JP2004311330A - 絶縁被覆シールド電線製造装置 - Google Patents

絶縁被覆シールド電線製造装置 Download PDF

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Shinichi Hatayama
進一 畑山
Isao Ueda
勲 植田
Kenji Kajikawa
健二 梶川
Shigetoshi Fujimura
茂敏 藤村
Hirokazu Kotaki
広和 小瀧
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HAMANA TEKKO
HAMANA TEKKO KK
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Abstract

【課題】絶縁被覆シールド電線の製造工程の簡素化、製造の能率化および省人化を図る。
【解決手段】絶縁被覆シールド電線製造装置は、被シールド電線(W1)を供給する供給リール(A)と、供給リール(A)から供給された被シールド電線(W1)にシールドを施すシールド装置(B)と、シールドされた電線(W2)に絶縁被覆を施す合成樹脂押出成形機(C)と、絶縁被覆された電線(W3)を巻き取る巻き取りリール(D)とを備えており、シールド装置(B)を通過してシールドされた電線(W2)が、引き続き合成樹脂押出成形機(C)に供給せられるようになされているものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁被覆シールド電線製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】
【特許文献】特開平4−214489
従来、電線にシールドを施す工程と、シールドされた電線に絶縁被覆する工程とは、全く別工程であった。すなわち、シールド電線製造装置としては、たとえば、上記特許文献に開示せられているような編組機が用いられるが、編組されたシールド材にシールドされた電線は、いったん巻き取りリールに巻き取られる。そして、この巻き取りリールが合成樹脂押出成形機まで運ばれ、今度はこの巻き取りリールが供給リールとなされ、シールドされた電線に合成樹脂押出成形機により絶縁被覆が施されて巻き取りリールに巻き取られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
絶縁被覆の前にシールドされた電線をいったん巻き取りリールに巻き取るということは、絶縁被覆シールド電線の製造工程を煩雑にし、非能率的であるばかりでなく、巻き取りリールを合成樹脂押出機まで運ぶための人手を必要とした。
【0005】
本発明の目的は、製造工程の簡素化、製造を能率化および省人化した絶縁被覆シールド電線製造装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明による絶縁被覆シールド電線製造装置は、被シールド電線を供給する供給リールと、供給リールから供給された被シールド電線にシールドを施すシールド装置と、シールドされた電線に絶縁被覆を施す合成樹脂押出成形機と、絶縁被覆された電線を巻き取る巻き取りリールとを備えており、シールド装置を通過してシールドされた電線が、引き続き合成樹脂押出成形機に供給せられるようになされているものである。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1記載の絶縁被覆シールド電線製造装置において、シールド装置が電線のシールド用編組機であるものである。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1記載の絶縁被覆シールド電線製造装置において、シールド装置が、被シールド電線に第1シールド材をスパイラルに巻き付ける1次シールド機と、その前方に配置せられかつ第1シールド材が巻き付けられた電線に第2シールド材を前記と巻き付け方向を逆にしてスパイラルに巻き付ける2次シールド機とを組み合わせたものよりなるものである。
