JP2014217003A - 光受信器 - Google Patents

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Abstract

【課題】低電源電圧の制限下であっても、小信号特性を劣化させることなく、且つ、オーバーロード特性も両立させること。
【解決手段】この光受信器1は、光信号Oinを受けて光電流IPDを生成するフォトダイオード3と、光電流IPDを電圧信号に変換するトランスインピーダンスアンプ5と、トランスインピーダンスアンプ5と同一の回路構成を有し、基準電圧信号を出力するダミートランスインピーダンスアンプ7と、トランスインピーダンスアンプ5,7の出力差を増幅する差動アンプ9と、差動アンプ9の出力を基に光電流IPDの一部を吸収する電流源15と、光電流IPDの平均値を検出して、平均値に応じて基準電圧信号を増減させる光受信レベル検出回路17とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光信号を受信する光受信器に関するものである。
光通信分野においては、光ファイバを伝搬した光信号を高感度で増幅する光受信器が用いられている。光受信器のフロントエンド部には、フォトダイオード(以下、「PD」と言う。)で受光された微小電流を増幅するトランスインピーダンスアンプ(以下、「TIA」と言う。)が備えられている。TIAには微小な電流を増幅するために高利得且つ低雑音の動作が求められる。その一方で、光ファイバが短い場合には強い光信号がPDに入射するため、大電流がTIAに流れる。そのため、TIAは大電流に対する伝送品質(いわゆる、オーバーロード特性)も確保しなければならない。
近年では、通信需要の高まりにより、伝送レートが10Gb/sを超え、40Gb/sや100Gb/sの伝送速度も実現されている。これらの伝送速度は、NRZ(Non Return to Zero)信号を用いた強度変調を扱う実用的な光素子の動作速度を超えているため、波長多重伝送技術を用いて実現されている。IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)では、100Gb/s対応のイーサネット(Ethernet)規格として、100GBASE−LR4が規定されている。この規格は、1.3μm帯の光源を4波長用いることを特徴としており、1波あたりの伝送速度を4分の1の25Gb/sに抑えることができる。一方で、省電力化を要求されており、TIAを動作させる電源の電圧としては3.3Vが必須とされている。このような電源電圧の低下に伴い大電流に対する回路動作が制限されるため、伝送品質の確保が困難となっている。
従来から、TIAの入力ダイナミックレンジを拡大するための構成が検討されている。例えば、TIAの帰還部において帰還抵抗と並列にダイオードを接続した構成が知られている(下記特許文献1参照)。このような構成では、TIAへの大電流入力時に自動的にダイオードがオンして帰還抵抗値を変化させている。また、TIAの帰還抵抗を可変抵抗とし、その抵抗値を制御可能とした構成、TIAの閉ループゲインを変更可能とした構成も知られている(下記特許文献2参照)。このような構成では高周波特性を入力信号に対して一定に保つことが困難である。また、閉ループゲインを可変にするための素子(FET等)を追加することで寄生容量が付加されるために、オーバーロード特性を満たすためには小信号入力時の性能を劣化させることになる。これに対して、オーバーロード時にTIA入力電位を上昇させることで、オーバーロード時と小信号入力時の特性を両立させることが可能な構成も検討されている(下記特許文献3参照)。
一方、伝送速度が25Gb/sのような高速信号を低電源電圧のTIAで扱う場合には、下記特許文献3に記載されたTIAの出力回路にダイオードを挿入してレベルシフトさせる構成が必要である。
特開平10−335957号公報 特開2003−163544号公報 米国特許第6,876,260号公報
しかしながら、上記特許文献3に記載の構成では、帰還ループ内に寄生素子を付加しているために、小信号特性の劣化、及びダイオードによる温度特性の劣化が懸念される。
