JP2004311148A - ヒューズキャビティ構造および電気接続箱 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】過電流より回路を保護する可溶体17,27が端子15,25間に位置するヒューズ10,20と、ヒューズ10,20が搭載されるハウジング59とを備え、各ヒューズ10,20間を仕切るハウジング59の壁65の一部が取除かれることで壁65に切欠き部65Hが設けられ、各ヒューズ10,20間に空間66が設けられた。前記切欠き部65Hは、少なくとも前記可溶体17,27の一部に対応した前記壁65が切欠かれることで形成された。このようなヒューズキャビティ構造は、電気接続箱1に用いられた。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば各種ヒューズが装着可能とされ、小型化されると共に熱に対する改善が行われたヒューズキャビティ構造およびそのようなヒューズキャビティ構造を備える電気接続箱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来のヒューズ装着部の構造に関する一形態を示すものである(特許文献1参照)。
絶縁ハウジング153から一対のタブ端子部155が、ヒューズ装着部120に装着される方向に沿って突出され、第1のヒューズ150が構成されている。第1のヒューズ150を構成する一対のタブ端子部155は、ヒューズ挿入部123に挿入・嵌合される。
【0003】
また、ヒューズ挿入部123内に相手側端子121が設けられている。前記一対のタブ端子部155は、相手側端子121と接続される。また、ヒューズ挿入部123に第1ストッパー部125が設けられている。第1ストッパー部125は、第1のヒューズ150の挿入位置を規制するものとして形成されている。
【0004】
また、絶縁ハウジング113の両側に一対の平板端子部111がそれぞれ設けられ、平板端子部111間のピッチが前記一対のタブ端子部155間のピッチと同寸法の第2のヒューズ110が構成されている。第2のヒューズ110は、前記ヒューズ挿入部123内に挿入可能なものとされている。
【0005】
また、ヒューズ挿入部123に第2ストッパー部126が設けられている。第2ストッパー部126は、前記第2のヒューズ110の挿入位置を規制すると共に、平板端子部111を前記相手側端子121と接続させる役割を果すものとされている。ヒューズ挿入部123は、前記第1のヒューズ150、又は、前記第2のヒューズ110がそれぞれ装着可能なものとして構成されている。
【0006】
また、他の従来の技術として、例えば収容室内で発生される熱を確実に外部へ放出できる電気機能部品用ブロックの放熱構造というものもある(特許文献2参照)。
また、配線板などに配設するブスバーで構成される回路に、PTC素子のような発熱を伴う素子を接続させる際に使用される放熱性の良好な発熱素子用の接続端子および接続回路体というものもある(特許文献3参照)。PTCとは「positive temperature coefficient」を意味する。
また、ヒューズ、リレーなどの発熱体と接続される内部回路用電線の放熱を図った電気接続箱というものもある(特許文献4参照)。
【0007】
また、コストアップを招くことなく放熱効果に優れ、且つ小型化が可能な電気接続箱の放熱構造というものもある(特許文献5参照)。
また、端子保持用スペーサが用いられて電気接続箱の内部に生じた熱を電気接続箱の外部に効率良く放熱させることができる電気接続箱というものもある(特許文献6参照)。
また、プリント回路基板に実装された電気部品の発熱を電気接続箱外部に効率的に放熱できる電気接続箱というものもある(特許文献7参照)。
【0008】
また、電気接続端子からの発熱は、電気接続箱外へ効率良く放熱されて、電気接続箱内の温度上昇を防止可能な電気接続箱の放熱構造というものもある(特許文献8参照)。
また、放熱性に優れた小型の電源分配装置というものもある(特許文献9参照)。
また、電気接続箱内に換気用孔を設けることなく、電気接続箱を大型化させたり材質変更させるということもなく、内部の発熱を外部に放出させることが可能な電気接続箱というものもある(特許文献10参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−124175号公報(第2頁、図1)
