JP3656852B1 - 防災事業計画支援方法とそのシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 短期降雨指標と長期降雨指標と土砂災害発生・非発生とを含むデータセットからなる複数の実績データを用いて、土砂災害の発生限界線、避難基準線あるいは警戒基準線を設定する工程と、そのうちいずれかの内側を安全領域とし外側を危険領域として区分する境界線を設定する工程と、安全領域の面積を算出する工程と、算出した安全領域の面積の大きさに基づき、土砂災害発生危険度を定量的に表す評価情報を表示及び/又は出力する工程を有する。
【選択図】 図1
Description
しかし、これらもあくまで発生限界線等の精度を高めるものであり、それらの線を用いて防災事業計画に係る施工の優先順位を決定するための定量的な評価を行なうことが困難であるという課題があった。
本発明は、かかる従来の事情に対処してなされたものであり、防災事業計画に係る前述の状況に鑑み、防災事業計画の施工の優先順位付けに係り、土砂災害発生の危険度を明快、かつ客観的に評価した評価情報として提示し、また、施工した防災事業の効果を明快、かつ客観的に評価した評価情報としても提示し、その優先順位付けを効果的に支援することができる防災事業計画支援方法とそのシステムを提供することを目的とする。
ここで、変化率とは、施工前の安全領域の面積を基準として施工後の安全領域の面積の拡大率あるいは縮小率を意味し、変化量とは、施工前の安全領域の面積を基準として施工後の安全領域の面積との差分を意味するものである。
具体的には、CLを決定した後に、そのCLの内側を安全領域とし外側を危険領域として区分する境界線を設定し、安全領域の面積を算出して定量的なデータとし、これを用いて評価情報を演算することで防災事業計画の施工優先順位を客観的に判断することが可能となる。
また、特に、請求項3に記載の発明においては、同一箇所において、過去に行なった施工前後で境界線内の面積を基準にその変化率及び/又は変化量を演算することで、その地域における施工の充足度を示す評価情報を求めることができる。
さらに、請求項9に記載の発明においては、実績データを標準化することで短期降雨指標と長期降雨指標の絶対値の大きさの影響を排除することができ、また、比較対象の箇所の特性の影響を排除して、より客観的かつ高精度の評価情報を提供することができる。
まず、本願でいう「防災事業」とは、直接的に防災のための施設を施工する事業に限らず、斜面あるいは渓流の危険性を調査するために行う調査事業など、その施工につき優先順位付けを必要とする全ての防災に係る事業を包含するものである。
また、本願でいう「安全領域」と「危険領域」は、「相対的に安全方向にある領域」と「相対的に危険方向にある領域」を意味し、絶対的に安全な領域、絶対的に危険な領域を意味するものではない。従って、安全領域で土砂災害が発生することもあり、また、危険領域では常に土砂災害が発生するというものでもない。本発明でいう「境界線」は、短期降雨指標と長期降雨指標との二次元平面を、その内側を安全領域としその外側を危険領域として区分する境界の線を意味する。
本願では、これらの短期降雨指標と長期降雨指標及びこれらの降雨指標に対する土砂災害発生・非発生のデータを含むデータセットを「実績データ」と呼ぶ。
図を用いて本実施の形態に係る防災事業計画支援方法及び防災事業計画支援システムの構成を説明する前に、まず、本発明の基本的な考え方について説明する。
本発明は、上述した従来技術とは基本的に異なり、土砂災害発生の危険度に係る様々な要因のウエイト付けをしてそれを一次元化しようとするものではなく、降雨要因である短期降雨指標と長期降雨指標との二次元平面上にその短期降雨指標と長期降雨指標とをパラメータとして、全ての要因を総合した結果である土砂災害の発生・非発生の実績データに基づき、安全領域と危険領域とを区分する境界線を設定し、その安全領域の面積の大きさに基づき、降雨条件を含む最終的な危険度を評価するところに最大の特徴がある。
防災事業計画支援システムは、入力部1と演算部2と出力部11と複数のデータベース13〜15,18,22,23から構成される。入力部1は、これらのデータベースに格納されるデータを予め入力したり、あるいは演算部2の作動時に直接データ12aや解析条件12bを入力するために使用されるものである。具体的には、例えば、キーボード、マウス、ペンタブレット、あるいは、計測機器等から通信回線を介してデータを受信する受信装置など複数種類の装置からなり目的に応じた使い分け可能な装置が考えられる。
