JP2004311044A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】コネクタハウジングに対するターミナルの保持力が大きいコネクタを提供することを目的とする。
【解決手段】コネクタ1のターミナル3は、その外周面32b、32dに形成された圧入部321においてコネクタハウジング2の圧入突部21に圧入されている。更に、ターミナル3には、その上部が互い違いに切り起こされることによって一方が外周面32a側、他方が外周面32c側より突出した2個の可撓性の係合片323が形成されている。一方、コネクタハウジング2の圧入突部21には、圧入されたターミナル3の係合片323とそれぞれ対向するように係合突起212が形成されている。ターミナル3が圧入突部21に圧入される時、係合片323が係合突起212と係合することによってターミナル3の抜け止めが行われる。
【選択図】 図3
【解決手段】コネクタ1のターミナル3は、その外周面32b、32dに形成された圧入部321においてコネクタハウジング2の圧入突部21に圧入されている。更に、ターミナル3には、その上部が互い違いに切り起こされることによって一方が外周面32a側、他方が外周面32c側より突出した2個の可撓性の係合片323が形成されている。一方、コネクタハウジング2の圧入突部21には、圧入されたターミナル3の係合片323とそれぞれ対向するように係合突起212が形成されている。ターミナル3が圧入突部21に圧入される時、係合片323が係合突起212と係合することによってターミナル3の抜け止めが行われる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コネクタハウジングに圧入されることによってコネクタハウジング内に収容されるターミナルを備えたコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、それぞれの側面に圧入方向に沿って複数個の圧入部位を形成して、その圧入部位をコネクタハウジングに圧入することによって固定するコネクタ用ターミナルがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−251993公報(第7図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に圧入部位を増やすことによって圧入によるターミナルのコネクタハウジングに対する保持力を増加させることができるが、ターミナルの一側面に圧入方向に沿って多数の圧入部位を形成しても、先に圧入されたターミナルの圧入部位によるハウジング側の削れによって、後に圧入される圧入部位の保持力が十分得られず、全体としてさほど保持力が向上しない。後に圧入される圧入部位の保持力を向上させるためには、その部位のターミナルの幅寸法を先に圧入される部位に比べて大きくする必要があり、一側面に圧入方向に沿ってあまりに多数の圧入部位を形成することは、ターミナルの長大化につながる。また、ハウジングの圧入部の圧入方向の寸法にも制限があるため、ターミナルの一側面に多数の圧入部位を形成することは困難をともなう。更に、ターミナルに圧入部位を増やすことによって、ターミナルの挿入力も大きくなるため、コネクタハウジングへの圧入が困難になる。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コネクタハウジングに対するターミナルの保持力が大きいコネクタを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、コネクタハウジング、および相手側ターミナルと嵌合するタブ部と一体に形成され、前記コネクタハウジングに圧入される圧入部を含んだターミナルを備えたコネクタにおいて、前記コネクタハウジングおよび前記ターミナルのうちの一方に可撓性の係合片を形成し、前記コネクタハウジングおよび前記ターミナルのうちの他方に前記係合片と係合して前記コネクタハウジングから前記ターミナルが抜けることを防止する係合部を形成したことを特徴とするコネクタとした。
【0007】
請求項2の発明は、前記ターミナルは前記コネクタハウジングと対向する4つの外周面を備え、前記外周面のうち互いに対向する2つの外周面に前記圧入部を形成するとともに、前記外周面のうち互いに対向する残りの2つの外周面に前記係合片および前記係合部のうちのいずれかを形成したことを特徴とする請求項1記載のコネクタとした。
【0008】
請求項3の発明は、前記ターミナルに前記係合片を形成し、前記コネクタハウジングに前記係合片と係合して、前記ターミナルが前記コネクタハウジングから抜けることを防止する係合突起を形成したことを特徴とする請求項2記載のコネクタとした。
【0009】
請求項4の発明は、前記ターミナルは平板状に形成されるとともに、前記係合片は前記平板状のターミナルから両方向に互い違いに切り起こして前記ターミナルに複数個形成され、前記コネクタハウジングは前記ターミナルの前記係合片が形成された前記外周面と対向する一対の対向面を含み、前記対向面にはそれぞれ前記係合片と係合して前記ターミナルが前記コネクタハウジングから抜けることを防止する前記係合突起を形成したことを特徴とする請求項3記載のコネクタとした。
