と、前記各々のフォトダイオードのアノード側に接続された前置増幅回路と、前記前置増幅回路の出力レベルを検出するレベル検出部と、前記レベル検出部の出力より少なくとも1つの前記電圧発生回路を制御する制御部からなり、前記フォトダイオードの強度の大きい光信号の受光状態を検出し、少なくとも1つの前記フォトダイオードの逆バイアス電圧を制御しオフにして前記前置増幅回路への入力電流を低減させることで、強度の大きい光信号の受光時に発生する前記前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和する回路構成である。
【0009】
また、請求項2に記載の光受信回路は、少なくとも2つのフォトダイオードと、外部から供給される光信号を分岐し前記少なくとも2つのフォトダイオードに与える集光素子と、前記各々のフォトダイオードのカソード側に接続され逆バイアスを供給する少なくとも2つの電圧発生回路と、前記各々のフォトダイオードのアノード側に接続された少なくとも1つのリレー素子と、前記各々のリレー素子若しくは前記各々のフォトダイオードのアノード側に接続された前置増幅回路と、前記前置増幅回路の出力レベルを検出するレベル検出部と、前記レベル検出部の出力より少なくとも1つの前記リレー素子を制御する制御部からなり、前記フォトダイオードの強度の大きい光信号の受光状態を検出し、少なくとも1つの前記リレー素子をオフにして前記前置増幅回路への入力電流を低減させることで、強度の大きい光信号の受光時に発生する前記前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和する回路構成である。
【0010】
また、請求項3に記載の光受信回路は、少なくとも2つのフォトダイオードと、外部から供給される光信号を分岐し前記少なくとも2つのフォトダイオードに与える集光素子と、前記各々のフォトダイオードのカソード側に接続された少なくとも1つのリレー素子と、前記各々のリレー素子若しくは前記各々のフォトダイオードのカソード側に接続され逆バイアスを供給する少なくとも2つの電圧発生回路と、前記各々のフォトダイオードのアノード側に接続された前置増幅回路と、前記前置増幅回路の出力レベルを検出するレベル検出部と、前記レベル検出部の出力より少なくとも1つの前記リレー素子を制御する制御部からなり、前記フォトダイオードの強度の大きい光信号の受光状態を検出し、少なくとも1つの前記リレー素子をオフにして前記前置増幅回路への入力電流を低減させることで、強度の大きい光信号の受光時に発生する前記前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和する回路構成である。
【0011】
また、請求項4に記載の光受信回路は、少なくとも2つのアバランシェフォトダイオードと、外部から供給される光信号を分岐し前記少なくとも2つのアバランシェフォトダイオードに与える集光素子と、前記各々のアバランシェフォトダイオードのカソード側に接続され逆バイアスを供給する少なくとも2つの電圧発生回路と、前記各々のアバランシェフォトダイオードのアノード側に接続された前置増幅回路と、前記前置増幅回路の出力レベルを検出するレベル検出部と、前記レベル検出部の出力より少なくとも1つの前記電圧発生回路を制御する制御部からなり、前記アバランシェフォトダイオードの強度の大きい光信号の受光状態を検出し、少なくとも1つの前記アバランシェフォトダイオードの逆バイアス電圧を制御し増倍率を低下させて前記前置増幅回路への入力電流を低減させることで、強度の大きい光信号の受光時に発生する前記前置増幅回路の飽和及びアバランシェフォトダイオードへの過大入力を緩和する回路構成である。
【0012】
また、請求項5に記載の光受信回路は、少なくとも2つのフォトダイオードと、外部から供給される光信号を分岐し前記少なくとも2つのフォトダイオードに与える集光素子と、前記各々のフォトダイオードのカソード側に接続され逆バイアスを供給する少なくとも2つの電圧発生回路と、前記各々のフォトダイオードのアノード側に接続された前置増幅回路と、前記前置増幅回路の出力レベルを検出するレベル検出部と、前記レベル検出部の出力より少なくとも1つの前記電圧発生回路を制御する制御部からなり、前記フォトダイオードの強度の大きい光信号の受光状態を検出し、少なくとも1つの前記フォトダイオードに順バイアスを印加し前記前置増幅回路に入力される電流を分流して前記前置増幅回路への入力電流を低減させることで、強度の大きい光信号の受光時に発生する前記前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和する回路構成である。
【0013】
また、請求項6に記載の光受信回路は、前記外部から供給される光信号を導くための光ファイバと、前記光ファイバを分岐するための光分岐器とを更に有し、前記フォトダイオードへ入力される光電力を前記光分岐器により分岐するよう構成された請求項1から5のいずれか1つに記載の光受信回路である。
【0014】
また、請求項7に記載の光受信回路は、前記レベル検出部が、前記各々のフォトダイオードのカソード側と前記各々のフォトダイオードに逆バイアスを与えるための少なくとも2つの前記電圧発生回路の間に少なくとも1つある請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の回路構成である。
【0015】
また、請求項8に記載の光受信回路は、前記前置増幅回路の出力に接続されたAGCアンプと、前記AGCアンプの利得を制御する制御電圧発生部を具備し、前記レベル検出部は、前記制御電圧発生部の制御電圧を用いるよう構成された請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の回路構成である。
また、請求項9に記載の光受信回路は、前記前置増幅回路の出力に接続された増幅回路を具備し、前記レベル検出部が、前記増幅回路出力の特定周波数の電力レベルを用いるよう構成された請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の回路構成である。
【0016】
また、請求項10に記載の光受信回路は、前記レベル検出部が、送信側より伝送されたパイロット信号の電力レベルを用いるよう構成された請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の回路構成である。
また、請求項11に記載の光受信モジュールは、前記請求項1から請求項10のいずれか1つに記載の光受信回路を具備し、強度の大きい光信号の受光時に発生する前置増幅回路の非線形歪を低減した光受信モジュールである。さらに、請求項12に記載の光受信装置は、請求項1から10のいずれか1つに記載の光受信回路を有するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1から図11を用いて説明する。
【0018】
<第1の実施の形態>
