JP2004310307A - 埋設管路の地震被害推定方法 - Google Patents

埋設管路の地震被害推定方法 Download PDF

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秀幸 三好
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浩 兼子
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Abstract

【課題】管路の図形データが存在しない地域に対しても管路の地震被害状況を推定でき、かつその推定結果を容易に把握できる埋設管路の地震被害推定方法を提供する。
【解決手段】埋設管路の地震時の被害状況を推定する対象地域1を細分化して複数の250mメッシュ2を形成し、各250mメッシュ2に、同一の口径でかつ同一の管種の管で構成される管路が布設されていると仮定するとともに、地形地盤データと想定地震の地震動データとを付与し、地形地盤データから各250mメッシュ2の地盤の液状化危険度を決定したうえで、地震動データの地震加速度から算出される管路標準被害率に、前記仮定された管路の補正係数、地形地盤データの補正係数及び液状化危険度に応じた補正係数を乗じて、各250mメッシュ2における前記仮定された管路の被害率を算出する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、埋設管路の地震被害推定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、阪神淡路大震災などの経験から、上水道などの管路が地震により受ける被害を事前に推定し、被害を受ける可能性がある管路の耐震化等を図ることで実際の災害時に備える、いわゆる防災計画を講ずることは極めて重要である。また、これとともに、地震により埋設管路が受ける被害の状況をより正確な資料、例えばハザードマップとして、市民に対して提供することも極めて重要である。
【0003】
このような防災計画の一つとして、埋設管路の配管図面を図形データに変換したものである管路図データを用いて地震シミュレーションを行い、この管路図データのどの部分においてどの程度の被害が発生するのかを把握して耐震化処置が必要な管路を抽出することで、埋設管路の耐震化計画に利用するものがある。(例えば、特許文献1参照。)なお、このような地震シミュレーションを行うためには、埋設管路の配管図面をあらかじめ図形データに変換しておく必要がある。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−331559号公報(第9頁、第3図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載した技術により、埋設管路の地震時の被害状況を推定するためには、上述したように、埋設管路の配管図面をあらかじめ、管路図データとして図形データに変換しておく必要があり、このような図形データへの変換作業には膨大な費用と時間がかかっていた。
【0006】
また、実際に管路は布設されているが水道事業体等にその配管図面が存在しない地域や、将来的に管路の布設が予定されている未配管地域においては、管路の配管図面や管路図データが存在しないことから、特許文献1に記載した技術を用いることができなかった。
【0007】
さらに、特許文献1に記載した技術によれば、表示される地震シミュレーション結果は、埋設管の一本一本に対するシミュレーション結果であるので、この結果を表示したときにはその内容が煩雑になってしまい、一見して埋設管路の被害状況を把握することは困難であった。このため、市民向けのハザードマップとしては好適でない場合があった。
【0008】
そこで本発明はこのような問題を解決して、管路の図形データが存在しない地域に対しても管路の地震被害状況を推定することができるとともに、その推定結果を容易に把握することができる埋設管路の地震被害推定方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、埋設管路の地震時の被害状況を推定する際に、推定する対象地域を決定し、前記対象地域を細分化して複数の分割地区を形成し、前記複数の分割地区のそれぞれに、同一の口径でかつ同一の管種の管で構成される管路が布設されていると仮定するとともに、前記複数の分割地区のそれぞれに、地形地盤データと想定地震の地震動データとを付与し、前記地形地盤データから前記複数の分割地区のそれぞれにおける地盤の液状化危険度を決定したうえで、前記地震動データにおける固有の地震加速度から算出される管路標準被害率に、前記仮定された管路が有する固有の補正係数、前記地形地盤データが有する固有の補正係数及び前記液状化危険度に応じた固有の補正係数を乗ずることにより、前記複数の分割地区のそれぞれにおける仮定された管路の単位長さあたりの被害件数である被害率を算出するものである。