演算部2は、データベースから読み出されたり入力部1から入力されるデータや解析モデルを用いて判別境界面の解析やその判別境界面の解析結果に基づいてCLを設定したり、さらにそのCLを境界線として安全領域の面積やそれを基にした評価情報を演算するなどの解析を行うものである。具体的には、ワークステーションやパーソナルコンピュータ等のコンピュータが考えられる。
また、データベースとしては、磁気ディスク等のコンピュータ用の記憶装置にデータを格納したものが考えられ、出力部11としては、CRT、液晶、プラズマあるいは有機ELなどによるディスプレイ装置、あるいはプリンタ装置などの表示装置、あるいは外部装置への伝送を行なうためのトランスミッタなどの発信装置などが考えられる。
即ち、入力処理では先ず、データを入力し、その入力データを、必要に応じそれを編集・標準化し、解析に使用し得る短期降雨指標と長期降雨指標と土砂災害発生・非発生とを含むデータセットとしてデータベースに格納させる処理を行う。このような構成については、演算部2を説明する際に具体的に説明する。
本実施の形態におけるデータベースには、実データベース13、標準化データベース14、判別境界面解析データベース15、評価情報データベース18、標準化解析用データベース22、CL解析用データベース23がある。
まず、実データベース13は、実績データが格納されており、この実績データは、先に説明したとおり、ある箇所あるいはその箇所に含まれる各地点における短期降雨指標や長期降雨指標などの降雨データと、それらの箇所や地点において、土砂災害が発生したかあるいは発生しなかったかの実績を発生・非発生で示す災害実績データを含むものである。
短期降雨指標及び長期降雨指標などの降雨データ及び災害実績データは、それらに関連する箇所及び時間のデータをIDとして、これを索引として検索可能に格納されている。標準化された降雨データも同様である。
評価情報データベース18は、評価情報解析部8において解析された結果として得られる安全領域面積データ19、評価情報データ20を格納するものである。これらのデータの内容については後述する。
CL解析用データベース23には、要因評価値データ24、解析パラメータ25、学習期間データ26、対策工履歴データ27及びモデルデータ28が格納されている。これらのデータはCL解析部5で解析を行なうためにパラメータを設定すべく解析パラメータ設定部4が設けられているが、この解析パラメータ設定部4に対して提供されるものである。
モデルデータ28には、線形のモデルと非線形のモデルの2通りがある。
演算部2は、入力部1と出力部11、さらに複数のデータベースにも接続されており、入力部1を介して入力されるデータ12aや解析条件12bを用いて設定や解析などの演算を行なうことができるし、入力部1を介して予め格納されたデータをデータベースから読みだして用いることも可能である。
演算部2で実行される設定や解析に用いられるデータや解析モデルあるいは演算の結果については、出力部11を介して出力あるいは表示される。
従って、本実施の形態に係る防災事業計画支援システムは、生の実績データを用いても可能であるし、標準化された実績データを用いても解析が可能となっている。
解析パラメータ設定部4では、まず、比較種別の選択を行なう。図2では、ステップS1に相当する。
この比較種別とは、複数箇所の比較を行なうか(以下、これを「優先度」の算出と称することがある。)、あるいは同一箇所について経時的な比較を行なうか(以下、これを「対策工効果」の算出と称することがある。)の選択を言う。
この選択は、入力部1から入力するようにしてもよいし、予めその選択情報をCL解析用データベース23のモデルデータ28の一部として格納しておき、それを読みだして、出力部11に表示して入力部1からの入力によって選択するようにしてもよい。
次に、解析パラメータ設定部4では判別境界面及びCLの解析において、地形・地質・植生要因などの差異による土砂災害の危険度を反映させるか否かを設定可能である。この選択は図2においては、ステップS2で示される。
これらの危険度は、CL解析用データベース23に要因評価値データ24の一部として格納されている。
この潜在危険度の算出は、図2においてはステップS3として示されている。