図1は本発明の第1の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。図1において、フォトダイオード1、2は、第1、第2の受光素子として機能する。第1、第2の電圧発生回路3、4はフォトダイオード1、2に逆バイアスを与える。第1、第2の光入力信号5、6は、光ファイバ11と集光素子12を介してフォトダイオード1、2に与えられる。フォトダイオード1、2のアノードは前置増幅回路7の入力端子に接続されている。前置増幅回路7の出力端子は、回路全体の出力端子8と前置増幅回路7の出力の電力を検出するレベル検出部9の入力端子に接続されている。レベル検出部9の出力端子は制御部10の入力端子に接続されている。制御部10は電圧発生回路4に制御信号を供給する。
【0019】
次に上記第1の実施の形態について図1を用いて説明する。まず図1において、フォトダイオード1、2は、例えば同一の半導体ウエハ上など、近い位置にあるものとする。光ファイバ11により伝送された光信号は、1本の光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12を用いて分岐されフォトダイオード1、2に各々集光させる。各々のフォトダイオード1、2には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vpd1、Vpd2を印加する。フォトダイオード1、2が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅され電圧信号として出力端子8より取り出される。
【0020】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7の出力の飽和を抑えるかについて説明する。光ファイバ11により伝送される信号電力が大きい、すなわちフォトダイオード1、2に入力される光電力が大きい場合、出力される電流も比例して大きくなる。よって前置増幅回路7へ入力される電流Id3が大きくなるので、その出力もそれに応じて大きくなり、ある入力レベルを超えると、前置増幅回路7が歪み飽和動作をする。このときレベル検出部9は前置増幅回路7の出力電力レベルに応じた信号を出力する。制御部10では、レベル検出部9の出力信号がある閾値を超えると、電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2の逆バイアス電圧Vpd2を制御しオフにする。ここでVpd2は負の電圧となり、通常−0.5〜−0.2V程度で電流が流れなくなる。この制御部10の閾値は、前置増幅回路7が飽和するより低い値に設定する。以上より光受信レベルが大きい場合は、上記のように電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2をオフにして電流を減少させ、光受信レベルが小さい場合は、フォトダイオード2の電圧発生回路4は制御しない。ここで集光素子12によりフォトダイオード1、2に入力される光電力が各々P1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、フォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
【0021】
したがって、第1の本実施の形態によれば、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードをオフにして、前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。
なお上記実施の形態におけるフォトダイオードはアバランシェフォトダイオードでも同様の効果が得られる。
【0022】
また上記第1の実施の形態においては、2つのフォトダイオードの場合について説明したが、3つ以上のフォトダイオードを用いる場合や、2つ以上のフォトダイオードをオフにする場合でも同様の効果が得られる。また上記第1の実施の形態においては、光信号を1:1に分岐する場合について説明したが、1:9など非対称に分岐する場合でも同様の効果が得られる。
【0023】
<第2の実施の形態>
図2は本発明の第2の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例又は第1の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。図2において、信号ラインの接続及び切断を制御するリレー素子は、符号13で示されている。
【0024】
次に上記第2の実施の形態について図2を用いて説明する。まず図2において、フォトダイオード1、2は、例えば同一の半導体ウエハ上など、近い位置にあるものとする。光ファイバ11により伝送された光信号は、1本の光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12を用いて分岐されフォトダイオード1、2に各々集光させる。各々のフォトダイオード1、2には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vpd1、Vpd2を印加する。フォトダイオード1、2が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅され電圧信号として出力端子8より取り出される。
【0025】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7の出力の飽和を抑えるかについて説明する。光ファイバ11により伝送される信号電力が大きい、すなわちフォトダイオード1、2に入力される光電力が大きい場合、出力される電流も比例して大きくなる。よって前置増幅回路7へ入力される電流Id3が大きくなるので、その出力もそれに応じて大きくなり、ある入力レベルを超えると、前置増幅回路7が歪み飽和動作をする。このときレベル検出部9は前置増幅回路7の出力電力レベルに応じた信号を出力する。制御部10では、レベル検出部9の出力信号がある閾値を超えると、リレー素子13を制御し信号経路を切断しオフにする。この制御部10の閾値は、前置増幅回路7が飽和するより低い値に設定する。以上より光受信レベルが大きい場合は、上記のようにリレー素子13を制御しフォトダイオード2をオフにして電流を減少させ、光受信レベルが小さい場合は、リレー素子13は制御しない。ここで集光素子12によりフォトダイオード1、2に入力される光電力が各々P1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、フォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
【0026】
したがって、第2の実施の形態によれば、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードをオフにして、前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。なお上記実施の形態におけるフォトダイオードは、アバランシェフォトダイオードでも同様の効果が得られる。
【0027】