【0010】
このような構成によれば、それぞれの分割地区における仮定された管路の地震被害状況を、例えば管路の一本一本ではなく、分割地区ごとに推定することができる。したがって、仮定された管路の地震被害状況を容易に把握することができることから、例えば、管路の地震被害状況から判断してその管路の耐震化を図る際には非常に有用である。また、分割地区のそれぞれに、同一の口径でかつ同一の管種の管で構成される管路が布設されていると仮定することにより、この仮定された管路の地震被害状況を推定することができるので、例えば、既存の配管図面を膨大な費用と時間を要してデータ化する場合に比べて、安価にかつ迅速に埋設管路の地震被害を推定することができる。
【0011】
請求項2記載の発明は請求項1記載の埋設管路の地震被害推定方法において、被害率をその大きさに応じて複数の段階に分類し、それぞれの段階に応じた地震被害危険度を規定するものである。
【0012】
このような構成によれば、被害率をその大きさに応じて複数の段階に分類し、それぞれの段階に応じた地震被害危険度を規定することができる。これにより、例えば、それぞれの分割地区において管路の耐震化の優先度を判断する際には、管路が地震による被害を受けやすい分割地区をこの地震被害危険度により容易に判断することができる。
【0013】
請求項3記載の発明は請求項2記載の埋設管路の地震被害推定方法において、複数の分割地区のそれぞれにおける仮定された管路の地震被害危険度をその段階ごとに互いに異ならせて表示するものである。
【0014】
このような構成によれば、複数の分割地区のそれぞれにおける仮定された管路の地震被害危険度をその段階ごとに互いに異ならせて表示することにより、仮定された管路における地震被害危険度の差異を容易に把握することができる。
【0015】
請求項4記載の発明は請求項1〜3の何れか1項記載の埋設管路の地震被害推定方法において、複数の分割地区のそれぞれに人口データを付与し、前記複数の分割地区のそれぞれにおける被害率と前記人口データとに基づいて、それぞれの分割地区における仮定された管路が断水することによって生じる被害の大きさを示す断水危険度を求めるものである。
【0016】
このような構成によれば、複数の分割地区のそれぞれにおける被害率と人口データとに基づいて、それぞれの分割地区における仮定された管路が断水することによって生じる被害の大きさを示す断水危険度を求めることができる。したがって、例えば、断水危険度の度合いが大きい分割地区から優先的に管路の耐震化を図れば、管路の耐震化を行えるとともに、この管路の断水による被害を効果的に減少させることができる。
【0017】
請求項5記載の発明は請求項4記載の埋設管路の地震被害推定方法において、断水危険度をその大きさに応じて複数の段階に分類するものである。
このような構成によれば、断水危険度をその大きさに応じて複数の段階に分類することができるので、例えば、断水による被害を効果的に減少させ得る管路を容易に抽出することができる。
【0018】
請求項6記載の発明は請求項5記載の埋設管路の地震被害推定方法において、複数の分割地区のそれぞれにおける断水危険度をその段階ごとに互いに異ならせて表示するものである。
【0019】
このような構成によれば、複数の分割地区のそれぞれにおける断水危険度をその段階ごとに互いに異ならせて表示することにより、それぞれの分割地区における断水危険度の差異を容易に把握することができる。
【0020】
請求項7記載の発明は請求項1〜6の何れか1項記載の埋設管路の地震被害推定方法において、複数の分割地区のそれぞれに、それぞれの分割地区における経済活動の度合いを示す社会活動度データを付与し、前記複数の分割地区のそれぞれにおける被害率と前記社会活動度データとに基づいて、前記経済活動が地震により受ける影響の大きさを示す社会影響度を求めるものである。
【0021】
