JP2004311256A - 常圧プラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理ガスの吹出し流にまわりの雰囲気が巻き込まれて処理空間に流入するのを防止可能な常圧プラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】常圧プラズマ処理装置M1は、処理ガスを上側電極ユニット10の手前側の傍らの吹出し孔16cから処理空間1aへ向けて吹出す。また、ワーク送り機構50によって、板状のワークWを水平姿勢で処理空間1aへ向けて送る。送り機構50には、ワークの移動平面より下側の空間s1の雰囲気を上記処理ガスの吹出し流から縁切りする縁切り部材53が設けられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、一対の電極間に板状のワークを通してプラズマ表面処理を行なう装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、特許文献1に記載の装置は、板状ワークを一対の電極間に通しながら表面処理を行なうようになっている。
特許文献2に記載の装置は、ワークの送り方向に沿って一方の電極の手前側の傍らから処理ガスを電極間のプラズマ処理空間に向けて吹出すようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開2003−31550号公報(第1頁)
【特許文献2】
特開2002−94221号公報(第1頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
処理ガスを一方の電極の傍らから電極間のプラズマ処理空間に向けて吹出す装置で板状ワークを処理する場合、ワークが処理空間に未だ入っていない時に、まわりの雰囲気が処理ガスの吹出し流に巻き込まれて処理空間に入る可能性がある。そうすると、良好な表面処理の妨げとなる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明の第1態様は、間に略常圧(大気圧近傍の圧力)のプラズマ処理空間を形成する一対の電極ユニットと、板状のワークを上記電極ユニットどうしの対向方向と直交する姿勢で上記プラズマ処理空間へ向けて送るワーク送り機構と、処理ガスを一方の電極ユニットの一側部の傍らから上記処理空間に向けて吹出す処理ガス吹出し手段とを備えたプラズマ処理装置であって、上記ワーク送り機構には、上記ワークの移動する平面より他方の電極ユニット側の雰囲気を上記処理ガスの吹出し流から縁切りする縁切り部材が設けられていることを特徴とする。
これによって、ワーク移動平面より他方の電極ユニット側の雰囲気が処理ガスの吹出し流に巻き込まれて処理空間に流入するのを防止することができ、良好なプラズマ表面処理を行うことができる。
【0006】
また、本発明の第2態様は、間に略常圧(大気圧近傍の圧力)のプラズマ処理空間を形成する上下一対の電極ユニットと、板状のワークを水平姿勢で上記プラズマ処理空間へ向けて送るワーク送り機構と、処理ガスを上側(一方)の電極ユニットの上記送り方向に沿う手前側の傍らから上記処理空間に向けて吹出す処理ガス吹出し手段とを備えたプラズマ処理装置であって、上記ワーク送り機構には、上記ワークの移動する水平面より下側の雰囲気を上記処理ガスの吹出し流から縁切りする縁切り部材が設けられていることを特徴とする。
これによって、ワーク移動平面より下側の雰囲気が処理ガスの吹出し流に巻き込まれて処理空間に流入するのを防止することができる。しかも、板状ワークの送り方向とガスの流れ方向とを一致させることができ、ワークの搬送でガス流が乱れたりワークの幅方向(送り方向と直交する方向)に沿ってガス状態が不均一になったりするのを防止でき、処理ムラを確実に防止できる。この結果、プラズマ表面処理を一層確実に良好に行なうことができる。
【0007】
上記第1、第2態様において、上記縁切り部材は、上記ワーク移動平面に沿うように配された板状をなし、その端面が、他方(第2態様においては下側)の電極ユニットの側面に突き当てられていることが望ましい。
これによって、板状ワークと縁切り部材に沿って案内できるとともに、上記雰囲気の巻き込みを確実に防止でき、プラズマ表面処理を確実に良好に行うことができる。
【0008】