【0009】
上記において、被シールド電線の形態としては、導線の撚線に合成樹脂を押出形成被覆したものを複数本撚り合わせ、さらにこの撚り合わせたものにアルミニウム箔テープを螺旋状に巻いたものをあげることができるが、これ以外の形態も存在する。また、シールド材としては、銅線に錫めっきを施した線条が主として用いられ、この線条を密に並列状に数本並べたものがボビンから繰り出されるが、これ以外にテープ状のものも存在する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本発明の絶縁被覆シールド電線製造装置全体の概略説明ブロッグ図で、同装置は、被シールド電線(W1)を供給する供給リール(A)と、供給リール(A)から供給された被シールド電線(W1)にシールドを施すシールド装置(B)と、シールドされた電線(W2)に絶縁被覆を施す合成樹脂押出成形機(C)と、絶縁被覆された電線(W3)を巻き取る巻き取りリール(D)とを備えており、シールド装置(B)を通過してシールドされた電線(W2)が、引き続き合成樹脂押出成形機(C)に供給せられるようになされているものである。
【0012】
図2〜図8は、シールド装置(B)として、電線のシールド用編組機が用いられた場合の態様を示すものである。電線のシールド用編組機は、図2ないし図6に示すように、被シールド電線引き出し用垂直管(1)を中心に配設せられた環状回転体(2)と、環状回転体(2)上面に環状回転体(2)の回転方向(図3の矢印aの時計方向)と逆方向(図3の矢印bの反時計方向)にかつこれと等速で回転するように取り付けられた8つの逆L形キャリア(3)と、環状回転体(2)に設けられた、ともにキャリア(3)と同数の第1シールド材供給用第1ボビン(4)および第1シールド材案内用揺動ガイドアーム(5)と、各キャリア(3)に設けられた第2シールド材供給用第2ボビン(6)とを備えており、第1ボビン(4)は第2ボビン(6)より後下方に位置せしめられ、環状回転体(2)の上側でかつ隣り合うキャリア(3)間に横断状凹溝(7)が設けられ、ガイドアーム(5)が揺動せしめられ、編組点(0)に供給される第1シールド材(8)が凹溝(7)を出入りして、移動する第2ボビン付きキャリア(3)と干渉せずかつ編組点(0)に供給される第2シールド材(9)の上方と下方に交互に振れるようになされている。凹溝(7)の底は、外下向きに傾斜している。羽根車(10)が第1ボビンの(4)一端側に第1ボビン(4)と軸心を一致させて、第1ボビン(4)と一体的に回転するように設けられ、編組機の作動中常時空気を噴出している空気噴出ノズル(11)が羽根車(10)に対し、第1シールド材(8)の繰り出し方向と逆方向からのぞませられている。さらに、環状回転体(2)には、ガイドアーム(5)の揺動用合成樹脂製板カム(12)が設けられ、ガイドアーム(5)の基部に板カム(12)に当接するカムフォロア(13)が設けられている。板カム(12)の合成樹脂としては、ナイロンが用いられているが、これ以外の合成樹脂も用いることができる。ガイドアーム(5)は、支点となる固定軸(14)にベアリング(15)を介して取り付けられた基端板(16)と、基端板(16)にガイドアーム(5)を所定方向に向ける連結部材(17)を介して連結せられたアーム本体(18)とよりなり、アーム本体(18)はアーチ状に曲げられたカーボンファイバー製でありかつその先端と外面中間にそれぞれガイドローラ(19)(20)が取り付けられている。
【0013】