このような構成によれば、複数の分割地区のそれぞれに、それぞれの分割地区における経済活動の度合いを示す社会活動度データを付与し、前記複数の分割地区のそれぞれにおける被害率と前記社会活動度データとに基づいて、前記経済活動が地震により受ける影響の大きさを示す社会影響度を求めることができる。したがって、例えば、社会影響度の度合いが大きい分割地区から優先的に管路の耐震化を図れば、管路の耐震化を行えるとともに、この分割地区の経済活動が受ける地震被害を効果的に減少させることができる。
【0022】
請求項8記載の発明は請求項7項記載の埋設管路の地震被害推定方法において、社会影響度をその大きさに応じて複数の段階に分類するものである。
このような構成によれば、社会影響度をその大きさに応じて複数の段階に分類することができるので、例えば、分割地区の経済活動が受ける地震被害を効果的に減少させ得る管路を容易に抽出することができる。
【0023】
請求項9記載の発明は請求項8項記載の埋設管路の地震被害推定方法において、複数の分割地区のそれぞれにおける社会影響度をその段階ごとに互いに異ならせて表示するものである。
【0024】
このような構成によれば、複数の分割地区のそれぞれにおける社会影響度をその段階ごとに互いに異ならせて表示することにより、それぞれの分割地区における社会影響度の差異を容易に把握することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の埋設管路の地震被害推定方法を図1〜図13を参照しながら説明する。なお、埋設管路の地震時の被害状況を推定する対象地域1における管路の図形データは諸般の事情により無いものとする。
【0026】
まず、図1及び図8に示すように、ステップ1(♯001)として、ハザードマップを作成する対象となる対象地域1を決定し、ステップ2(♯002)として、この対象地域1の地形図、例えば国土地理院が発行している1/25000の地形図をスキャナで取り込む。これにより、対象地域1の地形図データが得られる。
【0027】
そして、ステップ3(♯003)として、取り込んだ対象地域1の地形図データを細分化して複数の分割地区である250mメッシュ2を形成する。この250mメッシュ2とは、例えば、一辺が250mの正方形状に区切られている地域をいう。なお、上記においては、ステップ2及びステップ3の作業により複数の250mメッシュ2を形成したが、この作業に替えて、地理情報システム(GIS:Geographic Information System)におけるメッシュデータを用いることもでき、このメッシュデータを用いれば、複数の250mメッシュ2を形成する手間を省くことができる。
【0028】
次に、ステップ4(♯004)として、この対象地域1におけるそれぞれの250mメッシュ2に、同一の口径でかつ同一の管種の管で構成される管路、例えば、口径が150mmで、かつ管種が鋳鉄管(CIP)(または硬質塩化ビニル管(VP))の管で構成される管路が布設されていると仮定する(以下、この仮定された管路を標準管路と記す)。なお、本実施の形態では管路を仮定する作業をステップ4にて行っているが、この作業はステップ1〜ステップ8の間で適宜に行うことができる。
【0029】
そして、ステップ5(♯005)として、例えば、各地域の行政が有する地域防災計画のデータ(なお、このデータは一般に公開されている。)から、対象地域1における任意の場所、例えば図8におけるA地点付近の直下を震源とする想定地震の地震動データを250mメッシュ2のそれぞれに付与する。この地震動データとして、例えば、震度3以下、震度4、震度5弱、震度5強、震度6弱、震度6強及び震度7のような種類がある。
【0030】
次に、ステップ6(♯006)として、例えば、国土地理院から発行されている数値地図データのうちの各都道府県別で整理された地形地盤データから、対象地域1における地形地盤データを取り込み、この地形地盤データをそれぞれの250mメッシュ2に付与する。なお、この地形地盤データとしては、例えば、図5に示すような、改変山地、改変丘陵地、谷・旧水部、沖積平野、良質地盤、埋立地等がある。なお、埋立地という項目は、阪神淡路大震災の経験に基づいて追加された項目である。
【0031】
次に、ステップ7(♯007)として、それぞれの250mメッシュ2における地形地盤データから、図2に示すような判定基準((社)日本道路協会が提供する「共同溝設計指針」による。)に基づいてそれぞれの250mメッシュ2における地盤の液状化危険度を、例えば大中小の3段階に分類する。
【0032】