算出の方法は、例えば、先ず、解析の対象とした箇所内の斜面毎あるいは渓流毎に整理した地形・地質・植生要因等の属性値をCL解析用データベース23に格納される要因評価値データ24から読み出し、かつ、土砂災害の実績情報を実データベース13あるいは標準化データベース14から読み出して、これらのデータを箇所と時間のIDをキーとしながら合成する。次に、その要因毎に、カテゴリー区間毎の土砂災害発生率を算出してその区間毎の土砂災害発生点として設定し、一方、予め土砂災害発生点が設定されている場合は、その情報を抽出する。次いで、箇所毎、すなわち斜面毎あるいは渓流毎に、各要因の属性値とカテゴリー区間とを対応させてその要因での土砂災害発生得点とし、その土砂災害発生得点の全要因の累積値を潜在危険度として算出する。このように算出された潜在危険度は、出力部11に出力あるいは表示させるとよい。図2のステップS3では、潜在危険度の算出とのみ記載されているが、潜在危険度が既に算出されている場合には、この算出はスキップされ、CL解析用データベース23に要因評価値データ24の一部として格納される潜在危険度が解析パラメータ設定部4によって箇所のIDをキーとして読み出され、それを用いることになる。
さらに、本願でいう「属性値」とは、各要因における複数のカテゴリー区間名あるいはカテゴリー区間を示す序数、すなわち、カテゴリー1、カテゴリー2などの1又は2のことをいう。また、「評価値」とは、前述の河川の流域平均勾配という地形要因であれば、実際の地域や地点における平均勾配の測定値をいい、具体的には15°などの数値となる。
この学習期間等の選択は、防災事業計画支援方法では図2に示されるようにステップS4として、工程の要素となっている。
選択は、入力部1を介して入力されてもよいし、あるいは予めCL解析用データベース23にモデルデータ28として格納しておき、これを出力部11に表示させてその中から所望のモデルあるいは手法を選択可能としてもよい。
なお、選択されたモデル及び手法に必要とされる解析のパラメータについては、入力部1から入力するか、あるいは予めCL解析用データベース23に解析パラメータ25として格納しておき、選択されたモデルデータ28に対応させて読み出されるようにしておくとよい。例えば、モデルデータ28に解析モデル及び手法毎にIDを付しておき、このIDに対応させるように共通のIDを付して解析パラメータ25にそれぞれのモデルや手法で必要とされる解析パラメータを格納しておけば、このIDをキーとして解析パラメータ25は検索されて適切なパラメータを読み出すことができる。
このモデルと手法の選択については、図2ではステップS5として示されている。
CL解析部5では、解析パラメータ設定部4において選択された解析モデル及び手法を用いてCLが解析される。CLは、土砂災害の発生限界線、避難基準線あるいは警戒基準線のうち、適宜選択して設定する。もちろん、複数設定してもよい。
CLの設定の前に、まず、判別境界面解析部6において判別境界面が解析される。その後、CL設定部7においてCLが設定される。この判別境界面の解析及びCLの設定については、例えば、RBFNを用いた場合には特許文献1に開示される方法と同様にして、また、DEAを用いた場合には特許文献2に開示される方法と同様にして実施することができる。
解析結果として求められるCLや解析モデル、パラメータなどは出力部11に表示あるいは出力される。また、得られた判別境界面に関するデータは判別境界面データ16として、またCLに関するデータもCLデータ17として判別境界面解析データベース15に格納される。
なお、このCLの解析については、図2ではステップS6として示されている。
CL解析部5において設定されたCLから、評価情報解析部8では安全領域面積演算部9で安全領域の面積の演算を行い、さらにそれを用いて評価情報演算部10で評価情報を演算する。
そして、複数箇所の優先度の比較に際しては、さらに、複数箇所において、安全領域面積演算部9で演算された安全領域の面積をベースに、評価情報演算部10では、評価情報としてその安全領域の面積の逆数を演算したり、安全領域の面積やその逆数を標準化したりすることができる。安全領域の面積あるいはこれをベースに演算される評価情報は、いずれも定量的に比較可能な量であるため、これらを土砂災害の発生の危険度の高い順あるいは危険度の低い順に、さらには解析に用いた実績データの順に配列して、これを評価情報として土砂災害発生危険度を定量的に比較して、出力部11に送信して出力させることができる。もちろん、これらの個々の評価情報や優先度に関する情報を付加して配列された評価情報もそれぞれ評価情報データ20として評価情報データベース18に格納することが可能である。