また上記第2の実施の形態においては、2つのフォトダイオードの場合について説明したが、3つ以上のフォトダイオードを用いる場合や、2つ以上のフォトダイオードをオフにする場合でも同様の効果が得られる。また上記第2の実施の形態においては、光信号を1:1に分岐する場合について説明したが、1:9など非対称に分岐する場合でも同様の効果が得られる。
【0028】
<第3の実施の形態>
図3は本発明の第3の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例、第1、第2の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。次に上記第3の実施の形態について図3を用いて説明する。まず図3において、フォトダイオード1、2は、例えば同一の半導体ウエハ上など、近い位置にあるものとする。光ファイバ11により伝送された光信号は、1本の光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12を用いて分岐されフォトダイオード1、2に各々集光させる。各々のフォトダイオード1、2には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vpd1、Vpd2を印加する。フォトダイオード1、2が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅され電圧信号として出力端子8より取り出される。
【0029】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7の出力の飽和を抑えるかについて説明する。光ファイバ11によりを伝送される信号電力が大きい、すなわちフォトダイオード1、2に入力される光電力が大きい場合、出力される電流も比例して大きくなる。よって前置増幅回路7へ入力される電流Id3が大きくなるので、その出力もそれに応じて大きくなり、ある入力レベルを超えると、前置増幅回路7が歪み飽和動作をする。このときレベル検出部9は前置増幅回路7の出力電力レベルに応じた信号を出力する。制御部10では、レベル検出部9の出力信号がある閾値を超えると、リレー素子13を制御し信号経路を切断しオフにする。この制御部10の閾値は、前置増幅回路7が飽和するより低い値に設定する。以上より光受信レベルが大きい場合は、上記のようにリレー素子13を制御しフォトダイオード2をオフにして電流を減少させ、光受信レベルが小さい場合は、リレー素子13は制御しない。ここで集光素子12によりフォトダイオード1、2に入力される光電力が各々P1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、フォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
【0030】
したがって、第3の実施の形態によれば、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードをオフにして、前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。なお上記実施の形態におけるフォトダイオードは、アバランシェフォトダイオードでも同様の効果が得られる。
【0031】
また上記第3の実施の形態においては、2つのフォトダイオードの場合について説明したが、3つ以上のフォトダイオードを用いる場合や、2つ以上のフォトダイオードをオフにする場合でも同様の効果が得られる。また上記第3の実施の形態においては、光信号を1:1に分岐する場合について説明したが、1:9など非対称に分岐する場合でも同様の効果が得られる。
【0032】
<第4の実施の形態>
図4は本発明の第4の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例、第1から第3の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。図4において、第1、第2のアバランシェフォトダイオードは、符号14、15で示されている。次に上記第4の実施の形態について図4を用いて説明する。
【0033】
まず図4において、アバランシェフォトダイオード14、15は、例えば同一の半導体ウエハ上など、近い位置にあるものとする。光ファイバ11によりを伝送された光信号は、1本の光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12を用いて分岐されアバランシェフォトダイオード14、15に各々集光させる。各々のアバランシェフォトダイオード14、15には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vapd1、Vapd2を印加する。アバランシェフォトダイオード14、15が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅され電圧信号として出力端子8より取り出される。
【0034】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7の出力の飽和を抑えるかについて説明する。光ファイバ11により伝送される信号電力が大きい、すなわちアバランシェフォトダイオード14、15に入力される光電力が大きい場合、出力される電流も比例して大きくなる。よって前置増幅回路7へ入力される電流Id3が大きくなるので、その出力もそれに応じて大きくなり、ある入力レベルを超えると、前置増幅回路7が歪み飽和動作をする。このときレベル検出部9は前置増幅回路7の出力電力レベルに応じた信号を出力する。制御部10では、レベル検出部9の出力信号がある閾値を超えると、電圧発生回路4を制御しアバランシェフォトダイオード15の逆バイアス電圧Vapd2を変化させ、増倍率を制御する。この制御部10の閾値は、前置増幅回路7が飽和するより低い値に設定する。以上より光受信レベルが大きい場合は、上記のように電圧発生回路4を制御しアバランシェフォトダイオード15の増倍率を制御し電流を減少させ、光受信レベルが小さい場合は、アバランシェフォトダイオード15の電圧発生回路4は制御しない。ここで集光素子12によりアバランシェフォトダイオード14、15に入力される光電力が各々P1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、アバランシェフォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
【0035】
したがって、第4の実施の形態によれば、アバランシェフォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのアバランシェフォトダイオードの増倍率を低下させて、前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。また上記第4の実施の形態においては、2つのアバランシェフォトダイオードの場合について説明したが、3つ以上のアバランシェフォトダイオードを用いる場合や2つ以上のアバランシェフォトダイオードの増倍率を低下させる場合でも同様の効果が得られる。また上記第4の実施の形態においては、光信号を1:1に分岐する場合について説明したが、1:9など非対称に分岐する場合でも同様の効果が得られる。