【0010】
請求項5の発明は、前記コネクタハウジングに前記係合片を形成し、前記ターミナルに前記係合片と係合して、前記ターミナルが前記コネクタハウジングから抜けることを防止する係合孔を形成したことを特徴とする請求項2記載のコネクタとした。
【0011】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
コネクタハウジングにターミナルが圧入されるコネクタにおいて、コネクタハウジングおよびターミナルのうちの一側に可撓性の係合片を形成し、他側に係合片と係合する係合部を形成したことにより、圧入力を増やさずに、係合片と係合部との係合によってターミナルをコネクタハウジングに強固に保持できる。
【0012】
<請求項2の発明>
ターミナルの互いに対向する2つの外周面に圧入部を形成するとともに、互いに対向する残りの2つの外周面に係合片および係合部のうちのいずれかを形成したことにより、ターミナル上に圧入部、係合片あるいは係合部を形成するそれぞれのスペースを十分に確保できる。
【0013】
<請求項3の発明>
ターミナルに係合片を形成しコネクタハウジングに係合片と係合する係合突起を形成したことにより、係合片の強度を大きくでき、コネクタの脱着による係合片の変形、破損を防ぐことができる。
【0014】
<請求項4の発明>
ターミナルを平板状に形成し、係合片を平板状のターミナルから両方向に互い違いに切り起こしてターミナルの両側面に複数個形成したことにより、ターミナルが傾くことなくコネクタハウジングに安定して強固に保持される。
【0015】
<請求項5の発明>
コネクタハウジングに係合片を形成し、ターミナルに係合片と係合する係合孔を形成したことにより、係合片を形成するスペースのない小型のターミナルにも適用できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を図1乃至図5に基づいて説明する。図1乃至図3に示したように、コネクタ1は回路基板用コネクタを構成し、コネクタハウジング2中に収容された2個のターミナル3および2個の細型ターミナル4を備えている。ターミナル3はコネクタハウジング2の圧入突部21に上方から圧入されることによって固定される。
【0017】
コネクタハウジング2は合成樹脂材料によって一体に成形されており、電子回路基板(図示せず)に取付けられるフランジ部22、相手側コネクタであるケーブル側コネクタ(図示せず)が嵌合するフード部23および電子回路基板に対するコネクタハウジング2の位置を決めるための突部24を備えている。図3において、フランジ部22の下面に電子回路基板が取付けられる。
【0018】
ターミナル3は金属製の平板をプレスして一体に形成されており、図4に示したように、相手側ターミナルに嵌合するタブ部31と、タブ部31の下方に連続して形成された基部32と、基部32の更に下方に枝分かれして形成され、その先端において電子回路基板に取付けられることによって、電子回路基板の回路パターンと導通する取付部33とで構成されている。
【0019】
基部32は対向する2対の外周面32a、32cおよび32b、32dとによって構成され、対向する一対の外周面32b、32dにはコネクタハウジング2の圧入突部21に圧入される圧入部321(合計2箇所)が形成され、圧入部321の上方には圧入される時に、図示しない端子圧入治具が当接して下方に押圧される2個の受部322が形成されている。更に、基部32の対向する残りの一対の外周面32a、32cには、それぞれ上部が互い違いに切り起こされることによって、一方が外周面32a側、他方が外周面32c側より突出した2個の可撓性の係合片323が形成されている。
【0020】
一方、図5に示したようにコネクタハウジング2の圧入突部21には、ターミナル3の外周面32a、32cとそれぞれ対向する一対の対向面211が形成されている。対向面211上には、係合片323と係合する係合突起212(本発明の係合部に該当する)がそれぞれ形成されている。それぞれの係合突起212は、その上部が下方に行くにつれ対向面211から離れる方向に傾斜した斜面212aとされており、また、下部は水平に切り立った端面212bとされている。
【0021】
図5において、ターミナル3が上方から圧入突部21に圧入される時、2個の係合片323は係合突起212の斜面212aに乗り上げることによって、図において互いに内側に撓む。係合片323が斜面212aを通過後、再び拡開して係合突起212の端面212bと係合することによってターミナル3の抜け止めが行われる。
【0022】
上述した第1実施形態によれば、ターミナル3に可撓性の係合片323を形成し、コネクタハウジング2に係合片323と係合する係合突起212を形成したことにより、圧入力を増やさなくても、係合片323と係合突起212との係合によってターミナル3がコネクタハウジング2に強固に保持される。また、ターミナル3の互いに対向する2つの外周面32b、32dに圧入部321を形成するとともに、互いに対向する残りの2つの外周面32a、32cに係合片323を形成したことにより、それぞれのスペースを十分に確保できる。
