JP7356070B2 - 被害率曲線作成方法、被害率曲線作成装置、及びプログラム - Google Patents

被害率曲線作成方法、被害率曲線作成装置、及びプログラム Download PDF

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Description

本開示は、被害率曲線作成方法、被害率曲線作成装置、及びプログラムに関する。
地下に布設された管路の、地震による被害率を予測する手法について研究が進められている。
被害率の予測に関しては、従来、経験又は簡易な統計等で利用する地震動指標が決定されていた。例えば、非特許文献1では、水道管の被害率予測の手法として管路被害予測式が記載されている。当該式は、標準被害率曲線に管種、口径、及び微地形のそれぞれの補正係数を乗じて求めるものである。当該標準被害率曲線は、液状化の無い場所においては地表面最大速度であるPGV(Peak Ground Velocity)を利用して構築されている。非特許文献2には、低圧ガス導管について、SI(Spectral Intensity)値を用いてガス供給を停止するかについての判断を行う手法が記載されている。一方、地震動指標はPGV又はSI値以外にも提案されており、例えば、非特許文献3には、PGV/PGAを利用することが記載されている。また、非特許文献4では、通信埋設管の管種によって、被害の発生に影響する地震動指標が異なる可能性があることが示唆されている。
公益財団法人水道技術研究センター、「平成28年熊本地震を踏まえた「地震による管路被害予測式」の見直しに関する検討」、2016年 株式会社エイト日本技術開発、「都市ガスの供給停止判断基準最適化に関する事業報告書」、2018年 Omar Pineda-Porras, "A New Seismic Intensity Parameter to Estimate Damage in Buried Pipelines due to Seismic Wave Propagation", Journal of Earthquake Engineering, 11, pp.773-786 (2007) 伊藤陽、外4名、「硬質塩化ビニル管と鋼管の被害分析」、第39回地震工学研究発表会、C21‐1482、2019年
しかしながら、上記の管路の被害率の予測には精度の向上の余地があった。従来の技術では、被害率の予測に用いる地震動指標の決定にあたり、管路の種別は考慮されていなかった。また、通常の統計手法を適用すると、被害率が上がり始める閾値の設定に関し精度が不足する可能性があった。予測に利用する地震動指標を管路の種別によって柔軟に変化させ、被害率が上がり始める閾値を適切に設定することで被害率の予測をより正確に行える手法が望まれていた。
このような事情に鑑みてなされた本開示の目的は、より精度よく管路の被害率を予測する手法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本開示に係る被害率曲線作成方法は、地震被害の有無と管路の特性とに関する情報を含む第1の管路被害データを用いて、前記管路の特性ごとに前記管路の第1の被害率を予測して出力する機械学習モデルを複数作成するステップと、前記機械学習モデルのそれぞれについて、予測に対する寄与度の高い特徴量を抽出するステップと、前記特徴量の変化に対する前記第1の被害率の変化を分析するステップと、前記第1の被害率の変化の変曲点における前記特徴量の値を極値として特定し、前記第1の管路被害データから、前記極値との差が閾値以下となる前記特徴量の値を有するデータを第2の管路被害データとして抽出するステップと、前記第2の管路被害データに基づいて、第2の被害率を示す被害率曲線を作成するステップとを含む。
また、本開示に係る被害率曲線作成装置は、地震被害の有無と管路の特性とに関する情報を含む第1の管路被害データを用いて、前記管路の特性ごとに前記管路の第1の被害率を予測して出力する機械学習モデルを複数作成するモデル作成部と、前記機械学習モデルのそれぞれについて、予測に対する寄与度の高い特徴量を抽出する特徴量抽出部と、前記特徴量の変化に対する前記第1の被害率の変化を分析する予測分析部と、前記第1の被害率の変化の変曲点における前記特徴量の値を極値として特定し、前記第1の管路被害データから、前記極値との差が閾値以下となる前記特徴量の値を有するデータを第2の管路被害データとして抽出するデータ抽出部と、前記第2の管路被害データに基づいて、第2の被害率を示す被害率曲線を作成する曲線作成部とを備える。
また、本開示に係るプログラムは、コンピュータを、上記の被害率曲線作成装置として機能させる。
本開示に係る被害率曲線作成方法、被害率曲線作成装置、及びプログラムによれば、より精度よく管路の被害率を予測する手法を提供することができる。
本開示の第1実施形態に係るシステムの概略構成を示す図である。 本開示の第1実施形態に係る被害率曲線作成装置の構成の一例を示す図である。 本開示の第1実施形態に係る既往地震管路被害データベースに格納されるテーブルの例を示す図である。 本開示の第1実施形態に係る既往地震管路被害データベースに格納されるテーブルの例を示す図である。 本開示の第1実施形態に係る被害率曲線適用装置の構成の一例を示す図である。 本開示の第1実施形態に係る推定対象管路データベースに格納されるテーブルの例を示す図である。 本開示の第1実施形態に係る推定対象管路データベースに格納されるテーブルの例を示す図である。 本開示の第1実施形態に係る被害率曲線作成装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本開示の第1実施形態に係る被害率曲線作成装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本開示の第1実施形態に係る被害率曲線作成装置の適用例を示す図である。 本開示の第1実施形態に係る被害率曲線作成装置の適用例を示す図である。 本開示の第1実施形態に係る被害率曲線作成装置の適用例を示す図である。 本開示の第1実施形態に係る被害率曲線作成装置の適用例を示す図である。 本開示の第1実施形態に係る被害率曲線適用装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本開示の第1実施形態に係る被害率曲線適用装置の適用例を示す図である。 本開示の第1実施形態に係る被害率曲線適用装置の適用例を示す図である。 本開示の第2実施形態に係る被害率曲線適用装置の適用例を示す図である。
以下、本開示の実施形態について適宜図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施形態は本開示の構成の例であり、本開示は、以下の実施形態に制限されるものではない。
(第1実施形態)
<システム1の概略構成>
図1は、本開示の第1実施形態に係るシステム1の要部構成を示す図である。図1に示すように、システム1は、被害率曲線作成装置10と、被害率曲線適用装置20とを備える。