【特許文献2】
特開2000−3654号公報(第1頁、図1)
【特許文献3】
特開平8−7961号公報(第1頁、図1)
【特許文献4】
特開平8−154327号公報(第1頁、図2)
【特許文献5】
特開2000−115956号公報(第1頁、図1)
【特許文献6】
特開2000−125448号公報(第1頁、図1)
【特許文献7】
特開2000−198395号公報(第1頁、図3)
【特許文献8】
特開2000−208177号公報(第1頁、図1)
【特許文献9】
特開2000−272443号公報(第1頁、図1)
【特許文献10】
特開2000−308236号公報(第2頁、図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図4に示される上記従来のヒューズ装着部の構造にあっては、ヒューズ110の可溶体が比較的低い電流値で溶断されるものであれば、何ら問題ないものとされていたが、比較的高い電流値で可溶体が溶断されるヒューズ110が用いられた場合、ヒューズ110の可溶体が溶断されるときに、ヒューズ装着部120に熱的な悪影響が及ぼされるということが懸念されていた。
【0011】
本発明は、上記した点に鑑み、比較的高い電流値で可溶体が溶断されるヒューズが用いられても、熱に対する改善が行われたヒューズキャビティ構造およびそのようなヒューズキャビティ構造を備える電気接続箱を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るヒューズキャビティ構造は、過電流より回路を保護する可溶体が端子間に位置するヒューズと、該ヒューズが搭載されるハウジングとを備え、各ヒューズ間を仕切る該ハウジングの壁の一部が取除かれることで該壁に切欠き部が設けられ、各ヒューズ間に空間が設けられたことを特徴とする。
上記構成により、ヒューズの可溶体から発生される熱が壁で遮られることなく、空気を介して放熱されることとなる。従って、ヒューズが発熱されることにより、熱がハウジングに悪影響を及ぼすといった不具合の発生は、未然に防止されることとなる。
【0013】
請求項2に係るヒューズキャビティ構造は、請求項1記載のヒューズキャビティ構造において、前記切欠き部は、少なくとも前記可溶体の一部に対応した前記壁が切欠かれることで形成されたことを特徴とする。
上記構成により、ヒューズの端子間に過電流が流されて端子間の可溶体が溶断されたときに、可溶体の熱は、直接、空気層へ逃がされるから、ハウジングの放熱効果は向上されることとなる。
【0014】
請求項3に係る電気接続箱は、請求項1又は2記載のヒューズキャビティ構造が用いられたことを特徴とする。
上記構成により、放熱効果に優れる電気接続箱が提供されることとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係るヒューズキャビティ構造および電気接続箱の一実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るヒューズキャビティ構造および電気接続箱の一実施の形態を示す分解斜視図、図2は、同じくヒューズキャビティ構造および電気接続箱を示す縦断面図、図3は、同じくヒューズキャビティ構造および電気接続箱を示す説明図である。
【0016】
各図の要部が分かり易いものとされるために、各断面部は、一部が簡略化されて見易くされた概略図として示されている。また、第1ヒューズ10と、第2ヒューズ20とに関するものにおいて、重複する部分については、便宜上、一まとめに説明した。
【0017】
ブロック本体50のハウジング59のヒューズ装着部70は、第1ヒューズ10と、第2ヒューズ20との二種類のヒューズ10,20が組付け可能なものとされている。第1ヒューズ10と、第2ヒューズ20とは、異なる形態のものとされている。また、ブロック本体50に取付けられるヒューズとして、例えば5〜30アンペアに対応可能な各種のブレード型ヒューズが挙げられる。
【0018】
第1ヒューズ10は、絶縁ハウジング11と、この絶縁ハウジング11内から一対の幅狭な突出部14の側縁部14bに沿って突出部14から突設された一対の平板状端子15と、絶縁ハウジング11内で、一方の平板状端子15と、他方の平板状端子15とを通電可能に繋ぐ略U字状の可溶部17とを少なくとも備えるものとして構成されている。略U字状の可溶部17は、絶縁ハウジング11の収容部11a内に位置するものとされている。また、頭部13および絶縁ハウジング11から、頭部13および絶縁ハウジング11よりも幅狭な突出部14が延設されている。