そこで、本発明は、かかる課題に鑑みて為されたものであり、低電源電圧の制限下であっても、小信号特性を劣化させることなく、且つ、オーバーロード特性も両立させることが可能な光受信器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一側面に係る光受信器は、光信号を受信する光受信器であって、光信号を受けて光電流を生成するフォトダイオードと、光電流を電圧信号に変換する第1のトランスインピーダンスアンプと、第1のトランスインピーダンスアンプと同一の回路構成を有し、基準電圧信号を出力する第2のトランスインピーダンスアンプと、第1及び第2のトランスインピーダンスアンプの出力差を増幅する差動増幅器と、差動増幅器の出力を基に光電流の一部を吸収する電流源と、光電流の平均値を検出して、平均値に応じて基準電圧信号を増減させる検出回路と、を備える。
かかる光受信器によれば、第1のトランスインピーダンスアンプにより光信号が電圧信号に変換され、第2のトランスインピーダンスアンプにより前記電圧信号から差動信号を生成するための基準電圧信号が生成され、2つのトランスインピーダンスアンプの出力差を基に光電流の一部を電流源に吸収させることにより、2つのトランスインピーダンスの出力電圧の平均値が近づくように直流成分が除去された差動信号が生成される。ここで、基準電圧信号が光電流の平均値に応じて増減されるので、第1のトランスインピーダンスアンプの出力電圧も基準電圧信号に応じて増減させる結果、大電流入力時の第1のトランスインピーダンスアンプの出力電圧の波形劣化を防止することができる。これにより、低電源電圧の制限下であっても、寄生素子による小信号特性の劣化を防止することができ、オーバーロード特性も両立させることができる。
第1及び第2のトランスインピーダンスアンプは、それぞれ、バイポーラトランジスタを含む2段の増幅器を有し、第2のトランスインピーダンスアンプは、光電流の平均値に応じて二段目の増幅器の出力電流を減少させて基準電圧信号のレベルを増加させるように構成されている、ことが好適である。この場合、光電流の増加時に基準電圧信号のレベルを増加させることで、第1のトランスインピーダンスアンプの二段目の増幅器を構成するバイポーラトランジスタに過電圧が印加されることを防止することができる。その結果、オーバーロード特性を維持することができる。
また、検出回路は、光電流の平均値をミラー電流に反映するカレントミラー回路を有する、ことが好適である。かかるカレントミラー回路を備えれば、光電流の平均値を簡易な構成でモニターすることができる。
さらに、第1及び第2のトランスインピーダンスアンプは、互いに相似な構成を有し、第2のトランスインピーダンスアンプの消費電力は、第1のトランスインピーダンスアンプの消費電力より小さい、ことが好適である。こうすれば、小信号特性の劣化防止及びオーバーロード特性の維持を実現しつつ、回路全体の消費電力を低減することができる。
本発明によれば、低電源電圧の制限下であっても、小信号特性を劣化させることなく、且つ、オーバーロード特性も両立させることが可能な光受信器を提供することができる。
本発明の好適な一実施形態に係る光受信器の構成を示す回路図である。 図1の光受信レベル検出回路17の具体的構成を示す回路図である。 図1の光受信レベル検出回路17の別の構成を示す回路図である。 図1のTIA5の具体的構成を示す回路図である。 図1のダミーTIA7の具体的構成を示す回路図である。 図1の光受信器1によって扱われる各種信号レベルの時間変化を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら本発明による光受信器の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の好適な一実施形態に係る光受信器の構成を示す回路図である。この光受信器1は、光通信で使用され、図示しない光ファイバ等の光学系を経由して光信号Oinを受信して電気信号に変換する装置である。
図1に示すように、光受信器1は、光信号Oinを受けてその強度に対応した光電流IPDを生成するPD3、TIA(第1のトランスインピーダンスアンプ)5、ダミーTIA(第2のトランスインピーダンスアンプ)7、差動アンプ(差動増幅器)9、差動アンプ11、自動オフセット制御回路13、電流源15、及び光受信レベル検出回路17を含んで構成されている。
TIA5は、PD3のアノードに接続され、光電流IPDを電圧信号Voutに変換する。ダミーTIA7は、PD3の容量と等価な容量を有する直流成分遮断用のキャパシタ19を介して、PD3のカソードに接続され、TIA5と同一の回路素子及び同一の接続構成を含む同一の回路構成を有する。このダミーTIA7は、電圧信号Voutに対して片相−差動変換を行うための基準電圧信号Voutdを生成し出力する。