被シールド電線引き出し用垂直管(1)は、基盤(21)に立てられた中空支柱(22)に上端部が突出するように挿入されて固定されている。中空支柱(22)には、中空第1駆動軸(23)が上下のベアリング(24)(25)を介してはめられており、第1駆動軸(23)の上端には、大傘歯車(26)が取り付けられている。第1駆動軸(23)には、上下のベアリング(27)(28)を介して中空第2駆動軸(29)がはめられているが、第1駆動軸(23)の下部は、中空第2駆動軸(29)から突出せしめられている。第2駆動軸(29)の上部には、環状水平部(30)が設けられており、環状水平部(30)上に環状回転体(3)が固着せられている。第1駆動軸(23)および第2駆動軸(29)の下端には、それぞれ歯車(31)(32)が取り付けられており、図示しないモータにより回転せられる軸(33)に取り付けられた2つの歯車(34)(35)から歯付きベルト(36)(37)を介して動力が伝達される。そして、4つの歯車(34)〜(37)の大きさを変えることにより、第1駆動軸(23)の方が第2駆動軸(29)より速く回転するようになされている。
【0014】
環状回転体(2)は、8つの第1ボビン(4)それぞれに対応して下端に水平張り出し部(38)を備えている。水平張り出し部(38)の下面外端寄りに、その巾方向にのびる矩形板(39)が下方凸状に固着せられている。図6に示すように、矩形板(39)の両側には、一対のボビン取り付け用垂下板(40)(41)の上端が固着せられている。一方の垂下板(40)にあけられた貫通孔には、固定短筒(42)が水平にはめ止められ、固定短筒(42)に可動長筒(43)が貫通状にかつ回転しないようにはめ入れられている。可動長筒(43)の外周下端でかつ長さの中程には、その軸線と直交する方向に水平にのびる切り欠き(44)が設けられており、切り欠き(44)に対応して固定短筒(42)に貫通孔(45)があけられ、貫通孔(45)にストッパーピン(46)が挿入せられている。ストッパーピン(46)には、小径部(46a)が設けられている。切り欠き(44)の横断面は、ストッパーピン(46)の外周の円弧に一致する形状となされるとともに、小径部(46a)は長筒(43)の摺動を阻げないような径となされている。そして、常態では、ストッパーピン(46)は図示しないばねにより付勢せられ、小径部(46a)以外の部分で切り欠き(44)にはまっており、ストッパーとしての役目を果たしている。そして、長筒(43)を摺動したい場合は、短筒(42)の外に出ているストッパーピン(46)の端(図示略)をばね力に抗して押し込むと、小径部(46a)が切り欠き(44)のところへ移動し、長筒(43)が摺動可能となる。長筒(43)の先端寄り内面には、ボビン(4)方向に突出した固定軸(47)を有する円形基盤(48)が固着せられており、固定軸(47)にベアリング(49)を介して第1ボビン(4)の中央貫通孔(50)の一端開口にはめ込まれる中空ピントル(51)が取り付けられている。ピントル(51)の長さの中程外周には、第1ボビン(4)の一方のフランジ(4a)の外面に当接する鍔(52)が設けられており、ピントル(51)は第1ボビン(4)の回転につれてこれと一体的に回転するようになっている。他方の垂下板(41)にあけられた貫通孔には、第1シールド材(8)の繰り出し張力調整装置としてのパーマヒストルクコントローラ(53)がはめ入れられて垂下板(41)に固着せられており、その軸(54)が第1ボビン(4)に向かって突出せしめられている。パーマヒストルクコントローラ(53)の軸(54)には、第1ボビン(4)の中央貫通孔(50)の他端開口にはめ入れられる中空ピントル(55)がはめ止められている。ピントル(55)の長さの中程外周には、鍔(56)が設けられており、鍔(56)に第1ボビン(4)側の反対側から羽根車(57)が重ねられ、第1ボビン(4)側より複数のボルト(58)と複数の皿ねじ(図示略)により止められている。鍔(56)に対向する第1ボビン(4)の他方のフランジ(4b)には、複数のボルト(58)の頭がそれぞれはまり込む複数の凹部(59)が設けられている。そして、ピントル(51)を有する長筒(43)が図6の鎖線位置から実線位置まで押し込まれ、その切り欠き(44)がストッパー用ピン(46)に合致したさい、第1ボビン(4)は両方の鍔(52)(56)で挟まれ、羽根車(10)は第1ボビン(4)と軸心が一致して、一体的に回転しうるとともに、第1ボビン(4)から繰り出される第1シールド材(8)に張力を付与するためのパーマヒストルクコントローラ(53)の制動作用が第1ボビン(4)に伝達されるようになる。