【0023】
また、金属にて形成されたターミナル3に係合片323を形成したことにより、係合片323の強度を大きくでき、コネクタ1の相手側コネクタとの脱着による係合片323の変形、破損を防ぐことができる。更に、ターミナル3を両方向に切り起こして係合片323をターミナル3の両側面に1個づつ形成したことにより、ターミナル3がコネクタハウジング2に収容された時、ターミナル3が傾くことがなく安定して強固に保持される。
【0024】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を図6乃至図8に基づいて説明する。本実施形態によるコネクタ5は、コネクタハウジング6中に収容された2個のターミナル7および2個の細型ターミナル4を備えている。コネクタハウジング6は第1実施形態と同様に、フランジ部62、フード部63および突部64を備えている。
【0025】
ターミナル7も第1実施形態と同様に、タブ部71、基部72、取付部73とで構成されている。基部72の対向する一対の外周面72a、72cの中央部には後述するコネクタハウジング6の圧入突部61に形成された係合突部614と係合する矩形状の係合孔722(本発明の係合部に該当する)が形成されている。尚、本実施形態によるターミナル7の対向する残りの外周面72b、72dにも第1実施形態と同様に、コネクタハウジング6に対して圧入される圧入部721を備えている。
【0026】
図7および図8に示したように、コネクタハウジング6の圧入突部61には、圧入されたターミナル7の一対の外周面72a、72cとそれぞれ対向する一対の対向面611が形成されている。対向面611の一側には両側にスリット612が形成された可撓性の係合片613が形成されており、係合片613のターミナル7側には係合相手の係合孔722の形状に合わせて断面が矩形状の係合突部614が形成されている。
【0027】
図8に示されたように、ターミナル7をコネクタハウジング6に圧入する時に、ターミナル7の取付部73の先端に乗り上げることによって係合片613が撓むように、係合突部614の上部は下方に行くにつれ係合片613から離れる方向に傾斜した斜面614aとされており、また、下部はターミナル7がコネクタハウジング6に収容された後は、係合突部614が係合孔722から外れないように水平に切り立った端面614bとされている。
【0028】
図8において、ターミナル7は上方から圧入突部61に圧入されて、ターミナル7によって係合片613が図において左方に撓まされた後、再び復帰して、係合片613に形成された係合突部614の端面614bが係合孔722と係合することによって、ターミナル7の抜け止めが行われる。
【0029】
上述した第2実施形態によれば、コネクタハウジング6に可撓性の係合片613を形成し、ターミナル7に係合片613に形成された係合突部614と係合する係合孔722を形成したことにより、係合突部614と係合孔722との係合によってターミナル7がコネクタハウジング6に強固に保持される。また、コネクタハウジング6に係合片613を形成したことにより、係合片613を形成するスペースのない小型のターミナルにも適用できる。
【0030】
<他の実施形態>
本発明は上述した記載および図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、以下のもの以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)係合片は必ずしもコネクタハウジングおよびターミナルのうちの一方に形成しなければならないわけではなく、コネクタハウジングおよびターミナルの双方に係合片を形成し、コネクタハウジングおよびターミナルの双方に相手側の係合片と係合する係合部を形成してもよい。
(2)コネクタハウジングあるいはターミナルに形成する係合片は3個以上にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によるターミナルを使用したコネクタの平面図である。
【図2】図1のコネクタの背面図である。
【図3】第1実施形態によるコネクタを示す図2のA−A断面図である。
【図4】第1実施形態によるターミナルの斜視図である。
【図5】図3に示したターミナルの側方断面図である。
【図6】第2実施形態によるコネクタを示す図2のA−A断面図である。
【図7】第2実施形態によるコネクタハウジングの圧入突部を示した斜視図である。
【図8】図6に示したターミナルの側方断面図である。
【符号の説明】
1…コネクタ
2…コネクタハウジング
211…対向面
212…係合突起
3…ターミナル
31…タブ部
32a、32b、32c、32d…外周面
321…圧入部
323…係合片
5…コネクタ
6…コネクタハウジング
613…係合片
614…係合突部
7…ターミナル
71…タブ部
72a、72b、72c、72d…外周面
721…圧入部