上記第2態様において、上記縁切り部材は、上記ワーク移動平面に下から沿うように配された板状をなし、その端面が、下側(他方)の電極ユニットの手前側の面に突き当てられており、上記ワーク送り機構が、上記縁切り部材の下側に回転軸を配したコロを有し、このコロが、上記縁切り部材に形成された挿通孔を介して上に僅かに突出されていることが望ましい。
これによって、板状ワークと縁切り部材に沿って案内できるとともに、縁切り部材の下側からは勿論、縁切り部材とワークとの間からも処理ガス流への巻き込みが起きないようにすることができ、プラズマ表面処理を確実に良好に行うことができる。
【0009】
上記処理ガス吹出し手段と縁切り部材との間の空間における上記処理空間に連なる端部と直交する両端部には、そこを塞ぐ閉塞部材が、処理ガス吹出し手段と縁切り部材とに挟まれるようにして設けられていることが望ましい。
これによって、処理ガス吹出し手段と縁切り部材との間の両端部より外側の雰囲気についても処理ガスの吹出し流に巻き込まれて処理空間に流入するのを防止でき、良好なプラズマ表面処理を一層確実に行うことができる。
【0010】
上記処理ガス吹出し手段を挟んで上記一方の電極ユニットとは逆側(第2態様においては処理ガス吹出し手段の手前側)に、カーテンガスの吹出し手段が設けられ、上記縁切り部材が、上記カーテンガスの吹出し軸を横切っていることが望ましい。
これによって、上記逆側の雰囲気についても処理ガス流に巻き込まれて処理空間に流入するのを防止でき、良好なプラズマ表面処理を一層確実に行うことができる。
【0011】
本発明における略常圧とは、1.333×10〜10.664×10Paの範囲を言う。中でも、9.331×10〜10.397×10Paの範囲は、圧力調整が容易で装置構成が簡便になり、好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1は、例えば液晶パネル用の石英ガラスなどの板状物をワークW(被処理物)とし、これを例えばプラズマ洗浄するための常圧プラズマ処理装置M1を示したものである。常圧プラズマ処理装置M1は、一対の電極ユニット10,20と、ガス源30,31と、電界印加手段40と、ワーク送り機構50とを備えている。電界印加手段40によって電極ユニット10,20間に例えばパルス状の電界が印加される。これによって、グロー放電が起き、電極ユニット10,20間が常圧プラズマ空間1aとなる。このプラズマ空間1aにガス源10の処理ガスが導入されてプラズマ化されるとともに、送り機構50によってワークWが送られて来、常圧下でプラズマ洗浄(プラズマ処理)が行なわれることになる。
【0013】
常圧プラズマ処理装置M1の電極構造について説明する。
図1および図2に示すように、装置M1の電極ユニット10,20は、上下に一対をなす平行平板電極構造をなしている。上側の電極ユニット10(一方の電極)の電極本体11には、上記電界印加手段40に接続され、下側の電極ユニット20(他方の電極)の電極本体21は、アース線41を介して接地されている。これによって、上側が電界印加電極(ホット電極)となり、下側が接地電極(アース電極)となっている。なお、この極性は、上下逆になっていてもよい。
【0014】
上側の電極ユニット10について詳述する。
図1〜図3に示すように、ユニット10は、上記電極本体11と、この電極本体11を保持するホルダ12と、誘電体板13とを有している。上側電極本体11は、ステンレスやアルミニウム等の導電金属で構成され、断面四角形状をなして左右(図1において紙面と直交する方向)に長く延びている。
【0015】
電極本体11の内部には、1条の冷媒通路11aと、2条の吸引路11bが形成されている。なお、これら路11a,11bの数は、上記に限定されるものではないことは言うまでもない。冷媒通路11aには、電極本体11を温調するための冷媒(例えば水)が通されるようになっている。各吸引路11bは、電極本体11の長手方向に沿って延びるヘッダ路11cと、このヘッダ路11cから分岐された多数の吸引孔11dとを有している。ヘッダ路11cの一端部は、吸引管61を介して真空吸引ポンプ60に接続されている。吸引孔11dは、ヘッダ路11cの長さ方向に沿って等間隔置きに配されている。各吸引路11dは、ヘッダ路11cから下方に延び、電極本体11の下面へ達している。
【0016】