第1ボビン(4)を取り替えるさいは、ピントル(51)付き長筒(43)を上記鎖線位置まで移動すればよい。空気噴出ノズル(11)は、垂下板(41)の上部から内方に突出した枝部(41a)に羽根車(10)の1枚の羽根に対して所定角度からのぞむように取り付けられている。空気噴出ノズル(11)には、接続部材を介して可動ホース(57)が接続せられている。可動ホース(57)は、第2駆動軸(29)の外周に取り付けられ、第2駆動軸(29)と一体的に回転する内環(58)に設けられた8つのL形空気流通孔(59)の垂直部開口に接続部材を介して接続せられている。内環(58)には、回転しないように固定状態を保っている外環(60)がはめられている。外環(60)の内面には、空気流通孔(59)の水平部開口と連絡しかつ内環(58)の外周面で開口が塞がれた環状空気流通溝(61)と、コンプレッサーに接続せられた機外の固定パイプ(62)に接続部材を介して接続されるとともに環状空気流通溝(61)に開口している水平空気流通孔(63)が設けられている。外環(60)の下面外端には、下向き凸状環部(60a)が設けられており、下向き凸状環部(60a)と内環(58)の外周下部との間にベアリング(64)が介在せられている。ベアリング(64)の内輪下部は、第2駆動軸(23)の下部に設けられた段部に受け止められている。そして、コンプレッサーから固定パイプ(62)に送られた圧搾空気は、1つの水平空気流通孔(63)を通って環状空気流通溝(61)に流入するので、8つのL形空気流通孔(63)には常に空気が送られることになり、空気は8つの可動ホース(57)を通り、8つの空気噴出ノズル(11)より常に噴出されることになる。
【0015】
各水平張り出し部(38)の外端には、立ち上り部(65)が設けられている。立ち上り部(65)は、下半垂直部(65a)と上半外上向き傾斜部(65b)とよりなる。傾斜部(65b)の仰角は、編組点(0)に供給される第1シールド材(8)が凹溝(7)を出入りして、移動する第2ボビン付きキャリア(3)と干渉せずかつ編組点(0)に供給される第2シールド材(9)の上方と下方に交互に振れるよう、ガイドアーム(5)が円滑に揺動せしめられる角度に定められる。
【0016】
ガイドアーム(5)の揺動支点となる固定軸(14)は、傾斜部(65b)に内外突出状に固定せられており、ガイドアーム(5)の基部となる基端板(16)は、傾斜部(65b)の内側に存在する。基端板(16)内面の連結部材(17)側端部にそって角棒(66)が固着せられており、角棒(66)の下端内側にカムフォロア(13)が取り付けられている。固定軸(14)の外方突出部には、トーションばね(67)の中央渦巻き部がはめられており、ばね(67)の一端は傾斜部(65b)に設けられた外方突出棒(68)の上側を、ばね(67)の他端は基端板(16)に設けられた外方突出棒(69)の上側をそれぞれ押さえ、基端板(16)のカムフォロア(13)のある側に下向きのばね力が付勢せられるようになされ、カムフォロア(13)が板カム(12)に常に圧接せしめられている。張り出し部(38)下面の矩形板(39)と立ち上り部(65)の傾斜部(65b)には、それぞれ第1ボビン(4)から繰り出された第1シールド材(8)をガイドアーム(5)に導くガイドローラ(83)(84)が設けられている。第1ボビン(4)に近い方のガイドローラ(83)は、第1ボビン(4)の長さに近い長さを有している。アーム本体(18)が内面に固着せられている連結部材(17)は、基端板(16)の側端面に、基端板(16)と鈍角なす状態に固着せられている。その結果、ガイドアーム(5)は編組点(0)に向かって基端部から若干折れた形態となる。アーム本体(18)は、先端に向かって細くなった板状のものであり、編組点(0)側が凹弧状となるように僅かに曲げられている。そして、アーム本体(18)がカーボンファイバー製であることにより、従来のアルミニウム製や鋼製のものに較べて軽量でかつ剛性を有し、ガイドアーム(5)の上下方向の揺動の高速化が可能となる。また、板カム(12)は合成樹脂製であるため、金属製に較べて騒音がなく、油の汚れも発生し難い。カム軸(70)は環状回転体(2)の高さの中程に設けられた軸受(71)に受けられており、その外端部は張り出し部(38)の長さの中程に設けられた垂直立ち上り部(72)上端部の貫通孔を貫通せしめれられ、その内端部には大平歯車(73)が取り付けられている。