【0019】
また、ヒューズ装着部70に組付けられた第1ヒューズ10が、ヒューズ装着部70から容易に引抜き可能なものとされるために、第1ヒューズ10の絶縁ハウジング11に、ヒューズプラーなどの治具(図示せず)の先端部に対応した段差状の治具係合部14aが設けられている。治具係合部14aは、頭部13と、突出部14とを少なくとも備えるものとして形成されている。また、第1ヒューズ10は、例えば低背ヒューズ、小型ヒューズ10などと呼ばれる。
【0020】
第2ヒューズ20と比べて、第1ヒューズ10は、低背型の小型ヒューズ10とされていることから、図3の如く、一度、ブロック本体50に挿着された第1ヒューズ10は、ブロック本体50から易々と手では抜けないものとされている。第1ヒューズ10または第2ヒューズ20は、不図示のヒューズプラーなどの治工具が用いられてブロック本体50から引き抜かれる。
【0021】
第2ヒューズ20は、絶縁ハウジング21と、この絶縁ハウジング21内から絶縁ハウジング21の外側に向けて突出された一対のタブ状端子25と、絶縁ハウジング21内で、一方のタブ状端子25と、他方のタブ状端子25とを通電可能に繋ぐ略S字状の可溶部27とを少なくとも備えるものとして構成されている。略S字状の可溶部27は、絶縁ハウジング21の収容部21a内に位置するものとされている。また、絶縁ハウジング21の両側に板状の側部24が設けられ、絶縁ハウジング21と、側部24との間に溝部24bが設けられている。溝部24bに沿って溝部24bの端部20aからタブ状端子25が延長されている。
【0022】
また、ヒューズ装着部70に組付けられた第2ヒューズ20が、ヒューズ装着部70から容易に引抜き可能なものとされるために、第2ヒューズ20の絶縁ハウジング21に、ヒューズプラーなどの治具(図示せず)の先端部に対応した段差状の治具係合部24aが設けられている。治具係合部24aは、頭部23と、側部24と、前記頭部23と前記側部24との間に設けられた溝部24bとを少なくとも備えるものとして形成されている。第2ヒューズ20は、例えばミニヒューズ20などと呼ばれている。
【0023】
ヒューズ10,20を構成する絶縁ハウジング11,21の収容部11a,21a内に設けられた可溶部17,27の状態において、可溶部17,27が通電可能な接続状態とされているものか、又は、可溶部17,27が溶断されて通電不能な状態とされているものかといった判断が、一目で迅速に行われるために、絶縁ハウジング11,21は、透明または半透明の合成樹脂材料が用いられて形成されている。
【0024】
また、各ヒューズ10,20が対応可能とされる電流のアンペア数などが分かり易いものとされ、例えば各ヒューズ10,20の取付け間違いなどの不具合発生を未然に防止させるために、絶縁ハウジング11,21の合成樹脂材料に着色剤が添加されて、ヒューズ10,20を構成する絶縁ハウジング11,21は、例えば、黄色、赤色などのように識別可能なものとされている。
【0025】
第1ヒューズ10に備えられた前記平板状端子15と、第2ヒューズ20に備えられたタブ状端子25とは、ブレード状をした端子15,25として形成されている。また、各端子15,25の先端部16,26に、幅広な傾斜面16a,26aと、幅狭な傾斜面16b,26bとが設けられている。幅広な傾斜面16a,26aは、各端子15,25が音叉状端子30に挿着されるときに、各端子15,25の先端部16,26が、音叉状端子30の各自由端32を押し広げ易くさせるために設けられたものとされている。
【0026】
各音叉状端子30は、ヒューズ10,20に設けられたブレード状端子15,25を挟持可能な一対の可動腕部31と、一対の可動腕部31の先端部32内側に設けられ、ブレード状端子15,25と通電可能に接続されるときに確実にブレード状端子15,25を挟み込む略湾曲状の挟持部33と、一対の可動腕部31の先端部32間に設けられ、ブレード状端子15,25が挿入されると共にブレード状端子15,25が保持される挿入・挟持空間35と、前記ブレード状端子15,25が位置する略U字状の収容空間37と、前記一対の可動腕部31が延設される根元部39とを備えるものとして形成され、これらの部分は、バスバー(図示せず)を形成する電気接触部41とされる。