【0036】
<第5の実施の形態>
図5は本発明の第5の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例、第1から第4の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。次に上記第5の実施の形態について図5を用いて説明する。まず図5において、フォトダイオード1、2は、例えば同一の半導体ウエハ上など、近い位置にあるものとする。光ファイバ11により伝送された光信号は、1本の光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12を用いて分岐されフォトダイオード1、2に各々集光させる。各々のフォトダイオード1、2には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vpd1、Vpd2を印加する。フォトダイオード1、2が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅され電圧信号として出力端子8より取り出される。
【0037】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7の出力の飽和を抑えるかについて説明する。光ファイバ11により伝送される信号電力が大きい、すなわちフォトダイオード1、2に入力される光電力が大きい場合、出力される電流も比例して大きくなる。よって前置増幅回路7へ入力される電流Id3が大きくなるのでその出力もそれに応じて大きくなり、ある入力レベルを超えると、前置増幅回路7が歪み飽和動作をする。このときレベル検出部9は前置増幅回路7の出力電力レベルに応じた信号を出力する。制御部10では、レベル検出部9の出力信号がある閾値を超えると、電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2の逆バイアス電圧Vpd2が順バイアスとなるように電圧を印加する。この制御部10の閾値は、前置増幅回路7が飽和するより低い値に設定する。
【0038】
またフォトダイオードに順方向電圧が印加されると急激にオン電流が流れ出すため、Vpd2は通常−0.7V〜−0.2Vの低電流動作範囲で使用する。以上より光受信レベルが大きい場合は、上記のように電圧発生回路4を制御し電流を分流させて減少させ、光受信レベルが小さい場合は、フォトダイオード2の電圧発生回路4は制御しない。ここで集光素子12によりフォトダイオード1、2に入力される光電力が各々P1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分以下に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、フォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
【0039】
したがって、第5の実施の形態によれば、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードを制御して前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。
【0040】
なお上記第5の実施の形態におけるフォトダイオードは、アバランシェフォトダイオードでも同様の効果が得られる。また上記第5の実施の形態においては、2つのフォトダイオードの場合について説明したが、3つ以上のフォトダイオードを用いる場合や2つ以上のフォトダイオードをオフにする場合でも同様の効果が得られる。また上記第5の実施の形態においては、光信号を1:1に分岐する場合について説明したが、1:9など非対称に分岐する場合でも同様の効果が得られる。
【0041】
<第6の実施の形態>
図6は本発明の第6の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例、第1から第5の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。図6において、12、16は第1、第2の集光素子、17は光分岐器である。次に上記第6の実施の形態について図6を用いて説明する。まず図6において、光ファイバ11により伝送された光信号は光分岐器17により分岐し、光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12及び16を用いてフォトダイオード1、2に各々集光させる。各々のフォトダイオード1、2には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vpd1、Vpd2を印加する。フォトダイオード1、2が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅され電圧信号として出力端子8より取り出される。
【0042】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7の出力の飽和を抑えるかについて説明する。光ファイバ11により伝送される信号電力が大きい、すなわちフォトダイオード1、2に入力される光電力が大きい場合、出力される電流も比例して大きくなる。よって前置増幅回路7へ入力される電流Id3が大きくなるのでその出力もそれに応じて大きくなり、ある入力レベルを超えると、前置増幅回路7が歪み飽和動作をする。このときレベル検出部9は前置増幅回路7の出力電力レベルに応じた信号を出力する。制御部10では、レベル検出部9の出力信号がある閾値を超えると、電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2の逆バイアス電圧Vpd2を制御しオフにする。ここでVpd2は負の電圧となり、通常−0.5〜−0.2V程度で電流が流れなくなる。この制御部10の閾値は、前置増幅回路7が飽和するより低い値に設定する。以上より光受信レベルが大きい場合は、上記のように電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2をオフにして電流を減少させ、光受信レベルが小さい場合は、フォトダイオード2の電圧発生回路4は制御しない。
【0043】
ここで光分岐器17によりフォトダイオード1、2に入力される光電力が各々P1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、フォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
したがって、第6の実施の形態によれば、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードをオフにして、前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。