722…係合孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、コネクタハウジングに圧入されることによってコネクタハウジング内に収容されるターミナルを備えたコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、それぞれの側面に圧入方向に沿って複数個の圧入部位を形成して、その圧入部位をコネクタハウジングに圧入することによって固定するコネクタ用ターミナルがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−251993公報(第7図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に圧入部位を増やすことによって圧入によるターミナルのコネクタハウジングに対する保持力を増加させることができるが、ターミナルの一側面に圧入方向に沿って多数の圧入部位を形成しても、先に圧入されたターミナルの圧入部位によるハウジング側の削れによって、後に圧入される圧入部位の保持力が十分得られず、全体としてさほど保持力が向上しない。後に圧入される圧入部位の保持力を向上させるためには、その部位のターミナルの幅寸法を先に圧入される部位に比べて大きくする必要があり、一側面に圧入方向に沿ってあまりに多数の圧入部位を形成することは、ターミナルの長大化につながる。また、ハウジングの圧入部の圧入方向の寸法にも制限があるため、ターミナルの一側面に多数の圧入部位を形成することは困難をともなう。更に、ターミナルに圧入部位を増やすことによって、ターミナルの挿入力も大きくなるため、コネクタハウジングへの圧入が困難になる。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コネクタハウジングに対するターミナルの保持力が大きいコネクタを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、コネクタハウジング、および相手側ターミナルと嵌合するタブ部と一体に形成され、前記コネクタハウジングに圧入される圧入部を含んだターミナルを備えたコネクタにおいて、前記コネクタハウジングおよび前記ターミナルのうちの一方に可撓性の係合片を形成し、前記コネクタハウジングおよび前記ターミナルのうちの他方に前記係合片と係合して前記コネクタハウジングから前記ターミナルが抜けることを防止する係合部を形成したことを特徴とするコネクタとした。
【0007】
請求項2の発明は、前記ターミナルは前記コネクタハウジングと対向する4つの外周面を備え、前記外周面のうち互いに対向する2つの外周面に前記圧入部を形成するとともに、前記外周面のうち互いに対向する残りの2つの外周面に前記係合片および前記係合部のうちのいずれかを形成したことを特徴とする請求項1記載のコネクタとした。
【0008】
請求項3の発明は、前記ターミナルに前記係合片を形成し、前記コネクタハウジングに前記係合片と係合して、前記ターミナルが前記コネクタハウジングから抜けることを防止する係合突起を形成したことを特徴とする請求項2記載のコネクタとした。
【0009】
請求項4の発明は、前記ターミナルは平板状に形成されるとともに、前記係合片は前記平板状のターミナルから両方向に互い違いに切り起こして前記ターミナルに複数個形成され、前記コネクタハウジングは前記ターミナルの前記係合片が形成された前記外周面と対向する一対の対向面を含み、前記対向面にはそれぞれ前記係合片と係合して前記ターミナルが前記コネクタハウジングから抜けることを防止する前記係合突起を形成したことを特徴とする請求項3記載のコネクタとした。
【0010】
請求項5の発明は、前記コネクタハウジングに前記係合片を形成し、前記ターミナルに前記係合片と係合して、前記ターミナルが前記コネクタハウジングから抜けることを防止する係合孔を形成したことを特徴とする請求項2記載のコネクタとした。
【0011】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
コネクタハウジングにターミナルが圧入されるコネクタにおいて、コネクタハウジングおよびターミナルのうちの一側に可撓性の係合片を形成し、他側に係合片と係合する係合部を形成したことにより、圧入力を増やさずに、係合片と係合部との係合によってターミナルをコネクタハウジングに強固に保持できる。
【0012】
<請求項2の発明>
ターミナルの互いに対向する2つの外周面に圧入部を形成するとともに、互いに対向する残りの2つの外周面に係合片および係合部のうちのいずれかを形成したことにより、ターミナル上に圧入部、係合片あるいは係合部を形成するそれぞれのスペースを十分に確保できる。
【0013】
<請求項3の発明>
ターミナルに係合片を形成しコネクタハウジングに係合片と係合する係合突起を形成したことにより、係合片の強度を大きくでき、コネクタの脱着による係合片の変形、破損を防ぐことができる。
【0014】
<請求項4の発明>
ターミナルを平板状に形成し、係合片を平板状のターミナルから両方向に互い違いに切り起こしてターミナルの両側面に複数個形成したことにより、ターミナルが傾くことなくコネクタハウジングに安定して強固に保持される。
【0015】
<請求項5の発明>