上側電極の固体誘電体層としての誘電体板13は、電極本体11とは別体のセラミックや石英ガラス等の誘電体によって構成され、左右に細長い平板状をなしている。この誘電体板13が、電極本体11の下面に宛がわれるとともに、その左右両端部が下側電極ユニット20に誘電スペーサ29を介して支持されている。この誘電体板13によって、電極本体11からのアーク放電が防止されるようになっている。誘電体板13は、電極本体11の下面より大きな面積を有し、その周縁部が、電極本体11の周縁から大きく突出されている。これによって、アーク放電を確実に防止できるようになっている。真空ポンプ60を駆動すると、吸引路11bが真空引きされ、誘電体板13が電極本体11の下面に吸着されるようになっている。これによって、誘電体板13の左右両側部だけでなく、中央側においても電極本体11に密着させて隙間が空かないようにすることができ、電極本体11と誘電体板13との間でアークが発生するのを確実に防止することができる。
【0017】
上側電極のホルダ12は、絶縁性樹脂で構成され、左右に細長い容器状をなしている。詳述すると、ホルダ12の下面には、本体収容凹部12aが形成され、この凹部12aに電極本体11が収容されている。凹部12aの周縁には、浅い凹部12bが形成されている。この凹部12bに、誘電体板13の本体11周縁部からの突出部分が収容されている。
【0018】
次に、下側の電極ユニット20について詳述する。
図1、図2、図4に示すように、ユニット20は、上記の電極本体21と、この電極本体21を保持するホルダ22と、誘電体板23とを有している。下側電極本体21は、ステンレスやアルミニウム等の導電金属で構成され、断面四角形状をなして上側の本体11と同方向(左右)に長く延びている。
【0019】
電極本体21の内部には、1条の冷媒通路21aと、2条の吸引路21bが形成されている。勿論、これら路21a,21bの数は任意である。冷媒通路21aには、水などの温調用冷媒が通されるようになっている。各吸引路21bは、電極本体21の長手方向に沿って延びるヘッダ路21cと、このヘッダ路21cから分岐された多数の吸引孔21dとを有している。ヘッダ路21cの一端部は、吸引管62を介して上記真空ポンプ60に接続されている。吸引孔21dは、ヘッダ路21cの長さ方向に沿って等間隔置きに配されている。これら吸引路21dは、ヘッダ路21cから上方に延び、電極本体21の上面へ達している。
【0020】
下側電極の固体誘電体層としての誘電体板23は、電極本体21とは別体のセラミックや石英ガラス等の誘電体によって構成され、左右に細長い平板状をなしている。誘電体板23は、電極本体21の上面より大きな面積を有し、その周縁部が、電極本体21の周縁から大きく突出されている。この誘電体板23が、電極本体21の上面に宛がわれている。真空ポンプ60を駆動すると、吸引路21bが真空引きされ、誘電体板23が電極本体21の下面に吸着されるようになっている。これによって、アーク放電を確実に防止できるようになっているのは、上側電極と同様である。
【0021】
下側電極のホルダ22は、絶縁性樹脂で構成され、左右に細長い容器状をなしている。詳述すると、ホルダ22の上面には、本体収容凹部22aが形成され、この凹部22aに電極本体21が収容されている。凹部22aの周縁には、浅い凹部22bが形成されている。この凹部22bに、誘電体板23の周縁部分が収容されている。
【0022】
常圧プラズマ処理装置M1における電極支持構造を説明する。
装置M1のベースBに下側電極ユニット20が支持されている。この下側電極ユニット20に上側電極ユニット10が支持されている。詳述すると、図2、図4、図5に示すように、下側の電極ホルダ22の左右両端部には、嵌合凸部22x(受け部)が上に突出するようにして形成されている。一方、図2、図3、図5に示すように、上側の電極ホルダ12の左右両端部には、段差12cが形成されるとともに、この段差12cと面一の下面を有するサイドプレート15が宛がわれている。この段差12cとサイドプレート15の中間部とによって、上側電極ユニット10の嵌合凹部10x(被受け部)が構成されている。この嵌合凹部10xに嵌合凸部22xが嵌め込まれるようにして、上側電極ユニット10の両端部が、下側電極ユニット20上に位置決め状態で載置されている。これによって、上側電極ユニット10の位置決め固定の容易化が図られている。
なお、下側電極のホルダ22と上側電極のサイドプレート15とは、垂直サイドプレート25によって連結されている。
【0023】
上記位置決め載置状態で、上下の電極ユニット10(具体的には上下の誘電体板13,23)の長手方向の中間部どうしの間には、薄く左右に細長い隙間が形成されている。この隙間が、上記プラズマ処理空間1aとなっている。図1に示すように、この空間1aの前後の縁は、開口されている。空間1aの手前側(図1において左側)の開口が、ワークWの挿入口および処理ガスの流入口となり、向こう側(図1において右側)の開口が、ワークWの送出口および処理済みのガスの排出口となっている。