差動アンプ9は、その反転入力にダミーTIA7の出力が、その非反転入力にTIA5の出力が、それぞれ接続されている。この差動アンプ9は、ダミーTIA7とTIA5の出力差を増幅することにより、片相信号である電圧信号Voutを片相−差動変換して2つの差動信号を出力する。差動アンプ11は、差動アンプ9の2つの差動信号の出力を受けて、それらの信号を所望の電圧振幅が得られるようにさらに増幅する。
自動オフセット制御回路13は、差動アンプによって構成され、差動アンプ9の2つの差動信号の出力を受けて、2つの差動信号の直流成分の差に応じた電圧信号を出力する。すなわち、自動オフセット制御回路13は、2つの差動信号の直流成分が等しくなるように電圧信号を増減することにより、電流源15の電流量を帰還制御する。電流源15は、バイポーラトランジスタ等の電流を制御可能な半導体素子であり、ベースに自動オフセット制御回路13からの出力電圧信号を受け、その電圧信号に応じた電流IAOCをコレクタ−エミッタ間に生成する。この電流源15は、コレクタがPD3のアノード及びTIA5の入力に接続され、PD3からTIA5に入力される光電流IPDから一部の電流IAOCを吸収する。これらの自動オフセット制御回路13及び電流源15の働きにより、光電流IPDの直流成分が多い場合には、光電流IPDから引き抜く電流IAOCが増加され、光電流IPDの直流成分が少ない場合には、光電流IPDから引き抜く電流IAOCが減少される。
光受信レベル検出回路17は、PD3のカソード及びダミーTIA7に接続され、PD3に対して逆バイアス電圧を供給すると共に、PD3に流れる直流電流、すなわち、平均受光パワー(光電流IPDの平均値)をモニターする。ここで、光受信レベル検出回路17に光電流IPDの直流成分が入力されるように、光受信レベル検出回路17の入力とグラウンドとの間にはキャパシタ21が接続されている。そして、光受信レベル検出回路17は、検出した平均受光パワーに応じて調整した電流Iadjを生成し、その電流IadjをダミーTIA7に供給する。
図2には、光受信レベル検出回路17の具体的な回路構成を示している。同図に示すように、光受信レベル検出回路17は、2つのFET(Field Effect Transistor)23A,23Bを含む光電流IPDをミラー電流に反映するカレントミラー回路によって構成される。詳細には、2つのFET23A,23Bは、それらの制御端子が互いに接続され、それらの一の電流端子がバイアス電源VCC2に共通に接続され、FET23Aの他の電流端子が入力端子25及びその制御端子に接続され、FET23Bの他の電流端子が出力端子27に接続されている。このような構成の光受信レベル検出回路17によれば、光電流IPDの平均値に比例するミラー電流Iadjが生成されて出力端子27からダミーTIA7に供給される。その結果、ダミーTIA7で生成される基準電圧信号Voutdに光入力パワーに対する依存性を持たせて、基準電圧信号Voutdを光電流IPDの平均値に応じて増減させることができる。
また、図3には、光受信レベル検出回路17の別の回路構成を示している。同図に示すように、光受信レベル検出回路17は、オペアンプ29及びFET31を含む電流源回路によって構成することもできる。詳細には、入力端子25とバイアス電源VCC2との間に抵抗素子33が接続され、抵抗素子33の一端にオペアンプ29の非反転入力が接続され、抵抗素子33の他端に別の抵抗素子35を介してオペアンプ29の反転入力が接続されている。そして、オペアンプ29の出力がFET31の制御端子に接続され、FET31の一方の電流端子が抵抗素子35を介してバイアス電源VCC2に接続され、FET31の他方の電流端子が出力端子27に接続されている。このような構成の光受信レベル検出回路17によっても、光電流IPDの平均値に比例する電流IadjがFET31の電流端子間に生成されて出力端子27から供給される。
次に、TIA5及びダミーTIA7の詳細な回路構成について説明する。図4は、TIA5の具体的構成を示す回路図であり、図5は、ダミーTIA7の具体的構成を示す回路図である。
まず、図4を参照して、TIA5は、2つのバイポーラトランジスタ37A,37Bからなる2段の増幅器を含む構成を有する。すなわち、トランジスタ37Aは、エミッタ接地増幅器であり、コレクタ側には負荷抵抗39Aを介して電源電圧VCC1が印加され、ベースが入力端子41に接続されている。二段目の増幅器であるトランジスタ37Bは、ベースがトランジスタ37Aのコレクタに接続され、エミッタが負荷抵抗43を介して接地され、コレクタ側には負荷抵抗39Bを介して電源電圧VCC2が印加されている。そして、トランジスタ37Bのエミッタ出力が帰還抵抗45を介してトランジスタ37Aのベースに帰還され、トランジスタ37Bのコレクタ出力が出力端子47から電圧信号Voutとして取り出される。このような構成により、出力電圧信号Voutはグラウンド基準から電圧VCC2基準の信号に変換されるため、差動アンプ9と接続するために必要な電位を確保することができる。