【0017】
8つの逆L形キャリア(3)の環状回転体(2)に対する取り付け構造は、具体的にはつぎのとおりである。図3に示すように、環状回転体(2)の上面には、内外2列のローラ(74)(75)が被シールド電線引き出し用垂直管(1)の中心を中心として同心円状に配置されている。そして、内列のローラ(74)および外列のローラ(75)は、図2に示すように、それぞれ若干の間隔をおいて上下一対存在する。キャリア(3)の水平部下面には、内外2列のローラ(74)(75)間に挟まれるスライド部材(76)が垂下状に一体に設けられており、スライド部材(76)の高さの中程内外に内列上下一対のローラ(74)周縁一部の間および外列上下一対のローラ(75)周縁一部の間にそれぞれ介在せられる突条(77)が設けられ、キャリア(3)が環状回転体(2)から外れないようになっている。環状回転体(2)の内側上部に16箇の内方突出軸(78)が固定せられており、これに第1駆動軸(23)の大傘歯車(26)と噛合う小傘歯車(79)およびこれの外方に間隔をおいて設けられた小平歯車(80)とを一体的に備えている筒状体(81)がベアリングを介してはめられている。16箇の小平歯車(80)は1つおきにカム軸(70)の大平歯車(73)と噛合っている。キャリア(3)の水平部下面内端には、小傘歯車(79)と噛合うラック(82)が設けられている。第1駆動軸(23)および第2駆動軸(29)は、ともに環状回転体(2)の回転方向と同方向に回転せしめられるが、第1駆動軸(23)の回転動力は、大傘歯車(26)、小傘歯車(79)およびラック(82)を経てキャリア(3)を環状回転体(2)の回転方向と逆方向に回転するように伝達せられるとともに、大傘歯車(26)、小傘歯車(79)およびこれと一体の小平歯車(80)および大平歯車(73)を経てカム軸(70)に伝達せられ、キャリア(3)の回転と同時に板カム(12)を回転せしめるようになっている。キャリア(3)の外端垂下部には、これに添うように第2ボビン支持板(85)が固着せられている。第2ボビン支持板(85)には、第2ボビン(6)の長さに近い長さを有するガイドローラ(86)が取り付けられている。第2ボビン(6)の支持および取り替えのための構造は、第1ボビン(4)について説明した構造と同じである。キャリア(3)の上面には、第2ボビン支持板(85)のガイドローラ(86)により案内されてきた第2シールド材(9)を編組点(0)に向かって緊張状態に案内する内外一対のローラ(87)が設けられている。
【0018】
板カム(12)の回転に伴なって、カムフォロア(13)がその外周を転動し、図4に示すように、板カム(5)が上下方向に揺動する。図4におけるガイドアーム(5)の振れ上限(イ)、振れ下限(ロ)および両者の眞中(ハ)が図7の右半に示すものであり、図7の左半にこれらに対応する編組点(0)からガイドアーム(5)の先端までの距離(ニ)(ホ)(ヘ)が示されている。同図から明らかなように、ガイドアーム(5)が振れ上限(イ)および振れ下限(ロ)にあるときの編組点(0)からガイドアーム(5)の先端までの距離(ニ)(ホ)に較べて、ガイドアーム(5)の振れが両者の眞中(ハ)にあるときの編組点(0)からガイドアーム(5)の先端までの距離(ヘ)の方が短い。このことは、第1ボビン(4)からガイドアーム(15)の先端を経て編組点(0)に至る第1シールド材(8)は、ガイドアーム(5)が振れ上限(イ)と振れ下限(ロ)にあるときは張った状態にあるが、振れ上限(イ)と振れ下限(ロ)の間ではたるんだ状態になることを物語っている。このたるみは第1シールド材(8)の切断の原因になるが、上述のように、羽根車(10)が第1ボビン(4)の一端側に第1ボビン(4)と軸心を一致させて、第1ボビン(4)と一体的に回転するように設けられ、編組機の作動中常時空気を噴出している空気噴出ノズル(11)が羽根車(10)に対し、第1シールド材(8)の繰り出し方向と逆方向からのぞませられているので、たるみにより第1シールド材(8)に編組点(0)から加わる張力が一定値より小さくなったさい、ノズル(11)から羽根車(10)に制動力が与えられ、羽根車(10)の回転速度とボビンの回転速度を遅くして第1シールド材(8)に張力を付加することになる。その結果、第1シールド材(8)の張力変動が吸収せられる。