すなわち、例えば、250mメッシュ2が、現河道、旧河道、旧水面上の盛土地または埋立地の場合であれば、液状化する可能性が高いとして液状化危険度「大」に分類する。また、250mメッシュ2が、液状化危険度「大」及び液状化危険度「小」に属さない沖積低地の場合であれば、液状化する可能性があるとして液状化危険度「中」に分類し、250mメッシュ2が、台地、丘陵、山地または扇状地の場合であれば、液状化する可能性が低いとして液状化危険度「小」に分類する。
【0033】
上記のようにして、それぞれの250mメッシュ2の液状化危険度を分類した結果を、図8に示すように、液状化危険度別にそれぞれの250mメッシュ上に表示する。
【0034】
次に、ステップ8(♯008)として、それぞれの250mメッシュ2に布設されていると仮定した標準管路についての被害率R(X)を算出する。なお、管路の被害率とは、布設管路の単位長さあたりの、亀裂や破損などの事故件数をあらわしたものである。被害率を算出する式は、(社)日本水道協会から提案されている以下の被害推定式(A)を用いる。
(X)=C・C・C・C・R(X)…(A)
ここで、Cは管種に関する補正係数、Cは管の口径に関する補正係数、Cは地形地盤に関する補正係数、Cは液状化に関する補正係数であり、それぞれの詳細を図3〜図6に示している。管種としては、図3に示すように、ダクタイル鋳鉄管(DIP)、鋳鉄管(CIP)、硬質塩化ビニル管(VP)、鋼管(SP)、石綿セメント管(ACP)及びダクタイル鋳鉄管(耐震管)の六種類がある。また、管の口径としては、図4に示すように、大別して、φ75、φ100〜φ150、φ200〜φ450及びφ500〜φ800の四種類がある。また、R(X)は管路標準被害率(以下、標準被害率と記す。)であり、以下の式(B)で表される。
R(X)=2.88×10−6×(X−100)1.97…(B)
このとき、Xは、それぞれの250mメッシュ2に付与された地震動データにおける固有の地震加速度、すなわち地震最大加速度[gal](1[gal]=0.01[m/s])である。この地震最大化速度は、例えば、震度5の地震動データが付与されている場合には400galである。
【0035】
以上より、標準被害率R(X)に、それぞれの250mメッシュ2における標準管路が有する固有の補正係数、地形地盤データが有する固有の補正係数及び地盤の液状化危険度に応じた固有の補正係数を乗ずることで、それぞれの250mメッシュ2における標準管路の被害率R(X)を算出する。
【0036】
なお、被害推定式(A)を用いるに際して、対象地域1には、口径が150mmで、管種が鋳鉄管(CIP)(または硬質塩化ビニル管(VP))の管が布設されていると仮定していることから、図3及び図4に示すように、管種に関する補正係数C及び管の口径に関する補正係数Cはともに1.0であるので、上記の被害推定式(A)を簡素化した以下の式(C)を用いることができる。
(X)=C・C・R(X)…(C)
標準管路の被害率R(X)を算出すると、次にステップ9(♯009)として、それぞれの250mメッシュ2における標準管路の被害率を、図7に示すようなあらかじめ作成した判定基準に基づいて、例えば大中小の3段階の地震被害危険度(以下、被害危険度と記す。)に分類する。詳細には、被害率[件/km]が、0以上0.1未満のときは、病院などの重要な拠点に配水する管路などは耐震管が望まれるという程度の被害危険度「小」に分類し、0.1以上0.4未満(鳥取西部地震レベル)のときは、耐震管の使用が望まれるという程度の被害危険度「中」に分類し、0.4以上(阪神淡路大震災レベル)のときは、耐震管の使用が強く望まれるという程度の被害危険度「大」に分類する。そして、図9に示すように、この分類結果をそれぞれの250mメッシュ2上に表示し、管路の被害危険度のハザードマップを作成する。なお、被害危険度「小」〜被害危険度「大」の区別が一目でわかるように、例えば、250mメッシュ2の模様に区別をつけて表示したり、被害危険度「小」は青色、被害危険度「中」は黄色、被害危険度「大」は赤色といったように色分けにより表示する。
【0037】
これにより、それぞれの250mメッシュ2における標準管路が、想定した地震によってどの程度の被害を受けるのかを、例えば管路の一本一本ではなく、250mメッシュ2ごとに表示することができるので、この標準管路の被害状況を容易に把握することができる。したがって、耐震管の使用が望まれる地域を一目で容易に判断することができるので、管路の耐震化計画を容易に進めることができる。また、例えば、従来の技術のような、管路の一本一本に対してではなく、250mメッシュ2ごとに被害危険度を表示することができるので、その表示内容が煩雑にならず、管路の被害状況を容易に把握することができる。これにより、市民向けのハザードマップとしても非常に好適である。