次に、図5を参照して、ダミーTIA7は、TIA5と相似な回路構成を有する。すなわち、TIA5の回路素子であるトランジスタ37A,37B、負荷抵抗39A,39B,43、及び帰還抵抗45に対応する回路素子として、トランジスタ137A,137B、負荷抵抗139A,139B,143、及び帰還抵抗145を有し、それらの回路素子の電源電圧VCC1,VCC2、入力端子141、及び出力端子147との接続構成も同一である。ダミーTIA7は、TIA5と異なる点として、負荷抵抗143とトランジスタ137Bのエミッタに入力端子149が接続され、この入力端子149を経由して光受信レベル検出回路17から電流Iadjが供給される。ここで、負荷抵抗139A,139B,143及び帰還抵抗145の抵抗値は、それぞれ、負荷抵抗39A,39B,43及び帰還抵抗45の抵抗値と同一に設定されていてもよいし、負荷抵抗39A,39B,43及び帰還抵抗45の抵抗値に対して同一の比率で大きく設定されてもよい。例えば、負荷抵抗139A,139B,143及び帰還抵抗145の抵抗値は、それぞれ、負荷抵抗39A,39B,43及び帰還抵抗45の抵抗値のm倍(m≧1)に設定される。負荷抵抗139A,139B,143及び帰還抵抗145の抵抗値が大きく設定された場合(m>1)には、同一サイズのトランジスタ137A,137Bに流れる電流がトランジスタ37A,37Bに比較して減少するため、抵抗値の倍率mに応じてトランジスタ137A,137Bのサイズが小さく設定される。その結果、ダミーTIA7の消費電力は、TIA5の消費電力よりも小さくされる。このような構成のダミーTIA7においては、入力端子149から電流Iadjが供給されることにより、出力端子147から出力される基準電圧信号Voutdが光電流IPDの平均値に比例する電流Iadjによって調整される。
さらに、TIA5及びダミーTIA7の回路動作を詳細に説明する。ダミーTIA7では、入力端子141からの入力直流電流が無いため、トランジスタ137Aの電流増幅率βが十分大きければ、帰還抵抗145にはほとんど電流が流れなくなる。この結果、トランジスタ137Bのエミッタ電圧Vefdはほぼ入力電圧Vindと等しくなり、入力端子149から与えられた電流Iadjは、全て負荷抵抗143に流れる。
負荷抵抗143に流れる電流Ied2は、トランジスタ137Bのエミッタ電流をIed、負荷抵抗43の抵抗値をRe2、負荷抵抗143の抵抗値をRde2=m・Re2とした場合、電流保存の法則により、下記式;
ed2=Ied+Iadj
と与えられ、この式から、
ed=Vefd/Rde2−Iadj=Vind/(m・Re2)−Iadj
と計算される。電流Iadjが外部から加えられることによって、トランジスタ137Bのエミッタ電流がその分減少する。
トランジスタ137Bのエミッタ電流Iedはコレクタ電流Icd2とほぼ等しいので、出力電圧Voutdは、負荷抵抗39Bの抵抗値をRc2、負荷抵抗139Bの抵抗値をm・RC2とした場合、下記式;
outd〜VCC2−m・Rc2・Ied
=VCC2−Rc2・Vind/Re2+m・Rc2・Iadj
と計算される。すなわち、電流Iadjは光電流IPDの平均値に比例するように調整されるので、ダミーTIA7は、光電流IPDの平均値が増加するに従って、トランジスタ137Bの出力電流Iedを減少させて、出力電圧Voutdを増加させるように動作する。
その一方で、TIA5では、入力電流Iがあるため、トランジスタ37Bのエミッタ電流Iは、入力電圧をVin、帰還抵抗45の抵抗値をRとした場合、下記式;
=(Vin−I・R)/Re2−I
となる。同様に、トランジスタ37Bのエミッタ電流Iとコレクタ電流Ic2はほぼ等しいので、出力電圧Voutは、下記式;
out〜VCC2−Rc2・I
=VCC2−Rc2・(Vin−I・R)/Re2+Rc2・I
となる。
ここで、自動オフセット制御回路13及び電流源15による負帰還制御により、出力電圧Voutの直流成分とVoutdのレベルとが等しくなるように制御され、さらに、2つの入力電圧にはVin〜Vindが成立し、入力電流I=IPD−IAOCの関係が成立する。従って、光電流IPDから電流源15によって引き抜かれる電流IAOCは、下記式;
AOC=IPD−(Iadj・m・Re2)/(Re2+R