【0019】
被シールド電線(89)は、垂直管(1)の上方に配置せられたキャプスタン(図示略)により引っ張られて垂直管(1)の下方に配置せられた供給リール(図示略)から繰り出され、垂直管(1)を通過してその上方に引き出されたところで、図8に示すように編組された第1シールド材(8)と第2シールド材(9)によりシールドされ、その上方にあるガイドローラ(図示略)から合成樹脂押出成形機(C)の後に設けられたガイドローラ(図示略)を経て合成樹脂押出成形機(C)を通過せしめられ、絶縁被覆が施される。図8では、第1シールド材(8)は第2シールド材(9)2つおきにこれと編組される状態が示されているが、これは移動するキャリア(3)2つおきにガイドバー(5)が上下交互に振れるようになされているからであり、移動するキャリア(3)1つおきにガイドバー(5)が上下交互に振れるようにすれば、第1シールド材(8)は第2シールド材(9)1つおきにこれと編組されることになる。
【0020】
上記編組機は、水平の基盤(21)に据付けられた縦型のものであるが、これを垂直の支持盤の片面に取り付けて横型にすることも可能である。
【0021】
図9〜図14は、シールド装置(B)として、被シールド電線(W1)に第1シールド材(90)をスパイラルに巻き付ける(図10参照)1次シールド機(91)と、その前方に配置せられかつ第1シールド材(90)が巻き付けられた電線(W1a)に第2シールド材(92)を前記と巻き付け方向を逆にしてスパイラルに巻き付ける(図11参照)2次シールド機(93)とを組み合わせたものが用いられた場合の態様を示すものである。
【0022】
1次シールド機(91)と2次シールド機(93)とは同じ構造である。そこで、一方の1次シールド機(91)の構造についてのみ具体的に説明する。1次シールド機(91)は、基台(94)に設けられた前後一対のスタンド(95)(96)に回転自在に支持せられかつ小径先端部(98a)が前スタンド(95)より突出せしめられている中空駆動軸(97)と、中空駆動軸(97)の中心に配置せられかつ先端部は中空駆動軸(97)の小径先端部(97a)の内面にそわされてこれに固定されるとともに、後端が中空駆動軸(97)に固着せられた後蓋(98)の中央貫通孔(99)の内面に固定されている被シールド電線引き出し用水平管(100)と、それぞれボス部で中空駆動軸(97)に固定せられたボビン支持中央円板(101)、ボビン支持前円板(102)およびボビン支持後円板(103)と、中央円板(101)と前円板(102)の周縁部間および中央円板(101)と後円板(102)の周縁部間にそれぞれ等間隔でかつ前後交互になるように着脱自在にわたし止められた9つずつの第1シールド材供給用第1ボビン(104)と、中央円板(101)および前円板(102)のそれぞれ後側でボス寄りに各第1ボビン(104)に対応して設けられたガイドローラ(105)と、中空駆動軸(97)の小径先端部(97a)の端に取り付けられかつ18の分散孔(106)を有する分散板(107)と、中空駆動軸(97)の大径部先端にはめ止められかつ各分散孔(106)に対応する第1シールド材(90)の斜め通過孔(108)を有し前スタンド(95)に支持される部分となる環状体(109)と、中空駆動軸(97)の後端部に取り付けられかつ動力伝達用歯付きベルト(図示略)がかけわたされている歯車(110)とを備えている。
【0023】