被害率曲線作成装置10と被害率曲線適用装置20とは、有線または無線により通信可能に接続されていてもよい。各装置間で情報を送受信するための通信方法は、特に限定されない。また、被害率曲線作成装置10と被害率曲線適用装置20とは、一体化されていてもよい。
被害率曲線作成装置10は、管路の被害有無に関する情報を含む第1の管路被害データを用いて被害率曲線を作成する。被害率曲線作成装置10は、作成した被害率曲線を被害率曲線適用装置20に送信する。具体的には、以下で詳細に説明するように、被害率曲線作成装置10は、第1の管路被害データを用いて、第1の被害率を予測して出力するN(N≧2)個の機械学習モデルを作成し、作成した第1の機械学習モデルから特徴量の抽出を行って予測に対する寄与度の高い特徴量を特定する。被害率曲線作成装置10は、当該特徴量の変化に対する第1の被害率の変化を分析する。そして、当該被害率の変化の変曲点における特徴量の値を極値として特定し、第1の管路被害データから、極値との差が閾値以下となる特徴量の値を有するデータを第2の管路被害データとして出力する。被害率曲線作成装置10は、さらに、当該第2の管路被害データに基づいて第2の被害率を算出し、フィッティング関数を用いてフィッティングを行って当該第2の被害率を示す被害率曲線を作成する。被害率曲線作成装置10は、作成したN個の被害率曲線を、被害率曲線適用装置20に出力する。
被害率曲線適用装置20は、地震動指標情報と管路の情報を示すデータを、N個の被害率曲線に適用して、被害率曲線から管路の被害率を推定するものである。具体的には、以下で詳細に説明するように、被害率曲線適用装置20は、ユーザが入力した地震動指標情報の種別と管路の特性とに応じて、地震動指標情報と管路の情報を示すデータを取得する。そして、取得したデータを被害率曲線作成装置10から受け付けた被害率曲線に適用して、当該管路の被害率を読み出し、結果を管路の特性ごとに出力する。
<被害率曲線作成装置10の構成>
図2は、本実施形態に係る被害率曲線作成装置10の構成の一例を示す図である。図2に示すように、被害率曲線作成装置10は、記憶部11と、入力部12と、制御部13と、出力部14と、通信部15とを備える。
記憶部11は、1つ以上のメモリを含み、例えば、半導体メモリ、磁気メモリ、光メモリなどを含んでよい。記憶部11に含まれる各メモリは、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してよい。記憶部11は、被害率曲線作成装置10の動作に用いられる各種情報を記憶する。記憶部11は既往地震管路被害データベース111と、制御部13が各種処理を実行するために必要な各種プログラムと、各種情報とを記憶する。記憶部11は、後述する制御部13のモデル作成部131が作成した機械学習モデルと、曲線作成部135が作成した被害率曲線とを格納することが好ましい。このとき、他の端末から記憶部11が参照可能であれば、複数の端末から機械学習モデル及び被害率曲線を閲覧することが可能になる。記憶部11は例えばネットワーク経由で制御部13からアクセス可能なファイルサーバーのハードディスクや不揮発性メモリであってもよい。このような構成であっても、記憶部11は被害率曲線作成装置10の一部として機能し、制御部13は必要な場合に記憶部11にアクセスできる。
既往地震管路被害データベース111は、既往の地震の際のスパンごとの点検結果の情報を、スパンNo、スパン名、被害の有無、及び管路の特性を相互に関連付けて含むレコードとして格納する。図3A及び図3Bは、既往地震管路被害データベース111の一例を示す図である。本例において、1レコードは図3A及び図3Bの1行に相当する。「スパン」とは、マンホールとマンホールとの間に配された地下管路の区間と、橋梁添架管及び橋台への接続管を含めて橋梁に関わる区間とをいう。「管路の特性」とは、例えば、地震による被害有無、スパンの亘長、管種、外径、建設年、スパンの属する区画、スパンの中央部の緯度及び経度、スパンが布設された位置のAVS(Average Shear-Wave Velocity)30、微地形区分、既往地震の際のスパンが布設された位置におけるPGV(Peak Ground Velocity)、PGA(Peak Ground Acceleration)、PGD(Peak Ground Displacement)、SI値、震度等である。スパンの属する区画とは、固定配線区画などの予め定められた区画である。本実施形態においては、1区画は250m×250mの大きさであるが、これに限られず、自由に設定されてよい。AVS30は、地表から深さ30mまでの平均S波速度をいう。PGAは、地震動の最大加速度いう。PGVは、地震動の最大速度をいう。PGDは、地震動の最大変位度をいう。本実施形態において、PGD値は、PGV値を二乗してPGA値で徐した値で近似している。管路の特性は、図3A及び図3Bに示すように、被害有無の情報、設備情報、地域情報、座標情報、地盤情報、及び地震動指標情報のカテゴリに分けることができる。なお、図3A及び図3Bに示す例はテーブル形式の情報となっているが、これに限定されるものではなく、上述の各情報を関連付ける情報であればどのような形式であってもよい。既往地震管路被害データベース111は、地震発生後、各管路の被害が点検された結果をユーザが入力することで更新される。これにより、既往地震管路被害データベース111の情報を用いて作成される機械学習モデル及び被害率曲線の精度が向上していく。
設備情報に含まれる管路の特性は、図3A及び図3Bに示した例に限られず、他に管路の素材、曲り角度、防護コンクリートの有無、近接構造物の有無、布設場所の縦断勾配等を含んでもよい。地盤情報に含まれる管路の特性は、図3A及び図3Bに示した例に限られず、他に平均傾斜角度、平均標高、人工的に平坦化されたと推定される土地であるか否かについての情報、地盤の基本固有周期等を含んでもよい。また、微地形区分は、図3A及び図3Bに示した例に限られず、他に山麓地、丘陵、火山地、火山山麓地、火山性丘陵、岩石台地、砂礫質台地、谷底低地、扇状地、自然堤防、後背湿地、旧河道、三角州・海岸低地、砂州・砂礫州、砂丘、砂州・砂丘間低地、干拓地、磯・岩礁、河原、河道、湖沼等を含んでもよい。地震動指標情報に含まれる管路の特性は、図3A及び図3Bに示した例に限られず、他に地震の等価卓越周期、ガス指針に基づく地盤ひずみの値等を含んでもよい。
入力部12は、ユーザから既往の地震の際の管路の点検結果の各情報を受け付ける。入力部12は、例えばキーボード及びマウスの少なくとも一方であってもよいし、タッチパネルであってもよいが、特に限定されるものではない。入力部12によって受け付けられた各情報は、記憶部11の既往地震管路被害データベース111に格納され、後述するモデル作成処理に用いられる。
制御部13は、モデル作成部131と、特徴量抽出部132と、予測分析部133と、データ抽出部134と、曲線作成部135とを備える。制御部13は、専用のハードウェアによって構成されてもよいし、汎用のプロセッサ又は特定の処理に特化したプロセッサによって構成されてもよい。