となるように、自動オフセット制御回路13によって制御される。なお、仮に電流Iadj=0に設定されると、電流IAOCは光電流IPDに一致し、入力電流I=0に設定され、信号電流の直流成分が全て吸収される。実際には、電流Iadjは平均受光レベルに比例した電流に制御されているので、平均受光レベルが低い時には、電流IAOC〜IPDとなるように制御され、平均受光レベルが高くなると、上記式に従って電流IAOCが制御される。
すなわち、光受信器1によれば、平均受光レベルが低い場合は、電流Iadjが0に近く設定されることにより、光電流IPDの直流成分がほぼ全て電流源15に吸収される。一方、平均受光レベルが高くなると、電流Iadjが有意な値に設定されることにより、電流源15による吸収分の寄与が少なくなり、入力電流Iにて直流分が発生し、トランジスタ137Bに関するバイアス条件が変更されてその動作状態が改善される。
以上説明した光受信器1によれば、TIA5により光電流IPDが電圧信号Voutに変換され、ダミーTIA7により電圧信号Voutから差動信号を生成するための基準電圧信号Voutdが生成され、TIA5とダミーTIA7の出力差を基に光電流IPDの一部の電流IAOCを電流源15に吸収させることにより、TIA5とダミーTIA7の出力電圧の平均値が近づくように直流成分が除去された差動信号が生成される。ここで、基準電圧信号Voutdが光電流IPDの平均値に応じて増減されるので、TIA5の出力電圧Voutも基準電圧信号Voutdに応じて増減させる結果、大電流入力時のTIA5の出力電圧Voutの波形劣化を防止することができる。これにより、低電源電圧の制限下であっても、寄生素子による小信号特性の劣化を防止することができ、オーバーロード特性も両立させることができる。
詳細には、TIA5及びダミーTIA7は、2段の増幅器を有し、ダミーTIA7は、光電流IPDの平均値に応じて二段目の増幅器の出力電流を減少させて基準電圧信号Voutdのレベルを増加させるように構成されている。このように光電流IPDの増加時に基準電圧信号Voutdのレベルを増加させることで、TIA5の二段目の増幅器を構成するトランジスタ37Bに過電圧が印加されることを防止することができる。その結果、オーバーロード特性を維持することができる。
また、ダミーTIA7の消費電力はTIA5のそれよりも小さくなるように設定されているので、小信号特性の劣化防止及びオーバーロード特性の維持を実現しつつ、回路全体の消費電力を低減することができる。
以下、本実施形態の光受信器1の効果をより具体的に説明する。
図6は、光受信器によって扱われる各種信号レベルの時間変化を示すグラフであり、(a)は、本実施形態の光受信器1の小信号受信時のもの、(b)は、従来の光受信器の大信号受信時のもの、(c)は、本実施形態の光受信器1の大信号受信時のものである。それぞれのグラフにおいては、上から順に、光電流IPDと吸収電流IAOC、入力電流I、エミッタ電圧Vef,Vefd、出力電圧Vout,Voutdとトランジスタ37Aのコレクタ電圧Vc1が示されている。
まず、図6(a)に示すように、小信号受信時は、平均受光レベルが十分に小さいので、吸収電流IAOCが光電流IPDの平均値に一致するように制御される。その結果、帰還抵抗45に流れる電流Iは、平均値が0となる。これにより、エミッタ電圧Vefdはエミッタ電圧Vefの平均値と一致し、出力電圧Voutdのレベルは、出力電圧Voutの平均値と一致する。この結果、差動アンプ9の出力で片相−差動変換が行われる。ここで、帰還抵抗45の抵抗値R=500Ω、光電流IPD=100μApp(直流成分50μA)とすると、エミッタ電圧Vefは100mVppの振幅を有する。通常、入力電圧Vinは0.9V程度なので、エミッタ電圧Vefの平均値も0.9V程度となる。一方で、電源電圧VCC2=3.0V、Rc2=Re2とすると、出力電圧VoutはVCC2より0.9V低い2.1Vとなる。この場合、トランジスタ37Bのコレクタ−ベース間電圧VCB2は、0.2V以上確保されており、トランジスタ37Bは増幅器として正常に機能する。