中央円板(101)および前円板(102)それぞれには、各ガイドローラ(105)に対応して第1シールド材(90)の通過孔(111)があけられている。前円板(102)および後円板(103)のそれぞれ周縁部には、貫通孔が第1ボビン(104)に対応して9つあけられており、雌ねじ筒(112)が水平にはめ止められている。雌ねじ筒(112)には、中央円板(101)側に突出する雄ねじ筒(113)がはめ込まれている。雄ねじ筒(113)には、第1ボビン(104)の中央貫通孔(114)の一端開口にはめ込まれるピントル(115)の小径部がベアリング(116)を介して回転自在にはめ止められている。雄ねじ筒(113)から突出したピントル(115)の長さの中程には、第1ボビン(104)の一方のフランジ(104a)に当接する鍔(117)が設けられており、ピントル(115)は第1ボビン(104)の回転につれてこれと一体的に回転するようになっている。中央円板(101)の周縁部には、18の貫通孔があけられており、貫通孔に前円板(103)の雄ねじ筒(113)および後円板(103)の雄ねじ筒(113)にそれぞれ対向して筒(118)が水平にはめ止められている。筒(118)には、第1ボビン(104)の中央貫通孔(114)の他端開口にはめられるピントル(119)の小径部がベアリング(120)を介して回転自在にはめ止められている。筒(118)から突出したピントル(119)の長さの中程には、第1ボビン(104)の他方のフランジ(104b)に当接する鍔(121)が設けられている。鍔(121)に第1ボビン(104)の反対側から鍔(121)より大きい大平歯車(122)が固定せられている。大平歯車(122)には、フランジ(104a)に設けられた複数の凹部(123)にはまり込むピン(124)が取り付けられている。中央円板(101)の筒(118)の各はめ止め用貫通孔のさらに外周側に貫通孔があけられ、第1シールド材(90)の繰り出し張力調整装置としてのパーマヒストルクコントローラ(125)がはめ入れられて中央円板(101)に固定せられており、その軸(126)に大平歯車(122)に噛合う小平歯車(127)が取り付けられ、パーマヒストルクコントローラ(125)の制動作用が第1ボビン(104)に伝達されるようになっている。中空駆動軸(9 7)の後蓋(98)の後面には、供給リール(A)から繰り出された被シールド電線(W1)を後蓋(98)の貫通孔(99)に後端が固定せられた被シールド電線引き出し用水平管(100)の開口に正確に案内するための上下左右4つのローラの組み合わせよりなるガイド部材(128)が取り付けられている。分散板(107)の前方には、シールド口(129)が前後方向位置調節自在に配置せられている。
【0024】
供給リール(A)は、1次シールド機(91)の基台(94)の後面上部に設けられた斜め後上方にのびる片持ち式支持部材(130)に回転自在に支持されている。2次シールド機(93)は、1次シールド機(91)の代わりに第2シールド材供給用ボビン(131)を備え、中空駆動軸(97)ひいては中央円板(101)、前円板(102)および後円板(103)が1次シールド機(91)と反対方向に回転せしめられるようになっている。2次シールド機(93)の前方には、シールドされた電線(W2)を引っ張るキャプスタン(132)が配置せられている。
【0025】
被シールド電線(W1)は、供給リール(A)から繰り出され、被シールド電線引き出し用水平管(100)を通過してシールド口(129)に至る。このさいに第1ボビン(104)から繰り出された第1シールド材(90)が、ガイドローラ(105)、通過孔(111)(108)および分散孔(106)を経てシールド口(129)に至り、中空駆動軸(97)の回転にともない、被シールド電線(W1)にスパイラルに巻き付けられる。第1シールド材(90)が巻き付けられた電線(W1a)には、1次シールド機(91)と同様にして2次シールド機(93)により第2シールド材(92)が前記と巻き付け方向を逆にしてスパイラルに巻き付けられる。第2シールド材(92)が巻き付けられた電線(W2)は、押出成形機(C)の前方にある巻き取りリール(D)によって引っ張られる。上記のようにしてシールドされた電線(W2)には、シールド材が編組されたものとは異なるが、第1シールド材(90)と第2シールド材(92)が相互に反対方向にスパイラルに巻き付けられているので、両シールド材(90)(92)は疑似編組状となる。