【0024】
次に、プラズマ処理空間1aへのガス導入構造について説明する。
図1および図3に示すように、上側電極ユニット10には、ガス吹出し・吸込みユニット16,17が一体化されている。すなわち、上側電極ユニット10の手前側には、ガス吹出しユニット16が当接され、向こう側には、吸込みユニット17が当接されている。一方、図3に示すように、上記左右一対のサイドプレート15は、水平をなして、上側電極ユニット10の前後に延出されている。そして、これら水平サイドプレート15の手前側への延出部分にガス吹出しユニット16が連結されて支持され、向こう側(後側)への延出部分に吸込みユニット17が連結されて支持されている。これによって、吹出しユニット16と吸込みユニット17が、上側電極ユニット10を介して下側電極ユニット20に支持されている。
【0025】
ガス吹出しユニット16には、処理ガス導入路16x(処理ガス吹出し手段)と、カーテンガス導入路16y(カーテンガス吹出し手段)とが形成されている。処理ガス導入路16xは、上記処理ガス源30に処理ガス供給管32を介して連なる受容れポート16aと、このポート16aに連なるとともに左右に長いチャンバー16bと、このチャンバー16bの略全長域にわたって等間隔置きに配された多数の吹出し孔16cとを有している。吹出し孔16cは、チャンバー16bから後方のプラズマ処理空間1aへ向けて斜め下に延び、吹出しユニット16の電極ユニット10寄りの下面(一方の電極の手前側(一側部)の傍ら)に開口している。これによって、処理ガス源30の処理ガスが、ポート16aを経てチャンバー16bで左右長手方向に均一化された後、吹出し孔16cから斜め下後方へ吹出され、プラズマ処理空間1aに導入されるようになっている。
なお、吹出し孔16cは、チャンバー16bの略全長域にわたるスリット状をなしていてもよい。後述する吹出し孔16fおよび吸込み孔17cにおいても同様である。
【0026】
ガス吹出しユニット16の内部において処理ガス導入路16xの手前側に上記カーテンガス導入路16yが配されている。カーテンガス導入路16yは、上記カーテンガス源31にカーテンガス供給管33を介して連なる受容れポート16dと、このポート16dに連なるとともに左右に長いチャンバー16eと、このチャンバー16eの略全長域にわたって等間隔置きに配された多数の吹出し孔16fとを有している。吹出し孔16fは、チャンバー16bからまっすぐ下に延び、上記処理ガスの吹出し孔16cより手前側のユニット16下面に開口している。これによって、ガス源31のカーテンガスが、ポート16dを経てチャンバー16eで左右長手方向に均一化された後、吹出し孔16fから下方へ吹出されるようになっている。
なお、カーテンガスには、窒素などの不活性ガスを用いるのが望ましい。処理ガスとして窒素などを用いる場合には、2つのガス源30,31に共通の単一ガス源を設け、この単一ガス源から各導入路16x、16yに分配されるようにしてもよい。
【0027】
吸込みユニット17には、ガス吸込み路17xが形成されている。ガス吸込み路17xは、上記ガス導入路16xを前後に反転させた形状をなしている。すなわち、ガス吸込み路17xは、吸込みユニット17の電極ユニット10寄りの下面(一方の電極の向こう側(他側部)の傍ら)から斜めに延びる吸込み孔17cと、左右に長いチャンバー17bと、排出ポート17aとを有し、この排出ポート17aが、排気管64を介して排気ポンプ65に連ねられている。排気ポンプ65の駆動によって、空間1aの処理済みのガスが、吸込み路17xを経て排出されるようになっている。
なお、ポンプ65は、上記誘電体板13,23の吸着用ポンプ60と共通の真空吸引ポンプを用いることにしてもよい。
【0028】
次に、ワーク送り機構50について説明する。
図1および図4に示すように、ワーク送り機構50は、下側電極ユニット20の手前側(ガス吹出しユニット16の下側)に設けられた左右一対のフレーム55と、これらフレーム55間に水平に架け渡されるとともに互いに前後に離間配置された複数の軸部材51(回転軸)と、各軸部材51の長手方向に離れて複数配置されたコロ52とを有している。板状ワークWは、これらコロ52の上に水平に置かれ、コロ52の回転によって処理空間1aへ向けて水平に送られるようになっている。