【0038】
また、対象地域1における管路の配管図面の図形データが諸般の事情により無い場合であっても、250mメッシュ2のそれぞれに標準管路が布設されていると仮定することにより、この標準管路が受ける被害状況を表示することができる。したがって、対象地域1についての配管図面のデータ化を伴わないことから、配管図面を膨大な費用と時間を要してデータ化する場合に比べて、安価にかつ迅速にハザードマップを作成することができる。
【0039】
また、ステップ9(♯009)にて行った標準管路の被害危険度の分類結果を利用して、断水危険度のハザードマップ、すなわち想定した地震により標準管路に事故が起こった際に、この標準管路が断水することによって生じる被害を受ける人口の程度を示すハザードマップを作成する場合を説明する。
【0040】
この場合、ステップ10(♯010)として、250mメッシュ2のそれぞれに、例えば、各自治体等が有する人口統計から得られる人口データを付与する。なお、この人口データは、ハザードマップの作成に伴う計算を簡素化できるように、例えば、事前に大中小の3段階に分類されているものとする。
【0041】
次に、250mメッシュ2のそれぞれにおける標準管路の被害危険度と前記人口データとに基づいて、図10に示すような判定基準を作成し、この判定基準に基づいて、例えば大中小の3段階に断水危険度に分類し、その結果を、図11に示すように、250mメッシュ2のそれぞれに、断水危険度をその大きさに応じて互いに異ならせて、断水危険度のハザードマップとして表示する。このように、あらかじめ、図10に示すような判定基準を作成し、3段階に分類された被害危険度と3段階に分類された人口データとに基づいて断水危険度を求めることで、この断水危険度を、複雑な計算を伴うことなく容易に求めることができる。
【0042】
なお、上述した場合であれば、断水危険度を算出する際に、あらかじめ3段階に分類した人口データを利用しているが、これに限らず、例えば、より細かく詳しい断水危険度を算出する必要がある場合には、3段階に分類する前の人口データ、すなわち人口の数値のデータをそのまま計算に使用することもできる。これによれば、得られた算出結果を改めて任意の段階、例えば3段階に分類し直せば、より細かく詳しい断水危険度を算出することができる。
【0043】
以上のようにして、ステップ9(♯009)において表示した標準管路の被害危険度を示すハザードマップに、標準管路の断水による被害を受ける人口の程度を加味することで、断水危険度のハザードマップを作成することができる。これにより、断水危険度の度合いが大きく表示されている250mメッシュから優先的に管路の耐震化を図れば、管路の耐震化を効果的に行えるとともに断水被害を受ける人口を効果的に減少させることができる。したがって、標準管路が受ける被害状況から判断して、管路の耐震化を任意の順序でに行う場合に比べて、地震による被害をより効果的に減少させることができる。
【0044】
さらに、ステップ9(♯009)にて行った標準管路の被害危険度の分類結果を利用して、地震の社会影響度を示すハザードマップを作成する場合を説明する。ここで、社会影響度とは、想定した地震により標準管路に事故が起こった際に、この事故が起こった250mメッシュにおける経済活動が受ける影響を表すものであり、その250mメッシュにおける商業売上額と工業生産額との和によって規定される社会活動度と、標準管路の被害危険度とに基づいて求められるものである。
【0045】
この場合、ステップ11(♯011)として、250mメッシュ2のそれぞれに社会活動度データを付与する。なお、この社会活動度データは、事前に大中小の3段階に分類されているものとする。
【0046】
次に、250mメッシュ2のそれぞれにおける標準管路の被害危険度と前記社会活動度データとに基づいて、図12に示すような判定基準を作成し、この判定基準に基づいて、例えば大中小の3段階に社会影響度を分類し、その結果を、図13に示すように、250mメッシュ2のそれぞれに、社会影響度をその大きさに応じて互いに異ならせて表示する。
【0047】