なお、本願においては、評価情報とは、安全領域の面積を基準として加工されるデータとそれに優先順位や何らかの序列などの優先度を付加して得られるデータを意味するだけでなく、例えば安全領域の面積自体や面積自体の量を加工した指標や規格化したデータ、さらには、それに優先度を付加して得られるデータも客観的に複数箇所の比較を行なうことが可能であるため、これらも含む概念とする。
以上の評価情報解析部8の安全領域面積演算部9や評価情報演算部10における機能は、図2の防災事業計画支援方法の工程では、ステップS7に相当するものである。
以上が本実施の形態に係る防災事業計画支援システムの構成と作用の説明である。
ステップS8とステップS9は、ケーススタディのコントロールを行うステップであり、かかるステップを、例えば対話型に設けることにより、あるいはまた、データベースからコントロール情報を読み出して判断する如く設けることにより、利用する際の融通性が向上し、使い勝手がよくなり、より効果的に防災事業計画の立案を支援するができる。
以下、本実施の形態をベースとして、更に具体的な実例を示しながら、本発明を更に具体的に説明する
Claims (9)
- コンピュータが各工程を実行しながら防災事業計画の優先順位付けを支援する方法であって、
前記コンピュータの演算部が、短期降雨指標と長期降雨指標を有する降雨データと土砂災害の実績を発生・非発生で示す災害実績データを含むデータセットからなる複数の実績データを格納する実データベースから短期降雨指標及び長期降雨指標の降雨データを読みだす工程と、
前記演算部に備えられるCL解析部が、前記短期降雨指標と長期降雨指標をそれぞれ縦軸と横軸として形成される二次元平面上に前記降雨データに合わせて前記災害実績データをプロットする工程と、前記CL解析部が、前記プロットされた災害実績データの分布に基づいて土砂災害の発生限界線、避難基準線あるいは警戒基準線(以下、これらを総称してCLと略す場合がある。)を設定し、このCLに関するデータを判別境界面解析データベースに格納する工程と、
前記演算部に備えられる評価情報解析部が、前記判別境界面解析データベースから前記CLのうちいずれかのCLに関するデータを読みだしてそのCLの内側を安全領域とし外側を危険領域として区分する境界線を設定し、この境界線内側の安全領域の面積を演算し、この面積に関するデータを安全領域面積データとして評価情報データベースに格納する工程と、前記評価情報解析部が、前記評価情報データベースに格納された安全領域面積データを読みだして前記面積の大きさに基づき土砂災害発生危険度を定量的に示す評価情報を演算する工程と、
前記コンピュータの出力部が、前記評価情報を表示及び/又は出力する工程とを有することを特徴とする防災事業計画支援方法。 - 前記評価情報は、複数箇所を比較する評価情報であって、前記境界線を設定する工程は、前記演算部に備えられる評価情報解析部が、前記複数箇所毎に前記境界線をそれぞれ設定する工程であり、前記安全領域の面積を算出する工程は、前記演算部に備えられる評価情報解析部が、前記複数箇所毎に前記安全領域の面積をそれぞれ算出する工程であり、前記評価情報を表示及び/又は出力する工程は、前記コンピュータの出力部が、前記安全領域の面積が小さい方が土砂災害発生の危険度が高く防災事業計画を優先すべき箇所として、前記複数箇所の土砂災害発生危険度を定量的に比較した評価情報を表示及び/又は出力する工程であることを特徴とする請求項1記載の防災事業計画支援方法。
- 前記評価情報は、防災事業を施工した地点を有する同一箇所について前記防災事業の施工前と施工後とを比較した評価情報であって、前記境界線を設定する工程は、前記演算部に備えられる評価情報解析部が、前記施工前と施工後について前記境界線をそれぞれ設定する工程であり、前記安全領域の面積を算出する工程は、前記演算部に備えられる評価情報解析部が、前記施工前と施工後について前記安全領域の面積をそれぞれ算出する工程であり、前記評価情報を表示及び/又は出力する工程は、前記コンピュータの出力部が、前記算出した施工前の安全領域の面積を基準として前記施工後の安全領域の面積の変化率及び/又は変化量を演算し、その変化率及び/又は変化量に基づいて土砂災害発生危険度の改善が進まず防災事業計画を優先すべき箇所を示すべく、当該箇所の土砂災害発生危険度を定量的に比較した評価情報を表示及び/又は出力する工程であることを特徴とする請求項1記載の防災事業計画支援方法。