なお上記第6の実施の形態におけるフォトダイオードはアバランシェフォトダイオードでも同様の効果が得られる。
【0044】
<第7の実施の形態>
図7は本発明の第7の実施の形態における光受信装置の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例、第1から第6の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。次に上記第7の実施の形態について図7を用いて説明する。まず図7において、光ファイバ11により伝送された光信号は、1本の光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12を用いて分岐されフォトダイオード1、2に各々集光させる。各々のフォトダイオード1、2には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vpd1、Vpd2を印加する。フォトダイオード1、2が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅され電圧信号として出力端子8より取り出される。
【0045】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7の出力の飽和を抑えるかについて説明する。光ファイバ11により伝送される信号電力が大きい、すなわちフォトダイオード1、2に入力される光電力が大きい場合、出力される電流も比例して大きくなる。よって前置増幅回路7へ入力される電流Id3が大きくなるのでその出力もそれに応じて大きくなり、ある入力レベルを超えると、前置増幅回路7が歪み飽和動作をする。ここでレベル検出部9に保護抵抗を用いた場合、フォトダイオードのカソード側に流れる電流に比例して、保護抵抗の両端に発生する電圧降下が大きくなる。このときレベル検出部9は保護抵抗の両端に発生する電圧降下分に応じた信号を出力する。
【0046】
制御部10では、レベル検出部9の出力信号がある閾値を超えると、電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2の逆バイアス電圧Vpd2を制御しオフにする。ここでVpd2は負の電圧となり、通常−0.5〜−0.2V程度で電流が流れなくなる。この制御部10の閾値は、前置増幅回路7が飽和するより低い値に設定する。以上より光受信レベルが大きい場合は、上記のように電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2をオフにして電流を減少させ、光受信レベルが小さい場合は、フォトダイオード2の電圧発生回路4は制御しない。ここで集光素子12によりフォトダイオード1、2に入力される光電力が各々P1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、フォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
【0047】
したがって、第7の実施の形態によれば、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードをオフにして、前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。
なお上記実施の形態におけるフォトダイオードは、アバランシェフォトダイオードでも同様の効果が得られる。
【0048】
<第8の実施の形態>
図8は本発明の第8の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例、第1から第7の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。次に上記第8の実施の形態について図を用いて説明する。ここで18はAGCアンプ、19はAGCアンプの出力レベルを検出して、利得を制御する電圧を発生する制御電圧発生部である。まず図8において、光ファイバ11により伝送された光信号は、1本の光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12を用いて分岐されフォトダイオード1、2に各々集光させる。各々のフォトダイオード1、2には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vpd1、Vpd2を印加する。フォトダイオード1、2が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅された電圧信号をAGCアンプ18により再び増幅し、出力端子8より取り出される。
【0049】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7の出力の飽和を抑えるかについて説明する。光ファイバ11により伝送される信号電力が大きい、すなわちフォトダイオード1、2に入力される光電力が大きい場合、出力する電流も比例して大きくなる。よって前置増幅回路7へ入力される電流Id3が大きくなるのでその出力もそれに応じて大きくなり、ある入力レベルを超えると、前置増幅回路が歪み飽和動作をする。制御電圧発生部19はAGCアンプ18の出力電力レベルに応じた制御信号を出力し、AGCアンプ18は制御電圧発生部19の出力信号を基に利得を制御する。ここで制御電圧発生部19がAGCアンプ18の利得を小さくするように制御する場合、前置増幅回路7の出力が大きいものと判断し、レベル検出部9はこの出力に応じた制御信号を出力する。制御部10はレベル検出部9の出力を基に前置増幅回路7の飽和を検出し、これがある閾値を超えると、電圧発生回路4を制御し、フォトダイオード2の逆バイアス電圧Vpd2を制御しオフにする。
【0050】
ここでVpd2は負の電圧となり、通常−0.5〜−0.2V程度で電流が流れなくなる。この制御部10の閾値は、前置増幅回路7が飽和するより低い値に設定する。以上より光受信レベルが大きい場合は、上記のように電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2をオフにして電流を減少させ、光受信レベルが小さい場合は、フォトダイオード2の電圧発生回路4は制御しない。ここで集光素子12によりフォトダイオード1、2に入力される光電力が各々P1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、フォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
【0051】
したがって、第8の実施の形態によれば、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードをオフにして、前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。
なお上記第8の実施の形態におけるフォトダイオードはアバランシェフォトダイオードでも同様の効果が得られる。
【0052】
<第9の実施の形態>