【0027】
前記バスバーとして、例えば一本のバスバー本体部(図示せず)に、複数の電気接触部41が並設されたものや、一本のバスバー本体部(図示せず)の端部に、電気接触部41が一箇所だけ設けられたもの等が挙げられる。
【0028】
一対の可動腕部31の先端部32は、ヒューズ10,20に設けられたブレード状端子15,25を挟持するときに、開閉可能な自由端32として機能する。また、音叉状端子30は、各ヒューズ10,20のブレード状端子15,25を確実に挟持して、音叉状端子30と、ブレード状端子15,25とを通電可能に接続するものであることから、挟持端子30とも呼ばれている。
【0029】
各端子15,25,30は、平板状の金属素材に、打抜き加工、プレス加工が行われることで形成される。また、端子30などに、錫メッキ処理などの表面処理が行われていれば、端子30の耐食性が向上されるから、例えば各ヒューズ10,20が溶断されたときの熱により、端子30が高温に加熱されても、端子30の腐食は防止される。
【0030】
各ヒューズ10,20や、音叉状端子30などが組付けられるブロック本体50は、略平板状をした基板部51と、この基板部51に設けられたハウジング59を構成する複数のヒューズ装着部70とを少なくとも備えるものとして形成されている。複数のヒューズ装着部70は、ハウジング59を形成する略矩形箱状の周壁60と、この周壁60を略等間隔で複数に区切る隔壁65とにより形成されている。
【0031】
また、前記周壁60を形成する各側壁61,62,63,64と、前記隔壁65とにより、ヒューズ装着部70に、第1ヒューズ10または第2ヒューズ20が装着可能な収容部72が設けられている。また、収容部72には、第1ヒューズ10または第2ヒューズ20が挿入可能な開口部71が設けられている。収容部72を備えるヒューズ装着部70は、例えばコネクタキャビティ等とも呼ばれる。
【0032】
周壁60は、ブロック本体50の長手方向に沿って形成された一対の側壁61,62と、一対の側壁61,62に対して直交する短い一対の側壁63,64とを備えるものとされている。
【0033】
各側壁61,62,63,64と、各隔壁65とによって構成されるヒューズ装着部70の各開口部71に、各傾斜ガイド面71a,71bが設けられている。これらの傾斜ガイド面71a,71bは、第1ヒューズ10または第2ヒューズ20が、ハウジング59のヒューズ装着部70に容易に取付け可能とされるために設けられたものとされている。
【0034】
また、ヒューズ装着部70内に第1ヒューズ10が挿着される際に、ヒューズ装着部70の隔壁65の連結部65Cと、ヒューズ装着部70の内壁61N,62Nとによって、隙間がもたされた状態で第1ヒューズ10の絶縁ハウジング11がヒューズ装着部70に案内挿入される。これにより、第1ヒューズ10は、隙間がもたされた状態でヒューズ装着部70内に組付けられる。
【0035】
また、ヒューズ装着部70内に第1ヒューズ10が挿着される際に、第1ヒューズ10の進入動作を止めて第1ヒューズ10をヒューズ装着部70内に位置決めさせる停止部75が設けられている。
【0036】
また、ブロック本体50の長手方向に沿って形成された一対の側壁61,62の内側に、一対の側壁61,62に沿って略平行とされる内壁61N,62Nが設けられている。また、一方の前記側壁61から他方の前記側壁62にかけて、前記内壁61N,62Nと略直交する隔壁65が設けられている。
【0037】
ブロック本体50の長手方向に沿って形成された一対の側壁61,62と、前記一対の側壁61,62に沿って略平行とされる内壁61N,62Nと、前記側壁61,62と前記内壁61N,62Nとを結ぶ隔壁65の一端部65Aおよび他端部65Bとにより、音叉状端子30が挿着される収容部78が形成される。図2の如く、開口部71の反対側の挿入口78aから音叉状端子30が収容部78内へ挿着される(図3)。
【0038】
また、ブロック本体50の長手方向に沿って形成された一対の側壁61,62の内側に、第1ヒューズ10および第2ヒューズ20の両方に対応した溝80が設けられている。この溝80は、真直部81と、段差部82とを備えるものとして形成されている。図2,図3の如く、溝80の段差部82は、第1ヒューズ10の頭部13に対応した幅広部82Aと、第1ヒューズ10の突出部14に対応した幅狭部82Bとを備えるものとされている。