- 前記箇所は、個別の斜面又は個別の渓流、あるいは複数の斜面又は複数の渓流を包含する地域であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の防災事業計画支援方法。
- 前記境界線は、非線形の境界線であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の防災事業計画支援方法。
- 前記非線形の境界線は、放射状基底関数ネットワークを用いた解析により設定される境界線であって、
前記コンピュータの演算部が、短期降雨指標と長期降雨指標を有する降雨データと土砂災害の実績を発生・非発生で示す災害実績データを含むデータセットからなる複数の実績データを格納する実データベースから短期降雨指標及び長期降雨指標の降雨データを読みだして、
前記演算部に備えられるCL解析部が、前記短期降雨指標と長期降雨指標をそれぞれ縦軸と横軸として形成される二次元平面上の格子の格子点上に、前記災害実績データに基づいて放射状基底関数を設定し重ね合わせることで判別境界面を構築する工程と、前記CL解析部が、前記判別境界面の所望の閾値に対応する等高線として土砂災害の発生限界線、避難基準線あるいは警戒基準線(以下、これらを総称してCLと略す場合がある。)を設定し、このCLに関するデータを判別境界面解析データベースに格納する工程と、
前記演算部に備えられる評価情報解析部が、前記判別境界面解析データベースから前記CLのうちいずれかのCLに関するデータを読みだしてそのCLの内側を安全領域とし外側を危険領域として区分する境界線を設定し、この境界線内側の安全領域の面積を演算し、この面積に関するデータを安全領域面積データとして評価情報データベースに格納する工程と、前記評価情報解析部が、前記評価情報データベースに格納された安全領域面積データを読みだして前記面積の大きさに基づき土砂災害発生危険度を定量的に示す評価情報を演算する工程と、
前記コンピュータの出力部が、前記評価情報を表示及び/又は出力する工程とを有することを特徴とする請求項5記載の防災事業計画支援方法。 - 前記解析に用いる短期降雨指標と長期降雨指標のデータは、それぞれの測定データにそれぞれ所定の変換を施し標準化したデータであって、その解析結果である前記境界線は、前記標準化した短期降雨指標と長期降雨指標との二次元平面上に設定された境界線であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の防災事業計画支援方法。
- 防災事業計画の優先順位付けを支援するシステムであって、短期降雨指標と長期降雨指標を有する降雨データと土砂災害の実績を発生・非発生で示す災害実績データを含むデータセットからなる実績データを入力する入力部と、前記実績データを格納するデータベースと、このデータベースからあるいは前記入力部から前記短期降雨指標と長期降雨指標を有する降雨データと災害実績データを読み出して、前記短期降雨指標と長期降雨指標をそれぞれ縦軸と横軸として形成される二次元平面上の格子の格子点上に、前記災害実績データに基づいて放射状基底関数を設定し重ね合わせることで判別境界面を構築する判別境界面解析部と、前記判別境界面から所望の閾値に対応する等高線として土砂災害の発生限界線、避難基準線あるいは警戒基準線(以下、これらを総称してCLを略す場合がある。)を決定し、そのCLのうちいずれかの内側を安全領域とし外側を危険領域として区分する境界線を設定するCL設定部と、前記安全領域の面積を算出する安全領域面積演算部と、前記算出した安全領域の面積の大きさに基づき、土砂災害発生危険度を定量的に表す評価情報を演算する評価情報演算部と、前記評価情報を表示及び/又は出力する出力部と、を有することを特徴とする防災事業計画支援システム。
- 前記実績データを前記データベースから読みだして、この実績データに含まれる降雨データを標準化して標準化データを生成し、前記災害実績データと共に標準化データベースに格納する標準化解析部を有し、前記判別境界面解析部は、前記データベースに代えて前記標準化データベースから降雨データ及び災害実績データを読み出すことを特徴とする請求項8記載の防災事業計画支援システム。
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