図9は本発明の第9の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例、第1から第8の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。図9において、増幅回路は、符号20で示される。次に上記第9の実施の形態について図9を用いて説明する。まず図9において、光ファイバ11により伝送された光信号は、1本の光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12を用いて分岐されフォトダイオード1、2に各々集光させる。各々のフォトダイオード1、2には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vpd1、Vpd2を印加する。フォトダイオード1、2が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅された電圧信号を増幅回路20により再び増幅し、出力端子8より取り出される。
【0053】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7の出力の飽和を抑えるかについて説明する。光ファイバ11により伝送される信号電力が大きい、すなわちフォトダイオード1、2に入力される光電力が大きい場合、出力する電流も比例して大きくなる。よって前置増幅回路7へ入力される電流Id3が大きくなるのでその出力もそれに応じて大きくなり、ある入力レベルを超えると、前置増幅回路7が歪み飽和動作をする。増幅回路20は前置増幅回路7の出力を増幅するが、前置増幅回路7の出力が歪んでいる、若しくは増幅回路20への入力レベルが大きいときには高次高調波成分を出力する。レベル検出部9は、信号帯域の高次高調波成分を抽出し、電力レベルに応じた信号を出力する。制御部10はレベル検出部9の出力を基に前置増幅回路7の飽和を検出し、これがある閾値を超えると、電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2の逆バイアス電圧Vpd2を制御しオフにする。ここでVpd2は負の電圧となり、通常−0.5〜−0.2V程度で電流が流れなくなる。
【0054】
この制御部10の閾値は、前置増幅回路7が飽和するより低い値に設定する。以上より光受信レベルが大きい場合は、上記のように電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2をオフにして電流を減少させ、光受信レベルが小さい場合は、フォトダイオード2の電圧発生回路4は制御しない。ここで集光素子12によりフォトダイオード1、2に入力される光電力が各々P1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、フォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
【0055】
したがって、第9の実施の形態によれば、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードをオフにして、前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。
なお上記第9の実施の形態におけるフォトダイオードはアバランシェフォトダイオードでも同様の効果が得られる。
【0056】
<第10の実施の形態>
図10は本発明の第10の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例、第1から第9の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。図10において、21はパイロット信号検出部である。次に上記第10の実施の形態について図10を用いて説明する。まず図10において、光ファイバ11により伝送された光信号は、1本の光ファイバから出射後、レンズなどの集光素子12を用いて分岐されフォトダイオード1、2に各々集光させる。各々のフォトダイオード1、2には、電圧発生回路3、4によって逆バイアス電圧Vpd1、Vpd2を印加する。フォトダイオード1、2が検波した電流Id1及びId2は加算されId3として前置増幅回路7へ入力され、増幅され電圧信号として出力端子8より取り出される。
【0057】
次に受光電力が大きい場合に、どのようにして前置増幅回路7出力の飽和を抑えるかについて説明する。局側の送信装置より、パイロット信号として所望の信号帯域外で使われる周波数の信号を多重し、レーザーダイオードなどで変調し光ファイバで伝送する。受信側ではフォトダイオード1、2にて受光したパイロット信号を前置増幅回路7にて増幅する。パイロット信号検出部21では、適当なフィルタを用いパイロット信号の周波数成分を抽出し、電力レベルに応じた信号を出力する。このパイロット信号のレベルは所望の信号帯域でのレベルと相関があるため、パイロット信号の電力レベルで信号帯域の電力レベルがわかる。受信装置と局側の送信装置の距離が近く伝送路でのロスが小さい場合、パイロット信号及び所望の信号帯域の電力は大きくなり前置増幅回路7の出力は飽和してしまう。制御部10は、パイロット信号検出部21の出力を基に前置増幅回路7が飽和するかどうか判断し、電圧発生回路4の電圧を制御する。
【0058】
以上よりパイロット信号の受信電力レベルが大きい場合は、上記のように電圧発生回路4を制御しフォトダイオード2をオフにして電流を減少させ、パイロット信号の受信電力レベルが小さい場合は、フォトダイオード2に与える電圧発生回路4は制御しない。ここで集光素子12によりフォトダイオード1、2に入力される光電力がそれぞれP1であるとすると、前置増幅回路7に入力される電流Id3はId1のみとなり半分に減少し、飽和動作が緩和される。さらに、フォトダイオード1つあたりの受光電力も半分になるため2倍の受光が可能となり、光受信回路の最大受光レベルが改善できる。
【0059】
したがって、第10の実施の形態によれば、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードをオフにし、前置増幅回路への入力電流を低減させることにより、前置増幅回路の飽和及びフォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。
なお上記第10の実施の形態におけるフォトダイオードはアバランシェフォトダイオードでも同様の効果が得られる。
【0060】
<第11の実施の形態>
図11は本発明の第11の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図である。ここで、前記従来例、第1から第10の実施の形態で説明した要素と同一作用を有するブロックには同一の符号を付す。図11において、第1から第10の実施の形態に示した光受信回路を搭載した光受信モジュールは、符号22で示される。次に上記第10の実施の形態について図11を用いて説明する。
【0061】