以上のようにして、ステップ9(♯009)において表示した標準管路の被害危険度を示すハザードマップに、それぞれの250mメッシュにおける経済活動が地震により受ける影響を加味することで、社会影響度のハザードマップを作成することができる。これにより、社会影響度の度合いが大きく表示されている250mメッシュから優先的に管路の耐震化を図れば、管路の耐震化を効果的に行えるとともにこの250mメッシュ2の経済活動が受ける被害を効果的に減少させることができる。したがって、標準管路が受ける被害状況から判断して、管路の耐震化を任意の順序で行う場合に比べて、地震による被害をより効果的に減少させることができる。
【0048】
しかも、標準管路の耐震化計画を立てる際に、図11に示すような、断水危険度を示すハザードマップと、図13に示すような、社会影響度を示すハザードマップとを共に用いれば、地震によって特に重大な影響を受ける箇所を絞り込むことができる。すなわち、断水危険度及び社会影響度の度合いが共に大きく表示されている250mメッシュから優先的に管路の耐震化を図ることで、断水被害を受ける人口を効果的に減少させるだけでなく、地震によりその250mメッシュの経済活動が受ける影響を小さくすることができる。
【0049】
なお、上記の実施の形態においては、対象地域1についての配管図面の図形データが無い場合を説明したが、例えば、この対象地域1についての配管図面の図形データがある場合であっても、ステップ8において管路の被害率を算出する際に、この図形データが存在する管路の管種に関する補正係数C及び管の口径に関する補正係数Cを用いて被害率を算出し、その結果に基づいて前記図形データが存在する管路についての被害危険度等を判定すれば、その結果を、管路の図形データが存在しない場合と同様に250mメッシュに表示することができる。これにより、対象地域1において実際に布設されている管路について、種々のハザードマップを作成することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、それぞれの分割地区における仮定された管路の地震被害状況を、例えば管路の一本一本ではなく、分割地区ごとに推定することができる。したがって、仮定された管路の地震被害状況を容易に把握することができることから、例えば、管路の地震被害状況から判断してその管路の耐震化を図る際には非常に有用である。また、分割地区のそれぞれに、同一の口径でかつ同一の管種の管で構成される管路が布設されていると仮定することにより、この仮定された管路の地震被害状況を推定することができるので、例えば、既存の配管図面を膨大な費用と時間を要してデータ化する場合に比べて、安価にかつ迅速に埋設管路の地震被害を推定することができる。
【0051】
また、被害率をその大きさに応じて複数の段階に分類し、それぞれの段階に応じた地震被害危険度を規定することができる。これにより、例えば、それぞれの分割地区において管路の耐震化の優先度を判断する際には、管路が地震による被害を受けやすい分割地区をこの地震被害危険度により容易に判断することができる。
【0052】
また、複数の分割地区のそれぞれにおける仮定された管路の地震被害危険度をその段階ごとに互いに異ならせて表示することにより、仮定された管路における地震被害危険度の差異を容易に把握することができる。
【0053】
また、複数の分割地区のそれぞれにおける被害率と人口データとに基づいて、それぞれの分割地区における仮定された管路が断水することによって生じる被害の大きさを示す断水危険度を求めることができる。したがって、例えば、断水危険度の度合いが大きい分割地区から優先的に管路の耐震化を図れば、管路の耐震化を行えるとともに、この管路の断水による被害を効果的に減少させることができる。
【0054】
また、断水危険度をその大きさに応じて複数の段階に分類することができるので、例えば、断水による被害を効果的に減少させ得る管路を容易に抽出することができる。
【0055】
また、複数の分割地区のそれぞれにおける断水危険度をその段階ごとに互いに異ならせて表示することにより、それぞれの分割地区における断水危険度の差異を容易に把握することができる。
【0056】
また、複数の分割地区のそれぞれに、それぞれの分割地区における経済活動の度合いを示す社会活動度データを付与し、前記複数の分割地区のそれぞれにおける被害率と前記社会活動度データとに基づいて、前記経済活動が地震により受ける影響の大きさを示す社会影響度を求めることができる。したがって、例えば、社会影響度の度合いが大きい分割地区から優先的に管路の耐震化を図れば、管路の耐震化を行えるとともに、この分割地区の経済活動が受ける地震被害を効果的に減少させることができる。