コネクタハウジングに係合片を形成し、ターミナルに係合片と係合する係合孔を形成したことにより、係合片を形成するスペースのない小型のターミナルにも適用できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を図1乃至図5に基づいて説明する。図1乃至図3に示したように、コネクタ1は回路基板用コネクタを構成し、コネクタハウジング2中に収容された2個のターミナル3および2個の細型ターミナル4を備えている。ターミナル3はコネクタハウジング2の圧入突部21に上方から圧入されることによって固定される。
【0017】
コネクタハウジング2は合成樹脂材料によって一体に成形されており、電子回路基板(図示せず)に取付けられるフランジ部22、相手側コネクタであるケーブル側コネクタ(図示せず)が嵌合するフード部23および電子回路基板に対するコネクタハウジング2の位置を決めるための突部24を備えている。図3において、フランジ部22の下面に電子回路基板が取付けられる。
【0018】
ターミナル3は金属製の平板をプレスして一体に形成されており、図4に示したように、相手側ターミナルに嵌合するタブ部31と、タブ部31の下方に連続して形成された基部32と、基部32の更に下方に枝分かれして形成され、その先端において電子回路基板に取付けられることによって、電子回路基板の回路パターンと導通する取付部33とで構成されている。
【0019】
基部32は対向する2対の外周面32a、32cおよび32b、32dとによって構成され、対向する一対の外周面32b、32dにはコネクタハウジング2の圧入突部21に圧入される圧入部321(合計2箇所)が形成され、圧入部321の上方には圧入される時に、図示しない端子圧入治具が当接して下方に押圧される2個の受部322が形成されている。更に、基部32の対向する残りの一対の外周面32a、32cには、それぞれ上部が互い違いに切り起こされることによって、一方が外周面32a側、他方が外周面32c側より突出した2個の可撓性の係合片323が形成されている。
【0020】
一方、図5に示したようにコネクタハウジング2の圧入突部21には、ターミナル3の外周面32a、32cとそれぞれ対向する一対の対向面211が形成されている。対向面211上には、係合片323と係合する係合突起212(本発明の係合部に該当する)がそれぞれ形成されている。それぞれの係合突起212は、その上部が下方に行くにつれ対向面211から離れる方向に傾斜した斜面212aとされており、また、下部は水平に切り立った端面212bとされている。
【0021】
図5において、ターミナル3が上方から圧入突部21に圧入される時、2個の係合片323は係合突起212の斜面212aに乗り上げることによって、図において互いに内側に撓む。係合片323が斜面212aを通過後、再び拡開して係合突起212の端面212bと係合することによってターミナル3の抜け止めが行われる。
【0022】
上述した第1実施形態によれば、ターミナル3に可撓性の係合片323を形成し、コネクタハウジング2に係合片323と係合する係合突起212を形成したことにより、圧入力を増やさなくても、係合片323と係合突起212との係合によってターミナル3がコネクタハウジング2に強固に保持される。また、ターミナル3の互いに対向する2つの外周面32b、32dに圧入部321を形成するとともに、互いに対向する残りの2つの外周面32a、32cに係合片323を形成したことにより、それぞれのスペースを十分に確保できる。
【0023】
また、金属にて形成されたターミナル3に係合片323を形成したことにより、係合片323の強度を大きくでき、コネクタ1の相手側コネクタとの脱着による係合片323の変形、破損を防ぐことができる。更に、ターミナル3を両方向に切り起こして係合片323をターミナル3の両側面に1個づつ形成したことにより、ターミナル3がコネクタハウジング2に収容された時、ターミナル3が傾くことがなく安定して強固に保持される。
【0024】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を図6乃至図8に基づいて説明する。本実施形態によるコネクタ5は、コネクタハウジング6中に収容された2個のターミナル7および2個の細型ターミナル4を備えている。コネクタハウジング6は第1実施形態と同様に、フランジ部62、フード部63および突部64を備えている。
【0025】
ターミナル7も第1実施形態と同様に、タブ部71、基部72、取付部73とで構成されている。基部72の対向する一対の外周面72a、72cの中央部には後述するコネクタハウジング6の圧入突部61に形成された係合突部614と係合する矩形状の係合孔722(本発明の係合部に該当する)が形成されている。尚、本実施形態によるターミナル7の対向する残りの外周面72b、72dにも第1実施形態と同様に、コネクタハウジング6に対して圧入される圧入部721を備えている。
【0026】
図7および図8に示したように、コネクタハウジング6の圧入突部61には、圧入されたターミナル7の一対の外周面72a、72cとそれぞれ対向する一対の対向面611が形成されている。対向面611の一側には両側にスリット612が形成された可撓性の係合片613が形成されており、係合片613のターミナル7側には係合相手の係合孔722の形状に合わせて断面が矩形状の係合突部614が形成されている。