まず図11において、光受信モジュール22内の光受信回路は第1から第10の実施の形態について記載したように動作し、光受信回路内部の前置増幅回路7の飽和を緩和することができる。すなわちこのモジュールにおいて、強度の大きい光信号の受光時に発生する前置増幅回路7の非線形歪を抑えることができる。したがって、本実施の形態11によれば、上記第1から第10の実施の形態に記載の光受信回路を光受信モジュールに搭載することにより、強度の大きい光信号の受光時に発生する前置増幅回路7の非線形歪を低減することができる。
【0062】
上記各実施の形態は、光受信回路として説明したが、この光受信回路を具備する光受信モジュールとして本発明をとらえることもできる。さらに、かかる光受信回路を復調回路などと組み合わせれば、本発明は、かかる光受信回路を具備する光受信装置としてとらえることもできる。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、フォトダイオードを複数並べ、強度の大きい光信号の受光時に少なくとも1つのフォトダイオードをオフにする若しくは少なくとも1つのアバランシェフォトダイオードの増倍率を変化させることで前置増幅回路への入力電流を低減させることができる。これにより前置増幅回路の飽和を緩和することができ、フォトダイオードへの過大入力を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図2】本発明の第2の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図3】本発明の第3の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図4】本発明の第4の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図5】本発明の第5の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図6】本発明の第6の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図7】本発明の第7の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図8】本発明の第8の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図9】本発明の第9の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図10】本発明の第10の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図11】本発明の第11の実施の形態における光受信回路の構成を示すブロック図
【図12】従来の一般的なアナログ、デジタル系光通信システムにおける光受信回路のブロック図
【図13】従来の光受信回路のブロック図
【図14】従来の光受信回路のブロック図
【符号の説明】
1、2 フォトダイオード
3、4 電圧発生回路
5、6 光入力信号
7 前置増幅回路
8 出力端子
9 レベル検出部
10 制御部
11 光ファイバ
12、16 集光素子
13 リレー素子
14、15 アバランシェフォトダイオード
17 光分岐器
18 AGCアンプ
19 制御電圧発生部
20 増幅回路
21 パイロット信号検出部
22 光受信モジュール
25、26 抵抗
27、28 カレントミラー
Claims (12)
- 少なくとも2つのフォトダイオードと、外部から供給される光信号を分岐し前記少なくとも2つのフォトダイオードに与える集光素子と、前記各々のフォトダイオードのカソード側に接続され逆バイアスを供給する少なくとも2つの電圧発生回路と、前記各々のフォトダイオードのアノード側に接続された前置増幅回路と、前記前置増幅回路の出力レベルを検出するレベル検出部と、前記レベル検出部の出力より少なくとも1つの前記電圧発生回路を制御する制御部からなり、前記フォトダイオードの強度の大きい光信号の受光状態を検出し、少なくとも1つの前記フォトダイオードの逆バイアス電圧を制御してオフにすることで前記前置増幅回路への入力電流を低減させるよう構成された光受信回路。
- 少なくとも2つのフォトダイオードと、外部から供給される光信号を分岐し前記少なくとも2つのフォトダイオードに与える集光素子と、前記各々のフォトダイオードのカソード側に接続され逆バイアスを供給する少なくとも2つの電圧発生回路と、前記各々のフォトダイオードのアノード側に接続された少なくとも1つのリレー素子と、前記各々のリレー素子若しくは前記各々のフォトダイオードのアノード側に接続された前置増幅回路と、前記前置増幅回路の出力レベルを検出するレベル検出部と、前記レベル検出部の出力より少なくとも1つの前記リレー素子を制御する制御部からなり、前記フォトダイオードの強度の大きい光信号の受光状態を検出し、少なくとも1つの前記リレー素子をオフにすることで前記前置増幅回路への入力電流を低減させるよう構成された光受信回路。
- 少なくとも2つのフォトダイオードと、外部から供給される光信号を分岐し前記少なくとも2つのフォトダイオードに与える集光素子と、前記各々のフォトダイオードのカソード側に接続された少なくとも1つのリレー素子と、前記各々のリレー素子若しくは前記各々のフォトダイオードのカソード側に接続され逆バイアスを供給する少なくとも2つの電圧発生回路と、前記各々のフォトダイオードのアノード側に接続された前置増幅回路と、前記前置増幅回路の出力レベルを検出するレベル検出部と、前記レベル検出部の出力より少なくとも1つの前記リレー素子を制御する制御部からなり、前記フォトダイオードの強度の大きい光信号の受光状態を検出し、少なくとも1つの前記リレー素子をオフにすることで前記前置増幅回路への入力電流を低減させるよう構成された光受信回路。
- 少なくとも2つのアバランシェフォトダイオードと、外部から供給される光信号を分岐し前記少なくとも2つのアバランシェフォトダイオードに与える集光素子と、前記各々のアバランシェフォトダイオードのカソード側に接続され逆バイアスを供給する少なくとも2つの電圧発生回路と、前記各々のアバランシェフォトダイオードのアノード側に接続された前置増幅回路と、前記前置増幅回路の出力レベルを検出するレベル検出部と、前記レベル検出部の出力より少なくとも1つの前記電圧発生回路を制御する制御部からなり、前記アバランシェフォトダイオードの強度の大きい光信号の受光状態を検出し、少なくとも1つの前記アバランシェフォトダイオードの逆バイアス電圧を制御して増倍率を低下させることで前記前置増幅回路への入力電流を低減させるよう構成された光受信回路。
- 少なくとも2つのフォトダイオードと、外部から供給される光信号を分岐し前記少なくとも2つのフォトダイオードに与える集光素子と、前記各々のフォトダイオードのカソード側に接続され逆バイアスを供給する少なくとも2つの電圧発生回路と、前記各々のフォトダイオードのアノード側に接続された前置増幅回路と、前記前置増幅回路の出力レベルを検出するレベル検出部と、前記レベル検出部の出力より少なくとも1つの前記電圧発生回路を制御する制御部からなり、前記フォトダイオードの強度の大きい光信号の受光状態を検出し、少なくとも1つの前記フォトダイオードに順バイアスを印加し、前置増幅回路に入力される電流を分流することで前記前置増幅回路への入力電流を低減させるよう構成された光受信回路。