【0057】
また、社会影響度をその大きさに応じて複数の段階に分類することができるので、例えば、分割地区の経済活動が受ける地震被害を効果的に減少させ得る管路を容易に抽出することができる。
【0058】
さらに、複数の分割地区のそれぞれにおける社会影響度をその段階ごとに互いに異ならせて表示することにより、それぞれの分割地区における社会影響度の差異を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の埋設管路の地震被害推定方法を示す図である。
【図2】液状化危険度の判定基準を示す図である。
【図3】管種に関する補正係数を示す図である。
【図4】管の口径に関する補正係数を示す図である。
【図5】地形地盤に関する補正係数を示す図である。
【図6】液状化に関する補正係数を示す図である。
【図7】被害危険度の判定基準を示す図である。
【図8】各250mメッシュに液状化危険度別の表示をしたものを示す図である。
【図9】各250mメッシュに被害危険度別の表示をしたものを示す図である。
【図10】被害危険度と人口データとに基づいて作成した、断水危険度の判定基準を示す図である。
【図11】各250mメッシュに断水危険度別の表示をしたものを示す図である。
【図12】被害危険度と社会活動度データとに基づいて作成した、社会影響度の判定基準を示す図である。
【図13】各250mメッシュに社会影響度別の表示をしたものを示す図である。
【符号の説明】
1 対象地域
2 250mメッシュ

Claims (9)

  1. 埋設管路の地震時の被害状況を推定する際に、推定する対象地域を決定し、前記対象地域を細分化して複数の分割地区を形成し、前記複数の分割地区のそれぞれに、同一の口径でかつ同一の管種の管で構成される管路が布設されていると仮定するとともに、前記複数の分割地区のそれぞれに、地形地盤データと想定地震の地震動データとを付与し、前記地形地盤データから前記複数の分割地区のそれぞれにおける地盤の液状化危険度を決定したうえで、前記地震動データにおける固有の地震加速度から算出される管路標準被害率に、前記仮定された管路が有する固有の補正係数、前記地形地盤データが有する固有の補正係数及び前記液状化危険度に応じた固有の補正係数を乗ずることにより、前記複数の分割地区のそれぞれにおける仮定された管路の単位長さあたりの被害件数である被害率を算出することを特徴とする埋設管路の地震被害推定方法。
  2. 被害率をその大きさに応じて複数の段階に分類し、それぞれの段階に応じた地震被害危険度を規定することを特徴とする請求項1記載の埋設管路の地震被害推定方法。
  3. 複数の分割地区のそれぞれにおける仮定された管路の地震被害危険度をその段階ごとに互いに異ならせて表示することを特徴とする請求項2記載の埋設管路の地震被害推定方法。
  4. 複数の分割地区のそれぞれに人口データを付与し、前記複数の分割地区のそれぞれにおける被害率と前記人口データとに基づいて、それぞれの分割地区における仮定された管路が断水することによって生じる被害の大きさを示す断水危険度を求めることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の埋設管路の地震被害推定方法。
  5. 断水危険度をその大きさに応じて複数の段階に分類することを特徴とする請求項4記載の埋設管路の地震被害推定方法。
  6. 複数の分割地区のそれぞれにおける断水危険度をその段階ごとに互いに異ならせて表示することを特徴とする請求項5記載の埋設管路の地震被害推定方法。
  7. 複数の分割地区のそれぞれに、それぞれの分割地区における経済活動の度合いを示す社会活動度データを付与し、前記複数の分割地区のそれぞれにおける被害率と前記社会活動度データとに基づいて、前記経済活動が地震により受ける影響の大きさを示す社会影響度を求めることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項記載の埋設管路の地震被害推定方法。
  8. 社会影響度をその大きさに応じて複数の段階に分類することを特徴とする請求項7記載の埋設管路の地震被害推定方法。
  9. 複数の分割地区のそれぞれにおける社会影響度をその段階ごとに互いに異ならせて表示することを特徴とする請求項8記載の埋設管路の地震被害推定方法。
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