【0027】
図8に示されたように、ターミナル7をコネクタハウジング6に圧入する時に、ターミナル7の取付部73の先端に乗り上げることによって係合片613が撓むように、係合突部614の上部は下方に行くにつれ係合片613から離れる方向に傾斜した斜面614aとされており、また、下部はターミナル7がコネクタハウジング6に収容された後は、係合突部614が係合孔722から外れないように水平に切り立った端面614bとされている。
【0028】
図8において、ターミナル7は上方から圧入突部61に圧入されて、ターミナル7によって係合片613が図において左方に撓まされた後、再び復帰して、係合片613に形成された係合突部614の端面614bが係合孔722と係合することによって、ターミナル7の抜け止めが行われる。
【0029】
上述した第2実施形態によれば、コネクタハウジング6に可撓性の係合片613を形成し、ターミナル7に係合片613に形成された係合突部614と係合する係合孔722を形成したことにより、係合突部614と係合孔722との係合によってターミナル7がコネクタハウジング6に強固に保持される。また、コネクタハウジング6に係合片613を形成したことにより、係合片613を形成するスペースのない小型のターミナルにも適用できる。
【0030】
<他の実施形態>
本発明は上述した記載および図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、以下のもの以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)係合片は必ずしもコネクタハウジングおよびターミナルのうちの一方に形成しなければならないわけではなく、コネクタハウジングおよびターミナルの双方に係合片を形成し、コネクタハウジングおよびターミナルの双方に相手側の係合片と係合する係合部を形成してもよい。
(2)コネクタハウジングあるいはターミナルに形成する係合片は3個以上にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によるターミナルを使用したコネクタの平面図である。
【図2】図1のコネクタの背面図である。
【図3】第1実施形態によるコネクタを示す図2のA−A断面図である。
【図4】第1実施形態によるターミナルの斜視図である。
【図5】図3に示したターミナルの側方断面図である。
【図6】第2実施形態によるコネクタを示す図2のA−A断面図である。
【図7】第2実施形態によるコネクタハウジングの圧入突部を示した斜視図である。
【図8】図6に示したターミナルの側方断面図である。
【符号の説明】
1…コネクタ
2…コネクタハウジング
211…対向面
212…係合突起
3…ターミナル
31…タブ部
32a、32b、32c、32d…外周面
321…圧入部
323…係合片
5…コネクタ
6…コネクタハウジング
613…係合片
614…係合突部
7…ターミナル
71…タブ部
72a、72b、72c、72d…外周面
721…圧入部
722…係合孔
Claims (5)
- コネクタハウジング、および相手側ターミナルと嵌合するタブ部と一体に形成され、前記コネクタハウジングに圧入される圧入部を含んだターミナルを備えたコネクタにおいて、
前記コネクタハウジングおよび前記ターミナルのうちの一方に可撓性の係合片を形成し、前記コネクタハウジングおよび前記ターミナルのうちの他方に前記係合片と係合して前記コネクタハウジングから前記ターミナルが抜けることを防止する係合部を形成したことを特徴とするコネクタ。 - 前記ターミナルは前記コネクタハウジングと対向する4つの外周面を備え、前記外周面のうち互いに対向する2つの外周面に前記圧入部を形成するとともに、前記外周面のうち互いに対向する残りの2つの外周面に前記係合片および前記係合部のうちのいずれかを形成したことを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
- 前記ターミナルに前記係合片を形成し、前記コネクタハウジングに前記係合片と係合して、前記ターミナルが前記コネクタハウジングから抜けることを防止する係合突起を形成したことを特徴とする請求項2記載のコネクタ。
- 前記ターミナルは平板状に形成されるとともに、前記係合片は前記平板状のターミナルから両方向に互い違いに切り起こして前記ターミナルに複数個形成され、前記コネクタハウジングは前記ターミナルの前記係合片が形成された前記外周面と対向する一対の対向面を含み、前記対向面にはそれぞれ前記係合片と係合して前記ターミナルが前記コネクタハウジングから抜けることを防止する前記係合突起を形成したことを特徴とする請求項3記載のコネクタ。
- 前記コネクタハウジングに前記係合片を形成し、前記ターミナルに前記係合片と係合して、前記ターミナルが前記コネクタハウジングから抜けることを防止する係合孔を形成したことを特徴とする請求項2記載のコネクタ。
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