- 前記外部から供給される光信号を導くための光ファイバと、前記光ファイバを分岐するための光分岐器とを更に有し、前記フォトダイオードへ入力される光電力を前記光分岐器により分岐するよう構成された請求項1から5のいずれか1つに記載の光受信回路。
- 前記レベル検出部は、前記各々のフォトダイオードのカソード側と前記各々のフォトダイオードに逆バイアスを与えるための少なくとも2つの前記電圧発生回路の間に少なくとも1つある請求項1から6のいずれか1つに記載の光受信回路。
- 前記前置増幅回路の出力に接続されたAGCアンプと、前記AGCアンプの利得を制御する制御電圧発生部を具備し、前記レベル検出部は、前記制御電圧発生部の制御電圧を用いるよう構成された請求項1から6のいずれか1つに記載の光受信回路。
- 前記前置増幅回路の出力に接続された増幅回路を具備し、前記レベル検出部は、前記増幅回路の出力の特定周波数の電力レベルを用いるよう構成された請求項1から6のいずれか1つに記載の光受信回路。
- 前記レベル検出部は、送信側より伝送されたパイロット信号の電力レベルを用いるよう構成された前記請求項1から6のいずれか1つに記載の光受信回路。
- 請求項1から請求項10のいずれか1つに記載の光受信回路を具備し、強度の大きい光信号の受光時に発生する前置増幅回路の非線形歪を低減するよう構成された光受信モジュール。
- 請求項1から10のいずれか1つに記載の光受信回路を有する光受信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003099781A JP2004312117A (ja) | 2003-04-03 | 2003-04-03 | 光受信回路、光受信モジュール及び光受信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003099781A JP2004312117A (ja) | 2003-04-03 | 2003-04-03 | 光受信回路、光受信モジュール及び光受信装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004312117A true JP2004312117A (ja) | 2004-11-04 |
Family
ID=33464092
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003099781A Withdrawn JP2004312117A (ja) | 2003-04-03 | 2003-04-03 | 光受信回路、光受信モジュール及び光受信装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004312117A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110749875A (zh) * | 2019-10-28 | 2020-02-04 | 中国计量大学 | 一种导频自适应的马赫曾德调制器激光脉冲调节模块 |
CN112179490A (zh) * | 2020-09-01 | 2021-01-05 | 北京九辰智能医疗设备有限公司 | 一种宽变化频率及范围的光强度检测电路和方法 |
-
2003
- 2003-04-03 JP JP2003099781A patent/JP2004312117A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110749875A (zh) * | 2019-10-28 | 2020-02-04 | 中国计量大学 | 一种导频自适应的马赫曾德调制器激光脉冲调节模块 |
CN110749875B (zh) * | 2019-10-28 | 2023-03-31 | 中国计量大学 | 一种导频自适应的马赫曾德调制器激光脉冲调节模块 |
CN112179490A (zh) * | 2020-09-01 | 2021-01-05 | 北京九辰智能医疗设备有限公司 | 一种宽变化频率及范围的光强度检测电路和方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5138990B2 (ja) | 前置増幅器および光受信装置 | |
JP2005175826A (ja) | 光ファイバ無線伝送システム、送信装置及び受信装置 | |
JP5630325B2 (ja) | 利得可変差動増幅回路 | |
US20090245807A1 (en) | Optical power monitoring circuit, optical transceiver, optical module, optical receiver, amplifier circuit, and integrated circuit | |
KR20090069143A (ko) | 포락선 제거 및 복원 기법 기반의 전력 증폭 장치 | |
JP2006054507A (ja) | 光受信回路 | |
WO2012117757A1 (ja) | バイアス制御回路 | |
CN108370274B (zh) | 被配置成接收具有前导和数据净荷的光信号的突发模式接收器 | |
JP2008205670A (ja) | 光受信装置 | |
JP2004312117A (ja) | 光受信回路、光受信モジュール及び光受信装置 | |
JP3717718B2 (ja) | 受光装置 | |
JP2008167312A (ja) | 光信号受信装置 | |
JP3058922B2 (ja) | 広ダイナミックレンジ光受信器 | |
US20020057480A1 (en) | Optical receiver for optical communications | |
JPH0235831A (ja) | 光受信増幅回路 | |
JPS61134133A (ja) | 光中継器 | |
JP2002290168A (ja) | 光受信器 | |
JP3826779B2 (ja) | 光受信回路 | |
JP2002135214A (ja) | 光受信器 | |
US20160226219A1 (en) | Optical device with semiconductor optical amplifier with automatic current supply control | |
JP3039568B2 (ja) | 光受信回路 | |
JP2014217003A (ja) | 光受信器 | |
JPH04196630A (ja) | 光受信器 | |
JPH04362617A (ja) | 光増幅器の利得制御回路 | |
JPH04108230A (ja) | 光受信回路 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060606 |