モデル作成部131は、記憶部11を参照して、既往地震管路被害データベース111に含まれるレコードを取得し、レコードをN個の管路の特性ごとにまとめ、N個の機械学習モデル作成用の第1の管路被害データとして記憶部11に格納する。モデル作成部131は、N個の第1の管路被害データをそれぞれについて機械学習を行い、管路の特性ごとに管路の第1の被害率を予測して出力するN個の機械学習モデルの作成を行う。機械学習の手法は、ランダムフォレストまたは匂配ブースティングを用いた二値分類回帰によるものであってよいが、これに限られない。ランダムフォレスト、勾配ブースティング方式の詳細については、周知の手法であるためここでは省略する。ここで「第1の被害率」とは、ある管路の特性を有するスパンの地震被害の有無の確率をいい、0から1の連続した値で表される。第1の被害率が0に近づくほど、ある管路の特性を有するスパンに地震の被害がある可能性が低いことを意味し、第1の被害率が1に近づくほど、ある管路の特性を有するスパンに地震の被害がある可能性が高いことを意味する。
特徴量抽出部132は、記憶部11を参照してモデル作成部131が作成した機械学習モデルを取得し、取得した機械学習モデルのそれぞれについて特徴量の抽出を行い、機械学習モデルの予測に対する最も寄与度の高い特徴量を抽出する。本実施形態において特徴量とは地震動指標をいうが、これに限られず、他の管路の特性であってもよい。特徴量の抽出は、順列の特徴量の重要度(Permutation Feature Importance)の手法を用いてもよい。順列の特徴量の重要度の手法の詳細については、周知の手法であるため、ここでは省略する。図7は、特徴量抽出部132が抽出した、管路の特性が「ねじ継手鋼管」である機械学習モデルの予測に対して寄与度の高い管路の特性を、寄与度の高い順に示す図である。縦軸は機械学習モデルの予測に寄与する管路の特性を、横軸は作成された第1の機械学習モデルのROC曲線下の面積AUC(Area Under the Curve)の減少量を示す。図7から、管路の特性が「ねじ継手鋼管」の機械学習モデルに対し特徴量の抽出を行うと、最も寄与度の高い特徴量はPGDであることがわかる。よって、特徴量抽出部132はPGDを特徴量として抽出する。
予測分析部133は、特徴量抽出部132により抽出された地震動指標の値の変化に対する、作成された機械学習モデルが出力する第1の被害率の変化を分析する。第1の被害率の変化の分析は、累積局所効果プロット(Accumulated Local Effect plot)の手法を用いてもよい。累積局所効果プロットの手法は周知であるためここでは説明を省略する。予測分析部133は、地震動指標の値を変数として、当該値が変化するとどのように被害率が変化するのかを分析する。予測分析部133は分析結果を平面上に表す。図8に、特徴量がPGDである場合の分析結果の例を示す。図8ではPGD値の変化に対する第1の被害率の変化が、縦軸に第1の被害率の平均予測値、横軸をPGD値として連続的なグラフで表される。
データ抽出部134は、予測分析部133が分析した第1の被害率の変化の変曲点における特徴量の値を極値として特定する。図8を参照すると、4つの丸で囲まれたAからDまでの符号が付与された箇所が、第1の被害率が大きく変化する変曲点を示す。データ抽出部134は当該変曲点におけるPGD値を極値としてそれぞれ特定する。図8では、AからDまでの変曲点におけるPGD値はそれぞれ、1cm、7cm、14cm、19.5cmである。本実施形態では極値は小数値を四捨五入することで整数値として特定される。よって、Dの符号が付された変曲点における極値である19.5cmのPGD値は、20cmのPGD値として特定される。特定される極値は小数値を含む値であってもよい。
データ抽出部134は、第1の管路被害データから、極値との差が閾値以下となる特徴量の値を有するデータを第2の管路被害データとして抽出する。本実施形態では、データ抽出部134は、AからDまでの変曲点における極値である、1cm、7cm、14cm、20cmのPGD値との差が閾値以下となる特徴量の値を有するレコードを、第1の管路被害データから、第2の管路被害データとして抽出する。本実施形態の閾値は、極値であるPGD値の±1cmの範囲内の値である。閾値はこれに限られず、自由に設定されてよい。第2の管路被害データはN個の第1の管路被害データからそれぞれ抽出される。データ抽出部134は、抽出したN個の第2の管路被害データを、記憶部11に格納する。
曲線作成部135は、記憶部11を参照して、データ抽出部134が抽出した第2の管路被害データに基づいて、第2の被害率を算出し、被害率曲線を作成する。本実施形態における「第2の被害率」とは、第2の管路被害データのうち地震被害の有るレコードの数を、対応する管路の特性を有する第1の管路被害データのレコードの総数で除した値で表される。曲線作成部135は、算出した第2の被害率をY軸と、データ抽出部134が特定した極値をX軸とした平面上にプロットする。図9は、曲線作成部135によるプロットの例を示す。図9では、Dの符号が付された変曲点における極値のPGD値が20cmのとき、第2の被害率は0.209、すなわち20.9パーセントであることが示される。次に曲線作成部135は、フィッティング関数を用いて当該プロットに基づいて曲線を作成し、被害率曲線とする。本実施形態では、フィッティング関数はシグモイド関数であるがこれに限られない。曲線作成部135は、管路の特性ごとに作成した被害率曲線を、記憶部11に格納する。
出力部14は、曲線作成部135が作成したN個の被害率曲線を、被害率曲線適用装置20に対し出力する。これにより、被害率曲線適用装置20は、被害率曲線作成装置10が作成した被害率曲線を、地震動指標情報と管路の情報を示すデータに適用して、管路の被害率を推定することができる。出力部14は液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ等であって、作成した被害率曲線をユーザに表示可能に構成されてもよい。
通信部15には、少なくとも1つの通信用インタフェースが含まれる。通信用インタフェースは、例えば、LANインタフェースである。通信部15は、被害率曲線作成装置10の動作に用いられる情報を受信し、また被害率曲線作成装置10の動作によって得られる情報を送信する。
<被害率曲線適用装置20の構成>
図4は、本実施形態に係る被害率曲線適用装置20の構成の一例を示す図である。図4に示すように、被害率曲線適用装置20は、記憶部21と、入力部22と、制御部23と、出力部24と、通信部25とを備える。