なお、同様の送り機構が、下側電極ユニット20の向こう側(後側)にも設けられ、ワークWを水平姿勢を維持したままで処理空間1aから排出できるようになっている。
【0029】
ワーク送り機構50の下側部、すなわちワークWの水平移動平面より下側であって下側電極ユニット20の手前側は、空間s1になっている。ワーク送り機構50は、この空間s1の雰囲気を処理ガス流から隔てる縁切り構造になっている。
詳述すると、ワーク送り機構50の左右のフレーム55には、縁切り板53(縁切り部材)が水平に架け渡されている。縁切り板53の電極ユニット側の端面(後端面)は、下側電極ユニット20のホルダ22の手前側の側面に突き当てられている。縁切り板53の上面は、下側電極ユニット20の上面と略面一をなしている。
【0030】
さらに、縁切り板53の電極ユニットとは逆側の端面(前端面)は、ガス吹出しユニット16より突出されている。これによって、縁切り板53が、吹出し孔16fから真下へ向かうカーテンガスの吹出し軸g1を横切っている。
なお、ワーク送り機構50の軸部材51およびコロ52は、縁切り板53より手前にも延々と配置されている。
【0031】
縁切り板53には、前後に細長い挿通孔53aが複数、分散して形成されている。各孔53aにコロ52が通されている。これらコロ52が、縁切り板53の上面から僅かに突出されている。これによって、コロ52上のワークWと縁切り板53の上面との間の隙間が可及的に小さく設定されている。すなわち、縁切り板53は、ワークWの移動する水平面に下側から可及的に近接して配されている。
【0032】
さらに、ガス吹出しユニット16と縁切り板53との間に形成された空間の左右両端部(処理空間1a)に連なる端部と直交する両端部)には、閉塞部材54が、ガス吹出しユニット16と縁切り部材53とに挟まれるようにして設けられている。閉塞部材54は、ガス吹出しユニット16の前後方向の全長に及んでいる。これによって、該空間の左右両端部が、閉塞部材54によって塞がれている。
【0033】
作用を説明する。
常圧プラズマ処理装置M1において、ワークWは、縁切り板53から僅かに浮いた状態で処理空間1aへ向けて送られる。処理空間1aには、ワークWが未だ入って来ていない段階から処理ガスが導入されている。この処理ガスの吹出し孔16cからの吹出し流は、縁切り板53によって、ワーク送り機構50の下側部空間s1から縁切りされている。特に縁切り板53は下側電極ユニット20に突き当てられているため、縁切りを確実に行なうことができる。したがって、空間s1の雰囲気が処理ガスの吹出し流に巻き込まれて処理空間1aに流入することはない。しかも、ワークWと縁切り板53は可及的に近接し、両者間の隙間が非常に小さいので、ワークWの先端部が吹出し孔16cの真下にさしかかった時にこの隙間の空気が処理ガス吹出し流に引き込まれることもない。これによって、処理空間1aを純度の高い処理ガスで満たしておくことができる。そして、ワークWの送り方向に沿う先端部が処理空間1aに入って来た時、このワーク先端部を確実に良好にプラズマ洗浄することができる。
ワークWの先端部が処理空間に入った以降は、当該ワークWによってそれより上側と下側とが隔てられるので、処理空間1aでの処理ガス純度を高く維持でき、プラズマ洗浄の良好性を維持できる。
【0034】
また、常圧プラズマ処理装置M1においては、閉塞部材54によって、ガス吹出しユニット16と縁切り板53との間の左右両端部より外側の雰囲気についても処理ガス吹出し流に巻き込まれるのを防止することができる。これによって、ワークWの特に先端部の左右両側部について、確実に良好にプラズマ洗浄することができる。
さらに、吹出し孔16fからカーテンガスを吹出すことにより、処理ガス流より手前側にガスカーテンを形成できる。これによって、縁切り板53ないしはワークWの上側の雰囲気が、ガス吹出しユニット16と縁切り板53ないしはワークWとの間を通って処理ガス吹出し流に巻き込まれるのを防止することができる。よって、プラズマ洗浄を一層良好に行うことができる。
【0035】
常圧プラズマ処理装置M1においては、ワークWの送り方向と処理ガスの流れ方向とが一致しており、例えば対向していたり直交していたりしていないので、ワークWの移動に伴ってガス流が乱れたりワークWの幅方向(送り方向と直交する方向)に沿ってガス状態が不均一になったりすることがなく、処理ムラを確実に防止できる。この結果、プラズマ表面処理を一層確実に良好に行なうことができる。
【0036】