【0026】
シールド装置(B)が、編組機または1次シールド機(91)と2次シールド機(93)とを組み合わせたものであっても、シールド装置(B)を通過してシールドされた電線(W2)は、引き続き合成樹脂押出成形機(C)に供給せられ、絶縁被覆された電線(W3)となって巻き取りリール(D)に巻き取られる。合成樹脂としては、ポリ塩化ビニルが用いられるが、ポリエチレンその他絶縁に適した合成樹脂が用いられてもよい。なお、押出成形機(C)と巻き取りリール(D)との間には、図示は略したが、冷却槽が介在せられ、また押出成形機(C)の前後にガイドローラが配置せられている。
【0027】
【発明の効果】
本発明の絶縁被覆シールド電線製造装置によれば、絶縁被覆シールド電線の製造工程を簡素化しうるとともに製造を能率化し得しかも省人化しうる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の絶縁被覆シールド電線製造装置の概略説明ブロック図である。
【図2】シールド装置としての編組機の一部を切り欠いた正面図である。
【図3】図2の編組機一部拡大平面図である。
【図4】ガイドアームの板カムによる揺動状態を示す側面図である。
【図5】図2の編組機の要部拡大正面図である。
【図6】図5のVI−VI線にそう断面図である。
【図7】ガイドアームの振れ上限および眞中の3つの位置に対応する編組点からガイドアームの先端までの3つの距離を示す説明図である。
【図8】被シールド電線が、第1シールド材と第2シールド材の編組により、シールドされる途上を示す拡大正面図である。
【図9】シールド装置として第1シールド機と第2シールド機が組み合わされたものの側面図である。
【図10】被シールド電線に第1シールド材がスパイラルに巻き付けられた状態を示す部分詳細拡大図である。
【図11】第1シールド材が巻き付けられた電線に第2シールド材が第1シールド材と巻き付け方向を逆にしてスパイラルに巻き付けられた状態を示す部分拡大詳細図である。
【図12】中央円板と前円板、中央円板と後円板にそれぞれ第1ボビンが着脱自在に取り付けられている状態を示す一部切り欠き部分拡大図である。
【図13】図12のXIII−VIII線にそう断面図である。
【図14】1次シールド機の中間省略拡大断面図である。
【符号の説明】
請求の範囲に該当する符号
(W1):被シールド電線
(W1a):第1シールド材がスパイラルに巻き付けられた電線
(W2):シールドされた電線
(W3):絶縁被覆された電線
(A):供給リール
(B):シールド装置
(C):合成樹脂押出成形機
(D):巻き取りリール
(90):第1シール材
(91):1次シールド機
(92):第2シール材
(93):2次シールド機

Claims (3)

  1. 被シールド電線を供給する供給リールと、供給リールから供給された被シールド電線にシールドを施すシールド装置と、シールドされた電線に絶縁被覆を施す合成樹脂押出成形機と、絶縁被覆された電線を巻き取る巻き取りリールとを備えており、シールド装置を通過してシールドされた電線が、引き続き合成樹脂押出成形機に供給せられるようになされている絶縁被覆シールド電線製造装置。
  2. シールド装置が電線のシールド用編組機である請求項1記載の絶縁被覆シールド電線製造装置。
  3. シールド装置が、被シールド電線に第1シールド材をスパイラルに巻き付ける1次シールド機と、その前方に配置せられかつ第1シールド材が巻き付けられた電線に第2シールド材を前記と巻き付け方向を逆にしてスパイラルに巻き付ける2次シールド機とを組み合わせたものよりなる請求項1記載の絶縁被覆シールド電線製造装置。
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