記憶部21は、1つ以上のメモリを含み、例えば、半導体メモリ、磁気メモリ、光メモリなどを含んでよい。記憶部21に含まれる各メモリは、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してよい。記憶部21は、被害率曲線適用装置20の動作に用いられる各種情報を記憶する。記憶部21は、推定対象管路データベース211と、地震動指標情報データベース212と、被害率曲線作成装置10から受け付けた被害率曲線と、制御部23が各種処理を実行するために必要な各種プログラムと、各種情報とを記憶する。ここで記憶部21は、本実施形態にかかる被害率曲線適用装置20の各種算出結果を格納することが好ましい。このとき、他の端末から記憶部21が参照可能であれば、複数の端末から管路の被害率の推定結果を閲覧することが可能になる。記憶部21は例えばネットワーク経由で制御部23からアクセス可能なファイルサーバーのハードディスクや不揮発性メモリであってもよい。このような構成であっても、記憶部21は被害率曲線適用装置20の一部として機能し、制御部23は必要な場合に記憶部21にアクセスできる。
推定対象管路データベース211は、被害率の推定対象とするスパンの情報を、スパンNo及びスパン名と、管路の特性とを相互に関連付けて含むレコードとして格納する。当該管路の特性には、座標情報が含まれる。推定対象管路データベース211の例を図5A及び図5Bに示す。推定対象管路データベース211に格納される設備情報、地域情報、座標情報、及び地盤情報を含む管路の特性は、上述の既往地震管路被害データベース111が格納する管路の特性と同様のものであってもよい。推定対象管路データベース211は図5A及び図5Bに示すようなテーブル形式に限定されず、上述の各情報を関連付ける情報であればどのような形式であってもよい。
地震動指標情報データベース212には、制御部23によってJ-SHISが有するサーバ等の外部装置から取得された地震動指標情報及び座標情報が格納される。地震動指標情報データベース212は、PGV、PGA、PGD、SI、震度等の地震動指標の予測値及び速報値と、対応する座標情報とを相互に関連付けて含むレコードとして格納する。予測値とは、将来地震が発生した場合に想定される、地震発生前の地震動指標の値である。速報値とは、地震発生直後に計測された地震動指標の値である。例えば、地震動指標情報データベース212は、将来想定される首都圏直下型地震の予測値として20cmのPGD値、対応する座標情報として35度から36度の緯度、139度から140度の経度を示すレコードを格納する。当該レコードは、将来に首都圏直下型地震が起きた場合、35度から36度の緯度及び139度から140度の経度の範囲内の地域において、PGD値が20cmであることが予測されることを示す。地震動指標情報データベース212は、制御部23が常時または定期的に外部装置からデータを取得することで更新される。
入力部22は、ユーザから、推定対象とする管路の特性、及び、地震動指標情報の種別の入力を受け付ける。「地震動指標情報の種別」とは、本実施形態においては、各種地震動指標の予測値又は速報値のいずれかをいうが、これに限られない。地震動指標情報の種別は、地震発生から所定の期間の経過後の値等、自由に設定されてよい。ユーザは地震発生前に管路の被害率を推定したい場合は予測値を、地震発生後に管路の被害率を推定したい場合は速報値を、入力部22を介して入力する。例えば、ユーザは管路の特性を「ねじ継手鋼管」、地震動指標情報の種別を「予測値」として入力部22を介して入力する。入力部22は、例えばキーボード及びマウスの少なくとも一方であってもよいし、出力部24と一体となったタッチパネルであってもよいが、特に限定されるものではない。入力部22によって入力された情報は、制御部23に伝えられて、制御部23の被害率の推定処理に用いられる。
制御部23は、推定対象管路取得部231と、地震動指標情報取得部232と、被害率曲線受付部233と、推定部234と、を備える。制御部23は、専用のハードウェアによって構成されてもよいし、汎用のプロセッサ又は特定の処理に特化したプロセッサによって構成されてもよい。
推定対象管路取得部231は、入力部22を介して入力された管路の特性を有するスパンのレコードを、記憶部21の推定対象管路データベース211から取得する。例えば、入力部22を介して入力された管路の特性が「ねじ継手鋼管」である場合、推定対象管路取得部231は、図5A及び図5Bのレコードのうち「ねじ継手鋼管」を管路の特性として有するスパンNo.1、2、及び5のレコードを選択して取得する。推定対象管路取得部231は、取得したレコードを記憶部21に格納する。
地震動指標情報取得部232は、入力部22を介して入力された地震動指標情報の種別に対応する地震動指標情報及び座標情報を含むレコードを、記憶部21の地震動指標情報データベース212から取得する。例えば、入力部22を介して入力された地震動指標情報の種別が「予測値」である場合、地震動指標情報取得部232は、予測値として20cmのPGD値、対応する座標情報として35度から36度の緯度、139度から140度の経度の値を示すレコードを選択して取得する。地震動指標情報取得部232は、取得したレコードを記憶部21に格納する。
被害率曲線受付部233は、被害率曲線作成装置10から管路の特性に対応する被害率曲線を受け付ける。被害率曲線受付部233は、受け付けた被害率曲線を記憶部21に格納する。被害率曲線受付部233は、例えば定期的に被害率曲線作成装置10から被害率曲線を受け付けて記憶部21に格納しておいてもよい。被害率曲線受付部233は、入力部22を介してユーザの入力があったときに被害率曲線作成装置10から被害率曲線を受け付けてもよい。例えば、ユーザが入力された管路の特性が「ねじ継手鋼管」である場合、被害率曲線受付部233は、被害率曲線作成装置10において管路の特性が「ねじ継手鋼管」であるレコードに基づいて作成された被害率曲線を、被害率曲線作成装置10から受け付ける。
推定部234は、推定対象管路取得部231と、地震動指標情報取得部232とが取得した情報と、被害率曲線受付部233が受け付けた被害率曲線とに基づいて被害率を推定する。具体的には、まず、推定部234は記憶部21を参照して、推定対象管路取得部231が取得したレコードの座標情報と地震動指標情報取得部232が取得したレコードの座標情報とを対応付ける。次に、対応づけた座標情報を基に、推定対象管路取得部231が取得したレコードに、地震動指標情報取得部232が取得した地震動指標の予測値または速報値を付加する。そして、被害率曲線受付部233が取得した曲線から、付加された地震動指標の予測値又は速報値に対応する被害率を読み出す。例えば、地震動指標情報取得部232が、予測値として20cmのPGD値と、対応する座標情報として35度から36度の緯度及び139度から140度の経度の値を示すレコードを記憶部21に格納していたとする。さらに、推定対象管路取得部231が図5A及び図5BのスパンNo.1、2、及び5のレコードを記憶部21に格納していたとする。推定部234は、地震動指標情報取得部232が取得したレコードの座標情報の範囲に含まれる座標の値を有するスパンNo.1のレコードに、地震動指標の予測値である20cmのPGD値を付加して、記憶部21に格納する。推定部234は、被害率曲線受付部233が取得した図10の被害率曲線から、20cmのPGD値に対応する被害率は20.9パーセントであることを読み出す。このようにして推定部234は、各スパンの被害率を推定する。推定部234は、推定対象管路取得部231が取得したレコードに対応する地震動指標が地震動指標情報取得部232によって取得されていない場合には、ユーザが設定した任意の値を地震動指標の値として用いるよう構成されてもよい。推定部234は、被害率を推定した結果を記憶部21に格納する。