【0039】
第1ヒューズ10の頭部13の側面13eに対応して、溝80の段差部82の幅広部82Aに側面83eが設けられ、第1ヒューズ10の頭部13の端面13fに対応して、溝80の段差部82の幅広部82Aに端面83fが設けられている。また、第1ヒューズ10の突出部14の側面14gに対応して、溝80の段差部82の幅狭部82Bに側面83gが設けられ、第1ヒューズ10の突出部14の端面14hに対応して、溝80の段差部82の幅狭部82Bに端面83hが設けられている。また、第2ヒューズ20の側部24の傾斜面24cに対応して、溝80の段差部82の幅狭部82Bに傾斜面83c,83dが設けられている。
【0040】
第1ヒューズ10がハウジング59のヒューズ装着部70に取付けられるときに、第1ヒューズ10の絶縁ハウジング11の一端面11b(図3)が、ヒューズ装着部70の停止部75の停止面75bに当接されることで、ヒューズ装着部70に対する第1ヒューズ10の挿入が停止される。
【0041】
また、第2ヒューズ20がハウジング59のヒューズ装着部70に取付けられるときに、第2ヒューズ20の側部24の傾斜面24c(図1,図2)が、ヒューズ装着部70の段差部82の傾斜面83c,83d(図3)に当接されることで、ヒューズ装着部70に対する第2ヒューズ20の挿入が停止される。
【0042】
ブロック本体50は、成形性に優れる熱可塑性の合成樹脂材が用いられ、且つ、大量生産性に優れる射出成形法に基づいて形成されている。また、ブロック本体は、ヒューズブロック、ヒューズプレート等と呼ばれている。
【0043】
図1の如く、本発明に係るヒューズキャビティ構造の一実施形態のものは、過電流より回路を保護する可溶体17,27が一対の端子15,25間に位置するヒューズ10,20と、複数のヒューズ10,20が搭載されるハウジング59とを少なくとも備えるものとして構成されている。
【0044】
ブロック本体50に取付けられる各ヒューズ10,20間を仕切るために、ブロック本体50のハウジング59に隔壁65が設けられている。また、ハウジング59の隔壁65の一部が取除かれることで、隔壁65に切欠き部65Hが設けられている。隔壁65の切欠き部65Hは、隣り合うヒューズ装着部70の収容部72に通じる貫通孔65Hとして形成されている。ハウジング59の短い側壁63,64に、切欠き部65Hが設けられたものも使用可能とされる。
【0045】
また、ブロック本体50のハウジング59に各第1ヒューズ10が取付けられたときに、ブロック本体50のハウジング59内において、各第1ヒューズ10の絶縁ハウジング11間に空間66(図3)が設けられたものとされている。
【0046】
このようなヒューズキャビティ構造が電気接続箱1に構成されていれば、過電流により第1ヒューズ10の可溶体17が溶断されたときに、第1ヒューズ10の可溶体17から発生される熱は、ハウジング59内の隔壁65で遮られることなく、空間66の空気を介して放熱される。従って、第1ヒューズ10が高温に発熱されることにより、熱がハウジング59の隔壁65に悪影響を及ぼすといった不具合の発生は、未然に防止される。
【0047】
図1の如く、隔壁65に貫通孔形状の切欠き部65Hが設けられて、隔壁65は、この隔壁65の両側に位置する内壁61N,62Nを繋ぐ連結部65Cを備えるものとされている。例えばハウジング(59)に隔壁(65)が全く設けられていないヒューズの放熱構造とされた場合、電気接続箱1のメンテナンスなどが行われるときに、工具(図示せず)などの金属類のものが不用意にハウジング(59)内の音叉状端子(30)に触れ、このことからショートなどの不具合の発生が懸念される。しかしながら、ハウジング59内に、各ヒューズ装着部70を仕切る隔壁65の連結部65Cが設けられていることにより、前記ショートなどの不具合の発生は、回避され易いものとなる。
【0048】
隔壁65の切欠き部65Hは、第1ヒューズ10の可溶体17(図3)の一部に対応した隔壁65が切欠かれることで形成されている。第1ヒューズ10の可溶体17の一部に面した隔壁65が切欠かれている。このようなヒューズキャビティ構造が構成されていれば、第1ヒューズ10の端子15間に過電流が流されて端子15間の可溶体17が溶断されたときに、可溶体17の熱は、直接、空気層へ逃がされるから、ハウジング59の放熱効果は向上される。従って、熱可塑性の合成樹脂材料が用いられて形成されたブロック本体50のハウジング59に、熱によるダメージが加えられるということは回避されることとなる。