次に、図6(b)には、大信号受信時の従来構成の光受信器の信号波形を示している。この場合の従来構成としては、光受信レベル検出回路17を備えない構成を想定している。平均受光パワーが増加するに従って、光電流IPDも次第に増加する。吸収電流IAOCは、自動オフセット制御回路13及び電流源15の機能により、光電流IPDの平均値に一致するように制御される。その結果、光電流IPDの振幅が大きいため、トランジスタ37Bのコレクタ−ベース間電圧VCB2が十分に確保できなくなる。具体的には、光電流IPD=2mApp(直流成分は1mA)とすると、エミッタ電圧Vefにおける振幅は1.0Vppとなり、出力電圧Voutは2.1Vを中心に1.0Vppの振幅で変動することになる。一方で、トランジスタ37Bのベース側はコレクタ側の電位変化に対して反転した電位変化となっており、エミッタ電圧Vefからトランジスタ1個分電圧が上がった1.8Vを中心に1.0Vppの振幅で変動する。このような状況下では、トランジスタ37Bのコレクタ−ベース間電圧VCB2は、最悪で−0.7Vと設定されてしまい、もはや増幅器として機能することができなくなる。すなわち、光信号Oinがオフのときに、トランジスタ37Bのコレクタ−ベース間が順方向にバイアスされ、トランジスタ37Bの動作速度が大きく低下し、電流−電圧変換された出力信号が大きく歪む結果となる。
これに対して、図6(c)には、大信号受信時の本実施形態の光受信器1の信号波形を示している。本実施形態によれば、光受信レベル検出回路17の働きにより、平均受光パワーに応じて電流Iadjが調整されてダミーTIA7に供給される。その結果、吸収電流IAOCは、光電流IPDの平均値よりも低い電流に制御され、帰還抵抗45には直流電流が流れ、エミッタ電圧Vefの電位は従来構成に比べ低下することになる。これにより、出力電圧Voutの平均値は上昇し、トランジスタ37Bの増幅動作を改善できる。具体的には、図6(b)の場合と同一条件で、光電流IPD=2.0mApp(平均電流1mA)に対して、10分の3の電流が光受信レベル検出回路17で生成され、電流Iadjとして供給される。その結果、出力電圧Voutは0.3V上昇し、エミッタ電圧Vefが0.3V低下する。これにより、コレクタ電圧Vc1も0.3V低下し、トランジスタ37Bのコレクタ−ベース間電圧VCB2=−0.1Vとなる。このコレクタ−ベース間電圧VCB2の値はトランジスタの高速動作を満足するものであり、大信号受信時においても歪のない出力波形が得られることになる。
なお、小信号受信時の場合も同様に固定の電流Iadjを与えることで同様の効果が期待できるが、吸収電流IAOCがゼロでなくなるため、トランジスタ37Aからショット雑音が加わり最小受信感度を悪化させてしまう。本実施形態では、小信号受信時には吸収電流IAOCも小さいのでショット雑音が印加されることはない。大信号受信時には吸収電流IAOCが大きくなるが、ショット雑音の増加分以上に信号強度が大きくなるため問題は生じない。
1…光受信器、3…フォトダイオード(PD)、5…トランスインピーダンスアンプ(TIA)、7…ダミートランスインピーダンスアンプ(ダミーTIA)、9…差動アンプ(差動増幅器)、13…自動オフセット制御回路、15…電流源、17…光受信レベル検出回路、37A,37B,137A,137B…バイポーラトランジスタ。

Claims (4)

  1. 光信号を受信する光受信器であって、
    前記光信号を受けて光電流を生成するフォトダイオードと、
    前記光電流を電圧信号に変換する第1のトランスインピーダンスアンプと、
    前記第1のトランスインピーダンスアンプと同一の回路構成を有し、基準電圧信号を出力する第2のトランスインピーダンスアンプと、
    前記第1及び第2のトランスインピーダンスアンプの出力差を増幅する差動増幅器と、
    前記差動増幅器の出力を基に前記光電流の一部を吸収する電流源と、
    前記光電流の平均値を検出して、前記平均値に応じて前記基準電圧信号を増減させる検出回路と、
    を備えることを特徴とする光受信器。
  2. 前記第1及び第2のトランスインピーダンスアンプは、それぞれ、バイポーラトランジスタを含む2段の増幅器を有し、
    前記第2のトランスインピーダンスアンプは、前記光電流の平均値に応じて二段目の前記増幅器の出力電流を減少させて前記基準電圧信号のレベルを増加させるように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1記載の光受信器。
  3. 前記検出回路は、前記光電流の平均値をミラー電流に反映するカレントミラー回路を有する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光受信器。
  4. 前記第1及び第2のトランスインピーダンスアンプは、互いに相似な構成を有し、
    前記第2のトランスインピーダンスアンプの消費電力は、前記第1のトランスインピーダンスアンプの消費電力より小さい、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光受信器。
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