出力部24は、被害率の推定結果をユーザに表示する。出力部24は例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ等である。また、出力部24はタッチパネルであってもよく、この場合、出力部24はユーザに推定結果を表示するとともに、ユーザの操作による入力を受付ける入力部22として機能する。
出力部24は推定結果を数値で表してもよいし、数値を所定の範囲ごとにわけ、高、中、低のレベルに分けて表示してもよい。推定結果は地図情報と共に表示されてもよい。推定結果を地図情報と共に表示する例を図12Aと図12Bとに示す。図12A及び図12Bはユーザが地震動指標情報の種別として予測値を入力した場合の表示例である。図12Aは出力部24に表示される、管路の特性が「ねじ継手鋼管」のスパンの被害率の推定結果の一例である。図12Bは、出力部24に表示される、管路の特性が「接着継手ビニル管」のスパンの被害率の推定結果の一例である。なお、白丸はマンホールであって、実線、二重線、間隔大及び間隔小の破線がマンホールを繋ぐスパンである。出力部24は、被害率の高さに応じて、各スパンの被害率を実線(被害率高)、二重線(被害率中)、間隔大の破線(被害率低)、間隔小の破線(脆弱性無)で表示する。出力部24に表示された画面を見ると、ユーザは、入力した管路の特性ごとに、将来地震が発生した場合の被害率の推定結果を地図上で一元的に把握することができる。
出力部24の表示は、ユーザが入力する地震動指標情報の種別と、入力された管路の特性とに基づいて、出力される被害率の推定結果が切り替わって表示される。出力部24は、ユーザの操作によって、例えば1km×1kmのサイズ、または250m×250mのサイズの区画ごとに地図を分けて表示できるよう構成されてもよい。出力部24はスパンと被害率の推定結果とを地図上に平面的に表示する他、リストによって表示できてもよい。
通信部25には、少なくとも1つの通信用インタフェースが含まれる。通信用インタフェースは、例えば、LANインタフェースである。通信部25は、被害率曲線適用装置20の動作に用いられる情報を受信し、また被害率曲線適用装置20の動作によって得られる情報を送信する。
<プログラム>
被害率曲線作成装置10及び被害率曲線適用装置20は、それぞれプログラム命令を実行可能なコンピュータであってもよい。コンピュータは、被害率曲線作成装置10及び被害率曲線適用装置20の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを該コンピュータの記憶部に格納しておき、該コンピュータのプロセッサによってこのプログラムを読み出して実行する。これらの処理内容の一部はハードウェアで実現されてもよい。ここで、コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、ワークステーション、PC(Personal Computer)、電子ノートパッドなどであってもよい。プログラム命令は、必要なタスクを実行するためのプログラムコード、コードセグメントなどであってもよい。プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などであってもよい。
また、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。このような記録媒体を用いれば、プログラムをコンピュータにインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録された記録媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROM、DVD-ROMなどの記録媒体であってもよい。また、このプログラムは、ネットワークを介したダウンロードによって提供することもできる。
次に、本実施形態に係るシステム1の動作について説明する。
<被害率曲線作成装置10の動作>
まず、システム1に含まれる被害率曲線作成装置10の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る被害率曲線作成方法に相当する。図6A及び図6Bは、システム1に含まれる被害率曲線作成装置10の動作の一例を示すフローチャートである。
被害率曲線作成装置10のモデル作成部131は、既往地震管路被害データベース111に含まれるレコードを取得し、N個の管路の特性ごとにレコードを分けてまとめ、N個の機械学習モデル作成用の第1の管路被害データとして記憶部11に格納する(ステップS1)。モデル作成部131は、図3A及び図3Bに示す既往地震管路被害データベース111に格納されるレコードのうち、「ねじ継手鋼管」を管路の特性として備えるレコード、すなわちスパンNo.1、3、及び5のレコードをひとまとまりのデータとし、また、「接着継手ビニル管」を管路の特性として備えるレコード、すなわちスパンNo.2及び4のレコードをひとまとまりのデータとして、管路の特性ごとにレコードを分ける。このように、モデル作成部131は管路の特性ごとにN個のまとまりに既往地震管路被害データベース111に含まれるレコードを分ける。モデル作成部131は、ひとまとまりとしたデータをそれぞれ第1の管路被害データとして記憶部11に格納する。
モデル作成部131は、ステップS1で分けられたN個の第1の管路被害データを学習データとして用いて、管路の特性ごとに機械学習をそれぞれ行い、管路の特性ごとに第1の被害率を出力する機械学習モデルの作成を行う(ステップS2_1~ステップS2_N)。図3A及び3Bを参照すると、モデル作成部131は、「ねじ継手鋼管」を管路の特性として備えるレコード、すなわちスパンNo.1、3、及び5のレコードを学習データとして機械学習を行う(ステップS2_1)。また、「接着継手ビニル管」を管路の特性として備えるレコード、すなわちスパンNo.2及び4のレコードを学習データとして機械学習を行う(ステップS2_2)。このように、モデル作成部131はN個のデータのまとまりそれぞれについて、合計N個の機械学習を行う(S2_1~ステップS2_N)。そして、モデル作成部131は、ステップS2_1~ステップS2_Nで作成した機械学習モデル1A~1Nのそれぞれを、記憶部11に格納する。