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の改変をなすことができる。
例えば、ワーク形状の「板状」には、シート状ないしはフィルム状も含まれる。
一対の電極は、上下に対向している場合に限られず、水平や斜めに対向していてもよい。
処理ガスの流れ方向とワークの送り方向が、互いに対向していたり、交差(直交)していたりしてもよい。
本発明は、グロー放電だけでなく、コロナ放電や沿面放電によるプラズマ処理にも適用され、洗浄だけでなく、成膜、表面改質、アッシング、エッチング等の種々のプラズマ処理に遍く適用される。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、まわりの雰囲気が処理ガスの吹出し流に巻き込まれて処理空間に流入するのを防止することができ、良好なプラズマ表面処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る常圧プラズマ処理装置を前後に切断した概略断面図である。
【図2】上記常圧プラズマ処理装置の上下の電極ユニットを左右に切断した断面図である。
【図3】上記常圧プラズマ処理装置の上側電極ユニットとガス吹出しユニットと吸込みユニットの底面図である。
【図4】上記常圧プラズマ処理装置の上側電極ユニットとワーク送り機構の平面図である。
【図5】上記上下の電極ユニットを分離して示す図2相当の断面図である。
【符号の説明】
M1 常圧プラズマ処理装置
1a 常圧プラズマ処理空間
10 上側電極ユニット(一方の電極ユニット)
16 ガス吹出ユニット
16x 処理ガス導入路(処理ガス吹出し手段)
16y カーテンガス導入路(カーテンガス吹出し手段)
20 下側電極ユニット(他方の電極ユニット)
50 ワーク送り機構
51 軸部材(回転軸)
52 コロ
53 縁切り板(縁切り部材)
53a 挿通孔
54 閉塞部材
g1 カーテンガスの吹出し軸
W 板状ワーク

Claims (6)

  1. 間に略常圧のプラズマ処理空間を形成する一対の電極ユニットと、板状のワークを上記電極ユニットどうしの対向方向と直交する姿勢で上記プラズマ処理空間へ向けて送るワーク送り機構と、処理ガスを一方の電極ユニットの一側部の傍らから上記処理空間に向けて吹出す処理ガス吹出し手段とを備え、上記ワーク送り機構には、上記ワークの移動する平面より他方の電極ユニット側の雰囲気を上記処理ガスの吹出し流から縁切りする縁切り部材が設けられていることを特徴とする常圧プラズマ処理装置。
  2. 間に略常圧のプラズマ処理空間を形成する上下一対の電極ユニットと、板状のワークを水平姿勢で上記プラズマ処理空間へ向けて送るワーク送り機構と、処理ガスを上側(一方)の電極ユニットの上記送り方向に沿う手前側の傍らから上記処理空間に向けて吹出す処理ガス吹出し手段とを備え、上記ワーク送り機構には、上記ワークの移動する平面より下側の雰囲気を上記処理ガスの吹出し流から縁切りする縁切り部材が設けられていることを特徴とする常圧プラズマ処理装置。
  3. 上記縁切り部材は、上記ワーク移動平面に沿うように配された板状をなし、その端面が、他方の電極ユニットの側面に突き当てられていることを特徴とする請求項1または2に記載の常圧プラズマ処理装置。
  4. 上記縁切り部材は、上記ワーク移動平面に下から沿うように配された板状をなし、その端面が、下側の電極ユニットの手前側の面に突き当てられており、上記ワーク送り機構が、上記縁切り部材の下側に回転軸を配したコロを有し、このコロが、上記縁切り部材に形成された挿通孔を介して上に僅かに突出されていることを特徴とする請求項2に記載の常圧プラズマ処理装置。
  5. 上記処理ガス吹出し手段と縁切り部材との間の空間における上記処理空間に連なる端部と直交する両端部には、そこを塞ぐ閉塞部材が、処理ガス吹出し手段と縁切り部材とに挟まれるようにして設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のプラズマ処理装置。
  6. 上記処理ガス吹出し手段を挟んで上記一方の電極ユニットとは逆側に、カーテンガスの吹出し手段が設けられ、上記縁切り部材が、上記カーテンガスの吹出し軸を横切っていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のプラズマ処理装置。
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