【0049】
また、図3の如く、ブロック本体50のハウジング59に第1ヒューズ10が挿着された状態において、第1ヒューズ10の絶縁ハウジング11と、隔壁65の連結部65Cとは、僅かな隙間が設けられて非当接の状態とされたヒューズキャビティ構造とされていれば、絶縁ハウジング11の収容部11a内の可溶体17が溶断されるときに発生される熱は、隔壁65の連結部65Cに、直接、伝えられることがないから、隔壁65は、熱の影響を受け難いものとなる。
【0050】
第1ヒューズ10として、例えば10アンペア以上の比較的高い電流値に対応したヒューズや、20アンペア以上の大電流用のヒューズ10が用いられていても、ブロック本体50のハウジング59の隔壁65が高温に曝されるということは回避されることとなる。
【0051】
このように、ブロック本体50のハウジング59内に、大電流用の低背型ヒューズ10が密集して配列される構造のものとされていても、熱による不具合が発生されることなく、ブロック本体50は、小型・コンパクトなサイズのものとして使用可能なものとなる。
【0052】
上記小型ヒューズ10の搭載構造は、ヒューズ10から発せられる熱に対処されたものであるから、熱可塑性合成樹脂製のブロック本体50は、長期に亘って変形されることなく使用可能なものとされる。また、上記ヒューズキャビティ構造が電気接続箱1に適用されることで、放熱効果に優れる電気接続箱1の提供が可能となる。
【0053】
電気接続箱1には、例えば電子ユニット(図示せず)などの各種電気・電子部品が収容される。このような電気接続箱1は、例えば自動車などの各電気配線に接続されるジャンクションボックス(J/Bと略称する)として用いられる。また、電気接続箱は、例えばリレーボックス(R/Bと略称する)等として用いられることも可能とされる。
【0054】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1記載の発明によれば、ヒューズの可溶体から発生される熱が壁で遮られることなく、空気を介して放熱させることができる。従って、ヒューズが発熱されることにより、熱がハウジングに悪影響を及ぼすといった不具合の発生は、未然に防止される。
請求項2記載の発明によれば、ヒューズの端子間に過電流が流されて端子間の可溶体が溶断されたときに、可溶体の熱は、直接、空気層へ逃がされる。従って、ハウジングの放熱効果を向上させることができる。
請求項3記載の発明によれば、放熱効果に優れる電気接続箱を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るヒューズキャビティ構造および電気接続箱の一実施の形態を示す分解斜視図である。
【図2】同じくヒューズキャビティ構造および電気接続箱を示す縦断面図である。
【図3】同じくヒューズキャビティ構造および電気接続箱を示す説明図である。
【図4】従来のヒューズ装着部の構造に関する一形態を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 電気接続箱
10 小型ヒューズ(ヒューズ)
15 平板状端子(端子)
17 可溶部(可溶体)
20 ミニヒューズ(ヒューズ)
25 タブ状端子(端子)
27 可溶部(可溶体)
59 ハウジング
65 隔壁(壁)
65H 貫通孔(切欠き部)
66 空間
Claims (3)
- 過電流より回路を保護する可溶体が端子間に位置するヒューズと、該ヒューズが搭載されるハウジングとを備え、各ヒューズ間を仕切る該ハウジングの壁の一部が取除かれることで該壁に切欠き部が設けられ、各ヒューズ間に空間が設けられたことを特徴とするヒューズキャビティ構造。
- 前記切欠き部は、少なくとも前記可溶体の一部に対応した前記壁が切欠かれることで形成されたことを特徴とする請求項1記載のヒューズキャビティ構造。
- 請求項1又は2記載のヒューズキャビティ構造が用いられたことを特徴とする電気接続箱。
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