次に特徴量抽出部132は、記憶部11を参照して、モデル作成部131が作成したN個の機械学習モデル1A~1Nを取得し、それぞれついて特徴量を抽出し、機械学習モデルの予測に対する最も寄与度の高い特徴量を抽出する(ステップS3_1~ステップS3_N)。図7は、特徴量抽出部132が、管路の特性が「ねじ継手鋼管」である機械学習モデル1Aについて特徴量を抽出した結果を、寄与度の高い順に示す図である。図7から、管路の特性が「ねじ継手鋼管」の機械学習モデル1Aに対し特徴量の抽出を行うと、最も寄与度の高い特徴量は地震動指標のPGDであることがわかる。よって、特徴量抽出部132はPGDを特徴量として抽出する。
次に予測分析部133は、抽出した特徴量の変化に対する第1の被害率の変化を分析する(ステップS4_1~ステップS4_N)。本実施形態では、予測分析部133は、第1の管路被害データのPGD値が変化するとどのように第1の被害率が変化するのかを、累積局所効果プロットの手法を用いて分析する。図8は、予測分析部133が分析した結果を示す。図8ではPGD値の変化に対する第1の被害率の変化が、縦軸を第1の被害率の平均予測値、横軸をPGD値として連続的なグラフで表される。
次にデータ抽出部134は、予測分析部133が分析した第1の被害率の変化の変曲点における特徴量の値を極値として特定する(ステップS5_1~ステップS5_N)。図8を参照すると、4つの丸で囲まれたAからDまでの符号が付与された箇所は第1の被害率が大きく変化する変曲点を示す。データ抽出部134は、4つの変曲点それぞれにおける極値としてのPGD値を特定する。本実施形態では、データ抽出部134は、Dの符号が付された変曲点における極値としての19.5cmのPGD値を読み出し、小数点を四捨五入して20cmのPGD値として特定する。
次にデータ抽出部134は、第1の管路被害データから、極値との差が閾値以下となる特徴量の値を有するデータを第2の管路被害データとして抽出する(ステップS6_1~ステップS6_N)。本実施形態では、データ抽出部134は、特定した極値としてのPGD値との差が閾値以下となる特徴量の値を有するレコードを、第1の管路被害データから抽出する。図3Bを参照すると、「ねじ継手鋼管」を管路の特性として備える第1の管路被害データに含まれるスパンNo.1、3、及び5のレコードは、PGD値がそれぞれ19cm、21cm、8cmである。データ抽出部134は、Dの符号が付された変曲点における極値として特定された20cmのPGD値との差が閾値以下である、スパンNo.1及び3のレコードを第2の管路被害データとして抽出する。本実施形態で、閾値とはPGD値の±1cmの範囲内の値である。データ抽出部134はこの他にも、第1の管路被害データから20cmのPGD値との差が閾値以下であるPGD値を有するレコードを抽出する。データ抽出部134は、抽出したレコードを記憶部11に格納する。
次に曲線作成部135は、第2の管路被害データに基づいて、第2の被害率を算出する(ステップS7_1~ステップS7_N)。曲線作成部135は、第2の管路被害データのうち地震被害の有るレコードの数を、対応する管路の特性を有する第1の管路被害データのレコードの総数で除して第2の被害率を算出する。図3A及び図3Bを参照すると、ステップS6_1において第2の管路被害データとして抽出されたスパンNo.1及び3のレコードのうち、スパンNo.1は地震被害の有るレコードである。よって、曲線作成部135は、スパンNo.1を含む、地震被害の有るレコードの数を、「ねじ継手鋼管」を管路の特性として有する第1の管路被害データのレコードの総数で除す。本実施形態では、第2の管路被害データのうち地震被害の有るレコードの数が209個、「ねじ継手鋼管」を管路の特性として有する第1の管路被害データのレコードの総数が1000個である。よって曲線作成部135は、第2の被害率を20.9パーセントと算出する。
次に曲線作成部135は、被害率曲線を作成する(ステップS8_1~ステップS8_N)。具体的には、曲線作成部135はまず、第2の被害率をY軸と、データ抽出部134が特定した極値をX軸とした平面上にプロットする。図9を参照すると、Dの符号が付された極値のPGD値が20cmのとき、第2の被害率は0.209、すなわち20.9パーセントであることが示される。次に曲線作成部135は、フィッティング関数を用いてプロットに基づいて曲線を作成し、被害率曲線とする。本実施形態では、フィッティング関数はシグモイド関数を用いる。図10は、図9に示すプロットに基づいて作成された被害率曲線を示す。曲線作成部135は、N個の管路の特性ごとに第2の被害率を示す被害率曲線を作成し、記憶部11に格納する。
制御部13は、出力部14を介して記憶部11に格納されたN個の被害率曲線それぞれを、被害率曲線適用装置20に対し出力する(ステップS9)。そのあと、制御部13は処理を終了する。
以上のステップS1~S9によって、被害率曲線が作成され、被害率曲線適用装置20に作成された被害率曲線が出力される。
<被害率曲線適用装置20の動作>
次に、システム1に含まれる被害率曲線適用装置20の動作を説明する。図11は、システム1に含まれる被害率曲線適用装置20の動作の一例を示すフローチャートである。
被害率曲線適用装置20の入力部22は、ユーザから、推定対象とする管路の特性、及び、地震動指標情報の種別の入力を受け付ける(ステップS10)。本実施形態では、ユーザが管路の特性として「ねじ継手鋼管」を、地震動指標情報の種別として「予測値」を入力したとする。
推定対象管路取得部231は、入力部22を介して入力された管路の特性を有するレコードを、記憶部21の推定対象管路データベース211から取得する。また、地震動指標情報取得部232は、ユーザによって入力された地震動指標情報の種別に基づいて、地震動指標情報及び座標情報を含むレコードを記憶部21の地震動指標情報データベース212から取得する。(ステップS11)。本実施形態では、推定対象管路取得部231は、図5A及び図5Bに示す推定対象管路データベース211に格納されたレコードのうち、「ねじ継手鋼管」を管路の特性として有するスパンNo.1、2、5のレコードを選択して取得する。地震動指標情報取得部232は、「速報値」である地震動指標情報の20cmのPGD値と、対応する座標情報として35度から36度の緯度、及び139度から140度の経度を示す情報を取得する。
被害率曲線適用装置20の被害率曲線受付部233は、入力された管路の特性に対応する被害率曲線を被害率曲線作成装置10から受け付ける(ステップS12)。被害率曲線受付部233は、受け付けた被害率曲線を記憶部21に記憶させる。本実施形態では、被害率曲線受付部233は、管路の特性が「ねじ継手鋼管」であるレコードに基づいて作成された被害率曲線を被害率曲線作成装置10から受け付ける。
次に被害率曲線適用装置20の推定部234は、記憶部21を参照して、推定対象管路取得部231と、地震動指標情報取得部232とが取得したレコードと、被害率曲線受付部233が受け付けた被害率曲線とに基づいて被害率を推定する(ステップS13)。まず、推定部234は、推定対象管路取得部231が取得したスパンNo.1、2、5のレコードのうち、地震動指標情報取得部232が取得した座標情報の範囲に含まれる座標の値を有するスパンNo.1のレコードに、地震動指標情報の速報値の20cmのPGD値を付加して記憶部21に格納する。そして、推定部234は、被害率曲線受付部233が取得した図10の被害曲線から、スパンNo.1のレコードに付加された20cmのPGD値に対応する被害率は20.9パーセントであることを読み出す。推定部234は、推定対象管路取得部231が取得したすべてのレコードについて被害率曲線から被害率を読み出し終わるまで、ステップS13を繰り返す(ステップS14)。取得したすべてのレコードについて被害率曲線から被害率を読み出したのち、推定部234は、読み出した各スパンの被害率を推定結果として記憶部21に格納する。
出力部24は、記憶部21に格納された各スパンの被害率の推定結果をユーザに表示する(ステップS15)。出力部24は、各スパンの被害率を地図情報と共に表示する。図12Aは、出力部24が被害率を表示する例である。図12Aを参照すると、各スパンの被害率は実線(被害率高)、二重線(被害率中)、間隔大の破線(被害率低)、間隔小の破線(被害率無)で表示される。出力部24は、ユーザが管路の特性又は地震動指標の種類の入力を変更するたびに、画面を切り替えて各スパンの被害率を地図上に示すことができる。
以上のステップS10~S15によって、各スパンの被害率の推定が行われる。
上述したように、本実施形態にかかる被害率曲線作成方法は、地震被害の有無と管路の特性とに関する情報を含む第1の管路被害データを用いて、前記管路の特性ごとに前記管路の第1の被害率を予測して出力する機械学習モデルを複数作成するステップと、前記機械学習モデルのそれぞれについて、予測に対する寄与度の高い特徴量を抽出するステップと、前記特徴量の変化に対する前記第1の被害率の変化を分析するステップと、前記第1の被害率の変化の変曲点における前記特徴量の値を極値として特定し、前記第1の管路被害データから、前記極値との差が閾値以下となる前記特徴量の値を有するデータを第2の管路被害データとして抽出するステップと、前記第2の管路被害データに基づいて、第2の被害率を示す被害率曲線を作成するステップとを含む。
本実施形態によれば、推定対象とする管路の特性に対応した被害率曲線が作成される。当該被害率曲線を用いることで、精度よく管路の被害率を推定することができる。
上述したように、本実施形態にかかる被害率曲線を作成するステップは、被害率曲線をフィッティング関数を用いて作成するステップを含む。
本実施形態によれば、算出した第2の被害率のデータを用いて容易に被害率曲線を作成することができる。管路の種別ごとに作成された被害率曲線を用いて、より精度よく管路の被害率を推定することができる。
上述したように、本実施形態にかかるフィッティング関数はシグモイド関数である。
本実施形態によれば、算出した第2の被害率のデータを用いて容易に被害率曲線を作成することができる。管路の種別ごとに作成された被害率曲線を用いて、より精度よく管路の被害率を推定することができる。
上述したように、本実施形態にかかる寄与度の高い特徴量は地震動指標である。
本実施形態によれば、管路の特性に応じた地震動指標を用いて被害率曲線を作成することができる。当該被害率曲線を用いて、より精度よく管路の被害率を推定することができる。
(第2実施形態)
以下、第1実施形態と本実施形態との差異を説明する。
本実施形態に係るシステム1の構成については、図1に示した第1実施形態のものと同じであるため、説明を省略する。
本実施形態に係る被害率曲線作成装置10の構成については、図2に示した第1実施形態のものと同じであるため、説明を省略する。
本実施形態においては、被害率曲線作成装置10の制御部13のモデル作成部131によって作成されるN個の機械学習モデルは、第1実施形態の「第1の被害率」と異なった「第1の被害率」を出力する。本実施形態における「第1の被害率」とは、ある特定の区画に属するスパンのうち地震による被害のあったスパンの件数を示し、0以上の連続した値で表される。例えば、本実施形態において、モデル作成部131は、区画Aに属するスパンのうち被害のあったスパンの件数を出力する機械学習モデルを作成する。
本実施形態に係る被害率曲線作成装置10の制御部13の曲線作成部135は、第2の管路被害データに基づいて、第1実施形態の「第2の被害率」と異なった「第2の被害率」を算出し、被害率曲線を作成する。本実施形態における「第2の被害率」とは、第2の管路被害データのうち地震被害の有るレコードの数を、第1の管路被害データに含まれるスパンの亘長の総延長で除した値で表される。すなわち、本実施形態の「第2の被害率」は、ある区画に属するスパンの単位長あたりの被害有りの箇所の数で表される。第1実施形態と同様、曲線作成部135は、算出した第2の被害率をY軸と、データ抽出部134が特定した極値をX軸とした平面上にプロットする。曲線作成部135は、フィッティング関数を用いて当該プロットに基づいて曲線を作成し、被害率曲線とする。
本実施形態に係る被害率曲線適用装置20の構成については、図4に示した第1実施形態のものと同じであるため、説明を省略する。
本実施形態に係る被害率曲線適用装置20の出力部24は、第1の実施形態と同様、被害率の推定結果を数値で表してもよいし、数値を所定の範囲ごとにわけ、高、中、低のレベルに分けて表示してもよい。本実施形態の出力部24は、地図をスパンの属する区画ごとに区切り、算出された第2の被害率の数値の所定の範囲ごとに分け、高、中、低のレベルに合わせて当該区画の色を変化させて表示する。本実施形態の出力部24の表示の例を図13に示す。図13では、地図上の区画ごとの被害率が示される。図13を参照すると、区画Aは被害率が低く、区画Bは被害率が中程度であり、区画Cは被害率が高いことがわかる。ユーザは、出力部24の表示を見て、地図上のスパンの属する区画ごとの被害率を一元的に把握することができる。
以下、第1実施形態に係るシステム1の動作と本実施形態に係るシステム1の動作との差異を説明する。第1の実施形態ではユーザが入力する管路の特性は、設備情報のカテゴリに含まれる「ねじ継手鋼管」又は「接着継手ビニル管」であるが、本実施形態では地域情報のカテゴリに含まれる「区画A」又は「区画B」である。
まず、システム1に含まれる被害率曲線作成装置10の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る被害率曲線作成方法に相当する。
被害率曲線作成装置10のモデル作成部131は、既往地震管路被害データベース111に含まれるレコードを取得し、N個の管路の特性ごとにレコードを分けてまとめ、N個の機械学習モデル作成用の第1の管路被害データとして記憶部11に格納する(ステップS1)。モデル作成部131は、既往地震管路被害データベース111に格納されるレコードのうち、「区画A」を管路の特性として備えるレコード、すなわちスパンNo.1、3、及び5のレコードをひとまとまりのデータとし、また、「区画B」を管路の特性として備えるレコード、すなわちスパンNo.2及び4のレコードをひとまとまりのデータとして、管路の特性ごとにレコードを分ける。このように、モデル作成部131は管路の特性ごとにN個のまとまりに既往地震管路被害データベース111に含まれるレコードを分ける。モデル作成部131は、ひとまとまりとしたデータをそれぞれ第1の管路被害データとして記憶部11に格納する。
図6AのステップS2_1~ステップS2_Nから、ステップS6_1~ステップS6_Nまでは、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
曲線作成部135は、第2の管路被害データから第2の被害率を算出する(ステップS7_1~ステップS7_N)。曲線作成部135は、第2の管路被害データのうち地震被害の有るレコードの数を、対応する管路の特性を有する第1の管路被害データに含まれるスパンの総延長で除して第2の被害率を算出する。例えば、図3を参照すると、ステップS6_1において第2の管路被害データとして抽出されたスパンNo.1及び3のレコードのうち、スパンNo.1は地震被害の有るレコードである。よって、曲線作成部135は、スパンNo.1を含む地震被害の有るレコードの数を、「区画A」を管路の特性として有する第1の管路被害データに含まれるスパンの総延長で除す。本実施形態では、地震被害の有るレコードの数が10個、第1の管路被害データに含まれるスパンの総延長が4kmである。よって曲線作成部135は、第2の被害率を2.5件/kmと算出する。
図6BのステップS8_1~ステップS8_Nから、ステップS9までは、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
次に、本実施形態のシステム1に含まれる被害率曲線適用装置20の動作を説明する。
図11のステップS10からステップS14までは、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
出力部24は、記憶部21に格納された各スパンの被害率の推定結果をユーザに表示する(ステップS15)。出力部24は、各スパンの被害率を地図情報と共に表示する。図13は、ユーザが入力した管路の特性が「区画A」であって、且つユーザが入力した地震動指標の種類が「予測値」である場合の被害率の推定結果の表示例である。図13を参照すると、地図を区画ごとに区切り、各区画に含まれるスパンの被害率に従って区画の色を変化させて被害率が表示される。太線で囲まれた区画は、ユーザが入力した管路の特性の「区画A」の地図上の位置を示す。
上述のように、第1実施形態及び第2実施形態に係る被害率曲線を作成するステップは、第2の管路被害データ中の管路の全数に対する、第2の管路被害データ中の被害有りの管路数の割合、又は第2の管路被害データ中の管路の単位長当たりの被害有りの箇所の数を、第2の被害率として算出する。
第1実施形態及び第2実施形態によれば、被害率曲線の作成に用いる第2の被害率を管路の特性に応じて算出することができる。当該第2の被害率に基づいて作成された被害率曲線を用いることで、精度よく管路の被害率を推定することができる。
本開示を諸図面や実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。
本開示の変形例として、被害率曲線作成装置10は、既往地震管路被害データベース111のデータを学習用データと検証用データとに分け、学習用データを用いて機械学習モデルを作成した後、当該検証用データを用いて機械学習モデルの精度を検証してもよい。被害率曲線作成装置10が、検証結果も併せて被害率曲線適用装置20へ出力し、検証結果を参照して被害率曲線適用装置20が管路の被害率の推定に用いる被害率曲線を選択することができてもよい。
1 システム
10 被害率曲線作成装置
11 記憶部
12 入力部
13 制御部
14 出力部
15 通信部
111 既往地震管路被害データベース
131 モデル作成部
132 特徴量抽出部
133 予測分析部
134 データ抽出部
135 曲線作成部
20 被害率曲線適用装置
21 記憶部
22 入力部
23 制御部
24 出力部
25 通信部
211 推定対象管路データベース
212 地震動指標情報データベース
231 推定対象管路取得部
232 地震動指標情報取得部
233 被害率曲線受付部
234 推定部

Claims (8)

  1. 地震被害の有無と管路の特性とに関する情報を含む第1の管路被害データを用いて、前記管路の特性ごとに前記管路の第1の被害率を予測して出力する機械学習モデルを複数作成するステップと、
    前記機械学習モデルのそれぞれについて、予測に対する寄与度の高い特徴量を抽出するステップと、
    前記特徴量の変化に対する前記第1の被害率の変化を分析するステップと、
    前記第1の被害率の変化の変曲点における前記特徴量の値を極値として特定し、前記第1の管路被害データから、前記極値との差が閾値以下となる前記特徴量の値を有するデータを第2の管路被害データとして抽出するステップと、
    前記第2の管路被害データに基づいて、第2の被害率を示す被害率曲線を作成するステップと
    を含む被害率曲線作成方法。
  2. 前記被害率曲線を作成するステップは、前記被害率曲線をフィッティング関数を用いて作成するステップを含む、請求項1に記載の被害率曲線作成方法。
  3. 前記フィッティング関数はシグモイド関数である、請求項2に記載の被害率曲線作成方法。
  4. 前記寄与度の高い特徴量は地震動指標である、請求項1から3のいずれか一項に記載の被害率曲線作成方法。
  5. 前記被害率曲線を作成するステップは、
    前記第2の管路被害データ中の前記管路の全数に対する、前記第2の管路被害データ中の被害有りの管路数の割合、
    又は前記第2の管路被害データ中の前記管路の単位長当たりの被害有りの箇所の数を、前記第2の被害率として算出する、請求項1から4のいずれか一項に記載の被害率曲線作成方法。
  6. 地震被害の有無と管路の特性とに関する情報を含む第1の管路被害データを用いて、前記管路の特性ごとに前記管路の第1の被害率を予測して出力する機械学習モデルを複数作成するモデル作成部と、
    前記機械学習モデルのそれぞれについて、予測に対する寄与度の高い特徴量を抽出する特徴量抽出部と、
    前記特徴量の変化に対する前記第1の被害率の変化を分析する予測分析部と、
    前記第1の被害率の変化の変曲点における前記特徴量の値を極値として特定し、前記第1の管路被害データから、前記極値との差が閾値以下となる前記特徴量の値を有するデータを第2の管路被害データとして抽出するデータ抽出部と、
    前記第2の管路被害データに基づいて、第2の被害率を示す被害率曲線を作成する曲線作成部と
    を備える被害率曲線作成装置。
  7. 前記曲線作成部は、前記被害率曲線をフィッティング関数を用いて作成する、請求項6に記載の被害率曲線作成装置。
  8. コンピュータを、請求項6又は7に記載の被害率曲線作成装置として機能させるプログラム。
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